JPH0892559A - 液晶組成物、これを用いた液晶素子、液晶装置及び表示方法 - Google Patents

液晶組成物、これを用いた液晶素子、液晶装置及び表示方法

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JPH0892559A
JPH0892559A JP7089400A JP8940095A JPH0892559A JP H0892559 A JPH0892559 A JP H0892559A JP 7089400 A JP7089400 A JP 7089400A JP 8940095 A JP8940095 A JP 8940095A JP H0892559 A JPH0892559 A JP H0892559A
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JP7089400A
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Koichi Sato
公一 佐藤
Kenji Shinjo
健司 新庄
Hiroyuki Kitayama
宏之 北山
Shinichi Nakamura
真一 中村
Katsutoshi Nakamura
勝利 中村
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ブックシェルフ配向状態を安定してとり高い
自発分極値を有し、成分どうしの相溶性に優れた液晶組
成物を提供する。 【構成】 パーフルオロ基を含む側鎖を有するアキラル
な液晶性化合物と、パーフルオロ基を全く持たず、且
つ、環状のカイラルパートを有するカイラルドーパント
を含有することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は液晶組成物、特にカイラ
ルスメクチック相を示す液晶組成物、これを用いたフラ
ットパネルディスプレイ、プロジェクションディスプレ
イ、プリンタ等に用いられるライトバルブをはじめとす
る液晶素子、並びにこれらを使用した液晶装置、表示方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、最も広範に用いられてきてい
るディスプレイとしてCRTが知られており、テレビや
VTRなどの動画出力、あるいはパソコンのモニターと
して広く用いられている。しかしながら、CRTはその
特性上、静止画像に対しては、フリッカや解像度不足に
よる走査縞等が視認性を低下させたり、焼きつきによる
蛍光体の劣化が起こったりする。また、最近ではCRT
が発生する電磁波が人体に悪影響を与えることが分か
り、VDT作業者の健康を害する恐れがある。そして、
構造上、画面後方に広く体積を有するため、オフィス、
家庭の省スペース化を阻害している。
【0003】このようなCRTの欠点を解決するものと
して液晶表示素子がある。例えばエム・シャット(M.
Schadt)とダブリュー・ヘルフリッヒ(W.He
lfrich)著”アプライド・フィジックス・レター
ズ”(Applied Physics Letter
s”)第18巻、第4号(1971年2月15日発行)
第127頁〜128頁において示されたツイステッド・
ネマチック(twisted nematic)液晶を
用いたものが知られている。
【0004】ひとつにはコスト面で優位性を持つ単純マ
トリクスタイプの液晶素子がある。この液晶素子は画像
密度を高くしたマトリクス電極構造を用いた時分割駆動
の時、クロストークを発生する問題点があるため、画素
数が制限されていた。また、応答速度が数十ミリ秒以上
と遅いため、ディスプレイとしての用途も制限されてい
た。
【0005】近年このような単純マトリクスタイプの液
晶素子に対して、TFTといわれる液晶素子の開発が行
われている。このタイプは一つ一つの画素にトランジス
タを作成し、各画素での動作を制御するため、クロスト
ークや応答速度の問題は解決される反面、大面積になれ
ばなるほど、不良画素なく液晶素子を作成することが工
業的に非常に困難であり、また可能であっても多大なコ
ストが発生する。
【0006】このような従来型の液晶素子の欠点を改善
するものとして、双安定性をもつ液晶材料を用いた素子
の使用がクラーク(Clark)およびラガウェル(L
agerwall)により提案されている(特開昭56
−107216号公報、米国特許第4367924号明
細書)。この双安定性からなる液晶としては、一般にカ
イラルスメクチックC相またはカイラルスメクチックH
相からなる強誘電性液晶が用いられている。この強誘電
性液晶は、自発分極により反転スイッチングを行うた
め、非常に早い応答速度を示す上、メモリー性のある双
安定状態を発現させることができる。さらに視野角特性
も優れていることから、特に、高速、高精細、大面積の
表示素子あるいはライトバルブとして適していると考え
られる。また、最近では、チャンダニ、竹添らにより、
3つの安定状態を有するカイラルスメクチック反強誘電
液晶素子も提案されている(ジャパニーズ ジャーナル
オブ アプライド フィジックス(Japanese
Journal of Applied Physi
cs)27巻、1988年L729頁)。
【0007】このようなカイラルスメクチック液晶を用
いる素子においては、例えば「強誘電液晶の構造と物
性」(コロナ社、福田敦夫、竹添秀男著、1990年)
に記載されているように、ジグザグ状の配向欠陥が発生
してコントラストを低下させる場合があるという問題が
あった。この欠陥は、素子構成において、上下基板間に
担持されたカイラルスメクチック液晶の層状構造が2種
類のシェブロン状(山形状)の構造を形成していること
に起因していると考えられている。
【0008】これに対し、最近では、液晶層の層構造に
関して、低コントラストの原因であるシェブロン構造を
解消し、各層の界面が大略平行に配列した本棚状の構造
であるブックシェルフといわれる層状構造(以下該構造
をブックシェルフと記す。)あるいはそれに近い構造を
現出させ、高コントラストを実現しようという動きがあ
る(例えば「次世代液晶ディスプレイと液晶材料」
(株)シーエムシー、福田敦夫編、1992年)。ブッ
クシェルフ構造を実現するには、ひとつには、特定構造
のナフタレン系液晶材料を用いる方法があるが、この場
合、チルト角が10度程度であり、理想的な最大の透過
率を得られる22.5度とくらべ非常に小さく、低透過
率という問題があり、さらにはブックシェルフ構造が温
度に対して可逆的に現出しないという問題もある。他の
代表的な例としてシェブロン構造を取っている液晶素子
に外部から電場を加えてブックシェルフ構造を誘起する
方法があるが、この方法も温度等の外部刺激に対しての
不安定性が問題となっている。これらのブックシェルフ
構造の液晶層を発明する材料に関してはいまだ発見され
たばかりであり、実用に供するためにはこの他にさまざ
まな問題が存在する。
【0009】更に最近では、ブックシェルフあるいはそ
れに近い層構造を呈する液晶材料として、パーフルオロ
エーテル側鎖をもつ液晶性化合物(米国特許5,26
2,082 W093/22396)、液晶組成物(1
993年第4回強誘電液晶国際会議P−46、Marc
D.Radcliffeら)等が提案されている。こ
れらの液晶材料によれば、電場等の外部場を用いずとも
ブックシェルフあるいはそれに近い層傾き角の小さな構
造を現出することができ、更に最適はチルト角を示す。
【0010】しかしながら、これら液晶性化合物及び組
成物は、その分子構造による特異な凝集構造に起因し
て、他の多くの液晶性化合物との相溶性が充分ではない
ことがある。また、応答速度が充分ではないといった問
題がある。
【0011】従って、これまでブックシェルフ構造また
はそれに近い層傾きを持った液晶層を発現するような液
晶性化合物に対し、充分な相溶性を持ち、且つ、大きな
自発分極を誘起するカイラルドーパントを組み合わせた
カイラルスメクチック液晶組成物によらず、ひいてはこ
の組成物を用いて良好なスイッチング駆動特性を持つ強
誘電性液晶素子が望まれていた。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記事情に
鑑みてなされたものであり、その課題とするところは、
良好な配向状態をとり、ブックシェルフ構造あるいはそ
れに近い層傾きの小さい構造の液晶層を安定してとり、
応答速度が速く、高コントラスト、高精細、高輝度の液
晶素子を実現する液晶組成物であって、各成分の相溶性
に優れ、上記要求性能を安定して発現し得る液晶組成物
を提供することである。
【0013】本発明の更なる課題は、上記液晶組成物を
用いて、高コントラスト、高精細、高輝度、大面積化が
実現された液晶素子、表示方法、並びに該液晶素子を用
いて優れた表示特性を示す表示装置をはじめとする液晶
装置を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明の上記課
題は、(a)フルオロカーボン末端部分及び炭化水素末
端部分を含み、該両末端部分が中心核によって結合され
ており、スメクチック中間相または潜在的スメクチック
中間相を持つアキラルフッ素含有液晶性化合物のうち少
なくとも1種と、(b)少なくとも1個の不斉炭素原子
を有する環状基と、無置換又はパーフルオロカーボン原
子を持たない置換されたアルキル基からなる少なくとも
1の側鎖を有する光学活性化合物と、を含有する液晶組
成物、によって解決される。
【0015】また、本発明によれば、上記液晶組成物を
一対の基板間に挟持してなる液晶素子、並びにこれを備
えた液晶装置、及びこれを用いた表示方法が提供され
る。
【0016】本発明の液晶組成物は、カイラルスメクチ
ック相を示す液晶組成物であり、前記化合物(a)、及
び前記化合物(b)の組合せにおいて相溶性に優れて安
定しており、種々の形態の液晶素子において、より優れ
た配向状態、液晶層の層構造をはじめとする優れた性能
を実現し、更に高速応答性を示す。当該組成物は、より
好ましくは強誘電性液晶組成物である。
【0017】本発明の液晶組成物では、前記電場等の外
部場を用いることなくブックシェルフ構造あるいはそれ
に近い層傾き角の小さな構造の液晶層を形成することが
可能である。かかる化合物(a)に対してカイラルドー
パントとして環状構造のカイラルパートを有し、フルオ
ロカーボン原子を持たない(即ち、パーフルオロアルキ
ル基及びパーフルオロアルキレン基といったパーフルオ
ロ基を含まない)化合物(b)を配合したことによっ
て、液晶成分間の相溶性が確保された上、カイラルスメ
クチック液晶の応答速度が向上し、好ましくは高性能な
ブックシェルフ構造が安定して付与される。
【0018】本発明の化合物(a)となる潜在的スメク
チック中間相を持つ化合物とはそれ自信スメクチック液
晶相を示さないが、スメクチック相を持つ化合物あるい
は他の潜在的スメクチック中間相を持つ化合物とのミッ
クスチャー中でスメクチック相を発現する化合物を言
う。
【0019】本発明で用いる化合物(a)におけるフル
オロカーボン末端部分は、好ましくは−DCx2x+1
たは−D(CX'2X'+1O)zy2y+1で表わされ、
(xは1から20で、x′はそれぞれのCX'2X'+1
グループに独立に1から10で、yは1から10で、z
は1から10であり、Dは単結合、
【0020】
【外21】 −OCr2r−、−OCr2rOCr'2r'−、−Cr2r
−、−OSO2−、−SO2−、−SO2−Cr2r−、
【0021】
【外22】 rとr′はそれぞれ独立に1から20であり、pは0か
ら4である。)
【0022】尚、上記連結基Dの結合方向は特に限定さ
れないブックシェルフ構造をとりやすいという観点で好
ましくは−D(CX'2X'+1O)zy2y+1である。
【0023】また、本発明に用いられる化合物(a)は
具体的には少なくとも2つ以上の環構造からなり、それ
ぞれの環構造は独立に、置換されていてもよい、芳香族
環、ヘテロ芳香族環、脂肪族環であり、それぞれの環構
造は例えば単結合あるいは−COO−、=COS−、−
HC=N−、−COSe−等の基により連結され得る。
該環構造は縮環されていてもよい。ヘテロ芳香族環のヘ
テロ原子は少なくともひとつであり、N、O、Sから選
ばれる。脂肪族環中の隣り合わないメチレングループは
OまたはSで置き換えられていてもよい。
【0024】本発明の化合物(a)は、より具体的には
下記一般式(I)で表わされる。
【0025】
【外23】 a,b,cはそれぞれ独立に0または1から3の整数を
表す。ただしa+b+cは少なくとも2である。
【0026】M1、N1はそれぞれ独立に、−COO−、
−OCO−、−COS−、−SCO−、−COSe−、
−SeCO−、−COTe−、−TeCO−、−C≡
C、−(CH2 CH2 −、−CH=CH−、−CH=N
−、−N=CH−、−CH2 −O−、−O−CH2 −、
−CO−、−O−、単結合を表す。
【0027】X、Y、Zは、B1、D1、F1における置
換基であり、それぞれ独立に−H、−Cl、−F、−B
r、−I、−OH、−OCH3 、−CN、−NO2 を表
し、l、m、nはそれぞれ独立に0〜4の整数を表す。
【0028】Gは−COO−Ce2e−、−O−Ce
2e−、−Ce2e−、−OSOO−、−OOSO−、−
SOO−、−SOOCe2e−、−OCe2e−OCe'
2e ' −、−Ce2e−N(Cp2p+1)−SO2 −、
−Ce2e−N(Cp2p+1)−CO−(e、e′はそ
れぞれ独立に1から20までの整数を表わし、pは0か
ら4までの整数を表す。)を表す。
【0029】A1は、−O−Cf2f−O−Cg
2g+1、−Cf2f−O−Cg2g+1、−Cf2f
R′、−O−Cf2f−R′、−COO−Cf2f
R′、−OCO−Cf2f−R′(R′は−Cl、−
F、−CF3 、−NO2 、−CN、H、−COO−Cf'
2f'+1、−OCO−Cf'2f'+1、を表し、f、f′
gはそれぞれ独立に1から20の整数を表す。)を表
し、Aは直鎖状基または分岐状基でも良い。
【0030】Rは−Cx2x+1、−(Cx'2x' O)z
y2y+1、xは1から20までの整数を表し、x′
はそれぞれのCx'2x' Oグループに独立に1から1
0までの整数であり、yは1から10までの整数であ
り、zは1から6までの整数である。)
【0031】本発明の液晶組成物における第一成分であ
る、化合物(a)として用いる前記一般式Iで表される
化合物は、パーフルオロアルキル基、またはパーフルオ
ロアルキルを含む特定構造の基Rを有する点で特徴的で
あり、上述したように、ブックシェルフ構造あるいはそ
れに近い層傾き角の小さな構造の液晶層をより安定して
形成することが可能である。
【0032】特に本発明では化合物(a)として一般式
I中のRが
【0033】
【外24】 である化合物がブックシェルフ構造をとり易いという点
で好ましく用いられ得る。
【0034】尚、本発明の液晶組成物において、一般式
(I)で表わされる化合物は、それ自体が単独で液晶性
を示すか否かについては特に限定されず、最終的に液晶
組成物中で液晶性の挙動に寄与するものであればよい。
【0035】かかる一般式(I)で表わされる化合物
は、米国特許5,082,587及び5,262,08
2、国際公開W093/22936に記載の方法によっ
て合成することができる。これら化合物の具体例として
は、以下に示す化合物I−1〜I−93が挙げられる。
【0036】
【外25】
【0037】
【外26】
【0038】
【外27】
【0039】
【外28】
【0040】
【外29】
【0041】
【外30】
【0042】
【外31】
【0043】
【外32】
【0044】
【外33】
【0045】
【外34】
【0046】
【外35】
【0047】
【外36】
【0048】本発明の液晶組成物では、前記化合物
(a)として(特に一般式(I)で表される化合物)と
して、下記式で表されるフェニルピリミジン骨格を有す
る化合物が好適である。かかるフェニルピリミジン骨格
を有する化合物(それを含む液晶組成物)は、室温付近
を含む広い温度範囲でカイラルスメクチックC相を有
し、更に粘性の点で特に好ましい性能を示す。
【0049】
【外37】 (式中、n2は5〜10の整数であり、R″は−Cx
2x+1、−(Cx"2x"O)z′Cy'2y'+1を表し、xは
1〜20の整数、x″はそれぞれのCx″F2x”+1
Oグループに独立に1〜30の整数であり、y′は1〜
4の整数であり、Z′は1〜3の整数である。)
【0050】これらの液晶性化合物によれば、電場等の
外部場を用いずともブックシェルフあるいはそれに近い
層傾き角の小さな構造を現出することが可能であり、ま
た、粘性が小さいため応答速度が速く、かつ大きなチル
ト角を有するため高透過率のカイラルスメクチック液晶
素子を実現することが可能である。
【0051】本発明の液晶組成物において、第二成分で
あるカイラルドーパントとして配合する化合物(b)、
即ち環構造中に、カイラル構造を有し、また特定構造の
側鎖を有する環状カイラルドーパントは、特徴的に、前
述した化合物(a)特に一般式(I)で表される化合物
に相当するパーフルオロアルキル、パーフルオロエーテ
ル側鎖を有する化合物に対して、相溶性が良く、かつ自
発分極付与性が大きいため、それらのものから構成され
るカイラルスメクチイク液晶組成物はコントラスト、応
答速度等の駆動特性が極めて良好である。また、自発分
極付与性については、2つの特徴がある。その第一は、
単体での自発分極あるいは通常のベース液晶中での自発
分極が大きく本来大きな自発分極付与性を持っているこ
と、第二には、パーフルオロアルキル、パーフルオロエ
ーテル側鎖を持つ液晶化合物を成分とするカイラルスメ
クチック液晶組成物中で特に自発分極付与性が大きくな
ることであり、これらの特徴により応答速度、コントラ
スト等がより向上される。そして、前述したようなブッ
クシェルフ構造の液晶層の安定した形成に充分寄与す
る。
【0052】本発明の液晶組成物では、化合物(b)と
して好ましくは下記一般式(II)で表される化合物を
用いる。
【0053】[一般式II] A−B2−(D2−G2h−I2−(J2−K2i−L2−M2−N2 (式中、D2、I2、K2はそれぞれ同一もしくは異なる
芳香族環、複素芳香族環、脂肪族環、それらの縮環構造
あるいは異種または同種の環が結合してなる基を表す。
それらの環は置換されていてもよい。
【0054】B2、G2、J2、L2はそれぞれ同一もしく
は異なる単結合、−O−、−COO−、−OCO−、−
C≡C−、−CONR2−、−NR2CO−、−NR
2−、−CH2−、−CH=N−、−N=CH−、−CH
=CH−、−COS−、−SCO−、−CH2CH2−、
−CH2−O−、−O−CH2−、R2は炭素数1〜5の
アルキル基を表す)を表す。
【0055】A2、N2はそれぞれ同一もしくは異なる分
岐されていてもよいアルキル基または水素を表し、該ア
ルキル基中の1つもしくは2以上のメチレン基は、−Y
1−、−Y1CO−、−COY1−、−CO−、−OCO
O−、−CH=CH−、−C≡C−により置換されてい
てもよく、Y1はOまたはSを表す。h、iはそれぞれ
同一もしくは異なる0、1、2を表す。M2は3から7
員環構造の2価の基を表し、環を構成する原子はspま
たはsp2またはsp3の炭素または酸素または窒素で
ありそれぞれは水素または他の元素で置換されていても
よく、環を構成する炭素のうち少なくともひとつは不斉
炭素である。)かかる一般式(II)で表される化合物
は相溶性及び応答速度向上の観点で、特に一般式(I)
の化合物と組み合わせて用いることが好ましい。とりわ
けパーフルオロエーテル側鎖を有する化合物とともに用
いることにより、本発明の液晶組成物について配向性が
向上し、層構造の温度履歴現象が抑制され、チルト角が
透過率を高めるよう調整することができるという点で好
ましい。
【0056】尚、本発明の液晶組成物では、化合物
(b)についても、それ自体単独で液晶性を示すか否か
は特に限定されず、最終的に液晶組成物中において液晶
性の挙動をなすものであればよい。
【0057】本発明の液晶組成物において、化合物
(b)として用いる化合物、特に一般式(II)で表さ
れる化合物の好ましい例について以下に示す一般式(I
II)〜(VIII)のいずれかで示される化合物が挙
げられる。これらの化合物は、液晶組成物を構成する他
成分との相溶性及び自発分極付与性の点で特に好まし
い。
【0058】
【外38】 (式中、R3は水素原子、CN、炭素数1〜20までの
直鎖状または分岐状のアルキル基を表し、R4は炭素数
1〜18である直鎖状または分岐状のアルキル基(該ア
ルキル基中の1つもしくは2以上の−CH2−はヘテロ
原子が隣接しない条件で−O−、−S−、−CO−、−
CH(CN)−、−CH=CH−、−CH≡CH−、−
COO−、−OC−に置換されていてもよい。)を表
す。A5は無置換あるいは1個または2個の置換基
(F、Cl、Br、CH3、CF3、CN)を有する1,
4−フェニレン、ピリジン−2,5−ジイル、ピリミジ
ン−2,5−ジイル、ピラジン−2,5−ジイル、ピリ
ダジン−3,6−ジイル、1,4−シクロヘキシレン、
1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、1,3−ジチア
ン−2,5−ジイル、チオフェン−2,5−ジイル、チ
アゾール−2,5−ジイル、チアジアゾール−2,5−
ジイル、ベンゾオキサゾール−2,6−ジイル、ベンゾ
チアゾール−2,5−ジイル、ベンゾチアゾール−2,
6−ジイル、ベンゾフラン−2,5−ジイル、ベンゾフ
ラン−2,6−ジイル、キノキサリン−2,6−ジイ
ル、キノリン−2,6−ジイル、2,6−ナフチレン、
インダン−2,5−ジイル、2−アルキルインダン−
2,5−ジイル(アルキル基は炭素原子数1から18の
直鎖状、分岐状のアルキル基である。)、インダノン−
2,6−ジイル、2−アルキルインダノン−2,6−ジ
イル(アルキル基は炭素原子数1から18の直鎖状、分
岐状のアルキル基である。)、クマラン−2,5−ジイ
ル、2−アルキルクマラン2,5−ジイル(アルキル基
は炭素原子数1から18の直鎖状、分岐状のアルキル基
である。)から選ばれ、A3、A3′、A4は、夫々及び
5と独立に単結合またはA5と同様の基から選ばれる。
3は単結合、−COO−、−OCO−、CHO−、
−OCH−、−CHCH−、−CH=CH−、−
C≡C−を表す。n3は1〜10の整数を表す。Lは、
光学活性ブタノリド−2,4−ジイル、光学活性4−ア
ルキルブタノリド−2,4−ジイル(該アルキル基は炭
素原子数1〜5の直鎖状または分岐状アルキル基であ
る。)、または光学活性2−アルキルブタノリド−2,
4−ジイル(該アルキル基は炭素原子数1〜5の直鎖状
または分岐状アルキル基である。)を表す。)前記一般
式IIIの化合物は、例えば特願平6−14119に記
載の方法によって合成され得る。
【0059】本発明で用いる一般式IIIの化合物の具
体例III−1〜III−418を以下の表に列挙する
(表中では1〜418と表す)。また、下記表中で用い
られる略号を以下に併記する。
【0060】
【外39】
【0061】
【外40】
【0062】
【外41】
【0063】
【表1】
【0064】
【表2】
【0065】
【表3】
【0066】
【表4】
【0067】
【表5】
【0068】
【表6】
【0069】
【表7】
【0070】
【表8】
【0071】
【表9】
【0072】
【表10】
【0073】
【表11】
【0074】
【表12】
【0075】
【表13】
【0076】尚、本発明で用いる一般式(III)で表
される化合物としては、以下の条件のいずれかを満たす
化合物が好ましい。
【0077】(IIIa) 前記一般式IIIにおい
て、A3、A4は夫々独立に単結合または無置換あるいは
1個または2個の置換基(F、Cl、Br、CH3、C
3、CN)を有する1,4−フェニレン、ピリジン−
2,5−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、ピラジ
ン−2,5−ジイル、ピリダジン−3,6−ジイル、
1,4−シクロヘキシレン、チオフェン−2,5−ジイ
ル、チアゾール−2,5−ジイル、チアジアゾール2,
5−ジイル、ベンゾオキサゾール−2,6−ジイル、ベ
ンゾチアゾール−2,5−ジイル、ベンゾチアゾール−
2,6−ジイル、ベンゾフラン−2,5−ジイル、ベン
ゾフラン−2,6−ジイル、キノキサリン−2,6−ジ
イル、キノリン−2,6−ジイル、2,6−ナフチレ
ン、インダン−2,5−ジイル、クマラン−2,5−ジ
イルから選ばれ、A5は無置換あるいは1個または2個
の置換基(F、Cl、Br、CH3、CF3、CN)を有
する1,4−フェニレンである(好ましくはA3′が単
結合)光学活性化合物。
【0078】(IIIb) 前記一般式IIIにおい
て、X3が単結合であり、A4がピリジン−2,5−ジイ
ル、ピリミジン−2,5−ジイル、1,4−シクロヘキ
シレン、チオフェン−2,5−ジイル、チアゾール−
2,5−ジイル、チアジアゾール2,5−ジイル、ベン
ゾチアゾール−2,6−ジイル、キノキサリン−2,6
−ジイル、キノリン−2,6−ジイル、2,6−ナフチ
レン、インダン−2,5−ジイルから選ばれ、A3は単
結合または無置換あるいは1個または2個の置換基
(F、Cl、Br、CH3、CF3またはCN)を有する
1,4−フェニレンである(好ましくはA3′が単結
合)光学活性化合物。
【0079】(IIIc) 前記一般式IIIにおい
て、A3、X3が単結合であり、A4がピリミジン−2,
5−ジイル、インダン−2,5−ジイルから選ばれ、A
5は1,4−フェニレンである光学活性化合物。
【0080】
【外42】 (式中、R5は炭素数1〜18の直鎖状または分岐状の
アルキル基であり、A6、A9は夫々独立に無置換あるい
は1個または2個の置換基(F、Cl、Br、CH3
CF3、CN)を有する1,4−フェニレン、1,4−
シクロヘキシレン、ピリミジン−2,5−ジイル、ピリ
ジン−2,5−ジイル、チアジアゾール−2,5−ジイ
ル、チアゾール−2,5−ジイル、チオフェン−2,5
−ジイル、2,6−ナフチレンを表し、A7、A8′は夫
々及びA6、A9と独立に単結合またはA6、A9として挙
げた基のいずれかを示す。B7はベンゾオキサゾール−
2,6−ジイル、ベンゾチアゾール−2,5−ジイル、
ベンゾチアゾール−2,6−ジイルを表す。X5、X6
単結合、−COO−、−OCO−、CHO−、−OC
−を表す。m5、n5は0または1である。*は光学
活性であることを示す。)
【0081】本発明では、一般式IVの化合物と類似し
た構造の化合物として、下記一般式IV′の化合物を用
いることもできる。
【0082】
【外43】 (式中、R6は炭素数1〜18の直鎖状または分岐状の
アルキル基であり、A11は無置換あるいは1個または2
個の置換基(F、Cl、Br、CH3、CF3、CN)を
有する1,4−フェニレン、1,4−シクロヘキシレ
ン、ピリミジン−2,5−ジイル、ピリジン−2,5−
ジイル、チアジアゾール−2,5−ジイル、ベンゾチア
ゾール−2,6−ジイル、チオフェン−2,5−ジイ
ル、2,6−ナフチレンを表し、A10は単結合またはA
11として挙げた基のいずれかを表す。X7は単結合、−
COO−、−OCO−、CHO−、−OCH−を表
す。*は光学活性であることを示す。)
【0083】前記一般式IV、IV′で表される化合物
は、例えば特開平2−91065号公報、特願平4−3
15557号公報に記載の方法によって合成され得る。
【0084】本発明で用いる、一般式IV及びIV′の
化合物の具体例IV−1〜IV−230を以下に列挙す
る。
【0085】
【外44】
【0086】
【外45】
【0087】
【外46】
【0088】
【外47】
【0089】
【外48】
【0090】
【外49】
【0091】
【外50】
【0092】
【外51】
【0093】
【外52】
【0094】
【外53】
【0095】
【外54】
【0096】
【外55】
【0097】
【外56】
【0098】
【外57】
【0099】
【外58】
【0100】
【外59】
【0101】
【外60】
【0102】
【外61】
【0103】
【外62】
【0104】
【外63】
【0105】
【外64】
【0106】
【外65】
【0107】
【外66】
【0108】
【外67】
【0109】
【外68】
【0110】
【外69】
【0111】
【外70】
【0112】
【外71】
【0113】
【外72】
【0114】
【外73】 (式中、R7、R8、R9は互いに独立に水素または炭素
数1から18の直鎖状または分岐状のアルキル基であ
り、A12、A13は、互いに独立に無置換あるいは1個ま
たは2個の置換基(F、Cl、Br、CH3、CF3、C
N)を有する1,4−フェニレン、1,4−シクロヘキ
シレン、ピリミジン−2,5−ジイル、ピリジン−2,
5−ジイル、チアジアゾール−2,5−ジイル、チアゾ
ール−2,5−ジイル、チオフェン−2,5−ジイル、
2,6−ナフチレンを表し、X8、X9は夫々独立に単結
合、−COO−、−OCO−、CHO−、−OCH
−を表す。*は光学活性を表す。Y7、Y8は一方が
【0115】
【外74】 で他方が−O−である。)
【0116】前記一般式Vの化合物は、例えば特開平4
−364176に記載の方法によって合成され得る。
【0117】本発明で用いる一般式Vの化合物の具体例
V−1〜V−17を以下に列挙する。
【0118】
【外75】 V−1:n=6,2R,5R V−2:n=6,2S,5R V−3:n=4,2R,5R V−4:n=4,2S,5R V−5:n=3,2R,5R V−6:n=2,2R,5R V−7:n=2,2S,5R V−8:n=1,2R,5R V−9:n=1,2S,5R
【0119】
【外76】 V−10:n=1 V−11:n=2 V−12:n=3 V−13:n=4 V−14:n=6 V−15:n=10
【0120】
【外77】 V−16:n=8 V−17:n=10
【0121】
【外78】 (式中、R10、R11は互いに独立に水素または炭素数1
から18の直鎖状または分岐状のアルキル基であり、該
アルキル基のうち1つもしくは2以上のメチレン基は、
−Y2−、−COY2−、−Y2CO−、−OCOO−、
−CO−、−HC=CH−、−C≡C−で置換されてい
てもよい。Y2はOまたはSを表す。R11は、水素、炭
素数1〜18の直鎖状または分岐状のアルキル基、ある
いは夫々が独立な炭素数1〜10の直鎖状または分岐状
のアルキル基を有するトリアルキルシリル基であり、該
アルキル基のうち1つもしくは2以上のメチレン基は−
3−、−COY3−、−Y3CO−、−OCOO−、−
CO−、−HC=CH−、−C≡C−で置換されていて
もよい。Y3はOまたはSを表す。A14、A15は、互い
に独立に無置換あるいは1個または2個の置換基(F、
Cl、Br、CH3、CF3、CN)を有する1,4−フ
ェニレン、1,4−シクロヘキシレン、ピリミジン−
2,5−ジイル、ピリジン−2,5−ジイル、チアジア
ゾール−2,5−ジイル、チアゾール−2,5−ジイ
ル、チオフェン−2,5−ジイル、2,6−ナフチレン
を表し、X10、X11は互いに独立に単結合、−COO
−、−OCO−、CH2O−、−OCH2−を表す。
9、Y10は一方が
【0122】
【外79】 他方が−O−である。*は光学活性を表す。)
【0123】前記一般式IVで表される化合物は、例え
ば特開平5−230051号公報、特開平5−3107
25号公報に記載の方法によって合成され得る。
【0124】本発明で用いる一般式VIの化合物の具体
例VI−1〜VI−7を以下に列挙する。
【0125】
【外80】
【0126】
【外81】 (R12、R13は、水素または炭素原子数1から18の直
鎖状、分岐状のアルキル基であり、該アルキル基中の1
つもしくは2以上のメチレン基は、−Y4−、−Y4CO
−、−COY4−、−CO−、−OCOO−、−CH=
CH−、−C≡C−に置換されてもよい。Y4はOまた
はSを示す。A16、A17、A18はそれぞれ独立に単結
合、無置換あるいは1個または2個の置換基(F、C
l、Br、CH3、CF3、CN)を有する1,4−フェ
ニレン、ピリジン−2,5−ジイル、ピリミジン−2,
5−ジイル、ピラジン−2,5−ジイル、ピリダジン−
3,6−ジイル、1,4−シクロヘキシレン、1,3−
ジオキサン−2,5−ジイル、1,3−ジチアン−2,
5−ジイル、チオフェン−2,5−ジイル、チアゾール
−2,5−ジイル、チアジアゾール−2,5−ジイル、
ベンゾオキサゾール−2,6−ジイル、ベンゾチアゾー
ル−2,5−ジイル、ベンゾチアゾール−2,6−ジイ
ル、ベンゾフラン−2,5−ジイル、ベンゾフラン−
2,6−ジイル、キノキサリン−2,6−ジイル、キノ
リン−2,6−ジイル、2,6−ナフチレン、インダン
−2,5−ジイル、2−アルキルインダン−2,5−ジ
イル(アルキル基は炭素原子数1から18の直鎖状、ま
たは分岐状のアルキル基である。)、インダノン−2,
6−ジイル、2−アルキルインダノン−2,6−ジイル
(アルキル基は炭素原子数1から18の直鎖状、または
分岐状のアルキル基である。)、クマラン−2,5−ジ
イル、2−アルキルクマラン−2,5−ジイル(アルキ
ル基は炭素原子数1から18の直鎖状、または分岐状の
アルキル基である。)の中から選ばれる。X12は単結
合、−O−、−COO−、−OCO−、
【0127】
【外82】 −C≡C−、−CONR14−、−NR14CO−、−NR
14−、−CH=N−、−N=CH−、−CH=CH−、
−COS−、−SCO−(R14は炭素数1〜5のアルキ
ル基を表す)を示す。n7は1から10の整数を表す。
13は単結合または炭素原子数1から6のアルキレン基
を表す。m7は0、1、2を表す。*は光学活性である
ことを示す。)
【0128】前記一般式VIIで表される化合物は、例
えば特開平3−151371号公報記載の方法によって
合成され得る。
【0129】本発明で用いる一般式VIIの化合物の具
体例VII−1〜VII−123を以下の表に列挙する
(表中では1〜123と記す)。また、以下の表中で用
いられる略号を以下に併記する。
【0130】尚、下記表の化合物例1〜105ではm7
=1であり、106〜123ではm7=2である。
【0131】
【外83】
【0132】
【外84】
【0133】
【表14】
【0134】
【表15】
【0135】
【表16】
【0136】
【表17】
【0137】この他、本発明において、化合物(b)と
して用いることができる上記一般式III〜VIIの化
合物以外の好ましい光学活性化合物として以下のものが
挙げられる。
【0138】
【外85】
【0139】
【外86】
【0140】
【外87】
【0141】
【外88】
【0142】
【外89】
【0143】
【外90】
【0144】本発明の液晶組成物中に、化合物(a)
は、1種または複数種用いられ、その組成は好ましくは
20重量%以上、より好ましくは30重量%以上、最も
好ましくは50重量%以上である。20重量%未満の組
成では、チルト角、粘性、液晶層の傾き角の諸特性上好
ましくない場合がある。
【0145】一方、本発明の液晶組成物中に、化合物
(b)、即ち、環状カイラル化合物は、1種または複数
種用いられるが、その組成は化合物の種類によって異な
り、ごく微量から上限として50重量%が望ましい。5
0重量%を越える組成の場合、組成物の粘性カイラルス
メクチック相の温度範囲等に悪影響が及ぼされることが
ある。
【0146】上述した配合比率は、一般式(I)の化合
物と一般式(II)の化合物の組合せに好ましく適用さ
れる。
【0147】本発明の液晶組成物には、必要に応じて前
記以外の液晶性化合物、酸化防止剤、紫外線吸収剤、色
素、顔料等の添加剤が含有されていてもよい。
【0148】本発明によれば、前記液晶組成物を用い
た、カイラルスメクチック液晶素子が提供される。
【0149】以下、図1を参照して、本発明の液晶素子
の一例を説明する。
【0150】1がカイラルスメクチック液晶組成物から
なる液晶層であり、通常、双安定性を発現させるため、
5μm以下が好ましい。2が基板であり、ガラス、プラ
スチック等が用いられる。3が酸化スズ、酸化インジウ
ム、ITO等の透明電極である。4が配向制御層であ
り、少なくとも一方の基板上に配向制御層が必要であ
る。該配向制御層は、例えば基板上に溶液塗工または蒸
着あるいはスパッタリング等により一酸化けい素、二酸
化けい素、酸化アルミニウム、ジルコニア、フッ化マグ
ネシウム、酸化セリウム、フッ化セリウム、シリコンチ
ッ化物、シリコン炭化物、ホウ素チッ化物などの無機物
やポリビニルアルコール、ポリイミド、ポリイミドアミ
ド、ポリエステル、ポリアミド、ポリエステルイミド、
ポリパラキシレン、ポリカーボネート、ポリビニルアセ
タール、ポリビニルクロライド、ポリスチレン、セルロ
ース樹脂、メラミン樹脂、ウレア樹脂、アクリル樹脂な
どの有機物を用いて被膜形成したのち、表面をビロー
ド、布あるいは紙等の繊維状のもので摺擦(ラビング)
して一軸配向処理することにより得られる。また、Si
O等の酸化物あるいはチッ化物などを基板の斜め方向か
ら蒸着する、斜方蒸着法などにより形成され得る。
【0151】本発明では、配向制御層4には、容易に形
成されやすく、配向制御能力が高いとの面でポリアミッ
ク酸溶液を塗布、焼成して形成されるポリイミドあるい
はポリアミドの一軸配向処理膜、特にラビング処理膜が
好ましく用いられる。用いられるポリイミド及びポリア
ミドとしては本発明のカイラルスメクチック液晶組成物
を配向させやすい分子構造として、剛直性、直線性、結
晶性の高いものが好ましく具体的には、以下の一般式V
IIIで表される繰り返し単位構造を有するポリイミド
あるいは一般式IXで表される繰り返し単位を有するポ
リアミドが好ましく用いられる。
【0152】
【外91】 (式中R81
【0153】
【外92】 を表し、R82、R84
【0154】
【外93】 83は単結合または−O−を表し、r8は0、1、2を
表す。)
【0155】
【外94】 (式中R91は炭素数1〜20のアルキレン基、
【0156】
【外95】 92、R96はアミド結合を表し、R93、R95は夫々独立
【0157】
【外96】 または炭素数1〜20のアルキレン基を表し、R94は単
結合または−O−を表し、r9は0、1、2を表す。)
【0158】本発明の液晶素子において、配向制御層と
して好ましく用いることのできる一般式VIIIの繰り
返し単位を有するポリイミド、一般式IXの繰り返し単
位を有するポリアミドの具体例(繰り返し単位)を以下
に列挙する。
【0159】
【外97】
【0160】
【外98】
【0161】
【外99】
【0162】尚、本発明の液晶素子では、用いる液晶材
料に因り、ブックシェルフ構造をとる場合の液晶配向性
をより向上させるべく上下基板間での配向制御層として
具えたものを設けることができる。
【0163】また、上記配向制御層とは別に上下基板の
ショート防止層として絶縁層や他の有機物層、有機物層
が形成されていてもよい。5上下基板は、はギャップ制
御スペーサーであり、例えばシリカビーズ等によって一
定間隔が隔てられている。5はシール材、6がリード
線、7が信号電源、8が偏光板、9が光源である。信号
電源7からのスイッチング信号に応じ透明電極3を介し
て液晶層1に電圧が印加されてスイッチングが行われ、
表示素子等のライトバルブとして機能する。また、透明
電極3を上下クロスにマトリクスとすれば、パターン表
示、パターン露光が可能となり、例えばパーソナルコン
ピューター、ワードプロセッサー等のディスプレイ、プ
リンター用ライトバルブとして用いられる。
【0164】尚、本発明の液晶素子は、前記化合物
(a)及び(b)を必須成分として含有する液晶組成物
を用い、該組成物を制御して所定の機能を付与したもの
であれば、その構造は特に限定されない。
【0165】本発明の液晶素子はあらゆる機能を有する
能動素子として種々の液晶装置を構成する。その具体例
として、当該液晶素子を表示パネル部に使用し、図2、
図3に示した走査線アドレス情報をもつ画像情報なるデ
ータフォーマット及びSYN信号による通信同期手段を
取ることにより液晶組成物を自由に制御して表示画像を
得る液晶表示装置を実現する。図中の符号はそれぞれ以
下のとおりである。
【0166】101 液晶表示装置 102 グラフィックコントローラ 103 表示パネル 104 走査線駆動装置 105 情報線駆動装置 106 デコーダ 107 操作信号発生装置 108 シフトレジスタ 109 ラインメモリ 110 情報信号発生装置 111 駆動制御回路 112 GCPU 113 ホストCPU 114 VRAM
【0167】画像情報の発生は、本体装置側のグラフィ
ックコントローラ102にて行われ、図2及び図3に示
した信号転送手段にしたがって表示パネル103へと転
送される。グラフィックコントローラ102は、CPU
(中央演算処理装置、GCPUと略す。)及びVRAM
(画像情報格納用メモリ)114を核にホストCPU1
13と液晶表示装置101間の画像情報の管理や通信を
つかさどっている。なお、該表示パネルの裏面には、光
源が配置されている。
【0168】本発明の液晶装置の一例である表示装置で
は、表示媒体である液晶組成物が前述したようにカイラ
ルスメクチック相を示し、成分間の相溶性に優れ、ブッ
クシェルフ、またはそれに近い層傾き角の小さな構造の
液晶層となり、またその配向状態もより良好となり、応
答性が良く、高精細、高輝度、コントラストに優れた、
大面積での表示画像を得ることができる。
【0169】
【実施例】以下本発明を実施例に沿って更に詳細に説明
する。
【0170】下記実施例に用いた化合物を以下に示す。
【0171】
【外100】
【0172】上記化合物、及び後述する化合物を所定の
組成で配合して組成物を調製し、液晶セル内に配置して
その特性(自発分極、コントラスト他)を評価した。
【0173】用いた液晶セルはITO付きガラス基板に
ポリイミド前駆体(該ポリイミドの構造を下記式VII
Iに示す)のNMP/nBC=2/1溶液をスピンコー
ト、焼成したのち、ラビング処理を施した基板とITO
付きガラス基板にシランカップリング剤(オクタデシル
トリエトキシシラン)をスピンコートし、焼成した基板
をシリカビーズスペーサーを散布し、ギャップを形成し
張り合せた1.8μm厚のものである。
【0174】各特性の評価は以下の通り行った。
【0175】層傾き角δの測定はJpn.J.App
l.Phys.27,L725(1988)に記載され
ている方法に準拠して行った。
【0176】コントラストは偏光顕微鏡を用いて、フォ
トマルチプライヤーにより、最暗光軸にステージを固定
し、白状態の出力を黒状態の出力で除した値である。用
いたスイッチング信号は下記を図4に記した。
【0177】
【外101】
【0178】液晶組成物の組成及び各評価について以下
に記す。
【0179】実施例1 (1) A/B1/B2/B3/C=80/3/3/4/
5 (2) A/B1/B2/B3/C=50/15/10/
15/5
【0180】上式の組成でカイラルスメクチック液晶組
成物(1)及び(2)を調製し液晶セル内に封入した。
これら組成物は、各成分が充分に相溶し、均一な系とな
っていた。組成物(1)のコントラストは120で自発
分極が25℃で26nC/cm2、組成物(2)のコン
トラストが65で自発分極が28nC/cm2であっ
た。(1)の20℃での層傾き角は0°であった。
【0181】実施例2 実施例1中のCにおける組成物(1)、(2)で用いた
化合物を本文例示化合物に変えて液晶組成物を調製し
て、液晶セル内に配置し、実施例1と同様にコントラス
ト、自発分極(Ps)を測定した(下記表)。尚、これ
ら組成物も各成分の相溶性に優れ、極めて均一性の高い
系として得られた。
【0182】
【表18】
【0183】実施例3 実施例1中の組成物(1)、(2)で用いた化合物C
を、下記のカイラルド−パントα、β、γ、νのいずれ
かに代える以外は、同実施例と同様の組成で液晶組成物
(11)〜(17)を調製し、液晶セル内に配置して、
同実施例と同様にコントラスト及び自発分極を測定し
た。尚、これら組成物においても各成分の相溶性は充分
で、非常に均一性の高い系であった。
【0184】結果を下記表に示す。
【0185】
【外102】
【0186】
【表19】
【0187】実施例4 実施例1で作成したポリイミド配向膜の代わりに6,6
−ナイロン(蟻酸溶液で塗布)を用いて同様にラビング
し、セルを作成した。このセルに実施例1、2、3で調
製した液晶組成物すべてを注入し、配向状態を観察した
ところ、すべてセル全体均一であり良好な配向状態であ
った。尚、用いた組成物では各成分の相溶性が非常に優
れ、均一な系として得られた。
【0188】参考例1 カイラルドーパントとしてCにかわり下記化合物を用い
ることを除いて、実施例1と同様にカイラルスメクチッ
ク液晶組成物(1)′(2)′を調製して液晶セルを形
成し、コントラストを測定したところ、組成物(1)′
及び(2)′の系いずれも6.2であった。
【0189】
【外103】
【0190】参考例2 カイラルドーパントとして下記化合物を用いることを除
いて、実施例1と同様にカイラルスメクチック液晶組成
物を調製しようとしたが、他成分と充分に相溶しなかっ
た。
【0191】
【外104】
【0192】参考例3 実施例1で用いたカイラルドーパントCを用いて下記の
組成でパーフルオロアルキル、パーフルオロエーテル側
鎖を有する液晶性化合物を含まないカイラルスメクチッ
ク液晶組成物を調製し、液晶セルを形成した。自発分極
を測定したところ、11nC/cm2であった。
【0193】
【表20】
【0194】上記した構造式における略号は、一般式I
IIの化合物の具体例の説明で用いたものと同様であ
る。
【0195】実施例5 下記の繰り返し単位構造からなるポリイミドを実施例
1、2で用いたセル中で使用したポリイミドLP64の
かわりに配向制御層として用いて同様にセルを作成し
た。即ち、配向制御層として下記ポリイミド(繰り返し
単位)P1、P2のいずれかを用いたセルに実施例1、
2のすべてのカイラルスメクチック液晶組成物を注入
し、配向状態を観察した結果、下記のすべてのポリイミ
ドを用いた場合において極めて良好な配向が得られた。
【0196】
【外105】
【0197】
【発明の効果】本発明の液晶組成物によれば、化合物成
分の相溶性が良好であり、ブックシェルフ構造またはそ
れに近い層傾き角の小さな液晶層の構造を現出し、良好
な液晶配向状態を達成して、高速応答性、優れたコント
ラスト、更に高精細、高輝度の強誘電性液晶素子を実現
し、該素子を用いてこれまでにない優れた性能の大面積
表示装置の実現を可能とした。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液晶組成物を用いた液晶素子の一例の
断面概略図である。
【図2】本発明の液晶組成物を用いた液晶素子を備えた
表示装置とグラフィックスコントローラを示すブロック
図である。
【図3】表示装置とグラフィックスコントローラとの間
の画像情報通信タイミングチャートを示す図である。
【図4】本発明の実施例で採用した駆動条件におけるス
イッチング信号を示す図である。
【符号の説明】
1 液晶層 2 基板 3 透明電極 4 配向制御層 5 シール材 6 リード線 7 電源 8 偏光板 9 光源 101 液晶表示装置 102 グラフィックコントローラ 103 表示パネル 104 走査線駆動装置 105 情報線駆動装置 106 デコーダ 107 操作信号発生装置 108 シフトレジスタ 109 ラインメモリ 110 情報信号発生装置 111 駆動制御回路 112 GCPU 113 ホストCPU 114 VRAM
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09K 19/46 19/56 G02F 1/13 500 (72)発明者 中村 真一 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 中村 勝利 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)フルオロカーボン末端部分及び炭
    化水素末端部分を含み、該両末端部分が中心核によって
    結合されており、スメクチック中間相または潜在的スメ
    クチック中間相を持つアキラルフッ素含有液晶性化合物
    のうち少なくとも1種と、(b)少なくとも1個の不斉
    炭素原子を含む環状基と、無置換又はパーフルオロカー
    ボン原子を持たない置換アルキル基を側鎖として有する
    光学活性化合物と、を含有する液晶組成物。
  2. 【請求項2】 化合物(a)におけるフルオロカーボ
    ン末端鎖が−DCx2x+1または−D(CX'2X'+1O)
    zy2y+1で表わされる請求項1記載の液晶組成物(x
    は1から20で、x′はそれぞれのCX'2X'+1Oグル
    ープに独立に1から10で、yは1から10で、zは1
    から10であり、Dは単結合、 【外1】 −OCr2r−、−OCr2rOCr'2r'−、−Cr2r
    −、−OSO2−、−SO2−、−SO2−Cr2r−、 【外2】 rとr′はそれぞれ独立に1から20であり、pは0か
    ら4である)。
  3. 【請求項3】 前記化合物(a)が下記一般式(I)で
    表されることを特徴とする請求項1記載の液晶組成物。 【外3】 a、b、cはそれぞれ独立に0または1から3の整数を
    表す。ただしa+b+cは少なくとも2である。M1
    1はそれぞれ独立に、−COO−、−OCO−、−C
    OS−、−SCO−、−COSe−、−SeCO−、−
    COTe−、−TeCO−、−C≡C−、−CH2CH2
    −、−CH=CH−、−CH=N−、−N=CH−、−
    CH2−O−、−O−CH2−、−CO−、−O−、単結
    合を表す。X、Y、Zは、B1、D1、F1における置換
    基であり、それぞれ独立に−H、−Cl、−F、−B
    r、−I、−OH、−OCH3、−CN、−NO2を表
    し、l、m、nはそれぞれ独立に0〜4の整数を表す。
    1は−COO−Ce2e−、−O−Ce2e−、−Ce
    2e−、−OSOO−、−OOSO−、−SOO−、−S
    OOCe2e−、−OCe2e−OCe'2e'−、−Ce
    2e−N(Cp2p+1)−SO2−、−Ce2e−N(Cp
    2p+1)−CO−(e、e′はそれぞれ独立に1から2
    0までの整数を表わし、pは0から4までの整数を表
    す。)を表す。A1は、−O−Cf2f−O−C
    g2g+1、−Cf2f−O−Cg2g+1、−Cf2f
    R′、−O−C2f−R′、−COO−Cf2f
    R′、−OCO−Cf 2f−R′(R′は−Cl、−
    F、−CF3、−NO2、−CN、H、−COO−Cf'
    2f'+1、−OCO−Cf'H2f'+1,を表し、f、f′、g
    はそれぞれ独立に1から20の整数を表す。)を表し、
    1は直鎖状基または分岐状基でも良い。Rは−Cx
    2x+1、−(Cx'2x'O)zy2y+1、xは1から20
    までの整数を表し、x′はそれぞれのCx'2x'Oグル
    ープに独立に1から10までの整数であり、yは1から
    10までの整数であり、zは1から6までの整数であ
    る。
  4. 【請求項4】 前記一般式(I)の化合物におけるRが 【外4】 である請求項3記載の液晶組成物。
  5. 【請求項5】 前記一般式Iで表される化合物が下記一
    般式I′で表される化合物である請求項3記載の液晶組
    成物。 【外5】 (式中、n2は5〜10の整数であり、R″は−Cx
    2x+1、−(Cx"2x"O)z'y'2y'+1を表し、xは1
    〜20の整数、x″はそれぞれのCx"2x"Oグループ
    に独立に1から3の整数、y′は1〜4の整数、z′は
    1〜3の整数である。)
  6. 【請求項6】 前記化合物(b)が下記一般式IIで表
    される化合物である請求項1〜5のいずれかに記載の液
    晶組成物。 [一般式II] A2−B2−(D2−G2)h−I2−(J2−K2i−L2−M2−N2 (式中、D2、I2、K2はそれぞれ同一もしくは異なる
    芳香族環、複素芳香族環、脂肪族環、それらの縮環構造
    あるいは異種または同種の環が結合してなる基を表す。
    それらの環は置換されていてもよい。B2、G2、J2
    2はそれぞれ同一もしくは異なる単結合、−O−、−
    COO−、−OCO−、−C≡C−、−CONR2−、
    −NR2CO−、−NR2−、−CH2−、−CH=N
    −、−N=CH−、−CH=CH−、−COS−、−S
    CO−、−CH2CH2−、−CH2−O−、−O−CH2
    −(R2は炭素数1〜5のアルキル基を表す)を表す。
    2、N2はそれぞれ同一もしくは異なる分岐されていて
    もよいアルキル基または水素を表し、該アルキル基中の
    1つもしくは2以上のメチレン基は、−Y1−、−Y1
    O−、−COY1−、−CO−、−OCOO−、−CH
    =CH−、−C≡C−により置換されていてもよく、Y
    1はOまたはSを表す。h、iはそれぞれ同一もしくは
    異なる0、1、2を表す。M2は3から7員環構造の2
    価の基を表し、環を構成する原子はspまたはsp2ま
    たはsp3の炭素または酸素または窒素であり夫々水素
    又は他の元素で置換されていてもよく、環を構成する炭
    素のうち少なくともひとつは不斉炭素である。
  7. 【請求項7】 前記一般式IIで表される化合物が下記
    一般式IIIで表される請求項6記載の液晶組成物。 【外6】 (式中、R3は水素原子、CN、炭素数1〜20までの
    直鎖状または分岐状のアルキル基を表し、R4は炭素数
    1〜18である直鎖状または分岐状のアルキル基(該ア
    ルキル基中の1つもしくは2以上の−CH2−はヘテロ
    原子が隣接しない条件で−O−、−S−、−CO−、−
    CH(CN)−、−CH=CH−、−CH≡CH−、−
    COO−、−OCO−に置換されていてもよい。)を表
    す。A5は無置換あるいは1個または2個の置換基
    (F、Cl、Br、CH3、CF3、CN)を有する1,
    4−フェニレン、ピリジン−2,5−ジイル、ピリミジ
    ン−2,5−ジイル、ピラジン−2,5−ジイル、ピリ
    ダジン−3,6−ジイル、1,4−シクロヘキシレン、
    1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、1,3−ジチア
    ン−2,5−ジイル、チオフェン−2,5−ジイル、チ
    アゾール−2,5−ジイル、チアジアゾール−2,5−
    ジイル、ベンゾオキサゾール−2,5−ジイル、ベンゾ
    オキサゾール−2,6−ジイル、ベンゾチアゾール−
    2,5−ジイル、ベンゾチアゾール−2,6−ジイル、
    ベンゾフラン−2,5−ジイル、ベンゾフラン−2,6
    −ジイル、キノキサリン−2,6−ジイル、キノリン−
    2,6−ジイル、2,6−ナフチレン、インダン−2,
    5−ジイル、2−アルキルインダン−2,5−ジイル
    (アルキル基は炭素数1から18の直鎖状、分岐状のア
    ルキル基である。)、インダノン−2,6−ジイル、2
    −アルキルインダノン−2,6−ジイル(アルキル基は
    炭素数1から18の直鎖状、分岐状のアルキル基であ
    る。)、クマラン−2,5−ジイル、2−アルキルクマ
    ラン2,5−ジイル(アルキル基は炭素数1から18の
    直鎖状、分岐状のアルキル基である。)から選ばれ、A
    3、A3′、A4は、夫々及びA5と独立に単結合またはA
    5と同様の基から選ばれる。X3は単結合、−COO−、
    −OCO−、CH2O−、−OCH2−、−CH2CH
    2−、−CH=CH−、−C≡C−を表す。n3は1〜1
    0の整数を表す。Lは、光学活性ブタノリド−2,4−
    ジイル、光学活性4−アルキルブタノリド−2,4−ジ
    イル(該アルキル基は炭素数1〜5の直鎖状または分岐
    状アルキル基である。)、または光学活性2−アルキル
    ブタノリド−2,4−ジイル(該アルキル基は炭素数1
    〜5の直鎖状または分岐状アルキル基である。)を表
    す。)
  8. 【請求項8】 前記一般式IIIで表される化合物が、
    下記(IIIa)、(IIIb)ないし(IIIc)の
    いずれかの条件を満たす化合物である請求項7記載の液
    晶組成物。 (IIIa) 前記一般式IIIにおいて、A3、A4
    夫々独立に単結合または無置換あるいは1個または2個
    の置換基(F、Cl、Br、CH3、CF3、CN)を有
    する1,4−フェニレン、ピリジン−2,5−ジイル、
    ピリミジン−2,5−ジイル、ピラジン−2,5−ジイ
    ル、ピリダジン−3,6−ジイル、1,4−シクロヘキ
    シレン、チオフェン−2,5−ジイル、チアゾール−
    2,5−ジイル、チアジアゾール2,5−ジイル、ベン
    ゾオキサゾール−2,6−ジイル、ベンゾチアゾール−
    2,5−ジイル、ベンゾチアゾール−2,6−ジイル、
    ベンゾフラン−2,5−ジイル、ベンゾフラン−2,6
    −ジイル、キノキサリン−2,6−ジイル、キノリン−
    2,6−ジイル、2,6−ナフチレン、インダン−2,
    5−ジイル、クマラン−2,5−ジイルから選ばれ、A
    5は無置換あるいは1個または2個の置換基(F、C
    l、Br、CH3、CF3、CN)を有する1,4−フェ
    ニレンである光学活性化合物。 (IIIb) 前記一般式IIIにおいて、X3が単結
    合であり、A4がピリジン−2,5−ジイル、ピリミジ
    ン−2,5−ジイル、1,4−シクロヘキシレン、チオ
    フェン−2,5−ジイル、チアゾール−2,5−ジイ
    ル、チアジアゾール2,5−ジイル、ベンゾチアゾール
    −2,6−ジイル、キノキサリン−2,6−ジイル、キ
    ノリン−2,6−ジイル、2,6−ナフチレン、インダ
    ン−2,5−ジイルから選ばれ、A3は無置換あるいは
    1個または2個の置換基(F、Cl、Br、CH3、C
    3またはCN)を有する1,4−フェニレンである光
    学活性化合物。 (IIIc) 前記一般式IIIにおいて、A3、X3
    単結合であり、A4がピリミジン−2,5−ジイル、イ
    ンダン−2,5−ジイルから選ばれ、A5は1,4−フ
    ェニレンである光学活性化合物。
  9. 【請求項9】 前記一般式IIで表される化合物が、下
    記一般式IVで表される化合物である請求項6記載の液
    晶組成物。 【外7】 (式中、R5は炭素数1〜18の直鎖状または分岐状の
    アルキル基であり、A6、A9は夫々独立に無置換あるい
    は1個または2個の置換基(F、Cl、Br、CH3
    CF3、CN)を有する1,4−フェニレン、1,4−
    シクロヘキシレン、ピリミジン−2,5−ジイル、ピリ
    ジン−2,5−ジイル、チアジアゾール−2,5−ジイ
    ル、チアゾール−2,5−ジイル、チオフェン−2,5
    −ジイル、2,6−ナフチレンを表し、A7、A8は夫々
    及びA6、A9と独立に単結合またはA6、A9として挙げ
    た基のいずれかを示す。B7はベンゾオキサゾール−
    2,6−ジイル、ベンゾチアゾール−2,5−ジイル、
    ベンゾチアゾール−2,6−ジイルを表す。X5、X6
    単結合、−COO−、−OCO−、CH2O−、−OC
    −を表す。m、n5は0または1である。*は光
    学活性であることを示す。)
  10. 【請求項10】 前記一般式IIで表される化合物が、
    下記一般式IV′で表される化合物である請求項6記載
    の液晶組成物。 【外8】 (式中、R6は炭素数1〜18の直鎖状または分岐状の
    アルキル基であり、A11は無置換あるいは1個または2
    個の置換基(F、Cl、Br、CH3、CF3、CN)を
    有する1,4−フェニレン、1,4−シクロヘキシレ
    ン、ピリミジン−2,5−ジイル、ピリジン−2,5−
    ジイル、チアジアゾール−2,5−ジイル、ベンゾチア
    ゾール−2,6−ジイル、チオフェン−2,5−ジイ
    ル、2,6−ナフチレンを表し、A10は単結合またはA
    11として挙げた基のいずれかを表す。X7は単結合、−
    COO−、−OCO−、CH2O−、−OCH2−を表
    す。*は光学活性であることを表す。)
  11. 【請求項11】 前記一般式IIで表される化合物が、
    下記一般式Vで表される化合物である請求項6記載の液
    晶組成物。 【外9】 (式中、R7、R8、R9は互いに独立に水素または炭素
    数1から18の直鎖状または分岐状のアルキル基であ
    り、A12、A13は、互いに独立に無置換あるいは1個ま
    たは2個の置換基(F、Cl、Br、CH3、CF3、C
    N)を有する1,4−フェニレン、1,4−シクロヘキ
    シレン、ピリミジン−2,5−ジイル、ピリジン−2,
    5−ジイル、チアジアゾール−2,5−ジイル、チアゾ
    ール−2,5−ジイル、チオフェン−2,5−ジイル、
    2,6−ナフチレンを表し、X8、Xは夫々独立に単
    結合、−COO−、−OCO−、CHO−、−OCH
    −を表す。*は光学活性を表す。Y、Y8は一方が 【外10】 で他方が−O−である。)
  12. 【請求項12】 前記一般式IIで表される化合物が、
    下記一般式VIで表される化合物である請求項6記載の
    液晶組成物。 【外11】 (式中、R10は水素または炭素数1から18の直鎖状ま
    たは分岐状のアルキル基であり該アルキル基のうち1つ
    もしくは2以上のメチレン基は、−Y2−、−COY
    2−、−Y2CO−、−OCOO−、−CO−、−HC=
    CH−、−C≡C−で置換されていてもよい。Y2はO
    またはSを表す。R11は、水素、炭素数1〜18の直鎖
    状または分岐状のアルキル基、あるいは夫々が独立な炭
    素数1〜10の直鎖状または分岐状のアルキル基を有す
    るトリアルキルシリル基であり、該アルキル基のうち1
    つもしくは2以上のメチレン基は−Y3−、−COY
    3−、−Y3CO−、−OCOO−、−CO−、−HC=
    CH−、−C≡C−で置換されていてもよい。Y3はO
    またはSを表す。A14、A15は、互いに独立に無置換あ
    るいは1個または2個の置換基(F、Cl、Br、CH
    3、CF3、CN)を有する1,4−フェニレン、1,4
    −シクロヘキシレン、ピリミジン−2,5−ジイル、ピ
    リジン−2,5−ジイル、チアジアゾール−2,5−ジ
    イル、チアゾール−2,5−ジイル、チオフェン−2,
    5−ジイル、2,6−ナフチレンを表し、X10、X11
    互いに独立に単結合、−COO−、−OCO−、CH2
    O−、−OCH2−を表す。Y9、Y10は一方が 【外12】 他方が−O−である。*は光学活性を表す。)
  13. 【請求項13】 前記一般式IIで表される化合物が、
    下記一般式VIIで表される化合物である請求項6記載
    の液晶組成物。 【外13】 (R12、R13は、水素または炭素数1から18の直鎖
    状、分岐状のアルキル基であり、該アルキル基中の1つ
    もしくは2以上のメチレン基は、−Y4−、−Y4CO
    −、−COY4−、−CO−、−OCOO−、−CH=
    CH−、−C≡C−に置換されてもよい。Y4はOまた
    はSを示す。A16、A17、A18はそれぞれ独立に単結
    合、無置換あるいは1個または2個の置換基(F、C
    l、Br、CH3、CF3、CN)を有する1,4−フェ
    ニレン、ピリジン−2,5−ジイル、ピリミジン−2,
    5−ジイル、ピラジン−2,5−ジイル、ピリダジン−
    3,6−ジイル、1,4−シクロヘキシレン、1,3−
    ジオキサン−2,5−ジイル、1,3−ジチアン−2,
    5−ジイル、チオフェン−2,5−ジイル、チアゾール
    −2,5−ジイル、チアジアゾール−2,5−ジイル、
    ベンゾオキサゾール−2,6−ジイル、ベンゾチアゾー
    ル−2,5−ジイル、ベンゾチアゾール−2,6−ジイ
    ル、ベンゾフラン−2,5−ジイル、ベンゾフラン−
    2,6−ジイル、キノキサリン−2,6−ジイル、キノ
    リン−2,6−ジイル、2,6−ナフチレン、インダン
    −2,5−ジイル、2−アルキルインダン−2,5−ジ
    イル(アルキル基は炭素数1から18の直鎖状または分
    岐状のアルキル基である。)、インダノン−2,6−ジ
    イル、2−アルキルインダノン−2,6−ジイル(アル
    キル基は炭素数1から18の直鎖状または分岐状のアル
    キル基である。)、クマラン−2,5−ジイル、2−ア
    ルキルクマラン−2,5−ジイル(アルキル基は炭素数
    1から18の直鎖状または分岐状のアルキル基であ
    る。)の中から選ばれる。X12は単結合、−O−、−C
    OO−、−OCO−、 【外14】 −C≡C−、−CONR14−、−NR14CO−、−NR
    14−、−CH=N−、−N=CH−、−CH=CH−、
    −COS−、−SCO−(R14は炭素数1〜5のアルキ
    ル基を表す)を示す。n7は1から10の整数を表す。
    13は単結合または炭素原子数1から6のアルキレン基
    を表す。m7は0、1、2を表す。*は光学活性である
    ことを示す。)
  14. 【請求項14】 前記化合物(a)を20重量%以上含
    有することを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記
    載の液晶組成物。
  15. 【請求項15】 前記化合物(a)を30重量%以上含
    有することを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記
    載の液晶組成物。
  16. 【請求項16】 前記化合物(a)を50重量%以上含
    有することを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記
    載の液晶組成物。
  17. 【請求項17】 カイラルスメクチック相を有する請求
    項1〜16のいずれかに記載の液晶組成物。
  18. 【請求項18】 請求項1〜17のいずれかに記載の液
    晶組成物を具備してなる液晶素子。
  19. 【請求項19】 前記液晶組成物を一対の対向する電極
    基板間に配置してなる請求項18記載の液晶素子。
  20. 【請求項20】 前記電極基板上に更に配向制御層が設
    けられている請求項19記載の液晶素子。
  21. 【請求項21】 前記配向制御層として、下記一般式V
    IIIで表される繰り返し単位を有するポリイミドを一
    軸配向処理した膜を用いる請求項20記載の液晶素子。 【外15】 81は 【外16】 を表し、R82、R84はそれぞれ独立に 【外17】 83は単結合または−O−を表し、r8は0、1、2を
    表す。)
  22. 【請求項22】 前記配向制御層として、下記一般式I
    Xで表される繰り返し単位を有するポリアミドを一軸配
    向処理した膜を用いる請求項20記載の液晶素子。 【外18】 (式中R91は炭素数1〜20のアルキレン基、 【外19】 92、R96はアミド結合を表し、R93、R95は夫々独立
    に 【外20】 または炭素数1〜20のアルキレン基を表し、R94は単
    結合または−O−を表し、r9は0、1、2を表す。)
  23. 【請求項23】 請求項1〜17のいずれかに記載の液
    晶組成物を制御して表示を行う表示方法。
  24. 【請求項24】 請求項18〜22のいずれかに記載の
    液晶素子を具備した液晶装置。
  25. 【請求項25】 該液晶素子が表示素子である請求項2
    4記載の液晶装置。
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