JPH0891953A - 長い繊維状炭化ケイ素髭結晶の製造方法 - Google Patents

長い繊維状炭化ケイ素髭結晶の製造方法

Info

Publication number
JPH0891953A
JPH0891953A JP7029653A JP2965395A JPH0891953A JP H0891953 A JPH0891953 A JP H0891953A JP 7029653 A JP7029653 A JP 7029653A JP 2965395 A JP2965395 A JP 2965395A JP H0891953 A JPH0891953 A JP H0891953A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substrate
carbon
graphite
whiskers
mat
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7029653A
Other languages
English (en)
Inventor
Vladimir N Gribkov
ウラジミール、ニコラエウィッチ、グリブコフ
Alexandre Vassilievich Polakov
アレクサンドレ、ワシリエウィッチ、ポラコフ
Daniel D Pokrovcky
ダニエル、ダニロウィッチ、ポクロフスキー
Vladimir Alexandrovich Silaev
ウラジミール、アレクサンドロウィッチ、シラーエフ
Yurii A Golerov
ユーリー、アレクセーエウィッチ、ゴレロフ
Piotr P Lyacota
ピョートル、フィヨードロウィッチ、リアコタ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
V I EE M ALL RASHIAN INST OF ABIEESHIYON MATERIALS
Airbus Group SAS
VIAM ALL
All Russian Scientific Research Institute of Aviation Materials
Original Assignee
V I EE M ALL RASHIAN INST OF ABIEESHIYON MATERIALS
Airbus Group SAS
VIAM ALL
All Russian Scientific Research Institute of Aviation Materials
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by V I EE M ALL RASHIAN INST OF ABIEESHIYON MATERIALS, Airbus Group SAS, VIAM ALL, All Russian Scientific Research Institute of Aviation Materials filed Critical V I EE M ALL RASHIAN INST OF ABIEESHIYON MATERIALS
Publication of JPH0891953A publication Critical patent/JPH0891953A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B35/00Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products
    • C04B35/622Forming processes; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products
    • C04B35/62227Forming processes; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products obtaining fibres
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C30CRYSTAL GROWTH
    • C30BSINGLE-CRYSTAL GROWTH; UNIDIRECTIONAL SOLIDIFICATION OF EUTECTIC MATERIAL OR UNIDIRECTIONAL DEMIXING OF EUTECTOID MATERIAL; REFINING BY ZONE-MELTING OF MATERIAL; PRODUCTION OF A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; SINGLE CRYSTALS OR HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; AFTER-TREATMENT OF SINGLE CRYSTALS OR A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; APPARATUS THEREFOR
    • C30B25/00Single-crystal growth by chemical reaction of reactive gases, e.g. chemical vapour-deposition growth
    • C30B25/005Growth of whiskers or needles
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C30CRYSTAL GROWTH
    • C30BSINGLE-CRYSTAL GROWTH; UNIDIRECTIONAL SOLIDIFICATION OF EUTECTIC MATERIAL OR UNIDIRECTIONAL DEMIXING OF EUTECTOID MATERIAL; REFINING BY ZONE-MELTING OF MATERIAL; PRODUCTION OF A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; SINGLE CRYSTALS OR HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; AFTER-TREATMENT OF SINGLE CRYSTALS OR A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; APPARATUS THEREFOR
    • C30B29/00Single crystals or homogeneous polycrystalline material with defined structure characterised by the material or by their shape
    • C30B29/10Inorganic compounds or compositions
    • C30B29/36Carbides

Abstract

(57)【要約】 半連続的または定期的な工程により、金属型触媒の存在
下で、水素、および少なくとも1種の無酸素化合物の形
態のSiおよびC原子の供給源を含む気体状混合物を温
度1250〜1500℃で熱処理することにより、基材
上にSiC髭結晶およびそのマットを製造する方法であ
って、成長期間中、少なくとも73重量%のAl2 3
および0.3〜3.0重量%の酸化鉄を含んで成るアル
ミノケイ酸塩セラミックの炭素還元により、Al−Fe
の2成分触媒を反応区域中の気相中に導入すること、お
よび基材が炭化したレーヨン繊維系の炭素織物であり、
その織物が、炭化の前に、ホウ砂溶液およびリン酸二ア
ンモニウム溶液で、織物中のホウ素およびリンの量がそ
れぞれ4重量%および2重量%を超えない様に前処理し
てあることを特徴とする方法。長いSiC髭結晶を製造
するための応用。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、炭化ケイ素(SiC)
の髭結晶(ウイスカ)、より詳しくは金属系組成物、エ
ンジニアリングセラミック、セラミック切削工具、断熱
材料、等の中に配合することにより補強材料として使用
できる、長い繊維の形態の髭結晶の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】SiC髭結晶の製造に現在最も広く使用
されている技術は、化学蒸着(CVD)である。この方
法は、固体または気体状の反応物から出発し、下記の様
な全体的な化学反応を使用して実行されることが多い。 SiO2 + 3C → SiC+2CO または SiCl4 + H2 + CH4 → SiC + H2 + 4HCl
【0003】原則的に、SiC髭結晶、すなわち細か
く、細長い単結晶を成長させるための方法は、触媒また
は溶剤とよばれる元素の存在下で行なわれる。触媒とし
ては、遷移金属Fe、Ni、CrまたはMnを使用する
ことが多いが、Al、La、等の他の元素を使用するこ
ともできる。これらの元素は、特別に反応区域に導入し
てもよいし、出発成分または反応物中に不純物として存
在することもできる。また、髭結晶製造工程中に、溶剤
元素の化合物を遊離の元素に変換する条件が存在するな
らば、問題とする溶剤元素を様々な化合物、例えば酸化
物、の形態で導入することも可能である。
【0004】溶剤または触媒元素が果たす不可欠な役割
は、SiC髭結晶の製造条件下で、ケイ素および炭素を
含む溶融材料の形態で、Me−Si−C型の溶液を形成
することである。ここで、Meは、溶剤または触媒の役
割を果たす1種以上の金属である。この様な場合、化学
蒸着は主として、いわゆるVLS(蒸気−液体−固体)
工程、により溶融材料の液滴の表面上で起こり、それに
よって、気相から髭結晶の形態のSiCが単一の軸方向
に確実に成長する。
【0005】SiC髭結晶を含めて、すべての髭結晶製
造方法に特有なことは、これらの方法を、一次元成長に
特徴的な低過飽和水準で行なう必要があることである。
反対に、低過飽和水準を使用しない場合、髭結晶の代わ
りに、等軸結晶、多結晶質フィルム、あるいは粉末状の
沈殿物が形成される。したがって、この製法は低濃度の
反応物を含む気相で行なう必要がある。この必要条件の
ために、収率は極めて低くなる。例えば、SiC髭結晶
の場合、収率は一般的に0.1〜1.0 g/m2・hであ
り、例外的な場合には3〜5 g/m2 ・hに達する。
【0006】この欠点を克服するために、工業規模のS
iC髭結晶製造では、基材を形成し、高い比表面積を有
する多孔質物体内で髭結晶を成長させている。その様な
場合、原則的に、下記の反応を使用する。 SiO2 + 3C → SiC + 2CO しかし、多孔質基材をSiCl4 +H2 +CH4 型の気
体混合物で“掃気”(purge )することも可能である。
【0007】これら2つの場合、基材として、シリカ
(SiO2 )および様々な方法で離解(disaggregate)し
た炭素、またはシリカおよび炭素を含む天然または合成
物質を使用する。溶剤元素は、基材の出発成分中に最初
から存在するか、あるいは基材中に特別に導入する。こ
の様な高多孔質基材の使用により、工業的設備で経済的
に妥当な生産性を達成することができるが、SiC髭結
晶の長さは、基材中の細孔の寸法により制限される。
【0008】一般的に、工業的に製造されるSiC髭結
晶の長さは数十ミクロンで、百ミクロンを超えることは
ない。より大きな細孔を形成するために、基材中に重合
体、炭素またはセラミック繊維を導入して骨格を形成す
ることにより、基材を離解させる方法が知られている
が、それでも、髭結晶の最大長は1mmを超えない。これ
に関連して、連続フィラメント、織物、マット、シート
および不織布、半製品の製造における様々な用途には、
数ミリメートル〜数十ミリメートル、あるいは数百ミリ
メートルの長さを有するSiC髭結晶が強く求められて
いる。
【0009】長い髭結晶を製造するには、必要な寸法を
有する自由空間を備える必要があり、したがって、多孔
質の基材は使用できなくなる。そこで通常は大きなグラ
ファイト、および頻度は少ないが、セラミック基材を使
用する。髭結晶は、幾何学的な基材−気体の界面でのみ
成長する。そこで使用される化学反応は、上記の第一お
よび第二の型の反応である。溶剤元素は基材の表面上に
直接堆積させるか、あるいはその近くに離して配置され
る。この方法により、20〜30mm、あるいはそれ以上
の長さを有するSiC髭結晶を成長させることができる
が、最も効率的で、広く使用されている製法の生産性で
も5 g/m2 ・hは超えていない。現時点での評価では、
この様な製法は、生産性が少なくとも2倍に増加しなけ
れば経済的に成り立たない。
【0010】大型の基材、すなわちグラファイトまたは
セラミックの場合には十分に厚い基材を使用する必要が
あることは、大規模な工業的設備を構築する際の障害と
なる。十分に均質な製品を得るには、できるだけ一定し
た工程パラメータ、特に装置の容積全体にわたって等し
い反応物濃度を確保する必要があることは明らかであ
る。
【0011】髭結晶は基材に固く結合しているので、基
材から髭結晶を分離することも重大な問題である。上記
の製法は、機械化するのが極めて難しく、得られる製品
の基材物質による汚染を引き起こす。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、下記
の通りである。すなわち、 − 長い(5〜100mm)繊維状SiC髭結晶を製造す
る方法の生産性を、この製法が経済的に妥当になる水準
に引き上げること。 − 大規模な工業的設備に応用できる技術を開発するこ
と。 − 大型装置の容積全体にわたって、および長いSiC
髭結晶の製造に必要な時間、濃度、その他の髭結晶成長
パラメータに関して、組成物の安定性を確保すること。 − 形成された髭結晶を、損傷なしに、および得られた
製品が基材の物質により汚染されずに、基材から容易に
分離できる様にすること。
【0013】
【課題を解決するための手段】これらの目的は本発明に
より、半連続的または定期的な工程により、金属の群か
ら選択された触媒の存在下で、水素、および少なくとも
1種の無酸素化合物の形態のSiおよびC原子の供給源
を含む気体状混合物を温度1250〜1500℃で熱処
理することにより、基材上にSiC髭結晶およびそのマ
ットを製造する方法であって、(1)成長期間中、少な
くとも73重量%のAl2 3 および0.3〜3.0重
量%の酸化鉄を含んで成るアルミノケイ酸塩セラミック
の炭素還元により、Al−Feの2成分触媒を反応区域
中の気相中に導入すること、および(2)基材が炭化し
たレーヨン繊維系の炭素織物であり、その織物が、炭化
の前に、ホウ砂溶液およびリン酸二アンモニウム溶液
で、織物中のホウ素の量が4重量%を超えず、リンの量
が2重量%を超えない様に前処理すること、を含むこと
を特徴とする方法により解決される。
【0014】第一の有利な実施態様では、本発明の方法
は、末端が開いたグラファイトの箱を含み、その箱の中
にアルミノケイ酸塩セラミックおよび炭素の装填物を入
れたグラファイトのトレーが互いに平行に積み重ねられ
ており、それらのトレー間に炭素織物からなる基材が交
互に配置されているSiC髭結晶成長機構を反応区域を
通して輸送することにより行なわれる、半連続的製法で
あることを特徴とする。最初の気体状反応物は、“掃気
(purge )”の形態で、反応区域を通して、SiC髭結
晶成長機構の移動方向と反対の方向に導入されるのが好
ましい。
【0015】本発明の第二の有利な実施態様では、本発
明の方法は、垂直なシャフト炉中で行なわれる定期的製
法であり、その炉中に、気体流の方向に対して直角な平
面内に炭素織物基材が50〜300mmの間隔で分離して
配置されており、それぞれが中央の穴を有し、その穴を
通して最初の気体状混合物が導入され、基材の外周に沿
ってアルミノケイ酸塩セラミック装填物が配置されてい
ることを特徴とする。
【0016】以下に、本発明を詳細に説明する。遊離ケ
イ素の供給源としては、SiCl4 、SiHCl3 、C
3 SiCl3等の化合物、および他の類似の無酸素化
合物を使用するのが好ましい。これらの化合物の選択
は、特に、製法の種類(半連続的または定期的)によっ
て、および反応区域の型および寸法により異なる。反応
区域の長さが大きく、気体状混合物が反応区域を通って
流れる時間が長い場合、1500℃に近い高温条件下で
反応性の低いSiCl4 を使用するのが好ましいが、反
応区域が短い場合はCH3 SiCl3 またはSiHCl
3 を1300℃に近い温度で使用するのが好ましい。
【0017】遊離炭素の供給源としては、炭化水素、好
ましくはメタンを使用するのが有利である。
【0018】混合物の濃度に関して、通常の組成は、S
iCl4 が0.5〜2.5体積%、炭化水素が原子比
C:Si=1〜2になる量であり、残りが水素である。
【0019】AlおよびFeは、触媒として同時に使用
する。その様な組合せでは、液滴の表面に対する反応に
関して高い触媒活性を有するAlが軸方向における急速
な成長を確保し、炭素に対する良好な溶剤であるFeは
欠陥を最少に抑え、髭結晶に高い機械的強度を与える。
【0020】反応区域中にAlおよびFeを長時間にわ
たって一様に、連続的に導入するために、上記組成物の
アルミノケイ酸塩セラミックは、グラファイト機構中の
炭素と接触させて、あるいは炭素粉末を含む装填物中に
配置する。セラミックの粉砕程度および導入できる炭素
の量は、必要な温度および出発成分の組成に応じて調整
する。
【0021】Al2 3 含有量が73重量%未満である
セラミックを使用する場合、炭素による遊離シリカの還
元がより活発であるために生成物はSiO2 により汚染
される。
【0022】セラミックの酸化鉄の含有量が0.3重量
%未満に低下すると、成長が不安定になり、短く、欠陥
が多い、強度が著しく低い髭結晶が形成される。一方、
酸化鉄の含有量が3.0重量%の値を超えると、髭結晶
の直径が大きくなり、不純物としてケイ化鉄により汚染
される。
【0023】本発明により、炭化レーヨン繊維系の炭素
織物を基材として使用するが、この織物は、炭化の前
に、ホウ砂およびリン酸二アンモニウムの溶液で処理し
ておく。この織物は、2重量%までのリンおよび4重量
%までのホウ素を含む。その結果、炭素繊維の表面変性
が起こり、その変性により、強力な“髭結晶−炭素繊
維”の結合の形成が阻止されるので、基材の表面上にマ
ットの形態で発達する髭結晶を損傷や汚染なしに容易に
取り外すことができる。
【0024】本発明の方法は、水素雰囲気中で半連続的
(semi-continuous process )または定期的(periodic
process)に運転される炉を含む機構で実行される。
【0025】図1は、半連続的製法を示すものである。
長方形断面を有する、末端が開いたグラファイトの箱1
を含み、その中に幾つかのグラファイトトレー2、およ
び炭素織物の層からなる基材3、およびグラファイト挿
入物4が交互に配置されている、SiC髭結晶を成長さ
せるための機構を断面で示す。ムライトおよび炭素の混
合物を含んで成る装填物5がトレー中に配置されてい
る。
【0026】炭素織物は、装填物5の表面と該織物3の
間隔、ならびに該織物の上にあるトレー2の下側部分と
該織物3の間隔が10〜50mmになる様に配置する。こ
れらの間隔は、トレー2の側壁の高さおよび挿入物4の
厚さにより限定される。
【0027】半連続的製法では、仕切り室および適当な
駆動機構を使用し、上記構造のSiC髭結晶成長機構
を、順次、炉中の加熱された区域を通して定期的に押し
ていく。
【0028】最初の気体混合物は加熱区域を通して、成
長機構の移動方向と反対の方向に導入する。炉を通過し
た後、成長機構から出口仕切り室を通して材料を取り出
し、形成された髭結晶を除去する。髭結晶は、主に炭素
織物基材の両面で成長し、汚染や損傷なしに、均質なマ
ットとして基材から容易に取り外すことができる。髭結
晶の直径が0.8〜2.5μm である場合、その長さは
20〜30mmに達する。髭結晶の機械的強度は、1×1
4 MPaを超える。
【0029】本発明の半連続的製法では、SiC髭結晶
を、髭結晶の60〜80%が一方向に主として配向した
マットの形態で成長させることもできる。そのために
は、工程を上記の様に実行するが、最初の気体状反応物
の基材表面に対する線速度を通常の条件下で、少なくと
も0.2 cm/s にする。最終製品の品質は上記の通りで
ある。
【0030】この方法により、長い繊維状SiC髭結晶
の生産性10〜15 g/m2 h が確保されるが、これは公
知の最も生産性が高い、つまり効率的な製法で得られる
生産性より2〜3倍高い。
【0031】図2は、定期的製法に関する図である。こ
の図は、水素雰囲気を有するシャフト炉6を断面で示
し、その内側にあるSiC髭結晶を成長させる機構は、
トレー8を有するグラファイトリング7を含み、トレー
上には触媒供給源装填物9が配置されている。この機構
はさらに、それぞれ中央に穴11が開いている炭素織物
の基材10を含み、その穴を通して気体が流れる。
【0032】定期的製法を長時間使用する場合、アルミ
ノケイ酸塩セラミックとグラファイトトレー壁の接触に
より必要な条件が得られるので、装填物9は炭素を含む
必要はない。
【0033】定期的製法を行なう場合、最初の気体状混
合物は、炉の上部にある中央の入り口を通して機構の中
に導入し、排気は炉の基底部にあるユニオンを通して除
去される。この製法は、1250〜1500℃の温度で
10〜20時間行なう。髭結晶は実質的に炭素織物基材
10の上に発達し、隣接する基材から成長して来る対向
する髭結晶の先端が一つに接続するまで100mm以上の
長さに達する。得られる、かさの大きな、緻密な輪状マ
ットは、リングを取り外す時に基材から容易に分離され
る。こうして得られたSiC髭結晶の平均機械的強度
は、その直径が1〜2μm である場合、0.8×104
〜1.5×104 MPaであり、髭結晶の平均直径は0.
5〜1.5μm である。
【0034】
【実施例】以下に、本発明を実施例によりさらに説明す
る。実施例1 外側寸法が300x300x300mmの、末端が開いた
グラファイトの箱に、図1に示す様に、3個のグラファ
イトトレーを置いた。これらのトレー同士の間に、グラ
ファイト挿入物を使用して炭素織物の層を固定した。
箱、トレーおよび挿入物は、市販等級のグラファイトで
できている。必要な寸法を有する炭素織物基材は、炭化
レーヨン繊維からなる炭素織物から切り取ったが、その
炭素織物は、炭化の前にホウ砂およびリン酸二アンモニ
ウム溶液で処理してある。この織物は、ホウ素2.5重
量%およびリン1.8重量%を含んでいた。
【0035】最初に、グラファイトトレーに、耐火性ア
ルミノケイ酸塩および5重量%のカーボンブラックの粉
砕混合物(平均粒子径0.5mm)を、層厚8〜10mmに
なる様に入れた。耐火性アルミノケイ酸塩の組成は、A
2 3 75重量%、(FeO+Fe2 3 )1.4重
量%、残りがSiO2 である。この相は、ムライトおよ
びαAl2 3 からなる。グラファイト挿入物の高さ
は、炭素織物とセラミック装填物の層との間隔、ならび
に織物と、その上にあるトレーの下側部分との間隔が2
5mmになる様に予め決定した。
【0036】完成した髭結晶成長用の機構を、半連続式
に作動するトンネル炉中に、真空にした仕切り室を通し
て導入し、1時間あたり1機構の速度で順次押し進め
た。問題の炉は、長方形の断面寸法350x350mmお
よび一様な温度区域の長さ500〜600mmを有する。
炉のヒーターおよび壁は市販等級のグラファイトからな
る。炉内温度は、1350±25℃に維持した。
【0037】CH3 SiCl3 1.2体積%を含み、残
りが水素である最初の気体混合物を2.5 m3 /hr の速
度で、髭結晶成長機構の移動方向と反対方向に導入し
た。排気は、吸収剤で気体状の反応生成物から精製し、
次いで中和してHClを除去し、最後に水素を燃焼させ
た。上記の条件下で、各成長機構は、最高温度1350
℃の炉区域に2時間滞留した。
【0038】活性区域、つまり運転区域、続いて冷却室
を通過して冷却した後、真空にした出口仕切り室を使用
してすべての成長機構を炉から取り出し、次いで形成さ
れた髭結晶および未反応の装填物を機構から除去した。
炭素織物基材上に形成された髭結晶の量は、5.5g
で、箱の壁およびトレー上にさらに1.5〜2.0gが
形成された。
【0039】炭素織物基材上では、髭結晶は、厚さおよ
び密度が一様な、2つの面を有するマットの形態で成長
した。これらのマットでは、髭結晶の60〜70%が気
体の流れ方向と同じ方向で一方向に配向していた。マッ
トはすべて基材から容易に取り外せた。マット中の髭結
晶の平均直径は1.0μm で、直径は0.5〜3.0μ
m であった。髭結晶の長さは最大で30mmであり、平均
長は5〜6mmであった。測定した機械的強度は、少なく
とも1.2×104 MPaであった。
【0040】実施例2 図2に示す様なSiC髭結晶成長機構を、グラファイト
側壁およびヒーターを備えたシャフト炉中に入れた。こ
の機構は16個のグラファイトリングを含む。リングの
外径は700mmであり、その高さは、100mmであっ
た。また、この機構は、それぞれが直径200mmの中央
穴を有する、炭素織物の輪状基材15個を含む。これら
の基材は、実施例1における基材と同じ組成を有する炭
素織物から切り取った。
【0041】実施例1におけるのと同じ組成を有する耐
火性顆粒状アルミノケイ酸塩を含んで成る装填物を、機
構のトレー上に置いた。アルミノケイ酸塩の粒子径は3
〜5mmであった。
【0042】この装填物を含む機構を、すべての空気が
除去されるまで窒素で掃気した炉中に入れた。次いで、
炉を水素雰囲気中で1430℃に加熱した後、SiCl
4 2.0体積%およびメタン2.5体積%を含み、残り
が水素である気体状混合物を中央入り口から8 m3 /hr
の速度で導入した。排気は炉の底部から除去し、吸収剤
中で精製し、中和し、次いで水素を燃焼させた。反応は
16時間行なった。工程が完了した後、気体混合物の導
入を停止し、炉を窒素雰囲気中で冷却した。髭結晶成長
機構を炉から取り出し、十分に冷却してから分解した。
【0043】長さが50mmまでのSiC髭結晶を含む大
型の輪状マットを、隣接する基材間から容易に取り出す
ことができた。髭結晶の総量は、1.0〜1.1kgであ
った。髭結晶の平均直径は0.5〜1.5μm であり、
それらの機械的強度は少なくとも8000 MPaであっ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る半連続式製法を示す図である。
【図2】本発明に係る定期的製法を示す図である。
【符号の説明】
1 グラファイトの箱 2 クラファイトトレー 3 基材 4 グラファイト挿入物 5 装填物 6 シャフト炉 7 グラファイトリング 8 トレー 9 触媒供給源装填物 10 基材 11 中央穴
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 595024766 ブイアイエーエム‐オール、ラシアン、イ ンスティチュート、オブ、アビエーショ ン、マテリアルズ VIAM−ALL RUSSIAN IN STITUT OF AVIATION MATERIALS ロシア連邦モスクワ、ラジオ、ストリー ト、17 (72)発明者 ウラジミール、ニコラエウィッチ、グリブ コフ ロシア連邦モスクワ、レニングラードスキ ー、プロスペクト、デー、14、カーベー、 44 (72)発明者 アレクサンドレ、ワシリエウィッチ、ポラ コフ ロシア連邦モスクワ、ウーリッツア、ブラ ーツカヤ、デー、1、コルプス、1、カー ベー、52 (72)発明者 ダニエル、ダニロウィッチ、ポクロフスキ ー ロシア連邦モスクワ、ボルチョイ、コムソ モルスキー、ペレウロク、デー、3ア、カ ーベー、65 (72)発明者 ウラジミール、アレクサンドロウィッチ、 シラーエフ ロシア連邦トベルスカヤ、オーブラスト、 コナコフスキー、ライオン、ポショーロ ク、レドキノ、ウーリッツア、ファデーエ ワ、デー、1、カーベー、66 (72)発明者 ユーリー、アレクセーエウィッチ、ゴレロ フ ロシア連邦トベルスカヤ、オーブラスト、 コナコフスキー、ライオン、ポショーロ ク、レドキノ、ウーリッツア、パルコワ ヤ、デー、13、カーベー、12 (72)発明者 ピョートル、フィヨードロウィッチ、リア コタ ロシア連邦トベルスカヤ、オーブラスト、 コナコフスキー、ライオン、ポショーロ ク、レドキノ、ウーリッツア、ガガーリ ナ、デー、12、カーベー、69

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半連続的または定期的な工程により、金属
    の群から選択された触媒の存在下で、水素、および少な
    くとも1種の無酸素化合物の形態のSiおよびC原子の
    供給源を含む気体状混合物を、温度1250〜1500
    ℃で熱処理することにより、基材上にSiC髭結晶およ
    びそのマットを製造する方法であって、 結晶成長期間中、少なくとも73重量%のAl2 3
    よび0.3〜3.0重量%の酸化鉄を含んで成るアルミ
    ノケイ酸塩セラミックの炭素還元により、Al−Feの
    2成分触媒を反応区域中の気相中に導入すること、およ
    び結晶基材が炭化したレーヨン繊維系の炭素織物であ
    り、前記織物が、炭化の前に、ホウ砂溶液およびリン酸
    二アンモニウム溶液で、織物中のホウ素の量が4重量%
    を超えず、リンの量が2重量%を超えない様に前処理す
    ること、を含むことを特徴とするSiC髭結晶およびそ
    のマットの製造方法。
  2. 【請求項2】末端が開いたグラファイト製の箱(1)を
    含み、この箱の中に、アルミノケイ酸塩セラミックおよ
    び炭素の装填物(5)を入れたグラファイト製のトレー
    (2)が互いに平行に積み重ねられており、それらのト
    レー間に炭素織物からなる基材(3)が交互に配置され
    ているSiC髭結晶成長機構を反応区域を通して輸送す
    ることにより行なわれる半連続的製法である、請求項1
    に記載のSiC髭結晶およびそのマットを製造する方
    法。
  3. 【請求項3】装填物(5)の表面と基材(3)の間隔、
    ならびにこの基材(3)の上にあるトレー(2)の下側
    部分と前記基材(3)の間隔が10〜50mmである、請
    求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】最初の気体状反応物が、“掃気”の形態
    で、反応区域を通して、SiC髭結晶成長機構の移動方
    向と反対の方向に導入される、請求項2または3に記載
    の方法。
  5. 【請求項5】主として一方向に配向したSiC髭結晶の
    マットを製造するために、最初の気体状反応物の基材表
    面に対する線速度を通常の条件下で少なくとも0.2 c
    m/sに調節する、請求項2〜4のいずれか1項に記載の
    方法。
  6. 【請求項6】垂直なシャフト炉(6)中で行なわれる定
    期的製法であり、前記炉中に、気体流の方向に対して直
    角な平面内に炭素織物基材(10)が50〜300mmの
    間隔で分離して配置されており、それぞれの基材が中央
    の穴(11)を有し、この穴を通して最初の気体状混合
    物が導入され、基材の外周に沿ってアルミノケイ酸塩セ
    ラミックの装填物(9)が配置されている、請求項1に
    記載の方法。
  7. 【請求項7】請求項5に記載の方法を実施することによ
    り得られる髭結晶のマットであって、このマットを形成
    する髭結晶が、80%までの比率で一方向に配向してい
    ることを特徴とするマット。
JP7029653A 1994-02-17 1995-02-17 長い繊維状炭化ケイ素髭結晶の製造方法 Pending JPH0891953A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
FR9401826A FR2716208B1 (fr) 1994-02-17 1994-02-17 Procédé de production de trichites ou wiskers fibreux, longs de carbure de silicium.
FR9401826 1994-02-17

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0891953A true JPH0891953A (ja) 1996-04-09

Family

ID=9460190

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7029653A Pending JPH0891953A (ja) 1994-02-17 1995-02-17 長い繊維状炭化ケイ素髭結晶の製造方法

Country Status (7)

Country Link
US (1) US5614162A (ja)
EP (1) EP0668376B1 (ja)
JP (1) JPH0891953A (ja)
CA (1) CA2142693A1 (ja)
DE (1) DE69508827T2 (ja)
ES (1) ES2132548T3 (ja)
FR (1) FR2716208B1 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2961350B1 (fr) 2010-06-11 2012-08-03 Commissariat Energie Atomique Procede de fabrication de cellules electrochimiques elementaires pour systemes electrochimiques producteurs d'energie ou d'hydrogene, notamment du type sofc et eht
FR2966455B1 (fr) 2010-10-25 2013-05-17 Commissariat Energie Atomique Procede pour revetir une piece d'un revetement de protection contre l'oxydation
FR2983192B1 (fr) 2011-11-25 2014-05-23 Commissariat Energie Atomique Procede pour revetir une piece d'un revetement de protection contre l'oxydation par une technique de depot chimique en phase vapeur, et revetement et piece
CN110498689A (zh) * 2019-08-01 2019-11-26 辽宁科技大学 一种六铝酸钙晶须增强钙铝质耐火材料
CN114480902B (zh) * 2022-01-17 2023-04-28 东南大学 一种抑制max相中金属晶须生长的方法

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US450453A (en) * 1891-04-14 James ii
GB1242051A (en) * 1967-05-08 1971-08-11 Nat Res Dev Improvements in the manufacture of silicon carbide
US3622272A (en) * 1968-04-01 1971-11-23 Gen Technologies Corp Method of growing silicon carbide whiskers
GB1232617A (ja) * 1968-10-21 1971-05-19
US4284612A (en) * 1980-01-28 1981-08-18 Great Lakes Carbon Corporation Preparation of SiC whiskers
JPS6052120B2 (ja) * 1982-06-04 1985-11-18 タテホ化学工業株式会社 炭化珪素の製造方法
US4789537A (en) * 1985-12-30 1988-12-06 The United States Of America As Represented By The United States Department Of Energy Prealloyed catalyst for growing silicon carbide whiskers
JPS63159300A (ja) * 1986-12-23 1988-07-02 Shin Etsu Chem Co Ltd 炭化けい素ウイスカ−の製造方法
US4789536A (en) * 1987-01-20 1988-12-06 J. M. Huber Corporation Process for producing silicon carbide whiskers
US5404836A (en) * 1989-02-03 1995-04-11 Milewski; John V. Method and apparatus for continuous controlled production of single crystal whiskers

Also Published As

Publication number Publication date
CA2142693A1 (fr) 1995-08-18
ES2132548T3 (es) 1999-08-16
FR2716208B1 (fr) 1996-06-07
US5614162A (en) 1997-03-25
DE69508827D1 (de) 1999-05-12
DE69508827T2 (de) 1999-11-18
EP0668376B1 (fr) 1999-04-07
EP0668376A1 (fr) 1995-08-23
FR2716208A1 (fr) 1995-08-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4504453A (en) Method of manufacturing crystalline silicon carbide
EP0628643B1 (en) Triangular deposition chamber for a vapor deposition system
US5404836A (en) Method and apparatus for continuous controlled production of single crystal whiskers
JPS62242B2 (ja)
Zhang et al. Synthesis of SiC nanorods using floating catalyst
JPS5917046B2 (ja) 珪素及び/又は炭化珪素を製造するための中間生成物の製法
JP2019112241A (ja) 特定形状の炭化ケイ素の育成装置
US4525335A (en) Method of manufacturing crystalline silicon nitride and method of separation thereof
JPH0891953A (ja) 長い繊維状炭化ケイ素髭結晶の製造方法
US4664944A (en) Deposition method for producing silicon carbide high-temperature semiconductors
US3394991A (en) Manufacture of silicon nitride
JPH09118598A (ja) 窒化アルミニウムウイスカーの製造法
US3012856A (en) Flexible feltable fibers of titanium nitride and their preparation
JPS5939708A (ja) 炭化けい素微粉末の製造方法
JPH0313189B2 (ja)
GB1570131A (en) Manufacture of silicon
JPH0221938A (ja) 環状加熱流動床反応器
KR910700198A (ko) 탄화규소의 제조방법
JPS5820799A (ja) 炭化珪素ウイスカ−の製造法
JPH06127923A (ja) 多結晶シリコン製造用流動層反応器
US5087433A (en) Method and apparatus for the production of SiC whisker
JPS6117499A (ja) 炭化ケイ素ウイスカ−の製造法
JPH03187998A (ja) 窒化アルミニウムウィスカーの製造方法
EP0225412B1 (en) Production of silicon imides and of silicon nitride thereof
JPS58213607A (ja) シリコンイミドおよび/または窒化けい素の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050916

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20060224