JPH088685A - 弾性表面波装置 - Google Patents

弾性表面波装置

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JPH088685A
JPH088685A JP13547494A JP13547494A JPH088685A JP H088685 A JPH088685 A JP H088685A JP 13547494 A JP13547494 A JP 13547494A JP 13547494 A JP13547494 A JP 13547494A JP H088685 A JPH088685 A JP H088685A
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JP
Japan
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acoustic wave
surface acoustic
sealing
adhesive
ceramic
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Withdrawn
Application number
JP13547494A
Other languages
English (en)
Inventor
Naoyuki Mishima
直之 三島
Hiroshi Matsuo
博司 松尾
Gen Fujimori
玄 藤森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ガラス封止時のパッケージ内部の気圧の上昇
を防ぐことにより、封止ガラスの封止形状を安定させる
とともに封止性を向上させる。 【構成】 圧電性基板と、この圧電性基板の主面上に設
けられた表面波励振用の電極とからなる弾性表面波素子
と、この弾性表面波素子をその主面上に接着剤で接着し
てなるセラミック・ベースと、弾性表面波素子を覆うセ
ラミック・キャップとからなり、このセラミック・ベー
スとセラミック・キャップとが封止用ガラスにより封止
されてなる弾性表面波装置において、接着剤の主材は低
分子量シロキサンの含有量が 1000ppm以下のシリコーン
樹脂からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は弾性表面波装置に係わ
り、特に弾性表面波素子を収納するセラミック・ベース
とセラミック・キャップをガラス封止した弾性表面波装
置に使用する材料に係わる。
【0002】
【従来の技術】近年、電波を利用する電子機器のフイル
タ、遅延線、発振器等の素子として、多くの弾性表面波
装置が用いられることから、弾性表面波装置の信頼性の
向上が望まれている。
【0003】弾性表面波装置は、たとえば圧電性基板上
に形成されたくし歯型電極部の入力インターデジタルト
ランスジューサに電気信号を印加し、これを弾性表面波
に変換して基板上を伝搬させ、さらに出力インターデジ
タルトランスジューサに到達した弾性表面波を再度電気
信号に変換して外部に取り出すように構成されている。
そして、信頼性の向上などのため、セラミック・キャッ
プにより封止された弾性表面波装置が用いられるように
なってきた。
【0004】従来のセラミック・キャップにより封止さ
れた弾性表面波装置は、セラミック・ベースの主面上に
弾性表面波励振用の電極を備えた弾性表面波素子が接着
剤で接着固定され、この弾性表面波素子を覆うように箱
型構造のセラミック・キャップがかぶせられており、封
止用ガラスによりセラミック・ベースとセラミック・キ
ャップとが封止されている。この封止構造により弾性表
面波素子は外部雰囲気から遮断されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ガラス封止を行うセラミック・パッケージによる弾性表
面波装置の場合、図2に示す以下のような問題が生じ
る。
【0006】弾性表面波装置はガラス封止を行うために
セラミック・ベース1とセラミック・キャップ2の封止
部のいずれかもしくは両方に予め封止用ガラス5が設置
され、約 400℃の融点以上に加熱され、セラミック・ベ
ース1とセラミック・キャップ2とが封止される。その
ため、約 400℃の封止用ガラスの融点以上の温度に弾性
表面波装置がさらされる。このように高い温度にさらさ
れるため、弾性表面波素子3をセラミック・ベース1に
接着するための接着剤4に樹脂系の接着剤を用いた場合
にはこの樹脂が熱分解することによりガスが出てくる
か、もしくは樹脂から揮発成分、たとえば低分子量シロ
キサン41が出てくる。ガスや揮発成分が発生すると、
封止ガラスが溶けセラミック・パッケージ内部が気密に
なった後パッケージ内部の気圧が上がるため図2に示す
ようにセラミック・キャップ2が浮き上がり、場合によ
ってはガラス封着部の一部が51と52に分離すること
によりパッケージの気密性が損なわれ封止ガラスの封止
形状が安定しなくなるという問題が生じる。
【0007】本発明はこのような課題に対処するために
なされたもので、ガラス封止時のパッケージ内部の気圧
の上昇を防ぐことにより、封止ガラスの封止形状を安定
させるとともに封止性を向上させることにより、信頼性
に優れた弾性表面波装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の弾性表面波装置
は圧電性基板と、この圧電性基板の主面上に設けられた
表面波励振用の電極とからなる弾性表面波素子と、この
弾性表面波素子をその主面上に接着剤で接着してなるセ
ラミック・ベースと、弾性表面波素子を覆うセラミック
・キャップとからなり、このセラミック・ベースとセラ
ミック・キャップとが封止用ガラスにより封止されてな
る弾性表面波装置において、接着剤の主材は低分子量シ
ロキサンの含有量が 1000ppm以下のシリコーン樹脂から
なることを特徴とする。
【0009】本発明に係わる接着剤は、合成樹脂系の接
着剤であり、第1にはその成分中に低分子量シロキサン
を含むシリコーン樹脂からなる接着剤をいう。具体的に
低分子量シロキサンの分子構造はつぎの (I)式で表され
る。
【0010】
【化1】 ここで添字mは 1〜 10 であり、Rは一価の有機基を表
す。具体的な一価の有機基としては、メチル基、エチル
基、プロピル基、ブチル基、フェニル基等を挙げること
ができる。
【0011】好ましい接着剤としてはシリコーン樹脂接
着剤があり、具体的には東レ・ダウコーニング社のDA
6501などがある。
【0012】つぎに低分子量シロキサンの含有量を 100
0ppm以下とした理由について説明する。
【0013】(I)式に示すようにシロキサン分子は1次
元の長鎖構造であり、鎖の長さは添字mにより決まる。
一般に低分子量シロキサンと呼ばれる揮発性成分は添字
mが10 以下のものをいい、平均分子量は約 450であ
る。一般のシリコーン樹脂接着剤を 150℃で硬化させた
場合において、硬化したシリコーン樹脂接着剤に低分子
量シロキサン成分が約 1000ppm含まれるとする。弾性表
面波素子を接着固定する樹脂接着剤の量は約 3μg であ
るから、ガラス封止の約 400℃の封着温度にさらされた
ときにはシリコーン樹脂接着剤から樹脂内に残留してい
た添字mが 10 以下の低分子量成分が揮発し約 3ngのシ
ロキサンガスが発生する。このガス量は 6.7×10-12 mo
l に相当する。パッケージ内部の空間は約 0.033cm3
あるから、気体の状態方程式(PV=nRT,ここで
P:圧力,V:体積,n:分子モル数,R:気体定数,
T:絶対温度)よりガラス封止時にはパッケージ内部に
約11g/cm2 の圧力がかかり、キャップに約 3.8g の力が
かかることになる。実験の結果、キャップには約 3.8g
を超える力がかかるとキャップが浮き上がってしまうこ
とがわかった。したがって、シリコーン樹脂接着剤に含
まれる低分子量シロキサンの含有量を 1000ppm以下とす
ることが好ましい。なお、キャップにかかる力は封着温
度、樹脂接着剤の量、揮発成分の分子量、パッケージ内
部の空間などによって変化するが、上述の気体の状態方
程式で算出されるパッケージ内部にかかる圧力が11g/cm
2 以下、もしくはキャップにかかる力が 3.8g 以下であ
れば、キャップの浮き上がりを抑えることができる。し
たがって、パッケージ内部にかかる圧力が11g/cm2
下、もしくはキャップにかかる力が 3.8g 以下であれ
ば、揮発成分が低分子量シロキサン以外の樹脂接着剤で
あっても使用することができる。そのような樹脂接着剤
としては、たとえば、テクノアルファ社の高耐熱性の熱
可塑性接着剤STAYSTIK301などがある。
【0014】
【作用】低分子量シロキサンの含有量が 1000ppm以下の
シリコーン樹脂接着剤を主材として使用することによ
り、ガラス封止時の高温にさらされてもシリコーン樹脂
から発生するガス成分を少なくすることができる。その
結果、封止ガラスの封止形状を安定させ封止性を向上さ
せることができる。
【0015】
【実施例】以下本発明の弾性表面波装置の一実施例を図
1を参照して説明する。
【0016】図1において、1はセラミック・ベースで
この主面上にはAg−Pdからなる導電性の配線7が施
されている。このセラミック・ベースの主面に対向する
面には弾性表面波装置の外部端子となるAg−Pd配線
8が施されており、セラミック・ベース1の側面を介し
てAg−Pd配線7と接続されている。3は圧電性基板
の主面に弾性表面波励振用の電極を備えた弾性表面波素
子で接着剤4により前記セラミック・ベース1の主面に
接着固定されている。6はAlワイヤで弾性表面波素子
3の主面上に設けられた電極とセラミック・ベース1上
に設けられたAg−Pd配線7とを電気的に接続してい
る。2は箱型構造のセラミック・キャップで前記弾性表
面波素子3を覆うようにセラミック・ベース1にかぶせ
られており、封止ガラス5によりセラミック・ベース1
に接着され弾性表面波素子3を外部雰囲気から遮断して
いる。接着剤4には耐熱性が高く低分子量シロキサンを
1000ppm以下しか含まないシリコーン樹脂接着剤を用い
る。例えばこのようなシリコーン樹脂接着剤として、東
レ・ダウコーニング社のDA6501がある。このよう
なシリコーン樹脂接着剤により弾性表面波素子3を接着
した弾性表面波装置は、ガラス封止時の高温にさらされ
てもシリコーン樹脂接着剤から発生するガス成分が少な
く、ガラス封止時のパッケージ内部の気圧の上昇を防ぐ
ことができ、結果として封止ガラスの封止形状を安定さ
せ封止性を向上させる。
【0017】シリコーン樹脂接着剤に含まれる低分子量
シロキサン含有量とセラミック・キャップ浮き不良との
関係を調べた結果について説明する。
【0018】図3はシリコーン樹脂に含まれる低分子量
シロキサン成分含有量に対してガラス封止時に生ずるセ
ラミック・キャップの浮き不良の生ずる確率をプロット
したものである。セラミック・キャップの浮き上がりに
よって生ずるキャップ高低差が 100μm 以上ある場合を
不良とした。
【0019】図3より、弾性表面波素子の接着剤とし
て、低分子量シロキサンが 5000ppm含まれるシリコーン
樹脂接着剤を用いた場合には約 86 %のセラミック・キ
ャップ浮き不良が生ずるが、低分子量シロキサンの含有
量が 1000ppm以下の場合にはセラミック・キャップ浮き
不良は発生しなかった。
【0020】なお、本実施例では弾性表面波素子の接着
剤としてシリコーン樹脂接着剤を使用した場合について
述べたが、この他にもガラス封止時の高温にさらされた
時に接着剤からの発生ガス量を少なくすることができる
テクノアルファ社の高耐熱性の熱可塑性接着剤STAY
STIK301などを用いても、ガラス封止を安定して
行うことができる。
【0021】
【発明の効果】本発明の弾性表面波装置は、セラミック
・ベースとセラミック・キャップとが封止用ガラスによ
り封止されてなる弾性表面波装置において、接着剤の主
材が低分子量シロキサンの含有量を 1000ppm以下とする
シリコーン樹脂からなるので、ガラス封止時に接着剤か
ら発生するガス成分によるパッケージ内部の気圧の上昇
を防ぐことができる。その結果、封止ガラスの封止形状
を安定させ封止性を向上させることができ、弾性表面波
装置の信頼性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の弾性表面波装置の断面図である。
【図2】従来の弾性表面波装置の問題を示す断面図であ
る。
【図3】低分子量シロキサン成分含有量に対してセラミ
ック・キャップの浮き不良の生ずる確率をプロットした
図である。
【符号の説明】
1………セラミック・ベース、2………セラミック・キ
ャップ、3………弾性表面波素子、4………接着剤、5
………封止ガラス、6………Alワイヤ、7………Ag
−Pd配線、8………外部端子となるAg−Pd配線。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電性基板と、この圧電性基板の主面上
    に設けられた表面波励振用の電極とからなる弾性表面波
    素子と、この弾性表面波素子をその主面上に接着剤で接
    着してなるセラミック・ベースと、前記弾性表面波素子
    を覆うセラミック・キャップとからなり、前記セラミッ
    ク・ベースと前記セラミック・キャップとが封止用ガラ
    スにより封止されてなる弾性表面波装置において、 前記接着剤の主材は低分子量シロキサンの含有量が 100
    0ppm以下のシリコーン樹脂からなることを特徴とする弾
    性表面波装置。
JP13547494A 1994-06-17 1994-06-17 弾性表面波装置 Withdrawn JPH088685A (ja)

Priority Applications (1)

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JP13547494A JPH088685A (ja) 1994-06-17 1994-06-17 弾性表面波装置

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JP13547494A JPH088685A (ja) 1994-06-17 1994-06-17 弾性表面波装置

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JPH088685A true JPH088685A (ja) 1996-01-12

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ID=15152566

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JP13547494A Withdrawn JPH088685A (ja) 1994-06-17 1994-06-17 弾性表面波装置

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JP (1) JPH088685A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011254545A (ja) * 2011-09-05 2011-12-15 Seiko Epson Corp 振動素子、振動子及び発振器
JP2012222537A (ja) * 2011-04-07 2012-11-12 Seiko Epson Corp パッケージ、振動子、発振器及び電子機器

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012222537A (ja) * 2011-04-07 2012-11-12 Seiko Epson Corp パッケージ、振動子、発振器及び電子機器
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Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20010904