JPH0895291A - 電子写真用トナー - Google Patents

電子写真用トナー

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Publication number
JPH0895291A
JPH0895291A JP6229384A JP22938494A JPH0895291A JP H0895291 A JPH0895291 A JP H0895291A JP 6229384 A JP6229384 A JP 6229384A JP 22938494 A JP22938494 A JP 22938494A JP H0895291 A JPH0895291 A JP H0895291A
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JP
Japan
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toner
particle size
particle diameter
tanδ
methacrylate
Prior art date
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Pending
Application number
JP6229384A
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English (en)
Inventor
Koichi Tsuyama
浩一 津山
Masatake Inoue
雅偉 井上
Takeshi Arakawa
健 荒川
Yoshiteru Hatase
芳輝 畑瀬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Mita Industrial Co Ltd
Original Assignee
Mita Industrial Co Ltd
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Publication date
Application filed by Mita Industrial Co Ltd filed Critical Mita Industrial Co Ltd
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Publication of JPH0895291A publication Critical patent/JPH0895291A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 トナー個々の帯電性が良好で、高い画像濃度
とカブリのない画像を維持し長期の使用に耐える電子写
真用トナーを提供。 【構成】 トナーの電気的性質である充電エネルギーと
損失エネルギーの比を表すtan δが0.0030〜0.
0060である大粒径トナーと、tan δが0.0065
〜0.0090である小粒径トナーとを混合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子写真用トナーに関
し、より詳細には静電式複写機やレーザービームプリン
タ等でいわゆるカールソンプロセスを応用した画像形成
に使用される電子写真用トナーに関する。
【0002】
【従来の技術】静電複写機やレーザービームプリンタ等
の現像において、一般的にトナーとキャリアとからなる
2成分現像剤が用いられている。トナーの荷電の多くは
摩擦帯電によって付与されるものであり、主に磁性キャ
リアとの摩擦によって帯電がなされる。従来から良好な
画像形成がなされるように、トナー及びキャリア等の帯
電付与部材の材質を種々選択して好ましい帯電特性を示
す現像剤について研究がなされている。
【0003】
【発明が解決しようとする問題点】しかし、2成分現像
剤では、トナー全体のうちの小粒径トナーの帯電が高く
なるため、トナー粒度分布の小粒径トナーほど現像され
にくくなり現像剤中に残留する。この小粒径トナーが蓄
積されるとキャリア表面に付着し実質的なキャリアの表
面積を低下させるため、トナーとキャリアの摩擦帯電を
阻害する。このため帯電不良によるカブリやトナー飛
散、トナー転写効率の悪化等の問題が生じる。
【0004】本発明は、以上の事情に鑑みてなされたも
のであって、トナー個々の帯電性が良好で、高い画像濃
度とカブリのない画像を維持し長期の使用に耐える電子
写真用トナーを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、トナー
の電気的性質である充電エネルギーと損失エネルギーの
比を表すtan δが0.0030〜0.0060である大
粒径トナーと、tan δが0.0065〜0.0090で
ある小粒径トナーとからなることを特徴とする電子写真
用トナーが提供される。
【0006】また、上記電子写真用トナーであって、大
粒径トナーの中心粒径が9μm〜13μmであり、かつ
粒径が5μm以下のものを実質的に含有せず、20μm
以上のものを3vol%以下含有し、小粒径トナーの中
心粒径が6μm〜10μmであり、かつ粒径が5μm以
下のものを7vol%以下含有し、20μm以上のもの
を実質的に含有せず、大粒径トナーと小粒径トナーを混
合して得られる電子写真用トナーの中心粒径が7μm〜
12μmで、5μm以下のものを3vol%以下、20
μm以上のものを2vol%以下含む電子写真用トナー
が提供される。
【0007】
【作用】本発明に係る電子写真トナーは、tan δが0.
0030〜0.0060である大粒径トナーと、tan δ
が0.0065〜0.0090である小粒径トナーとか
らなることが第1の特徴である。tan δは充電エネルギ
ーと損失エネルギーとの比を表す値である。tan δが高
いほど損失エネルギーが大きくなる。したがって、所定
の粒径分布を有するトナーのうち小粒径トナーのtan δ
を高くすれば、当該トナーの帯電量の上昇を防止でき
る。これにより、従来のようなカブリやトナー飛散、ト
ナー転写効率の悪化が起こらない。tan δの制御はトナ
ー中のカーボンブラック含有量や溶融混練する際の混練
温度の制御等により行う。各粒径のトナーのtan δが上
記範囲からはずれると、小粒径トナーの帯電が上昇した
り逆に大粒径トナーの帯電が上昇してカブリやトナー飛
散、トナー転写効率の悪化を引き起こす。
【0008】大粒径トナーの中心粒径は9μm〜13μ
mで、小粒径トナーの中心粒径は6μm〜10μmであ
り、大粒径トナーと小粒径トナーを混合して得られるト
ナー全体の中心粒径は7μm〜12μmであることが望
ましい。小粒径トナーの中心粒径と大粒径トナーのそれ
とが上記範囲をはずれ差が大きくなると、小粒径トナー
の影響でトナーの流動性が低下したり、大粒径トナーの
影響でコピー画像の解像度が低下する場合がある。ま
た、トナー全体の中心粒径が7μmより小さいと、隠ぺ
い性が低下し画像濃度が低下するおそれがある。一方中
心粒径が12μmより大きいと画像の解像度が向上しな
い場合がある。
【0009】さらに、大粒径トナーは粒径5μm以下の
ものを含まず、20μm以上のものを3vol%以下含
有するのがよい。粒径が5μm以下のものがあると、現
像されずに現像剤中に残留する。この小粒径トナーが蓄
積されるとキャリア表面に付着し実質的なキャリアの表
面積を低下させるため、トナーとキャリアの摩擦帯電を
阻害する。このため帯電不良によるカブリやトナー飛
散、トナー転写効率の悪化等の問題が生じる。粒径が2
0μm以上のものが3vol%より多くあると、画像濃
度は良好となるが画質が悪化する不具合が生じる。
【0010】また、小粒径トナーは粒径5μm以下のも
のを7vol%以下、20μm以上のものを含まないが
ものがよい。粒径が5μm以下のものが7vol%より
多くあると、画質は向上するが画像濃度が維持できず複
数枚複写すると画像濃度が低下する。一方、粒径が20
μm以上のものがあると、感光体の非画像部に付着し地
肌カブリが発生しやすくなる。
【0011】電子写真用トナーの粒径分布において、粒
径が5μm以下のものや粒径が20μm以上のものの含
有量を制御するには、既存の分級機の設定条件を変える
ことで行うことができる。結着樹脂としてスチレン−ア
クリル系樹脂を用いる場合は、粉砕工程で広い粒度分布
のトナー粒子が得られるので、分級工程での条件を制御
することで粒径が5μm以下のものと20μm以上のも
のの含有量を容易に調整できる。
【0012】本発明におけるトナー粒子は、結着樹脂中
に、着色剤、電荷制御剤、離型剤等の添加剤を配合して
製造される。このトナー成分である結着樹脂には、スチ
レン系樹脂、アクリル系樹脂、或いはスチレン−アクリ
ル系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、シリ
コン樹脂、ポリアミド、変性ロジン等が使用される。
【0013】スチレン−アクリル樹脂の基体となるモノ
マーとしては、例えば次のようなものがある。スチレ
ン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−t
−ブチルスチレン、p−クロルスチレン、ヒドロキシス
チレン等のスチレン誘導体、メタクリル酸、メタクリル
酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピ
ル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ペンチル、メタ
クリル酸ヘキシル、メタクリル酸ヘプチル、メタクリル
酸オクチル、メタクリル酸ノニル、メタクリル酸デシ
ル、メタクリル酸ウンデシル、メタクリル酸ドデシル、
メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸メトキシエチ
ル、メタクリル酸プロポキシエチル、メタクリル酸プト
キシエチル、メタクリル酸メトキシジエチレングリコー
ル、メタクリル酸エトキシジエチレングリコール、メタ
クリル酸メトキシエチレングリコール、メタクリル酸プ
トキシトリエチレングリコール、メタクリル酸メトキシ
ジプロピレングリコール、メタクリル酸フェノキシエチ
ル、メタクリル酸フェノキシジエチレングリコール、メ
タクリル酸フェノキシテトラエチレングリコール、メタ
クリル酸ベンジル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタ
クリル酸テトラヒドロフルフリル、メタクリル酸ジシク
ロペンテニル、メタクリル酸ジシクロペンテニルオキシ
エチル、メタクリル酸N−ビニル−2−ピロリドン、メ
タクリロニトリル、メタクリルアミド、N−メチロール
メタクリルアミド、メタクリル酸−2−ヒドロキシエチ
ル、メタクリル酸ヒドロキシプロピル、メタクリル酸ヒ
ドロキシブチルアクリル酸2−ヒドロキシ−3−フェニ
ルオキシプロピル、アクリル酸グリシジル、アクリロニ
トリル、アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミ
ド、ジアセトンアクリルアミド、ビニルピリジン、アク
リル酸フタルイミドエチル、アクリル酸フタルイミドプ
ロピル、アクリル酸モルホリノプロピル、アクリル酸ジ
メチルアミノエチル、アクリル酸ジエチルアミノエチ
ル、ジビニルベンゼン、グリコールとメタクリル酸ある
いはアクリル酸との反応生成物、例えばエチレングリコ
ールジメタクリレート、1,3−ブチレングリコールジ
メタクリレート、1,4−ブタンジオールジメタクリレ
ート、1,5−ペンタンジオールジメタクリレート、
1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ネオペン
チルグリコールジメタクリレート、ジエチレングリコー
ルジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタク
リレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、
トリプロピレングリコールジメタクリレート、ヒドロキ
シピパリン酸ネオペンチルグリコールエステルジメタク
リレート、トリメチロールエタントリメタクリレート、
ペンタエリトリットテトラメタクリレート、トリスメタ
クリロキシエチルスルホフェート、ビス(メタクリロイ
ルオキシエチル)ヒドロキシエチルイソシアヌレート、
トリス(メタクリロイルオキシエチル)イソシアヌレー
ト、エチレングリコールジアクリレート、1,3−ブチ
レングリコールジアクリレート、1,4−ブタンジオー
ルジアクリレート、1,5−ペンタンジオールジアクリ
レート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネ
オペンチルグリコールジアクリレート、ジエチレングリ
コールジアクリレート、トリエチレングリコールジアク
リレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ト
リプロピルジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオ
ペンチルグリコールジアクリレート、トリメチルエタン
トリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリ
レート、ペンタエリトリットトリアクリレート、ペンタ
エリトリットテトラアクリレート、トリスアクリロキシ
エチルホスホフェート、ビス(メタクロイルオキシエチ
ル)ヒドロキシエチルイソシアヌレート、トリス(メタ
クリロイルオキシエチル)イソシアネート、メタクリル
酸グリシジルとメタクリル酸あるいはアクリル酸のハー
フエステル化物、ビスフェノール型エポキシ樹脂とメタ
クリル酸あるいはアクリル酸のハーフエステル化物、ア
クリル酸グリシジルとメタクリル酸あるいはアクリル酸
のハーフエステル化物が挙げられる。これらのモノマー
のうち、好ましいものとしては、1分子中に1個のビニ
ル基を有するものでは、スチレン、スチレン誘導体、メ
タクリル酸エステル、アクリル酸エステル等があり特に
アルキル基に1〜5の炭素原子を有するメタクリル酸あ
るいはアクリル酸のアルキルエステルが好ましい。
【0014】1分子中に2個以上のビニル基を有するモ
ノマーとしては、ジビルベンゼン、炭素原子数2〜6個
のアルキレングリコールのジメタクリレート及びジアク
リレート等が好ましく、これらは全モノマー中、通常0
〜20重量%使用される。前記各種モノマーの混合物
は、溶液重合、塊状重合、乳化重合、懸濁重合等の任意
の重合させ、本発明のトナーの結着樹脂とすることがで
きる。
【0015】本発明で用いるトナー用結着樹脂はガラス
転移温度が50〜90℃に調節されるのが特に好まし
い。ガラス転移温度が50℃未満だとトナーが貯蔵中あ
るいは現像機内でブロッキングしやすい。また、ガラス
転移温度が90℃を越えると、トナーの製造効率が低下
し、また定着温度を上げる必要が生じエネルギー効率が
悪くなる。
【0016】本発明の結着樹脂は、上記樹脂の他に、そ
の他の樹脂を用いても良いし2種以上を併せて使用して
も良い。着色剤としては、従来より使用されている公知
のものが使用できる。例えば以下のものが着色剤として
好適に使用できる。 黒色 ファーネスブラック、チャンネルブラック、ガスブラッ
ク、オイルブラック、アセチレンブラック等のカーボン
ブラック、ランプブラック、アニリンブラック 白色 亜鉛華、酸化チタン、アンチモン白、硫化亜鉛 赤色 ベンガラ、カドミュウムレッド、鉛丹、硫化水銀、カド
ミュウム、パーマネントレッド4R、リソールレッド、
ピラゾロンレッド、ウォッチングレッドカルシウム塩、
レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシン
レーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリ
リアントカーミン3B 橙色 赤口黄鉛、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジ
GTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、イン
ダンスレンブリリアントオレンジRK、ベンジジンオレ
ンジG、インダンスレンブリリアントオレンジGK 黄色 黄鉛、亜鉛華、カドミュウムイエロー、黄色酸化鉄、ミ
ネラルファストイエロー、ニッケルチタンイエロー、ネ
ーブルスイエロー、ナフトールイエローS、ハンザーイ
エローG、ハンザーイエロー10G、ベンジジンイエロ
ーG、ベンジジンイエローGR、キノリンイエローレー
キ、パーマネントイエローNCG、タートラジンレーキ 緑色 クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリンB、マ
ラカイトグリーンレーキ、ファイナルイエローグリーン 青色 紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクト
リアブルーレーキ、フタロシアニンブルー部分塩素化
物、ファーネストスカイブルー、インダンスレンブルー
BC、無金属フタロシアニンブルー 紫色 マンガン紫、ファーストバイオレットB、メチルバイオ
レットレーキ 体質顔料としては、例えばパライト粉、炭酸バリウム、
クレー、シリカ、ホワイトカーボン、タルク、アルミナ
ホワイト等があげられる。
【0017】導電性顔料としては、例えば導電性カーボ
ンブラック、アルミニウム粉等の各種金属粉があげられ
る。磁性顔料としては、例えば四三酸化鉄(マグネタイ
ト鉄黒);三二酸化鉄(γ−Fe2O3)、酸化鉄亜鉛
(ZnFe2O4)、酸化鉄イットリウム(Y3Fe5O1
2)、酸化鉄カドミウム(CdFe2O4)、酸化鉄ガト
リウム(Gd3Fe5O4)、酸化鉄銅(CuFe2O
4)、酸化鉄鉛(PbFe12O19)、酸化鉄ニッケル
(NiFe2O4)、酸化鉄ネオジム(NdFeO3)、
酸化鉄バリウム(BaFe12O19)、酸化鉄マグネシウ
ム(MgFe2O4)、酸化鉄マンガン(MnFe2O
4)、酸化鉄ランタン(LaFeO3)等の各種フェライ
ト;鉄粉、コバルト粉、ニッケル粉等があげられる。
【0018】光導電性顔料としては、例えば酸化亜鉛、
セレン、硫化カドミウム、セレン化カドミウム等があげ
られる。これらの中でカーボンブラックを用いるのが好
ましい。カーボンブラックとしては、「Printex
95、90、85、80、75、P、L、A、G、U、
V」、「Special Black100、250、
350、550」(以上、デグサ社製)、「モナーク7
00、800、880、900、1000」、「モーガ
ルL」、「リーガル400R、500R、660R、3
30、400、500、300I、99I」、「ブラッ
クパールズ700、800、880、900、100
0、1100、1300L」、「バルカンXC−72
R」、「バルカンX−72」、「エルフテックス8、1
2」、「ステルリングR」(以上、キャボット社製)、
「ラーベン11、15、30、35、40、50、15
0、410、420、430、450、500、82
5、850、890、1000、1020、1030、
1035、1040、1085、1170、1200、
1500、1800、2000、2100、3500、
5250、5750、7000、8000、880
0」、「ネオスペクトラマーク▲1▼、マーク▲2▼、
マーク▲3▼、AG、TA」、「スタテックスF−1
2」、「モラコH、LS」、「コンダクテックスSC、
950、975」(以上、コロンビアカーボン社製)、
「MCF−88、MA−100、600、11、8」
(以上、三菱化成社製)等として市販されているものが
好適に使用できる。これらカーボンブラックの中で吸油
量が150cc/100g以上、揮発分が30wt%以
下、比表面積が240m2/g以上のもの、特に吸油量
が160cc/100g以上、揮発分が20wt%以
下、比表面積が250m2以上のものが好ましい。ここ
で、「吸油量」とは、カーボンブラック100gをと
り、ジブチルフタレートを滴下し、練り合わせを繰り返
し、全体が堅いパテ状になった時を終点とし、これに要
したジブチルフタレートの量で測定されるものである。
「揮発分」とは、カーボンブラックを約950℃に加熱
した後の減量分の割合で測定される。また、「比表面
積」は、Braunauer-Emmeett-Teller法による窒素吸着法
(BET法)により測定される。
【0019】電子写真トナー用の電荷制御剤としては、
ニグロシンベース、オイルブラック、スピロンブラック
等の油溶性染料、含金属アゾ染料、ナフテン酸金属塩、
アルキルサリチル酸の金属塩、脂肪酸石鹸、樹脂酸石鹸
等が使用される。離型剤としては、ポリプロピレン、ブ
テン、ペンテン、ヘキセン、ヘプテン、オクテン、ノネ
ン、デセン、3−メチル−1−ブテン、3−メチル−2
−ペンテン、3−プロピル−5−メチル−2−ヘキセン
等のオレフィンモノマーの重合体あるいは前記オレフィ
ンモノマーとアクリル酸、メタクリル酸、酢酸ビニル等
との共重合体、ステアリン酸ブチル、ステアリン酸プロ
ピル等の脂肪酸の低級アルコールエステル、脂肪族高級
アルコールエステル、「パームアセチ」(日本油脂社
製)、「ヘキストワックスE、OP」(ヘキストアクチ
エンゲルシャフト社製)、カルナバワックス等の脂肪酸
の高級アルコールエステル、「ヘキストワックスC」
(ヘキストアクチエンゲルシャフト社製)等のアルキレ
ンビス脂肪酸アミド化合物、その他、ジエン系樹脂、ヒ
ドロキシル基含有ビニル系樹脂、カルボキシル基含有ビ
ニル基系樹脂等がある。これら離型剤は、結着樹脂に対
し0.1〜20wt%、特に1〜10wt%加えるのが
好ましい。
【0020】磁性粉としては、鉄、マンガン、ニッケ
ル、コバルト等の金属粉末、マグネタイト、銅−亜鉛フ
ェライト、バリウム−亜鉛フェライト、マンガン−亜鉛
フェライト、リチウム−亜鉛フェライト、マグネシウム
−マンガンフェライト、マグネシウム−マンガンフェラ
イト、マグネシウム−銅−亜鉛フェライト、バリウム−
ニッケル亜鉛フェライト、バリウム−銅−亜鉛フェライ
ト等の各種フェライトが好ましい。特にマグネタイトが
好ましい。これら磁性粉の粒径は0.8μm以下特に
0.1μm以下のものが好ましい。
【0021】また、本発明におけるトナーは流動性を向
上させるため、無機微粉末をトナーに含有させる。ま
た、無機微粉末は付随的作用としてトナーの帯電制御を
行う。無機微粉末としては、疎水性シリカ微粉末が特に
好ましい。耐環境性に優れ、またトナーの流動性改善の
みならず帯電安定性にも寄与するからである。無機微粉
末としてその他に、酸化チタン、酸化アルミニウム等が
挙げられる。これら無機微粉末は単独あるいは2種以上
を併用しても良い。
【0022】本発明において好適に用いることができる
無機微粉末としては、疎水性シリカでは、「R97
4」、「R972」、「R202」、「R805」、
「R812」(以上、日本アエロジル社製)、「タラノ
ックス500」(タルコ社製)、「Cab−O−Si
l」、「M−5」、「MS−7」、「MS−75」、
「HS−5」、「EH−5」、「S−17」、「TS−
720」(以上、キャボット社製)等がある。
【0023】酸化チタンでは、「Titanium Dioxide P2
5」、「T−805」(以上、日本アエロジル社製)、
「チタンブラック12S」(三菱金属社製)等がある。
酸化アルミニウムでは、「Aluminium Oxide C」(以
上、日本アエロジル社製)がある。上記無機微粉末の含
有割合は、トナー粒子に対し、0.05〜2.0wt%
であることが好ましい。無機微粉末の含有割合が2.0
wt%を越えると、キャリヤ及び感光体への付着、トナ
ー帯電性の不安定化といった問題が生じるおそれがあ
り、一方無機微粉末の含有割合が0.05wt%より少
ないと、トナーの流動性改善が図れないおそれがあるか
らである。
【0024】疎水化シリカ微粉末は、例えば表面珪素原
子がシラノール基になっている二酸化珪素の微粉末を、
例えばオクチルトリクロルシラン、デシルトリクロルシ
ラン、ノニノニルトリクロルシラン、4−イソプロピル
フェニルトリクロルシラン、4−tert−ブチルフェ
ニルトリクロルシラン、ジメチルジクロルシラン、シベ
ンチルジクロルシラン、ジメチルジクロルシラン、ジペ
ンチルジクロルシラン、ジヘキシルジクロルシラン、ジ
オクチルジクロルシラン、ジノニルジクロルシラン、ジ
デシルジクロルシラン、ジドデシルジクロルシラン、4
−tert−ブチルフェニルオクチルジクロルシラン、
ジオクチルジクロルシラン、ジデセニルジクロルシラ
ン、ジノネニルジクロルシラン、ジ−2−エチルヘキシ
ルジクロルシラン、ジ−3,3−ジメチルペンチルジク
ロルシラン、トリメチルクロルシラン、トリヘキシルク
ロルシラン、トリオクチルクロルシラン、トリデシルク
ロルシラン、ジオクチルクロルシラン、オクチルジメチ
ルクロルシラン、4−イソプロピルフェニルジエチルク
ロルシラン等の化合物と反応させることにより、二酸化
珪素粒子の表面珪素原子に酸素原子を介して疎水性基を
結合させたものである。 トナーの製造 結着樹脂、着色剤、電荷制御剤、離型剤等を混合攪拌す
る。混合攪拌は低負荷・低せん断力が作用する条件下で
行うべきであり、一般にコニカルブレンダー、リボンブ
レンダー、V型ブレンダー、ナウタミキサー、ヘンシェ
ルミキサー、ボールミル等の各種混合攪拌装置で行うこ
とができる。混合攪拌温度は、結着樹脂のガラス転移点
(Tg)よりも低い温度とするのがよい。必要な混合攪
拌時間は装置の種類、投入量によっても相違するが、一
般に10乃至300分の範囲が適当である。
【0025】このようにして得られた前混合物を、ロー
ル、1軸及び2軸の押し出し混練機等により溶融混練
し、この混練物を冷却した後フェザーミル,ジェットミ
ル等の粉砕機により粉砕し、種々の風力分級機等で分級
してトナー粒子とする。得られたトナー粒子には、前記
混合攪拌機中で無機微粉末をまぶし処理して電子写真用
トナーとする。このようにトナー粒子と無機微粉末とを
混合分散して得られる本発明の電子写真用トナーは、一
成分現像剤、二成分現像剤のいずれとしても有用であ
る。一成分として使用する場合には上記磁性体を含有す
るトナー粒子、疎水性シリカ微粒子を混合分散して現像
剤とする。二成分現像剤として用いる場合には、トナー
粒子と無機微粉末からなる電子写真用トナーを、キャリ
ヤと組み合わせて現像剤とする。キャリヤとしては、ガ
ラスビーズや酸化または未酸化の鉄粉、フェライト等の
未被覆キャリア、または鉄、ニッケル、コバルト、フェ
ライト等の磁性体をアクリル系重合体、フッ素樹脂系重
合体、ポリエステル、変性シリコン樹脂等の重合体で被
覆した被覆キャリアがある。これらの中で、本発明で
は、銅−亜鉛フェライト、バリウム−亜鉛フェライト、
バリウム−ニッケルフェライト、ニッケル−亜鉛フェラ
イト、マンガン−亜鉛フェライト、リチウム−亜鉛フェ
ライト、マグネシウム−銅−亜鉛フェライト、マグネシ
ウム−マンガンフェライト、バリウム−ニッケル−亜鉛
フェライト、バリウム−銅−亜鉛フェライト等の各種金
属フェライトが好適である。更に、各フェライトをアク
リル系樹脂で被覆したキャリヤが寿命、耐環境性の点か
らより好ましい。上記キャリアは一般に30乃至500
μmの粒径を有している。トナー濃度は2〜15%であ
るのが好ましい。
【0026】
【実施例】以下、実施例、比較例をあげて本発明の電子
写真用トナーをより詳細に説明する。 実施例1 (トナー1の成分) スチレン−アクリル系重合体 100重量部 カーボンブラック 6重量部 クロム錯塩染料 (電荷制御剤) 1重量部 低分子量ポリプロピレン(離型剤) 2重量部 以上の成分を2軸押出し機で溶融混練し、ジェットミル
粉砕し、分級機で風力分級を行って、平均粒径11μm
で5μm以下の体積分率が0%、20μm以上の体積分
率が2%のトナー1の粒子を得た。
【0027】そして、このトナーのtan δの測定は粉体
用電極(安藤電気社製のSE−43型)をLCRメータ
ー(YHPインピーダンスアナライザー4192A)に
接続し、100KHzの周波数にて測定したところ0.
0047であった。 (トナー2の成分) スチレン−アクリル系重合体 100重量部 カーボンブラック 12重量部 クロム錯塩染料 (電荷制御剤) 1重量部 低分子量ポリプロピレン(離型剤) 2重量部 以上の成分をトナー1と同様に処理し、平均粒径8μm
で5μm以下の体積分率が4%、20μm以上の体積分
率が0%のトナー2の粒子を得た。
【0028】そして、このトナー2のtan δは0.00
73であった。このトナー1,2の粒子と、疎水性シリ
カ微粒子をトナー総量に対して、0.3重量%の割合で
混合分散して平均粒径10μmで5μm以下の体積分率
が2%、20μm以上の体積分率が1%の最終的な電子
写真用負帯電トナーを得た。各項目の評価結果を表1に
示す。 実施例2 実施例1において、トナー1のカーボンブラックを4重
量部、トナー2のカーボンブラックを15重量部に代え
た以外は実施例1と同様にした。
【0029】そして、トナー1のtan δは0.003
3、トナー2は0.0088であった。 実施例3 実施例1において、トナー1及びトナー2のカーボンブ
ラックの量をそれぞれ9重量部とし、溶融混練する際の
2軸押し出し機での溶融温度をトナー1では実施例1よ
り20℃低く、トナー2では20℃高くしそれぞれのト
ナーを得た。そしてそれ以外は実施例1と同様にした。
その時のトナー1のtan δは0.0042、トナー2は
0.0075であった。 比較例1 実施例1において、トナー1のカーボンブラックを2重
量部、トナー2のカーボンブラックを18重量部に代え
た以外は実施例1と同様にした。そして、トナー1のta
n δは0.0022、トナー2は0.0105であっ
た。 比較例2 実施例1において、トナー1及びトナー2のカーボンブ
ラックを9重量部に代えた以外は実施例1と同様にし
た。そして、tan δはいずれも0.0065であった。 比較例3 実施例1において、トナー1のカーボンブラックを12
重量部、トナー2のカーボンブッラクを6重量部に代え
た以外は実施例1と同様にした。そして、トナー1のta
n δは0.0075、トナー2は0.0046であっ
た。 比較例4 実施例1において、最終的に得られるトナーの中心粒径
が13μmで5μm以下の体積分率が0%、20μm以
上の体積分率が4%である以外は実施例1と同様にし
た。 (評価試験)各実施例及び比較例で得たトナーについ
て、それぞれ平均粒径80μmのフェライトキャリアを
配合し、均一に攪拌混合してトナー濃度3.5%の二成
分系現像剤を作製した。次に、三田工業社製複写機(商
品名「DC−4585」)を用いて、表2に示すように
所定枚数ごとに環境条件を変えて総計2万枚の複写を行
った。但し、複写に用いる原稿は文字、黒べた部を含む
黒色部の面積率が15%の原稿を用いた。そして、以下
の試験方法に従い、評価した。 (1)画像濃度(I.D.)測定 反射濃度計(東京電色社製の型番TC−6D)を用いて
2万枚複写後の複写画像黒べた部の濃度を測定した。 (2)カブリ濃度(F.D.)測定 前記反射濃度計を用いて2万枚複写後の複写画像余白部
の濃度を測定して、カブリ濃度とした。 (3)解像度 1mmの幅に黒線の幅と間隔が同じになるように均等に
分割した原稿を用いて直線が全て判別できる最大の本数
を解像度(本/mm)とした。 (4)現像剤中のトナー粒度分布 2万枚複写終了時の現像剤中のトナーを界面活性剤の水
溶液中でキャリアと分離し、コールターカウンター(コ
ールター社製のTA−▲2▼)を用いて5μm以下の体
積分率W1を測定した。 (5)トナー飛散 2万枚複写終了時の複写機内状態を目視で判断し、以下
の基準で評価した。
【0030】○:トナー飛散なし △:わずかにトナー飛散あり ×:トナー飛散あり (6)転写効率 2万枚複写によるトナーの全消費量と、クリーニング部
での全回収量を測定し、下記式により転写効率を求め
た。
【0031】
【数1】転写効率(%)=(消費量(g)−回収量
(g))/消費量(g)×100
【0032】
【表1】
【0033】
【表2】
【0034】
【発明の効果】大粒径トナーのtan δが0.0030〜
0.0060で、小粒径トナーtan δが0.0065〜
0.0090の2種類のトナーを混合した本発明のトナ
ーでは、各粒径における帯電量を平均化し現像剤中に小
粒径トナーを蓄積することのない高濃度、高画質及び長
寿命現像剤が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 畑瀬 芳輝 大阪市中央区玉造1丁目2番28号 三田工 業株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トナーの電気的性質である充電エネルギ
    ーと損失エネルギーの比を表すtan δが0.0030〜
    0.0060である大粒径トナーと、tan δが0.00
    65〜0.0090である小粒径トナーとからなること
    を特徴とする電子写真用トナー。
  2. 【請求項2】 大粒径トナーの中心粒径が9μm〜13
    μmであり、かつ粒径が5μm以下のものを実質的に含
    有せず、20μm以上のものを3vol%以下含有し、 小粒径トナーの中心粒径が6μm〜10μmであり、か
    つ粒径が5μm以下のものを7vol%以下含有し、2
    0μm以上のものを実質的に含有せず、 大粒径トナーと小粒径トナーを混合して得られる電子写
    真用トナーの中心粒径が7μm〜12μmで、5μm以
    下のものを3vol%以下、20μm以上のものを2v
    ol%以下含む請求項1記載の電子写真用トナー。
JP6229384A 1994-09-26 1994-09-26 電子写真用トナー Pending JPH0895291A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009223275A (ja) * 2008-02-21 2009-10-01 Sharp Corp トナー、トナーの製造方法、現像剤、現像装置および画像形成装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009223275A (ja) * 2008-02-21 2009-10-01 Sharp Corp トナー、トナーの製造方法、現像剤、現像装置および画像形成装置

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