JPH089114B2 - 溶接性の良好なプラズマパウダ肉盛溶接用粉末 - Google Patents
溶接性の良好なプラズマパウダ肉盛溶接用粉末Info
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- JPH089114B2 JPH089114B2 JP62212456A JP21245687A JPH089114B2 JP H089114 B2 JPH089114 B2 JP H089114B2 JP 62212456 A JP62212456 A JP 62212456A JP 21245687 A JP21245687 A JP 21245687A JP H089114 B2 JPH089114 B2 JP H089114B2
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- Japan
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- plasma
- overlay welding
- welding
- overlay
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B23—MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- B23K—SOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
- B23K35/00—Rods, electrodes, materials, or media, for use in soldering, welding, or cutting
- B23K35/22—Rods, electrodes, materials, or media, for use in soldering, welding, or cutting characterised by the composition or nature of the material
- B23K35/24—Selection of soldering or welding materials proper
- B23K35/30—Selection of soldering or welding materials proper with the principal constituent melting at less than 1550 degrees C
- B23K35/3053—Fe as the principal constituent
- B23K35/308—Fe as the principal constituent with Cr as next major constituent
- B23K35/3086—Fe as the principal constituent with Cr as next major constituent containing Ni or Mn
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Coating By Spraying Or Casting (AREA)
- Arc Welding In General (AREA)
- Nonmetallic Welding Materials (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (技術分野) 本発明は、溶接性の良好なプラズマパウダ肉盛溶接用
粉末に係り、詳しくは、優れた耐摩耗性、耐酸化鉛腐食
性を有し、特に自動車用エンジンバルブのシート部材の
肉盛溶接を、高能率、高品質なプラズマパウダ肉盛溶接
で行なうのに適したFe基合金粉末に関するものである。
粉末に係り、詳しくは、優れた耐摩耗性、耐酸化鉛腐食
性を有し、特に自動車用エンジンバルブのシート部材の
肉盛溶接を、高能率、高品質なプラズマパウダ肉盛溶接
で行なうのに適したFe基合金粉末に関するものである。
(従来技術とその問題点) 従来から、バルブ、パイプ、ロール等の加工部材に所
定の肉盛剤(溶加材)を溶接することによって、かかる
加工部材の表面の耐摩耗性、耐熱性或いは耐食性等を改
善する肉盛溶接手法が知られている。そして、この肉盛
溶接法の一つとして、プラズマアークトーチ内の電極の
先端に発生するアーク(パイロットアーク)を、そのト
ーチ内に供給されるプラズマガスによってプラズマアー
クと為す一方、かかるプラズマアークを、そのトーチと
所定の加工材との間に供給される溶接電流によって、そ
のトーチ内からそれらトーチと加工部材との間に移行せ
しめると共に、かかるプラズマアーク内にその加工部材
に肉盛されるべき粉末材料をパウダ搬送ガスによって供
給せしめることにより、かかる粉末材料を溶融せしめ
て、前記加工部材の表面に導き、所定の肉盛を行なうよ
うにしたプラズマパウダ肉盛溶接手法がある。
定の肉盛剤(溶加材)を溶接することによって、かかる
加工部材の表面の耐摩耗性、耐熱性或いは耐食性等を改
善する肉盛溶接手法が知られている。そして、この肉盛
溶接法の一つとして、プラズマアークトーチ内の電極の
先端に発生するアーク(パイロットアーク)を、そのト
ーチ内に供給されるプラズマガスによってプラズマアー
クと為す一方、かかるプラズマアークを、そのトーチと
所定の加工材との間に供給される溶接電流によって、そ
のトーチ内からそれらトーチと加工部材との間に移行せ
しめると共に、かかるプラズマアーク内にその加工部材
に肉盛されるべき粉末材料をパウダ搬送ガスによって供
給せしめることにより、かかる粉末材料を溶融せしめ
て、前記加工部材の表面に導き、所定の肉盛を行なうよ
うにしたプラズマパウダ肉盛溶接手法がある。
このプラズマパウダ肉盛溶接方法は、上述の如く、肉
盛材として粉末材料を用いるところから、肉盛材の材料
選択が広範囲に亘って容易に為され得ると共に、棒材を
用いる場合に比較して、その溶融速度が早くなって、溶
接時間を短縮化し得る等の優れた特徴を備え、しかも装
置の完全自動化が容易なところから、近年、注目を浴び
るようになってきた。
盛材として粉末材料を用いるところから、肉盛材の材料
選択が広範囲に亘って容易に為され得ると共に、棒材を
用いる場合に比較して、その溶融速度が早くなって、溶
接時間を短縮化し得る等の優れた特徴を備え、しかも装
置の完全自動化が容易なところから、近年、注目を浴び
るようになってきた。
一方、自動車用エンジンバルブのシート部材の肉盛溶
接には、従来から、ステライト#6(1.2C−1.0Si−30C
r−4W−Co)、ステライト#32(1.8C−1.0Si−22Ni−26
Cr−12W−Co)等のCo基合金が用いられてきたが、この
ようなCo基合金は高価なものであるところから、ユーザ
ーである自動車メーカー等からは、安価で且つ特性の優
れた新たなFe基合金の開発が強く要望されている。
接には、従来から、ステライト#6(1.2C−1.0Si−30C
r−4W−Co)、ステライト#32(1.8C−1.0Si−22Ni−26
Cr−12W−Co)等のCo基合金が用いられてきたが、この
ようなCo基合金は高価なものであるところから、ユーザ
ーである自動車メーカー等からは、安価で且つ特性の優
れた新たなFe基合金の開発が強く要望されている。
そこで、バルブ肉盛業界では、Fe基合金によるバルブ
のシート部材への肉盛溶接が種々試みられているが、従
来のガス溶接手法では、内部欠陥が多発し、良好な結果
が得られていないのが実情であり、その報告は殆ど為さ
れていない。ただ、僅かに、プラズマアークを熱源とし
て、2.2C−1.0Si−1.0Mn−11Ni−24Cr−5.5Moの組成か
らなるコアードワイヤを用いた例が明らかにされている
が、この場合において、コアードワイヤの製造コストが
高価なところから、安価なFe基合金を用いているにも拘
わらず、コスト低減効果が未だ充分でない問題を内在し
ているのである。
のシート部材への肉盛溶接が種々試みられているが、従
来のガス溶接手法では、内部欠陥が多発し、良好な結果
が得られていないのが実情であり、その報告は殆ど為さ
れていない。ただ、僅かに、プラズマアークを熱源とし
て、2.2C−1.0Si−1.0Mn−11Ni−24Cr−5.5Moの組成か
らなるコアードワイヤを用いた例が明らかにされている
が、この場合において、コアードワイヤの製造コストが
高価なところから、安価なFe基合金を用いているにも拘
わらず、コスト低減効果が未だ充分でない問題を内在し
ているのである。
このため、本発明者らは、上記の如き組成を有する安
価なFe基粉末と、前記したプラズマアークを熱源とする
プラズマパウダ肉盛溶接手法とを用いて、バルブのシー
ト部材の肉盛溶接を行なってみたが、その場合にあって
も、Co基粉末を用いた場合に比して、欠肉や湯切れなど
が多発し、工程内の不良率が非常に高くなって、有効な
肉盛溶接操作を行ない得ないことが明らかとなったので
ある。
価なFe基粉末と、前記したプラズマアークを熱源とする
プラズマパウダ肉盛溶接手法とを用いて、バルブのシー
ト部材の肉盛溶接を行なってみたが、その場合にあって
も、Co基粉末を用いた場合に比して、欠肉や湯切れなど
が多発し、工程内の不良率が非常に高くなって、有効な
肉盛溶接操作を行ない得ないことが明らかとなったので
ある。
(解決手段) 従って、本発明は、上記の如き従来の問題を解決する
ために為されたものであって、プラズマアークトーチ内
にパウダ搬送ガスと共に送給され、該トーチと所定の加
工部材との間に形成されるプラズマアークによって溶融
せしめられて、該加工部材の表面に所定の肉盛部を形成
するための溶接用粉末材料として、重量基準で、C:1.0
〜2.5%、Si:0.4〜1.5%、Mn:0.2〜1.5%、Ni:10〜25
%、Cr:28〜37%、Mo:3〜15%、W:0.2〜8%、Al:0.000
5〜0.008%、及びO:0.01〜0.05%をそれぞれ含み、且つ
残部がFe及び不可避的不純物からなる粉末を用いるよう
にしたのである。
ために為されたものであって、プラズマアークトーチ内
にパウダ搬送ガスと共に送給され、該トーチと所定の加
工部材との間に形成されるプラズマアークによって溶融
せしめられて、該加工部材の表面に所定の肉盛部を形成
するための溶接用粉末材料として、重量基準で、C:1.0
〜2.5%、Si:0.4〜1.5%、Mn:0.2〜1.5%、Ni:10〜25
%、Cr:28〜37%、Mo:3〜15%、W:0.2〜8%、Al:0.000
5〜0.008%、及びO:0.01〜0.05%をそれぞれ含み、且つ
残部がFe及び不可避的不純物からなる粉末を用いるよう
にしたのである。
すなわち、このような本発明に従うプラズマパウダ肉
盛溶接用粉末にあっては、それに含まれるAl量並びにO
量が特定領域内に規制されていることにより、肉盛溶接
性が良く、耐摩耗性、耐食性に優れた硬化粉末と為し得
たのである。
盛溶接用粉末にあっては、それに含まれるAl量並びにO
量が特定領域内に規制されていることにより、肉盛溶接
性が良く、耐摩耗性、耐食性に優れた硬化粉末と為し得
たのである。
(具体的構成) ところで、かかる本発明に従うプラズマパウダ肉盛溶
接用粉末における必須の構成成分たるC(炭素)は、そ
の含有量が余りにも低過ぎると、硬さ不足となり、耐摩
耗性が劣化するようになる一方、その含有量が多過ぎる
と、高硬度化して靭性が低下するようになるところか
ら、1.0〜2.5%(重量基準、以下同じ)の割合において
含有せしめられる必要がある。
接用粉末における必須の構成成分たるC(炭素)は、そ
の含有量が余りにも低過ぎると、硬さ不足となり、耐摩
耗性が劣化するようになる一方、その含有量が多過ぎる
と、高硬度化して靭性が低下するようになるところか
ら、1.0〜2.5%(重量基準、以下同じ)の割合において
含有せしめられる必要がある。
また、Si(ケイ素)は、脱酸剤であると共に、湯流れ
性を確保するに有効な元素であるが、その含有量が余り
にも少ないと、それらの効果を充分に奏することが出来
ず、またその含有量が多過ぎると、靭性が低下し、また
添加効果も飽和するようになるところから、0.4〜1.5%
の範囲内において含有せしめる必要がある。そして、Mn
(マンガン)にあっても、かかるSiと同様に、脱酸剤と
して機能するものであって、その添加効果を得るため
に、少なくとも0.2%以上の割合において含有せしめら
れることとなるが、その余りにも多量の含有は、湯流れ
性を低下させて、不良率を高めるところから、上限とし
ては1.5%とする必要がある。
性を確保するに有効な元素であるが、その含有量が余り
にも少ないと、それらの効果を充分に奏することが出来
ず、またその含有量が多過ぎると、靭性が低下し、また
添加効果も飽和するようになるところから、0.4〜1.5%
の範囲内において含有せしめる必要がある。そして、Mn
(マンガン)にあっても、かかるSiと同様に、脱酸剤と
して機能するものであって、その添加効果を得るため
に、少なくとも0.2%以上の割合において含有せしめら
れることとなるが、その余りにも多量の含有は、湯流れ
性を低下させて、不良率を高めるところから、上限とし
ては1.5%とする必要がある。
さらに、Ni(ニッケル)やCr(クロム)は、何れも耐
食性、特に酸化鉛(PbO)に対する耐食性特性を与える
元素であるが、その含有量が余りにも少ないと、そのよ
うな耐食性が劣化し、Crにあっては、更に耐酸化性も劣
化するようになるのであり、一方、その含有量が多過ぎ
ると、粉末自体が高価となって、Fe基とした効果がなく
なる他、Crにあっては、靭性も低下せしめるようになる
ところから、Niにあっては10〜25%、Crにあっては28〜
37%の割合で、それぞれ含有せしめる必要がある。
食性、特に酸化鉛(PbO)に対する耐食性特性を与える
元素であるが、その含有量が余りにも少ないと、そのよ
うな耐食性が劣化し、Crにあっては、更に耐酸化性も劣
化するようになるのであり、一方、その含有量が多過ぎ
ると、粉末自体が高価となって、Fe基とした効果がなく
なる他、Crにあっては、靭性も低下せしめるようになる
ところから、Niにあっては10〜25%、Crにあっては28〜
37%の割合で、それぞれ含有せしめる必要がある。
更にまた、Mo(モリブデン)並びにW(タングステ
ン)は、それぞれ硬さを付与し、耐摩耗性を向上せしめ
る元素であるが、その含有量が少な過ぎると高温硬さが
不足し、耐摩耗性が劣化するようになるのであり、また
それらの多量の含有は靭性を劣化せしめ、更に硬さを過
大ならしめて、溶接割れ等の問題を惹起するところか
ら、Moにあっては3〜15%の範囲内で、またWにあって
は0.2〜8%の範囲内においてそれぞれ含有せしめられ
ることとなる。
ン)は、それぞれ硬さを付与し、耐摩耗性を向上せしめ
る元素であるが、その含有量が少な過ぎると高温硬さが
不足し、耐摩耗性が劣化するようになるのであり、また
それらの多量の含有は靭性を劣化せしめ、更に硬さを過
大ならしめて、溶接割れ等の問題を惹起するところか
ら、Moにあっては3〜15%の範囲内で、またWにあって
は0.2〜8%の範囲内においてそれぞれ含有せしめられ
ることとなる。
そして、Al(アルミニウム)は、O(酸素)と共に、
微量の酸化物として存在することにより、或いはスケー
ルとしてビード表面に付着することにより、湯流れ性や
耐摩耗性、更には耐食性の良好な肉盛層を与えるものと
考えられ、かかるAl量が少な過ぎると、その効果を期待
することが出来ず、またAl量が多過ぎると、湯流れ性が
劣化するようになる。また、Oの含有量が少な過ぎる
と、湯流れ性が劣化して不良率を増大せしめる一方、O
の含有量が多過ぎると、湯流れ性が増大し過ぎて湯が先
行し、溶込み不良を惹起して、融着不良、ひいては不良
率の増大を招くこととなる。従って、Alにあっては0.00
05〜0.008%、Oにあっては0.01〜0.05%の割合で、そ
れぞれ含有せしめる必要があるのである。
微量の酸化物として存在することにより、或いはスケー
ルとしてビード表面に付着することにより、湯流れ性や
耐摩耗性、更には耐食性の良好な肉盛層を与えるものと
考えられ、かかるAl量が少な過ぎると、その効果を期待
することが出来ず、またAl量が多過ぎると、湯流れ性が
劣化するようになる。また、Oの含有量が少な過ぎる
と、湯流れ性が劣化して不良率を増大せしめる一方、O
の含有量が多過ぎると、湯流れ性が増大し過ぎて湯が先
行し、溶込み不良を惹起して、融着不良、ひいては不良
率の増大を招くこととなる。従って、Alにあっては0.00
05〜0.008%、Oにあっては0.01〜0.05%の割合で、そ
れぞれ含有せしめる必要があるのである。
なお、本発明に従うプラズマパウダ肉盛溶接用粉末
は、上記の如き必須の成分たる、C,Si,Mn,Ni,Cr,Mo,W,A
l及びOの所定量をそれぞれ含有する他は、Fe(鉄)と
不可避的不純物から成るものである。
は、上記の如き必須の成分たる、C,Si,Mn,Ni,Cr,Mo,W,A
l及びOの所定量をそれぞれ含有する他は、Fe(鉄)と
不可避的不純物から成るものである。
また、上記のような化学組成を有する本発明に従うプ
ラズマパウダ肉盛溶接用粉末材料は、一般に、次の如き
噴霧法によって効果的に製造することが可能である。
ラズマパウダ肉盛溶接用粉末材料は、一般に、次の如き
噴霧法によって効果的に製造することが可能である。
すなわち、上述した化学組成の金属溶湯を流下せしめ
つつ、これに、噴霧ガスとして不活性ガス若しくは還元
性ガスを用いて吹き付け、かかる溶湯を微細な溶滴状に
噴霧せしめ、そしてこの得られた微細な溶滴粒子を水或
いはガスによって冷却することにより、或いは水及びガ
スの混合物にて冷却することによって、目的とする粒度
の粉末を製造するものである。
つつ、これに、噴霧ガスとして不活性ガス若しくは還元
性ガスを用いて吹き付け、かかる溶湯を微細な溶滴状に
噴霧せしめ、そしてこの得られた微細な溶滴粒子を水或
いはガスによって冷却することにより、或いは水及びガ
スの混合物にて冷却することによって、目的とする粒度
の粉末を製造するものである。
さらに、このような本発明に従う粉末材料は、溶接装
置や溶接条件等に応じて適宜の大きさにおいて用いられ
得るものであるが、一般的には、主として80〜350メッ
シュ程度の大きさのものが好適に用いられることとな
る。
置や溶接条件等に応じて適宜の大きさにおいて用いられ
得るものであるが、一般的には、主として80〜350メッ
シュ程度の大きさのものが好適に用いられることとな
る。
(実施例) 以下に、本発明を更に具体的に明らかにするために、
本発明の幾つかの実施例を挙げるが、本発明は、それら
の実施例の記載によって何等制限的に解釈されるもので
ないことは言うまでもないところである。
本発明の幾つかの実施例を挙げるが、本発明は、それら
の実施例の記載によって何等制限的に解釈されるもので
ないことは言うまでもないところである。
そして、本発明には、当業者の知識に基づいて種々な
る変更、修正、改良等が加えられ得るものであって、そ
れらが、何れも本発明の趣旨を逸脱しない限りにおい
て、本発明の範疇に属するものであることが、理解され
るべきである。
る変更、修正、改良等が加えられ得るものであって、そ
れらが、何れも本発明の趣旨を逸脱しない限りにおい
て、本発明の範疇に属するものであることが、理解され
るべきである。
なお、実施例中において示される百分率に関して、粉
末の化学組成は、重量基準において示されるものであ
る。
末の化学組成は、重量基準において示されるものであ
る。
実施例 1 下記第1表に示される化学組成を有する各種のFe系溶
湯を用いて、通常の噴霧法に従う手法によって各種の粉
末材料(No.1〜15)を得た。なお、噴霧ガスとしてはAr
が用いられ、また溶滴粒子の冷却は、Arと水の混合物に
よって行なわれた。
湯を用いて、通常の噴霧法に従う手法によって各種の粉
末材料(No.1〜15)を得た。なお、噴霧ガスとしてはAr
が用いられ、また溶滴粒子の冷却は、Arと水の混合物に
よって行なわれた。
次いで、かくして得られた各種の粉末材料を肉盛溶接
用粉末として用い、下記の溶接条件下において、自動車
用の吸気バルブ(材質:SUH11,傘径:36mmφ)のシート部
に対して、通常のプラズマパウダ肉盛溶接を行なった。
なお、用いた粉末の粒度は80〜350メッシュのものであ
り、またその肉盛量はバルブ1個当たり3.7gであった。
用粉末として用い、下記の溶接条件下において、自動車
用の吸気バルブ(材質:SUH11,傘径:36mmφ)のシート部
に対して、通常のプラズマパウダ肉盛溶接を行なった。
なお、用いた粉末の粒度は80〜350メッシュのものであ
り、またその肉盛量はバルブ1個当たり3.7gであった。
溶接条件 プラズマ電流:120A プラズマガス(Ar)量:1.3/min 粉末送給ガス(Ar)量:1.0/min シールドガス(Ar)量:10/min なお、第1表における比較例No.16は、プラズマアー
クと公知の複合ワイヤを用いて溶接した例であり、また
No.17は、公知のガス法とロッドを組み合わせて溶接し
た例であり、更にNo.18は、No.16と同様に、プラズマア
ークと複合ワイヤを組み合わせて溶接した例である。
クと公知の複合ワイヤを用いて溶接した例であり、また
No.17は、公知のガス法とロッドを組み合わせて溶接し
た例であり、更にNo.18は、No.16と同様に、プラズマア
ークと複合ワイヤを組み合わせて溶接した例である。
次いで、かくして得られた各種の肉盛吸気バルブにつ
いて、それぞれ、硬さ(Hv)、摩耗量、腐食減量を評価
し、その結果を、不良率と共に、第1表に併わせ示し
た。なお、不良率は、工程内不良率と完成不良率の総和
であり、また確性試験は以下の条件にて行なった。
いて、それぞれ、硬さ(Hv)、摩耗量、腐食減量を評価
し、その結果を、不良率と共に、第1表に併わせ示し
た。なお、不良率は、工程内不良率と完成不良率の総和
であり、また確性試験は以下の条件にて行なった。
確性試験条件 硬さ:Hv5kg 摩耗エンジンテスト:回転数5600rpm 時間100Hr 腐食減量:溶融PbO浸漬 913℃×1Hr テストピース大きさ(7mmφ×15mm) かかる第1表の結果から明らかなように、本発明に従
うNo.1〜6の肉盛溶接用粉末を用いた場合にあっては、
不良率、硬さ、摩耗量、腐食減量の何れの点において
も、No.7〜No.18の比較例に比べて優れていることが認
められるのである。
うNo.1〜6の肉盛溶接用粉末を用いた場合にあっては、
不良率、硬さ、摩耗量、腐食減量の何れの点において
も、No.7〜No.18の比較例に比べて優れていることが認
められるのである。
実施例 2 実施例1と同様にして、下記第2表に示される如き各
種の化学組成の粉末材料を製造し、それらを肉盛溶接用
粉末として用いて、自動車エンジンの排気バルブ(材
質:SUH36,傘径:37mmφ)のシート部の硬化肉盛を、通常
のプラズマパウダ肉盛溶接手法によって行なった。な
お、粉末の粒度は80〜350メッシュ、粉末量はバルブ1
個当たり3.6gであった。また、溶接条件は、プラズマ電
流のみを115Aに変更した以外は、実施例1と同様な条件
を採用した。更に、比較例No.34はプラズマアークと複
合ワイヤを用いて溶接した例であり、No.35はガス法と
ロッドを組み合わせた例である。
種の化学組成の粉末材料を製造し、それらを肉盛溶接用
粉末として用いて、自動車エンジンの排気バルブ(材
質:SUH36,傘径:37mmφ)のシート部の硬化肉盛を、通常
のプラズマパウダ肉盛溶接手法によって行なった。な
お、粉末の粒度は80〜350メッシュ、粉末量はバルブ1
個当たり3.6gであった。また、溶接条件は、プラズマ電
流のみを115Aに変更した以外は、実施例1と同様な条件
を採用した。更に、比較例No.34はプラズマアークと複
合ワイヤを用いて溶接した例であり、No.35はガス法と
ロッドを組み合わせた例である。
そして、得られた各種の肉盛溶接排気バルブについ
て、実施例1と同様にして、その確性試験を行ない、そ
の結果(硬さ、摩耗量、腐食減量)を不良率と共に、第
2表に併わせ示した。
て、実施例1と同様にして、その確性試験を行ない、そ
の結果(硬さ、摩耗量、腐食減量)を不良率と共に、第
2表に併わせ示した。
(発明の効果) 以上の説明から明らかなように、本発明に従うプラズ
マパウダ肉盛溶接用粉末を用いることにより、優れた耐
摩耗性や耐酸化鉛腐食性を有する高品質な硬化肉盛部
を、通常のプラズマパウダ肉盛溶接手法にて、不良率少
なく、有利に形成せしめることが可能となったのであ
る。
マパウダ肉盛溶接用粉末を用いることにより、優れた耐
摩耗性や耐酸化鉛腐食性を有する高品質な硬化肉盛部
を、通常のプラズマパウダ肉盛溶接手法にて、不良率少
なく、有利に形成せしめることが可能となったのであ
る。
しかも、そのような優れた特性を与える肉盛溶接用粉
末が、従来の如きCo基合金ではなく、安価なFe基合金に
て達成され、従来からの自動車メーカー等からの要請に
対しても、充分に応えられ得ることとなったのであり、
それによって肉盛溶接における大きな問題の一つが解消
され得たところに、本発明の大きな工業的意義が存する
のである。
末が、従来の如きCo基合金ではなく、安価なFe基合金に
て達成され、従来からの自動車メーカー等からの要請に
対しても、充分に応えられ得ることとなったのであり、
それによって肉盛溶接における大きな問題の一つが解消
され得たところに、本発明の大きな工業的意義が存する
のである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 見目 武司 神奈川県藤沢市長後2595 (72)発明者 小松 好雄 神奈川県茅ヶ崎市鶴ヶ台16−5−205
Claims (1)
- 【請求項1】プラズマアークトーチ内にパウダ搬送ガス
と共に送給され、該トーチと所定の加工部材との間に形
成されるプラズマアークによって溶融せしめられ、該加
工部材の表面に所定の肉盛部を形成するためのプラズマ
パウダ肉盛溶接用粉末にして、重量基準で、C:1.0〜2.5
%、Si:0.4〜1.5%、Mn:0.2〜1.5%、Ni:10〜25%、Cr:
28〜37%、Mo:3〜15%、W:0.2〜8%、Al:0.0005〜0.00
8%、及びO:0.01〜0.05%をそれぞれ含み、且つ残部がF
e及び不可避的不純物からなることを特徴とする溶接性
の良好なプラズマパウダ肉盛溶接用粉末。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62212456A JPH089114B2 (ja) | 1987-08-26 | 1987-08-26 | 溶接性の良好なプラズマパウダ肉盛溶接用粉末 |
Applications Claiming Priority (1)
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1987
- 1987-08-26 JP JP62212456A patent/JPH089114B2/ja not_active Expired - Lifetime
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