JPH08949Y2 - 収納棚及び手洗器の設置構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は手洗器の上方に収納棚を配置した構造に係
り、特に収納棚の前面にミラー扉が設けられた構造に関
する。

［従来の技術］ 第４図に示す如く、手洗器１の上方に収納棚２を設け
ることは従来行なわれている。なお、トイレルーム内の
スペースを広くするために、手洗器１や収納棚２を壁埋
め込みタイプとすることも多い。第４図は壁埋め込みタ
イプの手洗器１と収納棚２を示している。

この手洗器１は、鉢部1aの奥側に背板部1bが立ち上げ
られ、該背板部1bの上辺部分に張出部1cが設けられ、こ
の張出部1cに吐水具（例えば吐水金具）1dが取り付けら
れたものである。

［考案が解決しようとする課題］ 上記の収納棚２の前面にミラー扉を設け、ミラーに手
洗器１の使用者の顔を映るようにすることが行なわれて
いる（図示略）。ところが、この場合、従来にあっては
ミラー扉は図のＡで示す部分よりも上方の収納棚２の前
面部分のみに配置されていた。このため背の低い人には
ミラーが使いにくかったり、手洗器１と収納棚２との継
目が丸見えになり、見栄えに劣るという問題もあった。
さらに、ミラー扉の開放を行なうためにミラー扉に把手
を設ける必要があった。

［課題を解決するための手段］ 本考案の収納棚及び手洗器の設置構造は、手洗器の上
側に収納棚を設け、この収納棚の前面にミラー扉を設け
たものにおいて、このミラー扉の下辺部分が手洗器の張
出部の前方に位置するように設けると共に、該ミラー扉
の下辺部分と張出部との間に、手先を差し込み可能な間
隙を形成したものである。

［作用］ かかる本考案の収納棚及び手洗器の設置構造にあって
は、ミラーが下方まで延在された構成となるので、背の
低い人でもミラーに映るようになる。もちろん、ミラー
の面積が拡張されることにより、ミラーに映る身体部分
が増え、ミラーを使い易くなるという作用も奏される。

また、本考案にあっては、手洗器と収納棚との継目が
ミラー扉で隠されるようになるので、見栄えも良好にな
る。さらに、ミラー扉と張出部との間に手先を差し込ん
でミラー扉の開放を行なうことができる。

［実施例］ 以下図面を参照して実施例について説明する。

第１図は本考案の実施例に係る収納棚及び手洗器の設
置構造を示す要部縦断面図、第２図は手洗器の正面図、
第３図は同平面図である。

手洗器10は本実施例では壁埋め込み型のものであり、
壁パネル12に穿設された開口14にその背後部分が嵌合す
るようにして設置されている。手洗器10は鉢部16と、該
鉢部16の奥側から立ち上がる背板部18と、該背板部18の
上辺から前方に突出された張出部20と、該張出部20の下
面側部分20aに設けられた吐水金具22等を備えている。
鉢部16の底面部分には排水口24が開口され、排水トラッ
プ等の排水金具（図示略）がその下側に接続される。26
はフランジ部であり、該フランジ部26がボルト28（第２
図）によりパネル12に固定される。吐水金具22には給水
管30が接続されている。

この手洗器10の上側に収納棚32が設置されている。こ
の収納棚32はその前面にミラー扉34を備えたものであ
り、該ミラー扉34は一方の側辺部分が収納棚32のキャビ
ネット部36の側辺にヒンジ（図示略）により枢着され、
これによって第３図矢印Ｂで示す如く開閉動可能とされ
ている。

このミラー扉34は第１図及び第２図に示す如く、その
下辺部分34aが前記張出部20の前方に位置するように下
方に延在されている。そして、この下辺部分34aと手洗
器10の張出部20との間には手先を差し込み可能な間隙38
が形成されている。

このように構成された収納棚及び手洗器の設置構造に
あっては、ミラー34が下方に延在された構成となってい
るので、背の低い人でもミラー扉34の鏡面にその姿を映
すことができる。もちろん、ミラー扉34に映る身体部分
が増加し、鏡としての機能も優れたものとなる。

また、本実施例構造にあっては、手洗器10と収納棚32
のキャビネット部36との継目部分Ｃがミラー扉34で覆い
隠されるようになるので、この継目部分Ｃが外部から見
えず、見栄えが良好になる。さらに、間隙38に指を差し
込んでミラー扉34を手前に引くことにより該ミラー扉34
の開放を行なうことができ、ミラー扉34に開閉用の杷手
を設けることが不要となる。

上記実施例ではミラー扉34の下辺部分34aは張出部20
の中途部分まで延在されているが、図に示すものよりも
さらに下方にまで該ミラー扉34を延在させても良い。

［効果］ 以上の通り、本考案の収納棚及び手洗器の設置構造に
あっては、ミラー扉の面積が大きく、背の低い人でもミ
ラーに映るようにしたり、あるいはミラーに映る身体部
分を増加させ、鏡としての機能が高いものとすることが
可能となる。また、本考案にあっては、手洗器と収納棚
との継目部分が多い隠されるので、見栄えが良い。さら
に、ミラー扉に把手を設けることなく該ミラー扉の開閉
を行なうことが可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す縦断面図、第２図は手洗
器の正面図、第３図は手洗器の平面図、第４図は従来例
を示す正面図である。 10……手洗器、16……鉢部、18……背板部、20……張出
部、32……収納棚、34……ミラー扉、34a……下辺部
分。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】鉢部、該鉢部の奥側の上辺部から前方に突
   出する張出部及び該張出部に設けられた吐水具を有する
   手洗器が壁面に設けられると共に、この手洗器の上側に
   収納棚が設けられ、該収納棚の前面にはミラー扉が設け
   られている収納棚及び手洗器の設置構造において、前記
   ミラー扉の下辺部分が前記張出部の前方に位置されてお
   り、該ミラー扉の下辺部分と張出部との間には、手先を
   差し込み可能な間隙が形成されていることを特徴とする
   収納棚及び手洗器の設置構造。