JPH0892090A - 医薬組成物 - Google Patents

医薬組成物

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JPH0892090A
JPH0892090A JP7186095A JP18609595A JPH0892090A JP H0892090 A JPH0892090 A JP H0892090A JP 7186095 A JP7186095 A JP 7186095A JP 18609595 A JP18609595 A JP 18609595A JP H0892090 A JPH0892090 A JP H0892090A
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JP
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group
optionally protected
substituted
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pharmaceutical composition
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Application number
JP7186095A
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English (en)
Inventor
Kenji Tsujihara
健二 辻原
Naoyuki Harada
直之 原田
Kunihiko Ozaki
邦彦 尾崎
Motoaki Ohashi
元明 大橋
Koji Oda
晃司 小田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tanabe Seiyaku Co Ltd
Original Assignee
Tanabe Seiyaku Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、副作用・毒性の少ない及び/又は
水に対する溶解度の高い、新規エリプティシン誘導体を
有効成分としてなる医薬組成物を提供するものである。 【解決手段】 本発明は、一般式〔I〕 【化1】 (式中、Rは置換基を有する低級アルキル基、置換基を
有していてもよい低級アルコキシ基あるいは複素単環式
基である)で示されるエリプティシン誘導体またはその
薬理的に許容しうる塩を有効成分としてなる医薬組成物
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は医薬組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】2−メチル−9−ヒドロキシエリプティ
シニウムアセテートが抗腫瘍剤、例えば乳癌治療剤とし
て使用し得ることは知られている(メルク・インデック
ス第10版第512頁)。しかしながら、この化合物
は、ルイス肺癌を移植したマウスにおいて延命効果を奏
しない等、薬効が充分でなく、また頻脈等の副作用や毒
性が強いという難点があった。また、9−ヒドロキシエ
リプティシン・塩酸塩はエリプティシンに比べ優れた抗
腫瘍活性を示すが、水に対する溶解度が低く、臨床的実
用には適さない〔アルカロイズ・ケミストリー・アンド
・ファーマコロジー;アーノルド ブロッシ編;アカデ
ミック・プレス(ロンドン);XXV巻、141頁(1
985年)〕。
【0003】一方、9位ヒドロキシ基上に置換基を有す
るものとして、アセチル基やプロパノイル基などで置換
された化合物が知られている(U.S.Patent
3,933,827)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、副作用・毒
性の少ない及び/又は水に対する溶解度の高い、新規エ
リプティシン誘導体を有効成分としてなる医薬組成物を
提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記一般式
〔I〕
【0006】
【化2】
【0007】(式中、Rは置換基を有する低級アルキル
基、置換基を有していてもよい低級アルコキシ基あるい
は複素単環式基である)で示されるエリプティシン誘導
体またはその薬理的に許容しうる塩を有効成分としてな
る医薬組成物である。
【0008】本発明の有効成分である化合物〔I〕にお
いて、Rが置換基を有する低級アルキル基である場合の
具体例としては、置換または非置換低級アルコキシ基、
保護されていてもよいカルボキシル基、置換または非置
換低級アルコキシカルボニル基、置換または非置換フェ
ニル基、保護されていてもよいアミノカルボニル基、保
護されていてもよいアミノ基、保護されていてもよいア
ミノ基置換低級アルカノイルアミノ基および保護されて
いてもよい水酸基から選ばれる1〜3個の置換基を有す
る低級アルキル基が挙げられ、さらに詳しくは、低級ア
ルコキシ基、低級アルコキシ基置換低級アルコキシ基、
保護されていてもよいカルボキシ低級アルコキシ基、保
護されていてもよいカルボキシル基、低級アルコキシカ
ルボニル基、低級アルコキシ基置換低級アルコキシカル
ボニル基、保護されていてもよいカルボキシル基置換低
級アルコキシカルボニル基、保護されていてもよいアミ
ノカルボニル基、保護されていてもよいアミノ基、保護
されていてもよいアミノ基置換低級アルカノイルアミノ
基および保護されていてもよい水酸基から選ばれる1〜
3個の置換基を有する低級アルキル基が挙げられる。こ
のうち、とりわけ低級アルコキシ基、低級アルコキシ基
置換低級アルコキシ基、カルボキシル基置換低級アルコ
キシ基、カルボキシル基、低級アルコキシカルボニル
基、低級アルコキシ基置換低級アルコキシカルボニル
基、カルボキシル基置換低級アルコキシカルボニル基、
アミノカルボニル基、低級アルキルアミノカルボニル
基、アミノ基、低級アルキルアミノ基、ホルミルアミノ
基、アミノ基置換低級アルカノイルアミノ基および水酸
基から選ばれる1〜3個の置換基を有する低級アルキル
基が挙げられる。またRが置換基を有していてもよい低
級アルコキシ基である場合の具体例としては、置換また
は非置換低級アルコキシ基、保護されていてもよいカル
ボキシル基、置換または非置換低級アルコキシカルボニ
ル基、保護されていてもよいアミノカルボニル基、保護
されていてもよいアミノ基、保護されていてもよいアミ
ノ基置換低級アルカノイルアミノ基および保護されてい
てもよい水酸基から選ばれる1〜3個の置換基を有して
もいてもよい低級アルコキシ基が挙げられ、とりわけ低
級アルコキシ基または低級アルコキシ基置換低級アルコ
キシ基が挙げられる。さらにRが複素単環式基である場
合の具体例としては、窒素原子および硫黄原子から選ば
れる1〜3個のヘテロ原子を含む複素単環式基が挙げら
れ、例えば、チアゾリル基、イソチアゾリル基またはチ
アゾリジニル基等が挙げられる。このうち、特にチアゾ
リジニル基が挙げられる。
【0009】本発明の有効成分である化合物〔I〕のな
かで、薬効上好ましい化合物はRが低級アルコキシ基、
低級アルコキシ基置換低級アルコキシ基、保護されてい
てもよいカルボキシル基、保護されていてもよいカルボ
キシル基置換低級アルコキシカルボニル基、保護されて
いてもよいアミノカルボニル基、保護されていてもよい
アミノ基および保護されていてもよいアミノ基置換低級
アルカノイルアミノ基から選ばれる1〜3個の置換基を
有する低級アルキル基;低級アルコキシ基;低級アルコ
キシ基置換低級アルコキシ基;またはチアゾリル基であ
る化合物であり、薬効上より好ましい化合物はRが低級
アルコキシ基、保護されていてもよいカルボキシル基、
保護されていてもよいカルボキシル基置換低級アルコキ
シカルボニル基および保護されていてもよいアミノ基か
ら選ばれる1〜3個の置換基を有する低級アルキル基;
または低級アルコキシ基置換低級アルコキシ基である化
合物である。
【0010】薬効上さらに好ましい化合物は、Rが保護
されていてもよいカルボキシル基置換低級アルキル基で
ある化合物があげられ、とりわけカルボキシル基置換低
級アルキル基である化合物が望ましい。
【0011】薬効上最も好ましい化合物は、9−(4−
カルボキシブチリルオキシ)エリプティシンである。
【0012】本発明の有効成分である化合物〔I〕のな
かで、他の薬効上好ましい化合物は一般式〔I〕中、一
般式〔II〕
【0013】
【化3】
【0014】(式中、Rは前記と同意義である)で示さ
れる基がアミノ酸残基である化合物である。該アミノ酸
残基としては、例えばグリシン、アラニン、セリン、フ
ェニルアラニン、バリン、リジン、イソロイシン、アス
パラギン酸、グルタミン酸、アスパラギン、グルタミン
などのアミノ酸のカルボキシル基から水酸基を除いた基
が挙げられ、特にアスパラギン酸、グルタミン酸、アス
パラギン、グルタミン残基が望ましい。また、これらア
ミノ酸残基中に存在するアミノ基、カルボキシル基、水
酸基などの官能基はこの分野で通常用いられる保護基で
保護されていてもよい。
【0015】なお、基Rがその構造中に不斉炭素原子を
有する場合、本発明の有効成分である化合物には光学異
性体が存在するが、本発明の有効成分はこれら光学異性
体およびそのラセミ体等それらの混合物のいずれをも包
含するものである。
【0016】本発明の有効成分〔I〕において、保護さ
れたカルボキシル基としては、エステル化されたカルボ
キシル基があげられる。かかるエステル残基としては、
薬理的に許容しうる通常用いられるエステル残基であれ
ば、いずれも用いることができ、例えば、置換基を有し
ていてもよい低級アルキル基があげられ、より具体的に
は、例えば、低級アルキル基、ハロゲン置換低級アルキ
ル基、フェニル低級アルキル基、ジ(低級アルキル)ア
ミノカルボニル低級アルキル基、低級アルカノイルオキ
シ低級アルキル基、低級アルコキシカルボニルオキシ低
級アルキル基、シクロ低級アルキルオキシカルボニルオ
キシ低級アルキル基又はフェナシル基等があげられる。
これらのうち、低級アルキル基、フェニル低級アルキル
基が好ましいエステル残基である。保護されたアミノ基
としては、薬理的に許容しうる通常用いられるアミノ基
の保護基であればいずれも用いることができ、例えば、
ホルミル基、低級アルキル基、低級アルコキシカルボニ
ル基、フェニル低級アルコキシカルボニル基で保護され
たアミノ基をあげることができる。このうち、とりわけ
ホルミル基、低級アルキル基で保護されたアミノ基が好
ましい。保護された水酸基としては、薬理的に許容しう
る通常用いられる水酸基の保護基であればいずれも用い
ることができ、例えば、低級アルコキシカルボニル基、
ハロゲノ低級アルコキシカルボニル基、フェニル低級ア
ルキル基、トリ低級アルキルシリル基、フェニル低級ア
ルコキシカルボニル基等で保護された水酸基をあげるこ
とができる。これらのうち、とりわけフェニル低級アル
キル基で保護された水酸基が好ましい。
【0017】本発明の有効成分〔I〕は遊離の形でもま
たその薬理的に許容しうる塩の形でも医薬組成物として
使用できる。薬理的に許容しうる塩としては、例えば、
無機酸との塩(塩酸塩、硫酸塩など)、有機酸との塩
(低級アルキルスルホン酸塩、酢酸塩など)、アルカリ
金属塩(ナトリウム塩、カリウム塩など)あるいはアル
カリ土類金属塩(カルシウム塩など)等をあげることが
できる。
【0018】本発明のエリプティシン誘導体〔I〕の投
与量は、投与方法、患者の年令、体重、状態によっても
異なるが、通常1日当たり約0.1〜50mg/kg、
とりわけ約1〜10mg/kg程度とするのが好まし
い。
【0019】本発明の有効成分であるエリプティシン誘
導体〔I〕およびその薬理的に許容しうる塩は経口的に
も非経口的(例えば、静脈内、筋肉内、皮下)にも投与
することができる。
【0020】経口投与する場合の医薬組成物の剤形は、
錠剤、顆粒剤、カプセル剤、散剤の如き固形製剤であっ
てもよく、溶液、懸濁液、乳剤の如き液体製剤であって
もよく、経口投与に適した医薬担体と共に医薬製剤とし
て使用することができる。かかる医薬担体としては、例
えば、結合剤(シロップ、アラビアゴム、ゼラチン、ソ
ルビット、トラガント、ポリビニルピロリドン等)、賦
形剤(乳糖、砂糖、コーンスターチ、リン酸カリウム、
ソルビット、グリシン等)、滑沢剤(ステアリン酸マグ
ネシウム、タルク、ポリエチレングリコール、シリカ
等)、崩壊剤(バレイショデンプン等)又は湿潤剤(ラ
ウリル硫酸ナトリウム等)等慣用のものをいずれも使用
できる。
【0021】一方、非経口投与する場合の医薬組成物の
剤形は、例えば、注射用蒸留水、生理的食塩水、ブドウ
糖水溶液を用いて注射剤や点滴注射剤とするのが好まし
い。
【0022】本発明の有効成分であるエリプティシン誘
導体〔I〕は、9−ヒドロキシエリプティシンまたはそ
の塩を一般式〔IV〕 R1 COOH 〔IV〕 (式中、R1 は置換基を有する低級アルキル基、置換基
を有していてもよい低級アルコキシ基あるいは複素単環
式基であり、該置換基がアミノ基、カルボキシル基又は
水酸基を有するときは、それらは保護されていてもよ
い)で示されるカルボン酸化合物、その塩またはその反
応性誘導体と反応させ、一般式〔III〕
【0023】
【化4】
【0024】(式中、R1 は前記と同意義である)で示
されるエリプティシン誘導体を得、R1 が保護されたア
ミノ基、保護されたカルボキシル基および/または保護
された水酸基を有する場合は、所望により、そのエリプ
ティシン誘導体〔III〕を通常の脱保護反応に供し
て、該保護基を除去することにより製造することができ
る。
【0025】9−ヒドロキシエリプティシンまたはその
塩と遊離の化合物〔IV〕またはその塩との反応は、適
当な溶媒(例えば、アセトン、ジメチルホルムアミド
等)中、縮合剤(例えば、シクロヘキシルカルボジイミ
ド等)の存在下または非存在下で実施することができ
る。一方、9−ヒドロキシエリプティシンまたはその塩
と化合物〔IV〕の反応性誘導体(例えば、酸クロリド
の如き酸ハライド、酸無水物、活性エステル等)または
その塩との反応は、脱酸剤(例えば、水酸化アルカリ金
属等)の存在下または非存在下、溶媒中で実施できる。
【0026】一般式〔IV〕で示されるカルボン酸化合
物またはその反応性誘導体が保護されたアミノ基、カル
ボキシル基又は水酸基を有する場合、該保護基として
は、アミノ基、カルボキシル基又は水酸基の保護基とし
て通常用いられるものであればいずれも使用できる。ア
ミノ基の保護基としては、ホルミル基、低級アルカノイ
ル基、低級アルキル基、低級アルコキシカルボニル基、
フェニル低級アルコキシカルボニル基があげられる。カ
ルボキシル基の保護基としては、置換基を有していても
よい低級アルキル基があげられ、より具体的には、例え
ば、低級アルキル基、ハロゲン置換低級アルキル基、フ
ェニル低級アルキル基、ジ(低級アルキル)アミノカル
ボニル低級アルキル基、低級アルカノイルオキシ低級ア
ルキル基、低級アルコキシカルボニルオキシ低級アルキ
ル基、シクロ低級アルキルオキシカルボニルオキシ低級
アルキル基又はフェナシル基等のエステル残基があげら
れる。水酸基の保護基としては、低級アルコキシカルボ
ニル基、ハロゲノ低級アルコキシカルボニル基、フェニ
ル低級アルキル基、トリ低級アルキルシリル基、フェニ
ル低級アルコキシカルボニル基等があげられる。
【0027】また、上記アミノ基、カルボキシル基又は
水酸基の保護基は保護基の種類に応じ、例えば、還元、
酸処理、加溶媒分解の如き通常の脱保護反応に供して除
去することができる。
【0028】上記反応はいずれもラセミ化を伴うことな
く進行するため、光学活性なカルボン酸化合物〔IV〕
を用いれば、光学活性なエリプティシン誘導体〔I〕を
得ることができる。
【0029】なお、本明細書において、低級アルキル基
とはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル
基、ブチル基、イソブチル基、第二級ブチル基、第三級
ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル
基、第三級ペンチル基、ヘキシル基などの炭素数1〜6
の直鎖状又は分枝鎖状のものを意味するものとし、これ
らのうち、好ましくは、炭素数1〜4のものを意味す
る。低級アルコキシ基とはメトキシ基、エトキシ基、プ
ロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブト
キシ基、第二級ブトキシ基、第三級ブトキシ基、ペンチ
ルオキシ基、イソペンチルオキシ基、ネオペンチルオキ
シ基、第三級ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基など
の炭素数1〜6の直鎖状又は分岐鎖状のものを意味する
ものとし、これらのうち、好ましくは、炭素数1〜4の
ものを意味する。また、低級アルカノイル基とはアセチ
ル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、
バレリル基、イソバレリル基、ピバロイル基、ヘキサノ
イル基などの炭素数2〜6の直鎖状又は分岐鎖状のもの
を意味するものとし、これらのうち、好ましくは、炭素
数2〜4のものを意味する。
【0030】
【発明の実施の形態】
【0031】
【作用】
実験例1 〔白血病P388に対する作用〕白血病P388細胞1
6 個をCDF1 マウス腹腔内に移植し、移植翌日より
被験化合物を1日1回5日間尾静脈内に投与した。抗腫
瘍効果は、薬剤投与群の平均生存日数と対照群(薬剤無
処置群)のそれとを比較して、次式に従い、求めた延命
率(%)で示した。結果は下記第1表の通りである。
【0032】
【数1】
【0033】
【表1】
【0034】実験例2 〔結腸癌colon26に対する作用〕colon26
細胞3〜5×105 個をCDF1 マウス鼠蹊部皮下に移
植し、移植翌日より被験化合物を1日1回7日間尾静脈
内に投与した。抗腫瘍効果は、薬剤投与群の移植2週間
後の腫瘍重量と対照群(薬剤無処置群)のそれとを比較
して、次式に従い、求めた腫瘍抑制率(%)で示した。
結果は下記第2表の通りである。
【0035】
【数2】
【0036】
【表2】
【0037】実験例3 〔ルイス肺癌に対する作用〕ルイス肺癌細胞106 個を
BDF1 マウス鼠蹊部皮下に移植し、移植翌日より被験
化合物を1日1回7日間尾静脈内に投与した。抗腫瘍効
果は、薬剤投与群の平均生存日数と対照群(薬剤無処置
群)のそれとを比較して、次式に従い、求めた延命率
(%)で示した。結果は下記第3表の通りである。
【0038】
【数3】
【0039】
【表3】
【0040】実験例4 〔B16メラノーマに対する作用〕B16メラノーマの
腫瘍ホモジネート(20%W/V)0.15mlをBD
1 マウス鼠蹊部皮下に移植し、移植翌日より被験化合
物を1日1回7日間または1日1回4日間隔で3回尾静
脈内に投与した。抗腫瘍効果は、薬剤投与群の平均生存
日数と対照群(薬剤無処置群)のそれとを比較して、次
式に従い、求めた延命率(%)で示した。結果は下記第
4表の通りである。
【0041】
【数4】
【0042】
【表4】
【0043】
【製造例】
製造例1 (1)アセトン80mlに9−ヒドロキシエリプティシ
ン1.31g、無水炭酸カリウム6.9gを加え、撹拌
下、メトキシ酢酸クロリド815mgを滴下する。室温
で5時間反応後、ジメチルホルムアミド20mlを加
え、撹拌後、濾過し、濾液を減圧下濃縮する。残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒:クロロホル
ム−メタノール)で精製して9−メトキシアセトキシエ
リプティシン823mgを黄色粉末として得る。
【0044】収率:49% (2)本品823mgをクロロホルム−メタノール
(1:1)混液100mlに溶解し、メタンスルホン酸
260mgを加え、10分間撹拌後、減圧下で溶媒を留
去し、残渣にエーテルを加え析出した粉末を濾取し、洗
浄、乾燥して9−メトキシアセトキシエリプティシンの
メタンスルホン酸塩988mgを黄色粉末として得る。
【0045】収率:93% FAB−MS(m/z):335(MH+ 、以下Mは遊
離塩基を表す) NMR(DMSO−d6 )δ:2.40(3H,s),
2.79(3H,s),3.21(3H,s),3.4
8(3H,s),4.45(2H,s),7.43(1
H,dd,J=2.0,8.8Hz),7.63(1
H,d,J=8.8Hz),8.18(1H,d,J=
2Hz),8.39(2H,m),9.84(1H,
s),11.81(1H,NH),15.1(1H,b
rs) 製造例2 (1)ジメチルホルムアミド60mlに2−メトキシプ
ロピオン酸500mg、1−ヒドロキシベンゾトリアゾ
ール648mgおよびジシクロヘキシルカルボジイミド
1.19gを加え、室温で4時間撹拌する。ついで9−
ヒドロキシエリプティシン・塩酸塩1.20g、トリエ
チルアミン486mgを加え、室温下一晩撹拌する。反
応液に酢酸エチル300mlを加え、撹拌後、不溶物を
濾去する。濾液を2%炭酸カリウム水溶液、飽和食塩水
で洗浄後、乾燥し、減圧下で濃縮する。残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(溶媒:クロロホルム−メ
タノール)で精製して9−(2−メトキシプロピオニル
オキシ)エリプティシン960mgを黄色粉末として得
る。
【0046】収率:69% (2)本品960mgとメタンスルホン酸264mgを
用い、製造例1−(2)と同様に反応処理することによ
り、9−(2−メトキシプロピオニルオキシ)エリプテ
ィシンのメタンスルホン酸塩1178mgを黄色粉末と
して得る。 収率:96% FAB−MS(m/z):349(MH+ ) NMR(DMSO−d6 )δ:1.56(3H,d,J
=6.8Hz),2.39(3H,s),2.78(3
H,s),3.21(3H,s),3.48(3H,
s),4.31(1H,q,J=6.8Hz),7.4
1(1H,dd,J=2.2,8.6Hz),7.63
(1H,d,J=8.6Hz),8.13(1H,d,
J=2.2Hz),8.36(1H,d,J=7.1H
z),8.42(1H,d,J=7.1Hz),9.9
0(1H,s),12.11(1H,NH) 製造例3〜8 対応する原料化合物を製造例1または2と同様に反応処
理することにより下記表5〜6の化合物を得る。
【0047】
【表5】
【0048】
【表6】
【0049】製造例9 (1)ジメチルホルムアミド140mlにグルタール酸
モノベンジルエステル2.14g、1−ヒドロキシベン
ゾトリアゾール1.30g、ジシクロヘキシルカルボジ
イミド2.38gを加え、室温で4時間撹拌する。つい
で9−ヒドロキシエリプティシン2.10gを加え、室
温で一晩撹拌する。以下製造例2−(1)と同様に処理
することにより、9−〔4−(ベンジルオキシカルボニ
ル)ブチリルオキシ〕エリプティシン2.25gを黄色
粉末として得る。
【0050】収率:60.3% FAB−MS(m/z):467(MH+ ) NMR(DMSO−d6 )δ:1.99(2H,m),
2.56(2H,t,J=7Hz),2.72(2H,
t,J=7Hz),2.79(3H,s),3.21
(3H,s),5.14(2H,s),7.29(1
H,dd,J=2.1,8.6Hz),7.39(5
H,m),7.56(1H,d,J=8.6Hz),
7.93(1H,d,J=6.0Hz),8.11(1
H,d,J=2.1Hz),8.44(1H,d,J=
6.0Hz),9.7(1H,s) (2)本品1.18gとメタンスルホン酸243mgを
50%メタノール水溶液70mlに溶解し、10%−パ
ラジウム炭素1gを加え、常温常圧下で水素添加を行
う。反応液を濾過し、濾液を減圧下で濃縮し、残渣にエ
タノール−アセトン(1:10)を加える。析出した粉
末を濾取し、乾燥することにより9−(4−カルボキシ
ルブチリルオキシ)エリプティシンのメタンスルホン酸
塩592mgを黄色粉末として得る。
【0051】収率:49.5% FAB−MS(m/z):377(MH+ ) NMR(DMSO−d6 )δ:1.95(2H,m),
2.39(3H,s)、2.43(2H,m),2.7
4(2H,m),2.77(3H,s),3.19(3
H,s),7.38(1H,dd,J=2.0,8.8
Hz),7.60(1H,d,J=8.8Hz),8.
11(1H,d,J=2.0Hz),8.34(1H,
t,J=7Hz),8.40(1H,d,J=7H
z),9.87(1H,s),12.07(1H,
s),15.0(2H,br−s) 製造例10〜18 対応する原料化合物を製造例9−(1)と同様に反応処
理して下記表7〜9の化合物を得、ついで該生成化合物
を製造例9−(2)と同様に反応処理して下記表10〜
12の化合物を得る。9−(2)でメタンスルホン酸の
代わりに1.5〜3当量の濃塩酸を用いると目的物化合
物の塩酸塩が得られる。
【0052】
【表7】
【0053】
【表8】
【0054】
【表9】
【0055】
【表10】
【0056】
【表11】
【0057】
【表12】
【0058】製造例19 (1)N−(t−ブトキシカルボニル)ザルコシン91
8mg、9−ヒドロキシエリプティシン918mgを製
造例9−(1)と同様に反応処理し、9−(N−t−ブ
トキシカルボニル−N−メチルアミノアセトキシ)エリ
プティシン1.05gを黄色粉末として得る。
【0059】収率:69% FAB−MS(m/z):434(MH+ ) NMR(DMSO−d6 )δ:1.46(9H,s),
2.79(3H,s),2.98(3H,m),3.2
1(3H,s),4.32(2H,m),7.31(1
H,m),7.60(1H,m),7.93(1H,
d,J=6.0Hz),8.09(1H,m),8.4
4(1H,d,J=6.0Hz),9.7(1H,
s),11.5(1H,br−s) (2)本品1.00gをジオキサン10mlに加え、さ
らに氷冷撹拌下、15%塩酸−ジオキサン溶液5mlを
加える。反応液を室温で3時間撹拌後エーテル100m
lを加え、不溶物を濾取し、洗浄、乾燥することによ
り、9−メチルアミノアセトキシエリプティシンの2塩
酸塩851mgを黄色粉末として得る。
【0060】収率:91% FAB−MS(m/z):334(MH+ ) NMR(D2 O)δ:1.88(3H,s),2.01
(3H,s),2.99(3H,s),4.38(2
H,s),6.57(1H,d,J=8.8Hz),
6.79(1H,dd,J=2.0,8.8Hz),
7.02(1H,d,J=2.0Hz),7.35(1
H,d,J=6.8Hz),7.57(1H,d,J=
6.8Hz),8.44(1H,s) 製造例20〜29 対応する原料化合物を製造例19−(1)と同様に反応
処理して、下記表13〜16の化合物を得、ついで各生
成化合物を製造例19−(2)と同様に反応処理して下
記表17〜19の化合物を得る。
【0061】
【表13】
【0062】
【表14】
【0063】
【表15】
【0064】
【表16】
【0065】
【表17】
【0066】
【表18】
【0067】
【表19】
【0068】製造例30 (1)N−ベンジルオキシカルボニル−L−アスパラギ
ン酸−α−ベンジルエステル1.72g、9−ヒドロキ
シエリプティシン・塩酸塩1.20gを、製造例19−
(1)と同様に反応処理することにより、9−(O1
ベンジル−N−ベンジルオキシカルボニル−β−L−ア
スパルチルオキシ)エリプティシン1.40gを黄色粉
末として得る。
【0069】収率:58% FAB−MS(m/z):602(MH+ ) NMR(DMSO−d6 )δ:2.79(3H,s),
3.19(5H,s+m),4.73(1H,m),
5.10(2H,s),5.22(2H,s),7.2
1(1H,dd,J=2,8.8H),7.4(10
H,m),7.55(1H,d,J=8.8Hz),
7.93(1H,d,J=6.4Hz),8.09(1
H,d,J=2Hz),8.1(1H,br−d),
8.44(1H,d,J=6.4Hz),9.69(1
H,s),11.47(1H,s) (2)本品1.19gを50%メタノール水溶液40m
l、濃塩酸0.4mlの混液に加え、10%パラジウム
炭素0.6gを触媒にして常圧下水素添加を行う。触媒
を濾去し、濾液を減圧下濃縮する。残渣にアセトン−エ
タノール混液(10:1)を加え、撹拌後析出した粉末
を濾取し、乾燥することにより9−(β−L−アスパル
チルオキシ)エリプティシン・2塩酸塩0.83gを黄
色粉末として得る。
【0070】収率:92% FAB−MS(m/z):378(MH+ ) NMR(D2 O)δ:1.58(6H,br−s),
3.19(1H,dd,J=5.9,18.1Hz),
3.31(1H,dd,J=5.9,18.1Hz),
4.36(1H,t−like,J=5.9Hz),
6.22(1H,m),6.48(1H,m),6.5
4(1H,s),7.03(1H,d,J=7Hz),
7.31(1H,br−m),8.08(1H,s) 製造例31〜33 対応する原料化合物を製造例30−(1)と同様に反応
処理して、下記表20の化合物を得、ついで得られた各
化合物を製造例30−(2)と同様に反応処理して下記
表21の化合物を得る。
【0071】
【表20】
【0072】
【表21】
【0073】製造例34 (1)ジメチルホルムアミド60mlに9−ヒドロキシ
エリプティシン・塩酸塩1.49g、トリエチルアミン
510mg、N−ベンジルオキシカルボニル−L−アス
パラギン酸−β−ベンジルエステル2.14g、1−ヒ
ドロキシベンゾトリアゾール338mgおよび1−エチ
ル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミ
ド・塩酸塩1.92gを加える。反応液を室温で一晩撹
拌後、減圧下で濃縮し、得られた残渣に0.1%塩酸水
溶液を加え撹拌する。析出した粉末を濾取し、水洗、つ
いで乾燥する。乾燥粉末をクロロホルム−メタノール混
液(1:1)に溶解し、活性炭末を加え、濾過する。濾
液を減圧下濃縮後、残渣にイソプロピルエーテルを加
え、析出した粉末を濾取し、乾燥することにより9−
(O4 −ベンジル−N−ベンジルオキシカルボニル−α
−L−アスパルチルオキシ)エリプティシン・塩酸塩
1.90gを黄色粉末として得る。
【0074】収率:60% FAB−MS(m/z):602(MH+ ) NMR(DMSO−d6 )δ:2.84(3H,s),
3.04(1H,dd,J=8.0,16.5Hz),
3.20(1H,dd,J=5.5,16.5Hz),
3.23(3H,s),4.87(1H,m),5.1
4(2H,s),5.19(2H,s),7.3〜7.
4(11H,m),7.66(1H,d,J=8.5H
z),8.13(1H,d,J=2Hz),8.20
(1H,d,J=8.0Hz),8.37(1H,d,
J=7Hz),8.43(1H,d,J=7Hz),
9.92(1H,s),12.3(1H,s) (2)本品1.50gを製造例30−(2)と同様に反
応処理することにより、9−(α−L−アスパルチルオ
キシ)エリプティシン・2塩酸塩748mgを黄色粉末
として得る。
【0075】収率:71% FAB−MS(m/z):378(MH+ ) NMR(D2 O)δ:1.69(6H,br−s),
3.1〜3.3(2H,m),4.65(1H,t,J
=4.4Hz),6.30(1H,d,J=8Hz),
6.50(1H,d,J=8Hz),6.53(1H,
s),7.15(1H,d,J=7Hz),7.43
(1H,d,J=7Hz),8.21(1H,s) 製造例35〜37 対応する原料化合物を製造例34−(1)と同様に反応
処理することにより、下記表22の化合物を得、ついで
得られた各化合物を製造例34−(2)と同様に反応処
理することにより下記表23の化合物を得る。
【0076】
【表22】
【0077】
【表23】
【0078】製造例38 (1)N−(t−ブトキシカルボニル)−D−アスパラ
ギン酸−α−t−ブチルエステル4.17g、9−ヒド
ロキシエリプティシン・塩酸塩3.59gを実施例19
−(1)と同様に反応処理することにより、9−(N−
t−ブトキシカルボニル−O1 −t−ブチル−β−D−
アスパルチルオキシ)エリプティシン4.28gを黄色
粉末で得る。
【0079】収率:66.8% FAB−MS(m/z):534(MH+ ) NMR(DMSO−d6 )δ:1.43(9H,s),
1.45(9H,s),2.80(3H,s),2.9
5(1H,m),3.10(1H,m),3.23(3
H,s),4.42(1H,m),7.29(1H,d
d,J=2.2,9H),7.43(1H,d,J=8
Hz),7.58(1H,d,J=9Hz),7.93
(1H,d,J=6Hz),8.11(1H,d,J=
2.2Hz),8.44(1H,d,J=6Hz),
9.07(1H,s),11.47(1H,s) (2)本品1.70gを塩化メチレン20mlに加え、
撹拌下、トリフルオロ酢酸40mlを加える。室温で6
時間撹拌後、反応液を濃縮し、残渣を少量の水に溶解
後、イオン交換樹脂IRA−68(Cl- 型、オルガノ
株式会社製)充填カラム(溶媒:水)で精製し、所定の
溶出液を集め、減圧下濃縮する。残渣にアセトンを加
え、析出する粉末を濾取し、洗浄、乾燥することによ
り、9−(β−D−アスパルチルオキシ)エリプティシ
ン・塩酸塩995mgを黄色粉末として得る。
【0080】収率:75.6% FAB−MS(m/z):378(MH+ ) NMR(D2 O)δ:1.67(3H,s),1.73
(3H,s),3.15(1H,dd,J=5.9,1
7.6Hz),3.29(1H,dd,J=5.4,1
7.6Hz),4.18(1H,dd,J=5.4,
5.9Hz),6.30(1H,d,J=8Hz),
6.55(1H,d,J=8Hz),6.68(1H,
br−s),7.12(1H,d,J=6.8Hz),
7.39(1H,d,J=6.8Hz),8.18(1
H,s)
【0081】
【発明の効果】本発明の有効成分であるエリプティシン
誘導体〔I〕またはその薬理的に許容しうる塩は優れた
抗腫瘍活性を有し、抗腫瘍剤として有用である。本発明
の有効成分であるエリプティシン誘導体は、例えば、マ
ウスサルコーマ180細胞、マウス白血病細胞P38
8、マウス結腸癌colon26細胞、マウスのLew
is肺癌細胞およびB16メラノーマ細胞を移植したマ
ウスにおいて有意な抗腫瘍作用および延命効果を奏す
る。
【0082】また、p53遺伝子産物の燐酸化に寄与す
る燐酸化酵素、例えばDNA−activatedキナ
ーゼ、カゼインキナーゼ、cdc2キナーゼに対する選
択的阻害作用を有し、これにより癌細胞で大量に発現し
ている変異型p53遺伝子産物の燐酸化を阻害し、選択
的に癌細胞のアポトーシス(細胞死)を誘起するという
特徴を有する。
【0083】さらに、本発明の有効成分であるエリプテ
ィシン誘導体〔I〕は水に対する溶解度が高いという利
点を有する。例えば、9−(4−カルボキシブチリルオ
キシ)エリプティシンの塩酸塩は、30mg/ml
(水、室温)の溶解度を示す。
【0084】本発明の医薬組成物は、抗腫瘍剤として有
用であり、特に肺癌、胃癌、大腸癌、肝癌、前立腺癌、
睾丸腫瘍、卵巣癌、乳癌、悪性リンパ腫、白血病等の治
療に用いることができる。
【0085】本発明の有効成分であるエリプティシン誘
導体〔I〕またはその薬理的に許容しうる塩は、頻脈等
循環器系に対する副作用が弱く、かつ低毒性であるとい
う優れた特長を有する。例えば、9−(4−カルボキシ
ルブチリルオキシ)エリプティシンの塩酸塩80mg/
kgをマウスに1日1回7日間静脈内投与し、さらに7
日間観察したが死亡例は認められなかった。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式〔I〕 【化1】 (式中、Rは置換基を有する低級アルキル基、置換基を
    有していてもよい低級アルコキシ基あるいは複素単環式
    基である)で示されるエリプティシン誘導体またはその
    薬理的に許容しうる塩を有効成分としてなる医薬組成
    物。
  2. 【請求項2】 Rが置換または非置換低級アルコキシ
    基、保護されていてもよいカルボキシル基、置換または
    非置換低級アルコキシカルボニル基、置換または非置換
    フェニル基、保護されていてもよいアミノカルボニル
    基、保護されていてもよいアミノ基、保護されていても
    よいアミノ基置換低級アルカノイルアミノ基および保護
    されていてもよい水酸基から選ばれる1〜3個の置換基
    を有する低級アルキル基;置換または非置換低級アルコ
    キシ基、保護されていてもよいカルボキシル基、置換ま
    たは非置換低級アルコキシカルボニル基、保護されてい
    てもよいアミノカルボニル基、保護されていてもよいア
    ミノ基、保護されていてもよいアミノ基置換低級アルカ
    ノイルアミノ基および保護されていてもよい水酸基から
    選ばれる1〜3個の置換基を有していてもよい低級アル
    コキシ基;または窒素原子および硫黄原子から選ばれる
    1〜3個のヘテロ原子を含む複素単環式基である請求項
    1記載の医薬組成物。
  3. 【請求項3】 Rが低級アルコキシ基、低級アルコキシ
    基置換低級アルコキシ基、保護されていてもよいカルボ
    キシル基置換低級アルコキシ基、保護されていてもよい
    カルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基、低級ア
    ルコキシ基置換低級アルコキシカルボニル基、保護され
    ていてもよいカルボキシル基置換低級アルコキシカルボ
    ニル基、保護されていてもよいアミノカルボニル基、保
    護されていてもよいアミノ基、保護されていてもよいア
    ミノ基置換低級アルカノイルアミノ基および保護されて
    いてもよい水酸基から選ばれる1〜3個の置換基を有す
    る低級アルキル基;低級アルコキシ基;低級アルコキシ
    基置換低級アルコキシ基;チアゾリル基;イソチアゾリ
    ル基;またはチアゾリジニル基である請求項1記載の医
    薬組成物。
  4. 【請求項4】 Rが低級アルコキシ基、保護されていて
    もよいカルボキシル基、保護されていてもよいカルボキ
    シル基置換低級アルコキシカルボニル基および保護され
    ていてもよいアミノ基から選ばれる1〜3個の置換基を
    有する低級アルキル基;または低級アルコキシ基置換低
    級アルコキシ基である請求項1記載の医薬組成物。
  5. 【請求項5】 Rが保護されていてもよいカルボキシル
    基置換低級アルキル基である請求項1記載の医薬組成
    物。
  6. 【請求項6】 Rがカルボキシル基置換低級アルキル基
    である請求項1記載の医薬組成物。
  7. 【請求項7】 9−(4−カルボキシブチリルオキシ)
    エリプティシンまたはその薬理的に許容しうる塩を有効
    成分としてなる医薬組成物。
  8. 【請求項8】 抗腫瘍薬である請求項1、2、3、4、
    5、6又は7記載の医薬組成物。
  9. 【請求項9】 肺癌、胃癌、大腸癌、肝癌、前立腺癌、
    睾丸腫瘍、卵巣癌、乳癌、悪性リンパ腫又は白血病の治
    療薬である請求項8記載の医薬組成物。
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