JPH089055Y2 - バーチカルコンベアを有する搬送設備 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、バーチカルコンベアを有する搬送設備に関
するものである。

［従来の技術］ 例えば一階部分から二階部分へというように荷を高低
差のある位置へ搬送する場合、水平コンベアに傾斜をも
たせて荷を搬送するのに比べ、省スペース化を図れる等
の理由からバーチカルコンベア（V.C）が用いられるこ
とが多い。

第３図はバーチカルコンベア１を有する従来の搬送設
備の概要を示す平面図であり、上流側のコンベア２上を
流れてくる荷３を一個ずつ乗移りコンベア４から前記バ
ーチカルコンベア１のキャッチャ（図示せず）上に移載
し、所要高さ位置に配設された下流側のコンベア５へ搬
送するようにしている。

［考案が解決しようとする課題］ しかしながら、第３図に示される如く大小ランダムサ
イズの荷３がコンベア２上に流される場合、前記バーチ
カルコンベア１のキャッチャは最大サイズの荷３に合わ
せて決定されるため、前記バーチカルコンベア１の搬送
能力を高めることができず、このことが全体ライン流量
を制限する原因となっていた。

本考案は、斯かる実情に鑑み、搬送能力向上を図り得
るバーチカルコンベアを有する搬送設備を提供しようと
するものである。

［課題を解決するための手段］ 本考案は、バーチカルコンベアの上流側に配設され、
最大サイズの荷を載置可能な荷揃えコンベアと、 該荷揃えコンベアの下流端位置に出没自在に設けられ
たストッパと、 前記荷揃えコンベア上の幅方向一端側上下流位置に荷
が載置されているか否かを検出する在席検出器と、 前記荷揃えコンベアの上流側に配設され、最大サイズ
の荷を載置可能な荷識別コンベアと、 該荷識別コンベアの下流端位置に出没自在に設けられ
たストッパと、 前記荷識別コンベア上に荷が載置されたことを検出す
る在席検出器と、 前記荷識別コンベア上の荷の長さと幅の大小を検出す
るサイズ検出器と、 前記荷識別コンベアの上流側に配設され、荷を前記荷
識別コンベアの幅方向一端側へ載置せしめ得る幅寄せコ
ンベアと、 前記荷揃えコンベアの幅方向一端側に配設され、前記
幅寄せコンベアによって幅寄せされた荷を荷揃えコンベ
アの幅方向他端側へ移動せしめ得る荷揃え装置と を備えたことを特徴とするものである。

［作用］ 従って、幅寄せコンベアによって荷識別コンベアの幅
方向一端側に幅寄せされた先頭の荷は、荷識別コンベア
上でそのサイズが検出された後、荷揃えコンベア上に送
られ、後続の荷の前述と同様に検出されたサイズに応じ
て、前記先頭の荷が荷揃えコンベア上において荷揃え装
置によって適宜幅方向に移動され、後続の荷が荷揃えコ
ンベアの空きスペースに送られ、更に後続の荷が荷揃え
コンベアの残りのスペースに載置可能である場合にはそ
の荷を荷揃えコンベアに送り込み、次の荷が荷揃えコン
ベア上に載置できなくなるまでこれが繰り返され、なる
べく荷揃えコンベアを満席状態としてから荷がバーチカ
ルコンベアに移載される。

［実施例］ 以下、図面に基づいて本考案の実施例を説明する。

第１図及び第２図（イ）（ロ）（ハ）（ニ）（ホ）は
本考案の一実施例であり、バーチカルコンベア１の上流
側に配設された乗移りコンベア４の上流側に、最大サイ
ズの荷を載置可能な荷揃えコンベア６を配設し、該荷揃
えコンベア６の下流端位置にストッパ７を出没自在に設
け、前記荷揃えコンベア６上の幅方向一端側上下流位置
に荷が存在するか否かを検出するための光電管等の在席
検出器8,9を設ける。

前記荷揃えコンベア６の上流側に、最大サイズの荷を
載置可能な荷識別コンベア10を配設し、該荷識別コンベ
ア10の下流端位置にストッパ11を出没自在に設け、前記
荷識別コンベア10上の下流位置に荷が存在するか否か、
即ち該荷前端部が前記ストッパ11に当接する位置まで到
達しているかどうかを検出するための光電管等の在席検
出器12を設け、前記荷識別コンベア10上の荷の長さの大
小を検出するための光電管等のサイズ検出器13、及び前
記荷識別コンベア10上の荷の幅の大小を検出するための
光電管等のサイズ検出器14を設ける。

前記荷識別コンベア10の上流側に、上流側のコンベア
２から送られてくる荷を前記荷識別コンベア10の幅方向
一端側へ載置せしめ得る幅寄せコンベア15を配設する。

更に、前記荷揃えコンベア６の幅方向一端側に、前記
幅寄せコンベア15によって幅寄せされた荷を荷揃えコン
ベア６の幅方向他端側へ移動せしめ得るプッシャ等の荷
揃え装置16,17を配設する。

次に、上記実施例の作動を説明する。

上流側のコンベア２から搬送されてくる先頭の荷３′
は、幅寄せコンベア15によって荷識別コンベア10の幅方
向一端側に幅寄せされ、荷識別コンベア10上に突出して
いるストッパ11に突き当たり停止する（第２図（イ）参
照）。

前記先頭の荷３′がストッパ11に突き当たる位置に達
したことが在席検出器12によって検出されると、サイズ
検出器13,14によって前記荷３′のサイズが検出され
る。（第２図（イ）の場合には長さ：大、幅：小の荷
３′であると判別される。） 前記荷３′のサイズが検出されると、前記ストッパー
11が一旦荷識別コンベア10の下に没入し、前記荷３′が
第２図（ロ）の如く荷揃えコンベア６上に送られ、突出
しているストッパ７に突き当たり停止すると共に、後続
の荷３″が前記幅寄せコンベア15によって荷識別コンベ
ア10の幅方向一端側に幅寄せされ、荷識別コンベア10上
に再び突出したストッパ11に突き当たり停止する。

この状態で、先頭の荷３′の場合と同様に後続の荷
３″のサイズがサイズ検出器13,14によって検出され
る。（第２図（ロ）の場合には荷３″は長さ：小、幅：
小であると判別される。） 前記後続の荷３″のサイズが検出され、該荷３″を荷
揃えコンベア６上に載置可能なサイズであることが確認
されると、前記荷揃えコンベア６上の幅方向一端側上下
流位置に荷３′が載置されているか否かが在席検出器8,
9によって検出され、この場合荷３′が載置されている
ため、荷揃え装置16,17が作動し第２図（ハ）の如く前
記荷３′が荷揃えコンベア６の幅方向他端側へ移動され
る。

前記荷揃え装置16,17の元の位置に復帰すると、前記
ストッパ11が没入し、前記荷３″が第２図（ニ）の如く
荷揃えコンベア６上に送られ、突出しているストッパ11
に突き当たり停止すると共に、更に後続の荷３が前記
幅寄せコンベア15によって荷識別コンベア10の幅方向一
端側に幅寄せされ、荷識別コンベア10上に再び突出した
ストッパ11に突き当たり停止する。

この状態で、後続の荷３″の場合と同様に更に後続の
荷３のサイズがサイズ検出器13,14によって検出され
る。（第２図（ニ）の場合には荷３は長さ：小、幅：
小であると判別される。） 前記荷３のサイズが検出され、該サイズが、現在空
いている状態であることが在席検出器８によって確認さ
れている荷揃えコンベア６の幅方向一端側上流位置に載
置可能な大きさである場合には、前記ストッパ11が没入
し、前記荷３が第２図（ホ）の如く荷揃えコンベア６
上に送られる。

第２図（ホ）の如く荷揃えコンベア６上に荷３′,
3″,3が満席状態で載置されるか、或いは空きがあっ
ても次の荷（図示せず）がその空き部分に載置できない
サイズである場合には、ストッパ７が荷揃えコンベア６
の下へ没入し、前記荷３′,3″,3が一まとめにされた
状態で乗移りコンベア４上に送られ、該乗移りコンベア
４からバーチカルコンベア１のキャッチャ（図示せず）
上に移載され、所要高さ位置に配設された下流側のコン
ベア５へ搬送される。

こうして、バーチカルコンベア１の搬送能力を高める
ことでき、全体ライン流量のアップも可能となる。

又、従来方式と同じ寸法でバーチカルコンベア１の上
下流側のコンベア上にストレージを多くとることが可能
となり、特に仕分コンベアラインの一部としてバーチカ
ルコンベア１を組み込む場合には効果が大となる。

更に、従来と同一流量を確保すれば足りるような場合
には、バーチカルコンベア１のキャッチャのピッチを長
く取る（キャッチャの枚数を少なくする）か、或いは前
記キャッチャを駆動するチェーン速度を遅くすることが
可能となることから、低騒音化を図ることもできる。

尚、本考案のバーチカルコンベアを有する搬送設備
は、上述の実施例にのみ限定されるものではなく、乗移
りコンベアを省略し荷揃えコンベアから直接バーチカル
コンベアへ荷を送り込むようにしてもよいこと等、その
他、本考案の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更
を加え得ることは勿論である。

［考案の効果］ 以上説明したように本考案のバーチカルコンベアを有
する搬送設備によれば、下記の如き種々の優れた効果を
奏し得る。

（１）バーチカルコンベアの搬送能力を高めることがで
き、全体ライン流量のアップも可能となる。

（２）従来方式と同じ寸法でバーチカルコンベアの上下
流側のコンベア上のストレージを多くとることが可能と
なり、特に仕分コンベアラインの一部としてバーチカル
コンベアを組み込む場合には効果を大となる。

（３）従来と同一流量を確保すれば足りるような場合に
は、バーチカルコンベアのキャッチャのピッチを長く取
る（キャッチャの枚数を少なくする）か、或いは前記キ
ャッチャを駆動するチェーン速度を遅くすることが可能
となることから、低騒音化を図ることもできる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の平面図、第２図（イ）
（ロ）（ハ）（ニ）（ホ）は本考案の一実施例の作動を
示す平面図、第３図は従来例の平面図である。 １はバーチカルコンベア、3,3′３″,3は荷、６は荷
揃えコンベア、７はストッパ、8,9は在席検出器、10は
荷識別コンベア、11はストッパ、12は在席検出器、13,1
4はサイズ検出器、15は幅寄せコンベア、16,17は荷揃え
装置を示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】バーチカルコンベアの上流側に配設され、
   最大サイズの荷を載置可能な荷揃えコンベアと、 該荷揃えコンベアの下流端位置に出没自在に設けられた
   ストッパと、 前記荷揃えコンベア上の幅方向一端側上下流位置に荷が
   載置されているか否かを検出する在席検出器と、 前記荷揃えコンベアの上流側に配設され、最大サイズの
   荷を載置可能な荷識別コンベアと、 該荷識別コンベアの下流端位置に出没自在に設けられた
   ストッパと、 前記荷識別コンベア上に荷が載置されたことを検出する
   在席検出器と、 前記荷識別コンベア上の荷の長さと幅の大小を検出する
   サイズ検出器と、 前記荷識別コンベアの上流側に配設され、荷を前記荷識
   別コンベアの幅方向一端側へ載置せしめ得る幅寄せコン
   ベアと、 前記荷揃えコンベアの幅方向一端側に配設され、前記幅
   寄せコンベアによって幅寄せされた荷を荷揃えコンベア
   の幅方向他端側へ移動せしめ得る荷揃え装置と を備えたことを特徴とするバーチカルコンベアを有する
   搬送設備。