JPH0887335A - 質量流量制御装置 - Google Patents

質量流量制御装置

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JPH0887335A
JPH0887335A JP24884494A JP24884494A JPH0887335A JP H0887335 A JPH0887335 A JP H0887335A JP 24884494 A JP24884494 A JP 24884494A JP 24884494 A JP24884494 A JP 24884494A JP H0887335 A JPH0887335 A JP H0887335A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 測定できる流量範囲を広げ、小型で大流量を
測ることができる質量流量制御装置を提供すること。 【構成】 本体ブロック1に形成された流体入口2と流
体出口3との間に、流体をバイパスさせるバイパス素子
13と流体の流量測定を行うセンサ部5とを並列的に設
けた質量流量制御装置において、前記センサ部5のセン
サ流路11にその差圧を上昇させるための第2バイパス
素子22を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ガスや液体など流体
の流量を制御するマスフローコントローラや前記流体の
流量を測定するマスフローメータなどの質量流量制御装
置に関し、特にサーマル方式によって質量流量を計測す
る質量流量制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】サーマル方式による質量流量制御装置に
おいては、センサ部の流量測定範囲が約10cc/mi
n以下であるというように狭いため、それ以上の流量計
測を行う場合には、センサ部と並列に層流素子からなる
バイパス素子を設けていた。このバイパス素子は、セン
サのフルスケール時の差圧と目的とするフルスケール流
量とからセンサのフルスケール時の差圧でセンサ部とバ
イパス素子とに流れる流量をフルスケール流量としてい
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記セ
ンサ部における差圧は、センサ流路として用いるキャピ
ラリの内径と長さとにより決まっているため、前記フル
スケール流量を大きくとる場合、バイパス素子自体が大
きくなり、そのため、質量流量測定部が大型化するとい
った課題があった。
【0004】この発明は、上述の事柄に留意してなされ
たもので、測定できる流量範囲を広げ、小型で大流量を
測ることができる質量流量制御装置を提供することを目
的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明では、本体ブロックに形成された流体入口
と流体出口との間に、流体をバイパスさせるバイパス素
子と流体の流量測定を行うセンサ部とを並列的に設けた
質量流量制御装置において、前記センサ部のセンサ流路
にその差圧を上昇させるための第2バイパス素子を設け
ている。
【0006】この場合、センサ部と第2バイパス素子と
の間に第3バイパス素子をセンサ部に対して並列的に設
けるようにしてもよく、さらに、この構成に加えて、流
体の流量測定を行う第2センサ部を第2バイパス素子に
対して並列的に設けるようにしてもよい。
【0007】
【作用】上記構成の質量流量制御装置においては、セン
サ部にその差圧を上昇させるための第2バイパス素子を
設けたことにより、バイパス部に流れる流量が大きくな
り、したがって、流量範囲の拡大が可能になることによ
り、測定できる流量範囲が大きくなり、小型であるにも
かかわらず大流量の流体計測が可能となる。また、この
質量流量制御装置によれば、傾斜影響が少なくなり、そ
れだけ、精度の高い測定を行うことができる。
【0008】そして、前記センサ部と第2バイパス素子
との間に第3バイパス素子をセンサ部に対して並列的に
設けるようにした場合、流体流路からのサンプリング流
量を増加させることができるので、流量ノイズおよびガ
ス種による分流誤差を低減できる。さらに、この構成に
加えて、流体の流量測定を行う第2センサ部を第2バイ
パス素子に対して並列的に設けるようにした場合は、第
2バイパスと第3バイパスとの組合せを適切に選択する
ことにより、低流量域をより高精度で測定することがで
きる。
【0009】
【実施例】図1は、この発明の質量流量制御装置として
の所謂ノルマルオープンタイプのマスフローコントロー
ラの一例を示し、この図において、1は本体ブロック、
2,3は本体ブロック1に形成されたガスなどの流体入
口、流体出口である。4は流体入口2と流体出口3との
間に形成される流体流路で、流体流量を測定するための
センサ部5と流量を制御するための制御弁部6とが設け
られている。なお、図示する例においては、センサ部5
が制御弁部6よりも上流側に設けられているが、この配
置を逆にしてもよい。
【0010】前記センサ部5は、流体流路4に臨むよう
に開設された測定流路入口7と測定流路出口8との間を
センサブロック9に形成された流路10を介して接続す
る例えば薄肉毛細管(キャピラリ)よりなる導管(以
下、センサ流路と言う)11に二つの熱式質量流量セン
サ素子12を巻回してなるもので、センサ素子12は図
外のブリッジ回路に接続されている。13はセンサ部5
に対して並列的に流体流路4に設けられるバイパス素子
で、定分流比特性を有する層流素子よりなる。
【0011】そして、前記制御弁部6は、次のように構
成されている。すなわち、前記バイパス素子13よりも
下流側の流体流路4に弁口14を備えたオリフィスブロ
ック15が設けられるとともに、弁口14の開度を調節
する弁体16がばね17によって常時上方に付勢される
ようにして設けられている。18は弁体16を所定の方
向に押圧駆動するピエゾスタックで、複数のピエゾ素子
を積層して形成してあり、弁ブロック19に螺着された
筒状のバルブケース20内に収容されている。21はピ
エゾスタック18の出力を弁体16に伝えるための真球
である。ここまでの構造は、従来のこの種のマスフロー
コントローラと変わるところがない。
【0012】この発明のマスフローコントローラが、従
来のマスフローコントローラと大きく異なる点は、前記
センサ部5のセンサ流路11にその差圧を上昇させるた
めの第2バイパス素子22を設けたことである。この第
2バイパス素子22を設けることにより、フルスケール
流量が大幅に拡大する。以下、一例を挙げて、図2をも
参照しながら説明する。
【0013】今、20mmH2 Oの差圧でフルスケール
5ml/minの流量センサ(その特性を図2において
符号Aで示す)を用いた場合、フルスケール1l/mi
nの流量測定部を形成するには、バイパス素子13とし
ては、20mmH2 Oで995ml/minが流れる層
流素子が必要であった。これに対し、センサ流路11に
直列に、20mmH2 Oで2.5ml/minの第2バ
イパス素子22(その特性を図2において符号Bで示
す)を設けると、センサ流路11に5ml/min流す
ためには、センサ流路11に60mmH2 Oの差圧が必
要となり、バイパス素子13には、図2において符号C
で示すように、3倍の2985ml/minが流れ、こ
のときのフルスケール流量は、2990(=5+298
5)ml/minと大きく拡大される。
【0014】上述の説明から理解されるように、センサ
部5のセンサ流路11にその差圧を上昇させるための第
2バイパス素子22を設けるといった簡単な工夫で、フ
ルスケール流量を大幅に拡大することができる。したが
って、バイパス素子13として大型のものを用いる必要
がなく、したがって、質量流量測定部を徒に大型にする
必要がなくなる。そして、上記構成によれば、傾斜影響
が少なくなり、それだけ、精度の高い測定を行うことが
できる。
【0015】この発明は、上述の実施例に限られるもの
ではなく、例えば図3に示すようにしてもよい。すなわ
ち、図3(A)に示す例では、センサ部5と第2バイパ
ス素子22との間に第3バイパス素子23をセンサ部5
に対して並列的に設けるようにしている。このように構
成した場合、流体流路4からのサンプリング流量を増加
させることができるので、流量ノイズおよびガス種によ
る分流誤差を低減できる。
【0016】さらに、図3(B)に示す例では、図3
(A)に示す構成に加えて、流体の流量測定を行う第2
センサ部24を第2バイパス素子22に対して並列的に
設けるようにしている。すなわち、第2バイパス素子2
2の両端部を結ぶようにして流路25を設け、この流路
25に二つの熱式質量流量センサ素子26を巻設して第
2センサ部24を形成するのである。そして、二つのセ
ンサ素子26は、センサ部5のセンサ素子12が組み込
まれるブリッジ回路とは別のブリッジ回路に組み込まれ
る。このように構成した場合、前記図3(A)に示した
ものの効果に加えて、第2第2バイパス素子22と第3
バイパス素子23の差圧特性の比率に応じて、低流量域
をより高精度で測定するといった効果を奏する。
【0017】なお、上述の実施例では、所謂ノルマルオ
ープンタイプのマスフローコントローラを例に挙げた
が、この発明はこれに限られるものではなく、所謂ノル
マルクローズタイプのマスフローコントローラにも適用
できる。さらに、この発明は、マスフローコントローラ
から制御弁部6を除去した構成よりなるマスフローメー
タにも適用できることは言うまでもない。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、センサ部のセンサ流路にその差圧を上昇させるため
の第2バイパス素子を設けるといった簡単な工夫で、フ
ルスケール流量を大幅に拡大することができ、したがっ
て、バイパス素子として大型のものを用いなくても、フ
ルスケール流量を大幅に拡大することができ、小型であ
りながらも大流量域および広範な範囲の流量を測定する
ことができる。そして、上記構成によれば、傾斜影響が
少なくなり、それだけ、高精度で測定を行うことができ
る。
【0019】そして、請求項2に記載の発明によれば、
上記効果に加えて、流量ノイズおよびガス種による分流
誤差を低減できるといった効果を奏する。
【0020】また、請求項3に記載の発明によれば、上
記請求項2に記載の発明の効果に加えて、低流量域をよ
り高精度で測定するといった効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の質量流量制御装置の一例の要部を示
す縦断面図である。
【図2】前記質量流量制御装置の動作説明図である。
【図3】この発明の他の実施例を概略的に示す図であ
る。
【符号の説明】
1…本体ブロック、2…流体入口、3…流体出口、5…
センサ部、11…センサ流路、13…バイパス素子、2
2…第2バイパス素子、23…第3バイパス素子、24
…第2センサ部。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 本体ブロックに形成された流体入口と流
    体出口との間に、流体をバイパスさせるバイパス素子と
    流体の流量測定を行うセンサ部とを並列的に設けた質量
    流量制御装置において、前記センサ部のセンサ流路にそ
    の差圧を上昇させるための第2バイパス素子を設けたこ
    とを特徴とする質量流量制御装置。
  2. 【請求項2】 センサ部と第2バイパス素子との間に第
    3バイパス素子をセンサ部に対して並列的に設けたこと
    を特徴とする請求項1に記載の質量流量制御装置。
  3. 【請求項3】 流体の流量測定を行う第2センサ部を第
    2バイパス素子に対して並列的に設けたことを特徴とす
    る請求項2に記載の質量流量制御装置。
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