JPH089217B2 - 積層体 - Google Patents

積層体

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JPH089217B2
JPH089217B2 JP1250490A JP1250490A JPH089217B2 JP H089217 B2 JPH089217 B2 JP H089217B2 JP 1250490 A JP1250490 A JP 1250490A JP 1250490 A JP1250490 A JP 1250490A JP H089217 B2 JPH089217 B2 JP H089217B2
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昭彦 中原
祐二 井関
淳一郎 中島
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Tokuyama Corp
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Tokuyama Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、電気的特性、寸法安定性、耐熱性及びドリ
ル加工性の優れた低誘電回路基板に好適な積層体に関す
る。
(従来技術及び発明が解決しようとする課題) 近年、大型計算機の高速化、高性能化に伴い、信号伝
送遅延時間を低減させるため、低誘電回路基板の開発が
進められている。このような低誘電回路基板としてポリ
ブタジエン、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、又
最近、フッ素樹脂(PFA)を低誘電材として用いたもの
が開発されている。
このうち、ポリブタジエンは可燃性であり、吸水率及
び誘電率が高いために低誘電回路基板として充分ではな
い。又、PTFE、PFAは誘電率が低いものの、金属箔との
接着性が悪く、このため積層する前にエッチング処理等
が必要であり、又、スルーホールをつくるためのドリル
加工時、寸法精度よく穴をあけることが難しいこと、
又、これらの樹脂は熱可塑性であるため寸法安定性が悪
いこと、熱膨張率が大きいこと等の欠点を有している。
さらに従来の低誘電回路基板の場合、一度重合して得ら
れる重合体粉末やペレットをシリカ、アルミナ等の無機
粉末や、ガラス、石英又はポリテトラフルオロエチレン
のファイバーをフィラーとして混合下に加圧・加熱して
成形するか、又は重合体のディスパージョンをガラス、
石英又はテフロン等のクロスに含浸後焼成して補強され
た重合体フィルムをつくり、さらに金属箔との接着性を
向上させるため重合体フィルムをエッチング等の処理を
行って金属箔を片面又は両面に積層して低誘電回路基板
が製造されており、製造に多工程を要するものであっ
た。
(課題を解決するための手段) 本発明者等は上記問題に鑑み、改良された低誘電回路
基板及びその製造方法に関して研究を進めた結果、特定
の構造の含フッ素ジビニルエーテル化合物の単独重合体
又は共重合体が低誘電率を有し、又耐熱性、寸法安定性
に優れ、低熱膨張性であり、さらにドリル加工性が良好
であること、又該化合物を1枚の金属箔上に流延し又は
2枚の金属箔の間に流延して重合した時、重合体と金属
箔の接着性が良好なことを見出し、本発明を完成させる
に至った。
即ち、本発明は、一般式(I) で示される含フッ素ジビニルエーテル化合物の単独重合
体又は共重合体と金属とが積層されてなる積層体であ
る。
上記一般式(I)中、l及びmは夫々0以上の整数で
あり、nは2以上の整数であればよいが、得られる積層
体を低誘電回路基板として用いる場合には、l及びmは
夫々0〜2の整数であり、nは2〜6の整数であること
が好ましい。
本発明において好適に用いられる含フッ素ジビニルエ
ーテル化合物を具体的に例示すると、次のとおりであ
る。
CF2=CFO(CF22〜6OCF=CF2 CF2=CFOCH2(CF22〜4CH2OCF=CF2 本発明においては、前記一般式(I)で示される含フ
ッ素ジビニルエーテル化合物の単独重合体を用いてもよ
く、また、共重合体を用いてもよい。共重合体は、前記
一般式(I)で示される含フッ素ジビニルエーテル化合
物同士の共重合体であってもよく、また、他の単量体と
の共重合体であってもよい。この場合、前記一般式
(I)で示される含フッ素ジビニルエーテル化合物に基
づく単量体単位が50モル%以上であることが好ましい。
上記の他の単量体としては、含フッ素ジビニルエーテル
化合物と共重合可能な単量体が何ら制限なく採用され
る。例えば、テトラフルオロエチレン、テトラフルオロ
プロピレン、フルオロアルキルビニルエーテル等を挙げ
ることができる。これらの中でも、特に下記一般式(I
I) 但し、a及びcは夫々0又は1であり、bは0〜2の
整数であり、dは1〜8の整数である。
で示されるモノビニルエーテル化合物が好適に用いられ
る。上記一般式(II)で示される化合物を具体的に示せ
ば次のとおりである。
CF2=CFO(CF22〜8F CF2=CFOCH2(CF21〜7 前記一般式(I)で示される含フッ素ジビニルエーテ
ル化合物の単独重合及びこれと共重合可能な単量体との
共重合は次のような方法で行なわれる。
含フッ素ジビニルエーテル化合物の単独重合及び共重
合に用いる重合開始剤としては有機系のラジカル発生剤
が用いられるが、本発明で得られる重合体の電気的特性
を良好にするため、また、本発明で用いる含フッ素ジビ
ニルエーテル化合物は低沸点を有するものが多いために
低温でラジカルを発生する含フッ素系のジアシルパーオ
キサイドが好適に用いられる。特に本発明においては、
次の一般式で示されるものが好適に用いられる。
具体的に例示すると、例えば、 等である。これらの重合開始剤の使用量は全単量体に対
してモル比で0.001〜0.1であることが好ましい。
重合の条件として重合温度は用いる重合開始剤の半減
温度、必要とする重合速度により概略決められるが、一
般には0℃〜50℃好ましくは10℃〜30℃である。本発明
で用いる含フッ素ジビニルエーテル化合物又は含フッ素
ジビニルエーテル化合物と他の単量体との混合物は重合
性が良好で上記した温度範囲で数時間〜10時間程で殆ん
ど重合が完了する。
又、重合時の圧力は、通常、大気圧でもよいが、低沸
点の含フッ素ジビニルエーテル化合物やこれと共重合可
能な単量体としてモノビニルエーテル化合物を用いた場
合、蒸発による飛散を防止するため、これら化合物をは
さんだ平板を耐圧容器内に入れ、窒素等の不活性ガスで
数〜10kg/cm2の圧力をかけ重合することが好ましい。
重合が完了した平板の重合板は充分な機械的強度を有
しているが、さらに100℃〜150℃の温度下で数時間処理
し、微量含まれる未重合物の除去や重合時の応力の除去
を行ってもよい。
重合に先立ち、機械的強度の改良の目的でシリカ、ア
ルミナ、AlN等の無機粉末;ガラス、石英、ポリテトラ
フルオロエチレン等のファイバーやこれらのクロス等の
充填材を加えて重合してもよい。
本発明での重合は成形を目的とした塊状重合であるた
め、単量体に重合開始剤及び必要により無機粉末、ファ
イバーを加えた混合物又はその流動性の初期重合物を2
枚の平板の間にはさみ、重合を進めることにより、平板
の重合体を得ることができる。又、クロスで補強する場
合、2枚の平板の間にクロスをはさみ、混合物又は初期
重合物を流延して重合することによりクロスで補強され
た平板の重合体を得ることができる。
本発明の積層体を構成する重合体層の厚みは、低誘電
回路基板として用いる場合には誘電率等を勘案して0.05
mm〜2mmであることが好ましい。
本発明の積層体を構成する金属の種類及び厚みは特に
制限されないが、本発明の積層体をプリント基板として
用いる場合には、5μm〜50μmの銅又はアルミニウム
が好適である。又、重合体との接着性を向上させるため
金属の片面を粗面化したものを用いることが好ましい。
積層体を製造する方法は、任意の方法が採用される。
通常は平板の重合体をつくり、接着剤を用いて金属を接
着する方法を採用することができる。この方法を採用す
る場合、積層体の特性、特に電気的特性を損わないよう
な接着剤を用いることが望ましい。
又前記一般式(I)で示される含フッ素ジビニルエー
テル化合物の重合体は金属との接着性が良好なため、2
枚の金属の間に必要によりクロスをはさみ、単量体の混
合物又はその初期重合物を流延し、さらに重合を進める
ことにより重合体平板の両面を金属で積層した積層体を
得ることができる。又、片面を金属で積層した積層体も
1枚の金属の上に必要によりクロスを置いた後、単量体
の混合物又はその初期重合物を流延し、さらに平板の間
にはさんで重合することにより製造することができる。
(効果) 本発明で得られる積層体は既に開発されているポリテ
トラフルオロエチレンを用いた積層体にくらべ、耐熱性
誘電率は同程度であるが、金属との接着性、寸法安定
性、低熱膨張性を有し、さらにドリル加工性が良好であ
るという特徴を有しており、しかも製作が容易である。
従って、本発明の積層体は大型計算機等に用いられる低
誘電回路基板、多層基板として用いることができる。
(実施例) 以下に実施例を掲げるが、本発明はこれらの実施例に
限定されるものではない。
実施例1 周囲に高さ5mm、巾約25mmの周壁を有する35cm四方の
ステンレスよりなる下板と、30cm四方、厚さ5mmで下板
の周壁との間に約1mmの間隙を形成して下板の凹部に嵌
合し得る上板とよりなる重合反応器を用いた。
重合反応器の下板を水平にして厚さ35μmの1枚の銅
箔(日鉱グルードホイル社製LP箔)をシワを伸ばして敷
き、その上に周囲に沿って巾1cm厚さ100μmのポリテト
ラフルオロエチレンのスペーサーを入れた。次にCF2=C
FOCF2CF2OCF=CF215g、CF2=CFOCF2CF2CF35gと重合開始
剤として0.22gの を含む混合物を流延した。さらにシワを伸ばしてもう1
枚の銅箔を置いて上板を閉じた。次に重合反応器を耐圧
容器内に水平に置き、耐圧容器内を窒素で5kg/cm2に加
圧し、15℃の温度下に5時間重合を行った。その後、重
合反応器を耐圧容器より取出し、重合体をとり出したと
ころ厚さ約100μm積層体が得られた。
実施例2 実施例1の装置を用い、又実施例1と同様の方法でCF
2=CFOCF2CF2OCF=CF213g、 CF2=CFOCH2CF2CF37g及び重合開始剤として の混合物を用いて積層板を製造した。但し、この実施例
においては補強のため28cm四方のガラスクロス(ユニチ
カ(株)製10UFT 104J)をスペーサーの中に入れ重合を
行った。
重合温度は20℃で10時間行った。
両面に銅箔を有する約100μmの厚さのガラスクロス
で補強した積層体が得られた。
実施例3 CF2=CFOCF2CF2CF38g、 及び重合開始剤として を含む混合物を攪拌機、冷却管で備えた100ccのフラス
コ中に入れ、フラスコ空間部を窒素で置換した後、25℃
で1時間重合を行った。内容物は透明液であり、粘度を
測定したところ30cpであった。
得られた初期重合物約70gを用い、実施例1で用いた
ポリテトラフルオロエチレンのスペーサーを300μmに
した以外は実施例1の装置方法により積層板を製造し
た。
耐圧容器内の圧力を5kg/cm2とし、重合温度を20℃で
8時間重合して両面に銅箔を有する厚み約300μmの積
層板を得た。
実施例4 CF2=CFOCF2CF2OCF=CF27g、 重合開始剤として 又フィラーとしてフュームドシリカ1gの混合物を用い、
積層板を銅箔の代りに厚さ50μmのアルミ箔を使用して
ポリテトラフルオロエチレンのスペーサーを1mmとした
以外は実施例1の装置、方法を用いて製造した。耐圧容
器の窒素圧を1kg/cm2とし、重合温度15℃で3時間重合
して両面にアルミ箔を有する厚さ約1mmの積層板を得
た。
実施例5 CF2=CFOCH2(CF24CH2OCF=CF220g、 CF2=CFOCH2CF2CF2CF2CF35g及び を含む混合液を実施例1の装置、方法を用いて20℃で8
時間重合を行い、片面に銅箔を有する厚さ約100μmの
積層体を得た。
実施例6 0.1gの混合物を用い、実施例1の装置、方法を用いて
20℃で5時間重合し、両面に銅箔を有する厚さ約100μ
mの積層体を得た。
実施例7 実施例1〜6で得られた積層体の電気特性、熱的特性
及び接着強度を測定した。結果を下表に示した。
実施例8 ドリル加工性を調べるため、金属箔を除去した実施例
1の共重合体及び0.5mm厚のポリテトラフルオロエチレ
ンの板に1mmφのドリルを用い、室温下600rpmで穴をあ
け、それぞれの穴の部分を走査型電子顕微鏡により穴の
あき具合を調べた。
その結果ポリテトラフルオロエチレン板には穴の周り
に盛上りが認められ、板の平坦性が失なわれ、又穴内部
には樹脂がスジ状に残ったが、実施例1の共重合体では
平坦性は保たれ、又、穴の内部もきれいであった。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I) で示される含フッ素ジビニルエーテル化合物の単独重合
    体又は共重合体と金属とが積層されてなる積層体。
JP1250490A 1990-01-24 1990-01-24 積層体 Expired - Lifetime JPH089217B2 (ja)

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