JPH089112Y2 - エレベータ弁装置 - Google Patents

エレベータ弁装置

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JPH089112Y2
JPH089112Y2 JP6011491U JP6011491U JPH089112Y2 JP H089112 Y2 JPH089112 Y2 JP H089112Y2 JP 6011491 U JP6011491 U JP 6011491U JP 6011491 U JP6011491 U JP 6011491U JP H089112 Y2 JPH089112 Y2 JP H089112Y2
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薫 野道
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、エレベータ弁装置に関
し、特に油圧式のホームエレベータに適したエレベータ
弁装置に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、住宅の高級化・高層化などに伴っ
てホームエレベータが普及しつつあり、ホームエレベー
タとしては電動式のものと油圧式のものとが実用化され
ているが、低速・低容量のホームエレベータは構造が簡
単で安価に製作し得るものであることが要請されてい
る。ところで、後者の油圧式ホームエレベータでは、油
圧シリンダにより滑車を介してまたは介さずにケージを
昇降駆動するように構成してあるが、ケージを所定の速
度特性で昇降駆動する為には、油圧ポンプから油圧シリ
ンダへ供給される作動油の供給流量および油室シリンダ
からタンクへ排出される作動油の排出流量を所定の特性
で制御することが必要であり、従来より種々の機構のエ
レベータ弁装置が提案されている。
【0003】例えば、本願発明者等は、特開平3−23
170号公報に示すように、業務用の油圧エレベータの
エレベータ弁装置であって、油圧ポンプの吐出特性が変
動したり、油温や油圧シリンダ内の負荷圧力の影響で供
給流量に誤差が生じた場合にも、設定された速度特性で
油圧シリンダを制御し得るエレベータ弁装置を提案し
た。しかし、この公報に記載のエレベータ弁装置は、構
造が複雑で製作コストも高価になることから、油圧式ホ
ームエレベータ用のエレベータ弁装置に適用し得るもの
とは言い難い。一方、「パワーデザイン」(1988
年、Vol.26)には、簡単な構造で実用性に優れる
油圧式ホームエレベータ用のエレベータ弁装置が記載さ
れている。このエレベータ弁装置の油室回路は、図4に
示すように、上昇パイロット弁100と、上昇流量制御
弁101と、上昇加速度調整可変絞り102と、上昇減
速度調整可変絞り103と、下降パイロット弁104
と、下降流量制御弁105と、下降低速度弁106と、
下降低速度調整可変絞り107と、下降減速度調整可変
絞り108などを主体として構成されている。尚、符号
109はチェック弁、110は安全弁、111は応急手
動下降弁、112は油圧ポンプ、113はエレベータケ
ージを昇降させる為の油圧シリンダ、114はタンクで
ある。
【考案が解決しようとする課題】
【0004】前記図4に図示のエレベータ弁装置におい
ては、上昇加速度、上昇減速度、下降低速度、下降減速
度などを可変絞り弁を介して設定するように構成してあ
るが、これら可変絞り弁は、油温や油圧(油圧シリンダ
の負荷圧)の影響を受けやすいことから、油温や油圧の
変動により速度特性が種々変動しやすく、所定の速度特
性でエレベータケージを昇降させることが難しいこと、
その結果停止位置精度が悪化すること、設置に際して平
均的な油温や油圧の状態を保持しつつ4個以上の可変絞
り弁などを調整して速度特性を設定しなければならない
がその設定作業が面倒であること、などの問題がある。
【0005】本考案の目的は、エレベータケージ昇降時
の作動油の流量を精密に制御でき且つ圧力補償機構を組
み込んだエレベータ弁装置、昇降速度を所定の特性で制
御できるエレベータ弁装置、故障時の下降落下に対する
安全機構を組み込んだエレベータ弁装置を提供すること
である。
【課題を解決するための手段】
【0006】請求項1に係るエレベータ弁装置は、エレ
ベータケージを昇降駆動する油圧アクチュエータとこの
油圧アクチュエータへ油圧を供給する定容量型油圧ポン
プ間の油圧回路に介設されるエレベータ弁装置におい
て、ポンプポートとアクチュエータポートとを接続する
メイン油路と、メイン油路の分岐点から分岐してタンク
ポートに接続される排出用油路と、メイン油路のうちの
分岐点よりも上流部分に介設されエレベータケージ上昇
時の流量を制御する上昇用パイロット式流量制御弁と、
メイン油路のうちの上昇用パイロット式流量制御弁より
も上流部分の油圧を減圧して上昇用パイロット式流量制
御弁のパイロット部へ供給する上昇用電磁比例減圧弁
と、排出用油路に介設されエレベータケージ下降時の流
量を制御する下降用パイロット式流量制御弁と、排出用
油路のうちの下降用パイロット式流量制御弁よりも上流
部分の油圧を減圧して下降用パイロット式流量制御弁の
パイロット部へ供給する下降用電磁比例減圧弁と、メイ
ン油路のうちの上昇用パイロット式流量制御弁よりも上
流部分からタンクポートへ延びるブリードオフ油路に介
設され、エレベータケージ上昇時に上昇用パイロット式
流量制御弁の前後の差圧が一定となるようにメイン油路
からブリードオフする流量を制御する圧力補償弁と、ア
クチュエータポートからタンクポートへの油路又は油圧
アクチュエータからアクチュエータポートへの油路に介
設され、エレベータケージ下降時に排出される作動油を
遮断可能な電磁遮断弁手段とを備えたことを特徴とする
ものである。
【0007】請求項2に係るエレベータ弁装置は、請求
項1のエレベータ弁装置において、外部から上昇又は下
降を指令する指令信号を受け、予め設定された複数の設
定信号及び昇降速度特性に基いて上昇用電磁比例減圧弁
と下降用電磁比例減圧弁とを制御する制御手段とを備え
たことを特徴とするものである。
【作用】
【0008】請求項1に係るエレベータ弁装置において
は、エレベータケージの上昇時には、油圧ポンプから供
給される油圧は、メイン油路と、このメイン油路に介設
された上昇用パイロット式流量制御弁を通って油圧アク
チュエータへ供給されるが、エレベータケージの上昇速
度は上昇用パイロット式流量制御弁の開度(即ち、上昇
用パイロット式流量制御弁へ供給されるパイロット圧)
と上昇用パイロット式流量制御弁の前後の差圧とで決定
される。上昇用電磁比例弁は、メイン油路の油圧を減圧
してパイロット圧を発生するが、メイン油路の油圧の大
小にかかわらず、ソレノイドに供給される駆動電流の大
きさに応じたパイロット圧を発生して上昇用パイロット
式流量制御弁のパイロット部へ供給する。また、メイン
油路のうちの上昇用パイロット式流量制御弁よりも上流
部分からタンクポートへ延びるブリードオフ油路に介設
された圧力補償弁は、上昇用パイロット式流量制御弁の
前後の差圧が一定となるようにメイン油路からブリード
オフする流量を自動的に制御する。
【0009】従って、上昇用電磁比例弁のソレノイドへ
供給する駆動電流を制御することで、上昇用パイロット
式流量制御弁を介してエレベータケージの上昇速度を制
御することが出来る。一方、エレベータケージの下降時
には、油圧アクチュエータから排出される油圧は、メイ
ン油路の一部と、排出用油路と、排出用油路に介設され
た下降用パイロット式流量制御弁を通ってタンクへ排出
されるが、エレベータケージの下降速度は下降用パイロ
ット式流量制御弁の開度つまり下降用パイロット式流量
制御弁へ供給されるパイロット圧で決定される。下降用
電磁比例弁は、排出用油路の油圧を減圧してパイロット
圧を発生するが、排出用油路の油圧の大小にかかわら
ず、ソレノイドに供給される駆動電流の大きさに応じた
パイロット圧を発生し、下降用パイロット式流量制御弁
のパイロット部へ供給する。従って、下降用電磁比例弁
のソレノイドへ供給する駆動電流を制御することで、下
降用パイロット式流量制御弁を介してエレベータケージ
の下降速度を制御することが出来る。また、アクチュエ
ータポートからタンクポートへの油路又は油圧アクチュ
エータからアクチュエータポートへの油路に、エレベー
タケージ下降時に排出される作動油を遮断可能な電磁遮
断弁手段を介設したので、下降用パイロット式流量制御
弁や下降用電磁比例弁のフェール時には、電磁遮断弁手
段を介して作動油の排出を遮断することが出来る。
【0010】請求項2に係るエレベータ弁装置において
は、基本的に請求項1と同様の作用が得られる。更に、
外部から上昇又は下降を指令する指令信号を受け、予め
設定された複数の設定信号及び昇降速度特性に基いて上
昇用電磁比例減圧弁と下降用電磁比例減圧弁とを制御す
る制御手段を設けたので、複数の設定信号及び昇降速度
特性を予め適切に設定しておけば、所望の上昇速度特性
および下降速度特性で昇降するように制御することが出
来る。
【考案の効果】
【0011】請求項1に係るエレベータ弁装置によれ
ば、上昇用流量制御弁、上昇用電磁比例制御弁、圧力補
償弁、下降用流量制御弁、下降用電磁比例制御弁などを
設け、上昇用電磁比例制御弁と下降用電磁比例制御弁と
を制御することにより、昇降速度を制御し得るように構
成したので、比較的簡単な構成で以て、所望の昇降速度
特性で作動させることが出来ること、圧力補償弁を設け
たので油圧の影響を受けないためまた複数の可変絞り弁
で速度設定する構成でないことから油温の影響も受けに
くいため、昇降速度に誤差が生じにくく、停止位置精度
も高くなること、エレベータの設置に際して昇降速度特
性を設定する為に複数の可変絞り弁などの設定が不要
で、制御手段の設定用ボリュームなどを介して容易に設
定することが可能になること、などの効果が得られる。
更に、電磁遮断弁手段を設けたことにより、下降用パイ
ロット式流量制御弁や下降用電磁比例弁のフェール時の
安全性を確保できる。
【0012】請求項2に係るエレベータ弁装置によれ
ば、基本的に請求項1と同様の効果が得られる。加え
て、上昇用電磁比例減圧弁と下降用電磁比例減圧弁とを
制御する制御手段を設けたので、複数の設定信号及び昇
降速度特性を予め適切に設定しておけば、所望の上昇速
度特性および下降速度特性で昇降するように制御するこ
とが出来る。
【実施例】
【0013】以下、本考案の実施例について図面に基い
て説明する。本実施例は、図1に示すように、油圧式ホ
ームエレベータのエレベータケージを昇降駆動する油圧
シリンダ1と、この油圧シリンダ1へ油圧を供給する定
容量型油圧ポンプ2との間の油圧回路に介設されるエレ
ベータ弁装置EVに本考案を適用した場合の例である。
図1に基いて説明すると、油圧ポンプ2に接続されるポ
ンプポート4から油圧シリンダ1に接続されるアクチュ
エータポート5へ延びるメイン油路7と、メイン油路7
の分岐点8から分岐してタンク10に接続されたタンク
ポート6に延びる排出用油路9とが設けられ、メイン油
路7のうちの分岐点8よりも上流側の部分には、上昇用
パイロット式流量制御弁11と、チェック弁12とが介
設され、また排出用油路9には下降用パイロット式流量
制御弁15が介設され、上昇用パイロット式流量制御弁
11に供給するパイロット圧を発生させる上昇用電磁比
例弁13と、下降用パイロット式流量制御弁15に供給
するパイロット圧を発生させる下降用電磁比例弁16
と、メイン油路7のうちの上昇用流量制御弁11よりも
上流部分からブリードオフさせるブリードオフ流量を制
御する圧力補償弁14と、リリーフ弁17と、下流位置
に電磁遮断弁装置18とが図示のように設けられてい
る。
【0014】前記上昇用流量制御弁11は、そのパイロ
ット部11aに供給されるパイロット圧に応じて開度が
増大する制御弁であり、また上昇用流量制御弁11は圧
力補償弁14のパイロット部14aへパイロット圧を供
給する機能を有し、圧力補償弁14のパイロット部14
aから延びるパイロット油路20は上昇用流量制御弁1
1の2次側に接続され、また排出用油路9に連なる第1
ドレン油路21は上昇用流量制御弁11の1次側に接続
されている。前記上昇用電磁比例弁13の1次ポート
は、メイン油路7のうちの上昇用流量制御弁11よりも
上流側部分に接続され、上昇用電磁比例弁13の2次ポ
ートは上昇用流量制御弁11のパイロット部11aに接
続され、上昇用電磁比例弁13のドレンポートは第1ド
レン油路21に接続され、上昇用電磁比例弁13は、メ
イン油路7の油圧を減圧してパイロット圧を発生させる
が、メイン油路7の油圧の大小にかかわらず、その上昇
ソレノイド13aに供給される駆動電流に比例したパイ
ロット圧を発生してパイロット部11aへ供給する。
【0015】前記圧力補償弁14は、メイン油路7のう
ちの上昇用流量制御弁11よりも上流部分から分岐して
タンクポート6へ接続されたブリードオフ油路22に介
設され、上昇用流量制御弁11の1次側と2次側の差圧
がバネ14bで設定された設定圧となるようにブリード
オフ油路22からブリードオフされるブリードオフ流量
を制御する。このように、アクチュエータポート5の負
荷圧の大小にかかわらず上昇用流量制御弁11の1次側
と2次側の差圧が設定値に維持されるので、上昇用流量
制御弁11の開度に比例した流量の作動油、つまりパイ
ロット部11aに供給されるパイロット圧で決定される
流量の作動油がアクチュエータポート5へ供給されるこ
とになる。
【0016】前記下降用流量制御弁15は、そのパイロ
ット部15aに供給されるパイロット圧とその2次圧と
で決定される開度となるように作動する制御弁であり、
前記排出用油路9から分岐した第2ドレン油路23に下
降用電磁比例弁16と絞り弁24とが介設され、下降用
電磁比例弁16で発生したパイロット圧は下降用流量制
御弁15のパイロット部15aへ供給されるが、下降用
電磁比例弁16はその1次側の油圧の大小にかかわら
ず、その下降ソレノイド16aへ供給される駆動電流に
比例したパイロット圧を発生する。従って、下降ソレノ
イド16aへ供給する駆動電流を制御することによりパ
イロット圧を介して下降用流量制御弁15を通過する作
動油の流量を制御し、エレベータケージの下降速度を制
御することが出来る。
【0017】前記リリーフ弁17は、メイン油路7の上
流部から分岐してタンクポート6へ連なるリリーフ油路
25に介設され、メイン油路7の油圧が異常上昇したと
きに設定圧でリリーフ作動する。尚、メイン油路7から
分岐した非常用リリーフ油路26には手動操作により開
弁操作される手動下降弁19が介設されている。次に、
電磁遮断弁装置18について説明すると、電磁遮断弁装
置18は、メイン油路7に介設された遮断用チェック弁
27と、この遮断用チェック弁27をバイパスするバイ
パス油路30に介設された絞り弁28および電磁開閉弁
29とで構成され、遮断用チェック弁27は、油圧シリ
ンダ1から排出される作動油の流れを遮断し得る構造の
もので、その受圧室にはバイパス油路30のうちの絞り
弁28よりも下流部分の油圧が導入され、チェック弁体
27aはバネ27bで付勢され、チェック弁体27aの
先端部には遮断時のショック緩和の為の延長部27cが
形成されている。
【0018】エレベータケージの上昇時には電磁開閉弁
29のソレノイドへは通電されず、電磁開閉弁29は閉
位置を保持し、遮断用チェック弁27は通常のチェック
弁と同様に作動する。これに対して、エレベータケージ
の下降時には電磁開閉弁29のソレノイド29aへ通電
され、電磁開閉弁29が開位置に保持され、バイパス油
路30を通って作動油が流れるため、絞り弁28の前後
の差圧がチェック弁体27aに作用しその差圧により遮
断用チェック弁27が開状態に保持され、油圧シリンダ
1の油圧が排出される。しかし、下降用流量制御弁15
または下降用電磁比例弁16等の故障により、下降停止
不能になった場合に、電磁開閉弁29のソレノイド29
aへの通電を停止することにより、電磁開閉弁29を閉
位置に切り換えて、遮断用チェック弁27を遮断状態に
切り換え、エレベータケージの下降を停止させる。この
緊急停止作動時、遮断用チェック弁27aが開位置から
遮断位置に切り換えられるときに延長部27cにより通
路断面積が小さく絞られ、その後通路断面積が零になる
ので、緊急停止時のショックが緩和される。尚、前記上
昇用電磁比例弁13と下降用電磁比例弁16と電磁開閉
弁29とを制御する制御装置40と電動モータ3に電力
を供給する駆動回路31が設けられているが、制御装置
40については後述する。
【0019】ここで、以上説明したエレベータ弁装置E
Vの作用について説明する。電源の投入により油圧ポン
プ2は作動するが、両ソレノイド13a・16aへ通電
していない状態では、上昇用流量制御弁11と下降用流
量制御弁15とは図示の位置にあり、パイロット部11
a・16aの油圧はドレン圧なので、圧力補償弁14は
最大開度で、油圧ポンプ2から吐出される油圧の全量は
ブリードオフ油路22からタンク10へブリードオフさ
れている。エレベータケージを上昇させる場合、上昇用
電磁比例弁13の上昇ソレノイド13aへ所定の上昇パ
ターンの駆動電流が順次供給されると、その刻々の駆動
電流に比例するパイロット圧がパイロット部11aへ順
次供給され、上昇用流量制御弁11がパイロット圧に応
じた開度に順次開き、油圧シリンダ1へ制御された流量
の油圧が供給される。このとき、上昇用流量制御弁11
の2次圧が圧力補償弁14のパイロット部14aへ供給
されて上昇用流量制御弁11の前後の差圧が常に設定圧
に維持されるため、上昇用流量制御弁11を通過する作
動油の流量はパイロット圧に応じた流量となる。従っ
て、上昇ソレノイド13aへ供給する駆動電流を制御す
ることで油圧シリンダ1へ供給する流量を制御し、エレ
ベータケージの上昇速度を制御することが出来る。前記
上昇ソレノイド13aへの駆動電流の供給を停止する
と、上昇用流量制御弁11は閉位置になり、油圧シリン
ダ1への油圧の供給が停止され、エレベータケージの上
昇が停止する。
【0020】一方、エレベータケージを下降させる場
合、下降用電磁比例弁16の下降ソレノイド16aへ所
定の下降パターンの駆動電流が順次供給されると、その
刻々の駆動電流に比例するパイロット圧がパイロット部
15aへ順次供給され、下降用流量制御弁15がパイロ
ット圧に応じた開度に開き、油圧シリンダ1から制御さ
れた流量の油圧が排出される。従って、下降ソレノイド
16aへ供給する駆動電流を制御することで油圧シリン
ダ1から排出する流量を制御し、エレベータケージの下
降速度を制御することが出来る。前記下降ソレノイド1
6aへの駆動電流の供給を停止すると、下降用流量制御
弁15は閉位置になり、油圧シリンダ1からの油圧の排
出が停止され、エレベータケージの下降が停止する。次
に、前記制御装置40について、図2、図3に基いて説
明する。電源回路41は、外部から12Vの直流を受け
てDC/DC変換して4Vと8Vの直流を発生し、この
4Vと8Vと12Vの直流は、それらを必要とする種々
の回路へ供給される。
【0021】高速上昇指令信号UTと、低速上昇指令信
号ULと、高速下降指令信号DTと、低速下降指令信号
DLと、外部リセット信号RESは、エレベータケージ
が昇降するエレベータトランクの近傍の適当個所に設け
られた複数のリミットスイッチから供給される。これら
の信号は絶縁回路とフィルタ回路とを含む入力回路42
を経てシーケンス回路43へ供給される。ロジック回路
からなるシーケンス回路43は信号UT、UL、DT、
DLに対応する設定値切換信号とソレノイド切換信号と
を設定値切換回路48とソレノイド切換回路58へ夫々
供給する。高速上昇速度設定器44、低速上昇速度設定
器45、高速下降速度設定器46、低速下降速度設定器
47は、夫々ボリュームからなり、エレベータの設置時
にこれらの設定器を介して高速上昇速度IUTと低速上昇
速度IULと高速下降速度IDTと低速下降速度IDLとが予
め設定される。これら設定器44〜47の設定信号は設
定値切換回路48へ供給され、例えば、高速上昇指令信
号UTの入力時には高速上昇速度設定器44の高速上昇
速度IUTが選択されてランプ発生回路51へ供給され、
また低速上昇指令信号ULの入力時には低速上昇速度設
定器45の低速上昇速度IULが選択されてランプ発生回
路51へ供給される。また、高速上昇指令信号UTまた
は低速上昇指令信号ULの入力時には上昇用ソレノイド
13aを選択するソレノイド切換信号がソレノイド切換
回路58へ供給される。
【0022】加減速度設定器49は、上昇時及び下降時
における速度増加率(加速度)と速度減少率(減速度)
を設定するもので、図3に示す電流増減率θadを設定す
るボリュームからなり、また停止減速度設定器50は、
停止する時の速度減少率を設定するもので、図3に示す
電流減少率θs を設定するボリュームからなり、これら
加減速度設定器49と停止減速度設定器50の信号はラ
ンプ発生回路51へ供給される。ランプ発生回路51
は、クロック信号発生器を有し、そのクロック信号に基
いて時間をカウントしながら、設定値切換回路48から
の信号、加減速度設定器49からの信号または停止減速
度設定器50からの信号に基いて基本電流を決定し、そ
の基本電流信号Bisを加算器53へ出力する。始動電流
設定器52は、図3に示す始動電流IUS、IDSを共通に
設定するボリュームからなり、その始動電流信号Sisは
加算器53へ出力され、加算器53は基本電流信号と始
動電流信号とを加算した加算電流信号Tisを減算器54
へ出力する。
【0023】電流検出回路61は、上昇時には上昇ソレ
ノイド13aの駆動電流Diを検出し、また下降時には
下降ソレノイド16aの駆動電流Diを検出して検出電
流信号Disを減算器54へ出力する。減算器54では、
加算電流信号Tisから検出電流信号Disを減算した偏差
信号ΔisをPWM回路55へ供給する。前記PWM回路
55は、パルス幅変調によって駆動電流Diを制御する
PWM信号Pwmを発生するもので、PWM周波数設定器
57でPWM周波数が設定され、そのPWM周波数のパ
ルス信号が発信回路56からPWM回路55へ供給さ
れ、PWM回路55は、偏差信号Δisに対応するデュー
ティ値のパルス信号であるPWM信号Pwmをソレノイド
切換回路58へ出力する。上昇時にはソレノイド切換信
号により上昇用のパワートランジスタ59が選択されて
いるのでPWM信号Pwmがパワートランジスタ59のベ
ースに供給され、また下降時には下降用のパワートラン
ジスタ60が選択されているのでPWM信号Pwmがパワ
ートランジスタ60のベースに供給される。こうして、
上昇時には偏差信号Δisで指令されたパルス状の駆動電
流Diが上昇ソレノイド13aへ供給され、また下降時
には偏差信号Δisで指令されたパルス状の駆動電流Di
が下降ソレノイド16aへ供給される。
【0024】尚、始動電流検出回路62は、始動電流を
検出して始動電流検出信号をシーケンス回路43へ供給
し、また過電流検出回路63は、過電流を検出して過電
流検出信号をシーケンス回路43へ供給し、過電流検出
信号はシーケンス回路43を介して出力回路64へ供給
され、この出力回路64から外部へ出力されまたシーケ
ンス回路43から供給される過電流検出信号により過電
流表示灯65が点灯される。更に、前記電磁開閉弁29
のソレノイド29aへ通電供給する駆動回路66と、シ
ーケンス回路43から駆動回路66へ駆動指令信号を供
給するラインに介設されたスイッチ67とが設けられ、
エレベータケージの下降時には駆動指令信号に基いて駆
動回路66からソレノイド29aへ通電するように構成
してある。但し、エレベータ弁ケージ内の緊急スイッチ
を操作すると、スイッチ67が開かれてソレノイド29
aへの通電が停止するようになっている。
【0025】以上説明したように、この制御装置40に
おいては、合計7個の設定器44〜47、49、50、
52によって、始動電流IUS、IDS、加減速率θad、停
止減速率θs 、高速上昇速度IUT、低速上昇速度IUL、
高速下降速度IDT、低速下降速度IDLを設定することに
より、所定の上昇用電流パターンと下降用電流パターン
つまり所定の上昇用速度パターンと下降用速度パターン
とを設定し、この昇降速度パターンを実現するように上
昇用電磁比例弁13と下降用電磁比例弁16とを介して
上昇時の流量と下降時流量とを制御することが出来る。
しかも、可変絞り弁などで流量を制御する構成でなく且
つ圧力補償弁14も設けたので、負荷圧や油温の影響を
受けにくく、昇降速度の誤差が小さくなり、停止精度も
格段に向上する。
【0026】また、電磁遮断弁装置18を設けたので、
下降用流量制御弁15や下降用電磁比例弁16の故障時
にエレベータケージを緊急停止させることが出来るし、
また遮断用チェック弁27のチェック弁体27aに延長
部27cを設けて緊急停止時のショックを緩和するよう
に構成したので、安全性の面で優れたものとなってい
る。尚、前記図1に図示の油圧回路としては、一例を示
すものに過ぎず、本考案の思想を逸脱しない範囲で油圧
回路に種々の変更を加えて実施することもあり得るし、
また前記制御装置40は、実施例のものに限らず、複数
のA/D変換器、入出力インターフェース、マイクロコ
ンピュータ、複数の駆動回路などを主体として構成する
ことも可能であり、また前記実施例の制御装置40に種
々の変更を加えて構成することも有り得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】エレベータ弁装置の油圧回路の全体構成図であ
る。
【図2】制御装置の構成図である。
【図3】昇降速度特性と電流パターンなどのタイムチャ
ートである。
【図4】従来技術に係るエレベータ弁装置の油圧回路の
構成図である。
【符号の説明】
1 油圧シリンダ 2 油圧ポンプ 4 ポンプポート 5 アクチュエータポート 6 タンクポート 7 メイン油路 8 分岐点 9 排出用油路 11 上昇用パイロット式流量制御弁 13 上昇用電磁比例弁 14 圧力補償弁 15 下降用パイロット式流量制御弁 16 下降用電磁比例弁 18 電磁遮断弁装置 27 遮断用チェック弁 28 絞り弁 29 電磁開閉弁

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エレベータケージを昇降駆動する油圧ア
    クチュエータとこの油圧アクチュエータへ油圧を供給す
    る定容量型油圧ポンプ間の油圧回路に介設されるエレベ
    ータ弁装置において、 ポンプポートとアクチュエータポートとを接続するメイ
    ン油路と、 メイン油路の分岐点から分岐してタンクポートに接続さ
    れる排出用油路と、 メイン油路のうちの分岐点よりも上流部分に介設されエ
    レベータケージ上昇時の流量を制御する上昇用パイロッ
    ト式流量制御弁と、 メイン油路のうちの上昇用パイロット式流量制御弁より
    も上流部分の油圧を減圧して上昇用パイロット式流量制
    御弁のパイロット部へ供給する上昇用電磁比例減圧弁
    と、 排出用油路に介設されエレベータケージ下降時の流量を
    制御する下降用パイロット式流量制御弁と、 排出用油路のうちの下降用パイロット式流量制御弁より
    も上流部分の油圧を減圧して下降用パイロット式流量制
    御弁のパイロット部へ供給する下降用電磁比例減圧弁
    と、 メイン油路のうちの上昇用パイロット式流量制御弁より
    も上流部分からタンクポートへ延びるブリードオフ油路
    に介設され、エレベータケージ上昇時に上昇用パイロッ
    ト式流量制御弁の前後の差圧が一定となるようにメイン
    油路からブリードオフする流量を制御する圧力補償弁
    と、 アクチュエータポートからタンクポートへの油路又は油
    圧アクチュエータからアクチュエータポートへの油路に
    介設され、エレベータケージ下降時に排出される作動油
    を遮断可能な電磁遮断弁手段とを備えたことを特徴とす
    るエレベータ弁装置。
  2. 【請求項2】 外部から上昇又は下降を指令する指令信
    号を受け、予め設定された複数の設定信号及び昇降速度
    特性に基いて上昇用電磁比例減圧弁と下降用電磁比例減
    圧弁とを制御する制御手段とを備えたことを特徴とする
    請求項1に記載のエレベータ弁装置。
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