JP2004013514A - データ表示装置およびデータ表示方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】イメージデータの数や大きさに応じた適切なスクロール動作をすることができるデータ表示装置を提供する。
【解決手段】電子画面を相対移動して有効表示領域内に存在する電子画面上のイメージデータをディスプレイ画面に表示する制御を行う電子画面表示制御部32と、電子画面のスクロール指示を含む各種操作の入力を行う入力部12と、スクロール単位量を記憶する基本スクロール量記憶部30と、イメージデータに設定されているスクロール境界線の位置を記憶するスクロール境界線記憶部28と、記憶されたスクロール境界線の位置に基づいて前記有効表示領域内および領域端におけるスクロール境界線の有無について判断し、スクロール単位量ごとの電子画面のスクロールを行うか、スクロール境界線に基づいた電子画面のスクロールを行うかを電子画面表示制御部に指示するスクロール制御部とを備えてなるデータ表示装置とする。
【選択図】 図2
【解決手段】電子画面を相対移動して有効表示領域内に存在する電子画面上のイメージデータをディスプレイ画面に表示する制御を行う電子画面表示制御部32と、電子画面のスクロール指示を含む各種操作の入力を行う入力部12と、スクロール単位量を記憶する基本スクロール量記憶部30と、イメージデータに設定されているスクロール境界線の位置を記憶するスクロール境界線記憶部28と、記憶されたスクロール境界線の位置に基づいて前記有効表示領域内および領域端におけるスクロール境界線の有無について判断し、スクロール単位量ごとの電子画面のスクロールを行うか、スクロール境界線に基づいた電子画面のスクロールを行うかを電子画面表示制御部に指示するスクロール制御部とを備えてなるデータ表示装置とする。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ディスプレイ上に表示するイメージデータ(画像情報)をスクロール表示するデータ表示装置およびデータ表示方法に関する。本発明は、パーソナルコンピュータ、電子手帳等のようなイメージデータを表示することができる表示部を有するデータ表示装置に利用される。
【0002】
【従来の技術】
パーソナルコンピュータ等のデータ表示装置では、イメージを表示できるディスプレイ画面(実画面)を有する表示部(例えば液晶パネルディスプレイ)と、そのディスプレイ画面に表示されたイメージをスクロールしたり、移動したりするための入力を行う入力部(キーボード、マウス等)とを備えている。
【0003】
データ表示装置により写真や図形等のイメージデータをディスプレイ画面に表示する場合、概略以下のような処理が行われている。
まず、データ表示装置は、実際にイメージを表示するディスプレイ画面の他に、位置を特定する座標系が定義された「電子画面」を仮想的に形成している。この電子画面には写真や図形等の表示対象となるイメージデータを含むことができる。仮想画面である電子画面上のイメージデータは、画面上に位置を指定して貼り付けたように捉えることができる。
イメージデータは、電子画面の座標により電子画面上の位置が定められるので、座標を特定することによりイメージデータ上の任意の位置を呼び出すことができる。
【0004】
そして表示部のディスプレイ画面(実画面)は、この仮想上の電子画面と対応しており、電子画面上にあるイメージデータを表示することができるようにしてあるが、ディスプレイ画面の画面サイズは有限の大きさであるのに対し、電子画面の大きさには制限がなく、ディスプレイ画面よりはるかに大きく設定することもできる(あるいは無限大にすることもできる)ので、電子画面をディスプレイ画面より大きく設定したときは電子画面の全面を一度にディスプレイ画面に表示することはできない。そこで、入力部からの指示あるいは初期設定により電子画面をディスプレイ画面に対して相対移動できるようにしてあり、電子画面を相対移動することで、ディスプレイ画面の画面サイズ領域内に入った電子画面の一部分のイメージデータがディスプレイ画面に表示されるようにしてある。
【0005】
表示部に用いる表示デバイスの種類や大きさによって、ディスプレイ画面のサイズは大小いろいろあるが、いずれにせよ有限の大きさであることから、イメージデータの大きさやイメージデータの数によってはディスプレイ面上に一度にそのイメージデータ全体を表示しきれない場合がある。
【0006】
ディスプレイ面に電子画面上のイメージデータの全体像を表示できないような場合、上述したように、ディスプレイ画面上にイメージデータの一部を表示するようにし、残りの部分は入力部にあるスクロールキーを操作することで、電子画面(および電子画面上のイメージデータ)を一定間隔(一行ずつ)ずつ、あるいは連続的にスライドさせて表示するいわゆるスクロール表示を行うことにより、イメージの全体がディスプレイ画面に表れるようにしている。
【0007】
このようなスクロール表示方法として、特開昭62−99789号には、連続した複数の図形(イメージ)を表示する場合の上下左右へのスクロール操作を行う場合に、個々の表示図形に代表的な座標位置を持つようにし、その代表座標位置を単位としてジャンプするように隣り合う図形間のスクロール操作を行うようにして、図形単位ごとにスクロール操作を行うことが開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ディスプレイ画面に表示されるイメージデータの数や大きさは、表示対象であるイメージデータごとに異なる。例えば、ディスプレイ画面よりはるかに大きな1つのイメージデータである場合もあるし、互いに関連した複数のイメージデータ(例えば物の構造を6方向から描いた6面図など)が並んでいる場合もある。
さらに複数のイメージデータが並んでいる場合であっても、1つ1つのイメージデータがディスプレイ画面より大きい場合もあるし、逆にディスプレイ画面よりも小さな場合もある。
【0009】
このように、表示するイメージデータが様々であることからイメージデータの大きさ等に応じて使いやすい適切なスクロール動作を行うことが望ましい。
特に、複数のイメージデータが並んでいる場合、図形の大きさとディスプレイ画面サイズとの関係によっては、ジャンプするようにスクロールさせるよりも少しずつスクロールするほうが見やすい場合もある。
【0010】
また、イメージデータの代表的な座標位置ごとにジャンプするようにスクロールする(例えば特開昭62−99789号)と、イメージデータがスクロールしている状態がわかりにくくなる場合があり、個々の図形が似ている場合には、スクロール動作というよりも、図形が単に変形したような印象を操作者に与えてしまう。
【0011】
そこで、本発明はスクロール操作を行うときに、イメージデータの数や大きさに応じた適切なスクロール動作をすることができ、また、イメージデータの一覧性を損なわず、かつ、容易で素早い操作を可能にしたスクロールが可能なデータ表示装置、データ表示方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するためになされた本発明のデータ表示装置は、イメージデータを含む電子画面と、電子画面を表示するためのディスプレイ画面と、ディスプレイ画面のサイズを記憶するディスプレイサイズ記憶部と、ディスプレイサイズに基づいてディスプレイ画面に表示する電子画面の有効表示領域を規定するとともに、有効表示領域に対して電子画面を相対移動して有効表示領域内に存在する電子画面上のイメージデータをディスプレイ画面に表示する制御を行う電子画面表示制御部と、電子画面のスクロール指示を含む各種操作の入力を行う入力部と、スクロール単位量を記憶する基本スクロール量記憶部と、イメージデータに設定されているスクロール境界線の位置を記憶するスクロール境界線記憶部と、記憶されたスクロール境界線の位置に基づいて前記有効表示領域内および領域端におけるスクロール境界線の有無について判断し、スクロール単位量ごとの電子画面のスクロールを行うか、スクロール境界線に基づいた電子画面のスクロールを行うかを電子画面表示制御部に指示するスクロール制御部と、を備えている。
【0013】
本発明のデータ表示装置では、イメージデータを含んだ電子的に作成される仮想の電子画面が形成される。
また、データ表示装置は、ディスプレイ画面を有し、このディスプレイ画面は電子画面と対応していて、電子画面上にあるイメージデータを表示することができる。また、ディスプレイサイズ記憶部にディスプレイ画面のサイズが記憶される。このサイズは一度に表示することができる電子画面の大きさに関係し、ディスプレイサイズが大きいほど一度に表示することができる電子画面の大きさも大きく定めることができることになる。
【0014】
そして、電子画面表示制御部は、ディスプレイサイズに基づいてディスプレイ画面に表示できる電子画面の有効表示領域を規定しており、この有効表示領域に対応する電子画面上のイメージデータを表示する。また、電子画面表示部は、ディスプレイ画面に対してイメージデータ(すなわち電子画面)が相対移動されると、新しく有効表示領域に入った電子画面上のイメージデータを表示する。相対移動は入力操作や設定により指示され、入力された指示の内容と移動前の有効表示領域に対応する電子画面の位置関係とから、移動量や移動方向が算出されることにより行われる。
【0015】
そして、入力部により、イメージデータの移動の一態様であるスクロール操作が入力されると、スクロール境界線記憶部に記憶されたスクロール境界線の位置情報とその時点での有効表示領域との位置関係から、有効表示領域内および有効表示領域端にスクロール境界線が存在するかを判断し、スクロール境界線が存在しないときは、記憶されたスクロール単位量ごとのスクロールを行うことで少しずつ(例えば1行ずつ)スクロールする。一方、スクロール境界線が存在するときは、スクロール単位量ごとのスクロールを行わず、スクロール境界線を基準にしてスクロール境界線の位置が別の位置に飛ぶように移動することにより大きくスクロールさせて、すばやいスクロールを行う。
【0016】
スクロール制御部は、有効表示領域の端部を形成するいずれか一辺にスクロール境界線が来た状態でさらにスクロールするとき、スクロール境界線が有効表示領域の対辺に移動するように電子画面のスクロールを行うようにしてもよい。
【0017】
イメージデータが複数並ぶような場合は、イメージデータ間にスクロール境界線を設けておくことにより、いずれかのイメージデータが有効表示領域に存在している状態(即ち当該イメージデータがディスプレイ画面に表示されている状態)でスクロール単位量ごとのスクロールを行うことにより、やがて有効表示領域の端にあるいずれか一辺にスクロール境界線が重なるようになる。このとき、もう一度スクロール操作入力が行われると、当該スクロール境界線が有効表示領域の対辺に重なるまで電子画面を移動(大きくスクロール)することによって、隣接する画面をすばやく表示することができる。
【0018】
また、スクロール制御部は、有効表示領域内にスクロール境界線が存在するときに表示対象となるイメージデータが含まれる側からみてスクロール境界線の外側をマスクで覆うマスク処理部をさらに備えてもよい。
これにより表示対象となるイメージデータとは別のイメージが有効表示領域内に入っていても、マスク処理部がスクロール境界線の外側のイメージをマスクすることができるので不要なイメージを表示せずに済ませることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
図1は本発明の一実施形態であるデータ表示装置のハード構成を示す図である。このデータ表示装置1は、データ表示装置本体10と表示部11と入力部12とから構成される。
【0020】
データ表示装置本体10は、装置全体の制御を行うCPU101、CPUが処理を行うためのプログラム等を記憶するROMlO2、プログラムを実行するときの作業領域として用いられるRAMlO3、アプリケーションソフトや表示しようとする電子画面、イメージデータ、さらには電子画面上のイメージデータの位置座標、ディスプレイ画面サイズのデータ、スクロール境界線の位置座標、スクロール単位量等の各種データが格納される記憶装置104により構成される。
【0021】
表示部11は、データ表示装置の用途により異なるが、例えばパーソナルコンピュータではCRT、液晶ディスプレイ装置が用いられ、電子手帳等では電子手帳に付設されている小型液晶ディスプレイが用いられる。この表示部11には、実際にイメージデータが表示される実画面としてのディスプレイ画面14が備えられており、ディスプレイ画面14のサイズ(画面の縦、横の長さ)が後述するディスプレイサイズ記憶部26に記憶されている。
【0022】
入力部12もデータ表示装置の種類により異なるが、パーソナルコンピュータではキーボードやマウス、電子手帳等では電子手帳に付設するキースイッチ、入力ペンが用いられる。入力部12では、キーボタン等によりスクロール量とスクロール方向とが入力できるようになっている。キーボタンによるスクロール入力では、例えばスクロール量はキーボタンを押す回数により指示することができ、スクロール方向は上下左右の4つのキーボタンを独立して設けることによりいずれを押すかにより方向が指示できるようにしてある。
【0023】
図2は本発明の一実施形態であるデータ表示装置10の機能を説明するための機能ブロック構成図である。データ表示装置本体10、表示部11、入力部12は図1で同符号を付したものに対応する。
データ表示装置本体10は、図に示すように電子画面20、イメージデータ記憶部22、イメージ位置記憶部24、ディスプレイサイズ記憶部26、スクロール境界線記憶部28、基本スクロール量記憶部30、電子画面表示制御部32、スクロール制御部34、マスク処理部60とから構成される。
【0024】
電子画面20は、データ表示装置本体10により形成される仮想画面であり、画面上の位置が特定できるようにXY座標系が定義されている。そして初期状態では電子画面は白紙状態になっている。
イメージデータ記憶部22は、電子画面20に合成して含める(貼り付ける)イメージデータ22a等を格納する。
【0025】
イメージ位置記憶部24は、記憶されているイメージデータ22a等を電子画面20に貼り付けたときの電子画面20上の位置を座標値として記憶する。例えば、イメージデータ22aを四角形領域として貼り付けることにすれば、各イメージの左上座標と右下座標とによりそのイメージデータ22aの位置と大きさとを特定することができるので、イメージ位置記憶部24には左上座標と右下座標とを記憶する。
【0026】
ディスプレイサイズ記憶部26は、表示部11のディスプレイ画面の縦横サイズを記憶する。これは後述する電子画面20の有効表示領域20aを規定する際のデータとして用いられる。
【0027】
スクロール境界線記憶部28は、イメージデータ22aに設定されているスクロール境界線28aの位置を記憶する。このスクロール境界線28aは、イメージデータ22aの提供者がイメージデータ22aを作成する際に設定してある。
【0028】
イメージデータ22aからスクロール境界線28aの位置を記憶する方法は、データ表示装置10が使用するイメージデータのフォーマット形式により異なる。直接イメージデータ内にスクロール境界線が存在する位置の識別マークを書き込むことができる形式では、イメージデータに書き込まれているそのマークの位置情報を抽出して認識する。イメージデータ本体とは別に各種の識別情報書込欄が付設されているフォーマット形式では当該書込欄にスクロール境界線の位置情報を書き込んでおくことにより、ここからスクロール境界線の位置情報を抽出して認識する。
【0029】
基本スクロール量記憶部30は、スクロール単位量を記憶する。このスクロール単位量は、入力部12にあるスクロール操作を行うキーボタンを1回操作したときに、少しずつスクロールする状態のときの単位移動量である。初期設定では1行送り分をスクロール単位量としてある。
【0030】
電子画面表示制御部32は、記憶されたディスプレイ画面14のサイズに基づいてディスプレイ画面14に一度に表示できる電子画面20(および電子画面上のイメージデータ)の有効表示領域20aを規定する。
この有効表示領域20aは、論理上、仮想画面である電子画面20の上に対向するように配置された枠領域と考えることができ、この枠領域の各点がディスプレイ画面14(実画面)の各点に対応している。そして、枠領域の下方に位置する電子画面20および電子画面上のイメージデータ22aがディスプレイ画面14に表示される。
【0031】
そして、電子画面表示制御部32は、有効表示領域20aに対して電子画面20を相対的に移動して有効表示領域20aの下にくる電子画面20の位置座標を変更することにより、電子画面20上の任意の位置のイメージデータ22aをディスプレイ画面14に表示する。電子画面20の移動は、例えば入力部12からの入力操作によってなされる。具体的には、電子画面20の位置座標を直接入力して移動したり、後述するスクロール制御部34からのスクロール指示により座標を移動したりする。
【0032】
スクロール制御部34は、入力部12によるスクロール指示入力に基づいて、そのときの有効表示領域20a内の電子画面の状態、具体的には有効表示領域内20aにスクロール境界線28aが存在するかをスクロール境界線28aの位置情報(スクロール境界線記憶部28の記憶データ)により判断する。そして、スクロール境界線28aが存在しないときはスクロール単位量ごとのスクロールを行い、スクロール境界線28aが存在するときはスクロール境界線28aを基準としたスクロールを行うことを電子画面表示制御部32に指示する。
【0033】
マスク処理部36は、有効表示領域20a内にスクロール境界線28aが存在するとき、表示しようとするイメージデータ側からみてスクロール境界線28aの外側をマスクで覆い、その範囲にあるイメージデータが表示されないようにする。なお、図示しない設定ボタンによりマスク処理機能を有効にすることも無効にすることもできる。
【0034】
次に、本発明のデータ表示装置1によるスクロール動作について説明する。まず、ディスプレイ画面14に対するイメージデータの大きさにより、スクロール動作がどのようになるかについて、順次図を用いて説明する。
【0035】
図3は、表示するイメージデータの全体像を示す図である。この例では1つの大きな図形(「図」を表す大きな文字)がイメージデータ41として電子画面20に貼り付けられている。なお、イメージデータ41の外枠はイメージデータ41の全体領域を示している。
図4(a)、図4(b)は、図3のイメージデータを下方向にスクロールしたときのディスプレイ画面14の表示状態を説明する図である。図4の外枠はディスプレイ画面14の表示範囲(即ち有効表示領域20aの範囲に相当)を示している。
【0036】
図5は、図3と同様にイメージデータの全体像を示す図である。この例では複数の独立した図形(図中の「図A」「図B」「図C」)をイメージデータ42として表示する場合の例を示すものである。イメージデータ42の外枠はイメージデータ42の全体領域を示している。
図6(a)、図6(b)は、図5のイメージデータをスクロールしたときの表示状態を説明する図である。外枠は図4と同じくディスプレイ画面14の表示範囲(即ち有効表示領域20aの範囲に相当)を示している。
【0037】
図3では、イメージデータ41が1つの大きな図形であるためスクロール境界線は設定されていない。これに対し、図5では独立した各図形(図中の「図A」「図B」「図C」)の間にスクロール境界線43、44が設定されている。これらのスクロール境界線43、44はイメージデータの提供者が作成し、設定しているものとする。そして、設定されたスクロール境界線43、44はその位置がデータ表示装置1により抽出されて、電子画面上の座標と対応付けて認識されスクロール境界線記憶部28に格納されている。
【0038】
図3のイメージデータ41をディスプレイ画面14に表示した場合、初期状態では図4(a)に示すように表示される。即ち、元の図形が大きいためにディスプレイ画面14に納まりきらず、「図」の最上部の一部分のみが表示されている。このときは、ディスプレイ画面14の領域内(有効表示領域20a内)にはイメージデータだけが存在し、スクロール境界線は元々設定されていないので存在しない。
【0039】
図4(a)の状態から、入力装置12により、スクロール操作を1回行って1つ下へのスクロールを指示したときを図4(b)に示す。ディスプレイ画面14の領域内(有効表示領域20a内)には、スクロール境界線は存在しないので、予め設定したスクロール単位量(小さいスクロール量)ごとのスクロールが行われる。したがって、図4(b)では図形全体が少しずつ滑らかにスクロール表示される。
【0040】
一方、図5のイメージデータ42をディスプレイ画面14に表示した場合、初期状態では図6(a)に示すように表示される。即ち、イメージデータ内の独立した図形のうち、最も上のひとつの図形全体(「図A」)が表示されている。このときは、ディスプレイ画面14の領域内(有効表示領域20a内)にはイメージデータ42とともに設定されたスクロール境界線43が存在する。
【0041】
図6(a)が表示されている状態から、入力装置12によりスクロール操作を1回行って1つ下へのスクロールを指示したときの状態を図6(b)に示す。この例ではイメージデータ内の個々の図形(図A,図B,図C)は独立しているため、個々の図形のつながり部分をあえて表示する必要はない。そのため、図6(b)では1つの図形の高さ分だけスクロールさせ、「図B」が表示されている。その際にスクロール境界線43を基準にスクロール量が計算される。
スクロール量は、スクロール開始前にスクロール境界線43が存在した位置からこのスクロール境界線43がディスプレイ画面14の上辺にくるまでの移動距離を算出している。
【0042】
また、図7は表示するイメージデータの全体像を示す他の例である。この例では図5の例と同様にイメージデータ43として独立した図形(図中の「図A」「図B」「図C」)が含まれているが、図5の例と異なり、個々の図形がディスプレイ画面14よりも大きいものになっている。
【0043】
図8(a)、図8(b)、図8(c)は、図7のイメージデータ43を下方向にスクロールしたときのディスプレイ画面14の表示状態を説明する図である。図8の外枠はディスプレイ画面14の表示範囲(即ち有効表示領域20aの範囲に相当)を示している。
ここでも独立した各図形間にスクロール境界線44、45が設定されているものとする。
【0044】
図8(a)の表示状態は、初期状態であるがこのとき「図A」は図形の下側の一部分およびその下に設定されているスクロール境界線44がディスプレイ画面14に表示されていない(有効表示領域20aに含まれていない)ため、入力部12からのスクロール操作の入力を行った場合は、図8(b)のようにスクロール単位量ごとの滑らかなスクロール表示がなされる。そして、やがて図8(b)の状態になるが、このときスクロール境界線44がディスプレイ画面14の下辺(有効表示領域20aの下辺)に重なる。
【0045】
もう一度入力部12からのスクロール操作を行うと、表示されている「図形A」は一番下まで表示されており、さらにスクロール境界線44が画面端に存在しているため、スクロール境界線44を基準に電子画面20上のイメージデータ43が移動し、図8(c)のようにひとつ下の図形(「図B」)が表示される。このときの移動量は、スクロール境界線44がディスプレイ画面14の上辺に重なる位置にくるように計算される。即ち、スクロール境界線44より下のイメージデータを直ちに見ることができるまでジャンプするスクロールが行われる。
【0046】
図9は、上記図3から図8までの例で示したスクロール動作を説明するフローチャートである。
入力部12からのスクロール入力を読み取り、上スクロール操作が指示されたか否かを判断する(S1)。
上スクロールであれば、現在表示されているイメージデータの最上部が既に表示されているか否かを判断する(S2)。最上部が表示されているときは、S3に進む。最上部が表示されているかどうかは、イメージ位置記憶部に記憶されている最上部を示す座標(イメージデータの左上端の点のY座標)が、現在表示範囲に含まれているかにより判断される。
【0047】
最上部が表示されていない状態ならば、現在表示中の領域よりも上側にスクロール境界線があるか否かを判定する(S5)。
スクロール境界線が上側にない場合は画像の最上部までをスクロール単位量ごとスクロール表示する(S6)。
【0048】
スクロール境界線が上側にある場合は、該当するスクロール境界線が表示されるまではスクロール単位量ごとスクロールし、スクロール境界線が表示されるとスクロール境界線を基準にスクロール表示する(S7)。
【0049】
下スクロールの操作に対しても同様にキー判定を行い(S3)、イメージデータの最下部が表示されたか否かを判断を行った後(S4)、スクロール境界線が表示中の領域よりも下側にあるかの判定を行い(S8)、同様のスクロール処理を行う(S9、10)。
なお、簡単のため上下スクロールについて説明したが、左右スクロールについても同様の処理が行われる。
【0050】
図10は、表示するイメージデータの全体像の他の例を示す図である。イメージデータ46内の独立した図形(「図A」〜「図E」)は、それぞれ表示部11のディスプレイ画面14(有効表示領域20a)よりも小さいものとする。独立した各図形間には行方向に引かれるスクロール境界線47〜50と列方向に引かれるスクロール境界線51とが設定されている。
【0051】
図10のイメージデータ46を表示したときの初期状態が図11(a)である。ディスプレイ画面14には「図A」と共にその右下の「図D」の一部も表示されている。下へスクロールさせたものが図11(b)である。ここではスクロール境界線47を基準にしてこれが上辺にくるように表示されている。このようなスクロールを行うことにより不要な箇所を飛ばしてすばやくかつ見易く表示することが可能である。
【0052】
また、図10のイメージデータ46に対してX軸方向(左右方向)が狭いディスプレイ画面に表示した場合の表示例を図12に示す。この場合、図12(a)から右スクロールさせた場合、スクロール境界線51を基準に表示が行われ、図12(b)のようになる。図12(b)から下へスクロールしたものが図12(c)、図12(c)から左へスクロールさせたものが図12(d)となる。いずれも進む方向の次のスクロール境界線を基準としてこの線が画面の端にくるように移動している。
【0053】
この例の場合も基本的に図10と同様のフローを実行することになるが、S5において「今の表示領域内又は表示領域より上にスクロール境界線があるか」が判断され、S7で「表示されているスクロール境界線又は次のスクロール境界線が表示されるとスクロール境界線を基準にスクロール表示」に置き換わる。
【0054】
図13は表示するイメージデータの全体像の他の例を示す図である。この例ではマスク処理機能を使用する。
イメージデータ52内の独立した図形(「図A」〜「図D」)は、それぞれ表示部11のディスプレイ画面14(有効表示領域20a)よりも小さいものとする。独立した各図形間に53〜60のスクロール境界線が設定されている。
【0055】
ここで隣接するスクロール境界線53、54の間に「図A」が、スクロール境界線55、56間に「図B」が、スクロール境界線57、58の間に「図C」が、スクロール境界線59、60間に「図D」が存在する。
【0056】
一方、スクロール境界線54、55間(56〜57間、58〜59間も同様)は表示する必要がない領域である。なお、スクロール境界線54、55間等を区別せずひとつのスクロール境界線(境界領域)として定義してもよい。
【0057】
図13のイメージデータ52を表示したときの初期状態が図14(a)である。この図は、ディスプレイ画面14には「図A」と共にその下の「図B」の一部も表示されている。
【0058】
下方向へスクロールさせた状態が図14(b)である。図14(b)ではスクロール境界線53から54の間(スクロール量の高さの分)のみが表示され、残りの部分がマスク処理されている。なお、このときのスクロールは「図A」を挟むスクロール境界線53、54を基準として両線がディスプレイ画面14(有効表示領域20a)の中央で振り分けられるようにスクロール境界線の移動量が計算される。
【0059】
なお、「図A」の表示位置を画面中央にするのではなく上側に寄せて表示してもよいし、下側に寄せて表示してもよい。さらには、入力部からの指示により、スクロール境界線の移動先とする位置を任意に設定できるようにして表示位置を任意に設定するようにしてもよい。
【0060】
後述するフローチャートでは「中央部」、「上部」、「下部」から表示位置を選択できるようにしている。なお表示位置に合せてスクロール境界線の移動先の位置が異なるのでそれに合せて移動量が計算されることになる。
【0061】
ここでさらに下スクロール操作を続けた場合、順番に図B、図C、図Dが図14(b)と同様の状態で表示されることになる。
【0062】
また、ディスプレイ画面14(有効表示領域20a)のスクロール方向の長さが十分にある場合は、図14(b)に代えて、図14(c)に示す表示にしてもよい。この場合は、「図A」についてのスクロール境界線53、54の外側範囲をマスクする処理を行ってマスク部分以外を表示し、続いて「図B」について同様の処理を行ってマスク部分以外を表示し、2つの表示部分を合成することにより図14(c)の状態を作り出す。
【0063】
図15はイメージデータをマスク処理して表示する際のフローチャートである。
表示処理の前にマスク処理設定の有無を判断する(S21)。マスク処理設定が「あり」の場合は、イメージデータを挟むスクロール境界線内の範囲を除く部分(表示しようとするイメージデータ側から見て外側部分)をマスクする処理を行う(S22)。
【0064】
設定された表示位置(「上部」「中央部」「下部」)の判断を行い(S23)、それぞれの設定に応じて表示位置へ移動するスクロールの設定をする(S24、25、26)。そしてマスクした以外の部分の表示処理を行って終了する(S27)。
ここでは上下のスクロールのみを考慮したが、左右のスクロールを含む場合であっても同様の処理が可能である。
【0065】
【発明の効果】
本発明によれば、表示するイメージデータに応じて適切なスクロール表示を行うことができる。
即ち、1つのイメージデータ上で複数の独立する図形がある場合には、その独立する図形単位でスクロールさせることにより、素早く、かつ、簡潔なスクロール操作を行うことができる。
【0066】
また、1つのイメージデータ上で1つの大きな図形がある場合、又は、複数の図形が関連しあって配置されている場合などは、スクロール量を小さく設定することにより、全体、部分の図形の把握を容易にすることができる。
【0067】
また、1つのイメージデータ上で複数の独立する図形がある場合で、独立する図形がデータ表示装置の物理的な表示画面よりも大きい図形の場合、その独立した図形の範囲内はスクロール量を小さくすることでイメージデータの全体像をつかめるようにし、図形間を移動する場合には大きくスクロールすることができる。
【0068】
また、1つのイメージデータ上で複数の独立する図形がある場合はそれぞれ個別に表示するほうが、分かりやすい場合がある。そのような場合、周りの余分な表示部分をマスクすることにより、図形を見やすくすることができる。
【0069】
また、マスクされた図形において、表示位置を任意に設定することで、他の文字列等と同時に表示したりすることができ、表示画面を有効に活用することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の一例を示すデータ表示装置のハード構成図。
【図2】本発明の実施形態の一例を示すデータ表示装置の機能ブロック構成図。
【図3】イメージデータの全体像の一例を説明する図。
【図4】スクロール状態を説明する図。
【図5】イメージデータの全体像の一例を説明する図。
【図6】スクロール状態を説明する図。
【図7】イメージデータの全体像の一例を説明する図。
【図8】スクロール状態を説明する図。
【図9】本発明の実施形態の一例を示すフローチャート。
【図10】イメージデータの全体像の一例を説明する図。
【図11】スクロール状態を説明する図。
【図12】スクロール状態を説明する図。
【図13】イメージデータの全体像の一例を説明する図。
【図14】スクロール状態を説明する図。
【図15】本発明の実施形態の一例を示すフローチャート。
【符号の説明】
10:データ表示装置本体
11:表示部
12:入力部
14:ディスプレイ画面(実画面)
20:電子画面
20a:有効表示領域
22:イメージデータ記憶部
24:イメージ位置記憶部
26:ディスプレイサイズ記憶部
28:スクロール境界線記憶部
30:基本スクロール量記憶部
32:電子画面表示制御部
34:スクロール制御部
36:マスク処理部
【発明の属する技術分野】
本発明は、ディスプレイ上に表示するイメージデータ(画像情報)をスクロール表示するデータ表示装置およびデータ表示方法に関する。本発明は、パーソナルコンピュータ、電子手帳等のようなイメージデータを表示することができる表示部を有するデータ表示装置に利用される。
【0002】
【従来の技術】
パーソナルコンピュータ等のデータ表示装置では、イメージを表示できるディスプレイ画面(実画面)を有する表示部(例えば液晶パネルディスプレイ)と、そのディスプレイ画面に表示されたイメージをスクロールしたり、移動したりするための入力を行う入力部(キーボード、マウス等)とを備えている。
【0003】
データ表示装置により写真や図形等のイメージデータをディスプレイ画面に表示する場合、概略以下のような処理が行われている。
まず、データ表示装置は、実際にイメージを表示するディスプレイ画面の他に、位置を特定する座標系が定義された「電子画面」を仮想的に形成している。この電子画面には写真や図形等の表示対象となるイメージデータを含むことができる。仮想画面である電子画面上のイメージデータは、画面上に位置を指定して貼り付けたように捉えることができる。
イメージデータは、電子画面の座標により電子画面上の位置が定められるので、座標を特定することによりイメージデータ上の任意の位置を呼び出すことができる。
【0004】
そして表示部のディスプレイ画面(実画面)は、この仮想上の電子画面と対応しており、電子画面上にあるイメージデータを表示することができるようにしてあるが、ディスプレイ画面の画面サイズは有限の大きさであるのに対し、電子画面の大きさには制限がなく、ディスプレイ画面よりはるかに大きく設定することもできる(あるいは無限大にすることもできる)ので、電子画面をディスプレイ画面より大きく設定したときは電子画面の全面を一度にディスプレイ画面に表示することはできない。そこで、入力部からの指示あるいは初期設定により電子画面をディスプレイ画面に対して相対移動できるようにしてあり、電子画面を相対移動することで、ディスプレイ画面の画面サイズ領域内に入った電子画面の一部分のイメージデータがディスプレイ画面に表示されるようにしてある。
【0005】
表示部に用いる表示デバイスの種類や大きさによって、ディスプレイ画面のサイズは大小いろいろあるが、いずれにせよ有限の大きさであることから、イメージデータの大きさやイメージデータの数によってはディスプレイ面上に一度にそのイメージデータ全体を表示しきれない場合がある。
【0006】
ディスプレイ面に電子画面上のイメージデータの全体像を表示できないような場合、上述したように、ディスプレイ画面上にイメージデータの一部を表示するようにし、残りの部分は入力部にあるスクロールキーを操作することで、電子画面(および電子画面上のイメージデータ)を一定間隔(一行ずつ)ずつ、あるいは連続的にスライドさせて表示するいわゆるスクロール表示を行うことにより、イメージの全体がディスプレイ画面に表れるようにしている。
【0007】
このようなスクロール表示方法として、特開昭62−99789号には、連続した複数の図形(イメージ)を表示する場合の上下左右へのスクロール操作を行う場合に、個々の表示図形に代表的な座標位置を持つようにし、その代表座標位置を単位としてジャンプするように隣り合う図形間のスクロール操作を行うようにして、図形単位ごとにスクロール操作を行うことが開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ディスプレイ画面に表示されるイメージデータの数や大きさは、表示対象であるイメージデータごとに異なる。例えば、ディスプレイ画面よりはるかに大きな1つのイメージデータである場合もあるし、互いに関連した複数のイメージデータ(例えば物の構造を6方向から描いた6面図など)が並んでいる場合もある。
さらに複数のイメージデータが並んでいる場合であっても、1つ1つのイメージデータがディスプレイ画面より大きい場合もあるし、逆にディスプレイ画面よりも小さな場合もある。
【0009】
このように、表示するイメージデータが様々であることからイメージデータの大きさ等に応じて使いやすい適切なスクロール動作を行うことが望ましい。
特に、複数のイメージデータが並んでいる場合、図形の大きさとディスプレイ画面サイズとの関係によっては、ジャンプするようにスクロールさせるよりも少しずつスクロールするほうが見やすい場合もある。
【0010】
また、イメージデータの代表的な座標位置ごとにジャンプするようにスクロールする(例えば特開昭62−99789号)と、イメージデータがスクロールしている状態がわかりにくくなる場合があり、個々の図形が似ている場合には、スクロール動作というよりも、図形が単に変形したような印象を操作者に与えてしまう。
【0011】
そこで、本発明はスクロール操作を行うときに、イメージデータの数や大きさに応じた適切なスクロール動作をすることができ、また、イメージデータの一覧性を損なわず、かつ、容易で素早い操作を可能にしたスクロールが可能なデータ表示装置、データ表示方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するためになされた本発明のデータ表示装置は、イメージデータを含む電子画面と、電子画面を表示するためのディスプレイ画面と、ディスプレイ画面のサイズを記憶するディスプレイサイズ記憶部と、ディスプレイサイズに基づいてディスプレイ画面に表示する電子画面の有効表示領域を規定するとともに、有効表示領域に対して電子画面を相対移動して有効表示領域内に存在する電子画面上のイメージデータをディスプレイ画面に表示する制御を行う電子画面表示制御部と、電子画面のスクロール指示を含む各種操作の入力を行う入力部と、スクロール単位量を記憶する基本スクロール量記憶部と、イメージデータに設定されているスクロール境界線の位置を記憶するスクロール境界線記憶部と、記憶されたスクロール境界線の位置に基づいて前記有効表示領域内および領域端におけるスクロール境界線の有無について判断し、スクロール単位量ごとの電子画面のスクロールを行うか、スクロール境界線に基づいた電子画面のスクロールを行うかを電子画面表示制御部に指示するスクロール制御部と、を備えている。
【0013】
本発明のデータ表示装置では、イメージデータを含んだ電子的に作成される仮想の電子画面が形成される。
また、データ表示装置は、ディスプレイ画面を有し、このディスプレイ画面は電子画面と対応していて、電子画面上にあるイメージデータを表示することができる。また、ディスプレイサイズ記憶部にディスプレイ画面のサイズが記憶される。このサイズは一度に表示することができる電子画面の大きさに関係し、ディスプレイサイズが大きいほど一度に表示することができる電子画面の大きさも大きく定めることができることになる。
【0014】
そして、電子画面表示制御部は、ディスプレイサイズに基づいてディスプレイ画面に表示できる電子画面の有効表示領域を規定しており、この有効表示領域に対応する電子画面上のイメージデータを表示する。また、電子画面表示部は、ディスプレイ画面に対してイメージデータ(すなわち電子画面)が相対移動されると、新しく有効表示領域に入った電子画面上のイメージデータを表示する。相対移動は入力操作や設定により指示され、入力された指示の内容と移動前の有効表示領域に対応する電子画面の位置関係とから、移動量や移動方向が算出されることにより行われる。
【0015】
そして、入力部により、イメージデータの移動の一態様であるスクロール操作が入力されると、スクロール境界線記憶部に記憶されたスクロール境界線の位置情報とその時点での有効表示領域との位置関係から、有効表示領域内および有効表示領域端にスクロール境界線が存在するかを判断し、スクロール境界線が存在しないときは、記憶されたスクロール単位量ごとのスクロールを行うことで少しずつ(例えば1行ずつ)スクロールする。一方、スクロール境界線が存在するときは、スクロール単位量ごとのスクロールを行わず、スクロール境界線を基準にしてスクロール境界線の位置が別の位置に飛ぶように移動することにより大きくスクロールさせて、すばやいスクロールを行う。
【0016】
スクロール制御部は、有効表示領域の端部を形成するいずれか一辺にスクロール境界線が来た状態でさらにスクロールするとき、スクロール境界線が有効表示領域の対辺に移動するように電子画面のスクロールを行うようにしてもよい。
【0017】
イメージデータが複数並ぶような場合は、イメージデータ間にスクロール境界線を設けておくことにより、いずれかのイメージデータが有効表示領域に存在している状態(即ち当該イメージデータがディスプレイ画面に表示されている状態)でスクロール単位量ごとのスクロールを行うことにより、やがて有効表示領域の端にあるいずれか一辺にスクロール境界線が重なるようになる。このとき、もう一度スクロール操作入力が行われると、当該スクロール境界線が有効表示領域の対辺に重なるまで電子画面を移動(大きくスクロール)することによって、隣接する画面をすばやく表示することができる。
【0018】
また、スクロール制御部は、有効表示領域内にスクロール境界線が存在するときに表示対象となるイメージデータが含まれる側からみてスクロール境界線の外側をマスクで覆うマスク処理部をさらに備えてもよい。
これにより表示対象となるイメージデータとは別のイメージが有効表示領域内に入っていても、マスク処理部がスクロール境界線の外側のイメージをマスクすることができるので不要なイメージを表示せずに済ませることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
図1は本発明の一実施形態であるデータ表示装置のハード構成を示す図である。このデータ表示装置1は、データ表示装置本体10と表示部11と入力部12とから構成される。
【0020】
データ表示装置本体10は、装置全体の制御を行うCPU101、CPUが処理を行うためのプログラム等を記憶するROMlO2、プログラムを実行するときの作業領域として用いられるRAMlO3、アプリケーションソフトや表示しようとする電子画面、イメージデータ、さらには電子画面上のイメージデータの位置座標、ディスプレイ画面サイズのデータ、スクロール境界線の位置座標、スクロール単位量等の各種データが格納される記憶装置104により構成される。
【0021】
表示部11は、データ表示装置の用途により異なるが、例えばパーソナルコンピュータではCRT、液晶ディスプレイ装置が用いられ、電子手帳等では電子手帳に付設されている小型液晶ディスプレイが用いられる。この表示部11には、実際にイメージデータが表示される実画面としてのディスプレイ画面14が備えられており、ディスプレイ画面14のサイズ(画面の縦、横の長さ)が後述するディスプレイサイズ記憶部26に記憶されている。
【0022】
入力部12もデータ表示装置の種類により異なるが、パーソナルコンピュータではキーボードやマウス、電子手帳等では電子手帳に付設するキースイッチ、入力ペンが用いられる。入力部12では、キーボタン等によりスクロール量とスクロール方向とが入力できるようになっている。キーボタンによるスクロール入力では、例えばスクロール量はキーボタンを押す回数により指示することができ、スクロール方向は上下左右の4つのキーボタンを独立して設けることによりいずれを押すかにより方向が指示できるようにしてある。
【0023】
図2は本発明の一実施形態であるデータ表示装置10の機能を説明するための機能ブロック構成図である。データ表示装置本体10、表示部11、入力部12は図1で同符号を付したものに対応する。
データ表示装置本体10は、図に示すように電子画面20、イメージデータ記憶部22、イメージ位置記憶部24、ディスプレイサイズ記憶部26、スクロール境界線記憶部28、基本スクロール量記憶部30、電子画面表示制御部32、スクロール制御部34、マスク処理部60とから構成される。
【0024】
電子画面20は、データ表示装置本体10により形成される仮想画面であり、画面上の位置が特定できるようにXY座標系が定義されている。そして初期状態では電子画面は白紙状態になっている。
イメージデータ記憶部22は、電子画面20に合成して含める(貼り付ける)イメージデータ22a等を格納する。
【0025】
イメージ位置記憶部24は、記憶されているイメージデータ22a等を電子画面20に貼り付けたときの電子画面20上の位置を座標値として記憶する。例えば、イメージデータ22aを四角形領域として貼り付けることにすれば、各イメージの左上座標と右下座標とによりそのイメージデータ22aの位置と大きさとを特定することができるので、イメージ位置記憶部24には左上座標と右下座標とを記憶する。
【0026】
ディスプレイサイズ記憶部26は、表示部11のディスプレイ画面の縦横サイズを記憶する。これは後述する電子画面20の有効表示領域20aを規定する際のデータとして用いられる。
【0027】
スクロール境界線記憶部28は、イメージデータ22aに設定されているスクロール境界線28aの位置を記憶する。このスクロール境界線28aは、イメージデータ22aの提供者がイメージデータ22aを作成する際に設定してある。
【0028】
イメージデータ22aからスクロール境界線28aの位置を記憶する方法は、データ表示装置10が使用するイメージデータのフォーマット形式により異なる。直接イメージデータ内にスクロール境界線が存在する位置の識別マークを書き込むことができる形式では、イメージデータに書き込まれているそのマークの位置情報を抽出して認識する。イメージデータ本体とは別に各種の識別情報書込欄が付設されているフォーマット形式では当該書込欄にスクロール境界線の位置情報を書き込んでおくことにより、ここからスクロール境界線の位置情報を抽出して認識する。
【0029】
基本スクロール量記憶部30は、スクロール単位量を記憶する。このスクロール単位量は、入力部12にあるスクロール操作を行うキーボタンを1回操作したときに、少しずつスクロールする状態のときの単位移動量である。初期設定では1行送り分をスクロール単位量としてある。
【0030】
電子画面表示制御部32は、記憶されたディスプレイ画面14のサイズに基づいてディスプレイ画面14に一度に表示できる電子画面20(および電子画面上のイメージデータ)の有効表示領域20aを規定する。
この有効表示領域20aは、論理上、仮想画面である電子画面20の上に対向するように配置された枠領域と考えることができ、この枠領域の各点がディスプレイ画面14(実画面)の各点に対応している。そして、枠領域の下方に位置する電子画面20および電子画面上のイメージデータ22aがディスプレイ画面14に表示される。
【0031】
そして、電子画面表示制御部32は、有効表示領域20aに対して電子画面20を相対的に移動して有効表示領域20aの下にくる電子画面20の位置座標を変更することにより、電子画面20上の任意の位置のイメージデータ22aをディスプレイ画面14に表示する。電子画面20の移動は、例えば入力部12からの入力操作によってなされる。具体的には、電子画面20の位置座標を直接入力して移動したり、後述するスクロール制御部34からのスクロール指示により座標を移動したりする。
【0032】
スクロール制御部34は、入力部12によるスクロール指示入力に基づいて、そのときの有効表示領域20a内の電子画面の状態、具体的には有効表示領域内20aにスクロール境界線28aが存在するかをスクロール境界線28aの位置情報(スクロール境界線記憶部28の記憶データ)により判断する。そして、スクロール境界線28aが存在しないときはスクロール単位量ごとのスクロールを行い、スクロール境界線28aが存在するときはスクロール境界線28aを基準としたスクロールを行うことを電子画面表示制御部32に指示する。
【0033】
マスク処理部36は、有効表示領域20a内にスクロール境界線28aが存在するとき、表示しようとするイメージデータ側からみてスクロール境界線28aの外側をマスクで覆い、その範囲にあるイメージデータが表示されないようにする。なお、図示しない設定ボタンによりマスク処理機能を有効にすることも無効にすることもできる。
【0034】
次に、本発明のデータ表示装置1によるスクロール動作について説明する。まず、ディスプレイ画面14に対するイメージデータの大きさにより、スクロール動作がどのようになるかについて、順次図を用いて説明する。
【0035】
図3は、表示するイメージデータの全体像を示す図である。この例では1つの大きな図形(「図」を表す大きな文字)がイメージデータ41として電子画面20に貼り付けられている。なお、イメージデータ41の外枠はイメージデータ41の全体領域を示している。
図4(a)、図4(b)は、図3のイメージデータを下方向にスクロールしたときのディスプレイ画面14の表示状態を説明する図である。図4の外枠はディスプレイ画面14の表示範囲(即ち有効表示領域20aの範囲に相当)を示している。
【0036】
図5は、図3と同様にイメージデータの全体像を示す図である。この例では複数の独立した図形(図中の「図A」「図B」「図C」)をイメージデータ42として表示する場合の例を示すものである。イメージデータ42の外枠はイメージデータ42の全体領域を示している。
図6(a)、図6(b)は、図5のイメージデータをスクロールしたときの表示状態を説明する図である。外枠は図4と同じくディスプレイ画面14の表示範囲(即ち有効表示領域20aの範囲に相当)を示している。
【0037】
図3では、イメージデータ41が1つの大きな図形であるためスクロール境界線は設定されていない。これに対し、図5では独立した各図形(図中の「図A」「図B」「図C」)の間にスクロール境界線43、44が設定されている。これらのスクロール境界線43、44はイメージデータの提供者が作成し、設定しているものとする。そして、設定されたスクロール境界線43、44はその位置がデータ表示装置1により抽出されて、電子画面上の座標と対応付けて認識されスクロール境界線記憶部28に格納されている。
【0038】
図3のイメージデータ41をディスプレイ画面14に表示した場合、初期状態では図4(a)に示すように表示される。即ち、元の図形が大きいためにディスプレイ画面14に納まりきらず、「図」の最上部の一部分のみが表示されている。このときは、ディスプレイ画面14の領域内(有効表示領域20a内)にはイメージデータだけが存在し、スクロール境界線は元々設定されていないので存在しない。
【0039】
図4(a)の状態から、入力装置12により、スクロール操作を1回行って1つ下へのスクロールを指示したときを図4(b)に示す。ディスプレイ画面14の領域内(有効表示領域20a内)には、スクロール境界線は存在しないので、予め設定したスクロール単位量(小さいスクロール量)ごとのスクロールが行われる。したがって、図4(b)では図形全体が少しずつ滑らかにスクロール表示される。
【0040】
一方、図5のイメージデータ42をディスプレイ画面14に表示した場合、初期状態では図6(a)に示すように表示される。即ち、イメージデータ内の独立した図形のうち、最も上のひとつの図形全体(「図A」)が表示されている。このときは、ディスプレイ画面14の領域内(有効表示領域20a内)にはイメージデータ42とともに設定されたスクロール境界線43が存在する。
【0041】
図6(a)が表示されている状態から、入力装置12によりスクロール操作を1回行って1つ下へのスクロールを指示したときの状態を図6(b)に示す。この例ではイメージデータ内の個々の図形(図A,図B,図C)は独立しているため、個々の図形のつながり部分をあえて表示する必要はない。そのため、図6(b)では1つの図形の高さ分だけスクロールさせ、「図B」が表示されている。その際にスクロール境界線43を基準にスクロール量が計算される。
スクロール量は、スクロール開始前にスクロール境界線43が存在した位置からこのスクロール境界線43がディスプレイ画面14の上辺にくるまでの移動距離を算出している。
【0042】
また、図7は表示するイメージデータの全体像を示す他の例である。この例では図5の例と同様にイメージデータ43として独立した図形(図中の「図A」「図B」「図C」)が含まれているが、図5の例と異なり、個々の図形がディスプレイ画面14よりも大きいものになっている。
【0043】
図8(a)、図8(b)、図8(c)は、図7のイメージデータ43を下方向にスクロールしたときのディスプレイ画面14の表示状態を説明する図である。図8の外枠はディスプレイ画面14の表示範囲(即ち有効表示領域20aの範囲に相当)を示している。
ここでも独立した各図形間にスクロール境界線44、45が設定されているものとする。
【0044】
図8(a)の表示状態は、初期状態であるがこのとき「図A」は図形の下側の一部分およびその下に設定されているスクロール境界線44がディスプレイ画面14に表示されていない(有効表示領域20aに含まれていない)ため、入力部12からのスクロール操作の入力を行った場合は、図8(b)のようにスクロール単位量ごとの滑らかなスクロール表示がなされる。そして、やがて図8(b)の状態になるが、このときスクロール境界線44がディスプレイ画面14の下辺(有効表示領域20aの下辺)に重なる。
【0045】
もう一度入力部12からのスクロール操作を行うと、表示されている「図形A」は一番下まで表示されており、さらにスクロール境界線44が画面端に存在しているため、スクロール境界線44を基準に電子画面20上のイメージデータ43が移動し、図8(c)のようにひとつ下の図形(「図B」)が表示される。このときの移動量は、スクロール境界線44がディスプレイ画面14の上辺に重なる位置にくるように計算される。即ち、スクロール境界線44より下のイメージデータを直ちに見ることができるまでジャンプするスクロールが行われる。
【0046】
図9は、上記図3から図8までの例で示したスクロール動作を説明するフローチャートである。
入力部12からのスクロール入力を読み取り、上スクロール操作が指示されたか否かを判断する(S1)。
上スクロールであれば、現在表示されているイメージデータの最上部が既に表示されているか否かを判断する(S2)。最上部が表示されているときは、S3に進む。最上部が表示されているかどうかは、イメージ位置記憶部に記憶されている最上部を示す座標(イメージデータの左上端の点のY座標)が、現在表示範囲に含まれているかにより判断される。
【0047】
最上部が表示されていない状態ならば、現在表示中の領域よりも上側にスクロール境界線があるか否かを判定する(S5)。
スクロール境界線が上側にない場合は画像の最上部までをスクロール単位量ごとスクロール表示する(S6)。
【0048】
スクロール境界線が上側にある場合は、該当するスクロール境界線が表示されるまではスクロール単位量ごとスクロールし、スクロール境界線が表示されるとスクロール境界線を基準にスクロール表示する(S7)。
【0049】
下スクロールの操作に対しても同様にキー判定を行い(S3)、イメージデータの最下部が表示されたか否かを判断を行った後(S4)、スクロール境界線が表示中の領域よりも下側にあるかの判定を行い(S8)、同様のスクロール処理を行う(S9、10)。
なお、簡単のため上下スクロールについて説明したが、左右スクロールについても同様の処理が行われる。
【0050】
図10は、表示するイメージデータの全体像の他の例を示す図である。イメージデータ46内の独立した図形(「図A」〜「図E」)は、それぞれ表示部11のディスプレイ画面14(有効表示領域20a)よりも小さいものとする。独立した各図形間には行方向に引かれるスクロール境界線47〜50と列方向に引かれるスクロール境界線51とが設定されている。
【0051】
図10のイメージデータ46を表示したときの初期状態が図11(a)である。ディスプレイ画面14には「図A」と共にその右下の「図D」の一部も表示されている。下へスクロールさせたものが図11(b)である。ここではスクロール境界線47を基準にしてこれが上辺にくるように表示されている。このようなスクロールを行うことにより不要な箇所を飛ばしてすばやくかつ見易く表示することが可能である。
【0052】
また、図10のイメージデータ46に対してX軸方向(左右方向)が狭いディスプレイ画面に表示した場合の表示例を図12に示す。この場合、図12(a)から右スクロールさせた場合、スクロール境界線51を基準に表示が行われ、図12(b)のようになる。図12(b)から下へスクロールしたものが図12(c)、図12(c)から左へスクロールさせたものが図12(d)となる。いずれも進む方向の次のスクロール境界線を基準としてこの線が画面の端にくるように移動している。
【0053】
この例の場合も基本的に図10と同様のフローを実行することになるが、S5において「今の表示領域内又は表示領域より上にスクロール境界線があるか」が判断され、S7で「表示されているスクロール境界線又は次のスクロール境界線が表示されるとスクロール境界線を基準にスクロール表示」に置き換わる。
【0054】
図13は表示するイメージデータの全体像の他の例を示す図である。この例ではマスク処理機能を使用する。
イメージデータ52内の独立した図形(「図A」〜「図D」)は、それぞれ表示部11のディスプレイ画面14(有効表示領域20a)よりも小さいものとする。独立した各図形間に53〜60のスクロール境界線が設定されている。
【0055】
ここで隣接するスクロール境界線53、54の間に「図A」が、スクロール境界線55、56間に「図B」が、スクロール境界線57、58の間に「図C」が、スクロール境界線59、60間に「図D」が存在する。
【0056】
一方、スクロール境界線54、55間(56〜57間、58〜59間も同様)は表示する必要がない領域である。なお、スクロール境界線54、55間等を区別せずひとつのスクロール境界線(境界領域)として定義してもよい。
【0057】
図13のイメージデータ52を表示したときの初期状態が図14(a)である。この図は、ディスプレイ画面14には「図A」と共にその下の「図B」の一部も表示されている。
【0058】
下方向へスクロールさせた状態が図14(b)である。図14(b)ではスクロール境界線53から54の間(スクロール量の高さの分)のみが表示され、残りの部分がマスク処理されている。なお、このときのスクロールは「図A」を挟むスクロール境界線53、54を基準として両線がディスプレイ画面14(有効表示領域20a)の中央で振り分けられるようにスクロール境界線の移動量が計算される。
【0059】
なお、「図A」の表示位置を画面中央にするのではなく上側に寄せて表示してもよいし、下側に寄せて表示してもよい。さらには、入力部からの指示により、スクロール境界線の移動先とする位置を任意に設定できるようにして表示位置を任意に設定するようにしてもよい。
【0060】
後述するフローチャートでは「中央部」、「上部」、「下部」から表示位置を選択できるようにしている。なお表示位置に合せてスクロール境界線の移動先の位置が異なるのでそれに合せて移動量が計算されることになる。
【0061】
ここでさらに下スクロール操作を続けた場合、順番に図B、図C、図Dが図14(b)と同様の状態で表示されることになる。
【0062】
また、ディスプレイ画面14(有効表示領域20a)のスクロール方向の長さが十分にある場合は、図14(b)に代えて、図14(c)に示す表示にしてもよい。この場合は、「図A」についてのスクロール境界線53、54の外側範囲をマスクする処理を行ってマスク部分以外を表示し、続いて「図B」について同様の処理を行ってマスク部分以外を表示し、2つの表示部分を合成することにより図14(c)の状態を作り出す。
【0063】
図15はイメージデータをマスク処理して表示する際のフローチャートである。
表示処理の前にマスク処理設定の有無を判断する(S21)。マスク処理設定が「あり」の場合は、イメージデータを挟むスクロール境界線内の範囲を除く部分(表示しようとするイメージデータ側から見て外側部分)をマスクする処理を行う(S22)。
【0064】
設定された表示位置(「上部」「中央部」「下部」)の判断を行い(S23)、それぞれの設定に応じて表示位置へ移動するスクロールの設定をする(S24、25、26)。そしてマスクした以外の部分の表示処理を行って終了する(S27)。
ここでは上下のスクロールのみを考慮したが、左右のスクロールを含む場合であっても同様の処理が可能である。
【0065】
【発明の効果】
本発明によれば、表示するイメージデータに応じて適切なスクロール表示を行うことができる。
即ち、1つのイメージデータ上で複数の独立する図形がある場合には、その独立する図形単位でスクロールさせることにより、素早く、かつ、簡潔なスクロール操作を行うことができる。
【0066】
また、1つのイメージデータ上で1つの大きな図形がある場合、又は、複数の図形が関連しあって配置されている場合などは、スクロール量を小さく設定することにより、全体、部分の図形の把握を容易にすることができる。
【0067】
また、1つのイメージデータ上で複数の独立する図形がある場合で、独立する図形がデータ表示装置の物理的な表示画面よりも大きい図形の場合、その独立した図形の範囲内はスクロール量を小さくすることでイメージデータの全体像をつかめるようにし、図形間を移動する場合には大きくスクロールすることができる。
【0068】
また、1つのイメージデータ上で複数の独立する図形がある場合はそれぞれ個別に表示するほうが、分かりやすい場合がある。そのような場合、周りの余分な表示部分をマスクすることにより、図形を見やすくすることができる。
【0069】
また、マスクされた図形において、表示位置を任意に設定することで、他の文字列等と同時に表示したりすることができ、表示画面を有効に活用することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の一例を示すデータ表示装置のハード構成図。
【図2】本発明の実施形態の一例を示すデータ表示装置の機能ブロック構成図。
【図3】イメージデータの全体像の一例を説明する図。
【図4】スクロール状態を説明する図。
【図5】イメージデータの全体像の一例を説明する図。
【図6】スクロール状態を説明する図。
【図7】イメージデータの全体像の一例を説明する図。
【図8】スクロール状態を説明する図。
【図9】本発明の実施形態の一例を示すフローチャート。
【図10】イメージデータの全体像の一例を説明する図。
【図11】スクロール状態を説明する図。
【図12】スクロール状態を説明する図。
【図13】イメージデータの全体像の一例を説明する図。
【図14】スクロール状態を説明する図。
【図15】本発明の実施形態の一例を示すフローチャート。
【符号の説明】
10:データ表示装置本体
11:表示部
12:入力部
14:ディスプレイ画面(実画面)
20:電子画面
20a:有効表示領域
22:イメージデータ記憶部
24:イメージ位置記憶部
26:ディスプレイサイズ記憶部
28:スクロール境界線記憶部
30:基本スクロール量記憶部
32:電子画面表示制御部
34:スクロール制御部
36:マスク処理部
Claims (5)
- イメージデータを含む電子画面と、
電子画面を表示するためのディスプレイ画面と、
ディスプレイ画面のサイズを記憶するディスプレイサイズ記憶部と、
ディスプレイサイズに基づいてディスプレイ画面に表示する電子画面の有効表示領域を規定するとともに、有効表示領域に対して電子画面を相対移動して有効表示領域内に存在する電子画面上のイメージデータをディスプレイ画面に表示する制御を行う電子画面表示制御部と、
電子画面のスクロール指示を含む各種操作の入力を行う入力部と、
スクロール単位量を記憶する基本スクロール量記憶部と、
イメージデータに設定されているスクロール境界線の位置を記憶するスクロール境界線記憶部と、
記憶されたスクロール境界線の位置に基づいて前記有効表示領域内および領域端におけるスクロール境界線の有無について判断し、スクロール単位量ごとの電子画面のスクロールを行うか、スクロール境界線に基づいた電子画面のスクロールを行うかを電子画面表示制御部に指示するスクロール制御部と、を備えたことを特徴とするデータ表示装置。 - スクロール制御部は、有効表示領域端のいずれか一辺にスクロール境界線が来た状態でさらにスクロールするとき、スクロール境界線が有効表示領域の対辺に移動するように電子画面のスクロールを行うことを特徴とする請求項1に記載のデータ表示装置。
- スクロール制御部は、有効表示領域内にスクロール境界線が存在するときに表示対象となるイメージデータが含まれる側からみてスクロール境界線の外側をマスクで覆うマスク処理部をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載のデータ表示装置。
- 入力部は、表示対象となるイメージデータのスクロール先の位置を有効表示領域内の任意の位置に設定可能にしたことを特徴とする請求項3に記載のデータ表示装置。
- ディスプレイ画面へのイメージデータの表示方法であって、イメージデータを含む電子画面を形成し、
イメージデータ上のスクロール境界線の位置を記憶し、
ディスプレイサイズに基づいてディスプレイ画面に表示できる電子画面の有効表示領域を規定し、
有効表示領域に対して電子画面を相対移動して有効表示領域内に存在する電子画面上のイメージデータをディスプレイ画面に表示し、
入力部から電子画面のスクロール指示を入力し、
記憶されたスクロール境界線の位置に基づいて有効表示領域内および領域端におけるスクロール境界線の有無を判断し、
有効表示領域内および領域端にスクロール境界線が存在しないときは予め設定したスクロール単位量で電子画面上のイメージデータのスクロールを行い、スクロール境界線が存在するときはスクロール境界線を基準に電子画面上のイメージデータのスクロールを行うことを特徴とするイメージデータの表示方法。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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- 2002-06-06 JP JP2002165941A patent/JP2004013514A/ja active Pending
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