JPH0887376A - マウス及びマウスを用いた表示制御装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 既存のスイッチの他に新たに機能スイッチを
設けて機能を高めたマウスとそれを用いた表示制御装置
を提供することを目的とする。 【構成】 側面に新たな機能スイッチを設け、この機能
スイッチからの変位情報を処理して表示画面上のマーク
の表示態様を変化させるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、情報処理装置の入力装
置として使用されるマウス入力装置（以下単にマウスと
もいう）及びこのマウスを用いた表示制御装置に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】従来のマウスには、押ボタン式の複数の
選択スイッチが設けられており、各スイッチは操作者の
片手の指によって操作されるようになっている。例え
ば、マウスの上面位置に、表示画面上のカーソルの表示
位置を指定するための選択スイッチが３個並置されてお
り、それぞれ操作者の人指指，中指，薬指によって操作
されるようになっており、残りの親指と小指はマウス本
体を把持するために使われている。また、カーソルの位
置移動はマウスの位置を移動することによって行われ
る。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、情報処
理装置の機能が高度化してくると、より多くの情報をよ
り簡便に入力したいという要求が生じてくるが、従来の
マウスでは３個の選択スイッチと位置移動に基づく限ら
れた入力しか行なえないので、他の機能を付加すること
が困難となっていた。これは、通常人間の片手の指が５
本であり、マウスを把持する親指と小指を除くと３本の
指でしか操作できないという考えに基づいているものと
考えらえる。

【０００４】そこで本発明は、このような固定観念を打
破して既存のスイッチ以外に別の機能スイッチを付加し
てより機能性を高めたマウス及びそれを用いた表示制御
装置を提供することを目的とするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】請求項１記載の発明は、
前面，上面，側面および底面を備えた立体形状の本体
と、外部に接続されるコードとを備え、上面に選択指示
スイッチが設けられたマウスにおいて、前記側面に機能
スイッチを付加したことを特徴とするものである。

【０００６】請求項２記載の発明は、上面に選択指示ス
イッチが設けられ、側面に大きさの量を変化させるスイ
ッチが設けられたマウスと、このマウスの各スイッチの
操作に基づいて位置が変化するカーソルを画面上に表示
する表示手段と、前記マウスの側面に設けられた大きさ
の量を変化させるスイッチからの信号に基づいて前記表
示手段上に表示させるカーソルの大きさを変化させる表
示制御手段とを有することを特徴とするものである。

【０００７】請求項３記載の発明は、上面に選択指示ス
イッチが設けられ、側面に表示画面上のカーソルの移動
倍率を変化させるスイッチが設けられたマウスと、この
マウスの各スイッチの操作に基づいて位置が変化するカ
ーソルを画面上に表示する表示手段と、前記マウスの側
面に設けられたカーソルの移動倍率を変化させるスイッ
チからの信号に基づいて、マウス自体の移動量とは異な
る移動量で前記カーソルの表示位置を変化させる表示制
御手段とを有することを特徴とするものである。

【０００８】請求項４記載の発明は、前記マウスの側面
に設けられたスイッチは、段階的に倍率を変化させるも
のであり、前記表示制御手段は、前記スイッチの移動位
置に対応した倍率でカーソルの移動量を変化させるもの
である。

【０００９】

【作用】請求項１記載の発明によれば、側面に機能スイ
ッチを設けたので、本体を把持している方の指（例えば
親指）で操作することによりマウスの入力装置としての
機能を向上させることができる。

【００１０】請求項２記載の発明によれば、マウスの側
面に設けた機能スイッチの大きさの量を変化させるもの
としたので表示画面上のカーソルの大きさを任意に変化
させることができる。

【００１１】請求項３記載の発明によれば、マウス側面
に設けた機能スイッチを移動倍率を変化させるものとし
たので、マウス自体の移動量に対して所定倍率のカーソ
ル移動量とすることができる。

【００１２】請求項４記載の発明によれば、マウスに設
けたスイッチを段階的に倍率を変化させることができる
ものとしたので、任意の移動倍率を選択することができ
る。

【００１３】

【実施例】図１は本発明に係るマウスの一実施例を示す
斜視図である。このマウス１は、前面１Ａ，上面１Ｂ，
側面１Ｃを備えた立体形状のケースを有し、後端から外
部接続用ケーブル２が引き出されている。そして、全体
の大きさは操作者が片手で握れるようなものとなってい
る。

【００１４】このマウス１の前面１Ａと上面１Ｂとの境
界面に亘って３個の選択指定スイッチ（クリックスイッ
チとも言う）３Ａ，３Ｂ，３Ｃが設けられている。これ
ら各スイッチ３Ａ〜３Ｃは従来から知られているもので
それぞれ押されることによって異なるクリック情報を出
力させるためのものである。

【００１５】また、このマウスは従来同様移動方向と移
動量を示す情報（ポイント位置情報）を出力する機能を
有していることは言うまでもない。例えば、ポイント位
置垂直座標（ｘ）とポイント位置水平座標（ｙ）に関す
る情報を出力して移動位置と移動量を特定するものであ
る。

【００１６】４は前記マウス１の側面１Ｃに設けられた
機能スイッチであり、本発明において新たに設けたもの
である。これは例えばスライドスイッチであり、スライ
ド可能なツマミ４Ａを有し、その上方には大きさの量を
表わす文字「小」「大」が記載されている。そしてツマ
ミ４Ａをスライドさせていずれかの位置に停止させると
停止位置に対応する大きさの量を表わす情報が出力され
るようになっている。

【００１７】以上のように構成されたマウス１を使用す
るには両側面１Ｃに親指と小指を当てて把持し、各クリ
ックボタン３Ａ，３Ｂ，３Ｃにそれぞれ人指指，中指，
薬指を当てて、平面に載置したままクリックボタンのい
ずれかをクリックして基準位置を決めた後、移動させる
ことによりポイント位置情報が出力されることになる。
そして、親指でスライドスイッチ４のツマミ４Ａをスラ
イドさせて小又は大のいずれかを選択すれば、これに応
じた大きさの量を表わす情報が出力される。この情報を
用いて例えば表示画面上のカーソルマークの大きさを変
えるような機能を持たせることができる。

【００１８】このようにして、本願発明マウスには従来
からあるスイッチ機能の外に新たな機能を持ったスイッ
チが付加され、しかも片手で操作できる。

【００１９】図２は、前記マウスを用いた表示制御手段
の構成を示すブロック図である。これは全体の制御を司
どる制御手段たるＣＰＵのバスラインＢＳを中心として
前記マウス１が接続され、また、各種処理情報や前記マ
ウスのカーソルを表示するディスプレイを備えた表示装
置６が接続され、表示装置を表示すべき画像情報を格納
しているフレームメモリ７が接続され、さらに前記表示
装置６に表示されるカーソルのパターン等の種々のパタ
ーンが格納されているパターンメモリ８が接続されて表
示制御装置を構成している。

【００２０】次に、この表示制御装置の動作を説明す
る。

【００２１】ここで、マウス１から出力されるポイント
位置情報及び移動量情報並びにクリック情報はＣＰＵ５
に入力されて、ＣＰＵ５によって判断処理された後フレ
ームメモリにカーソル表示情報として埋め込まれ、表示
装置に表示されることになる。また、前記パターンメモ
リ８には、例えば小さなカーソルパターンと大きなカー
ソルパターンが格納されており、前記マウス１のスライ
ドスイッチ４の操作によって出力される小又は大の情報
によって、それに対応する大きさのカーソルパターンが
選択されてフレームメモリ８の所定の位置に埋め込まれ
た後表示に供されるようになっている。

【００２２】次に、上記スライドスイッチ４の操作に関
連する動作を主として図３のフローチャート及び図４，
図５の示す表示画面パターン図を参照して説明する。

【００２３】先ずマウスから出力されるポイント位置情
報やクリック情報を読み込む（ＳＴ１）。

【００２４】次にマウスのポイント位置が変化したか否
かを判断し（ＳＴ２）、ポイント位置が変化していなけ
ればマウスのスライドスイッチの位置が変化したか否か
を判断する（ＳＴ３）。

【００２５】前記ステップＳＴ３の判断で、マウスのス
ライドスイッチ４の位置が変化した場合（例えば小から
大へ、又は大から小へ）及び前記ステップＳＴ２の判断
でマウスのポイント位置が変化している場合には、いず
れの場合も次のステップに進み、現在画面上に表示され
ているマウスのカーソルパターンをフレームメモリ７上
から消去し、新たな表示のために備える（ＳＴ４）。

【００２６】次にスライドスイッチ４で指定されている
大きさのカーソルパターンをパターンメモリ８から読み
出して来て、前記マウスから出力されたポイント位置に
対応するフレームメモリ７上の位置に埋め込む（ＳＴ
５）。

【００２７】その後はこのフレームメモリ７の内容が表
示装置６の画面上に表示されることになる。

【００２８】図４は、前記マウス１のスライドスイッチ
４のツマミ４が「大」の位置に停止しているときの表示
画面パターンを示すものであり、ポイント位置を示す
ｘ，ｙ座標の交点に大型のカーソルパターン９が表示さ
れる。

【００２９】図５は、前記マウス１のスライドスイッチ
４のツマミ４Ａが「小」の位置に停止しているときの表
示画面パターンを示すものであり、ポイント位置を示す
ｘ，ｙ′の座標の交点に小型のカーソルパターン９′が
表示される。

【００３０】このように、画面上に表示されたインデッ
クスマークのうち大きなマークを指定するときには図４
に示すような大型のカーソルパターンを表示し、図５に
示すような小さなインデックスマークを指定する場合に
は小型のカーソルパターンを表示するのが有効であり、
このようにそれぞれ使い分けることができる。

【００３１】図６は本発明マウスの他の実施例を示すも
のであり、前記図１に示したマウス１と異なる構成は、
前記大きさの量を変化させるスイッチ４に変えて、マウ
ス１１の側面１１Ｃに、移動倍率を変化させるスイッチ
１０Ａを設けた点である。このスイッチ１０は、ツマミ
１０Ａを有し、このツマミ１０Ａの移動経路上には、
「ズーム」と数字１，２，３，４が表記されている。つ
まり、ツマミ１０Ａを順次移動させることによって倍率
が変化するものであり、ズーム機能を持たせたものであ
る。このツマミ１０Ａの移動に従った位置に付された倍
率に対応する信号が出力されるようになっている。

【００３２】このようなズームスイッチ１０を図１のマ
ウスと同様に片手で把持して、親指で操作することによ
り所望の倍率の出力信号を得ることができる。この信号
を例えばマウスカーソルの移動量に適用することによ
り、マウス自体の移動量に対して、画面上のカーソルの
移動量を整数倍とすることが可能となる。

【００３３】図７は前記マウス１１を使用した表示制御
装置の一実施例を示すブロック図であり、制御手段たる
ＣＰＵ１５のバスラインＢＳを中央に位置させて、前記
マウス１１、表示装置１６、フレームメモリ１７、パタ
ーンメモリ１８、ワーキングメモリ１９を接続して構成
されている。

【００３４】前記表示装置１６、フレームメモリ１７、
パターンメモリ１８は前述した図２の同一名称の各ブロ
ックと同等の機能を有するものであるが、ワーキングメ
モリ１９は移動量の算出のために使用されるようになっ
ている。つまり、前記マウス１１のズームスイッチ１０
からの移動倍率情報が送られてきたときにＣＰＵ１５
は、その倍率情報をワーキングメモリ１９に格納してお
き、次にマウスからポイント位置の変化を示す情報（移
動量情報）が送られてきたときにはこの移動量情報に基
づく移動距離を算出し、この算出結果に前記ワーキング
メモリに格納されている倍率を乗算して、フレームメモ
リ１７上の移動すべき距離を求める。そして、ＣＰＵ１
５は、前記移動すべき位置に対応するフレームメモリ１
７上の位置にパターンメモリ１８から読み出してきたカ
ーソルパターンを埋め込むようになっている。

【００３５】次に、図８の表示画面パターン図及び図９
のフローチャートをも参照して前記表示制御装置の動作
を説明する。

【００３６】先ずマウス１１のデータを読み込む（ＳＴ
１１）。

【００３７】次に、マウスのポイント位置が変化したか
否かを判断し（ＳＴ１２）、ポイント位置が変化してい
なければズームスイッチ１０の状態を判断する。

【００３８】すなわち、ズームスイッチ１０のツマミ１
０Ａの位置が変化したか否かを判断し（ＳＴ１３）、変
化していれば、２倍の位置か（ＳＴ１４）、３倍の位置
か（ＳＴ１５）あるいは４倍の位置か（ＳＴ１６）の判
断を行なう。これによって表示されるカーソルをマウス
の移動量に対して何倍の移動量にすれば良いかが決定さ
れることになる。

【００３９】そして、倍率が決定された場合、この倍率
情報をワーキングメモリ１９に格納した後、現在表示中
のマウスカーソルパターンをフレームメモリ１７上から
消去する（ＳＴ１７）。

【００４０】そして、マウス１１のポイント位置の移動
量に対してワーキングメモリ１９に格納されている移動
倍率を乗算してカーソルの移動量を算出する（ＳＴ１
８）。

【００４１】次に、前記算出された移動量に基づくポイ
ント位置に対応するフレームメモリ１７上の位置にカー
ソルパターンを埋め込む（ＳＴ１９）。

【００４２】このようにして図８に示すように表示画面
上のカーソル２０が２０′の位置に移動表示される。図
８において、画面下に示すように、マウスがポイントＰ
１からポイントＰ２に距離Ｄ１だけ移動したとき、表示
画面上のカーソル２０は、前記距離Ｄ１の約４倍の距離
Ｄ２に相当する位置２０′に移動することになる。

【００４３】このような表示制御装置を用いれば、カー
ソルを表示画面上の端部から反対の端部迄迅速に移動さ
せたい場合に有効となる。

【００４４】本発明は前記実施例に限定されず、その要
旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。

【００４５】例えば、前記各実施例ではマウスの追加機
能スイッチを親指当接側面のみに設けたが、小指当接側
に設けてもよいし、その双方に複数のスイッチを設ける
ようにしてもよい。

【００４６】

【発明の効果】請求項１記載の発明によれば、既存のス
イッチとは別に新たな機能スイッチを付加したので機能
性を高めたマウスを提供することができる。

【００４７】請求項２記載の発明によれば、マウスに大
きさを変化させる情報を出力するスイッチを設けたの
で、これにより表示画面上のカーソルの大きさを任意に
選択でき、操作性，機能性を向上させた表示制御装置を
提供することができる。

【００４８】請求項３記載の発明によれば、マウスに移
動倍率を変化させる情報を出力させるスイッチを設けた
ので、マウスの僅少移動に対して表示画面上のカーソル
の移動量を大きくすることができ、機能性を高めた表示
制御装置を提供することができる。

【００４９】請求項４記載の発明によれば、マウスに設
けた移動倍率を変化させるスイッチは、倍率を整数倍的
に段階的に変化させることができるから、使用の態様に
応じてカーソルを任意の移動量に設定することができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のマウスの一実施例を示す斜視図であ
る。

【図２】前記マウスを用いた表示制御装置の一実施例を
示す制御ブロック図である。

【図３】前記表示制御装置の動作説明のためのフローチ
ャートである。

【図４】前記表示制御装置の動作説明に用いられる表示
画面パターンを示す図である。

【図５】前記表示制御装置の動作説明に用いられる表示
画面パターンを示す図である。

【図６】本発明のマウスの他の実施例を示す側面図であ
る。

【図７】前記マウスを用いた表示制御装置の一実施例を
示す制御ブロック図である。

【図８】前記表示制御装置の動作説明のための表示画面
パターン図である。

【図９】前記表示制御装置の動作説明のためのフローチ
ャートである。

【符号の説明】

１ マウス ３Ａ，３Ｂ，３Ｃ クリックスイッチ ４ 機能スイッチ ５ ＣＰＵ ６ 表示装置 ７ フレームメモリ ８ パターンメモリ １０ 機能スイッチ １１ マウス １５ ＣＰＵ １６ 表示装置

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 前面，上面，側面および底面を備えた立
   体形状の本体と、外部に接続されるコードとを備え、上
   面に選択指示スイッチが設けられたマウスにおいて、前
   記側面に機能スイッチを付加したことを特徴とするマウ
   ス。
2. 【請求項２】 上面に選択指示スイッチが設けられ、側
   面に大きさの量を変化させるスイッチが設けられたマウ
   スと、このマウスの各スイッチの操作に基づいて位置が
   変化するカーソルを画面上に表示する表示手段と、前記
   マウスの側面に設けられた大きさの量を変化させるスイ
   ッチからの信号に基づいて前記表示手段上に表示させる
   カーソルの大きさを変化させる表示制御手段とを有する
   ことを特徴とするマウスを用いた表示制御装置。
3. 【請求項３】 上面に選択指示スイッチが設けられ、側
   面に表示画面上のカーソルの移動倍率を変化させるスイ
   ッチが設けられたマウスと、このマウスの各スイッチの
   操作に基づいて位置が変化するカーソルを画面上に表示
   する表示手段と、前記マウスの側面に設けられたカーソ
   ルの移動倍率を変化させるスイッチからの信号に基づい
   て、マウス自体の移動量とは異なる移動量で前記カーソ
   ルの表示位置を変化させる表示制御手段とを有すること
   を特徴とするマウスを用いた表示制御装置。
4. 【請求項４】 前記マウスの側面に設けられたスイッチ
   は、段階的に倍率を変化させるものであり、前記表示制
   御手段は、前記スイッチの移動位置に対応した倍率でカ
   ーソルの移動量を変化させるものである請求項３記載の
   マウスを用いた表示制御装置。