JPH088856A - データ受信装置 - Google Patents

データ受信装置

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JPH088856A
JPH088856A JP6142716A JP14271694A JPH088856A JP H088856 A JPH088856 A JP H088856A JP 6142716 A JP6142716 A JP 6142716A JP 14271694 A JP14271694 A JP 14271694A JP H088856 A JPH088856 A JP H088856A
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JP6142716A
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Masayuki Ishikawa
真之 石川
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Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 マルチタスクを行っている場合において、一
方的に伝送されてくる新聞データを受信し損なうことを
防止する。 【構成】 衛星回線を介して、一方的に伝送されてくる
刊行物のデータが、ネットワークインターフェイス11
で受信され、ミニディスク(商標)8に蓄積される。ま
た、MD8に蓄積された新聞データが、表示装置13で
表示される。一方、CPU14では、プロセスのスケジ
ューリングが行われ、そのスケジューリング結果にした
がって、プロセスが実行される。そして、CPU14
は、新聞データが伝送されてきている場合、表示装置1
3による新聞データの表示処理またはその他のプロセス
が存在するときには、ネットワークインターフェイス1
1による刊行物のデータの受信処理が最優先で実行され
るようにスケジューリングを行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば衛星などを介し
て、一方的に伝送されてくる新聞や書籍、雑誌などの刊
行物のデータを受信するデータ受信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、新聞などの刊行物のデータを電
子的に配信するデータ放送システムとしては、衛星のデ
ータチャンネルに、新聞データを挿入し、これを衛星を
介して伝送するものなどが考えられている。この場合、
新聞データの配信を契約した、例えば各家庭(契約者
側)におけるデータ受信装置では、衛星からの信号が受
信され、データチャンネルに挿入された新聞データが取
り出される。そして、この新聞データが、例えば磁気デ
ィスクや光磁気ディスクなどの記録媒体に記録され、必
要に応じてそこから読み出される。読み出されたデータ
は、例えばディスプレイなどに表示され、あるいはプリ
ントアウトされ、これにより契約者は、新聞を見ること
ができるようになされている。衛星回線は大容量である
から、上述のようなデータ放送システムによれば、多く
の新聞データを伝送することができる。
【0003】ところで、上述のようなデータ放送システ
ムでは、例えば地上波によるテレビジョン放送などと同
様に、いわば放送型のデータ伝送が行われる。即ち、送
信側から一方的にデータが伝送される。一方、例えばネ
ットワークを介してのコンピュータ間におけるデータ伝
送は、通常、双方向(例えば、いわゆるハンドシェー
ク)で行われるようになされている。また、最近では、
多くのコンピュータがマルチタスク可能になされてお
り、このようなコンピュータによれば、データを受信し
ながら、他のプロセス(プログラム)(タスク)を実行
することができる。即ち、データ受信のプロセスと他の
プロセスとをマルチタスクで行うことができる。
【0004】マルチタスク可能なコンピュータにおい
て、負荷の高いプロセスを実行しながら、データの受信
を行う場合、データの転送レートは、いわば自動的に低
下するようになされている。即ち、データを送信する方
のコンピュータ(以下、適宜、送信側コンピュータとい
う)からは、例えばそのデータがパケット単位に分割さ
れて送信され、データを受信する方のコンピュータ(以
下、適宜、受信側コンピュータという)で、そのパケッ
トが受信されるが、このパケットの送受信が、上述した
ようにハンドシェークで行われるので、つまりそのパケ
ットを正確に受信することができたか否かを確認しなが
ら行われるので、受信側コンピュータで負荷の高いプロ
セスが行われているときは、送信側コンピュータへの返
事が遅れ、これにより、データの転送レートが低下す
る。
【0005】マルチタスク可能なコンピュータで、複数
のプロセスを実行する順番(優先順位)(プライオリテ
ィ)を決めるスケジューリングは、OS(Operating Sy
stem)によって行われる。例えばOSが、プリエンプテ
ィブなマルチタスクOSであるUNIX(商標)などで
ある場合、そのスケジューリングによれば、いま最も優
先順位の高いプロセスが所定の時間(そのプロセスの優
先順位が他のプロセスの優先順位より高い間)だけ実行
され(いま最も優先順位の高いプロセスに対し、所定の
時間だけCPUが割り当てられ)、その後、そのプロセ
スの優先順位が低くされる。そして、その結果、優先順
位が最も高くなったプロセスが次に実行される。
【0006】各プロセスの優先順位は、例えば次によう
なときに決定される。即ち、例えば実行中のプロセスの
優先順位は、そのプロセスが、カーネルモード(OSが
提供する命令が、OSによって実行されている状態(例
えば、ハードディスクへのアクセスやモニタへの表示処
理などが行われている状態)から、ユーザモード(カー
ネルモードでない状態(例えば、演算などが行われてい
る状態)に戻るときに決定される。
【0007】また、ユーザモード時に実行待ち状態(実
行可能状態)にあるプロセスの優先順位は、定期的に決
定される。
【0008】さらに、各プロセスの優先順位Pの決定
は、例えば次式にしたがって行われる。 P=BP−UT/2 ここで、BPは、各プロセスに、あらかじめ設定される
優先順位(基本利用者優先順位)である。また、UT
は、各プロセスの最近のCPUの使用状況で、例えば各
プロセスに、CPUが最近割り当てられた時間に相当す
る値である。
【0009】従って、上式によれば、現在実行待ちで優
先順位の低いプロセスは、そのUTが小さな値となるか
ら、スケジューリングが行われると、その優先順位は高
くされる。また、現在、CPUを長時間使用しているプ
ロセスは、そのUTが大きな値となるから、スケジュー
リングが行われると、その優先順位は低くされる。
【0010】以上のようにして、複数のプロセスのBP
に差があっても、各プロセスに対し、ある程度公平に、
CPUが割り当てられるようになされている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、コンピュー
タ間において、上述したようにハンドシェークでデータ
の送受信が行われる場合には、パケットを正確に受信す
ることができなかったときなど、パケットをロストした
ときには、受信側コンピュータから送信側コンピュータ
に、そのパケットの再送を要求することができる。
【0012】しかしながら、上述したデータ放送システ
ムでは、送信側から一方的にデータ(新聞データ)が伝
送されてくるため、データ受信装置で新聞データを受信
し損なっても、その新聞データの再送を要求することが
できない。従って、データ受信装置が、送信側からの新
聞データの受信のみを行う受信専用のものでなく、その
他に、さらに新聞データの表示などの複数のプロセス
を、上述したコンピュータと同様にマルチタスクで行う
ものであるときには、送信側から伝送されてくるデータ
を受信し損なわないようにする必要がある。
【0013】即ち、データ受信装置において、上述した
コンピュータと同様のスケジューリングを行うとする
と、例えば新聞データを受信し、その新聞データを記録
媒体に記録しようとしたときに、CPUが他のプロセス
に割り当てられることが生じる。また、新聞データの受
信中に、しばらく行われていなかった新聞データの表示
が行われると、上述した式から、そのプロセスの優先順
位が大きく上昇し、CPUがそのプロセスに長時間割り
当てられることも生じる。さらに、この場合、新聞デー
タを表示するプロセスの優先順位がそれほど大きく上昇
しなかったとしても、新聞データを表示する際には、新
聞データの入出力(I/O)の回数を少なくした方が効
率が良いことから、一度に多くのデータ量の新聞データ
が、記録媒体から1度に読み込まれたり、またディスプ
レイに表示されたりするので、やはりCPUが新聞デー
タを表示するプロセスに長時間割り当てられることが生
じる。
【0014】いずれの場合にも、送信側から伝送されて
くる新聞データを受信し損なう可能性があるため、これ
を防止する必要がある。
【0015】そこで、送信側から新聞データが伝送され
てきている間は、上述したようなスケジューリングをせ
ず、データの受信のみを行うようにし、他のプロセスを
完全に行わないようにする方法がある。
【0016】しかしながら、この方法では、記録媒体に
記録された新聞データをディスプレイに表示させて見て
いるときに、新聞データが伝送されてくると、その表示
が停止することになり(例えば、スクロールを行ってい
るときに、そのスクロールが停止した状態となり)、従
ってマルチタスクではなくなってしまう。
【0017】本発明は、このような状況に鑑みてなされ
たものであり、一方的に伝送されてくるデータを受信し
損なうことなく、他のプロセスを実行することができる
ように、即ちスムーズなマルチタスクを行うことができ
るようにするものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明のデータ受信装置
は、所定の伝送路を介して、一方的に伝送されてくる刊
行物のデータを受信するデータ受信装置において、刊行
物のデータを受信する受信手段(例えば、図2に示すネ
ットワークインターフェイス11など)と、受信手段に
より受信された刊行物のデータを蓄積する蓄積手段(例
えば、図1や図2に示すミニディスク(MD)(商標)
8など)と、蓄積手段に蓄積された刊行物のデータを表
示する表示手段(例えば、図1や図2に示す表示装置1
3など)と、プロセスのスケジューリングを行うととも
に、そのスケジューリング結果にしたがって、プロセス
を実行するプロセス実行手段(例えば、図2に示すCP
U14など)とを備え、プロセスには、受信手段による
刊行物のデータの受信処理および表示手段による刊行物
のデータの表示処理が、少なくとも含まれ、プロセス実
行手段は、刊行物のデータが伝送されてきている場合、
表示処理またはその他のプロセスが存在するときには、
受信処理が最優先で実行されるようにスケジューリング
を行うことを特徴とする。
【0019】このデータ受信装置においては、プロセス
実行手段に、刊行物のデータが伝送されてきている場
合、受信処理の優先順位より高い優先順位のプロセスが
存在するときには、そのプロセスの優先順位を、受信処
理の優先順位より下げるようにスケジューリングを行わ
せることができる。また、刊行物のデータが伝送されて
きている場合、表示処理のプロセスが存在するときに、
表示手段が表示する刊行物のデータが蓄積手段から1度
に読み出されるデータ量を少なくする読み出し制御手段
(例えば、図5に示すプログラムの処理ステップS32
など)をさらに備えることができる。さらに、刊行物の
データが伝送されてきている場合、表示処理のプロセス
が存在するときに、表示手段による刊行物のデータの表
示の速度を遅くする表示速度制御手段(例えば、図5に
示すプログラムの処理ステップS32など)をさらに備
えることができる。
【0020】プロセス実行手段には、マルチタスクOS
(Operating System)上でプロセスを実行させることが
できる。さらに、所定の伝送路を、衛星回線とすること
ができる。
【0021】
【作用】上記構成のデータ受信装置においては、所定の
伝送路を介して、一方的に伝送されてくる刊行物のデー
タが、ネットワークインターフェイス11で受信され、
MD8に蓄積される。また、MD8に蓄積された刊行物
のデータが、表示装置13で表示される。一方、CPU
14では、プロセスのスケジューリングが行われ、その
スケジューリング結果にしたがって、プロセスが実行さ
れる。そして、CPU14は、刊行物のデータが伝送さ
れてきている場合、表示装置13による刊行物のデータ
の表示処理またはその他のプロセスが存在するときに
は、ネットワークインターフェイス11による刊行物の
データの受信処理が最優先で実行されるようにスケジュ
ーリングを行う。従って、一方的に伝送されてくる刊行
物のデータを受信し損なうことなく、スムーズなマルチ
タスクを行うことができる。
【0022】
【実施例】図1は、本発明を適用したデータ受信装置6
により、電子的に配信される新聞データを受信するデー
タ放送システムの構成例を示している。情報提供者とし
ての新聞社は、大型計算機1を有している。この大型計
算機1には、紙面データベースが蓄えられている。この
紙面データベースには、新聞に印刷するための記事情報
や、レイアウト情報などを含んでいる。このデータベー
スのデータは、必要に応じてワークステーション2に伝
送され、そこにおいて編集される。ワークステーション
2で編集されたデータは、地上のデータ回線を介して放
送センタ(放送局)3に伝送される。
【0023】放送センタ3では、新聞社からの新聞デー
タが、衛星のデータチャンネルに挿入され、衛星(放送
衛星(BS)または通信衛星(CS))4を介して、例
えば各家庭における受信者(契約者)に伝送される。
【0024】各家庭においては、衛星4からの信号が、
室外装置(パラボラアンテナ)5で受信され、所定の中
間周波信号(IF信号)に変換される。このIF信号
は、データ受信装置6に入力される。データ受信装置6
により受信されたデータは、そこにおいて復調、デコー
ドされ、記録装置12に供給されて、例えばMD8など
の記録媒体に記録される。使用者は、このMD8を、例
えばポータブル端末器9に装着し、受信した新聞データ
を表示させることができる。あるいはまた、記録装置1
2を介して、MD8に記録した新聞データを読み出し
て、必要に応じて表示装置13に出力し、表示させるこ
とができる。
【0025】図2は、本発明の一実施例であるデータ受
信装置6の構成を示している。室外装置5より入力され
たIF信号は、チューナ、デコーダ(いずれも図示せ
ず)に順次供給され、それぞれで復調、デコードされる
ようになされている。そして、デコード結果から、衛星
のデータチャンネルに挿入された新聞データが分離さ
れ、ネットワークインターフェイス11に供給されるよ
うになされている。
【0026】ネットワークインターフェイス11は、入
力された新聞データを受信し、その内蔵するデータバッ
ファ(例えば、後述する1ブロックの新聞データのデー
タ量以上の容量を有するリングバッファなど)(図示せ
ず)に一時記憶するようになされている。そして、デー
タバッファに記憶されたデータ量が所定の閾値以上にな
ると、CPU14にその旨を知らせ、CPU14の制御
の下、その所定の閾値のデータ量のデータ(以下、適
宜、1ブロックの新聞データという)を、記録装置12
に供給(転送)し、MD8に記録させるようになされて
いる。
【0027】ここで、新聞データは、例えばその日の新
聞が、新聞社単位で伝送されるようになされており、各
新聞社の新聞データには、その新聞データのデータ長
(例えば、バイト数など)を少なくとも含むヘッダが、
その先頭に付されている。
【0028】ネットワークインターフェイス11は、デ
ータバッファに記憶した1ブロックの新聞データにヘッ
ダが含まれているか否かを検出し、ヘッダが含まれてい
る場合には、その内蔵するブロック情報レジスタ(図示
せず)に割り当てられている、いまデータバッファに記
録されている1ブロックの新聞データが、その新聞デー
タの先頭であることを示す先頭フラグをセットする(1
にする)ようになされている。さらに、この場合、ネッ
トワークインターフェイス11は、ブロック情報レジス
タに割り当てられている、新聞データのデータ長を記憶
するデータ長記憶領域に、データバッファに記憶された
ヘッダに記述されている新聞データのデータ長をセット
するようになされている。
【0029】記録装置12は、CPU14に制御され、
供給された新聞データをMD8に記録し、またMD8に
記録したデータを読み出すようになされている。表示装
置13は、CPU14に制御され、例えばMD8から読
み出された新聞データや、その他必要な情報を表示する
ようになされている。
【0030】入力装置17は、例えばキーボードやマウ
スなどでなり、例えばMD8に記録された新聞データ
を、表示装置13に表示させるなどの所定の処理をCP
U14に行わせるときや、その他必要なデータをCPU
14に入力するときなどに操作される。
【0031】ROM16は、IPL(Initial Program
Loading)プログラムやOS(Operating System)を記
憶している。なお、OSは、マルチタスクが可能なOS
(マルチタスクOS)である、例えばUNIXやウィン
ドウズ(商標)などとされている。RAM15は、CP
U14の動作上必要なデータを記憶する。また、RAM
15には、ROM16に記憶されているOSや、図示せ
ぬ記録媒体(例えば、ハードディスクなど)に記録され
ているアプリケーションプログラムも記憶される(ロー
ドされる)ようになされている。このアプリケーション
プログラムには、ネットワークインターフェイス11に
よる新聞データの受信処理(新聞データを受信し、記録
装置12を介してMD8に転送して記録させる処理)、
および表示装置13による新聞データの表示処理(MD
8から新聞データを読み出し、表示装置13に表示させ
る処理)を行うためもの(以下、これらのプログラム
を、それぞれデータ転送プログラムまたはデータ表示プ
ログラムという)が、少なくとも含まれている。
【0032】CPU14は、ROM16に記憶されてい
るIPLプログラムにしたがって、同じくROM16に
記憶されているOSを、RAM15にロードさせる。そ
して、そのOS上で、上述したアプリケーションプログ
ラムを、RAM15にロードして(アプリケーションプ
ログラムに対応するプロセス)を実行する。なお、CP
U14(OS)は、前述したように、実行中のプロセス
が、カーネルモードから、ユーザモードに戻るときや、
ユーザモード時に定期的に、プロセスのスケジューリン
グを行い、そのスケジューリング結果にしたがって、プ
ロセスを実行する。即ち、複数のプロセスが存在する場
合、スケジューリングの結果、最も優先順位の高くなっ
たプロセスを実行する。
【0033】但し、CPU14(OS)は、新聞データ
が伝送されてきている場合、データ表示プログラムによ
る表示処理またはその他のプロセスが存在するときに
は、データ転送プログラムによる受信処理が最優先で実
行されるようにスケジューリングを行う。
【0034】以上のように構成されるデータ受信装置6
において、既に受信され、MD8に記録された新聞デー
タを表示装置13に表示させる場合には、入力装置17
を操作することにより、CPU14に表示コマンドが入
力される。CPU14(OS)は、表示コマンドを受信
すると、データ表示プログラムをRAM15にロードさ
せて実行する。即ち、記録装置12を介して、MD8に
アクセスし、そこから新聞データを読み出す。そして、
この新聞データを表示装置13に転送して表示させる。
【0035】その後、入力装置17の操作に対応して、
表示装置13に表示された新聞データの、例えばスクロ
ールや、その縮小、拡大などが行われる。
【0036】次に、図3は、データ受信プログラムにし
たがって、新聞データの受信処理が行われる(新聞デー
タのデータ受信プロセスが実行される)場合のCPU1
4の動作を説明するフローチャートである。情報提供者
側から、新聞データが伝送されてくると、それは、上述
したように、室外装置5(図1)、並びにチューナおよ
びデコーダを介して、ネットワークインターフェイス1
1で受信され、その内蔵するデータバッファに一時記憶
される。
【0037】データバッファに記憶されたデータ量が所
定の閾値以上になると、ネットワークインターフェイス
11は、CPU14に、例えば割り込みをかけ、データ
バッファに、1ブロックの新聞データが記憶されたこと
を知らせる。
【0038】ここで、ネットワークインターフェイス1
1は、データバッファに1ブロックの新聞データが記憶
されると、上述したように1ブロックの新聞データにヘ
ッダが含まれているか否かを検出し、ヘッダが含まれて
いる場合には、ブロック情報レジスタの先頭フラグをセ
ットし、さらにそのデータ長記憶領域に、ヘッダに記述
されている新聞データのデータ長をセットする。
【0039】CPU14は、ネットワークインターフェ
イス11から割り込みがかけられると、データ受信プロ
グラムを起動し、そのプログラムにしたがった処理を行
う。なお、データ受信プログラムは、例えば装置の電源
がONにされ、RAM15にOSがロードされた後、さ
らにRAM15にロードされるようになされている。
【0040】CPU14では、まず図3に示すステップ
S1において、ネットワークインターフェイス11のブ
ロック情報レジスタが読み出され、ステップS2に進
み、その先頭フラグがセットされているか否か、即ちネ
ットワークインターフェイス11のデータバッファに記
憶された1ブロックの新聞データが、その新聞データ
(ある新聞1紙の新聞データ)の先頭ブロックのもので
あるか否かが判定される。
【0041】ステップS2において、先頭フラグがセッ
トされていると判定された場合、即ちネットワークイン
ターフェイス11のデータバッファに記憶された1ブロ
ックの新聞データが、先頭ブロックのものである場合、
ステップS3に進み、RAM15にあらかじめ確保され
た所定の記憶領域としての受信中フラグがセットされる
(1にされる)。なお、受信中フラグは、後述する図4
のスケジューリングにおいて参照される。
【0042】ここで、データバッファに記憶された1ブ
ロックの新聞データが、先頭ブロックのものである場
合、CPU14は、ブロック情報レジスタのデータ長記
憶領域にセットされている、新聞データのデータ長を読
み出す。そして、CPU14は、先頭フラグがセットさ
れてから、いままでに受信された新聞データのブロック
数をカウントし、そのカウント値と、データ長記憶領域
から読み出した新聞データのデータ長とを比較すること
により、いま受信された新聞データのブロックが、最終
ブロックであるか否かを判定する。この判定は、後述す
るステップS9で行われる。
【0043】その後、ステップS4に進み、データ表示
プログラムがRAM15にロードされ、起動されている
か否か、即ちデータ表示プログラムにしたがったプロセ
ス(データ表示プロセス)が存在するか否かが判定され
る。
【0044】ステップS4において、データ表示プロセ
スが存在すると判定された場合、ステップS5に進み、
データ表示プロセスに対し、新聞データの受信が開始さ
れたことを示す受信開始メッセージが送られ、ステップ
S6に進む。また、ステップS4において、データ表示
プロセスが存在しないと判定された場合、ステップS5
をスキップして、ステップS6に進む。
【0045】一方、ステップS2において、先頭フラグ
がセットされていないと判定された場合、即ちネットワ
ークインターフェイス11のデータバッファに記憶され
た1ブロックの新聞データが、先頭ブロックのものでな
い場合、ステップS3乃至S5をスキップして、ステッ
プS6に進み、データバッファに記憶された1ブロック
の新聞データを記録するための空き容量が、MD8にあ
るか否かが判定される。ステップS6において、MD8
に空き容量がないと判定された場合、ステップS7に進
み、新聞データをMD8に記録することができないこと
を示す書き込みエラーのメッセージが、表示装置13に
表示され、これによりMD8を、空き容量のあるものに
変えるように、使用者を促し、処理を終了する。なお、
この場合、RAM15にロードされたデータ受信プログ
ラムは、そこから削除される。
【0046】また、ステップS6において、MD8に空
き容量があると判定された場合、ステップS8に進み、
ネットワークインターフェイス11のデータバッファに
記憶された1ブロックの新聞データが読み出され、記録
装置12を介してMD8に転送されて記録される。
【0047】即ち、MD8における、新聞データを記録
するファイルがオープンされ、そこにデータバッファか
ら読み出された1ブロックの新聞データが記録される。
【0048】そして、ステップS9に進み、ステップS
8でMD8に記録された新聞データが、最終ブロックの
ものであるか否かが、上述したようにして判定される。
ステップS9において、ステップS8でMD8に記録さ
れた新聞データが、最終ブロックのものであると判定さ
れた場合、即ちある新聞1紙の新聞データの受信が終了
した場合、ステップS10に進み、受信中フラグがリセ
ットされ(0にされ)、ステップS11に進む。ステッ
プS11では、データ表示プロセスが存在するか否かが
判定される。
【0049】ステップS11において、データ表示プロ
セスが存在すると判定された場合、ステップS12に進
み、データ表示プロセスに対し、新聞データの受信が終
了したことを示す受信終了メッセージが送られ、処理を
終了する。なお、この場合、RAM15にロードされた
データ受信プログラムは、そのままにされ、次の起動を
待つ状態(スリープ状態)となる(起動待ち状態に遷移
する)。
【0050】また、ステップS11において、データ表
示プロセスが存在しないと判定された場合、ステップS
12をスキップして、処理を終了する(起動待ち状態に
遷移する)。
【0051】一方、ステップS9において、ステップS
8でMD8に記録された新聞データが、最終ブロックの
ものでないと判定された場合、即ちある新聞1紙の新聞
データの受信が、まだ終了していない場合、ステップS
10乃至S12をスキップして、処理を終了する(起動
待ち状態に遷移する)。
【0052】以上のようにして、ネットワークインター
フェイス11で受信された新聞データが、MD8に記録
される。
【0053】次に、CPU14(OS)によるスケジュ
ーリングについて、図4のフローチャートを参照して説
明する。CPU14では、まずステップS20におい
て、データ受信プロセスが実行中であるか否かが判定さ
れる。ステップS20において、データ受信プロセスが
実行中であると判定された場合、ステップS22に進
み、通常のスケジューリング処理が行われ、処理を終了
する。
【0054】即ち、この場合、例えば従来の場合と同様
に、前述した式(P=BP−UT/2)などにしたがっ
て、いま存在するプロセスそれぞれの(またはデータ受
信プロセスのみの)優先順位が決定される。
【0055】また、ステップS20において、データ受
信プロセスが実行中でないと判定された場合、ステップ
S21に進み、新聞データが伝送されてきており、ネッ
トワークインターフェイス11で新聞データの受信が行
われているか否かが判定される。なお、この判定は、図
3で説明した受信中フラグを参照することにより行われ
る。
【0056】ステップS21において、新聞データの受
信が行われていないと判定された場合、即ち受信中フラ
グがリセット状態である場合、ステップS22に進み、
上述したように通常のスケジューリング処理が行われ、
処理を終了する。
【0057】一方、ステップS21において、新聞デー
タの受信が行われていると判定された場合、即ち受信中
フラグがセット状態である場合、ステップS23に進
み、図3で説明したデータ受信プロセスより優先順位の
高いプロセス(ユーザプロセス)(例えば、上述したデ
ータ表示プロセスなど)が存在するか否かが判定され
る。ステップS23において、データ受信プロセスより
優先順位の高いプロセスが存在すると判定された場合、
ステップS24に進み、データ受信プロセスより優先順
位の高いプロセスの優先順位が、データ受信プロセスの
優先順位より低くされ、処理を終了する。
【0058】即ち、ネットワークインターフェイス11
により新聞データの受信が行われているが、データ受信
プロセスが実行中でない場合、データ受信プロセスの優
先順位が最も高くされる。
【0059】また、ステップS23において、データ受
信プロセスより優先順位の高いプロセスが存在しないと
判定された場合、ステップS24をスキップして、処理
を終了する。
【0060】以上のように、CPU14(OS)は、新
聞データが伝送されてきており、ネットワークインター
フェイス11で新聞データの受信が行われている場合、
データ受信プロセスの優先順位より高い優先順位のプロ
セスが存在するときには、そのプロセスの優先順位を、
データ受信プロセスの優先順位より下げるようにスケジ
ューリングを行う。これにより、データ受信プロセスを
含む複数のプロセスが存在する場合に、データ受信プロ
セスが実行中でないときは、それが最優先で実行され
る。
【0061】即ち、ネットワークインターフェイス11
で新聞データの受信が行われている場合に、データ受信
プロセスが実行権(CPU14の使用権)を有していな
いとき(あるいは、データ受信プロセスから他のプロセ
スに実行権が移ったとき)、他のプロセスの優先順位が
低くされ、これにより他のプロセスに対するCPU14
の割り当て時間は短くなり、即座に(短時間で)、デー
タ受信プロセスが実行権を獲得する(データ受信プロセ
スに実行権が戻る)。
【0062】従って、ネットワークインターフェイス1
1のデータバッファから、MD8への新聞データの転送
が行われず、データバッファがオーバフローし、その結
果、新聞データを受信し損なうことを防止することがで
きる。
【0063】さらに、この場合、新聞データが伝送され
てきている間は、そのデータの受信のみを行うように
し、他のプロセスを完全に行わないようにするわけでは
ないので、他のプロセスの実行が可能であり、従ってス
ムーズなマルチタスクを行うことができる。
【0064】次に、データ表示プロセスが存在している
場合に、データ受信プロセスから、図3で説明した受信
開始メッセージまたは受信終了メッセージがデータ表示
プロセスに送られてきたときには、データ表示プロセス
に対し、例えばソフトウェア割り込みがかかり、図4に
示すような割り込み処理(メッセージ受信処理)が行わ
れるようになされている。
【0065】即ち、まずステップS31においては、デ
ータ受信プロセスからのメッセージが、受信開始メッセ
ージであるか否かが判定される。ステップS31におい
て、メッセージが、受信開始メッセージであると判定さ
れた場合、即ち新聞データが伝送されてきており、ネッ
トワークインターフェイス11で新聞データの受信が開
始された場合、ステップS32に進み、CPU14によ
って、新聞データの入出力に関するパラメータが、例え
ば次のように変更(セット)される。
【0066】即ち、例えば記録装置12を介してMD8
に対して1度に読み書きする新聞データのデータ量(新
聞データのブロックの大きさ)に関するパラメータや、
あるいは表示装置13に一度に転送して表示させる新聞
データのデータ量に関するパラメータなどが、そのデー
タ量を少なくするように変更される。
【0067】以上のようなパラメータの変更後、処理を
終了する。
【0068】従って、この場合、CPU14が、MD8
に対して1度に読み書きする新聞データのデータ量や、
表示装置13に1度に転送する新聞データのデータ量が
少なくなる(但し、MD8に対して新聞データを読み書
きする回数や、表示装置13に新聞データを転送する回
数は増加する)。即ち、この場合、いわゆるディスクI
/O(MD8に対してデータを読み書きする処理)やデ
ィスプレイI/O(表示装置13にデータを表示させる
処理)が分散される(新聞データに対するアクセスが分
散される)。
【0069】これにより、例えばデータ表示プロセスに
おいて、表示装置13が表示する新聞データが、MD8
から1度に読み出されるデータ量は少なくなり、また表
示装置13による新聞データの表示の速度が遅くなる。
しかしながら、この場合、CPU14は、ディスクI/
OやディスプレイI/Oが分散されることにより、ネッ
トワークインターフェイス11から、上述した割り込み
がかけられたとき、即座に、データ受信プログラムを実
行することができる。従って、この場合、新聞データを
受信し損なうことを防止することができる。
【0070】さらに、この場合、MD8からの新聞デー
タの読み出し速度や、その表示速度は遅くなるが、新聞
データの読み出しや表示が完全に停止されるわけではな
いので、使用者に違和感を感じさせることを防止するこ
とができる。
【0071】一方、ステップS31において、メッセー
ジが、受信開始メッセージでないと判定された場合、ス
テップS33に進み、そのメッセージが、受信終了メッ
セージであるか否かが判定される。ステップS33にお
いて、メッセージが、受信終了メッセージでないと判定
された場合、ステップS34をスキップして、処理を終
了する。
【0072】また、ステップS33において、メッセー
ジが、受信終了メッセージであると判定された場合、即
ちネットワークインターフェイス11での新聞データの
受信が終了し、データ受信プロセスによって、新聞デー
タの先頭ブロックから最終ブロックまでが、MD8に記
録された場合、ステップS34に進み、上述したステッ
プS32で変更された、新聞データの入出力に関するパ
ラメータが、CPU14によって元に戻され(リセット
され)、処理を終了する。
【0073】即ち、この場合、MD8からの新聞データ
の読み出し速度や、その表示速度などが元に戻される
(例えば、低速で行われていた新聞データの表示などが
高速で行われるようになる)。
【0074】以上のように、新聞データが伝送されてき
ている場合、データ表示プロセスが存在するときに、表
示装置13が表示する新聞データがMD8から1度に読
み出されるデータ量を少なくし、また表示装置13によ
る新聞データの表示の速度を遅くするようにしたので、
一方的に伝送されてくる新聞データを受信し損なうこと
なく、さらにスムーズなマルチタスクを行うことができ
る。
【0075】なお、本実施例においては、衛星回線を介
して新聞データを伝送するようにしたが、新聞データ
は、この他、公衆網(例えば、PSTNやISDN)や
CATV網、光ファイバ網、その他の地上回線などを介
して伝送するようにすることが可能である。
【0076】また、本実施例では、新聞データを受信す
るようにしたが、この他、例えば書籍や雑誌などの刊行
物のデータや、それらに画像や音声のデータを組み合わ
せたマルチメディアデータなどを受信するようにするこ
とが可能である。
【0077】
【発明の効果】以上の如く、本発明によれば、一方的に
伝送されてくる刊行物のデータを受信し損なうことな
く、スムーズなマルチタスクを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図2のデータ受信装置6により、伝送されてき
た新聞データを受信するデータ放送システムの構成例を
示す図である。
【図2】本発明の適用したデータ受信装置6の一実施例
の構成を示すブロック図である。
【図3】データ受信プロセスを説明するフローチャート
である。
【図4】スケジューリングを説明するフローチャートで
ある。
【図5】メッセージ受信処理を説明するフローチャート
である。
【符号の説明】
1 大型計算機 2 ワークステーション 3 放送センタ 4 衛星 5 室外装置 6 データ受信装置 8 ミニディスク 9 ポータブル端末器 11 ネットワークインターフェイス 12 記録装置 13 表示装置 14 CPU 15 RAM 16 ROM 17 入力装置

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の伝送路を介して、一方的に伝送さ
    れてくる刊行物のデータを受信するデータ受信装置にお
    いて、 前記刊行物のデータを受信する受信手段と、 前記受信手段により受信された前記刊行物のデータを蓄
    積する蓄積手段と、 前記蓄積手段に蓄積された前記刊行物のデータを表示す
    る表示手段と、 プロセスのスケジューリングを行うとともに、そのスケ
    ジューリング結果にしたがって、前記プロセスを実行す
    るプロセス実行手段とを備え、 前記プロセスには、前記受信手段による前記刊行物のデ
    ータの受信処理および前記表示手段による前記刊行物の
    データの表示処理が、少なくとも含まれ、 前記プロセス実行手段は、前記刊行物のデータが伝送さ
    れてきている場合、前記表示処理またはその他のプロセ
    スが存在するときには、前記受信処理が最優先で実行さ
    れるように前記スケジューリングを行うことを特徴とす
    るデータ受信装置。
  2. 【請求項2】 前記プロセス実行手段は、前記刊行物の
    データが伝送されてきている場合、前記受信処理の優先
    順位より高い優先順位のプロセスが存在するときには、
    そのプロセスの優先順位を、前記受信処理の優先順位よ
    り下げるように前記スケジューリングを行うことを特徴
    とする請求項1に記載のデータ受信装置。
  3. 【請求項3】 前記刊行物のデータが伝送されてきてい
    る場合、前記表示処理のプロセスが存在するときに、前
    記表示手段が表示する前記刊行物のデータが前記蓄積手
    段から1度に読み出されるデータ量を少なくする読み出
    し制御手段をさらに備えることを特徴とする請求項1ま
    たは2に記載のデータ受信装置。
  4. 【請求項4】 前記刊行物のデータが伝送されてきてい
    る場合、前記表示処理のプロセスが存在するときに、前
    記表示手段による前記刊行物のデータの表示の速度を遅
    くする表示速度制御手段をさらに備えることを特徴とす
    る請求項1乃至3のいずれかに記載のデータ受信装置。
  5. 【請求項5】 前記プロセス実行手段は、マルチタスク
    OS(Operating System)上で前記プロセスを実行する
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のデ
    ータ受信装置。
  6. 【請求項6】 前記所定の伝送路は、衛星回線であるこ
    とを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のデー
    タ受信装置。
JP6142716A 1994-06-24 1994-06-24 データ受信装置 Withdrawn JPH088856A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1013367A (ja) * 1996-06-25 1998-01-16 Matsushita Electric Ind Co Ltd データ送受信システム,およびデータ受信装置
JP2004120749A (ja) * 2003-09-19 2004-04-15 Matsushita Electric Ind Co Ltd データ送受信システム

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1013367A (ja) * 1996-06-25 1998-01-16 Matsushita Electric Ind Co Ltd データ送受信システム,およびデータ受信装置
JP2004120749A (ja) * 2003-09-19 2004-04-15 Matsushita Electric Ind Co Ltd データ送受信システム

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