JPH0891179A - 車両用ワイパブレード - Google Patents

車両用ワイパブレード

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Publication number
JPH0891179A
JPH0891179A JP6231919A JP23191994A JPH0891179A JP H0891179 A JPH0891179 A JP H0891179A JP 6231919 A JP6231919 A JP 6231919A JP 23191994 A JP23191994 A JP 23191994A JP H0891179 A JPH0891179 A JP H0891179A
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JP
Japan
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lever
wiper blade
side wall
air flow
wiper
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JP6231919A
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English (en)
Inventor
Yasushi Osone
靖 大曽根
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asmo Co Ltd
Original Assignee
Asmo Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ワイパの浮き上がり現象、及びオーバーラン
現象を防止して良好な払拭性能を維持できるのみなら
ず、運転者の視界を必要以上に妨げることがなく、且
つ、ワイパモータに過分な負荷を作用することのない、
簡単な構成で低コストにより実現できる車両用ワイパブ
レードを得る。 【構成】 ワイパブレード10のプライマリレバー16
は、前側壁22、後側壁24、及び上壁26から成り、
上壁26には開口部34が形成されており、開口部34
の後側壁24側の端部36には、フィン38がガラス面
方向に傾斜して形成されている。フィン38は、プライ
マリレバー16内部に流入した気流を整流し、外部に放
出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動車等のウィンドシー
ルドガラス面を払拭するためのワイパ装置に用いられる
車両用ワイパブレードに関する。
【0002】
【従来の技術】自動車のウィンドシールドガラス等を払
拭する車両用ワイパには、曲面ガラスにおいても確実に
払拭できるトーナメント式ワイパブレードが一般的に用
いられる。
【0003】図8に示すようにこの種のワイパブレード
100は払拭面としてのガラス面に接触し、これを払拭
するブレードラバー102と、このブレードラバー10
2を保持するプライマリレバー106、セカンドレバー
108、及びヨークレバー110等の複数のレバーによ
って構成されている。
【0004】プライマリレバー106は後述する気流に
対して上流側に位置する前側壁112、下流側に位置す
る後側壁114、及びその間に位置する上壁116から
成り、その断面は開口部をガラス面方向とした略コ字状
となっている。プライマリレバー106の上壁116の
中央には開口部118が形成されており、その内側には
クリップ120がリベット122によって回動可能に支
持されている。また開口部118の両側方にも開口部1
24が形成されている。
【0005】プライマリレバー106の両側端はセカン
ドレバー108との連結部134を形成している。連結
部134は開口部をガラス面方向とする断面コ字状に形
成されており、前側壁112と後側壁114との間にリ
ベット136でセカンドレバ108を回動可能に支持し
ている。
【0006】セカンドレバー108は、その長手方向が
プライマリレバー106の長手方向と同一方向に設けら
れており、プライマリレバー106と同様に前側壁、後
側壁、上壁を有し、開口部をガラス面方向とした断面コ
字状となっている。
【0007】各々のセカンドレバー108の一方の端部
はブレードラバー102の端部に対応しており、断面コ
字状の保持部138にてブレードラバー102の端部を
バッキング104と共に挟持している。
【0008】また各々のセカンドレバー108の他方の
端部はプライマリレバー106の端部の連結部134と
同じ構造の連結部140を形成し、リベット142でヨ
ークレバー110を回動可能に支持している。
【0009】ヨークレバー110は、少なくともセカン
ドレバー108との接続部分はセカドレバー108と同
様に前側壁、後側壁、上壁を有し、その断面は開口部を
ガラス面方向とした略コ字状、もしくは、上壁を曲面と
する略U字状となっている。
【0010】ヨークレバー110の両端部は、セカンド
レバー108の端部の保持部138同じ構造の保持部1
44を形成しており、ブレードラバー102をバッキン
グ104とともに挟持している。
【0011】ワイパブレード100は以上のような構成
となっていおり、クリップ120を介して図示しないワ
イパアームに支持され、往復回動することによりブレー
ドラバー102がガラス面上の雨滴等を払拭する。
【0012】ところで自動車の高速走行時にはウィンド
シールドガラスのガラス面上に車両の下方から上方に向
って扇状の高速気流が発生する。この様な状態でワイパ
を作動させた時の気流の状態が図9及び図10に示され
ている。
【0013】図9に示す如く、気流xはワイパブレード
100によって前側壁112にあたり、プライマリレバ
ー106の外を流れる気流x1 、前側壁112の下部か
らプライマリレバー106の内側に流入し、セカンドレ
バー108の形状に沿いながら方向を変えつつ、後側壁
114の下部より流出する気流x3 、気流x3 と同じく
前側壁112の下部から流入し、さらにブレードラバー
102の上壁を通り、後側壁114の下部から流出する
気流x4 に分けられる。
【0014】上記の気流のうち、気流x3 がプライマリ
レバー106の内部で、セカンドレバー108の形状に
沿いながら方向を変えるとき、プライマリレバー106
をガラス面上方に浮上させる揚力L1 を発生させる。
【0015】この揚力L1 は各種レバーがブレードラバ
ー102に与える押圧力と逆方向にはたらくため、ブレ
ードラバー102はガラス面に対し、適切な荷重をかけ
ることができず払拭性能が低下してしまう。この様な現
象は開口部124が形成された部位においても同様に発
生する。
【0016】即ち、図10に示す如く、気流yのうち気
流y1 、気流y4 は前記の気流x1、気流x4 と同様に
流れるが、プライマリレバー106の内部に流入し、セ
カンドレバー108の形状に沿い上方下方に向きを変え
る気流y3 は、そのうちの一部が気流y2 となって開口
部124より外部に流出する。
【0017】しかし、気流yは高速のため、気流y2
ごく一部で、その大部分は揚力L2を生む気流y3 とな
ってしまう。このため、開口部124の効果はほとんど
なく、浮きがり現象の解決にはならなかった。
【0018】そこで、この様な浮き上がり現象を防止す
るために、従来ではワイパブレードにスポイラを取り付
けることによって対処してきた。
【0019】例えばこの種のワイパブレードには、特開
平3−167053に示すようなものがある。
【0020】これは図11に示すようにワイパブレード
の気流の上流側にスポイラ140を取り付けることによ
って気流を整流し、気流がスポイラ140にあたり発生
する押圧力Dによって揚力を相殺することで浮き上がり
現象を防止するものである。
【0021】また他には、特開昭62−61862に示
すようなものがある。これは、前記のスポイラ140を
ワイパブレード100と一体的に成形したもので、同様
に押圧力によって揚力を相殺することで浮き上がり現象
を防止しているものである。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ようにスポイラによって揚力を発生させるワイパブレー
ドの構成では、ワイパブレードにスポイラを取り付ける
ため、全体として通常のイパブレードより幅が大きくな
り、通常のワイパブレードを使用する場合と比較して運
転者の視界への影響が大きくなるという問題があった。
【0023】また、図12に示すように、ワイパを作動
させた時、ワイパブレードの往復回動の反転位置におい
て、ワイパブレード100はガラス面の法線150の方
向に対して所定の角度θ2 で傾く。
【0024】この時、スポイラ140の底面とガラス面
との空隙距離δは小さくなるため、曲率の大きなガラス
面ではスポイラ140の底面がガラス面と接触する恐れ
がある。
【0025】さらに図11に示すように、この種のワイ
パブレード100はガラス面上を流れる気流zの如くス
ポイラ140にあたることで押圧力Dを発生させてい
る。しかし、押圧力Dはガラス面に対し垂直に発生する
ことがなく、ガラス面に対し、斜方に発生する。この時
の押圧力Dのガラス面平行方向の成分D1 はワイパブレ
ードの進行方向、もしくはその逆方向に働く。
【0026】ここで例えば、図13に示すようにワイパ
ブレードの進行方向とD1 が同一方向であった場合、D
1 はワイパブレードの進行をさらに加速させる向きには
たらくため、ワイパブレードは通常の反転位置152を
越え、さらに進行するというオーバラン現象が発生し、
ワイパブレードが車体160と接触し傷をつける恐れが
ある。また、ワイパブレードの進行とD1 が逆方向であ
った場合、D1 はワイパブレードの進行を妨げる向きに
はたらくため、ワイパの動作が払拭パターンの中央付近
で極端に遅くなったり、反転位置152において、反転
動作が妨げられたりする恐れがある。そして、ワイパは
通常の動作を維持できず、動作性能が低下してしまうた
め、ワイパモータに過分な負荷をかけなければならな
い。
【0027】従って、高速走行時においても通常の動作
性能を得るために大型のワイパモータが必要となる等コ
スト高の原因であった。
【0028】本発明は上記事実を考慮し、ワイパの浮き
上がり現象、及びオーバーラン現象を防止して良好な払
拭性能を維持できるのみならず、ワイパモータに過分な
負荷を作用することがなく、且つ、これを簡単な構成で
低コストにより実現することができる車両用ワイパブレ
ードを得ることが目的である。
【0029】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明に係
る車両用ワイパブレードにおいては、被払拭面に接触し
これを払拭するブレードラバーが複数のレバーによって
保持された車両用ワイパブレードにおいて、前記レバー
の上壁に形成された開口部と、前記開口部の車両走行時
における前記開口部の相対気流に対する下流側の端部か
ら被払拭面方向に傾斜して形成されたフィンと、を備え
ることを特徴とする。
【0030】請求項2記載の発明に係る車両用ワイパブ
レードにおいては、請求項1記載の発明に係る車両用ワ
イパブレードにおいて、前記レバーの前記相対気流に対
する上流側の側壁と下流側の側壁を連結する連結部を前
記開口部に設けたことを特徴としている。
【0031】請求項3記載の発明に係る車両用ワイパブ
レードにおいては、請求項1記載の発明に係る車両用ワ
イパブレードにおいて、前記レバーの前記相対気流に対
する上流側の側壁を削除したことを特徴としている。
【0032】請求項4記載の発明に係る車両用ワイパブ
レードにおいては、請求項1、請求項2、又は請求項3
記載の発明に係る車両用ワイパブレードにおいて、前記
フィンの先端部が前記レバーの長手方向の軸線よりも前
記相対気流の下流側に位置するように前記フィンを変移
して設けたことを特徴としている。
【0033】
【作用】請求項1記載の発明に係る車両用ワイパブレー
ドにおいては、高速走行時にレバーの内部に流入する気
流の大部分は、レバーの上壁から払拭面方向へ向けて傾
斜して形成されたフィンによって整流され円滑に開口部
から外部に放出される。
【0034】この時にレバー内部にて下方に向きを変え
る気流は少なく、ワイパブレードに発生する揚力も小さ
くなるため、ワイパブレードは浮き上がりにくくなり、
払拭性能の低下を防ぐことができる。
【0035】また、前記のフィンはレバーの上壁に形成
された開口部の端部から単に傾斜して形成された構成で
あるため、レバー即ち、ワイパブレードの幅を増加させ
ることなく前記浮き上がりを防止することができ、通常
のワイパブレードの幅と同一の長さにすることができ
る。このため、運転者の視界を必要以上に妨げることも
ない。
【0036】さらに、スポイラ等による気流が発生する
押圧力で揚力を相殺しているのではなく、レバー内部の
気流をフィンによって円滑にレバーの外部へ放出するこ
とによって揚力そのものを減少させている。このため、
ワイパーの作動に影響のある力は発生することがない。
【0037】さらに、フィンはレバーの上壁を内側に傾
斜させるだけで形成することができるため、通常のレバ
ーの上壁を切削、曲げ加工等で実現できる。
【0038】請求項2記載の発明に係るワイパブレード
においては、開口部に設けた連結部によって相対気流の
上流側の側壁と下流側の側壁とが連結されているため、
強度を維持することができる。
【0039】請求項3記載の発明に係るワイパブレード
においては、相対気流の上流側の側面を削除したため、
気流はより一層円滑に整流される。従って、ワイパの動
作性能はより安定する。
【0040】請求項4記載の発明に係る車両用ワイパブ
レードにおいては、フィンの先端部がレバーの長手方向
の軸線よりも相対気流の下流側に位置するようにフィン
を変移して設けているため、レバー内部で他のレバーや
他の部材が回動してもフィンに干渉することがない。
【0041】
【実施例】図1には本発明の第1実施例に係るワイパブ
レード10の全体の斜視図が示されている。また、図2
は図1における2−2線に沿った断面が示されている。
【0042】ワイパブレード10は、払拭面としてのガ
ラス面に接触し、これを払拭するブレードラバー12
と、ブレードラバー12を保持する複数のレバー、そし
て柔軟なブレードラバー12をその長手方向に支持する
バッキング14によって構成されている。複数のレバー
はプライマリレバー16、セカンドレバー18、ヨーク
レバー20から成る。
【0043】プライマリレバー16は、後述する気流に
対してその上流側に位置する前側壁22、下流側に位置
する後側壁24、及び前側壁22と後側壁24との間に
位置する上壁26から成り、その断面は開口部をガラス
面方向とした略コ字状となっている。
【0044】プライマリレバー16の長手方向中央の上
壁26に開口部28が形成されており、開口部28の内
側にはリベット32によってクリップ30が支持されて
いるる。
【0045】開口部28のプライマリレバー16の長手
方向の両側方には開口部34が形成されている。
【0046】開口部34の後側壁24側の端部36に
は、フィン38がガラス面方向に傾斜して形成されてい
る。フィン38は、端部36を基端として上壁26に対
してガラス面方向に角度θ1 が90°から180°の間
に設定されている。ここで、角度θ1 は極力大きく、且
つ、フィン38の先端部40とセカンドレバー18の上
壁との空隙が小さくなるように設定されることが好まし
い。
【0047】フィン38の前側壁22側の先端部40
は、プライマリレバー16とセカンドレバー18の各々
の上壁間に形成される空隙距離にもよるが、プライマリ
レバー16の長手方向の中心軸上に設定されている。
【0048】プライマリレバー16の両側端はセカンド
レバー18との連結部44となっている。連結部44は
ガラス面方向を開口部とする断面コ字状に形成されてお
り、前側壁22と後側壁24との間にセカンドレバー1
8をリベット46等で回動可能に支持している。
【0049】セカンドレバー18はプライマリーレバー
16の長手方向と同一方向にセカンドレバー18の長手
方向となるように設けられており、プライマリレバー1
6と同様に前側壁、後側壁、上壁を有し、その断面は開
口部をガラス面方向とした略コ字状となっている。
【0050】各々のセカンドレバー18の一方の端部は
ブレードラバー12の端部に対応しており、断面コ字状
の保持部48にてブレードラバー12の端部をバッキン
グ14と共に挟持している。
【0051】また、各々のセカンドレバー18の他方の
端部はプライマリレバー16の端部と同様に連結部50
となっており、開口部をガラス面方向とした断面コ字状
に形成され、前側壁と後側壁との間にヨークレバー20
をリベット52で回動可能に支持している。
【0052】ヨークレバー20は、少なくともセカンド
レバー18と連結する部分はセカンドレバー18と同様
に前側壁、後側壁、上壁を有しており、その断面は開口
部をガラス面方向とした略コ字状、もしくは、上壁が曲
面を形成した略U字状となっている。
【0053】ヨークレバー20の両端部はセカンドレバ
ー18の端部に形成される保持部48と同様に断面コ字
状の保持部54を形成しており、ブレードラバー12を
バッキング14と共に挟持している。
【0054】次に本第1実施例の作用を説明する。ワイ
パーブレード10は前記クリップ30をその先端で挟持
している図示しないワイパアームを介して往復回動し、
この時、ブレードラバー12がガラス面上の雨滴等を払
拭する。
【0055】自動車の高速走行時にはガラス面上に車体
の下方から上方に向かい放射状に流れる気流が発生す
る。
【0056】通常のワイパブレードであれば気流は前述
のように図9及び図10に示すように流れる。
【0057】これに対し、第1実施例においては図2に
示すように気流wの大部分はフィン38によって円滑に
外部に放出される。
【0058】即ち、気流wは前側壁22の外面に当た
り、上方に向きを変え、上壁26上を流れる気流w
1 (図9及び図10で示すところの気流x1 及び気流y
1 に相当する。)、前側壁22の下部よりプライマリレ
バー16内部に流入し、フィン38の上面に沿って面に
沿ってプライマリレバー16の外部に放出される気流w
2 (図10で示すところの気流y2 相当する。)、前側
壁22の下部よりプライマリレバー16内部に流入し、
プライマリレバー16の内面に沿って流れ、後側壁24
の下部に流れ去る気流w3 (図9及び図10で示すとこ
ろの気流x3 及び気流y3 に相当する。)、気流w3
同じく前側壁22の下部より流入し、ブレードラバー1
2上を流れ、後側壁24の下部より流れ去る気流w
4 (同じく気流x4及び気流y4 に相当する。)、等が
発生する。
【0059】ここで、従来技術における気流のうち前側
壁124の下部よりプライマリレバー106内部に流入
する気流に着目すると、前述したように、図10に示す
通常のワイパブレード100においては開口部124よ
り流出する気流y2 はわずかであった。
【0060】これに対し、本第1実施例に係るワイパブ
レード10においては、図2に示すように、フィン38
が端部36からガラス面方向に傾斜して形成されている
ため、前側壁22の下部より流入した気流は、その大部
分がフィン38の上面に沿って開口部34より気流w2
となって円滑に外部に放出される。
【0061】従って、前側壁22の下部より流入する気
流に起因する揚力Lは、極端に減少する。このため、揚
力Lによって発生するワイパブレード10の浮き上がり
がなくなり、高速走行においても通常走行と変わらぬ良
好な払拭性能を保つことができる。
【0062】また本第1実施例では、上壁26に開口部
34とフィン38を設けているだけであるため、ワイパ
ブレード10自体の大きさは図8に示すような通常のワ
イパブレードと変わるところがない。このため、ワイパ
作動時においてワイパブレード10が運転者の視界を遮
る面積(長手方向の長さが同じであるならば、即ち、幅
を意味する。)は通常のワイパブレードと同じであるた
め、視界を低下させることはない。
【0063】さらに、上述したように本第1実施例にお
いてはフィン38をもって気流を開口部34より円滑に
放出することによって揚力Lを減少させているだけであ
り、ワイパブレード10の払拭性能を阻害する他の新た
な力が発生することはない。
【0064】従って、ワイパ作動時にワイパブレード1
0が反転位置を越えて作動することもなく、また、ワイ
パモータに過分の負荷をかけることもないので、高速走
行時においてもワイパの動作性能は通常走行時と変わる
ところがない。
【0065】さらに、本第1実施例に係るワイパブレー
ド10においては、上壁26の開口部34の端部36か
ら折り曲げ成形することによりフィン38を設けた簡単
な構成であるため、特別な部品等を必要とせず、製造コ
ストは安価であり、現状の製品においても流用が可能で
ある。
【0066】次に本発明の他の実施例について説明す
る。なお、前記第1実施例と基本的に同一の部品、部位
に関しては同一の符号を付与し、その説明を省略する。
【0067】図3には本発明の第2実施例に係るプライ
マリレバー66の全体の斜視図が示されている。
【0068】プライマリレバー66は、前記第1実施例
に係るワイパブレード10のプライマリレバー16の開
口部34に連結部42を設けたものである。この連結部
42は前側壁22と後側壁24とを連結しており、これ
により開口部34及びフィン38が複数に分割された構
成となっている。
【0069】上記構成の本第2実施例のプライマリレバ
ー66を用いた場合においては、前記第1実施例のワイ
パブレード10(プライマリレバー16)と同様の作
用、効果を有するのみならず、新たに連結部42が設け
られて前側壁22と後側壁24はより多くの箇所にて接
続されているため、強度的に強いものとすることが可能
である。
【0070】図4には本発明の第3実施例に係るプライ
マリレバー76の全体の斜視図が示されている。また、
図5にはプライマリレバー76が適用されたワイパブレ
ード70の図4の5−5線に沿った断面図が示されてい
る。
【0071】本第3実施例のプライマリレバー76は前
記第1実施例のプライマリレバー16において上壁26
に開口部34を形成していない部分を除き、前側壁22
と、その前側壁22に接している上壁26を削除したも
のである。
【0072】上記構成の本第3実施例のプライマリレバ
ー76を用いた場合においては、前記第1実施例のワイ
パブレード10(プライマリレバー16)と同様の作
用、効果を有するのみならず、開口部34を形成してい
ない部分を除き、前側壁22と、その前側壁22に接し
ている上壁26を削除したため、図2における気流
1、即ち、前側壁22に当る気流がなくなり、気流w
は図5に示すように気流w2としてフィン38に沿って
円滑に開口部34から放出される。
【0073】従って、気流はより円滑に流れるため、ワ
イパの動作性能はさらに向上する。図6には本発明の第
4実施例に係るプライマリレバー86の全体の斜視図が
示されている。また、図7はプライマリレバー86が適
用されたワイパブレード80の図6の7−7線に沿った
断面図が示されている。
【0074】本第4実施例のプライマリレバー86は、
前記第3実施例のプライマリレバー76と基本的に同一
の構成であるが、フィン38Aはその先端部40がプラ
イマリレバー86の中心軸Cから気流の下流側に位置す
るように変位した形状となっている。
【0075】上記構成の本第4実施例のプライマリレバ
ー86を用いた場合においては、前記第3実施例のプラ
イマリレバー76と同様の作用、効果を有するのみなら
ず、フィン38Aの先端部40が気流の下流側にオフセ
ットされているため、ワイパ作動時にガラス面の曲率に
対してセカンドレバー18が回動しても、先端部40は
セカンドレバー18の上壁と干渉することがなくなる。
【0076】本第4実施例においては、フィン38Aの
先端部40が気流の下流側に位置すれば良く、オフセッ
トされる寸法やプライマリレバー86の形状に限定され
るものではない。例えば、前記第1実施例におけるフィ
ン38の先端部40がプライマリレバー16の軸線より
気流の下流側に変位しても良い。
【0077】なお、前述した各実施例においては、フィ
ン38、38Aは全て平面あったが、フィン38、38
Aの面は曲面としても良い。
【0078】さらに、フィン38、38A、及び開口部
34は、プライマリレバー16、66、76、86等に
形成されていたが、これらの形成箇所はプライマリレバ
ー16、66、76、86に限定されるものではなく、
他のレバーに設けてもよい。
【0079】例えば、第1実施例のワイパブレード10
において、プライマリレバー16との接続部よりブレー
ドラバー12の端部側のセカンドレバー18の上壁に前
記フィン38及び開口部34等を形成しても良い。この
場合であっても、ワイパブレード10の浮き上がりが防
止でき、運転者の視界を低下させることはなく、且つ、
ワイパブレード10のオーバーラン現象や、ワイパモー
タに過分の負荷をかけることもない。
【0080】
【発明の効果】以上説明した如く、本発明は以下の効果
を有している。
【0081】請求項1の発明に係る車両用ワイパブレー
ドにおいては、ワイパの浮き上がり現象を防止し、良好
な払拭性能を有するのみならず、通常のワイパブレード
と同様の視界を確保できる。
【0082】また、高速走行時においても通常走行時と
変わらぬワイパの動作性能を維持でき、ワイパブレード
が反転位置を越えて作動するようなことがなく、また、
動作性能を維持のため、ワイパモータに過分な負荷をか
ける必要もない。
【0083】さらに、構成が簡単であるため、低コスト
により実現が可能である。請求項2の発明に係る車両用
ワイパブレードにおいては、強度をさらに向上させるこ
とが可能で、より薄く、軽量な素材を用いたワイパブレ
ードが実現できる。
【0084】請求項3の発明に係る車両用ワイパブレー
ドにおいては、さらに良好な気流の整流効果を有し、よ
り安定で、且つ、良好なワイパの動作性能を維持でき
る。
【0085】請求項4の発明に係るワイパブレードにお
いては、例えば、ウインドシールドガラスのガラス面の
曲率に応じて他の部材が回動してもフィンに干渉するこ
とがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係るワイパブレードの構
成を示す斜視図である。
【図2】本発明の第1実施例に係るワイパブレードの気
流の流れを示す図1の2−2線に沿った断面図である。
【図3】本発明の第2実施例に係るワイパブレードのレ
バーを示す斜視図である。
【図4】本発明の第3実施例に係るワイパブレードのレ
バーを示す斜視図である。
【図5】本発明の第3実施例に係るワイパブレードの気
流の流れを示す図4の5−5線に沿った断面図である。
【図6】本発明の第4実施例に係るワイパブレードのレ
バーを示す斜視図である。
【図7】本発明の第4実施例に係るワイパブレードの図
6の7−7線に沿った断面図である。
【図8】通常使用される代表的なワイパブレードの構成
を示す斜視図である。
【図9】通常使用される代表的なワイパブレードの気流
の流れを示す図8の9−9線に沿った断面図である。
【図10】通常使用される代表的なワイパブレードの気
流の流れを示す図8の10−10線に沿った断面図であ
る。
【図11】従来提案されたスポイラ付ワイパブレードの
気流の流れを示す断面図である。
【図12】従来提案されたスポイラ付ワイパブレードを
用いて曲率の小さいガラス面を払拭した場合のワイパブ
レードの状態を示す断面図である。
【図13】従来提案されたスポイラ付ワイパブレードを
用いたワイパを作動した時の模式図である。
【符号の説明】
10 ワイパブレード 12 ブレードラバー 16 プライマリレバー(レバー) 18 セカンドレバー(レバー) 20 ヨークレバー(レバー) 22 前側壁(相対気流の上流側の側壁) 24 後側壁(相対気流の下流側の側壁) 26 上壁 34 開口部 36 端部 38 フィン 38A フィン 40 先端部 42 連結部 66 プライマリレバー(レバー) 70 ワイパブレード 76 プライマリレバー(レバー) 80 ワイパブレード 86 プライマリレバー(レバー)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被払拭面に接触しこれを払拭するブレー
    ドラバーが複数のレバーによって保持された車両用ワイ
    パブレードにおいて、 前記レバーの上壁に形成された開口部と、 前記開口部の車両走行時における前記開口部の相対気流
    に対する下流側の端部から被払拭面方向に傾斜して形成
    されたフィンと、 を備えることを特徴とする車両用ワイパブレード。
  2. 【請求項2】 前記レバーの前記相対気流に対する上流
    側の側壁と下流側の側壁を連結する連結部を前記開口部
    に設けたことを特徴とする請求項1記載の車両用ワイパ
    ブレード。
  3. 【請求項3】 前記レバーの前記相対気流に対する上流
    側の側壁を削除したことを特徴とする請求項1記載の車
    両用ワイパブレード。
  4. 【請求項4】 前記フィンの先端部が前記レバーの長手
    方向の軸線よりも前記相対気流の下流側に位置するよう
    に前記フィンを変移して設けたことを特徴とする請求項
    1、請求項2、又は請求項3記載の車両用ワイパブレー
    ド。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004504985A (ja) * 2000-07-27 2004-02-19 ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング 特に自動車のウィンドガラスに用いられるワイパアーム、ワイパブレードおよびワイパ装置
JP2010058676A (ja) * 2008-09-04 2010-03-18 Ichikoh Ind Ltd ワイパーブレード

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