JPH0893535A - 内燃機関の燃料噴射装置 - Google Patents

内燃機関の燃料噴射装置

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JPH0893535A
JPH0893535A JP25741594A JP25741594A JPH0893535A JP H0893535 A JPH0893535 A JP H0893535A JP 25741594 A JP25741594 A JP 25741594A JP 25741594 A JP25741594 A JP 25741594A JP H0893535 A JPH0893535 A JP H0893535A
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JP
Japan
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injection
fuel
temperature
engine
delivery pipe
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JP25741594A
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English (en)
Inventor
Toshiaki Kikuchi
俊昭 菊池
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Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
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Publication date
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ベーパ発生量に応じたベーパ排出能力を確保
する。 【構成】 エンジン始動後所定時間以内で、エンジン冷
却水温>所定値、吸気温>所定値、エンジン回転数Ne
>所定値、エンジン負荷(つまり吸気圧又は吸気量又は
噴射パルス)>所定値の条件をいずれも満たせば、噴射
方式を通常噴射方式からベーパ排出促進方式へ切換える
(ステップ110〜160)。具体的には、通常噴射方
式を独立噴射とする場合,には、独立噴射からグル
ープ噴又は同時噴射へ切換え、通常噴射方式をグループ
噴射とする場合には、グループ噴射から同時噴射へ切
換える。これにより、1回の噴射で同時に駆動されるイ
ンジェクタの個数が大幅に増加し、ベーパの排出が効果
的に促進される。上記条件を1つでも満たさない場合に
は、通常噴射方式で燃料噴射を行うことで、ドライバビ
リティやエミッションに悪影響を及ぼさないようにす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、燃料系配管構成を簡略
化しつつフューエルデリバリパイプ内のベーパ排出性能
を向上させた内燃機関の燃料噴射装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、特開平6−129325号公報に
示すように、フューエルデリバリパイプ内で発生したベ
ーパを燃料タンク側に戻すリターン配管を廃止して燃料
配管構成を簡略化するようにしたものが考えられてい
る。このものは、燃料を噴射する複数のインジェクタを
それぞれコネクタを介してフューエルデリバリパイプの
下面側に取り付け、これら複数のインジェクタのコネク
タのうちの少なくとも1つを上記フューエルデリバリパ
イプ内の上部に延長して、当該コネクタ上端の燃料吸込
み口を上記フューエルデリバリパイプ内の上部に位置さ
せることにより、フューエルデリバリパイプ内の上部に
溜まったベーパをインジェクタの吸い込みによって排出
するようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、フューエル
デリバリパイプ等の燃料配管内に発生するベーパは、燃
料が蒸発したガスの気泡であるため、燃料温度が高くな
るほどベーパが多く発生する。従って、燃料温度が高い
ときには、ベーパ排出性能を高める必要がある。
【0004】しかしながら、前記公開公報記載のもの
は、インジェクタのコネクタをフューエルデリバリパイ
プ内の上部に延長することで、ベーパ排出性能を確保す
るに過ぎず、インジェクタの噴射方式自体は従来の噴射
制御と変わるところがない。このため、燃料温度が高温
で、ベーパ発生量が多いときには、インジェクタの噴射
能力が不足することも考えられ、効果的なベーパ排出を
行うことができない。
【0005】本発明はこのような事情を考慮してなされ
たものであり、従ってその目的は、リターン配管を廃止
して燃料配管構成を簡略化しながら、燃料温度(つまり
ベーパ発生量)に応じたベーパ排出能力を確保すること
ができる内燃機関の燃料噴射装置を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1の内燃機関の燃料噴射装置は、燃
料を噴射する複数のインジェクタをそれぞれコネクタを
介してフューエルデリバリパイプの下面側に取り付け、
これら複数のインジェクタのコネクタのうちの少なくと
も1つを、前記フューエルデリバリパイプ内の上部に延
長して、当該コネクタ上端の燃料吸込み口を前記フュー
エルデリバリパイプ内の上部に位置させたものにおい
て、燃料温度に関する情報に基づいて燃料温度を判定す
る温度判定手段と、判定された燃料温度に応じて噴射方
式を切換える噴射切換手段を備えた構成としたものであ
る。
【0007】具体的には、請求項2のように、前記温度
判定手段により判定した温度が高いときに、前記噴射切
換手段は、通常時の噴射方式が独立噴射であればそれを
グループ噴射又は同時噴射に切換え、通常時の噴射方式
がグループ噴射であればそれを同時噴射に切換えるよう
にすれば良い。更に、請求項3のように、前記噴射切換
手段による噴射方式の切換えは、エンジン始動後の所定
時間内においてのみ行うようにすることが好ましい。
【0008】或は、請求項4のように、前記噴射切換手
段による噴射方式の切換えは、エンジン回転数とエンジ
ン負荷で定められた運転領域においてのみ行うようにす
ることが好ましい。また、請求項5のように、前記温度
判定手段は、燃料温度に関する情報としてエンジン冷却
水温と吸気温とを用いるようにしても良い。
【0009】
【作用】上述した請求項1の構成によれば、温度判定手
段により燃料温度に関する情報に基づいて燃料温度を判
定し、その判定結果に基づいて、噴射切換手段により燃
料温度(つまりベーパ発生量)に応じた噴射方式に切換
える。具体的には、請求項2のように、燃料温度が高い
ときには、通常時の噴射方式が独立噴射であればそれを
グループ噴射又は同時噴射に切換え、通常時の噴射方式
がグループ噴射であればそれを同時噴射に切換える。こ
れにより、燃料温度が高温で、ベーパ発生量が多いとき
には、インジェクタの噴射能力(ベーパ排出能力)を大
幅に高めることができ、効果的なベーパ排出を行うこと
ができる。
【0010】更に、請求項3のように、噴射方式の切換
えを、ベーパが多く溜まっている可能性のあるエンジン
始動後の所定時間内においてのみ行うようにすれば、噴
射方式の切換えが通常運転時のドライバビリティやエミ
ッションに悪影響を及ぼさずに済む。
【0011】また、ドライバビリティやエミッションは
エンジン回転数やエンジン負荷によって悪化する領域が
あるので、請求項4のように、噴射方式の切換えを、エ
ンジン回転数とエンジン負荷で定められた運転領域にお
いてのみ行うようにすれば、ドライバビリティやエミッ
ションが悪化しない運転領域で且つベーパ排出が促進さ
れる運転領域でのみ噴射方式を切換えることができる。
【0012】ところで、燃料温度は、フューエルデリバ
リパイプ等の燃料配管に温度センサを設けて直接的に検
出するようにしても良いが、請求項5のように、燃料温
度に関する情報としてエンジン冷却水温と吸気温とを用
いるようにしても良い。つまり、エンジン冷却水温は、
エンジンの温度状態を反映し、エンジンが高温状態のと
きにはその影響で燃料配管内の燃料温度も高くなるた
め、エンジン冷却水温を燃料温度に関する情報として用
いることが可能である。また、吸気温は、外気温とエン
ジン温度の双方に関係し、外気温によっても燃料温度が
変化するため、吸気温も燃料温度に関する情報として用
いることが可能である。
【0013】
【実施例】まず、本発明を4気筒エンジンに適用した実
施例,の構成を図1に基づいて説明する(2つの実
施例,はソフトウエア構成のみが相違する)。フュ
ーエルデリバリパイプ11は吸気管(図示せず)の上方
に水平に配置され、燃料タンク(図示せず)から燃料が
燃料配管12を介して供給される。このフューエルデリ
バリパイプ11の真上には補助デリバリパイプ13が平
行に配置されている。この補助デリバリパイプ13は、
フューエルデリバリパイプ11の上流側で分岐管14を
介して燃料配管12に接続されている。
【0014】フューエルデリバリパイプ11の下面側に
は、エンジンの各気筒#1〜#4の吸気マニホールド
(図示せず)に燃料を噴射する4つのインジェクタ15
がそれぞれコネクタ16を介して取り付けられている。
各インジェクタ15のコネクタ16をフューエルデリバ
リパイプ11内の上部に延長して、各コネクタ16上端
の燃料吸込み口17をフューエルデリバリパイプ11内
の上部に位置させている。更に、フューエルデリバリパ
イプ11と補助デリバリパイプ13とを絞りパイプ18
で連通させ、この絞りパイプ18を補助デリバリパイプ
13内の上部に延長している。この絞りパイプ18の位
置は、インジェクタ15のコネクタ16の真上に位置
し、補助デリバリパイプ13内の上部に溜まったベーパ
が絞りパイプ18からコネクタ16内に吸い込まれやす
くなっている。
【0015】次に、燃料噴射を制御する制御回路(以下
「ECU」という)21の構成を説明する。ECU21
は、マイクロコンピュータ22を主体として構成され、
4つのインジェクタ駆動回路23を介して4つのインジ
ェクタ15を独立して駆動し、通常は各気筒#1〜#4
の吸気行程開始時に、対応するインジェクタ15を駆動
して燃料を噴射する独立噴射を行う。図4のは実施例
における各インジェクタ15を駆動する噴射パルスの
波形図であり、図4のは実施例における噴射パルス
の波形図である。これら両実施例,ではいずれも通
常は各気筒#1〜#4のインジェクタ15を720℃A
毎に順番に駆動する独立噴射を行う。
【0016】一方、図4のは、通常時にグループ噴射
を行う実施例における噴射パルスの波形図である。こ
こで、グループ噴射とは、4気筒エンジンの気筒を2つ
のグループに分け(従って1グループは2気筒とな
る)、各グループの2つの気筒を360℃A毎に同一タ
イミングで駆動する噴射方式である。
【0017】通常時にグループ噴射を行う実施例のE
CU21には、図2に示すように、インジェクタ駆動回
路23がクループ毎に設けられ、各クループのインジェ
クタ駆動回路23が2つの気筒のインジェクタ15を同
一タイミングで駆動するようになっている。
【0018】以上説明した実施例〜のECU21の
マイクロコンピュータ22のROM(図示せず)には、
通常の噴射制御のプログラムの他、図3に示す噴射方式
切換ルーチンのプログラムが記憶されている。このマイ
クロコンピュータ22は、フューエルデリバリパイプ1
1や補助デリバリパイプ13内に溜まったベーパを効率
良く排出するために、イグニッションスイッチ(図示せ
ず)のオン後に、図3の噴射方式切換ルーチンを実行し
て噴射方式を燃料温度に応じて後述するベーパ排出促進
方式へ切換え、特許請求の範囲で言う“温度判定手
段”,“噴射切換手段”としての役割を果たす。
【0019】以下、この噴射方式切換ルーチンの処理の
流れを詳細に説明する。まず、ステップ110で、エン
ジン始動後所定時間(例えば10分程度)以内か否かを
判定し、エンジン始動後所定時間を過ぎていれば、ステ
ップ170に進み、現在、ベーパ排出促進方式実行中で
あれば通常時の噴射方式(以下「通常噴射方式」とい
う)に切換え、また、通常噴射方式実行中であればそれ
を継続する。この理由は、エンジン始動後所定時間を過
ぎるまでにベーパ排出はほぼ終わるため、これ以後、不
要な噴射方式の切換えを禁止することで、ドライバビリ
ティやエミッションに悪影響を及ぼさないようにするた
めである。
【0020】一方、エンジン始動後所定時間以内であれ
ば、フューエルデリバリパイプ11や補助デリバリパイ
プ13内にベーパが多く溜まっている可能性があるの
で、ステップ120,130で、燃料温度に関する代表
的な情報であるエンジン冷却水温,吸気温からベーパが
溜まっているか否かを判定する。この際、エンジン冷却
水温は、エンジンの冷却水通路部に取り付けられた水温
センサ(図示せず)により検出され、吸気温は、吸気管
中のサージタンク又はエアフローメータ部に取り付けら
れた吸気温センサ(図示せず)により検出される。
【0021】上述したベーパが多く溜まっているか否か
の判定は、まず、ステップ120で、エンジン冷却水温
が所定値(例えば90℃)よりも高いか否かを判定し、
所定値以下であればベーパが多く溜まっていないと考え
られるので、ステップ170に進んで、噴射方式を通常
噴射方式に切換え又は通常噴射方式を継続する。一方、
エンジン冷却水温が所定値よりも高ければ、ステップ1
30に進んで、吸気温が所定値(例えば35℃)よりも
高いか否かを判定し、所定値以下であれば、ベーパが多
く溜まっていないと考えられるので、ステップ170に
進んで、噴射方式を通常噴射方式に切換え又は通常噴射
方式を継続する。
【0022】これに対し、エンジン冷却水温>所定値で
且つ吸気温>所定値の場合には、ベーパが多く溜まって
いると考えられるので、ステップ140〜160の処理
により、ドライバビリティやエミッションが悪化しない
運転領域で且つベーパ排出が促進される運転領域で、噴
射方式をベーパ排出促進方式へ切換える。具体的には、
ステップ140で、エンジン回転数Neが所定値(例え
ば3000rpm)よりも高いか否かを判定し、所定値
以下であれば、噴射方式をベーパ排出促進方式へ切換え
てもベーパ排出能力の大幅アップは見込めないので、ス
テップ170に進んで、噴射方式を通常噴射方式に切換
え又は通常噴射方式を継続し、ドライバビリティやエミ
ッションに悪影響を及ぼさないようにする。
【0023】また、エンジン回転数Ne>所定値であっ
ても、ステップ150の判定が「No」の場合、つまり
エンジン負荷を代表するパラメータである吸気圧又は吸
気量又は噴射パルスのいずれかが所定値以下である場合
も、ベーパ排出能力の大幅アップは見込めないので、ス
テップ170に進んで、噴射方式を通常噴射方式に切換
え又は通常噴射方式を継続し、ドライバビリティやエミ
ッションに悪影響を及ぼさないようにする。
【0024】従って、エンジン回転数Ne>所定値で且
つエンジン負荷>所定値の場合、つまり、ドライバビリ
ティやエミッションが悪化しない運転領域で且つベーパ
排出が促進される運転領域でのみ、ステップ160に進
んで、噴射方式をベーパ排出促進方式へ切換える。具体
的には、通常噴射方式を独立噴射とする実施例では、
独立噴射からグループ噴射へ切換え、同じく、通常噴射
方式を独立噴射とする実施例では、独立噴射から同時
噴射へ切換え、一方、通常噴射方式をグループ噴射とす
る実施例では、グループ噴射から同時噴射へ切換え
る。
【0025】ここで、実施例〜のように、フューエ
ルデリバリパイプ11の真上に補助デリバリパイプ13
を配置して両者を絞りパイプ18で連通させた構成のも
のでは、エンジン停止中に発生したフューエルデリバリ
パイプ11内のベーパが絞りパイプ18を通して補助デ
リバリパイプ13内に集められ、補助デリバリパイプ1
3内にベーパが多く溜まる。このベーパを排出する推進
力は、インジェクタ15の噴射による燃料の吸い出し
と、補助デリバリパイプ13内の圧力(以下「ガス圧」
という)とフューエルデリバリパイプ11内の圧力(以
下「燃料圧」という)との間の差圧であり、この差圧は
噴射による燃料圧の低下幅が大きくなるほど大きくな
る。
【0026】従って、実施例〜では、1回の噴射で
燃料の吸い出しが多く且つ噴射による燃料圧の低下幅が
大きくなる状態が得られるように、独立噴射からグルー
プ噴射又は同時噴射へ切換え、或は、グループ噴射から
同時噴射へ切換える。これらいずれの噴射方式への切換
えによっても、1回の噴射で同時に駆動されるインジェ
クタ15の個数が2倍又は4倍に増加するため、図4に
示すように、噴射方式の切換後は、燃料圧の低下幅が大
幅に大きくなってガス圧と燃料圧との間の差圧が大幅に
大きくなると共に、1回の噴射当りの燃料の吸い出しも
大幅に増加する。これにより、ベーパの排出が効果的に
促進され、極めて短時間のうちにベーパ排出を終えるこ
とができる。
【0027】しかも、このような噴射方式の切換えを、
ベーパが多く溜まっている可能性のあるエンジン始動後
の所定時間内においてのみ行うようにしているので、噴
射方式の切換えが通常運転時のドライバビリティやエミ
ッションに悪影響を及ぼさずに済む。しかしながら、本
発明は、エンジン始動後所定時間内の噴射方式の切換え
に限定されるものではなく、ベーパ量が多いときに、随
時、噴射方式をベーパ排出促進方式へ切換えるようにし
ても良く、この場合でも本発明の所期の目的は十分に達
成できる。
【0028】更に、上記実施例〜では、噴射方式の
切換えを、エンジン回転数とエンジン負荷で定められた
運転領域でのみ噴射方式をベーパ排出促進方式へ切換え
るようにしたので、ドライバビリティやエミッションが
悪化しない運転領域で且つベーパ排出が促進される運転
領域でのみ噴射方式をベーパ排出促進方式へ切換えるこ
とができて、ベーパ排出とドライバビリティ・エミッシ
ョンとを最良の状態で両立させることができる。
【0029】尚、上記実施例〜では、エンジン回転
数とエンジン負荷(吸気圧又は吸気量又は噴射パルスの
いずれか)をそれぞれ所定値と比較して、現在の運転状
態が噴射方式の切換えを許容する運転領域内であるか否
かを判定するようにしたが、予め、噴射方式の切換えを
許容する運転領域をエンジン回転数,エンジン負荷(吸
気圧又は吸気量又は噴射パルスのいずれか)をパラメー
タとしてマップ化しておき、このマップによって現在の
運転状態が噴射方式の切換えを許容する運転領域内であ
るか否かを判定するようにしても良い。但し、本発明
は、噴射方式の切換えを許容(禁止)する運転領域を設
けずに、ベーパ量が多いときに、随時、噴射方式をベー
パ排出促進方式へ切換えるようにしても良く、この場合
でも本発明の所期の目的は十分に達成できる。
【0030】ところで、ベーパ発生量に関係する燃料温
度は、フューエルデリバリパイプ11等の燃料配管に温
度センサを設けて直接的に検出するようにしても良い
が、上記実施例で〜では、燃料温度に関する情報と
してエンジン冷却水温と吸気温とを用いている。この理
由は次の通りである。つまり、エンジン冷却水温は、エ
ンジンの温度状態を反映し、エンジンが高温状態のとき
にはその影響で燃料配管内の燃料温度も高くなるため、
エンジン冷却水温を燃料温度に関する情報として用いる
ことが可能である。また、吸気温は、外気温とエンジン
温度の双方に関係し、外気温によっても燃料温度が変化
するため、吸気温も燃料温度に関する情報として用いる
ことが可能である。従って、エンジン冷却水温と吸気温
の双方を燃料温度に関する情報として用いれば、燃料配
管に温度センサを設けなくても、燃料温度に応じた噴射
方式の切換制御を精度良く行うことができて、センサ数
の増加を招かずに済み、コストアップを抑えることがで
きる。
【0031】しかしながら、本発明は、フューエルデリ
バリパイプ11等の燃料配管に温度センサを設けて燃料
温度を直接的に検出するようにしても良く、この場合で
も本発明の所期の目的は十分に達成できる。
【0032】尚、上記実施例〜は、本発明を4気筒
エンジンに適用した実施例であるが、5気筒以上のエン
ジンにも同様に適用して実施でき、例えば6気筒エンジ
ンに適用する場合には、グループ噴射は2グループ或は
3グループのいずれに分けて行うようにしても良い。ま
た、多気筒エンジンで、通常噴射方式がグループ噴射の
場合には、グループ噴射のグループ数を切換えることに
よって噴射方式をベーパ排出促進方式(1回の噴射で同
時に駆動するインジェクタの数を多くするグループ数)
へ切換えるようにしても良い。
【0033】また、上記実施例で〜では、フューエ
ルデリバリパイプ11の真上に補助デリバリパイプ13
を配置して両者を絞りパイプ18で連通させることによ
り、補助デリバリパイプ13側にベーパを集めるように
したが、補助デリバリパイプ13を廃止し、フューエル
デリバリパイプ11の容量を増大して、専らフューエル
デリバリパイプ11内の上部にベーパを溜める構成とし
ても良い。また、上記実施例で〜では、各インジェ
クタ15のコネクタ16を全てフューエルデリバリパイ
プ11内の上部に延長したが、少なくとも1つのインジ
ェクタ15のコネクタ16をフューエルデリバリパイプ
11内の上部に延長すれば良い。
【0034】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の請求項1の構成によれば、燃料温度に応じてベーパ発
生量が変化することに着目し、燃料温度に応じて噴射方
式に切換えるようにしたので、リターン配管を廃止して
燃料配管構成を簡素化しながら、ベーパ発生量に応じた
ベーパ排出能力を確保することができる。
【0035】この場合、請求項2では、燃料温度が高い
ときには、通常時の噴射方式が独立噴射であればそれを
グループ噴射又は同時噴射に切換え、通常時の噴射方式
がグループ噴射であればそれを同時噴射に切換えるよう
にしたので、燃料温度が高温で、ベーパ発生量が多いと
きには、インジェクタの噴射能力を大幅に高めることが
でき、効果的なベーパ排出を行うことができる。
【0036】更に、請求項3では、噴射方式の切換え
を、ベーパが多く溜まっている可能性のあるエンジン始
動後の所定時間内においてのみ行うようにしているの
で、噴射方式の切換えが通常運転時のドライバビリティ
やエミッションに悪影響を及ぼさずに済む。
【0037】また、請求項4では、噴射方式の切換え
を、エンジン回転数とエンジン負荷で定められた運転領
域においてのみ行うようにしているので、ドライバビリ
ティやエミッションが悪化しない運転領域で且つベーパ
排出が促進される運転領域でのみ噴射方式を切換えるこ
とができて、ベーパ排出とドライバビリティ・エミッシ
ョンとを最良の状態で両立させることができる。
【0038】また、請求項5では、燃料温度に関する情
報としてエンジン冷却水温と吸気温とを用いるようにし
たので、燃料配管に温度センサを設けなくても、燃料温
度に応じた噴射方式の切換制御を精度良く行うことがで
き、コストアップ(センサ数増加)を抑えることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例,の構成を概略的に説明す
る図
【図2】本発明の実施例の構成を概略的に説明する図
【図3】本発明の実施例〜における噴射方式切換ル
ーチンの処理の流れを示すフローチャート
【図4】本発明の実施例〜における駆動パルスの波
形と燃料圧との関係を示すタイムチャート
【符号の説明】
11…フューエルデリバリパイプ、12…燃料配管、1
3…補助デリバリパイプ、14…分岐管、15…インジ
ェクタ、16…コネクタ、17…燃料吸込み口、18…
絞りパイプ、21…ECU(制御回路)、22…マイク
ロコンピュータ(温度判定手段,噴射切換手段)、23
…インジェクタ駆動回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F02M 55/02 350 C

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料を噴射する複数のインジェクタをそ
    れぞれコネクタを介してフューエルデリバリパイプの下
    面側に取り付け、これら複数のインジェクタのコネクタ
    のうちの少なくとも1つを前記フューエルデリバリパイ
    プ内の上部に延長して、当該コネクタ上端の燃料吸込み
    口を前記フューエルデリバリパイプ内の上部に位置させ
    た内燃機関の燃料噴射装置において、 燃料温度に関する情報に基づいて燃料温度を判定する温
    度判定手段と、 判定された燃料温度に応じて噴射方式を切換える噴射切
    換手段を備えたことを特徴とする内燃機関の燃料噴射装
    置。
  2. 【請求項2】 前記温度判定手段により判定した温度が
    高いときに、前記噴射切換手段は、通常時の噴射方式が
    独立噴射であればそれをグループ噴射又は同時噴射に切
    換え、通常時の噴射方式がグループ噴射であればそれを
    同時噴射に切換えることを特徴とする請求項1に記載の
    内燃機関の燃料噴射装置。
  3. 【請求項3】 前記噴射切換手段による噴射方式の切換
    えは、エンジン始動後の所定時間内においてのみ行うよ
    うにしたことを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃
    機関の燃料噴射装置。
  4. 【請求項4】 前記噴射切換手段による噴射方式の切換
    えは、エンジン回転数とエンジン負荷で定められた運転
    領域においてのみ行うようにしたことを特徴とする請求
    項1乃至3のいずれかに記載の内燃機関の燃料噴射装
    置。
  5. 【請求項5】 前記温度判定手段は、燃料温度に関する
    情報としてエンジン冷却水温と吸気温とを用いるように
    したことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載
    の内燃機関の燃料噴射装置。
JP25741594A 1994-09-26 1994-09-26 内燃機関の燃料噴射装置 Pending JPH0893535A (ja)

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JP25741594A Pending JPH0893535A (ja) 1994-09-26 1994-09-26 内燃機関の燃料噴射装置

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