JPH0891892A - 道路、建設用人工明色骨材及びその製造方法 - Google Patents

道路、建設用人工明色骨材及びその製造方法

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JPH0891892A
JPH0891892A JP22326394A JP22326394A JPH0891892A JP H0891892 A JPH0891892 A JP H0891892A JP 22326394 A JP22326394 A JP 22326394A JP 22326394 A JP22326394 A JP 22326394A JP H0891892 A JPH0891892 A JP H0891892A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来の人工骨材にない、アスファルトやセメ
ント若しくは樹脂と混合せしめることにより、使用用途
に応じて好適に用いられ得る充分な性能を有し、且つ白
度の著しく高い明色人工骨材を提供する。 【構成】 カオリン若しくはカオリン系を主とする人工
焼結骨材であって、その主構造はムライト質まで焼成せ
しめられているものの、全体に若しくは部分的にカオリ
ン系結晶の板状形態を残している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、アスファルトやセメント、樹脂
等と配合して、道路舗装材料や建設材料に使用されるコ
ンクリート用明色人工骨材及びその製造方法に係り、特
に道路用にあっては、トンネル内、曲がり角、夜間等に
有効な白度の高い明色人工骨材として、また、建材用と
しては、白度を利用しての大理石、花崗岩等の人工石材
用として、好適に使用され得る人工明色骨材とその製造
方法に関するものである。
【0002】
【背景技術】従来から、道路舗装用若しくは建設用のコ
ンクリート用骨材には、一般に、天然に採取された比較
的安価な砕石が使用されて来ている。しかして、この天
然砕石としては、硬質砂岩、輝緑凝灰岩、安山岩等が使
用されているが、何れも、明色度が低い故に、明色骨材
としての使用は難しく、また、その採取量にも限界があ
ることが知られている。
【0003】ところで、特に明色度の要求される分野に
は、時として、石灰岩の使用が考えられているが、その
ような石灰岩は摩耗に弱くて、スリップ事故を起こし易
く、また酸性雨対策も課題となるところから、一般に
は、余り使用されることはないのである。
【0004】一方、人工骨材として、従来から、石灰
岩、珪砂を主原料とするウォルステナイト系の結晶化ガ
ラス質のものが使用されてきているが、それは、石灰石
よりかなり改質されてはいるものの、石灰石と同一傾向
を持っており、白度も、現状では、もう一歩というとこ
ろである。
【0005】
【解決課題】ここにおいて、本発明は、かかる事情を背
景にして為されたものであって、その課題とするところ
は、従来の人工骨材にない、アスファルトやセメント若
しくは樹脂と混合せしめることにより、使用用途に応じ
て好適に用いられ得る充分な性能を持ち、且つ白度の著
しく高い明色人工骨材を提供することにある。
【0006】
【解決手段】そして、本発明者らは、かかる課題を解決
すべく鋭意研究を重ねた結果、結晶質カオリン又はカオ
リン系の主原料を、粗粉砕し、そのままか、或いは細か
く粉砕しても、カオリン結晶を残す程度に抑えて粉砕せ
しめ、そして造粒若しくは成形し、その後、焼成せしめ
て、カオリンより脱水し、安定なムライトを主体とする
クォルツやガラス質を形成せしめることにより、骨材と
して充分な性能を持たしめ得ると共に、全体に若しくは
部分的にカオリン系結晶の板状形態構造を残存せしめる
ことにより、その板状構造の界面における乱反射による
白度の一層の向上と、不透明性の増加による全反射等を
増加せしめ、以て明度が上昇した良好な明色骨材を得る
ことに成功したのである。
【0007】従って、本発明の特徴とするところは、カ
オリン若しくはカオリン系材料を主体とする原料から得
られた人工焼結骨材であって、その主構造はムライト質
まで焼成せしめられているものの、全体に若しくは部分
的にカオリン系結晶の板状形態構造を残している、不透
明、白色の道路、建設用人工明色骨材にある。
【0008】なお、このような本発明に従う道路、建設
用人工明色骨材の製造における望ましい態様によれば、
カオリン若しくはカオリン系の原料を、粗く粉砕し、整
粒せしめた後、ムライト質の主たる結晶構造を与えるも
のの、全体に若しくは部分的にカオリン系結晶の板状形
態構造が残る温度で焼成せしめる手法が採用されること
となる。
【0009】また、かかる本発明の製造における望まし
い態様の他の一つによれば、カオリン若しくはカオリン
系の原料を、最大限カオリン結晶が残る程度まで細かく
粉砕せしめ、それを単味で、若しくは他の原料と混合せ
しめて、造粒成形を行なった後、ムライト質の主たる結
晶構造を与えるものの、全体に若しくは部分的にカオリ
ン系結晶の板状形態構造が残る温度で焼成せしめる手法
が採用されることとなる。
【0010】
【具体的構成・作用】ところで、このような本発明に従
う道路、建設用人工明色骨材は、セラミックス材料の粗
粉砕物またはその微粉砕物の成形体を焼成して得られる
焼成物からなるものであるが、そのような人工明色骨材
を与えるセラミックス原料としては、カオリン若しくは
カオリン系の材料を主とするものであり、カオリン系で
あるカオリナイト、ハロイサイト、デイツカイト等の結
晶質カオリン系であれば、何れも、採用し得るものであ
る。
【0011】そして、かかる原料は、焼成によって、そ
の主構造がカオリンからムライト質まで変化せしめられ
て、骨材として安定な性能とされると共に、全体に若し
くは部分的にカオリン系結晶の板状形態が残存するよう
な焼成温度で、換言すれば脱水(結晶水の消失)によっ
て板状のカオリン結晶はムライト結晶に変化している若
しくはその進行の途中であるが、かかるムライト結晶は
極めて微細であって、カオリン結晶の板状構造形態が依
然として残っている状態で、焼成せしめられるのであ
る。こうして、焼成物中にカオリン結晶の板状形態に基
づくところの層状界面が残存することにより、界面間で
の多重反射による白度、明度の上昇が図られ、以て性
能、明度共に良好な骨材を得ることが出来ることとなっ
たのである。なお、焼成温度が高くなり過ぎると、ムラ
イト結晶が成長し、カオリン結晶に基づく板状構造が消
失して、明度を下げる結果となるところから、一般に1
500〜1700℃の焼成温度が採用されることとな
る。
【0012】また、このような人工明色骨材を製造する
に際しては、カオリナイト、ハロイサイト、デイツカイ
ト等の結晶質の原料(原鉱)単味を粗粉砕せしめて、骨
材サイズに整粒し、焼成を行なう手法が採用されること
となるが、また、細粉砕乃至は微粉砕したものであって
も、略0.3μm以上の大きさのカオリン系結晶を残す
程度の粉砕、好ましくは0.3〜2.0μmの大きさの
カオリン系結晶を残す程度の粉砕であれば、多少効果は
減殺されるが、同様な効果を上げることが出来るのであ
る。そのような原料の細粉砕乃至は微粉砕物を用いる場
合において、目的とする骨材サイズの粒子となるように
通常の造粒操作が実施されるが、その際、細(微)粉砕
品に、陶磁器用粘土、除鉄長石等の白色陶磁器用原材料
を適度に混合せしめたり、またカオリンの均一母材中
に、高耐火度、高熱履歴を持った粗粒、または高硬度や
高へき開性の粗粒を混合せしめたりすることにより、耐
流動性、耐スリップ性の向上等も併せて図り得ることが
出来る。なお、この他の原料の混用において、全体とし
て、カオリン系原料の含有量が30重量%以上あれば、
得られる骨材の乱反射は相当向上せしめられ得るのであ
る。
【0013】そして、上述の如き特徴的な明度と性能を
兼備した道路、建設用人工骨材は、高い明色性と高性能
の物理化学的性質を備えているところから、例えば、道
路用骨材として、道路用アスファルト合材、ロールド工
法用骨材、チッピング工法用骨材等に使用した場合にあ
っては、その明色性の故に、視認性の上昇、夏期道路の
温度上昇の低下、夜間及びトンネル内の視認性の上昇、
また降雨時の視認性の向上が効果的に図られ得ると共
に、骨材性能の向上によって、耐摩耗性、耐流動性、タ
イヤ等の滑り止め等も著しく向上せしめられ得ることと
なったのである。また、建設用の骨材として利用する場
合にあっては、その優秀な白さの故に、人工大理石や多
種の素材との混用によって、より効果的に人工花崗岩等
を作製することが出来るようになったのである。
【0014】
【実施例】以下に、本発明の代表的な実施例を示し、本
発明を更に具体的に明らかにすることとするが、本発明
が、そのような実施例の記載によって、何等の制約をも
受けるものでないことは、言うまでもないところであ
る。また、本発明には、以下の実施例の他にも、更には
上記の具体的記述以外にも、本発明の趣旨を逸脱しない
限りにおいて、当業者の知識に基づいて種々なる変更、
修正、改良等を加え得るものであることが、理解される
べきである。
【0015】実施例 1 先ず、道路、建設用人工白色骨材の原料として、鉄分及
びチタンの含有量の低いカオリン原料を使用した。な
お、この原料化学組成を下記表1に示す。また、本実施
例では、カオリナイトを使用したが、この他に、デイツ
カイト、ハロイサイト等の、カオリン系の原材料の使用
が可能であることは、言うまでもないところである。
【0016】
【表1】 *単位 : 重量%
【0017】そして、本実施例においては、原鉱石を、
そのまま粗粉砕して、13〜5mmの粒径に整粒せしめ、
これを直接にロータリーキルンにて所定温度で焼成せし
めた。この得られた焼成品の化学組成を、下記表2に示
すこととする。なお、表中における本発明例は、焼成温
度:1650℃で焼成し、比較例は、焼成温度:180
0℃で焼成したものである。また、参考例は、今までに
市販されている明色骨材であるウォルステナイト系再結
晶骨材を示している。これは、下記表2に示した如く、
珪素と石灰を主要成分とするガラス質の骨材で、焼成温
度:1450℃で溶融した後、急激に冷却し、ガラス質
化した骨材を、1100℃に再加熱して、結晶化させた
結晶化ガラス質のものである。
【0018】
【表2】 *単位 : 重量%
【0019】なお、本実施例においては、原鉱石をその
まま粗粉砕して整粒せしめているために、原料は、結晶
水を含んだカオリナイト結晶で形成されている。しかし
ながら、焼成後のX線の結晶解析によると、本発明例及
び比較例とも共に、カオリナイト結晶は消失し、ムライ
ト及び少量のクォルツ及びガラス質より構成されてい
た。ところが、電子顕微鏡にて調べたところ、本発明例
においては、高温で自由度の高い表層は、大きいムライ
トが形成されているものの、この1650℃の焼成温度
域では、かかる骨材の内層破断面において、カオリナイ
トはムライト化しているが、カオリナイトの薄片状の約
0.3〜2.0μmの結晶形態構造はそのまま残り、溶
着した構造となっていることが判明した。このために、
カオリナイトは結晶水が取れて、安定なムライトにな
り、屈折率も0.62から1.56へと上昇し、骨材物
性が安定して、機械強度も上昇せしめられ得、骨材とし
て充分な機能を持たしめ得ると共に、カオリン結晶の形
態が全部若しくは部分的に残存することによって、その
結晶界面の複層反射が奏せしめられ、白度が一層上昇す
ると共に、不透明性も増加し、以て全反射が増加せしめ
られ得て、その明度の著しい上昇により、良好な明色骨
材を有利に得ることが出来たのである。
【0020】これに対して、高温度の1800℃で焼成
した比較例のカオリンにあっては、電子顕微鏡にて調べ
てみると、その表層だけでなく、深部においても、非常
に大きなムライト結晶を形成しており、このために反射
率は相対的に低下することが明らかになった。
【0021】また、これら各骨材の反射率(白度)と共
に、代表的な白度の高い天然骨材としての、フランス玉
石、寒水石、石灰石、硬質砂岩の反射率(白度)を測定
した結果を、下記表3に示す。これによると、本発明例
の反射率は81.5%と高いが、高温焼成の比較例は7
6.1%と、相対的に低下する。また、天然骨材の反射
率は、白度の高いフランス玉石、寒水石でも69.1〜
64.7%と低いが、これは、白く透明性があるため
に、乱反射が少なく、本発明例のような骨材構造を持た
ないためと思われる。そして、硬質砂岩及び石灰石で
は、非常に低い反射率であった。
【0022】
【表3】 *反射率(%)
【0023】反射率の測定法 なお、上記の白度を調べるための反射率の測定は、輝度
計(トプコン色彩輝度計;BM−5)とハロゲンスポッ
トライトと標準白板を用い、図1に示す如く、スポット
ライトを試料に直角方向に、そして輝度計を試料に対し
て45°方向に設置して行なった。そして、その測定法
は、先ず、C1 (カンディラ)として、ハロゲンランプ
を点灯した状態で測定点に試料を置き、輝度計を測定点
に合わせて、試料の輝度を測定する。次いで、C2 (カ
ンディラ)として、その試料を取り除き、測定点上に標
準白板を置いて、輝度を測定する。なお、反射率は、反
射率(白度)=C1 / C2 (%表示)なる式にて求め
られることとなる。
【0024】また、本実施例における骨材の物理特性
を、下記表4に示す。これによると、本発明例において
は、骨材として充分な物性値を持つことが明らかであ
る。
【0025】
【表4】 *吸 水 率 : JIS A1110に準拠して行なった。 *見かけ比重 : JIS A1110に準拠して行なった。 *ロサンゼルスすりへり減量 : JIS A1121に準拠して行なった。 *骨材破砕試験(破砕値): B.S 812に準拠して行なった。 *アスファルト剥離試験(剥離面積率):「アスファルト舗装要綱」 付録4− 6に準拠して行なった。
【0026】実施例 2 実施例1においては、カオリン系の原鉱石を粗砕し、そ
してカオリナイト結晶に基づく板状構造がそのまま残存
するように、焼成せしめることによって、白度の高い骨
材を得ることが出来たが、この場合は、応用範囲が非常
に限定されてしまう。そこで、より広い適用が出来る手
法を検討した結果、次のような方法が見出され得たので
ある。
【0027】先ず、カオリン系の原鉱石を、その薄片状
結晶の最小ユニット(約0.3μmの大きさのもの)が
残る程度に粉砕し、単味で、若しくは他の原料と複合せ
しめた後に、造粒成形を行ない、目的とする骨材サイズ
を与える粒子と為し、その後それを焼成せしめるのであ
る。すると、それら薄片状の結晶が積層融着して、実施
例1の如く、カオリン原鉱をそのまま焼成した場合程、
明瞭ではないものの、同様な反射構造を有する、白度の
高い骨材を得ることが出来たのである。なお、この場合
においては、母材(カオリン粉砕物)、粗粒状体(合成
ムライト)を重量比で85:15の割合で混用し、粗面
を持った白色骨材について検討した。原料のカオリン、
合成ムライトの化学組成を下記表5に示す。
【0028】
【表5】 *単位 : 重量%
【0029】そして、この原料カオリンをボールミル中
に投入し、更にこれに水を加えた後に、平均粒径:30
0μm以下であり且つ下限がカオリン結晶を残存する程
度(略0.3μm)に止めて粉砕し、泥漿を得た。次い
で、この泥漿中に、母材よりも耐火度の高い合成ムライ
ト(平均粒径:0.6mm)の粗粒状体を、焼成後の重量
比で15重量%になるように混入し、引き続き得られた
泥漿をフィルタープレスにて脱水せしめた後、オーガー
マシンを用いて成形した。
【0030】そして、このようにして得られた成形品
を、乾燥若しくは半乾燥の状態で粉砕し、整粒して、造
粒物を得た。これを、ロータリーキルンを使用して、焼
成温度:1600℃で焼成し、粗面を有する白色の焼結
骨材を得た。なお、この場合の化学組成を下記表6に示
す。また、同様に、かかる骨材の物理特性を下記表7に
示したが、道路及び建設用骨材として充分な物性値を有
することが判明した。
【0031】
【表6】 *単位 : 重量%
【0032】
【表7】 *吸水率 : JIS A1110に準拠して行なった。 *見かけ比重 : JIS A1110に準拠して行なった。 *ロサンゼルスすりへり減量 : JIS A1121に準拠して行なった。 *骨材破砕試験(破砕値): B.S 812に準拠して行なった。 *アスファルト剥離試験(剥離面積率):「アスファルト舗装要綱」 付録4− 6に準拠して行なった。
【0033】更に、実施例2についても、実施例1と同
一手法を用いて、白度特性を調べるために、乾燥状態と
湿潤状態における輝度反射率を測定した。その結果を、
前述の実施例1の場合と併せて、下記表8に示す。
【0034】
【表8】
【0035】この結果によると、実施例2で得られた骨
材の輝度反射率は、実施例1のものよりも多少低下する
が、依然として高く、カオリンを粉砕せしめた後に焼成
しても、その薄片結晶構造を残す程度であれば、積層溶
着して、乱反射面を形成するために、反射率が高く、優
秀な明色骨材として機能することが判明した。
【0036】また、特に注目すべき点としては、道路用
明色骨材の性能として重要な雨天の際の反射率も、上記
実施例1、2で得られた骨材において高く、それ故に本
発明に従う骨材にあっては、特別の乱反射構造を持つと
言うことが出来るのである。更に、本発明に従う骨材
は、反射率の湿乾比:95%以上となる特色を持ってい
るのである。特に、実施例2については、この特別の乱
反射構造と突出した粗面による乱反射とが相俟って、湿
乾比が99.4%にまで達する程、良好な骨材を得るこ
とが出来たのである。
【0037】
【発明の効果】以上の説明から明らかな如く、本発明に
従う道路、建設用人工明色骨材にあっては、主構造がム
ライト質となるまで焼成せしめられているが、全体に若
しくは部分的にカオリン系結晶の板状形態を残している
ところから、骨材として充分な性能を有するだけでな
く、その板状構造の界面における乱反射により、白度が
一層向上せしめられているのであり、また不透明性の増
加により全反射が増加せしめられ、以て明度が有利に上
昇せしめられているのである。そして、そのような人工
明色骨材が道路用アスファルト合材、ロールド工法用骨
材、チッピング工法用骨材等の道路用骨材として用いら
れた場合には、その優れた明色性により、視認性の向
上、夏期道路の温度上昇の抑制、夜間及びトンネル内の
視認性の向上、また降雨時の視認性の向上が効果的に図
られることとなるのである。
【0038】また、建設用骨材として利用される場合に
は、その優れた白さのために、人工大理石や多種の素材
との混用によって、より効果的に人工花崗岩を作製する
ことが出来るようになるのである。
【0039】さらに、本発明に従う道路、建設用人工明
色骨材の製造方法にあっては、カオリン若しくはカオリ
ン系の原料を粗く粉砕し、整粒した後、それを焼成する
際に、焼成温度として、ムライト質の主たる結晶構造を
与えるものの、全体に若しくは部分的にカオリン系結晶
が板状形態の構造が残るような温度が採用されていると
ころから、前記の如き様々な優れた特色を有する人工明
色骨材を製造することが出来るのである。
【0040】しかも、前記した製造方法において、焼成
する前に、カオリンの均一母材中に、高耐火度、高熱履
歴を持った粗粒、又は高硬度や高劈開性の粗粒を混用す
ることにより、骨材性能の向上を効果的に図り得るので
あり、耐摩耗性、耐流動性、タイヤ等の滑り止め効果等
が著しく改良された人工骨材を有利に製造することが出
来ることとなったのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】白度を調べるために用いられる路面反射率測定
装置を示す説明図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 塚田 豊彦 愛知県瀬戸市塩草町11番地の4 内外セラ ミックス株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カオリン若しくはカオリン系材料を主体
    とする原料から得られた人工焼結骨材であって、その主
    構造はムライト質まで焼成せしめられているものの、全
    体に若しくは部分的にカオリン系結晶の板状形態構造を
    残していることを特徴とする道路、建設用人工明色骨
    材。
  2. 【請求項2】 カオリン若しくはカオリン系の原料を、
    粗く粉砕し、整粒せしめた後、ムライト質の主たる結晶
    構造を与えるものの、全体に若しくは部分的にカオリン
    系結晶の板状形態構造が残る温度で焼成せしめることを
    特徴とする請求項1記載の道路、建設用人工明色骨材の
    製造方法。
  3. 【請求項3】 カオリン若しくはカオリン系の原料を、
    最大限カオリン結晶が残る程度まで細かく粉砕せしめ、
    それを単味で、若しくは他の原料と混合せしめて、造粒
    成形を行なった後、ムライト質の主たる結晶構造を与え
    るものの、全体に若しくは部分的にカオリン系結晶の板
    状形態構造が残る温度で焼成せしめることを特徴とする
    請求項1記載の道路、建設用人工明色骨材の製造方法。
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