JPH088840Y2 - インキリボンカセット - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案はプリンタ等に使用される
インキリボンカセットに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、エンドレスのファブリックリボン
を収納したインキリボンカセットでリボンを交換するに
は、リボンの折り畳み部分をリボン収納部に収納すると
ともに、従動ロ−ラを駆動ロ−ラから指で押し広げて間
隙を作り、その間隙にリボンを通して開口部から外部に
張り渡しセットしていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】しかし、多くのカセッ
トはスペ−スに余裕がないため、リボン収納部外で従動
ロ−ラと駆動ロ−ラを取付け、両ロ−ラを離間するとき
は従動ロ−ラを駆動ロ−ラと逆方向に直線移動させてい
た。そのため、特にギヤ式ロ−ラ等の場合は互いに噛み
合っているので、ロ−ラが互いに離れるまでの移動距離
もプラスされるので形成される間隙も狭小となりリボン
が通し難くなる。また、それを改善するためにはギヤを
小さくせねばならぬ等、種々の欠点があった。本考案は
これらの欠点の解消を目的としたもので、すなわち、リ
ボン交換時において従動ロ−ラを駆動ロ−ラから大きな
間隔をあけて引き離せ、リボンを挿通し易くしたインキ
リボンカセットを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本考案者は前記課題を解
決するため、インキリボンカセットを、カセット本体
と、リボン収納部と、エンドレスのインキリボンと、イ
ンキリボンをリボン収納部内に繰り込む駆動ローラおよ
び従動ローラと、従動ローラを一端部で軸支するホルダ
ーとからなり、ホルダーの一端部裏側にばねを挿入して
従動ローラを駆動ローラに常時弾発させるとともに、ホ
ルダーに駆動ローラと従動ローラの両軸心を結ぶ線と平
行な長軸を有する長孔を設け、その長孔内にカセット本
体から立設したピンを挿入してホルダーを長孔内の長軸
方向に移動可能、かつ一端部を揺動可能とすることによ
って、従動ローラが駆動ローラに対し法線方向および接
線方向の双方にばねの弾発に抗して離間するよう形成し
てなる構成にした。

【０００５】

【作用】本考案のインキリボンカセットでリボンを交換
するには、ホルダ−を指で駆動ロ−ラと反対側の斜め下
方に押圧すると、ばねの弾発力に抗してホルダ−の長孔
がピンに沿って図２の下向き矢印のように直線的に移動
するとともに、図２の左向き矢印のように長孔内のピン
をヒンジとして一端部を左側にも揺動させるので、両ロ
−ラ間で形成される間隙は直線移動のときより大きくな
り、リボンの挿通が容易となる。また、ホルダ−の押圧
を解除すると、ばねの弾発力でホルダ−は元の位置に戻
り従動ロ−ラは駆動ロ−ラにリボンを挟んで弾発する。

【０００６】

【実施例】本考案の１実施例を図面によって説明する。
１はカセット本体で、その下側をリボン収納部２として
インキリボン３を収納し、上側のア−ム４，５でインキ
リボン３を外部に張り渡して印字可能とするとともに、
カセット本体１のリボン収納部２の左外側底面に回動自
在な駆動ロ−ラ６とピン７を設けてある。

【０００７】８はホルダ−で、カセット本体１の内側高
さより僅かに低い高さとし、その一端部に従動ロ−ラ６
を回動自在に軸支し、その他端部にピン７が挿入可能な
長孔９を設けてある。ホルダ−８の一端部裏側（従動ロ
−ラ６の逆側）には凹部１０を設け、その凹部１０とカ
セット本体１の側片に設けた凹部１１との間にコイルば
ね１２を挿入して、従動ロ−ラ６が駆動ロ−ラ６に常時
弾発してインキリボン３を繰り込むようにしてある。こ
こで、ホルダ−８は長孔方向に直線移動可能で、かつピ
ン７をヒンジとして一端部が揺動可能となるよう形成し
てある。

【０００８】インキリボン３を交換するには、図１の状
態のホルダ−８を斜め左下方に押圧すると、ホルダ−８
はばね13の弾発に抗して長孔10がピン７に沿って図２の
下向き矢印方向に移動するとともに、ホルダ−８の一端
部がピン７をヒンジとして左向き矢印方向にも揺動する
ので、従動ロ−ラ９は駆動ロ−ラ６から位置を少し左側
にずらして離間し、２つのロ−ラ６，９間に比較的大き
な間隙が形成され、この間隙にインキリボン３を挿通す
る。また、ホルダ−８への押圧を解除すると、ホルダ−
８はばね13の弾発力で図１の状態に戻り、従動ロ−ラ９
は駆動ロ−ラ６にインキリボン３を挟んで弾発する。

【０００９】

【考案の効果】本考案は駆動ロ−ラ６に弾発する従動ロ
−ラ９が、駆動ロ−ラ６に対し直線的に移動できるとと
もに、位置を左側に少しずらせる揺動もできるので、両
ロ−ラ間の間隙を比較的大きく形成でき、リボン交換時
におけるリボン挿通が容易になる等の利点がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例の蓋を外した状態の平面図であ
る。

【図２】同実施例の部分拡大平面図である。

【符号の説明】

１ カセット本体 ２ リボン収納部 ３ インキリボン ６ 駆動ロ−ラ ７ ピン ８ ホルダ− ９ 従動ロ−ラ 10 長孔 13 ばね

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】カセット本体（１）と、リボン収納部
   （２）と、エンドレスのインキリボン（３）と、インキ
   リボン（３）をリボン収納部（２）内に繰り込む駆動ロ
   ーラ（６）および従動ローラ（９）と、従動ローラ
   （９）を一端部で軸支するホルダー（８）とからなり、
   ホルダー（８）の一端部裏側にばね（１３）を挿入して
   従動ローラ（９）を駆動ローラ（６）に常時弾発させ、
   ホルダー（８）に駆動ローラ（６）と従動ローラ（９）
   の両軸心を結ぶ線と平行な長軸を有する長孔（１０）を
   設け、その長孔（１０）内にカセット本体（１）から立
   設したピン（７）を挿入してホルダー（８）が長孔（１
   ０）内の長軸方向に移動可能、かつ一端部が揺動可能と
   することによって、従動ローラ（９）が駆動ローラ
   （６）に対し法線方向および接線方向の双方にばね（１
   ３）の弾発に抗して離間するよう形成してなる、インキ
   リボンカセット。