JPH0892637A - 薄手容器用鋼板の製造方法 - Google Patents
薄手容器用鋼板の製造方法Info
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- JPH0892637A JPH0892637A JP23577194A JP23577194A JPH0892637A JP H0892637 A JPH0892637 A JP H0892637A JP 23577194 A JP23577194 A JP 23577194A JP 23577194 A JP23577194 A JP 23577194A JP H0892637 A JPH0892637 A JP H0892637A
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Abstract
て容器を成形する際に、ネック加工時にしわが発生せ
ず、またフランジ加工において割れが極力発生しない薄
手容器用鋼板を提供する。 【構成】 重量%で、C:0.1%以下、N:0.01
%以下、Al:0.005%以上、0.5%以下を含
み、残部Feおよび不可避的不純物からなる鋼をAr3
変態点以上で熱延を行ない、板厚を1.4mm以下、0.
6mm以上とし、その後通常の酸洗を行なった後、60%
以上、85%以下の冷延を行ない、板厚が0.22mm以
下、0.1mm以上とし、その後焼鈍を施さないことを特
徴とする容器用鋼板の製造方法。
Description
かわらず、優れたネック加工性およびフランジ加工性を
示す薄手容器用鋼板に関するものである。
缶に代表される2ピース缶、溶接缶、接着缶などの3ピ
ース缶、それに缶蓋などに使われる。最近は缶の軽量化
の促進に従い、原板の薄手化が進められている。しか
し、従来のように冷延後、焼鈍を行ない1%から8%程
度のスキンパスをして容器用原板を製造しようとする
と、焼鈍時の板厚が薄くなり過ぎ、連続焼鈍をしようと
すると通板性が悪く、途中で破断したり、形状が変化し
たりする問題がある。そのため、焼鈍時の板厚を比較的
厚く保ち、焼鈍後に20%から50%の圧延を行なうD
R(Double Reduce)法による容器用原板の製造方法が特
公平1−52451号公報に開示されている。
にしているので、製造コスト的には大幅なコストダウン
は達成できない。そこで、より低廉価な容器用原板の製
造方法として冷延後の焼鈍を省略した技術が特公昭54
−1244号公報に開示されている。当時の容器用鋼板
は比較的厚く、缶成形時の加工度も低かった関係で、フ
ランジ割れの起こる頻度は小さかった。しかし、近年の
鋼板の薄手化に伴い、冷延まま材を用いて容器を成形す
るとフランジ加工部で割れが発生したり、ネック加工時
にしわが生じたりする頻度が著しく高くなった。
低い冷延まま材を用いて容器を成形する際、ネック加工
時にしわの発生を、そしてフランジ加工において割れが
極力発生しない鋼板を提供することを目的とする。
とするところは下記のとおりである。重量%で、C:
0.1%以下、N:0.01%以下、Al:0.005
%以上、0.5%以下を含み、残部Feおよび不可避的
不純物からなる鋼をAr3 変態点以上で熱延を行ない、
板厚を1.4mm以下、0.6mm以上とし、その後通常の
酸洗を行なった後、60%以上、85%以下の冷延を行
ない、板厚が0.22mm以下、0.1mm以上とし、その
後焼鈍を施さないことを特徴とする薄手容器用鋼板の製
造方法。
冷延し、冷延まま材を用いて容器を製造し、ネック加工
時のしわの発生、フランジ加工性などを検討した。その
結果、板厚の薄い範囲で、ネック加工時のしわの発生、
フランジ加工性が冷延率に大きく依存することを見出し
た。
り、以下に本発明の限定理由を述べる。C量の上限添加
量を0.1%としたのは、これ以上の添加では冷延時の
加工硬化が大きくなり、製缶時にネックしわの抑制が難
しくなるためである。C添加量の下限は強いて限定する
必要はない。N量を0.01%以下としたのは、これ以
上の添加では冷延時の加工硬化が大きくなり、製缶時に
ネックしわの抑制が難しくなるためである。N添加量の
下限もCと同様に強いて限定する必要はない。Al量の
限定は、0.005%以下では他の脱酸元素が添加され
ない場合、脱酸が不十分になるためで、Tiなどの脱酸
元素が添加されている場合は、これらの高価な元素が脱
酸に使用されてしまうためである。一方、上限を0.5
%としたのは、これ以上の添加は加工性、溶接性に好ま
しくないためである。
べる。本発明の最も重要な限定条件は冷延率で、缶成形
に使用される原板が冷延まま材であることと、その板厚
が極めて薄いという前提条件のもとで、ある冷延率以下
でフランジ加工部で割れの発生ならびにネック加工時の
しわの発生が顕著に減少する事実に基づく。具体的には
最終板厚が0.22mm以下、0.1mm以上の鋼板では冷
延率が85%以下になると耐ネックしわ性、フランジ加
工性共に顕著に向上する。また、冷延率の下限を60%
としたのは、最終の板厚が決まっているため冷延率が低
くなると熱延板の板厚を薄くする必要が生じ、熱延板の
過度の薄手化は生産コストの著しい上昇をもたらすだけ
でなく、通板性にも支障を生じるためである。そこで、
熱延板の板厚の下限を0.6mmとした。また、熱延板の
板厚の上限は冷延率と最終の板厚から1.4mmとした。
最終板厚を0.22mm以下、0.1mm以上と限定したの
は、0.22mm以上では容器の軽量化への寄与が小さい
ためで、0.1mm以下になると冷延が難しくなり、形状
の劣化を招く可能性が高くなるためである。
これらの鋼は転炉精練を行なった連続鋳造材である。表
2はこれらの鋼種を用いて容器用原板を製造した時の製
造条件とそれを用いて製缶したときの加工性を示す。熱
延は250mm厚のスラブを1100℃から1250℃の
間で加熱し、熱延を行なっている。容器製造における加
工性の評価はDI(Drawing & Ironing)缶と溶接缶のネ
ック加工性とその後のフランジ加工性で整理した。定量
的評価としてはラボの製缶機で100缶を製造し、その
際の不良缶発生率を%で示した。錫めっき量はDI缶で
は1平方メーター当たり2.8g、溶接缶では1平方メ
ーター当たり1gである。ネック加工はスピンネッカー
を用いて行なった。また、フランジ加工にはスピンフラ
ンジアーを用いた。
5,6,8,11はネック加工性ならびにフランジ加工
性共に良好である。ここで、実験番号11の不良缶率が
高くなっているが、これは板厚が薄いためで、同じ板厚
の比較例である実験番号12と比較すれば、本発明鋼が
優れた製缶成形性を持っていることが分かる。一方、冷
延率が90%と本発明の範囲外である実験番号3では加
工度が高いためか、ネックしわおよびフランジ割れが起
こる頻度が高かった。仕上温度がAr3 変態点以下とな
った実験番号4,7でも欠陥の発生頻度が高かった。C
の添加量が本発明の範囲以上であった鋼を用いた実験番
号9,10,12でも製缶時に欠陥が発生した。
て焼鈍工程を省略でき、かつ缶材のさらなる薄手化が可
能になり省エネルギー、省資源に結びつき、工業的意味
は大きい。
Claims (1)
- 【請求項1】 重量%で、 C :0.1%以下、 N :0.01%以下、 Al:0.005%以上、0.5%以下を含み、残部F
eおよび不可避的不純物からなる鋼をAr3 変態点以上
で熱延を行ない、板厚を1.4mm以下、0.6mm以上と
し、その後通常の酸洗を行なった後、60%以上、85
%以下の冷延を行ない、板厚が0.22mm以下、0.1
mm以上とし、その後焼鈍を施さないことを特徴とする薄
手容器用鋼板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23577194A JP3474647B2 (ja) | 1994-09-29 | 1994-09-29 | 薄手容器用鋼板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP23577194A JP3474647B2 (ja) | 1994-09-29 | 1994-09-29 | 薄手容器用鋼板の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0892637A true JPH0892637A (ja) | 1996-04-09 |
JP3474647B2 JP3474647B2 (ja) | 2003-12-08 |
Family
ID=16991001
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP23577194A Expired - Fee Related JP3474647B2 (ja) | 1994-09-29 | 1994-09-29 | 薄手容器用鋼板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3474647B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103898402A (zh) * | 2007-03-30 | 2014-07-02 | 杰富意钢铁株式会社 | 建材用超薄冷轧钢板的制造方法 |
-
1994
- 1994-09-29 JP JP23577194A patent/JP3474647B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN103898402A (zh) * | 2007-03-30 | 2014-07-02 | 杰富意钢铁株式会社 | 建材用超薄冷轧钢板的制造方法 |
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JP3474647B2 (ja) | 2003-12-08 |
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