JPH0887047A - 像ぶれ補正機能を有するカメラ - Google Patents

像ぶれ補正機能を有するカメラ

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JPH0887047A
JPH0887047A JP24702294A JP24702294A JPH0887047A JP H0887047 A JPH0887047 A JP H0887047A JP 24702294 A JP24702294 A JP 24702294A JP 24702294 A JP24702294 A JP 24702294A JP H0887047 A JPH0887047 A JP H0887047A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ファインダーを介して被写体像を観察する際
のピント合わせや構図の決定を容易にすると共に、電力
の無駄な消費を抑えることができる像ぶれ補正機能を有
するカメラの提供を目的とする。 【構成】 測光スイッチがOFFの間は、1msの間隔で
補正レンズの駆動制御が実行される。補正レンズ駆動制
御のサブルーチンでは、カウンタAの値が0でない場
合、すなわち、フォトインタラプタの信号が出力されて
いるか、出力されなくなってから20ms経過する前の
段階では、角速度センサの出力からぶれ量を検出すると
共に、駆動量を演算し(S24)、補正レンズを駆動する
(S25)。カウンタAの値が0である場合、すなわち、
フォトインタラプタの信号が出力されなくなってから2
0ms以上経過した場合には、補正レンズの駆動が停止
される(S26)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、手ぶれ等に起因して
カメラが被写体に対して振動した場合に、ファインダー
光学系の光軸を偏向してぶれによる被写体像のファイン
ダー上での移動を相殺できる像ぶれ補正機能を有するカ
メラに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の像ぶれ補正装置は、ぶれ検出手段
として設けられた角速度センサからの出力信号を積分し
てぶれ量を計算し、この計算結果に基づいて撮影光学系
の光路中に設けられた補正光学系を駆動することによ
り、カメラの受像面、例えばフィルム面や光電変換素子
の受光面の上での被写体像の移動を補償する。
【0003】一般に、従来の像ぶれ補正機能を有するカ
メラは、電源を投入した時点から補正のためのぶれ検
出、ぶれ補正のための補正光学系の駆動量の演算等の処
理を継続しているが、実際に補正光学系を駆動して受像
面上での像のブレを補正するのはシャッターがレリーズ
されて露光、撮影が実行されている期間のみである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の像ぶれ補正機能を有するカメラでは、撮影者が
ファインダーを介して被写体像を観察している時点で
は、像ぶれ補正機能が作動しておらず、手ぶれ等でカメ
ラが振動した場合には被写体像が振動してピント合わせ
や構図の決定の妨げとなる。
【0005】一方、像ぶれ補正機能を電源投入後常時作
動させておくと、撮影者が実際にはファインダーを介し
て被写体像を観察していない場合、すなわち補正が不必
要な場合にも像ぶれ補正機能が作動することとなり、消
費電力が増加し、バッテリーを無駄に消耗させるという
問題がある。
【0006】
【発明の目的】この発明は、上述した従来技術の課題に
鑑みてなされたものであり、ファインダーを介して被写
体像を観察する際のピント合わせや構図の決定を容易に
すると共に、電力の無駄な消費を抑えることができる像
ぶれ補正機能を有するカメラの提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明にかかる像ぶれ
補正機能を有するカメラは、被写体からの光束の少なく
とも一部を使用者による観察のために導くファインダー
光学系と、カメラの被写体に対するぶれを検出するぶれ
検出手段と、ファインダー光学系の光路上に設けられ、
該ファインダー光学系の光軸を偏向する補正光学系と、
カメラのぶれによる被写体像の移動を相殺するようぶれ
検出手段からの信号に基づいて補正光学系を駆動する駆
動手段と、ファインダー光学系を構成するレンズの光軸
方向に沿った移動を検知するレンズ移動検知手段と、レ
ンズ移動検知手段からレンズの移動が検知された際に、
駆動手段を作動させる駆動制御手段とを有することを特
徴とする。
【0008】
【実施例】以下、この発明にかかる像ぶれ補正機能を有
するカメラの実施例を説明する。図1は、実施例にかか
る像ぶれ補正機能を有するカメラ1を示す。
【0009】カメラ1には、被写体像を受像面であるフ
ィルムF上に形成する撮影光学系2、撮影光学系2の一
部を介して入射し、クイックリターンミラー3で反射さ
れた被写体光を撮影者の眼に導くファインダー光学系
4、シャッターボタン20、カメラ全体を制御する制御
手段30、そして像ぶれ補正手段40が設けられてい
る。
【0010】また、カメラ1には、被写体に対する撮影
光学系2のぶれを検出するぶれ検出手段として機能する
角速度センサ51、52、撮影光学系2中のレンズの光
軸方向の移動を検出するレンズ移動検知手段60が設け
られている。
【0011】シャッターボタン20は2段階のスイッチ
になっており、1段押し込まれると測光スイッチがON
し、2段押し込まれるとレリーズスイッチがONする。こ
れらのスイッチのON/OFF情報は、制御手段30に入力さ
れる。
【0012】角速度センサ51は、図1の上下方向(垂
直方向)のカメラの回転運動の角速度を検出するもの
で、手ぶれなどによる該方向での角速度に応じた電圧を
制御手段30へ出力する。角速度センサ52は、図1の
紙面に垂直な方向(水平方向)でのカメラの回転運動の角
速度を検出するセンサで、検出した角速度に応じた電圧
を制御手段30へ出力する。
【0013】像ぶれ補正手段40は、撮影光学系2の光
軸を偏向する補正光学系と、補正光学系を駆動する駆動
手段とから構成されている。駆動手段は、制御手段30
の指令に基づいて撮影光学系2により形成される被写体
像のフィルム面上での移動を相殺するように補正光学系
を駆動し、撮影光学系2の光軸を紙面に垂直な方向およ
び紙面に平行な方向に、互いに独立に偏向する。
【0014】制御手段30は、レンズ移動検知手段60
からレンズの移動が検知された際、および撮影の実行中
に、センサ51,52からの入力信号に基づいて、像ぶ
れ補正手段40を駆動することによりフィルム面F上、
およびファインダー視野内での像ぶれを補正する。
【0015】撮影光学系2は、図1では1枚のレンズと
して表されているが、実際には複数枚のレンズから構成
され、フォーカシング、あるいはズーミングのためにそ
の一部、または全部が光軸方向に移動可能である。実施
例では、レンズ移動検知手段60は、撮影光学系2を構
成するレンズのフォーカシングのための移動を検知して
いる。
【0016】フォーカシングレンズは、鏡筒5を回転さ
せることにより図示せぬ公知のカム機構により光軸方向
に移動するよう構成されている。鏡筒5は、カメラ1の
ボディ、あるいはレンズユニットに設けられたモータに
より、あるいは撮影者自身の手で回転操作される。
【0017】レンズ移動検知手段60は、鏡筒5の外周
に設けられたラック5aに噛合するピニオンギア61
と、このピニオンギアと同軸で設けられたスリット板6
2と、このスリット板62を挟んで設けられたフォトイ
ンタラプタ63とから構成される。スリット板62に
は、回転軸を中心として放射状に多数のスリットが設け
られている。フォトインタラプタ63は、スリット板を
挟んで対向する発光部63aおよび受光部63bから構
成されており、受光部63bからはスリット板62の回
転に伴って光の明暗に応じた周期的な信号が出力され
る。
【0018】なお、オートフォーカス機能を備える一眼
レフカメラにおいては、レンズ駆動モータの駆動量をモ
ニターするために、上記のようなスリット板およびフォ
トインタラプタから構成される検出手段が設けられてい
る。実施例では、この検出手段をレンズ移動検知手段と
して兼用することにより部品の増加を抑え、かつ、オー
トフォーカス、マニュアルフォーカスのいずれの場合に
もレンズの移動検知を可能としている。ただし、発明を
実現するためには、レンズが駆動中であることが判断で
きれば足りるため、例えば、オートフォーカス用のモー
タの駆動電流を検出して信号として用いてもよいし、フ
ォーカシングにより移動する部位と移動しない部位とに
磁石とMR(Magnetic Resistance)センサ、あいるはホ
ールセンサとを対向させて設け、これらのセンサの出力
信号を用いてもよい。
【0019】図2は、像ぶれ補正手段40の構成を示
す。補正光学系を構成する補正レンズ401は、レンズ
枠410にはめ込まれた状態で第1回動板420に固定
され、第1回動板420は回動軸421を介して第2回
動板430に回動可能に取り付けられる。さらに第2回
動板430は、撮影光学系の光軸Oを中心として回動軸
421とは90度離れて突設された回動軸431を介し
て基板440に回動可能に取り付けられる。基板440
は、カメラ1に固定されている。
【0020】上記の構成により、補正レンズ401は、
第1、第2回動板420,430の回動により、光軸O
に対して垂直な面内で図中の矢印H、Vで示した方向に
変位可能に保持される。
【0021】レンズ枠410は、大径部411と小径部
412とを有し、小径部412が第1回動板420の開
口部422に嵌合される。第1回動板420の回動軸4
21は、第2回動板430に形成された軸孔439に挿
入される。開口部422を挟んで回動軸421の反対側
には、ネジ孔423が形成されたアーム424が設けら
れている。
【0022】ネジ孔423には、フレキシブルジョイン
トを介してモータ425の回転軸に連結されたネジ部材
426が螺合している。モータ425は、第2回動板4
30上に固定されている。モータ425が駆動される
と、第1回動板420は、回動軸421を中心にネジ部
材426の回転方向に応じて矢印Vで示す方向に回動駆
動される。
【0023】駆動アーム424の先端には、永久磁石4
27が設けられており、第2回動板430上には、永久
磁石427の位置を検出するMRセンサ428が、永久
磁石427と対向して設けられている。制御手段30
は、MRセンサ428の出力信号によりレンズ401の
矢印V方向の変位を検知する。
【0024】第2回動板430の回動軸431は、基板
440に形成された軸孔449に挿入される。第2回動
板430には小径部412が挿通される開口部432が
形成されている。開口部432は、第1回動板420を
第2回動板430に組み付けた際に、第1回動板420
の回動による小径部412の移動を妨げない大きさにな
っている。
【0025】開口部432を挟んで回動軸431の反対
側には、ネジ孔433が形成された駆動アーム434が
設けられている。ネジ孔433には、フレキシブルジョ
イントを介してモータ435の回転軸に連結されたネジ
部材436が螺合している。モータ435は、基板44
0上に固定されている。モータ435が駆動されると、
第2回動板430は、回動軸431を中心に、ネジ部材
436の回転方向に応じて矢印Hで示す方向に回動駆動
される。
【0026】駆動アーム434の先端には、永久磁石4
37が設けられており、基板440上には、MRセンサ
438が配されている。制御手段30は、MRセンサ4
38の出力信号によりレンズ401の矢印H方向の変位
を検知する。
【0027】基板440には小径部412が挿通される
開口部442が設けられている。開口部442は、第
1、第2回動板の回動による小径部412の移動を妨げ
ない大きさとなっている。
【0028】図3は、上述のレンズ枠410、第1回動
板420、第2回動板430、および基板440が組み
合わされた状態で像ぶれ補正手段40を撮影光学系2側
から見た図である。図3は、補正レンズ401の光軸が
撮影光学系の光軸Oに一致する基準状態を示す。基準状
態では、第1回動板の回動軸421の中心、光軸O、永
久磁石427、MRセンサ428が直線a上に並ぶ。同
様に、第2回動板430の回動軸431の中心、光軸
O、永久磁石437、MRセンサ438が直線b上に並
ぶ。
【0029】図4は、前述した制御手段30を構成する
CPU31の入出力信号を説明するブロック図である。
シャッターボタン20に連動する測光スイッチ21,レ
リーズスイッチ22のON/OFFの情報は、それぞれ1ビッ
トのデジタルパルスとしてCPU31のポートPI1,
PI2に入力される。角速度センサ51,52の電圧出
力は、CPU31のA/D変換ポートAD1,AD2に、
MRセンサ428,438からの電圧出力は、A/D変
換ポートAD3,AD4に、そしてフォトインタラプタ6
3の出力信号は、パルス入力を検知するポートPI3に
それぞれ入力される。
【0030】CPU31のD/A出力ポートDA1,D
A2には、第1回動板420を駆動するモータ425お
よび第2回動板430を駆動するモータ435が、それ
ぞれモータ駆動回路461,462を介して接続されて
いる。CPU31は、上述の入力信号に基づいて像ぶれ
を補正するために必要な補正レンズの移動量をモータ4
25,モータ435の駆動量に換算して演算し、ポート
DA1,DA2から駆動量に対応した電圧を出力する。
【0031】図5は、この実施例のカメラの制御シーケ
ンスから、像ぶれ補正の制御を説明するために必要とな
る部分のみを取り出して示すフローチャートである。
【0032】なお、角速度センサは実際には2個用いら
れているが、その出力値は互いに独立に処理され、それ
ぞれのセンサに対応したモータを駆動するために用いら
れる。そこで、説明の重複を避けるために、図5のフロ
ーチャートには一方の像ぶれ補正処理のみを示してい
る。
【0033】カメラの電源が投入されて制御が開始され
ると、演算に用いられるカウンタAが0に初期化され
(S1)、1msのタイマがタイムアップするのを待って
(S2)、補正レンズ駆動制御のサブルーチンが実行され
(S3)、測光スイッチのON/OFFが判断される(S4)。測
光スイッチがOFFと判断されるとS2に戻るため、測光
スイッチがOFFの間は、1msの間隔で補正レンズの駆
動制御が実行される。
【0034】補正レンズ駆動制御のサブルーチンでは、
図6に示されるように、フォトインタラプタ63からの
信号が発生しているか否かを判断し(S20)、発生して
いる場合、すなわちフォーカスレンズが移動中である場
合にはカウンタAに「20」の値を設定する(S21)。
フォトインタラプタの信号が発生していない場合には、
カウンタの値が0か否かを判断し(S22)、0でなけれ
ばカウンタAの値をデクリメントする(S23)。
【0035】カウンタAの値が0でない場合、すなわ
ち、フォトインタラプタの信号が出力されているか、出
力されなくなってから20ms経過する前の段階では、
角速度センサの出力からぶれ量を検出すると共に、駆動
量を演算し(S24)、補正レンズを駆動する(S25)。
【0036】これに対し、カウンタAの値が0である場
合、すなわち、フォトインタラプタの信号が出力されな
くなってから20ms以上経過した場合には、補正レン
ズの駆動が停止される(S26)。カウンタAを用いた制
御は、レンズの移動が検知されなくなってから直ちに像
ぶれ補正を停止するのではなく、一定時間後に停止させ
るために実行される。
【0037】ところで、オートフォーカス機能を備える
カメラでは、一般に測光スイッチをONすることにより焦
点検出が実行され、その結果に基づいてフォーカスレン
ズがモータにより駆動される。したがって、オートフォ
ーカス機能を利用する場合には、S3でレンズの移動が
検知されることはないため、補正レンズが駆動されるこ
とはない。ただし、マニュアルでフォーカスを調整する
場合には、シャッターボタンに手をかけてからフォーカ
シングするとは限らないため、測光スイッチがONされる
前であってもぶれ補正を機能させたいという要請があ
る。S3の処理は、マニュアルフォーカスの場合を想定
し、マニュアルでフォーカシングが実行された場合にお
いても像ぶれ補正機能を作用させることにより、ピント
合わせや構図の決定を容易にすることを目的としてい
る。
【0038】ただし、フォーカシングレンズを移動させ
た後、ファインダーから眼を離すことも考えられ、か
つ、そのような場合に像ぶれ補正を続行することは電力
の無駄な消費となる。そこで、実施例では、レンズの移
動が検知されなくなってから一定時間、この例では20
msの期間が経過すると、像ぶれ補正を停止するよう構
成している。
【0039】測光スイッチがONされると、1msのタイ
マがカウントアップするのを待ち(S5)、測光が実行さ
れ、絞り値、露出時間等が演算により求められる(S
6)。ここで再び前述した補正レンズ駆動制御のサブルー
チンが実行される(S7)。
【0040】測光スイッチがONされた状態では、レリー
ズスイッチがONされるまでS6、S7の処理が1ms毎に
繰り返し実行される。測光スイッチがOFFされると、S2
に戻って処理が繰り返される。
【0041】レリーズスイッチがONされたと判断される
と(S8)、ミラー駆動等の露光前の振動に反応して補正
レンズが無用に駆動されないようぶれ補正が停止され
(S9)、絞りが所定の開口値に絞り込まれ、クイックリ
ターンミラーが上昇し、シャッターが走行して露光が開
始される(S10)。
【0042】露光中は、ぶれ量の検出と演算(S12)、補
正レンズの駆動(S13)が1ms毎に(S11)、露光時間が
終了するまで繰り返し実行される。露光時間が経過した
と判断されると(S14)、シャッタが閉じられ、ミラーダ
ウン、絞り開放等の露光終了処理が行われ(S15)、補正
レンズを中立位置(撮影光学系の光軸と補正レンズの光
軸とが一致する位置)に復帰させ(S16)、シーケンスは
終了する。カメラの電源がONとなっている場合には、
このあと再びシーケンスの初め(S1)に戻ることにな
る。
【0043】上述の像ぶれ補正シーケンスの説明におい
ては、V方向のみの補正について説明した。しかし、実
際には、V,H方向のそれぞれにおいて同様の補正処理
が実行される。
【0044】なお、実施例のカメラ1は、被写体からの
光束を一部共通の光路を介してフィルム面Fと撮影者の
眼へと導く一眼レフカメラである。この場合、ファイン
ダー光学系4は、撮影光学系2をその一部に含む系とし
て定義される。したがって、撮影光学系のフォーカシン
グレンズの移動を検知することは、ファインダー光学系
の一部のレンズの移動を検知するという概念に含まれ
る。
【0045】発明にかかるカメラは、少なくともファイ
ンダー光学系の像ぶれを、ファインダー光学系の一部を
構成するレンズの光軸方向の移動が検知された際に補正
することを特徴としており、必ずしも上記実施例のよう
に撮影光学系の像ぶれを補正する必要はない。すなわ
ち、ファインダー光学系と撮影光学系とが独立して設け
られたカメラにおいて、ファインダー光学系の像ぶれの
みを補正する構成とすることもできる。
【0046】ただし、一眼レフカメラの場合には、補正
光学系を撮影光学系中に設ければ、上記のようにファイ
ンダー像とフィルム面上の像とのぶれを同時に補正でき
る上、オートフォーカス機能を備えたカメラの場合に
は、オートフォーカス用のセンサ上の像のぶれをも補正
することができ、正確な焦点検出が可能となるという利
点がある。また、上述の実施例では、撮影光学系のフォ
ーカシングのための移動を検知して像ぶれ補正を開始さ
せているが、同様にしてズーミングのための移動を検知
して開始させてもよい。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、ファインダーを介してピント調整をする際に、ぶれ
を補正して被写体像の視認性を向上させることができ、
ピント合わせや構図の決定が容易になる。また、レンズ
の光軸方向の移動を検知してから像ぶれ補正を機能させ
ることにより、電源スイッチの投入により直ちに像ぶれ
補正を機能させる場合と比較すると、不必要な電力の消
費を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施例にかかる像ぶれ補正機能を
有するカメラの構成の概略を示すブロック図である。
【図2】 実施例のカメラの補正レンズ駆動機構の分解
斜視図である。
【図3】 図2の駆動機構を撮影レンズ側から見た正面
図である。
【図4】 実施例のカメラの制御系の構成を示すブロッ
ク図である。
【図5】 実施例のカメラの制御シーケンスを示すフロ
ーチャートである。
【図6】 図5の補正レンズ駆動制御のサブルーチンを
示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 カメラ 2 撮影光学系 4 ファインダー光学系 20 シャッターボタン 21 測光スイッチ 22 レリーズスイッチ 30 制御手段 31 CPU 40 像ぶれ補正手段 401 補正レンズ 420 第1回動板 430 第2回動板 440 基板 51,52 角速度センサ 60 レンズ移動検知手段

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カメラに設けられ、被写体からの光束の少
    なくとも一部を使用者による観察のために導くファイン
    ダー光学系と、 前記カメラの被写体に対するぶれを検出するぶれ検出手
    段と、 前記ファインダー光学系の光路上に設けられ、該ファイ
    ンダー光学系の光軸を偏向する補正光学系と、 前記カメラのぶれによる前記被写体像の移動を相殺する
    よう前記ぶれ検出手段からの信号に基づいて前記補正光
    学系を駆動する駆動手段と、 前記ファインダー光学系を構成するレンズの光軸方向に
    沿った移動を検知するレンズ移動検知手段と、 該レンズ移動検知手段からレンズの移動が検知された際
    に、前記駆動手段を作動させる駆動制御手段とを有する
    ことを特徴とする像ぶれ補正機能を有するカメラ。
  2. 【請求項2】前記駆動制御手段は、前記レンズの移動が
    検知されなくなってから一定時間後に前記駆動手段を停
    止させることを特徴とする請求項1に記載の像ぶれ補正
    機能を有するカメラ。
  3. 【請求項3】前記ファインダー光学系は、被写体像を撮
    像面上に結像させる撮影光学系をその一部に含むことを
    特徴とする請求項1または2に記載の像ぶれ補正機能を
    有するカメラ。
  4. 【請求項4】前記補正光学系は、前記撮影光学系中に設
    けられていることを特徴とする請求項3に記載の像ぶれ
    補正機能を有するカメラ。
  5. 【請求項5】前記レンズ移動検知手段は、前記撮影光学
    系中のフォーカシングレンズ群の移動を検出することを
    特徴とする請求項3または4に記載の像ぶれ補正機能を
    有するカメラ。
  6. 【請求項6】前記レンズ移動検知手段は、前記レンズを
    保持する鏡筒の回転を検出することにより前記レンズの
    移動を検知することを特徴とする請求項5に記載の像ぶ
    れ補正機能を有するカメラ。
  7. 【請求項7】前記レンズ移動検知手段は、前記ファイン
    ダー光学系中のフォーカシングレンズ群の移動を検出す
    ることを特徴とする請求項1に記載の像ぶれ補正機能を
    有するカメラ。
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