JPH0892879A - 反応染料用均染剤 - Google Patents

反応染料用均染剤

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JPH0892879A
JPH0892879A JP6250144A JP25014494A JPH0892879A JP H0892879 A JPH0892879 A JP H0892879A JP 6250144 A JP6250144 A JP 6250144A JP 25014494 A JP25014494 A JP 25014494A JP H0892879 A JPH0892879 A JP H0892879A
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dye
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reactive dye
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Satoru Hashimoto
悟 橋本
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NIHON SURFACTANT KOGYO KK
NIPPON SAAFUAKUTANTO KOGYO KK
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NIHON SURFACTANT KOGYO KK
NIPPON SAAFUAKUTANTO KOGYO KK
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Abstract

(57)【要約】 【構成】ポリオキシアルキレンアルキルエーテルエステ
ル第4級アンモニウムクロライドを含有する反応染料用
均染剤。 【効果】この均染剤によれば、目的とする最終染色濃度
を低下させることなく、反応染料で繊維を均一に染色す
ることができる。また、目的とする最終染色濃度を得る
ために必要な最小限の量以上の無機塩及びアルカリ剤を
それぞれ一度に染浴に添加した場合でも均一に染色でき
るので、染色工程を簡略化でき、処理時間を短縮でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、反応染料用均染剤に関
し、より詳細には、繊維を反応染料を用いて染色する場
合に、その染色工程を単純化でき、しかも均質な染色を
可能にする染色助剤である均染剤と、それを使用した染
色方法に関する。
【0002】
【従来の技術】綿、ウール、麻などの天然繊維は、反応
染料を用いて染色することができる。
【0003】近年、染料利用率の向上、染色後廃水中の
染料濃度の低減を目的として、反応染料の中でも特に繊
維に対する反応率の高い、高親和高反応性染料が主流と
なっている。
【0004】例えば、下記構造式(2)で示される2官
能型構造を持つものが挙げられる。具体的商品名として
は、Sumifix Supra染料(住友化学工
業)、Remazol SN染料(ヘキスト)等が挙げ
られる。
【0005】
【化2】
【0006】反応染料による染色は、他種族染料が繊維
と染料間の物理的結合力のみによって達成されるのと異
なり、繊維と染料間の物理的結合力と同時に化学反応
(共有結合)により達成される。
【0007】即ち、反応染色は、一般に、予め染色すべ
き繊維の入った染浴に反応染料を加え、前記繊維を循環
させながら昇温し、食塩、ボウ硝等の無機塩を添加し、
更にカセイソーダ、炭酸ソーダ等のアルカリ剤を添加す
ると共に、染浴温度を複雑にコントロールして行われて
いる。染色しようとする繊維の重量に対する反応染料の
染浴への添加量を設定することにより、目的とする染色
濃度の繊維を得ることができる。
【0008】前記無機塩は、染色しようとする繊維に反
応染料を物理的に吸着させるためのものである。つま
り、水と会合体を形成して安定化し繊維に吸着しない反
応染料の会合を、塩析により切り離し繊維に吸着させ
る。また、前記アルカリ剤は、繊維と反応染料とを化学
反応させるためのものである。前記無機塩及び前記アル
カリ剤の必要最小限の添加量は、それぞれ、染色しよう
とする繊維の重量に対して染浴で使用する染料の重量に
よって定まる。前記無機塩及び前記アルカリ剤は、不均
染を防止するべく、目的とする染色濃度にするための必
要量を一度に添加するのではなく、定量ポンプ等により
必要量に達するまで連続的にあるいは分割して少量ずつ
添加する。
【0009】そして、次に示す各種の染色助剤を使用し
て反応染色が行われている。
【0010】まず、上記反応染色工程における無機塩の
添加前に、反応染料に対する繊維上の吸着サイト(部
位)を一時的に封鎖して反応染料の繊維への急激な吸着
を緩和すべく、繊維に対し親和力を有する界面活性剤を
染色助剤として染浴へ添加して反応染色を行なう方法が
知られている。前記繊維に対し親和力を有する界面活性
剤としては、アルキル(C1214)ベンゼンスルホン酸
Na、アルカン(C1214)スルホン酸Na等のアルキ
ルスルホン酸塩、あるいは、アルキル(C1214)サル
フェートNa、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサ
ルフェートNa等の硫酸エステル塩が知られている。
【0011】また、上記反応染色工程における無機塩の
添加前に、反応染料に対し親和力を有する界面活性剤を
染色助剤として染浴へ添加し、繊維に対する反応染料の
吸着速度及び反応速度を一時的に減少させて反応染色を
行なう方法が知られている。前記界面活性剤としては、
ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチ
レンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンア
ルキルアミノエーテル、ポリオキシエチレンアルキルア
ミドエーテル等のポリオキシエチレン系非イオン界面活
性剤(特に、ポリオキシエチレン(20)ステアリルア
ミノエーテル等のポリオキシエチレンアルキルアミノエ
ーテル)又はポリビニルピロリドン等の含Nポリマーが
使用されている。
【0012】さらに、上記反応染色工程における無機塩
の添加前に、特定の有機多塩基酸型高分子化合物の一種
又は特定のキレート分散剤の一種を染色助剤として添加
し、反応染料の分散性を高めて反応染色を行なう方法が
知られている。前記特定の有機多塩基酸型高分子化合物
としては、ポリアクリル酸Na、ポリスチレンスルホン
酸Na、ポリヒドロキシアクリル酸Na、ナフタレンス
ルホン酸Naのホルマリン縮合物等が知られている。前
記特定のキレート分散剤としては、トリポリリン酸N
a、ヘキサメタリン酸Na、ピロリン酸Na等のリン酸
塩、EDTA−4Na、NTA−3Na、DTPA−5
Na等のポリアミノポリカルボン酸塩が知られている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記各染色助
剤を使用した反応染色によっても十分に均質な染色を行
なうことができなかった。
【0014】即ち、染色助剤として、前記繊維に対し親
和力を有する界面活性剤を使用しても、繊維に対する反
応染料の急激な吸着、及び化学反応を緩衝するにはなお
不十分である。特に、ボウ硝等の無機塩の添加による反
応染料の急激な吸着を緩衝する効果は弱い(高親和高反
応染料で染色しようとする場合は、その効果は著しく弱
い)。また、繊維に吸着した前記界面活性剤が染色工程
の最後まで離脱しないことがあり、この場合には目的と
する最終染色濃度より低くなり好ましい染色物が得られ
ない。
【0015】染色助剤として、前記反応染料に対し親和
力を有する界面活性剤を使用した場合には、前記無機塩
添加時の繊維に対する反応染料の急激な吸着は緩衝でき
る。特に、ポリオキシエチレンアルキルアミノエーテル
及びポリビニルピロリドン等の含Nポリマーは、その効
果が大きく、高親和高反応染料にも、その効果がある。
しかし、前記界面活性剤と反応染料の複合体が容易に分
解しないため、前記アルカリ剤の添加により、反応染料
は、前記界面活性剤に取り込まれたまま加水分解を生
じ、繊維に染着しない。従って、目的とする最終染色濃
度の染色物は得られない。
【0016】染色助剤として、前記特定の有機多塩基酸
型高分子化合物の一種又は前記特定のキレート分散剤の
一種を使用した場合は、不均染が染料の分散性の悪さに
起因するフタロシアニン系染料の均染化には、ある程度
効果的である。しかし、繊維に対する反応染料の吸着速
度と反応速度のいずれについても緩衝する効果は無いの
で、全てのタイプの反応染料に対して効果があるわけで
はない。
【0017】一方、反応染料は、繊維への吸着速度及び
繊維との反応速度の双方が大きいため、染液の循環回
数、染色しようとする繊維の循環回数が少ない等の機械
的な要因で、無機塩又はアルカリ剤が染浴に十分分散す
る前に繊維にスポット的に急激に染料が吸着、反応して
不均一に染色されてしまう。
【0018】また、反応染料の繊維への吸着及び反応
は、それぞれ前記無機塩の添加又はアルカリ剤の添加に
より直ちに開始されるので、それぞれの一回の添加量が
多すぎると染浴中に十分分散する前に急激な吸着又は反
応が生じ不均染になる。
【0019】そのため、前記従来の反応染色法において
は、前記無機塩及びアルカリ剤のそれぞれの一回の添加
量は、染色が不均一にならない程度以下に著しく制限す
る必要があった。従って、前記無機塩及び前記アルカリ
剤は、少量ずつ連続的にあるいは何回かに分割して、必
要な量になるまで添加する必要があった。
【0020】従って、無機塩及びアルカリ剤の添加を短
時間で簡単に行なうことができなかった。また、少量ず
つ連続的に添加する場合には、ポンプを用いた高価な装
置が必要になる。ところが、かかる装置はポンプ投入方
式であるため、液体の形態でしか使用できない。よっ
て、ボウ硝等は水溶液でしか使用できずコストが高くな
る。一方、何回かに分割して添加する場合には、工程が
複雑化し工程の管理が容易でない。
【0021】そもそも無機塩やアルカリ剤を分割又は連
続して染浴に添加する場合には、染浴温度を複雑にコン
トロールする必要があるだけでなく、無機塩やアルカリ
剤の分割又は連続添加の条件及び染浴温度の条件は、染
色に使用する機械の種類や使用する染料の組合せが変わ
ると当然変化するので、その度毎に設定し直さなければ
ならない。このことは、染料の組合せに対する制限、染
色機械の制限等に必然的につながるので、染色加工業者
にとっては大きな問題になっていた。
【0022】以上のように、無機塩やアルカリ剤を分割
又は連続して染浴に添加することによる種々の問題点も
発生していた。
【0023】本発明は、上記従来技術の問題点を解決す
る反応染料用均染剤及びそれを用いる染色方法を提供す
ることを目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、次の反
応染料用均染剤及びそれを使用する染色方法により上記
目的を達成することができる。
【0025】 下記構造式(3)で表わされる、エス
テル結合を含む第4級アンモニウム塩を含有する反応染
料用均染剤。
【0026】
【化3】
【0027】 前記均染剤と、反応染料と、前記反応
染料により染色可能な繊維を含有する染浴において、前
記反応染料で前記繊維を染色する染色方法。
【0028】上記染色方法において、好ましくは、目的
とする染色濃度で前記繊維を均一に染色するために必要
な最少量以上の無機塩を前記染浴へ一度に添加する。
【0029】上記染色方法において、好ましくは、目的
とする染色濃度で前記繊維を均一に染色するために必要
な最少量以上のアルカリ剤を前記染浴へ一度に添加す
る。
【0030】
【作用】上記反応染料用均染剤が含有する前記エステル
結合を含む第4級アンモニウム塩は、染浴中では第4級
アンモニウムカチオンになり、このカチオン部分と反応
染料が複合体を形成することにより、良好な緩染力を示
す。
【0031】即ち、前記複合体の形成により、添加され
た無機塩を染浴中に十分分散させた後に反応染料が繊維
に吸着する程度にまで、反応染料の繊維への吸着速度を
低下させることができる。そのため、目的とする染色濃
度で繊維を均一に染色するために必要な最低量以上の無
機塩を一度に添加した場合でも、反応染料を繊維に均一
に吸着させることができる。
【0032】その後、繊維と反応染料を化学反応させる
ためにアルカリ剤を染浴に添加すると、前記第4級アン
モニウムカチオンのエステル結合は加水分解しカチオン
界面活性を失活するので、反応染料との親和力を失活す
る。そのため、本発明の均染剤は、最終染色濃度及び色
相に影響を与えない。
【0033】なお、前記第4級アンモニウムカチオン
は、そのポリオキシアルキレン部分の親水性により、高
濃度で無機塩が染浴中に存在する場合でも、反応染料と
凝集しない。
【0034】
【好適な実施態様】
(反応染料用均染剤)本発明の反応染料用均染剤は、前
記構造式で表わされる、エステル結合を含む第4級アン
モニウム塩を含有する。
【0035】前記構造式中のR1、R2、R3又はR4の各
々は、炭素原子数が1〜20のアルキル、アルキルフェ
ニル、フェニル、アルキルベンジル又はベンジルの各基
のいずれかを表わし、これらは直鎖でも分岐を有してい
てもよい。好ましい基は、アルキル、アルキルフェニ
ル、ベンジルである。炭素原子数は、好ましくは6〜1
8であり、より好ましくは12〜18である。炭素原子
数6〜18のアルキル、アルキルフェニル及びベンジル
の各基は好ましく、特に好ましいのは、炭素原子数12
〜18のアルキル及びベンジルである。
【0036】また、不飽和のものでもよいが、経時変化
しにくく、良好な染色のためには、好ましくは不飽和度
nが1〜2のものや飽和のものにする。炭素原子数が2
1以上のものは、反応染料と凝集するので適さない。
【0037】前記構造式中のnは、5〜100の任意の
整数であり、好ましくはn=5〜70、より好ましくは
5〜50の整数である。nが101以上の場合は、親水
性が大きくなり過ぎ、緩染力が低下する。また、nが
0、1又は2のものは、反応染料と著しく凝集し本発明
の効果を奏することはできない。
【0038】前記構造式中のXがClの場合には、染浴
に添加する前の均染剤としての安定性が高い。
【0039】(染色方法)本発明の反応染料用均染剤
は、無機塩を添加する前の染浴に含有されていれば良
く、例えば反応染料を染浴に加える前又は後に添加す
る。
【0040】均染剤は、染料を含有し無機塩を添加する
前の染浴における濃度が0.1〜10g/l、より好ま
しくは0.5〜5g/l、さらに好ましくは1〜3g/
lになるように染浴中に含有させる。
【0041】反応染料としては、反応基が、ジクロルト
リアジン系、ジクロルキノキサリン系、モノクロルジフ
ルオロピリミジン系、ビニルスルホン系、メチルスルホ
ニルクロルメチルピリミジン系、モノクロルトリアジン
系、トリクロルピリミジン系等のものがある。染浴に2
種以上の反応染料を含有させてもよい。
【0042】反応染料により染色可能な繊維としては、
例えば綿、ウール、麻、絹などの天然繊維がある。
【0043】本発明の均染剤、反応染料及び繊維を含有
する染浴において、反応染料によって繊維を染色するた
めには、反応染料を繊維に吸着させた後に反応染料と繊
維を反応させる。
【0044】反応染料を繊維に吸着させるためには、染
浴に無機塩を添加する。無機塩としては、例えば食塩、
ボウ硝等がある。無機塩の添加量は、目的とする染色濃
度で繊維を均一に染色するために必要な染料の重量、即
ち、繊維の重量に対して染浴に含有させる染料の重量に
応じて定める。無機塩は、目的とする染色濃度で繊維を
均一に染色するために必要な最小限以上の量を一度で添
加できるが、2回以上に分けて添加しても良く、少量ず
つ連続的に添加しても良い。無機塩を一度に添加する場
合の染浴への添加量は、染浴における繊維重量に対する
染料重量の比率が1.0%owf(on weight
of fabrics)の場合には10〜30g/
l、1.0〜5.0%owfの場合には30〜60g/
l、5.0%owfを越える場合には60〜100g/
lにすることができる。
【0045】繊維に吸着した反応染料と繊維を反応させ
るためには、例えば染浴を90℃以上にすることによっ
ても可能であるが、反応率をより高くして濃い染色物を
得るにはアルカリ剤を添加する。アルカリ剤としては、
カセイソーダ又は炭酸ソーダ等が好ましい。アルカリ剤
の添加量は、目的とする染色濃度で繊維を均一に染色す
るために必要な染料の重量、即ち、繊維の重量に対して
染浴に含有させる染料の重量に応じて定める。アルカリ
剤は、目的とする染色濃度で繊維を均一に染色するため
に必要な最小限以上の量を一度に添加できるが、2回以
上に分けて添加しても良く、少量ずつ連続的に添加して
も良い。アルカリ剤を一度に添加する場合の染浴への添
加量は、染浴における繊維重量に対する染料重量の比率
が1.0%owf(on weight of fab
rics)の場合には10〜15g/l、1.0〜5.
0%owfの場合には15〜20g/l、5.0%ow
fを越える場合には20〜30g/lにすることができ
る。
【0046】本発明の均染剤を染浴に含有させてから染
色が終了するまでの染浴の温度(染色温度)は、使用す
る反応染料に応じて40〜80℃の間で温度を変化させ
たり、あるいは一定の温度に保つことができる。
【0047】本発明の染色方法においては、染浴に本発
明の均染剤と共に界面活性剤を浴中柔軟剤、風合い改良
剤、精練剤等として併用することができる。そのための
界面活性剤としては、脂肪酸塩、ポリオキシアルキレン
アルキルエーテル酢酸塩、アルキルサルフェート塩、ポ
リオキシアルキレンアルキルエーテルサルフェート塩、
アルキルベンゼンスルホン酸塩、N−アシルアルキルア
ミノカルボン酸塩、N−アシルアルキルアミノスルホン
酸塩等のアニオン界面活性剤が例示できる。
【0048】(反応染料用均染剤の製造方法)本発明の
均染剤は、次のようにして製造できる。
【0049】まず、ポリオキシアルキレンアルキルエー
テル、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテ
ル、ポリオキシアルキレンアルキルベンジルエーテル等
と、モノクロロ酢酸(等のモノハロゲノ酢酸)を、硫
酸、パラ−トルエンスルホン酸等の脱水触媒の存在下、
10〜50mmHg、80〜150℃で反応させ(1〜
4時間)、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルモノ
ハロゲノアセテートを得る。
【0050】更にこれらのモノハロゲノアセテートを、
好ましくは、水溶性溶媒の存在下、第3級アミン類と5
0〜120℃(30分〜4時間)で反応させ、第4級ア
ンモニウム塩化させることで合成される。
【0051】好ましいポリオキシアルキレンアルキルエ
ーテルとしては、C120の直鎖又は分岐の飽和/不飽
和アルキルを有する1価アルコール、例えば、メタノー
ル、エタノール、イソプロパノール、オクタノール等の
短ないし中鎖アルコール、あるいは、デシルアルコー
ル、ラウリルアルコール、C1214のオキソアルコー
ル、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、オレイ
ルアルコール、ステアリルアルコール等に、アルキレン
オキサイドを付加させた物が挙げられる。
【0052】付加させるアルキレンオキサイドは、エチ
レンオキサイド、プロピレンオキサイドが好ましい。付
加させる量としては、原料アルコール1モルに対し、5
〜100モル、好ましくは10〜70モル、更に好まし
くは15〜50モルである。
【0053】好ましいポリオキシアルキレンアルキルフ
ェニルエーテルとしては、C120の直鎖又は分岐の飽
和/不飽和アルキルを有するフェノール類又はフェノー
ル、例えば、t−ブチルフェノール、オクチルフェノー
ル、ノニルフェノール、スチレン化フェノール等にアル
キレンオキサイドを付加させたものが挙げられる。
【0054】付加させるアルキレンオキサイドは、エチ
レンオキサイド、プロピレンオキサイドが好ましい。付
加させる量としては、原料アルコール1モルに対し、5
〜100モル、好ましくは10〜70モル、更に好まし
くは15〜50モルである。
【0055】好ましいポリオキシアルキレンアルキルベ
ンジルエーテルとしては、C120の直鎖又は分岐の飽
和/不飽和アルキルを有するベンジルアルコール又はベ
ンジルアルコールにアルキレンオキサイドを付加させた
物が挙げられる。
【0056】付加させるアルキレンオキサイドは、エチ
レンオキサイド、プロピレンオキサイドが好ましい。付
加させる量としては、原料アルコール1モルに対し、5
〜100モル、好ましくは10〜70モル、更に好まし
くは15〜50モルである。
【0057】好ましい第3級アミン類としては、N−N
−ジメチルエチルアミン、N−N−ジメチルブチルアミ
ン、N−N−ジメチルデシルアミン等のN−N−ジアル
キル脂肪族アミン、あるいは、N−N−ジメチルアニリ
ン、N−N−ジメチルベンジルアミン等のN−N−ジア
ルキル芳香族アミン等が挙げられる。
【0058】4級化反応時の好ましい溶媒としては、エ
タノール、メタノール、イソプロピルアルコール等の低
級アルコール、エチレングリコール、プロピレングリコ
ール等の多価アルコール、DMF(ジメチルホルムアミ
ド)、ホルムアミド、N−メチルピロリドン等の含N水
溶性溶媒等が挙げられる。
【0059】本発明の均染剤は水系染色に用いられるの
で、水溶性溶媒が好ましい。
【0060】
【実施例】
(均染剤の合成方法)
【0061】
【表1】
【0062】1)エステル化 電動式攪拌機付き、ガラス製3口フラスコに表1のA成
分とB成分をモル比で、A成分:B成分=1.0:1.
2の割合いで仕込んだ。更に濃硫酸をA成分1部に対し
モル比で0.05部仕込んだ。攪拌しながら、80℃ま
で昇温し、さらに60分間攪拌した。ここで、B成分は
完全に溶解したので、更に120〜125℃、20〜2
5mmHg下で120分反応させた。得られた生成物
は、黄褐色半透明ペーストであり、酸価5.0〜10.
0、水分(カールフィッシャー法)0.5%未満であっ
た。
【0063】2)4級化 前記エステル化によって得られたモノクロロアセテー
ト、及び表1のC成分をモル比でモノクロロアセテー
ト:C成分=1.0:1.2の割合いで前記反応器に仕
込んだ。更に表1に示す溶媒を、モノクロロアセテート
とC成分の合計重量に等しい重量で加え、80〜85℃
で4時間、N2流入下で反応させ、黄褐色透明のポリオ
キシアルキレンアルキルエーテルエステル第4級アンモ
ニウムクロライドの50%溶液を得た。得られた生成物
は全て水溶性を示し、カチオン定量値42〜45%、ア
ミン価2〜3、PH(5%溶液)4〜5であった。
【0064】得られた生成物の分析値を表2に示す。
【0065】
【表2】
【0066】(染色性評価)表3に示す実施例1〜7及
び比較例1〜7の各均染剤の染色性を評価した。
【0067】
【表3】
【0068】(1)恒温法による染色試験及び結果 容積500mlの3角のフラスコに5.0gに重量調整
した試験布を4つに折りたたんで入れ、これに100m
lのイオン交換水を加え次のような染法に従って、ウォ
ーターバス中で100rpmで振とうして染色した。
【0069】前記試験布の重量の3%の重量の染料を前
記3角フラスコに添加した。前記実施例1〜7及び比較
例1〜7の各均染剤は、それぞれ2g/lの濃度になる
ように添加した。染料及び均染剤を添加して10分後
に、ボウ硝(無水)を20g/lの濃度になるように添
加した。ホウ硝を添加して30分後にソーダ灰を20g
/lの濃度になるように添加し、90分間経過させて染
色を終了した。染料及び均染剤の添加時から染色終了ま
で染浴を50℃の恒温に保った。
【0070】その後、ソーピング剤としてTASEGA
LMMC−8000(BAYER社製)2.0g/l、
浴比1:20で95℃×15分ソーピングをし、更に水
洗、遠心脱水、80℃×30分熱風乾燥した。染色結果
を表4に示す。
【0071】
【表4】
【0072】(2)昇温法による染色試験及び結果 表5に示す各染料及び試験布を用い、染料及び均染剤の
添加後からボウ硝(無水)を添加するまでの10分間を
40℃に保持し、ボウ硝の添加後からソーダ灰の添加ま
での30分間で染浴の温度を40℃から60℃に上昇さ
せ、その後60℃で90分間経過させる以外は、前記恒
温法と同様にして染色試験を行なった。その染色結果を
表5に示す。
【0073】
【表5】
【0074】なお、前記実施例1の均染剤を使用した場
合において、ソーダ灰(アルカリ剤)の添加による第4
級アンモニウムカチオンのエステル結合の加水分解を、
次の反応式(4)に示す。
【0075】
【化4】
【0076】
【発明の効果】本発明の反応染料用均染剤は、エステル
結合を含む前記特定の第4級アンモニウム塩を含有する
ので、反応染料で繊維を均一に染色することができる。
【0077】また、本発明の反応染料用均染剤によれ
ば、目的とする最終染色濃度の染色物を得るために必要
な最小限の量以上の無機塩及びアルカリ剤をそれぞれ一
度に染浴に添加した場合でも均一に染色できるので、染
色工程を簡略化でき、処理時間を短縮することができ
る。よって、無機塩やアルカリ剤を分割又は連続して染
浴に添加することにより生じていた種々の問題点を解決
することができる。
【0078】さらに、本発明の反応染料用均染剤は、反
応基がジクロルトリアジン系、ジクロルキノキサリン
系、モノクロルジフルオロピリミジン系、ビニルスルホ
ン系、メチルスルホニルクロルメチルピリミジン系、モ
ノクロルトリアジン系又はトリクロルピリミジン系等の
全てのタイプの反応染料に対して使用できる。
【0079】本発明の染色方法は、前記本発明の均染剤
と、反応染料と、前記反応染料により染色可能な繊維を
含有する染浴において、前記反応染料で前記繊維を染色
するので、反応染料の種類にかかわらず、全てのタイプ
の反応染料で繊維を均一に染色することができる。
【0080】また、本発明の染色方法において、目的と
する染色濃度で前記繊維を均一に染色するために必要な
最小量以上の無機塩及びアルカリ剤のいずれか一方又は
双方を前記染浴へ一度に添加することにより、染色工程
を簡略化でき、処理時間を短縮することができる。よっ
て、無機塩やアルカリ剤を分割又は連続して染浴に添加
することにより生じていた種々の問題点を解決すること
ができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 【化1】 上記構造式(1)で表わされる、エステル結合を含む第
    4級アンモニウム塩を含有する反応染料用均染剤。
  2. 【請求項2】前記請求項1の均染剤と、反応染料と、前
    記反応染料により染色可能な繊維を含有する染浴におい
    て、前記反応染料で前記繊維を染色することを特徴とす
    る染色方法。
  3. 【請求項3】目的とする染色濃度で前記繊維を均一に染
    色するために必要な最少量以上の無機塩を前記染浴へ一
    度に添加することを特徴とする請求項2に記載の染色方
    法。
  4. 【請求項4】目的とする染色濃度で前記繊維を均一に染
    色するために必要な最少量以上のアルカリ剤を前記染浴
    へ一度に添加することを特徴とする請求項2又は3に記
    載の染色方法。
JP6250144A 1994-09-20 1994-09-20 反応染料用均染剤 Withdrawn JPH0892879A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111118927A (zh) * 2020-01-06 2020-05-08 佛山市精度纺织有限公司 活性染色盐碱同浴匀染剂及其应用工艺

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