JPH088909A - ネットワークシステムの状態診断・監視装置 - Google Patents

ネットワークシステムの状態診断・監視装置

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JPH088909A
JPH088909A JP6137119A JP13711994A JPH088909A JP H088909 A JPH088909 A JP H088909A JP 6137119 A JP6137119 A JP 6137119A JP 13711994 A JP13711994 A JP 13711994A JP H088909 A JPH088909 A JP H088909A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 任意の経路を持つテスト用パケットをネット
ワーク上に流し、その結果得られた情報を収集すること
によって、より多くの情報に基づいた的確なネットワー
クシステムの診断・監視を実現する装置を提供するこ
と。 【構成】 ネットワークシステムの状態の診断・監視を
行なう監視装置111を、システム内に一つまたは複数
設定し、監視装置111は、システムの診断・監視を目
的とするテスト用パケットをシステム内で任意の経路を
設定して通信させ、その結果として得られた、CPU負
荷、送受信時刻などの情報を集め、それらの情報に基づ
いて、ネットワークシステムの負荷状態、異常状態を検
知し、操作員が認識できるように必要な表示を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数のコンピュータ装
置が一つまたは複数のネットワークにより接続されたネ
ットワークシステムの状態を診断・監視する装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、ネットワークシステムを診断・監
視する手段としては、システム内に設置した監視装置
が、システム内の装置のそれぞれから、定周期でまたは
要求することによりパケットを受信するという方式があ
り、正常に受信できなければ、システム内に何らかの障
害が発生したと判断することができる。
【0003】しかし、この方式の場合、障害箇所がどこ
にあるのかを特定することはできず、特定するためには
別の手段が必要となる。
【0004】この問題を解決するために、たとえば、
「特表平2−501019,パケット交換ネットワーク
をテストする装置」「特開昭63−139443,通信
ネットワーク診断方式」「特開平4−103244,ネ
ットワーク監視方式」においては、監視装置が経路を設
定してテスト用パケットをネットワーク上に流す方法が
考案されている。いずれの方法も、テスト用パケットの
通信が経路上において正常に行われなければ、何らかの
手段により、監視装置に通知を行い、監視装置はそれに
よって障害箇所を特定することができるというものであ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の監視装置は、いずれも、テスト用パケットの用
途を障害検知にのみ限定したものである。
【0006】したがって、受信装置がテスト用パケット
に各種情報を書き込む手段、書き込まれた各種情報を監
視装置が取得する手段、取得した情報に基づいて、ネッ
トワークシステムの負荷状態、異常状態を検知する手
段、あるいは、検知に必要な表示を行う手段、定周期の
パケット送信によりシステムの状態の変化に関する診断
・監視を行う手段、得た結果に基づいて、操作員が臨機
応変に新しいテスト用パケットを通信させる手段、など
については、いずれも触れられていない。
【0007】本発明は、前記の従来技術の問題点を解決
するためになされたものであり、本発明の目的は、テス
ト用パケットをより広範な情報収集に利用し、それによ
り、障害検知に限定されない広範囲のネットワークシス
テムの状態診断・監視を実現する装置を提供することに
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明の第1のネットワークシステムの状態診断・
監視装置は、複数のコンピュータ装置が一つまたは複数
のネットワークにより接続されたネットワークシステム
の状態を診断・監視するのにあたって、該ネットワーク
システムの診断・監視を行なう監視装置を、該システム
内に一つまたは複数設定し、該監視装置は、各種の指示
を行なうための入力手段と、ネットワークシステムの診
断・監視を目的とするテスト用パケットを該ネットワー
クシステム内で通信させる通信手段と、前記ネットワー
クシステムの各種状態情報及び各種プログラムが格納さ
れる記憶手段と、前記ネットワークシステムの状態の診
断・監視結果を示す情報を表示する表示手段と、前記通
信手段によるテスト用パケットの通信を行なった結果と
して得られた前記ネットワークシステムの状態診断・監
視に関連する情報を収集し、分類して前記記憶手段に格
納すると共に、該記憶手段に分類して蓄積された前記ネ
ットワークシステムの状態診断・監視に関連する情報に
基づいてネットワークシステムの状態を診断・監視する
ための処理を行ない、その結果を前記表示手段に出力す
る処理手段とを有するようにしたものである。
【0009】また、本発明の第2のネットワークシステ
ムの状態診断・監視装置は、前記第1の状態診断・監視
装置において、前記テスト用パケットは、前記ネットワ
ークシステム内の複数の装置を順番に経由する経路情報
を有し、前記複数の装置は前記テスト用パケットを受信
すると、前記経路情報を参照し、次の経由装置に送信す
るようにしたものである。
【0010】また、本発明の第3のネットワークシステ
ムの状態診断・監視装置は、前記第2の状態診断・監視
装置おいて、前記テスト用パケットの経路情報は、前記
監視装置において事前に設定されるるようにしたもので
ある。
【0011】また、本発明の第4のネットワークシステ
ムの状態診断・監視装置は、前記第3の状態診断・監視
装置において、前記経路情報は、前記ネットワークシス
テム内のすべての装置、すべてのネットワークを経由す
るように設定されるようにしたものである。
【0012】また、本発明の第5のネットワークシステ
ムの状態診断・監視装置は、前記第3の状態診断・監視
装置において、前記ネットワークシステム内のすべての
装置、すべてのネットワークを経由するような一つの経
路を示す経路情報を複数に分割し、該分割された複数の
経路を示す複数の各経路情報を対応する複数の各テスト
用パケットの経路情報として設定するようにしたもので
ある。
【0013】また、本発明の第6のネットワークシステ
ムの状態診断・監視装置は、前記第1乃至第5の状態診
断・監視装置において、前記テスト用パケットを受信し
た前記ネットワークシステム内の各装置は、ネットワー
クシステムの状態診断、監視に関連する情報を前記テス
ト用パケットに書き込むようにしたものである。
【0014】また、本発明の第7のネットワークシステ
ムの状態診断・監視装置は、前記第6の状態診断・監視
装置において、前記テスト用パケットに書き込む情報
に、前記装置のCPU負荷を含むようにしたものであ
る。
【0015】また、本発明の第8のネットワークシステ
ムの状態診断・監視装置は、前記第6の状態診断・監視
装置において、前記テスト用パケットに書き込む情報
に、前記装置のバッファ使用率を含むようにしたもので
ある。
【0016】また、本発明の第9のネットワークシステ
ムの状態診断・監視装置は、前記第6の状態診断・監視
装置において、前記装置が多重系装置を構成していると
き、前記のテスト用パケットに書き込む情報に、前記置
の主従系に関する情報を含むようにしたものである。
【0017】また、本発明の第10のネットワークシス
テムの状態診断・監視装置は、前記第6の状態診断・監
視装置において、前記テスト用パケットに書き込む情報
に、該テスト用パケットを前記装置が受信した時刻及び
送信した時刻の情報を含むようにしたものである。
【0018】また、本発明の第11のネットワークシス
テムの状態診断・監視装置は、前記第1乃至第10の状
態診断・監視装置において、前記テスト用パケットの最
終的な送信先は、前記監視装置であるようにしたもので
ある。
【0019】また、本発明の第12のネットワークシス
テムの状態診断・監視装置は、前記第1乃至第10の状
態診断・監視装置において、前記テスト用パケットを受
信した前記ネットワークシステム内の装置は、前記テス
ト用パケットが該装置を通過したことを示す何らかのパ
ケットを前記監視装置に送信するようにしたものであ
る。
【0020】また、本発明の第13のネットワークシス
テムの状態診断・監視装置は、前記第6乃至第10の状
態診断・監視装置において、前記装置は、前記情報を書
き込んだテスト用パケットを前記監視装置に送信するよ
うにしたものである。
【0021】また、本発明の第14のネットワークシス
テムの状態診断・監視装置は、前記第6乃至第10の状
態診断・監視装置において、前記装置は、前記情報を書
き込んだ前記テスト用パケットのコピーを前記監視装置
に送信するようにしたものである。
【0022】また、本発明の第15のネットワークシス
テムの状態診断・監視装置は、前記第1乃至第14の状
態診断・監視装置において、前記監視装置は、前記テス
ト用パケットを受信した前記ネットワークシステム内の
装置が行う前記各処理に対する指示情報として、前記テ
スト用パケットへ書き込む情報の種類、テスト用パケッ
トの次の送信先の装置番号、前記監視装置の装置番号
を、該テスト用パケットに予め書き込んでおくようにし
たものである。
【0023】また、本発明の第16のネットワークシス
テムの状態診断・監視装置は、前記第1乃至第14の状
態診断・監視装置において、前記監視装置は、前記テス
ト用パケットを受信した前記ネットワークシステム内の
装置が行う前記各処理の処理内容自体を、該テスト用パ
ケットに書き込んでおくようにしたものである。
【0024】また、本発明の第17のネットワークシス
テムの状態診断・監視装置は、前記第15または第16
の状態診断・監視装置において、前記各装置は、前記指
示情報もしくは前記処理内容にしたがって、共通の手順
で前記各処理を行うようにしたものである。
【0025】また、本発明の第18のネットワークシス
テムの状態診断・監視装置は、前記第7乃至第9の状態
診断・監視装置において、前記監視装置は、前記情報に
基づいて、前記装置の負荷状態、異常状態を検知し、該
装置の負荷状態、異常状態を操作員が認識できるように
表示するようにしたものである。
【0026】また、本発明の第19のネットワークシス
テムの状態診断・監視装置は、前記第10の状態診断・
監視装置において、前記監視装置は、前記受信時刻、送
信時刻の情報を用いて、ある送信装置から対応する受信
装置への送達時間を計算し、該計算結果に基づいて、前
記送信装置から前記受信装置への経路上のネットワーク
の負荷状態を推定するとともに、該負荷状態を操作員が
認識するために必要な表示を行うようにしたものであ
る。
【0027】また、本発明の第20のネットワークシス
テムの状態診断・監視装置は、前記第10の状態診断・
監視装置において、前記監視装置は、前記受信時刻、送
信時刻の情報を用いて、ある送信装置から対応する受信
装置への送達時間を計算し、該計算結果に基づいて、装
置の持つ時刻情報のずれを検知すると共に、該時刻情報
のずれを操作員が認識するために必要な表示を行うよう
にしたものである。
【0028】また、本発明の第21のネットワークシス
テムの状態診断・監視装置は、前記第11の状態診断・
監視装置において、前記監視装置は、前記テスト用パケ
ットを、最終的に前記監視装置が受信したか否かに基づ
いて、該テスト用パケットの経由装置、経由ネットワー
クの異常の有無を検知すると共に、該テスト用パケット
の経由装置、経由ネットワークの異常の有無を操作員が
認識するために必要な表示を行うようにしたものであ
る。
【0029】また、本発明の第22のネットワークシス
テムの状態診断・監視装置は、前記第12乃至第14の
状態診断・監視装置において、前記パケットを前記監視
装置が受信したか否かに基づいて、該パケットの経由ネ
ットワーク、および該パケットの送信装置が受信したテ
スト用パケットの経由装置、経由ネットワークの異常の
有無を検知すると共に、操作員が認識するために必要な
表示を行うようにしたものである。
【0030】また、本発明の第23のネットワークシス
テムの状態診断・監視装置は、前記第1乃至第22の状
態診断・監視装置において、前記監視装置は、前記テス
ト用パケットを、一定周期で通信させるようにしたもの
である。
【0031】また、本発明の第24のネットワークシス
テムの状態診断・監視装置は、前記第23の状態診断・
監視装置において、前記監視装置は、一定周期で返送さ
れたテスト用パケットから得られる前記情報に基づい
て、ネットワークシステムの負荷状態、異常状態の変化
を検知すると共に、該ネットワークシステムの負荷状
態、異常状態の変化を操作員が認識するために必要な表
示を行うようにしたものである。
【0032】また、本発明の第25のネットワークシス
テムの状態診断・監視装置は、前記第1乃至第24の状
態診断・監視装置において、前記ネットワークシステム
を複数のサブシステムに分割し、該サブシステムにはそ
れぞれサブ監視装置を設定し、該サブ監視装置はそれぞ
れ、監視範囲内のサブシステムに関して、前記監視装置
と同一のもしくは縮退した機能を有するようにしたもの
である。
【0033】また、本発明の第26のネットワークシス
テムの状態診断・監視装置は、前記第25の状態診断・
監視装置において、前記ネットワークシステムを任意の
階層を持つサブシステムに分割し、各階層のサブシステ
ムにはそれぞれ各階層のサブ監視装置を設定し、各階層
のサブ監視装置はそれぞれ、監視範囲内の各階層サブシ
ステムに関して、前記監視装置と同一のもしくは縮退し
た機能を有するようにしたものである。
【0034】また、本発明の第27のネットワークシス
テムの状態診断・監視装置は、前記第25または第26
の状態診断・監視装置において、前記監視装置と、最下
位の階層でない前記サブ監視装置とは、監視範囲内に存
在する、前記監視装置の一階層下の各サブ監視装置の持
つ機能を、何らかの手段により起動させる機能を有する
ようにしたものである。
【0035】また、本発明の第28のネットワークシス
テムの状態診断・監視装置は、前記第27の状態診断・
監視装置において、前記監視装置と、最下位の階層でな
い前記サブ監視装置とは、監視範囲内に存在する、該監
視装置の一階層下のすべてのサブ監視装置を順番に経由
する経路情報を有するパケットを送信し、該パケットを
用いて、前記機能を起動させるようにしたものである。
【0036】また、本発明の第29のネットワークシス
テムの状態診断・監視装置は、前記第28の状態診断・
監視装置において、前記一階層下の各サブ監視装置は、
前記パケットを受信すると、監視範囲内に存在する、さ
らに一階層下のすべてのサブ監視装置を経由するパケッ
トを送信する機能、または、監視範囲内で通信されるテ
スト用パケットを送信する機能を起動するようにしたも
のである。
【0037】また、本発明の第30のネットワークシス
テムの状態診断・監視装置は、前記第28の状態診断・
監視装置において、前記一階層下のすべてのサブ監視装
置を経由するパケットは、前記テスト用パケットと同一
の構造と機能を有するようにしたものである。
【0038】また、本発明の第31のネットワークシス
テムの状態診断・監視装置は、前記第25乃至第30の
状態診断・監視装置において、各階層のサブ監視装置
は、該装置が得た情報を、一階層上の監視装置に送信す
るようにしたものである。
【0039】また、本発明の第32のネットワークシス
テムの状態診断・監視装置は、前記第1乃至第31の状
態診断・監視装置において、前記監視装置の表示手段に
は、前記ネットワークシステムの全体または一部の構成
図を表示し、該表示画面上に、前記テスト用パケットを
通信させた結果得られた情報に基づいて、ネットワーク
システムの負荷状態、異常状態を検知した結果の表示、
あるいは、操作員が認識するために必要な表示を行うよ
うにしたものである。
【0040】また、本発明の第33のネットワークシス
テムの状態診断・監視装置は、前記第24の状態診断・
監視装置において、前記監視装置の表示手段には、前記
ネットワークシステムの全体または一部の構成図を表示
し、該表示画面上に、前記一定周期で得られる情報に基
づいて、ネットワークシステムの負荷状態、異常状態の
変化を検知した結果の表示、あるいは、操作員が認識す
るために必要な表示を行うようにしたものである。
【0041】また、本発明の第34のネットワークシス
テムの状態診断・監視装置は、前記第32または第33
の状態診断・監視装置において、前記表示画面上に、前
記テスト用パケットの経路を示す矢印もしくはそれに相
当する記号を表示し、該記号の種類または色または太さ
により、前記表示を行うようにしたものである。
【0042】また、本発明の第35のネットワークシス
テムの状態診断・監視装置は、前記第34の状態診断・
監視装置において、前記テスト用パケットの経路を示す
矢印は前記表示画面上で必要に応じブリンク表示される
ようにしたものである。
【0043】また、本発明の第36のネットワークシス
テムの状態診断・監視装置は、前記第32または第33
の状態診断・監視装置において、前記表示画面上の各装
置、各ネットワークを示す部分を、特殊な模様または色
または太さにより表すことにより、前記表示を行うよう
にしたものである。
【0044】また、本発明の第37のネットワークシス
テムの状態診断・監視装置は、前記第36の状態診断・
監視装置において、前記表示画面上の各装置、各ネット
ワークを示す部分は必要に応じブリンク表示されるよう
にしたものである。
【0045】また、本発明の第38のネットワークシス
テムの状態診断・監視装置は、前記第32乃至第37の
状態診断・監視装置において、通信を終了した前記テス
ト用パケットのなかから、操作員が一つまたは複数を任
意に指定できる機能を有し、該指定にしたがって、前記
表示画面上に、該一つまたは複数のテスト用パケットに
関する前記表示を、単独でまたは同時に行うようにした
ものである。
【0046】また、本発明の第39のネットワークシス
テムの状態診断・監視装置は、前記第32乃至第37の
状態診断・監視装置において、前記監視装置は、前記表
示画面を見ながら、操作員が新しいテスト用パケットの
経路を任意に指定できる機能を有し、該指定にしたがっ
て、新しいテスト用パケットを通信させるようにしたも
のである。
【0047】
【作用】前記手段によれば、ネットワークシステムの診
断・監視を目的とする監視装置を、システム内に一つま
たは複数設定し、監視装置は、システムの診断・監視を
目的とするテスト用パケットをシステム内で任意の経路
を設定して通信させ、その結果として得られた、CPU
負荷、送受信時刻などの情報を集め、それらの情報に基
づいて、ネットワークシステムの負荷状態、異常状態を
検知する、あるいは、操作員が検知するために必要な表
示を行うようにしたので、より多くの情報に基づいた的
確なネットワークシステムの診断・監視を行うことがで
きる。
【0048】
【実施例】以下、本発明の実施例を、図を用いて説明す
る。
【0049】図1は、本発明に係るネットワークシステ
ムの状態診断・監視装置の一実施例の概要を説明した図
である。
【0050】ここでは、対象とするネットワークシステ
ムとして、101に示すネットワークA、102に示す
ネットワークB、103に示すネットワークCの、3つ
の広域ネットワークを基幹とするシステムを想定してい
る。このようなネットワークシステムに対して、111
で示す監視装置がシステムの診断・監視を行うものとす
る。
【0051】そのために、本発明では、テスト用のパケ
ットをネットワーク上に流す。例えば、装置112〜1
17(装置112、114、116は中継装置)、およ
びその周辺のネットワークの生死状態、負荷状態を監視
するときには、監視装置111から、矢印121〜12
7で示されるように、装置112〜117を巡回して戻
ってくるパケットを送信する。
【0052】各装置は、パケットを受信すると、CPU
負荷など自装置に関する情報、パケットの受信、送信時
刻などをパケットに書き込み、次の装置に送信すると同
時に、破線矢印131〜135で示されるように、監視
装置111にも返送する。
【0053】監視装置111は、各装置から返送されて
くるパケットの情報を集め、記憶しておく。情報が集め
られると、監視装置では、各装置によりパケットに書き
込まれたCPU負荷などの情報から、各装置の状態を検
知することができる。
【0054】また、各装置により書き込まれたパケット
の受信、送信時刻から、パケットの挙動がわかり、ネッ
トワークの負荷などの状態を推定することができる。
【0055】更に、パケットが正常に返送されない場合
は、返送されてきた状況から、障害箇所を検知すること
ができる。テストパケットの巡回経路は任意に設定する
ことができるので、本発明によれば、以上のような診断
・監視をネットワークシステムの任意の箇所について行
うことができる。
【0056】監視装置111の具体的構成を図15に示
す。同図において、監視装置111は、通信装置10
と、処理装置11と、入力装置12と、表示装置13
と、バッファメモリ14と、記憶装置15とを有してい
る。
【0057】通信装置10は、ネットワークシステムの
状態の診断・監視を目的とするテスト用パケットを上記
ネットワークシステム内で設定された経路に送信し、ま
た各装置と通信する。
【0058】入力装置12は、表示装置13または処理
装置11に対して各種の指示を入力する。またバッファ
メモリ14は処理措置11により処理された各種データ
を一時的に蓄積し、蓄積されたデータを記憶装置15に
格納する。
【0059】記憶装置15にはテスト用パケットをネッ
トワークシステム内で設定された経路内を巡回させた結
果、各装置から返送されたパケットから得られた各種状
態情報及び各種プログラムが格納されている。
【0060】処理装置11は、通信装置10によるテス
ト用パケットの通信を行なった結果として得られたネッ
トワークシステムの状態診断・監視に関連する情報を収
集し、分類してバッファメモリ14を介して記憶装置1
5に格納すると共に、記憶装置15に分類して蓄積され
た上記ネットワークシステムの状態診断・監視に関連す
る情報に基づいてネットワークの状態を診断・監視する
ための処理を行ない、その処理結果を表示装置13に出
力する。
【0061】表示装置13はネットワークシステムの状
態の診断・監視結果を可視的に表示する。
【0062】以上の本発明のネットワークシステムの状
態診断・監視装置を、テスト用パケットを用いない従来
の監視装置と比較してみる。
【0063】図2は、従来装置で、図1と同様の機能を
実現しようとした場合の例である。図1と同様に、監視
装置111が装置112〜117を監視する場合を、図
2は示している。ここで、監視装置111は、矢印20
2〜207で示されるように、装置112〜117のそ
れぞれから、定周期でまたは要求することによりパケッ
トを受信する。パケットにはCPU負荷などの情報が書
き込まれており、監視装置111では、図1の場合と同
様に、これらの情報から各装置の状態を検知することが
できる。
【0064】しかし、ネットワークの状態に関しては、
パケットの通信が監視装置とそのほかの装置との間に限
られていて、その間の経路が複数存在する場合もあるた
め、矢印202〜207で示されるようなパケットの挙
動だけでは、ネットワークの負荷などの状態を推定する
ことはできない。
【0065】また、パケットが正常に受信できなかった
場合も、障害箇所がどこであるのかを特定することもで
きない。監視装置の下にサブの監視装置を設ければ、こ
れらの問題点は多少改善されるが、本質的には同じ問題
点が残る。
【0066】結局、図2の従来装置では、診断・監視の
ための手段が、監視装置と他装置との間の通信に限られ
ているため、得られる情報に限界があるのに対し、本発
明のネットワークシステムの状態診断・監視装置では、
テストパケットを任意の経路に設定できるため、より多
くの情報をシステムの診断・監視のために得ることがで
きる、という相違がある。
【0067】図3は、本発明を実施する場合の、具体的
なテストパケット経路の一例を示したものである。
【0068】テストパケットはシステム内の装置、ネッ
トワークの診断・監視を行うためのものであるから、一
つのテストパケットですべての診断・監視を行おうとす
れば、そのパケットはシステム内のすべての装置、ネッ
トワークを少なくとも一度は通過するような経路をとる
ことになる。図3はそのような経路を示したものであ
る。この経路は、パケットの書き込み領域の容量の問題
やパケット消失の可能性の問題を考えれば、現実的なも
のとは言えないが、この経路をいくつかに分割して、そ
のそれぞれを複数のテストパケットに割り当てれば、複
数のパケットで全体の診断・監視を行うことができるな
ど、応用例はいろいろ考えられる。
【0069】図3の例では、監視装置111から送信さ
れたパケットは、まず、101で示すネットワークAに
接続されている各装置、ネットワークを巡回する。イー
サネット301および装置302、303はネットワー
クAに接続されていないが、ネットワークAに接続され
ている装置304を介してのみ、システムの他部分とつ
ながっているので、矢印305、306、307に示す
ように、ネットワークAの配下部分としてテストパケッ
トは巡回する。
【0070】ネットワークAに接続されている各装置、
ネットワークの巡回を終了すると、テストパケットは、
中継装置112に送信され、矢印311に示す経路によ
って、102に示すネットワークBに接続されている各
装置、ネットワークの巡回を開始する。装置312、3
13など、複数のネットワークに接続されている装置に
関しては、図に示すように、接続されている各ネットワ
ークごとにテスト用パケットの経路を設定する。装置3
14のように、ネットワークBに二つの口を持っている
装置に関しては、矢印315、316に示すように、そ
の両方を通るようにテスト用パケットの経路を設定す
る。
【0071】ネットワークBに接続されている各装置、
ネットワークの巡回を終了すると、テストパケットは、
中継装置114に送信され、矢印321に示す経路によ
って、103に示すネットワークCに接続されている各
装置、ネットワークの巡回を開始する。
【0072】ネットワークA、Bと同様に、ネットワー
クCに接続されている各装置、ネットワークの巡回を終
了すれば、テストパケットは中継装置116を通って監
視装置111にもどり、システム内のすべての装置、ネ
ットワークを少なくとも一度は通過するような経路を通
った巡回を終了する。
【0073】以上は一つの監視装置が一つのテストパケ
ットのみですべてを診断・監視する場合の例だが、監視
装置の下に、それぞれの配下装置、ネットワークを持つ
サブの監視装置を設けて、それぞれのサブ監視装置が自
分の配下の診断・監視を行うようにすれば、より現実的
な適用に近いテスト用パケットの経路設定を行うことが
できる。図4はその例を示したものである。
【0074】本実施例で挙げているネットワークシステ
ムは、3つの広域ネットワークを基幹とするシステムで
ある。そして、監視装置111はそのうちの1つのネッ
トワークAに接続されている。そこで、ネットワークA
に接続されている各装置、ネットワークは監視装置11
1の配下とし、ネットワークB、Cにそれぞれサブ監視
装置を設けるものとする。ここでは、装置402をネッ
トワークBのサブ監視装置とし、装置403をネットワ
ークCのサブ監視装置とする。ネットワークB、Cに接
続されている各装置、ネットワークを巡回するテストパ
ケットの経路設定は、それぞれのサブ監視装置402、
403が行う。
【0075】このとき、監視装置111の持つべき機能
は主に3つとなる。一つめはネットワークAのサブ監視
装置としての機能である。二つめはサブ監視装置がカバ
ーできない部分、つまり、各ネットワークを接続するル
ートなどを診断・監視する機能である。そして、三つめ
がサブ監視装置の親装置としての機能、すなわち、各サ
ブ監視装置に指示を出して、各配下へのテストパケット
の発信を行わせ、また、その結果得られた情報を集約し
て、システム全体の診断・監視を行う、という機能であ
る。一つめの機能は、監視装置111がネットワークA
のサブ監視装置を兼ねているための機能なので、監視装
置111のメイン監視装置としての機能は後者2つとい
うことになる。
【0076】この2つの機能を実現するために、監視装
置111は矢印404〜409で示されるような経路を
持つパケットの送信を行う。
【0077】このパケットは、一つには上記の二つめの
機能を実現するためのものである。そのために、このパ
ケットは図1や図3で説明したものと同様のテスト用パ
ケットであるとする。すなわち、監視装置111は、サ
ブ監視装置402、403、および、中継装置112、
114、116を経由する経路を設定して、図1や図3
の実施例で使用されるテスト用パケットと同様の構造を
持つテスト用パケットをネットワーク上に流し、サブ監
視装置402、403、および、中継装置112、11
4、116は、パケットを受信すると、図1で説明した
のと同じように、各種情報をパケットに書き込んで、次
の経由装置に送信すると同時に監視装置111に返送す
る。これにより、このパケットは、サブ監視装置がカバ
ーできない、広域ネットワーク間の中継装置などを診断
・監視する機能を受け持つものとなる。
【0078】これと同時に、このパケットに上記の三つ
めの機能を持たせるために、サブ監視装置には、パケッ
トを受信すると、自分の配下を巡回するサブのテストパ
ケットを送信するプログラムを用意しておく。また、サ
ブのテストパケットを送信したあと、配下の各装置が返
送してくるパケットを集約して、メイン監視装置111
に送信するプログラムも用意しておく。図4で具体的に
説明すれば、サブ監視装置402は、矢印405で示さ
れるパケットを受信すると、矢印411〜418で示さ
れる、ネットワークBに接続されているすべての装置、
ネットワークを巡回するテストパケットを送信する。そ
して、ネットワークBに接続されている各装置がパケッ
トを返送してくると、それらを集約してメイン監視装置
111に送信する。サブ監視装置402、403にこの
ようなプログラムを追加しておけば、メイン監視装置1
11は、矢印404〜409で示される経路にパケット
を送信するだけで、すべての装置、ネットワークに関す
る情報を集め、システム全体の診断・監視を行うことが
できるようになる。
【0079】上記の二つのプログラムを追加する点を除
けば、サブ監視装置402、403が持つ機能はメイン
監視装置111と同じである。サブ監視装置は、メイン
監視装置111からパケットを受信したタイミングで、
サブのテストパケットの送信を開始するが、あらかじめ
用意しておいたパケットの経路を参照してテストパケッ
トを作成し、一つめの経由装置に対して送信する、とい
う手順は、メインの場合と共通のものである。
【0080】また、各装置が返送してきたパケットを集
めて記憶しておくという機能もメイン監視装置と共通で
あり、集まった情報をメイン監視装置に送るという点だ
けがメイン監視装置と異なるところである。当然、ネッ
トワーク上に流すテストパケットも、メイン監視装置と
サブ監視装置で構造として同じである。図4で言えば、
矢印404〜409で示される経路で流されるパケット
と、矢印411〜418で示される経路で流されるパケ
ットとは、同じ構造を有している。
【0081】パケットを受信した各装置も、その送信元
がメイン監視装置であるかサブ監視装置であるかにかか
わりなく、同じ手順にしたがって、指定された情報をパ
ケットに書き込み、次の装置に送信すると同時に、送信
元の監視装置にパケットを返送する。
【0082】以上説明した方法は、サブ監視装置の下に
さらにもう一層下のサブ監視装置が置かれる場合にも、
適用できる。
【0083】また、サブ監視装置がN層(N:任意)の
階層をなす場合にも適用できる。どの場合でも、各階層
のサブ監視装置が上記の二つの機能を持ち、各階層で共
通構造のテストパケットを流す、という基本的な方法に
より、目指す機能が実現できる。
【0084】ここで、矢印411〜418で示される経
路を巡回するテスト用パケットについて詳しく説明して
おく。これは、基本的には、図3のパケットのネットワ
ークBに関する部分を取り出したものと考えてよいが、
以後、このパケットを例として各種説明を行うので、こ
こで詳細に説明しておく。
【0085】サブ監視装置402(装置b−1−1)
は、矢印405で示される経路を介してパケットを受信
したときに、あらかじめ設定してあった経路にしたがっ
てサブテストパケットを作成し、まず、矢印411で示
すように、一つめの経由装置である装置431(装置b
−2−1)に送信する。
【0086】サブ監視装置402はイーサネット421
(支線イーサb−1)に接続され、装置431はイーサ
ネット422(支線イーサb−2)に接続されているの
で、矢印411で示されるパケットは、支線イーサb−
1、広域ネットワークB、支線イーサb−2を経由す
る。
【0087】装置431(装置b−2−1)は、パケッ
トを受信すると、サブ監視装置402にパケットを返送
すると同時に、次に、矢印412で示すように、二つめ
の経由装置である装置432(装置b’−1)に送信す
る。装置431はイーサネット423(支線イーサ
b’)にも接続され、この経路をテストパケットは通る
必要があるので、パケットは支線イーサb’に送信され
る。装置432は支線イーサb’に接続されているの
で、矢印412で示されるパケットは、支線イーサb’
のみを経由する。
【0088】装置432(装置b’−1)は、パケット
を受信すると、サブ監視装置402にパケットを返送す
ると同時に、次に、矢印413で示すように、三つめの
経由装置である装置433(装置b’−2)に送信す
る。装置432、433は共にイーサネット423(支
線イーサb’)に接続されているので、矢印413で示
されるパケットは支線イーサb’のみを経由する。
【0089】装置433(装置b’−2)は、パケット
を受信すると、サブ監視装置402にパケットを返送す
ると同時に、次に、矢印414で示すように、四つめの
経由装置である装置434(装置b−3−1)に送信す
る。装置433はイーサネット423(支線イーサ
b’)に接続され、装置434はイーサネット424
(支線イーサb−3)に接続されているので、矢印41
4で示されるパケットは、支線イーサb’、広域ネット
ワークB、支線イーサb−3を経由する。
【0090】装置434(装置b−3−1)は、パケッ
トを受信すると、サブ監視装置402にパケットを返送
すると同時に、次に、矢印415で示すように、五つめ
の経由装置である装置435(装置b−3−2)に送信
する。装置434、435はともにイーサネット424
(支線イーサb−3)に接続されているので、矢印41
5で示されるパケットは支線イーサb−3のみを経由す
る。
【0091】装置435(装置b−3−2)は、パケッ
トを受信すると、次に、サブ監視装置402にパケット
を返送すると同時に、矢印416で示すように、六つめ
の経由装置である装置436(装置b−1−3)に送信
する。装置435はイーサネット424(支線イーサb
−3)に接続され、装置436はイーサネット421
(支線イーサb−1)に接続されているので、矢印41
6で示されるパケットは、支線イーサb−3、広域ネッ
トワークB、支線イーサb−1を経由する。
【0092】装置436(装置b−1−3)は、パケッ
トを受信すると、サブ監視装置402にパケットを返送
すると同時に、次に、矢印417で示すように、七つめ
の経由装置である装置437(装置b−1−2)に送信
する。装置436、437はともにイーサネット421
(支線イーサb−1)に接続されているので、矢印41
7で示されるパケットは支線イーサb−1のみを経由す
る。
【0093】装置437(装置b−1−2)は、パケッ
トを受信すると、次に、矢印418で示すように、サブ
監視装置402(装置b−1−1)に送信する。装置4
37、402はともにイーサネット421(支線イーサ
b−1)に接続されているので、矢印418で示される
パケットは支線イーサb−1のみを経由する。
【0094】このようにして、テストパケットは、ネッ
トワークBに接続されているすべての装置、ネットワー
クの巡回を終了する。これにより集まった情報は、サブ
監視装置402からメイン監視装置111へと送られ、
システム全体の診断・監視のために用いられる。
【0095】図5は、図1、図3、図4で説明したテス
トパケットの構造の一例を示したものである。
【0096】パケットは、基本的には、装置番号を書き
込む領域と、各装置が書き込む情報の種類を記す領域
と、各装置が情報を書き込む領域とからなる。装置番号
は、パケットの送信元である、メインまたはサブの監視
装置が書き込むものであり、各装置がこれにしたがっ
て、次の経由装置および送信元の監視装置の装置番号を
識別し、パケットを送信する際に用いるためのものであ
る。各装置が書き込む情報の種類は、監視装置が、各装
置が書き込むべき情報の種類を指定したもので、各装置
はこれにしたがってパケットに必要な情報を書き込む。
各装置が情報を書き込む領域は、監視装置がパケットを
送信するときには何も書き込まれておらず、パケットを
受信した各装置が、指定された情報を順次書き込んでい
くための領域である。
【0097】図5に示すパケット構造は、装置番号の領
域と各装置が情報を書き込む領域とが1セットになっ
て、固定されたバイト数分を占有し、このセットが装置
数分並べられた場合の例である。パケットの先頭には、
領域501に示すように、送信元のメインまたはサブの
監視装置の装置番号を書き込み、これに続いて、領域5
02に示すように、監視装置が送信時に書き込むべき情
報の種類を書き込む。そして、これに続いて、領域50
3に示すように、監視装置が送信時に指定された情報を
書き込むための領域を確保する。
【0098】次に、同様に領域504、505に示すよ
うに、1番めの経由装置の装置番号、1番めの経由装置
が書き込むべき情報の種類を書き込み、これに続いて、
領域506に示すように、1番めの経由装置が指定され
た情報を書き込むための領域を確保する。以降、同様
に、2番め以降の経由装置の装置番号、書き込むべき情
報の種類と情報を書き込むための領域が続く。パケット
の最後には、領域507に示すように、監視装置の装置
番号を再度書き込み、領域508、509に示すよう
に、監視装置が受信時に書き込むべき情報の種類と、監
視装置が受信時に指定された情報を書き込むための領域
が続く。監視装置のための領域を2つ取ることになる
が、これは監視装置が送信時と受信時にそれぞれ情報を
書き込む必要があるからである。監視装置の装置番号
は、領域501と領域507で重複することになるが、
各装置はこのどちらかを参照してパケットを返送するべ
き監視装置を識別する。
【0099】図5に示したテスト用パケットの構造は、
先述したとおり、図3の場合、図4のメイン監視装置が
送信する場合、図4のサブ監視装置が送信する場合のい
ずれにおいても、共通のものである。図4のメイン監視
装置が送信するパケットは、図3の場合と同じものであ
り、図4のサブ監視装置が送信するパケットも、監視装
置の装置番号が異なるほかは、メイン監視装置の場合と
同じである。
【0100】次に、図4の矢印411〜418で示され
る経路で巡回されるテスト用パケットに図5のパケット
構造を適用した場合の、具体例を説明する。まず、領域
501、507には、サブ監視装置402(装置b−1
−1)の装置番号を書き込む。領域504には、1番め
の経由装置である装置431(装置b−2−1)の装置
番号を書き込み、以下同様に、7つの経由装置の装置番
号を書き込む。
【0101】また領域502には、サブ監視装置402
がパケットを送信した時刻、そのときのCPU負荷など
を変数で指定し、領域508には、サブ監視装置402
がパケットを受信した時刻、そのときのCPU負荷など
を指定する。
【0102】更に、領域505には、パケットの送受信
時刻、CPU負荷のほか、バッファ使用率、多重系装置
の場合の主従系に関する情報などをオプションで指定
し、2番め以下の経由装置に関しても同様である。領域
503、506、509など、9つの情報書き込み領域
としては、固定されたバイト数の領域をそれぞれ割り当
てる。
【0103】サブ監視装置402は、あらかじめ設定さ
れた経路、取得するべき情報の種類からこのパケットを
作成し、1番めの経由装置である装置431に対して送
信する。
【0104】図5で説明したのは、情報をパケットに書
き込む、監視装置に返送する、次の経由装置に送信す
る、などの処理手順が、各装置に共通のプログラムで用
意されている場合のパケットの構造である。この場合、
書き込むべき情報の具体的な種類、送信する相手装置の
装置番号など、監視装置が、装置別に、あるいは、状況
に応じて指定する指示情報をパケットに書き込むことに
なり、その場合、パケットの構造は図5のようなものと
なる。
【0105】各装置が行う処理手順そのものを、監視装
置が、装置別に、あるいは、状況に応じて指定する場合
には(状況に応じて監視装置への返送をしない、通信エ
ラー時のリトライ回数を監視装置が指定する、など)、
当然、パケットにはそのための情報が追加されることに
なり、各装置が用意する共通のプログラムも変更したも
のとなる。しかし、基本的には、図5と同様の方法で実
現することができる。
【0106】図6は、各装置に共通の、テストパケット
受信時のアルゴリズムを説明したものである。これは、
図5のパケット構造に対応したものである。サブ監視装
置もメイン監視装置からテストパケットを受信するの
で、この共通のアルゴリズムを持つ。
【0107】テストパケットを受信するときには、ま
ず、送信装置からコネクションの確立要求が来る。受信
装置はこれに応じて通信をオープンする(ステップ60
1)。通信をオープンすると、次に、パケットの受信待
ちに入る(ステップ602)。受信時にエラーが発生す
ると再度受信を待つ(ステップ603)。
【0108】受信が無事終了すれば、受信されたパケッ
トより、自分が書き込むべき情報の種類を識別し、自分
が情報を書き込むための領域に、まず、受信時刻を書き
込む(ステップ604)。そして、この処理が終了して
から、通信をクローズする(ステップ605)。CPU
負荷、バッファ使用率、多重系装置の場合の主従系情報
など、そのほかの情報は、特にいつ書き込むかを限定す
る必要はないが、ここでは、通信をクローズした後に、
パケットに書かれた指定にしたがって書き込むこととす
る(ステップ606)。
【0109】以上で、テストパケットの受信、および、
送信時刻以外の情報書き込みは終了するので、次に、次
経由装置、送信元監視装置への送信を開始する。
【0110】まず、次経由装置への送信を行う。
【0111】次経由装置の装置番号は、受信したパケッ
トのなかの、自装置番号の次に書かれているので、容易
に識別することができる。パケットが自装置を二度以上
経由する場合は、パケットへの情報書き込み状況から、
今回が何度目の経由であるかを判断し、それにより次経
由装置の装置番号を識別する。
【0112】次経由装置の装置番号を識別すれば、それ
を送信先として設定し(ステップ607)、通信をオー
プンする(ステップ608)。送信の準備が整うと、パ
ケットの指定にしたがって、最後に送信時刻をパケット
に書き込んで(ステップ609)、送信を行う(ステッ
プ610)。送信時にエラーが発生すれば(ステップ6
11)、送信時刻を修正して、再度送信を行う。送信が
完了すれば、通信をクローズする(ステップ612)。
【0113】次経由装置への送信処理を完了すれば、次
に送信元監視装置への送信を行う。
【0114】手順は次経由装置の場合と同様である。
【0115】次経由装置の場合と同様に、受信したパケ
ットの内容から、送信元の監視装置の装置番号を識別し
て、これを送信先として設定し(ステップ613)、通
信をオープンする(ステップ614)。送信するパケッ
トは次経由装置に対するのと同じものとするため、パケ
ットには何も書き込まないで、送信を行う(ステップ6
15)。送信時にエラーが発生すれば(ステップ61
6)、再度送信を行い、送信が完了すれば、通信をクロ
ーズする(ステップ617)。
【0116】一般の装置の場合は、以上で処理は終了で
あるが、前述したように、サブ監視装置の場合、上位の
監視装置からのテストパケット受信により、配下の各装
置へのテストパケット送信を開始する。そこで、自装置
がサブ監視装置であるかどうか判断し(ステップ61
8)、サブ監視装置である場合は、自身の持つテストパ
ケット送信プログラムを起動する(ステップ619)。
【0117】このようにアルゴリズムにステップ61
8、619を加えることにより、一般の装置とサブ監視
装置とで、共通のアルゴリズムにより、テストパケット
の受送信処理を行うことができる。
【0118】以上はテストパケットを受信する側のアル
ゴリズムであるが、次に、監視装置がテストパケットを
送信するときのアルゴリズムの説明を行う。
【0119】図7は、メインまたはサブの監視装置がテ
ストパケットを送信するときのアルゴリズムを説明した
ものである。
【0120】このアルゴリズムによるプログラムは、メ
イン監視装置の場合は、定周期でまたは監視員の要求に
より起動される。サブ監視装置の場合は、先述したよう
に、メイン監視装置からテストパケットを受信したとき
に起動される。
【0121】図7においてプログラムがスタートする
と、まず、あらかじめ設定された経由装置番号、装置ご
との書き込む情報の種類をファイルから読み込み(ステ
ップ701)、これをもとに、図5で説明したようなテ
ストパケットを作成する(ステップ702)。 パケッ
トの送信手順は、図6で説明した一般装置の場合と同様
である。まず、1番めの経由装置の装置番号を送信先と
して設定し(ステップ703)、通信をオープンする
(ステップ704)。送信の準備が整うと、最後に、パ
ケットの指定にしたがって、送信時刻、CPU負荷など
の情報をパケットに書き込んで(ステップ705)、送
信を行う(ステップ706)。送信時にエラーが発生す
れば(ステップ707)、送信時刻を修正して、再度送
信を行う。送信が完了すれば、通信をクローズする(ス
テップ708)。
【0122】送信が終了すると、次に返送されてくるパ
ケットの受信処理を行う。
【0123】返送パケットの受信処理は、テストパケッ
トの送信後一定時間を設定して、その時間だけ行うもの
とし、その時間を超えれば、返送はされなかったものと
みなして処理を終了する(ステップ709)。
【0124】設定された時間を超えない間は、各装置か
らのコネクションの確立要求を待つ。いずれかの装置か
らコネクションの確立要求が来ると、これに応じて通信
をオープンし(ステップ710)、通信をオープンする
と、次に、パケットの受信待ちに入る(ステップ71
1)。受信時にエラーが発生すると再度受信を待つ(ス
テップ712)。受信が無事終了すれば、受信されたパ
ケットの、自分が情報を書き込むための領域に、パケッ
トの指定にしたがって、受信時刻、CPU負荷などの情
報を書き込んで、パケットを完成させ(ステップ71
3)、通信をクローズする(ステップ714)。
【0125】受信し受信時刻も書き込んだ返送パケット
は、その内容をファイルに記憶しておく(ステップ71
5)。また、返送装置の装置番号は別に記憶しておく
(ステップ716)。記憶された返送装置の装置番号一
覧より、全経由装置がパケットを返送したことが判別さ
れたときは(ステップ717)、受信処理は終了し、そ
うでない場合は、設定された一定時間を超えない間、他
の装置からのコネクションの確立要求を待つ。
【0126】メインの監視装置の場合、一定時間を超過
することにより、または、全経由装置がパケットを返送
したことにより、返送パケットの受信処理が終了すれ
ば、その時点で本アルゴリズムは終了する。しかし、サ
ブ監視装置の場合、返送されてきたパケットの内容をメ
イン監視装置に送る処理が残っている。
【0127】この処理を実行するため、自装置がサブ監
視装置の場合(ステップ718)、まず、返送されたパ
ケットの内容をまとめたパケットを作成する(ステップ
719)。返送された各パケットの内容は、最後に監視
装置が受信した時刻の情報を除けば、重複したものであ
り、返送されてきたもののなかで最後の経由装置の返送
パケットに、他のパケットが持つ情報はすべて含まれて
いる。
【0128】また、テストパケットが正常に戻ってきた
か、途中のどこかで通信不能となったかも、そのパケッ
トにより判断できる。したがって、返送されてきたもの
のなかで最後の経由装置の返送パケットに、各装置から
のパケットを監視装置が受信した時刻の情報を付加すれ
ば、すべての情報を含んだパケットを作成できる。
【0129】こうして、メイン監視装置に送るためのパ
ケットが作成できれば、後は、今までと同様に、メイン
監視装置の装置番号を送信先として設定し(ステップ7
20)、通信をオープンし(ステップ721)、送信を
行う(ステップ722)。送信時にエラーが発生すれば
(ステップ723)、再度送信を行う。送信が完了すれ
ば、通信をクローズし(ステップ724)、すべての処
理を終了する。
【0130】図6と図7のアルゴリズムにより、メイン
監視装置には診断・監視用の情報が集まり、ファイルに
格納される。それを監視装置でどのように表示するかに
ついて、図8以降で説明する。
【0131】図8は、一つのテストパケットにより得た
情報を、直接的に表として表示した場合の例である。
【0132】この例は、図4の矢印411〜418で示
されるパケットにより得た情報を表示したものであり、
表の各行801〜808が、矢印411〜418で示さ
れるパケットの各送受信に対応している。
【0133】例えば、表の先頭行801は、図4の矢印
411で示される経路で送信されるパケットに対応して
いる。先述したように、矢印411で示されるパケット
は、図4のサブ監視装置402(装置b−1−1)が送
信し、支線イーサb−1、広域ネットワークB、支線イ
ーサb−2を経由して、図4の装置431(装置b−2
−1)が受信する。
【0134】図7で説明したように、サブ監視装置40
2は、送信時刻、CPU負荷をパケットに書き込み、図
6で説明したように、装置431は、受信時刻、CPU
負荷をパケットに書き込む。サブ監視装置402の送信
時刻と、装置431の受信時刻との差からは、パケット
の送達時間が容易に計算できる。行801に表示するの
は、これらの、図4の矢印411で示される経路で送信
されるパケットに関する種々の情報である。同様に、表
の各行802〜808には、矢印411〜418で示さ
れる経路で送信されるパケットの、送信装置、受信装
置、それぞれのCPU負荷、通信経路、送達時間を、そ
れぞれ表示する。監視装置の監視員は、これにより、テ
ストパケットの挙動を直接的に見ることができる。
【0135】このようにパケットの挙動の表示を見るこ
とにより、監視員はシステムについての不審点の存在を
発見することができる。
【0136】たとえば、図8の表示の場合、まず、表の
2行目802の送達時間がマイナスになっていることが
発見できる。逆に、3行め803の送達時間は通常より
長くなっており、この2つから、装置b’−1の持って
いる時刻にズレがあるのではないかと推定できる。
【0137】また、4行目804、5行目805、6行
目806の送達時間も通常より長くなっているが、この
3つに共通するのは支線イーサb−3を通過するという
ことである。そこで、支線イーサb−3に負荷が高くな
るなどの障害が発生し、その結果、通信に支障を来たし
ているのではないかと推定することができる。4行目8
04、5行目805に示されるように、装置b−3−1
のCPU負荷も高くなっており、何らかの関連があるの
ではないかとも推定される。
【0138】これらの推定が正当であるかどうかを判別
するためには、過去の履歴を知ることが有効である。図
9、図10は、図8と同じパケットに関して、それぞ
れ、パケットの送達時間、装置のCPU負荷の、過去か
らの変化を、表として表示した場合の表示例である。こ
こでは、図4の矢印411〜418で示される経路で送
信されるパケットを30秒周期でネットワーク上に流
し、その都度、図8のような情報を取得し、それらをフ
ァイルに格納しているものと仮定する。
【0139】図9の表は、ファイルに格納している情報
から、最近数分間のパケットの送達時間を取り出して作
成する。各列911〜915は、それぞれ、120秒
前、90秒前、60秒前、30秒前、最新のパケット送
達時間をファイルから取り出して表に表示したものであ
り、各行901〜908は、図8の各行801〜808
に対応している。列915の各行の数値は、図8の表の
各行の数値と同一のものである。
【0140】この表より、まず、2行目902と3行目
903の数値は、ほぼ一定の値のまま推移していること
がわかる。2行目902はマイナスの値のままほぼ一定
値を保っており、3行目903は通常より高い値のまま
ほぼ一定値を保っている。このことから、装置b’−1
の持っている時刻にズレがあるのではないかという、先
述の推定の妥当性が裏付けられる。
【0141】また、4行目904、5行目905、6行
目906の数値は、いずれも時間とともに増加していっ
ているのがわかる。ほぼ同一の増加率で増加しているこ
とから、3つは同じ原因で増加していると考えられ、し
かも、この3行以外には、特に大きな変化は見られな
い。このことから、支線イーサb−3に発生した何らか
の障害のために、通信に支障を来たしているのではない
かという、先述の推定もまた、その妥当性が裏付けら
れ、支線イーサb−3の何らかの障害は、最近の1〜2
分で発生したものであることもわかる。
【0142】図10は、図9と同様に、装置のCPU負
荷の、過去からの変化を、表として表示した場合の表示
例である。
【0143】図10の表は、図9と同様に、ファイルに
格納している情報から、最近数分間の装置のCPU負荷
を取り出して作成する。各列1011〜1015は、そ
れぞれ、120秒前、90秒前、60秒前、30秒前、
最新の装置のCPU負荷をファイルから取り出して表に
表示したものであり、各行1001〜1008は、図8
の各行801〜808に対応している。列1015の各
行の数値は、図8の表の各行の数値と同一のものであ
る。
【0144】図10の表を見ると、5行目1005の数
値が時間とともに増加していっているのがわかる。この
増加の仕方は、図9の4行目904、5行目905、6
行目906とほぼ同じであり、このことから、装置b−
3−1の高負荷と、支線イーサb−3に発生した何らか
の障害の間の関連性も裏付けられる。
【0145】以上はテスト用パケットが正常に返送され
てきた場合の例であり、この場合は、図8、図9、図1
0に示すような表だけでも、システムの診断・監視を行
うことは困難ではない。しかし、パケットが正常に返送
されなかった場合、情報が欠落するわけであるから、表
だけでシステムの状態を把握することは難しい。
【0146】例えば、図11のようなケースを考える。
【0147】図11は、図9と同じ表であるが、図9と
は異なる状況を想定している。ここで想定しているの
は、60秒前までは、図9の場合と同じく、正常にパケ
ットが返送されてきているが、30秒前と最新のパケッ
トが、装置b−3−2まで送り届けられた後、消失して
いる、という状況である。表の6行目1101、7行目
1102、8行目1103の、情報が得られなかった部
分には、図に示すように、パケットが消失したことを示
す表示を行う。
【0148】この表からまず推定できることは、6行目
1101に示す経路、つまり、支線イーサb−3、広域
ネットワークB、支線イーサb−1のどこかに障害が発
生したのではないかということである。
【0149】さらに、30秒前にパケットが消失した
後、支線イーサb−3、広域ネットワークB、支線イー
サb−1の他の部分では、通信は正常であり、再び装置
b−1−3に送信したときにパケットが消失したという
事実から、障害箇所は装置b−1−3の付近ではないか
と推定できる。
【0150】しかし、障害が装置b−1−3自身にある
のか、装置b−1−3の支線イーサb−1側の結合部、
あるいは、支線イーサb−1の装置b−1−3近くのど
こかにあるのかは、特定できない。
【0151】また、装置b−1−3にはパケットが届い
たが、装置b−1−2と監視装置に送信したパケットの
両方が消失したという可能性も、ハード構成から考えて
ほとんどあり得ないとは言え、否定できない。
【0152】図11と同様の、別のテストパケットから
得た情報を参照することにより、障害をさらに絞り込む
ことは可能である。装置b−1−3の場合は、ネットワ
ークAにも接続されているので、ネットワークAを巡回
したパケットの情報を参照すればよい。その結果、も
し、装置b−1−3がネットワークA側でも異常を発生
させていれば、障害は装置b−1−3自身にあると判断
できるし、もし、装置b−1−3がネットワークA側で
は正常な通信を行っていれば、障害は支線イーサb−1
側のどこかにあると判断できる。
【0153】しかし、図11に示すような表を見ただけ
で、他にどのような情報を参照すればよいか、それらを
参照した結果、どのようなことがわかるかを判断するこ
とは、実際には困難である。そこで、監視装置のディス
プレイ上にシステムの構成図を表示し、その上にパケッ
トの挙動を描くことが、機能として必要になる。
【0154】図12はその一表示例である。
【0155】ここに示すのは、図4の矢印411〜41
8で示される経路でテストパケットを流した結果、図1
1の最新時で示すような情報を得た場合の表示例であ
る。ディスプレイ上には、図に示すように、システム全
体の構成図を固定表示し、その上にテストパケットの挙
動を表示する。1201〜1208の矢印が、図4の矢
印411〜418で示されるテストパケットを流した結
果を表示したものであり、それぞれの矢印の太さや形状
がどのような結果が得られたかを表している。また、得
られた結果はメッセージなどによっても表示する。
【0156】図11の1行目に示すように、図4の矢印
411で示される経路で送信されたパケットは正常に通
信されている。通信が正常であったことを表すため、矢
印1201は細い実線で表示する。
【0157】図11の2行目に示すように、図4の矢印
412で示される経路で送信されたパケットは送達時間
がマイナス値となっており、装置b’−1の持つ時刻に
ズレがあると考えられる。これを示すため、矢印120
2は特殊な破線で表示し、1211に示すように、「時
刻不一致あり?」のメッセージを表示する。また、12
12に示すように、持っている時刻にズレがあると推定
される装置b’−1に、そのことを示すカラー表示を行
う。
【0158】図11の3行目に示すように、矢印413
で示される経路で送信されたパケットは送達時間が正常
より高い値となっているが、これは装置b’−1の持つ
時刻のズレのためであると推定でき、通信自体は正常で
あると判断できる。通信が正常であったことを表すた
め、矢印1203は、矢印1201と同様に、細い実線
で表示する。
【0159】図11の4行目、5行目に示すように、図
4の矢印414、415で示される経路で送信されたパ
ケットは送達時間が正常より高い値となっており、この
原因は、支線イーサb−3に負荷が高くなるなどの障害
が発生したためと推定できる。 また、送達時間は現在
増大中である。これを示すため、矢印1204、120
5は太い実線あるいはカラー実線で表示し、1213に
示すように、「イーサネット高負荷? 伝送遅延発生!
伝送遅延増大!」のメッセージを表示する。
【0160】また、1214に示すように、負荷が高く
なりつつあると推定される支線イーサb−3を、太線で
あるいはカラーで表示する。
【0161】図11の最新時で示す状況での装置の状態
は、図10の最新の場合と同じであると仮定する。図1
0の5行め1005で示すように、装置b−3−1のC
PU負荷は84.4%と通常より高くなっている。ま
た、CPU負荷は現在増加中である。これを示すため、
1215に示すように、装置b−3−1は高負荷でしか
も負荷が増加しつつあることを示す色でカラー表示す
る。更に1216に示すように、「負荷84.4%!
負荷増加!」のメッセージを表示する。
【0162】図11の6行めに示すように、図4の矢印
416で示される経路で送信されたパケットは、装置b
−3−2から装置b−1−3への経路上で消失している
可能性が高い。このことを示すため、矢印1206は、
図に示すように、この経路上で消失したことを表すよう
な方法で表示する。また、1217に示すように、「パ
ケット未到達!」のメッセージを表示する。
【0163】図11の7行め、8行めに示すように、図
4の矢印417、418で示される経路で送信されたパ
ケットは、通信が行われなかった可能性が高いが、通信
され消失した可能性もわずかには残っている。このた
め、矢印1207、1208は、細い破線で表示する。
【0164】以上のように、テストパケットの結果を構
成図上に表示することにより、監視員はシステムのどこ
にどのような異常が発生したかを容易に認識することが
できる。
【0165】また、より詳細にシステムの状態を把握す
るためには、次にどのような情報を参照すればよいのか
も、容易に判断することができる。
【0166】たとえば、矢印1206で表示されるパケ
ット消失の原因を、より詳細に把握するにはどのように
すればよいかを、監視員は表示を見ながら判断できる。
それを以下に説明する。
【0167】矢印1206の表示で、パケットは装置b
−3−2から装置b−1−3への経路上で消失している
可能性が高いということを、監視員は知る。矢印120
1や1205が正常な通信を示していることから、障害
は装置b−1−3の付近にあるらしいということもわか
る。
【0168】しかし、この表示だけでは、障害が装置b
−1−3自身にあるのか、装置b−1−3の支線イーサ
b−1側の結合部、あるいは、支線イーサb−1の装置
b−1−3近くのどこかにあるのかは、特定できない。
また、先述したように、装置b−1−3にはパケットが
届いたが、装置b−1−2と監視装置に送信したパケッ
トの両方が消失したという可能性も否定できない。しか
し、1218に示すように、装置b−1−3は、ネット
ワークBだけでなく、ネットワークAにも接続されてい
ることが、ディスプレイには表示されている。この表示
を見れば、監視員は、ネットワークAのテストパケット
の結果を同時にディスプレイに表示させることにより、
状態をより詳細に把握できることを、容易に知ることが
できる。
【0169】そこで、ネットワークBのテストパケット
の結果と同時に、ネットワークAのテストパケットの結
果も表示させた場合の表示例が、図13に示すものであ
る。
【0170】1301〜1310の矢印が、ネットワー
クAをテストパケットが巡回した結果を表示したもので
ある。このテストパケットはすべて正常に通信されたも
のとし、そのことを示すため、1301〜1310の矢
印はすべて細い実線で表示する。
【0171】矢印1206および1307より、装置b
−1−3自体には異常がないことを、監視員は容易に知
ることができる。これにより、矢印1206で示される
パケットは、支線イーサb−1側のどこかで消失した
か、あるいは、装置b−1−3までは届いたが、その後
に何かがあったかの、どちらかであると推定できる。
【0172】しかし、このどちらであるかを判断するに
は、各広域ネットワークを巡回する定周期のテストパケ
ットだけでは不十分である。このような場合、定周期の
テストパケット以外に、監視員が任意のテストパケット
を設定しネットワークに流す機能があれば望ましい。
【0173】装置b−1−3の場合、矢印1206で示
されるパケットは装置b−1−3に届いていない可能性
が高いが、届いている可能性もある。もし、メイン監視
装置から装置b−1−3に対して直接テストパケットを
送れば、この2つの可能性を1つに絞り込むことができ
る。なぜなら、メイン監視装置から装置b−1−3にテ
ストパケットを送ったとき、返送パケットはネットワー
クA側のイーサネットを通るので、返送パケットが消失
することはないと考えられるからである。したがって、
メイン監視装置から装置b−1−3にテストパケットを
送ってみて、返送パケットが戻ってこなければ、装置b
−1−3にパケットは届かなかったとほぼ断定すること
ができる。
【0174】そこで、装置b−1−3を経由するテスト
パケットをいくつか、監視員が臨時に設定して送ったと
する。その場合の結果を、図8と同様に表として表示し
たのが図14である。
【0175】ここでは、臨時のテストパケットとして、
3種類を設定している。いずれも、装置b−1−3(図
4の装置437)、装置b−1−2(図4の装置43
8)を経由するが、経路が異なっている。
【0176】行1401〜1403に示すのが1つめの
テストパケットである。このパケットは、ネットワーク
A側のイーサネットを通って装置b−1−3に行き、装
置b−1−3から装置b−1−2へはネットワークB側
を経由し、装置b−1−2から監視装置へは再びネット
ワークA側を経由する。
【0177】行1404〜1406に示すのが2つめの
テストパケットである。このパケットは、すべてネット
ワークA側を経由する。
【0178】行1407〜1409に示すのが3つめの
テストパケットである。このパケットは、中継装置を通
ってネットワークB側に入り、ネットワークB側のイー
サネットを通って装置b−1−3に行く。装置b−1−
3から装置b−1−2へはネットワークB側を経由し、
装置b−1−2から監視装置へも再びネットワークB側
のイーサネット、中継装置を経由する。
【0179】1つめと2つめのテストパケットの結果は
予想通りのものである。1つめのパケットは、行140
1に示すように、ネットワークA側のイーサネットを通
って装置b−1−3が受信するまでは正常であり、行1
402でネットワークB側のイーサネットを通過したと
ころで通信不能となっている。これは予想通りの結果で
ある。2つめのパケットは、ネットワークA側のみを経
由し、通信はすべて正常である。これも予想通りの結果
である。また、装置b−1−3がパケットを受信すれ
ば、正常に返送パケットが返されることも、この2つの
パケットにより再確認できる。
【0180】3つめのパケットに関しても、もし装置b
−1−3がパケットを受信すれば、正常に返送パケット
が返されるはずである。しかし、矢印1407に示すよ
うに、パケットは返送されていない。このことから、装
置b−1−3はパケットを受信しなかったことがわか
る。これより、先述の2つの可能性は1つに絞ることが
でき、障害箇所は装置b−1−3のネットワークB側の
結合部、もしくはその付近のイーサネットであると判断
することができる。
【0181】以上のように、監視員がそのとき必要とす
るテストパケットをその都度設定し、ネットワークに臨
時に流すことにより、システムの診断・監視をより的確
に行うことができる。
【0182】以上、本発明を実施例に基づき具体的に説
明したが、本発明は、前記実施例に限定されるものでは
なく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更し得ること
は言うまでもない。
【0183】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ネットワークシステムの診断・監視を目的とする監視装
置を、システム内に一つまたは複数設定し、監視装置
は、システムの診断・監視を目的とするテスト用パケッ
トをシステム内で任意の経路を設定して通信させ、その
結果として得られた、CPU負荷、送受信時刻などの情
報を集め、それらの情報に基づいて、ネットワークシス
テムの負荷状態、異常状態を検知する、あるいは、操作
員が検知するために必要な表示を行うようにしたので、
より多くの情報に基づいた的確なネットワークシステム
の診断・監視を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るネットワークシステムの状態診断
・監視装置の一実施例の構成を示す説明図である。
【図2】従来のネットワークシステムの状態診断・監視
装置の構成を示す説明図である。
【図3】本発明に係るネットワークシステムの状態診断
・監視装置におけるテスト用パケットの経路の一設定例
を示す説明図である。
【図4】本発明に係るネットワークシステムの状態診断
・監視装置においてサブ監視装置を設けたときの、テス
ト用パケットの経路の一設定例を示す説明図である。
【図5】本発明に係るネットワークシステムの状態診断
・監視装置におけるテスト用パケットのデータ構造の一
例を示す説明図である。
【図6】本発明に係るネットワークシステムの状態診断
・監視装置におけるテスト用パケットを受信する装置の
処理手順を示すフローチャートである。
【図7】本発明に係るネットワークシステムの状態診断
・監視装置におけるテスト用パケットを送信する監視装
置の処理手順を示す説明図である。
【図8】本発明に係るネットワークシステムの状態診断
・監視装置におけるテスト用パケットを通信した結果、
得られた情報を表として表示した場合の表示装置の一表
示例を示す説明図である。
【図9】本発明に係るネットワークシステムの状態診断
・監視装置におけるテスト用パケットを通信した結果、
得られた情報を表として表示した場合の表示装置の一表
示例を示す説明図である。
【図10】本発明に係るネットワークシステムの状態診
断・監視装置におけるテスト用パケットを通信した結
果、得られた情報を表として表示した場合の表示装置の
一表示例を示す説明図である。
【図11】本発明に係るネットワークシステムの状態診
断・監視装置においてネットワークシステム内に設定さ
れたパケットの経路上でパケット未到達が発生した場合
の表示装置の一表示例を示す説明図である。
【図12】本発明に係るネットワークシステムの状態診
断・監視装置においてテスト用パケットを通信した結
果、得られた情報を構成図上に表示した場合の表示装置
の一表示例を示す説明図である。
【図13】本発明に係るネットワークシステムの状態診
断・監視装置において2つのテスト用パケットを通信し
た結果、得られた情報を構成図上に同時に表示した場合
の表示装置の一表示例を示す説明図である。
【図14】図13に示す表示結果に基づいて、監視員が
新しいテスト用パケットの経路を設定し通信させた結果
得られた情報を表として表示した場合の表示装置の一表
示例を示す説明図である。
【図15】本発明に係るネットワークシステムの状態診
断・監視装置における監視装置の構成を示すブロック図
である。
【符号の説明】
111 監視装置、 121 テスト用パケットの経路 122 テスト用パケットの経路 123 テスト用パケットの経路 124 テスト用パケットの経路 125 テスト用パケットの経路 126 テスト用パケットの経路 101 基幹ネットワーク 102 基幹ネットワーク 103 基幹ネットワーク 402 サブ監視装置 403 サブ監視装置

Claims (39)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のコンピュータ装置が一つまたは複
    数のネットワークにより接続されてなるネットワークシ
    ステムの状態を診断・監視する装置であって、 前記ネットワークシステムの診断・監視を行なう監視装
    置を、該ネットワークシステム内に一つまたは複数有
    し、 前記監視装置は、 各種の指示を行なうための入力手段と、 ネットワークシステムの診断・監視を目的とするテスト
    用パケットを該ネットワークシステム内で通信させる通
    信手段と、 前記ネットワークシステムの各種状態情報及び各種プロ
    ブラムが格納される記憶手段と、 前記ネットワークシステムの状態の診断・監視結果を示
    す情報を表示する表示手段と、 前記通信手段によるテスト用パケットの通信を行なった
    結果として得られた前記ネットワークシステムの状態診
    断・監視に関連する情報を収集し、分類して前記記憶手
    段に格納すると共に、該記憶手段に分類して蓄積された
    前記ネットワークシステムの状態診断・監視に関連する
    情報に基づいてネットワークの状態を診断・監視するた
    めの処理を行ない、その結果を前記表示手段に出力する
    処理手段とを有することを特徴とするネットワークシス
    テムの状態診断・監視装置。
  2. 【請求項2】 前記テスト用パケットは、前記ネットワ
    ークシステム内の複数の装置を順番に経由するための経
    路情報を有し、 前記複数の装置は、前記テスト用パケットを受信する
    と、前記経路情報を参照し、次の経由装置に送信するこ
    とを特徴とする請求項1に記載のネットワークシステム
    の状態診断・監視装置。
  3. 【請求項3】 前記テスト用パケットの経路情報は、前
    記監視装置において事前に設定されることを特徴とする
    請求項2に記載のネットワークシステムの状態診断・監
    視装置。
  4. 【請求項4】 前記経路情報は、前記ネットワークシス
    テム内のすべての装置、すべてのネットワークを経由す
    るように設定されることを特徴とする請求項3に記載の
    ネットワークシステムの状態診断・監視装置。
  5. 【請求項5】 前記ネットワークシステム内のすべての
    装置、すべてのネットワークを経由するような一つの経
    路を示す経路情報を複数に分割し、該分割された複数の
    経路を示す複数の各経路情報を対応する複数の各テスト
    用パケットの経路情報として設定することを特徴とする
    請求項3に記載のネットワークシステムの状態診断・監
    視装置。
  6. 【請求項6】 前記テスト用パケットを受信した前記ネ
    ットワークシステム内の各装置は、ネットワークシステ
    ムの状態診断・監視に関連する情報を前記テスト用パケ
    ットに書き込むことを特徴とする請求項1乃至5のいず
    れかに記載のネットワークシステムの状態診断・監視装
    置。
  7. 【請求項7】 前記テスト用パケットに書き込む情報
    に、前記装置のCPU負荷を含むことを特徴とする請求
    項6に記載のネットワークシステムの状態診断・監視装
    置。
  8. 【請求項8】 前記テスト用パケットに書き込む情報
    に、前記装置のバッファ使用率を含むことを特徴とする
    請求項6に記載のネットワークシステムの状態診断・監
    視装置。
  9. 【請求項9】 前記装置が多重系装置を構成していると
    き、前記テスト用パケットに書き込む情報に、前記装置
    の主従系に関する情報を含むことを特徴とする請求項6
    に記載のネットワークシステムの状態診断・監視装置。
  10. 【請求項10】 前記テスト用パケットに書き込む情報
    に、該テスト用パケットを前記装置が受信した時刻及び
    送信した時刻の情報を含むことを特徴とする請求項6に
    記載のネットワークシステムの状態診断・監視装置。
  11. 【請求項11】 前記テスト用パケットの最終的な送信
    先は、前記監視装置であることを特徴とする請求項1乃
    至10のいずれかに記載のネットワークシステムの状態
    診断・監視装置。
  12. 【請求項12】 前記テスト用パケットを受信した前記
    ネットワークシステム内の装置は、前記テスト用パケッ
    トが該装置を通過したことを示す何らかのパケットを前
    記監視装置に送信することを特徴とする請求項1乃至1
    0のいずれかに記載のネットワークシステムの状態診断
    ・監視装置。
  13. 【請求項13】 前記装置は、前記情報を書き込んだテ
    スト用パケットを前記監視装置に送信することを特徴と
    する請求項6乃至請求項10に記載のネットワークシス
    テムの状態診断・監視装置。
  14. 【請求項14】 前記装置は、前記情報を書き込んだ前
    記テスト用パケットのコピーを前記監視装置に送信する
    ことを特徴とする請求項6乃至10のいずれかに記載の
    ネットワークシステムの状態診断・監視装置。
  15. 【請求項15】 前記監視装置は、前記テスト用パケッ
    トを受信した前記ネットワークシステム内の装置が行う
    前記各処理に対する指示情報として、前記テスト用パケ
    ットへ書き込む情報の種類、テスト用パケットの次の送
    信先の装置番号、前記監視装置の装置番号を、該テスト
    用パケットに予め書き込んでおくことを特徴とする請求
    項1乃至14のいずれかに記載のネットワークシステム
    の状態診断・監視装置。
  16. 【請求項16】 前記監視装置は、前記テスト用パケッ
    トを受信した前記ネットワークシステム内の装置が行う
    前記各処理の処理内容自体を、該テスト用パケットに書
    き込んでおくことを特徴とする請求項1乃至請求項14
    のいずれかに記載のネットワークシステムの状態診断・
    監視装置。
  17. 【請求項17】 前記各装置は、前記指示情報もしくは
    前記処理内容にしたがって、共通の手順で前記各処理を
    行うことを特徴とする請求項15または16のいずれか
    に記載の、ネットワークシステムの状態診断・監視装
    置。
  18. 【請求項18】 前記監視装置は、前記情報に基づい
    て、前記装置の負荷状態、異常状態を検知し、該装置の
    負荷状態、異常状態を操作員が認識できるように表示す
    ることを特徴とする請求項7乃至9のいずれかに記載の
    ネットワークシステムの状態診断・監視装置。
  19. 【請求項19】 前記監視装置は、前記受信時刻、送信
    時刻の情報を用いて、ある送信装置から対応する受信装
    置への送達時間を計算し、該計算結果に基づいて、前記
    送信装置から前記受信装置への経路上のネットワークの
    負荷状態を推定すると共に、該負荷状態を操作員が認識
    するために必要な表示を行うことを特徴とする請求項1
    0に記載のネットワークシステムの状態診断・監視装
    置。
  20. 【請求項20】 前記監視装置は、前記受信時刻、送信
    時刻の情報を用いて、ある送信装置から対応する受信装
    置への送達時間を計算し、該計算結果に基づいて、装置
    の持つ時刻情報のずれを検知すると共に、該時刻情報の
    ずれを操作員が認識するために必要な表示を行うことを
    特徴とする請求項10に記載のネットワークシステムの
    状態診断・監視装置。
  21. 【請求項21】 前記監視装置は、前記テスト用パケッ
    トを、最終的に前記監視装置が受信したか否かに基づい
    て、該テスト用パケットの経由装置、経由ネットワーク
    の異常の有無を検知すると共に、該テスト用パケットの
    経由装置、経由ネットワークの異常の有無を操作員が認
    識するために必要な表示を行うことを特徴とする請求項
    11に記載のネットワークシステムの状態診断・監視装
    置。
  22. 【請求項22】 前記パケットを前記監視装置が受信し
    たか否かに基づいて、該パケットの経由ネットワーク、
    および、該パケットの送信装置が受信したテスト用パケ
    ットの経由装置、経由ネットワークの異常の有無を検知
    すると共に、操作員が認識するために必要な表示を行う
    ことを特徴とする請求項12乃至14のいずれかに記載
    のネットワークシステムの状態診断・監視装置。
  23. 【請求項23】 前記監視装置は、前記テスト用パケッ
    トを、一定周期で通信させることを特徴とする請求項1
    乃至22のいずれかに記載のネットワークシステムの状
    態診断・監視装置。
  24. 【請求項24】 前記監視装置は、一定周期で返送され
    たテスト用パケットから得られる前記情報に基づいて、
    ネットワークシステムの負荷状態、異常状態の変化を検
    知すると共に、該ネットワークシステムの負荷状態、異
    常状態の変化を操作員が認識するために必要な表示を行
    うことを特徴とする請求項23に記載のネットワークシ
    ステムの状態診断・監視装置。
  25. 【請求項25】 前記ネットワークシステムを複数のサ
    ブシステムに分割し、該サブシステムにはそれぞれサブ
    監視装置を設定し、該サブ監視装置はそれぞれ、監視範
    囲内のサブシステムに関して、前記監視装置と同一のも
    しくは縮退した機能を有することを特徴とする請求項1
    乃至24に記載のネットワークシステムの状態診断・監
    視装置。
  26. 【請求項26】 前記ネットワークシステムを任意の階
    層を持つサブシステムに分割し、各階層のサブシステム
    にはそれぞれ各階層のサブ監視装置を設定し、各階層の
    サブ監視装置はそれぞれ、監視範囲内の各階層サブシス
    テムに関して、前記監視装置と同一のもしくは縮退した
    機能を有することを特徴とする請求項25に記載のネッ
    トワークシステムの状態診断・監視装置。
  27. 【請求項27】 前記監視装置と、最下位の階層でない
    前記サブ監視装置とは、監視範囲内に存在する、前記監
    視装置の一階層下の各サブ監視装置の持つ機能を、何ら
    かの手段により起動させる機能を有することを特徴とす
    る請求項25または26のいずれかに記載のネットワー
    クシステムの状態診断・監視装置。
  28. 【請求項28】 前記監視装置と、最下位の階層でない
    前記サブ監視装置とは、監視範囲内に存在する、該監視
    装置の一階層下のすべてのサブ監視装置を順番に経由す
    る経路情報を有するパケットを送信し、該パケットを用
    いて、前記機能を起動させることを特徴とする請求項2
    7に記載のネットワークシステムの状態診断・監視装
    置。
  29. 【請求項29】 前記一階層下の各サブ監視装置は、前
    記パケットを受信すると、監視範囲内に存在する、さら
    に一階層下のすべてのサブ監視装置を経由するパケット
    を送信する機能、または、監視範囲内で通信されるテス
    ト用パケットを送信する機能を起動することを特徴とす
    る請求項28に記載のネットワークシステムの状態診断
    ・監視装置。
  30. 【請求項30】 前記一階層下のすべてのサブ監視装置
    を経由するパケットは、前記テスト用パケットと同一の
    構造と機能を有することを特徴とする請求項28に記載
    のネットワークシステムの状態診断・監視装置。
  31. 【請求項31】 各階層のサブ監視装置は、該装置が得
    た情報を、一階層上の監視装置に送信することを特徴と
    する請求項25乃至30のいずれかに記載のネットワー
    クシステムの状態診断・監視装置。
  32. 【請求項32】 前記監視装置の表示手段には、前記ネ
    ットワークシステムの全体または一部の構成図を表示
    し、該表示画面上に、前記テスト用パケットを通信させ
    た結果得られた情報に基づいて、ネットワークシステム
    の負荷状態、異常状態を検知した結果の表示、あるい
    は、操作員が認識するために必要な表示を行うことを特
    徴とする請求項1乃至31のいずれかに記載のネットワ
    ークシステムの状態診断・監視装置。
  33. 【請求項33】 前記監視装置の表示手段には、前記ネ
    ットワークシステムの全体または一部の構成図を表示
    し、該表示画面上に、前記一定周期で得られる情報に基
    づいて、ネットワークシステムの負荷状態、異常状態の
    変化を検知した結果の表示、あるいは、操作員が認識す
    るために必要な表示を行うことを特徴とする請求項24
    に記載のネットワークシステムの状態診断・監視装置。
  34. 【請求項34】 前記表示画面上に、前記テスト用パケ
    ットの経路を示す矢印もしくはそれに相当する記号を表
    示し、該記号の種類または色または太さにより、前記表
    示を行うことを特徴とする請求項32または33のいず
    れかに記載のネットワークシステムの状態診断・監視装
    置。
  35. 【請求項35】 前記テスト用パケットの経路を示す矢
    印は前記表示画面上で必要に応じブリンク表示されるこ
    とを特徴とする請求項34に記載のネットワークシステ
    ムの状態診断・監視装置。
  36. 【請求項36】 前記表示画面上の各装置、各ネットワ
    ークを示す部分を、特殊な模様または色または太さによ
    り表すことにより、前記表示を行うことを特徴とする請
    求項32または33のいずれかに記載のネットワークシ
    ステムの状態診断・監視装置。
  37. 【請求項37】 前記表示画面上の各装置、各ネットワ
    ークを示す部分は必要に応じブリンク表示されることを
    特徴とする請求項36に記載のネットワークシステムの
    状態診断・監視装置。
  38. 【請求項38】 通信を終了した前記テスト用パケット
    のなかから、操作員が一つまたは複数を任意に指定でき
    る機能を有し、該指定にしたがって、前記表示画面上
    に、該一つまたは複数のテスト用パケットに関する前記
    表示を、単独でまたは同時に行うことを特徴とする請求
    項32乃至37のいずれかに記載のネットワークシステ
    ムの状態診断・監視装置。
  39. 【請求項39】 前記監視装置は、前記表示画面を見な
    がら、操作員が新しいテスト用パケットの経路を任意に
    指定できる機能を有し、該指定にしたがって、新しいテ
    スト用パケットを通信させることを特徴とする請求項3
    2乃至37のいずれかに記載のネットワークシステムの
    状態診断・監視装置。
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