JPH07291688A - 道路舗装用人工骨材 - Google Patents

道路舗装用人工骨材

Info

Publication number
JPH07291688A
JPH07291688A JP8883394A JP8883394A JPH07291688A JP H07291688 A JPH07291688 A JP H07291688A JP 8883394 A JP8883394 A JP 8883394A JP 8883394 A JP8883394 A JP 8883394A JP H07291688 A JPH07291688 A JP H07291688A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
aggregate
mineral
dispersed
minerals
continuous layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8883394A
Other languages
English (en)
Inventor
Takahiro Imayado
隆弘 今宿
Masanobu Ezoe
正信 江副
Akira Kaneda
朗 金田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NAIGAI CERAMICS CO Ltd
NAIGAI CERAMICS KK
Original Assignee
NAIGAI CERAMICS CO Ltd
NAIGAI CERAMICS KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NAIGAI CERAMICS CO Ltd, NAIGAI CERAMICS KK filed Critical NAIGAI CERAMICS CO Ltd
Priority to JP8883394A priority Critical patent/JPH07291688A/ja
Publication of JPH07291688A publication Critical patent/JPH07291688A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Road Paving Structures (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 長期に亘り、自動車等に対する滑り止め効果
が保持され得る舗装道路用の骨材を提供すること。 【構成】 道路舗装用人工骨材において、それを構成し
ている連続層を成す鉱物の中に、耐摩耗性の大きな鉱物
粒或いは劈開性を持つ鉱物粒を分散せしめる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、道路舗装用人工骨材に係り、特
に高速道路、交差点等の場所における路面に有利に用い
られて、優れた滑り止めの効果を発揮し得る道路舗装用
人工骨材に関するものである。
【0002】
【背景技術】これまで、道路舗装、特にアスファルト舗
装に使用される骨材としては、天然の岩石を砕いて、そ
れの粒径及びその分布を所定の大きさに調整されたもの
がよく用いられている。しかし、かかる骨材を用いて舗
装された路面は、長期の使用で骨材が摩耗し、路面の凹
凸が減り、その結果自動車のタイヤ等に対する摩擦抵抗
力が減少するところから、滑り易い路面となる等の問題
を有している。
【0003】一方、近年、舗装道路に種々の機能を付与
せしめる目的で、人工骨材を用いて舗装する方法が、検
討されてきている。例えば、骨材の摩耗を防ぐ狙いで、
モース硬度が9にも及ぶ焼結アルミナ粒を用いた舗装、
或いは自動車に対する滑り止め効果を舗装路面に付与す
ることを狙って、ガラス或いはガラス質の鉱物を破砕し
て鋭い稜を持たせた砂を接着剤にて舗装道路表面に薄く
層状に形成する等の対策が試みられている。
【0004】しかしながら、このような高硬度の人工骨
材を用いた舗装路面にしても、長期の使用において、表
面の摩耗量こそ、天然骨材を用いた舗装路面に比べて少
ないものの、骨材表面の微細な凹凸が次第に消失してく
るために、表面が研磨された状態となり、路面の摩擦抵
抗が少なくなったり、ガラス質の鉱物を破砕して作った
砂を道路表面に接着塗布した舗装路面は、施工後、暫く
の間は自動車に対する滑り止め機能を発揮するが、長期
の使用で砂が摩耗、或いは剥離して、その効果が減少し
ていったりするという問題を有している。
【0005】
【解決課題】ここにおいて、本発明は、かかる事情を背
景として為されたものであって、その解決課題とすると
ころは、長期に亘り、自動車等に対する滑り止め効果が
保持され得る舗装道路用の骨材を提供することにある。
【0006】
【解決手段】そこで、本発明者は、舗装道路表層の構造
と機能との関係について鋭意検討した結果、表層を構成
する骨材に所定構造において特定の複数の機能を持たせ
ることで、長期に亘って自動車に対する滑り止め効果を
保持し得る舗装道路用の骨材を作製し得ることを見出
し、本発明を完成するに至ったのである。
【0007】すなわち、上記の課題を解決するため、本
発明は、連続層を成す1種或いは2種以上の鉱物の中
に、該鉱物よりも耐摩耗性の大きな鉱物が粒状に分散せ
しめられた構造を有することを特徴とする道路舗装用人
工骨材を、その要旨とするものである。
【0008】また、本発明は、連続層を成す1種或いは
2種以上の鉱物の中に、劈開性を有する鉱物が粒状に分
散せしめられた構造を有することを特徴とする道路舗装
用人工骨材をも、その要旨とするものである。
【0009】
【具体的構成】ところで、かかる本発明に用いられる鉱
物は、天然のものに限られるものではなく、粘土或いは
無機粉体を成形、焼成して作製される陶器や磁器等、所
謂セラミック、又は無機粉体を溶融して作製されるガラ
ス等から適宜に選択されるものである。
【0010】また、本発明に用いられる耐摩耗性の大き
な鉱物は、分散媒となる連続層を成す鉱物に比べて、緻
密な結晶構造を有するものであり、化学組成により決定
されるものでは無い。それ故、連続層を成す鉱物と粒状
に分散せしめられている鉱物との化学組成が同じでも、
耐摩耗性に違いがあれば、本発明を満足する骨材を作製
することができるのである。しかし、本発明の効果をよ
り高めた、実用性の高い鉱物としては、具体的には、天
然のシリマナイト、カイヤナイト、アンダルサイト、バ
デライト、エメリー砂等の天然の硬質鉱物、或いは耐火
物や研磨剤等に用いられる焼結アルミナ、電融アルミ
ナ、焼結ムライト、炭化珪素等が挙げられ、それらが有
利に用いられることとなる。そして、上記の鉱物は、粒
度が所定の大きさに調整されて、本発明に従う人工骨材
の製造に用いられるのである。
【0011】さらに、本発明に用いられる劈開性を有す
る鉱物とは、押圧力を加えて破砕すると、各破砕粒の表
面に鋭い稜が生じるような鉱物のことである。具体的に
は、炭化珪素、かんらん石、ジルコン砂、ざくろ石、ニ
ッケル冶金スラグ等の各種鉱滓、各種ガラス等が挙げら
れる。
【0012】更にまた、本発明に用いられる連続層を成
す1種或いは2種以上の鉱物を、よりミクロに観察すれ
ば、それが陶器、磁器、所謂セラミックスの場合には、
微小な粒の集合体であるが、これに分散せしめられる、
本発明に用いられる耐摩耗性が大きな粒、或いは劈開性
の粒に比べて、その粒径が桁違いに小さいため、それら
が無数に集合した塊のマクロな特性は均質であり、連続
層を成すと見做せるわけである。
【0013】そして、かかる連続層を成す1種或いは2
種以上の鉱物としては、具体的に、粘土、陶石、長石等
を単独或いは混合して焼成した陶器、磁器等、又はアル
ミナ、ムライト、各種珪酸アルミニウム化合物等を焼成
して得られる各種セラミックス類、或いは各種のガラス
等が挙げられるのである。
【0014】なお、本発明に従う骨材の寸法は、特に規
制されるものではないが、通常の道路表面の舗装に使用
されている粒径が30〜5mm、換言すればJIS A
5001に規格されている4号、5号、6号の砕石に
相当するものとされるのが、実用的である。
【0015】また、本発明に従う骨材中に分散せしめら
れている粒状鉱物の寸法は、特に限定されるものではな
いが、後述する本発明の機能を充分に発揮させるために
は、多数個の粗粒が母体中に分散せしめられていること
が必要であり、実用的な寸法としては、粒径が5〜0.
1mmとされるのである。
【0016】さらに、本発明に従う骨材を構成する連続
層鉱物と分散粒鉱物との量比は、本発明の目的とする骨
材に要求される機能により設計されるものである。即
ち、連続層に要求される機能は、分散粒鉱物を結合する
こと、及び骨材としての強度を高めることであり、これ
らを重視して製品を設計する場合には、連続層の比率を
大にすればよく、また、分散粒に要求される機能、即ち
自動車のタイヤに食い込み、滑り抵抗を大ならしめるこ
とに重点を置いて製品を設計する場合には、分散粒の比
率を多くすればよいわけである。なお、かかる量比の実
用的な範囲は、分散粒/連続層の体積比率が70/30
〜5/95である。けだし、連続層の比率が、この値以
下であると、人工骨材の強度が弱くなり、またこの値以
上であると、本発明の目的とする滑り止め効果が充分に
発揮され得ないものとなるからである。また、好ましく
は分散粒/連続層の体積比率が15/85以上であり、
そのような場合には、より一層の滑り止め効果が発揮さ
れ得るのである。勿論、舗装される道路に要求されてい
る機能が特殊な場合には、上記の範囲を越える設計をし
ても、本発明の効果はそれなりに得られるものである。
【0017】また、本発明に従う人工骨材を製造するに
は、連続層鉱物の原料と分散粒とをそれぞれ所定量混合
し、水、結合剤等と共に通常の陶磁器、セラミックス等
を成形する場合と同様な方法で成形した後、焼成すれば
よい。この場合には、連続層鉱物を焼成する温度が分散
粒鉱物の融点或いは分解点以下の温度以下であること
が、必要である。なお、製品の寸法を調整するには、焼
成の前、或いは後に破砕して、所定の寸法に調整すれば
よい。このようにして製造された砕石の表面には、粗粒
状の分散鉱物が連続層鉱物のなす面より飛び出してお
り、また連続層鉱物の表面には分散粒が抜けた穴も存在
する。
【0018】なお、本発明に従う構造を有する骨材が舗
装路面で滑り止め効果を持ち、その効果が長時間に亘っ
て、保持される理由は、以下の通りと考えられる。即
ち、連続層を成す1種或いは2種以上の鉱物の中に、該
鉱物よりも耐摩耗性の大きな鉱物が粒状に分散せしめら
れた構造を持つ骨材の場合、舗装した直後は、成形時の
破砕により、骨材表面に生じた凹凸が自動車タイヤ等に
対する滑り止め効果を発揮することとなるが、長期の使
用により、舗装路表面の骨材は、摩耗しやすい連続層鉱
物が次第に減り、分散粒を固定できなくなり、該分散粒
が骨材から離脱する。更に、連続層の摩耗が進むと、内
部に保持されていた分散粒が表面に現れ、再び滑り止め
効果を発揮する。このような骨材表面の変化が舗装路面
の骨材全部に起こっており、路面全体として、いつも滑
り止め効果が働いていることになるわけである。連続層
を成す鉱物と分散粒鉱物との耐摩耗性が同じ程度である
と、骨材表面の全体が均等に摩耗して、滑り止め効果の
無い骨材となるわけである。
【0019】ところで、連続層を成す1種或いは2種以
上の鉱物の中に、劈開性を持つ鉱物が粒状に分散した構
造を持つことを特徴とする道路舗装用人工骨材の場合に
は、骨材表面に現れる劈開性鉱物粒が持つ鋭利な稜が、
自動車タイヤ等に対し、滑り止め効果を発揮するのであ
る。そして、劈開性鉱物の摩耗は、面が連続的に減るこ
とが無く、常にミクロな劈開を起こしており、骨材は、
常に鋭利な稜をもつことになる。従って、この構造の骨
材では、連続層鉱物に比べて、粗粒の劈開性鉱物の量が
多いものほど、長期に亘って、本発明の効果、即ち優れ
た滑り止め効果を高め得ることになる。
【0020】また、かかる構造の骨材では、連続層を成
す鉱物と分散粒鉱物との耐摩耗性に差が無くても、滑り
止め効果は得られる。両者の耐摩耗性が同じであって
も、分散粒の摩耗様式が劈開性であるため、骨材表面の
分散粒の部分には、常に鋭利な稜が存在し、この部分が
耐摩耗性の機能を司るのであり、また分散粒鉱物の耐摩
耗性が連続層鉱物のそれより低い場合には、連続層鉱物
の配合量を少なくして、常に分散粒鉱物が表面に出てい
るように設計すれば、所望の滑り止め効果は得られるの
である。
【0021】
【実施例】以下に、本発明を更に具体的に明らかにする
ために、本発明の幾つかの実施例を示すこととするが、
本発明が、そのような実施例の記載によって、何等の制
約をも受けるものでないことは、言うまでもないところ
である。また、本発明には、以下の実施例の他にも、更
には上記の具体的記述以外にも、本発明の趣旨を逸脱し
ない限りにおいて、当業者の知識に基づいて種々なる変
更、修正、改良等を加え得るものであることが、理解さ
れるべきである。
【0022】実施例 1〜3 先ず、耐火物用のムライト塊(ムライト含率:98.
7、見掛け比重:2.82、モース硬度:7〜8)をジ
ョークラッシャー及びインペラーブレーカーを用いて打
ち砕き、粒径が5〜10mmの範囲のもの:2.5kg
と、粒径が10〜15mmの範囲のもの:2.5kg
と、人工骨材を構成するための分散粒鉱物として粒径が
0.5〜1.7mmの範囲のもの:1トンを、それぞれ
製造した。
【0023】そして、この得られた粒径が5〜10mm
の範囲のムライト砕石2.5kgと粒径が10〜15m
mの砕石2.5kgとを混合し、JIS A 1121
に記載の「ロサンゼルス試験機による粗骨材のすりへり
試験方法」に準拠したすりへり試験を行なった。なお、
試験条件は、粒度区分:C、鋼球の数:8、鋼球の質
量:3330g、回転数:500回である。処理後1.
7mmの篩を用い、試料を篩ったところ、篩通過量は3
80gであった。
【0024】また、蛙目粘土:35部(重量基準:以下
同じ)、水洗藻珪:45部、脱鉄藻珪:20部を、水と
共に、ニーダーで混練し、水分含率:30重量%、固形
分中のシリカ含率:67重量%、固形分中のアルミナ含
率:20重量%の磁器用練り素地を2トン調製し、これ
を、目的とする人工骨材を構成する連続層鉱物の原料と
した。
【0025】次いで、上記で調製した連続層鉱物の原料
を、押出機で、厚さ:25mm、幅:200mm、長
さ:300mmの板状に成形し、乾燥機で乾燥した後、
焼成炉に入れ、1320℃で焼成した。得られた焼成板
の比重を常法により測定したところ、2.52であっ
た。
【0026】また、かかる焼成板をジョークラッシャー
で解砕し、粒径が5〜10mmの範囲のもの2.5kg
と、粒径が10〜15mmの範囲のもの2.5kgとを
作製した。そして、これを混合し、JIS A 112
1に記載の「ロサンゼルス試験機による粗骨材のすりへ
り試験方法」に準拠したすりへり試験を行なった。な
お、試験条件は、粒度区分:C、鋼球の数:8、鋼球の
質量:3330g、回転数:500回である。処理後
1.7mmの篩を用いて試料を篩ったところ、篩通過量
は835gであった。
【0027】前記ムライト粒と連続層鉱物原料とを、下
記表1に記載されている割合で配合し、それぞれをニー
ダーで混練した後、押出機で、厚さ:25mm、幅:2
00mm、長さ:300mmの板状に成形し、乾燥機で
乾燥した後、焼成炉に入れて、1320℃で焼成した。
かくして得られた各焼成板をジョークラッシャーで解砕
し、粒径が5〜13mmの範囲のものをそれぞれ100
kgずつ作製した。
【0028】上記の如くして得られた各骨材と7号砕石
(硬質砂岩)、砕砂(硬質砂岩)、細砂(山砂)、石粉
(炭酸カルシウム)及びストレートアスファルト(針入
度60〜80)とを、常法どおりに加熱混合して、道路
の表層部の舗装に用いた。
【0029】そして、舗装後、路面に水をかけて、路面
の湿潤状態でのすべり抵抗値を英国式ポータブル・スキ
ッドレジスタンステスタを用いて測定し、その結果を、
下記表1に示した。次いで、該舗装面に積載重量20ト
ンのダンプカーを1日平均30往復以上通過させて、舗
装してから1年後、路面に水をかけて路面の湿潤状態で
の滑り抵抗値を測定した。その結果を、併せて、下記表
1に示した。また1年後の舗装路面に露出している人工
骨材を観察したところ、ムライト粒が連続層を成す磁器
の面よりも飛び出していることが観察された。
【0030】実施例 4〜5 先ず、天草陶石:90部と蛙目粘土:5部とカオリン:
5部とをボールミルで湿式粉砕し、フィルタープレスで
脱水して、水分含率が28重量%の磁器用素地を調製し
た。これを、本発明の骨材を構成する連続層鉱物の原料
とした。また、この磁器用素地の一部を、押出機で、厚
さ:25mm、幅:200mm、長さ:300mmの板
状に成形し、乾燥機で乾燥した後、焼成炉に入れ、13
00℃で焼成した。得られた焼成板の比重を測定したと
ころ、2.56であった。
【0031】次いで、該焼成板をジョークラッシャーで
解砕し、粒径が5〜10mmの範囲のもの2.5kg
と、粒径が10〜15mmの範囲のもの2.5kgとを
作製した。更に、これらを混合して、実施例1と同様の
条件で、JIS A 1121に記載の「ロサンゼルス
試験機による粗骨材のすりへり試験方法」に準拠したす
りへり試験を行なった。すり減り減量は755gであっ
た。
【0032】また、フェロニッケル粒鉄を製造する際に
発生するスラグを用い、その粒度を調整し、粒度が0.
2〜1.5mmで、比重が3.13の砂状の粒を作製し
た。この砂状粒を分散粒として用い、これと、上記で得
られた磁器用素地とを、表1に示された割合で混練し、
実施例1と同様な方法で成形し、1250℃で焼成し、
実施例1と同様の方法で解砕して、粒径が5〜13mm
の範囲のものを100kg作製した。
【0033】こうして得られたフェロニッケルスラグ粒
分散磁器質骨材を、実施例1と同様な方法で、実施例1
の施工現場に隣接する場所に舗装施工した。次いで、実
施例1と同様の方法で、施工直後と施工から1年使用後
の湿潤状態での路面滑り抵抗値を測定した。その結果
を、併せて、下記表1に示した。
【0034】さらに、施工から1年後の舗装路面に露出
している骨材を観察したところ、実施例4の骨材を用い
たものは、フェロニッケルスラグ粒の成す面が連続層を
成す磁器質鉱物の面と同じ面にあり、その部分のみ、鋭
利な稜によって形成された凹凸を呈していた。一方、実
施例5の骨材を用いたものでは、その表面に占めるフェ
ロニッケルスラグ粒の面積が磁器質鉱物の面積より多い
ため、施工から1年後の舗装路面に露出している本実施
例の骨材は、フェロニッケルスラグ表面が微少に破壊し
て出来る鋭利な稜で骨材表面全体が埋められている外観
を呈していた。
【0035】実施例 6及び7 先ず、礬土頁岩(焼成後のシリカ成分が46%、アルミ
ナ成分が51%のもの)をボールミルで湿式微粉砕し、
次いでフィルタープレスを用いて脱水して、含水率が2
8%の粘土状素地を調製して、これを、本実施例の骨材
を構成する連続層鉱物の原料とした。該粘土状素地の一
部を押出機で厚さ:25mm、幅:200mm、長さ:
300mmの板状に成形し、乾燥機で乾燥した後、焼成
炉に入れ、1500℃で焼成した。こうして得られた焼
成板の比重を常法で測定したところ、2.60であっ
た。また、該焼成板をジョークラッシャーで解砕し、粒
径が5〜10mmの範囲のもの2.5kgと、粒径が1
0〜15mmの範囲のもの2.5kgとを作製した。こ
れらを混合し、実施例1と同様の条件で、JIS A1
121に記載の「ロサンゼルス試験機による粗骨材のす
りへり試験方法」に準拠したすりへり試験を行なった。
すり減り減量は555gであった。
【0036】また、耐火物用のアルミナ塊(アルミナ含
率:99.1%、見掛け比重:3.87、モース硬度:
8〜9)をジョークラッシャー及びインペラーブレーカ
ーを用いて打ち砕き、粒径が5〜10mmの範囲のもの
を2.5kgと、粒径が10〜15mmの範囲のもの
2.5kg、及び本実施例の骨材を構成する分散粒鉱物
として、粒径が0.5〜1.7mmの範囲のもの100
kgとを作製した。そして、粒径が5〜10mmの範囲
のもの2.5kgと、粒径が10〜15mmの範囲のも
のを2.5kgとを混合し、実施例1と同様の条件で、
JIS A 1121に記載の「ロサンゼルス試験機に
よる粗骨材のすりへり試験方法」に準拠したすり減り試
験を行なった。すり減り減量は352gであった。
【0037】上記のアルミナ分散粒と粘土状素地とを、
下記表1に示されている配合割合で混練し、それを、押
出機で、厚さ:25mm、幅:200mm、長さ:30
0mmの板状に成形し、乾燥機で乾燥した後、焼成炉に
入れ、1500℃で焼成した。得られた各焼成板をジョ
ークラッシャーで解砕し、粒径が5〜13mmの範囲の
ものを100kg作製した。
【0038】このようにして得られたアルミナ粒分散焼
成礬土頁岩質骨材を、実施例1と同様の方法で、隣接場
所に舗装施工した。次いで、実施例1と同様な方法で、
施工直後及び施工から1年使用後の湿潤状態での路面滑
り抵抗値を測定した。その結果をまとめて、表1に示
す。また、上記の舗装路面に露出している本実施例の骨
材を観察したところ、アルミナ粒が連続層を成す磁器の
面より飛び出していることが、観察された。
【0039】比較例 1 前記実施例1〜7で作製された本発明に従う人工骨材の
代わりに、硬質砂岩の6号砕石(天然砕石)を用いて、
実施例1〜7と同様のアスファルト混合物を調製し、実
施例1〜7と同様の施工を行ない、施工直後及び1年後
の湿潤状態での路面すべり抵抗値を測定した。その結果
を、併せて、表1に示した。また、上記の舗装路面に露
出している6号砕石の部分を観察したところ、施工直後
には、観察された破砕による表面の凹凸がなくなってお
り、曲面を呈していた。
【0040】比較例 2 前記実施例1〜3で用いたムライト粒と磁器質練り素地
を、表1に記載の割合で配合し、実施例1〜3と同様の
方法で骨材を作製した。該骨材を用いて、実施例1〜3
と同様の条件で舗装施工し、実施例1〜3と同様に路面
の滑り抵抗値を測定した。その結果を、下記表1に示し
た。
【0041】また、1年使用後の路面に現れている骨材
の形状を観察したところ、実施例1〜3と同様にムライ
ト粒が独立して飛び出していることが観察された。
【0042】
【表1】
【0043】
【発明の効果】以上の説明より明らかな如く、本発明に
従う人工骨材は、耐摩耗性の大きな鉱物又は劈開性の鉱
物が粒状に分散せしめられてなるのであり、かかる骨材
を用いて舗装した路面は、長期に亘って使用されても、
表面の凹凸状態、或いは鋭利な稜を保持しており、それ
により、自動車のタイヤに対する滑り抵抗値が有利に高
められ得て、以て高速道路や交差点等の場所での滑り止
め、特に雨天での滑り止めに大きく寄与することとなる
のである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連続層を成す1種或いは2種以上の鉱物
    の中に、該鉱物よりも耐摩耗性の大きな鉱物が粒状に分
    散せしめられた構造を有することを特徴とする道路舗装
    用人工骨材。
  2. 【請求項2】 連続層を成す1種或いは2種以上の鉱物
    の中に、劈開性を有する鉱物が粒状に分散せしめられた
    構造を有することを特徴とする道路舗装用人工骨材。
JP8883394A 1994-04-26 1994-04-26 道路舗装用人工骨材 Pending JPH07291688A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8883394A JPH07291688A (ja) 1994-04-26 1994-04-26 道路舗装用人工骨材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8883394A JPH07291688A (ja) 1994-04-26 1994-04-26 道路舗装用人工骨材

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07291688A true JPH07291688A (ja) 1995-11-07

Family

ID=13953954

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8883394A Pending JPH07291688A (ja) 1994-04-26 1994-04-26 道路舗装用人工骨材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07291688A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002284553A (ja) * 2001-03-26 2002-10-03 National Institute Of Advanced Industrial & Technology 磁器骨材の加熱処理

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002284553A (ja) * 2001-03-26 2002-10-03 National Institute Of Advanced Industrial & Technology 磁器骨材の加熱処理

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2004019368A (ja) 道路舗装材
KR20010023054A (ko) 도로 토핑 제조용 비튜멘 또는 아스팔트, 도로 토핑 및 비튜멘 또는 아스팔트의 제조방법
KR100584794B1 (ko) 유색골재를 이용한 칼라 아스팔트 도로포장방법.
JPH07291688A (ja) 道路舗装用人工骨材
US3824109A (en) Roads,airfield runways and the like
CN115521126A (zh) 一种用于高速公路或一级公路中的重交通的水稳层材料
JP3074242B2 (ja) 道路舗装用焼結人工骨材及びその製造方法
US3924048A (en) Roadstone
JP2927672B2 (ja) 粗粒凝集構造を有する道路舗装用人工骨材及びその製造方法
US3496842A (en) Artificial roadstone
JPH08169737A (ja) 道路・建材用多稜人工成形骨材及びその製造方法
KR100454160B1 (ko) 동 슬래그를 이용한 미끄럼방지용 골재의 제조방법
US1505880A (en) Pavement composition
JP2001020207A (ja) 道路の舗装方法
JP2000136501A (ja) 透水性セラミックブロックおよびその製造方法
JP3074241B2 (ja) 道路用焼結人工骨材の製造方法
JP2002363909A (ja) 熱伝導性に優れた融雪舗装構造
KR101218066B1 (ko) 페로니켈슬래그를 이용한 연마재 및 미끄럼방지용 소재의 제조 방법
US392614A (en) Geoege s
Li et al. Process Improvement on the Gradation Uniformity of Steel Slag Asphalt Concrete Aggregate
EP2455352A1 (en) Artificial stone production process
JPH01157439A (ja) 耐摩耗性アスファルト舗装用骨材
JPH0891892A (ja) 道路、建設用人工明色骨材及びその製造方法
JP2909335B2 (ja) 道路舗装用焼結人工骨材及びその製造方法
US1371683A (en) Terrazzo flooring