JPH0886533A - 空気調和装置 - Google Patents

空気調和装置

Info

Publication number
JPH0886533A
JPH0886533A JP22144894A JP22144894A JPH0886533A JP H0886533 A JPH0886533 A JP H0886533A JP 22144894 A JP22144894 A JP 22144894A JP 22144894 A JP22144894 A JP 22144894A JP H0886533 A JPH0886533 A JP H0886533A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
air conditioner
air
absorption
compression
type air
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP22144894A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsuaki Yamagishi
勝明 山岸
Akihiro Noguchi
明裕 野口
Masaki Imamura
正樹 今村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Toshiba AVE Co Ltd
Original Assignee
Toshiba Corp
Toshiba AVE Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp, Toshiba AVE Co Ltd filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP22144894A priority Critical patent/JPH0886533A/ja
Publication of JPH0886533A publication Critical patent/JPH0886533A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Air Conditioning Control Device (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 吸収式空調機と圧縮式空調機とを組み合わ
せ、被空調空間の負荷状態に応じて両空調機を効率よく
運転する。 【構成】 吸収式冷凍機43を熱源とした吸収式空調機
37と、圧縮式冷凍機を熱源とした圧縮式空調機39と
の二つの空調機の運転を制御可能なコントローラ41を
設ける。コントローラ41は、被空調空間が低負荷状態
では吸収式空調機37を運転させ、高負荷状態では吸収
式空調機37と圧縮式空調機39との双方を運転させる
よう制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、吸収式冷凍機と圧縮
式冷凍機とを備えた空気調和装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、吸収式空調機は、ランニングコ
ストは低いが負荷変動に対する制御成績(設定温度に対
する追従性など)が悪く、逆に圧縮式空調機はランニン
グコストは高いが負荷変動に対する制御成績が良い。こ
れら各空調機を空調負荷に応じて運転すれば、全体とし
て低ランニングコストで、かつ制御成績も良好な空調機
として利用できる。
【0003】ここで、空調負荷を検知している吸収式空
調機としては、例えば図18に示すようなものがある
(特開昭63−105374号公報で公知)。これは、
吸収器1,再生器(発生器ともいう)3,凝縮器5,蒸
発器7,負荷9および制御装置11などで構成されてい
る。この吸収式空調機では、空調負荷の大きさの判断
を、吸収式冷凍機から負荷9側へ出ていく冷水または温
水の自動停止後の停止中における時間(ΔT)に対する
温度変化(Δθ):Δθ/ΔTに基づいて行い、熱源供
給の自動再開時に負荷に応じて熱源供給量を所定の供給
状態となるように減少させている。図19にΔTとΔθ
との関係を、図20にΔθ/ΔT(負荷状態)と最大燃
焼量との関係をそれぞれ示している。
【0004】また、特開平4−363557号公報に
は、複数の吸収式冷凍機の運転台数を負荷に応じて制御
する技術が開示されている。図21は1台の吸収式冷凍
機Aの全体構成を示しており、吸収器13,高温発生器
15,低温発生器17,凝縮器19および蒸発器21を
備えている。図22は、上記した吸収式冷凍機Aのほか
複数の吸収式冷凍機B〜Eを制御する制御装置23のブ
ロック図である。この制御装置23は、マイクロプロセ
ッサ25,ファジイ推論プロセッサ27,制御ルールの
記憶装置29,記憶装置31,演算装置33および運転
制御装置35などで構成され、複数の吸収式冷凍機A〜
Eに運転制御装置35から制御信号を送っている。
【0005】この吸収式空調機では、各吸収式冷凍機A
〜Eからの水出口温度の変化率,設定値からの偏差,メ
ンバーシップ関数およびファジイルールに基づいて、フ
ァジイ推論して吸収式冷凍機の能力の増減量を所定時間
毎に算出することなどにより、吸収式冷凍機A〜Eの運
転台数を制御している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
たような従来の吸収式空調機において、(1)空調負荷
を検知するもの、(2)空調負荷により台数制御するも
の、にはそれぞれ、以下に示すような問題がある。
【0007】(1)空調負荷の判断を、吸収式冷凍機が
自動停止した後の冷水温度または温水温度の単位時間あ
たりの変化量から算出しているため、吸収式冷凍機とは
異種の圧縮式冷凍機が混在する空調システムにおける空
調負荷の判断はできない。
【0008】(2)複数の吸収式冷凍機の冷水出口温度
の変化率、設定値からの偏差などを用いて空調負荷を推
定し、吸収式冷凍機の運転台数を制御しているため、吸
収式冷凍機とは異種の圧縮式冷凍機が混在する空調シス
テムにおける冷凍機の台数制御はできない。
【0009】このため、上記いずれの例においても、吸
収式冷凍機に圧縮式冷凍機を組み合わせ、負荷状態に応
じて両冷凍機を効率よく運転することはできず、低ラン
ニングコストで、かつ制御成績も良好な空調機が得られ
ない。
【0010】そこで、この発明は、吸収式冷凍機と圧縮
式冷凍機との双方を利用し、負荷状態に応じて両冷凍機
を効率よく運転することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、この発明は、一つの被空調空間に対し、吸収式冷凍
機を熱源とした吸収式空調機と、圧縮式冷凍機を熱源と
した圧縮式空調機との二つの空調機の運転を制御可能な
制御部を設け、この制御部は、前記一つの被空調空間が
低負荷状態では吸収式空調機を運転させ、高負荷状態で
は吸収式空調機と圧縮式空調機との双方を運転させるよ
う制御する構成としてある。
【0012】
【作用】このような構成の空気調和装置によれば、被空
調空間が低負荷状態では吸収式空調機をベース空調とし
て運転させることで、低ランニングコストを実現する一
方、高負荷状態では吸収式空調機に加え圧縮式空調機を
運転させることで、負荷変動の多い高負荷状態での制御
成績が向上する。
【0013】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面に基づき説明
する。
【0014】図1は、この発明の第1実施例を示す空気
調和装置の全体構成図である。この空気調和装置は、吸
収式空調機37と圧縮式空調機39とこれら両空調機3
7,39の運転を制御する制御部であるコントローラ4
1とで構成されている。なお、図1では冷房時での運転
状態を示している。
【0015】吸収式空調機37は、熱源である吸収式冷
凍機43,吸収式空調機37全体を制御する吸収式用コ
ントローラ45、相互に並列に配管接続され、かつ相互
に異なる被空調空間に設置される室内熱交換器47,4
9,51,53、各室内熱交換器47,49,51,5
3が設置された被空調空間の温度をそれぞれ検出する室
内温度センサ55,57,59,61、二次熱媒体流量
制御弁63,65,67,69で構成される。
【0016】吸収式冷凍機43は、蒸発器71、吸収器
73、低温再生器75、高温再生器77、凝縮器79、
吸収器73と凝縮器79とを接続する配管途中に設けら
れる冷却塔80、高温再生器77に設けられるガスバー
ナ81、ガスバーナ81へのガス流量を調整するガス流
量制御弁83、吸収器73内の吸収液を高温再生器77
に送る吸収液ポンプ85、蒸発器71内にて二次熱媒体
との間で熱交換された後の冷媒を循環させる冷媒ポンプ
87および、蒸発器71内にて熱交換後の二次熱媒体を
室内熱交換器47,49,51,53に送る二次熱媒体
ポンプ89などで構成されており、再生器が2個ある、
いわゆるガス焚の二重効用吸収式冷凍機である。
【0017】吸収式冷凍機43の冷媒は水、吸収剤は臭
化リチウムである。もし、吸収式冷凍機が、再生器1個
の単効用吸収冷凍機の場合は、冷媒に水、吸収剤に臭化
リチウム、または冷媒にアンモニア、吸収剤に水を用い
ることもできる。吸収式冷凍機43の熱源は、ガス燃焼
の場合を示したが、石油燃焼、水蒸気、温水であっても
構わない。
【0018】室内熱交換器47,49,51,53に流
す二次熱媒体には、水またはブライン(例えばエチレン
グリコール水溶液など)のほか、炭酸ガスやアルコール
を用いてもよい。図1に示した吸収式空調機37の室内
機の例は、二次熱媒体に水などの液体を用いるファンコ
イルユニットであるが、二次熱媒体に空気を用いるエア
ハンドリングユニットを用いることも可能である。
【0019】圧縮式空調機39は、圧縮機91、運転状
態によって実線位置と破線位置とに冷媒の流れ方向が切
り替わる四方弁93、室外熱交換器95、吸収式空調機
37の室内熱交換器47,49,51,53が設置され
た被空調空間にそれぞれ対応して設置される室内熱交換
器97,99,101,103、膨張弁105、液体冷
媒流量制御弁107,109,111,113、気体冷
媒流量制御弁115,117,119,121、室内熱
交換器97,99,101,103が設置された被空調
空間の温度をそれぞれ検出する室内温度センサ123,
125,127,129および、圧縮式用コントローラ
131などで構成され、圧縮式冷凍機を熱源としてい
る。
【0020】圧縮式空調機39の冷媒には、現状ではH
CFCであるR22を用いるが、HFC(R134aな
ど)、HC(プロパンなど)およびアンモニアなどを用
いてもよい。
【0021】吸収式用コントローラ45は、室内温度セ
ンサ55,57,59,61の検出値の入力を受けると
ともに、吸収液ポンプ85、冷媒ポンプ87、二次熱媒
体ポンプ89、二次熱媒体流量制御弁63,65,6
7,69およびガス流量制御弁83に対して駆動信号を
出力する。圧縮式用コントローラ131は、室内温度セ
ンサ123,125,127,129の検出値の入力を
受けるとともに、圧縮機91、四方弁93、膨張弁10
5、液体冷媒流量制御弁107,109,111,11
3および気体冷媒流量制御弁115,117,119,
121に対して駆動信号を出力する。
【0022】コントローラ41は、吸収式用コントロー
ラ45と圧縮式用コントローラ131とに接続され、こ
れら両コントーラ45,131に対して情報の収集およ
び指令を行う。コントローラ41は、吸収式空調機37
と圧縮式空調機39との双方に運転(ON)または停止
(OFF)命令を出すが、運転命令中の各空調機37,
39の容量制御は吸収式用コントローラ45および圧縮
式用コントローラ131の制御に任せる。吸収式用コン
トローラ45の吸収式冷凍機43における燃焼量の制御
内容には、ON−OFF制御、三位置制御(OFF,5
0%,100%など)、比例制御などがあるが、空調能
力に合わせて選択すればよい。一般に、空調能力が小さ
いものが、ON−OFF制御、中位が三位置制御、大き
いもの(約100RT:冷凍トン以上)が比例制御であ
る。圧縮式用コントローラ131の圧縮機91の制御
は、インバータによる周波数の比例制御が一般的であ
る。
【0023】図2は、上記した空気調和装置の運転例を
示したもので、運転の判断基準となる空調負荷をLs
すると、空調負荷がLs 以上が高空調負荷で、Ls 未満
が低空調負荷となる。ある時刻における空調負荷が、低
空調負荷の場合(時刻T2 ,T9 )は吸収式空調機37
のみを運転し、高空調負荷の場合(時刻T1 ,T3 〜T
8 )は、吸収式空調機37と圧縮機式空調機39との双
方を運転する。基準空調負荷Ls は、冷房時は吸収式空
調機37の定格冷房能力(暖房時は定格暖房能力)にほ
ぼ等しい値とする。各被空調空間の空調負荷は、室内温
度センサ55,57,59,61および室内温度センサ
123,125,127,129の室温データと、各被
空調空間における設定温度との差を、コントローラ41
で全て算出する。
【0024】吸収式空調機37は熱源として、ガス,石
油および排熱としての水蒸気・温水を利用できるため、
一般的にランニングコストが低い。しかし、室外機(熱
源機)の熱容量が大きく、室内熱交換器47,49,5
1,53への熱搬送を二次熱媒体で行っているため、室
内の空調負荷変動に対する室温制御の制御成績が悪い。
一方、圧縮式空調機39は、電気で駆動することからラ
ンニングコストは高いが、室内熱交換器97,99,1
01,103への熱搬送は一つの冷媒によるため、空調
負荷変動に対する室温制御の制御成績が良い。
【0025】このような観点から、低空調負荷時のベー
ス空調に吸収式空調機37を運転し、負荷変動の多い高
空調負荷時に吸収式空調機37に加えて圧縮式空調機3
9を運転すれば、双方の空調機の欠点を補うことがで
き、これにより全体として負荷変動に対する室温制御の
制御成績が良く、かつ低ランニングコストでの運転が可
能となる。
【0026】例えば、冷房時において、吸収式空調機3
7の熱源に都市ガスを用いた場合について、ランニング
コストを試算し、圧縮式空調機39のランニングコスト
と比較する。冷房運転時の成績係数(COP)は、一般
的な値を用い、吸収式空調機37の冷房COPを
「1」、圧縮式空調機39の冷房COPを「2.5」と
仮定する。都市ガス料金は東京ガスの空調A契約第3種
料金の約45円/m3 (一般家庭用の従量料金は約10
8円/m3 であるが、吸収式空調機は空調用契約ができ
る)を、電力料金は東京電力の従量料金の約26円/k
Whをそれぞれ用いることとする。
【0027】ガスの種類を13Aとすると、発熱量は約
11000kcal/m3 である。双方の空調機37,
39が、それぞれ1kWhの熱量の冷房運転を行うのに
必要なランニングコストを概算すると、吸収式空調機3
7は約4円/kWh、圧縮式空調機39は約10円/k
Whとなり、吸収式空調機37のランニングコストが圧
縮式空調機39のそれの約1/2以下となることがわか
る。したがって、ベース空調に吸収式空調機37を用
い、高負荷時における空調負荷対応に圧縮式空調機39
用いると、低ランニングコストかつ制御成績の優れる空
気調和装置が得られる。
【0028】暖房時においても、一般的な暖房COPを
採用し、吸収式空調機37の暖房COP=1、圧縮式空
調機39の暖房COP=3と仮定すると、ランニングコ
ストは、吸収式空調機37が約4円/kWh、圧縮式空
調機39が約9円/kWhとなり、やはり吸収式空調機
37の方が安価となる。
【0029】吸収式空調機37の熱源を石油の燃焼熱に
した場合には、一般家庭向けの石油のコストが約4円/
kWh(発熱量10000kcal/kg,800円/
18リットル,比重0.9とする)であることから、ほ
ぼ都市ガス空調A契約第3種の上記の結果とほぼ同等と
なることが推定できる。熱源を工場などの排熱である水
蒸気または温水とすれば、もともと捨てる熱であるから
ランニングコストとしてはほぼ只と考えられる。
【0030】図1の実施例では吸収式空調機37が1
台、圧縮式空調機39が1台の空気調和装置を示した
が、各空調機37,39がそれぞれ複数台あっても構わ
ない。
【0031】図3は、この発明の第2実施例に係わるも
ので、前記図1の空気調和装置におけるコントローラ4
1による運転制御の他の例を示している。図3では、空
気調和装置の空調立ち上がり時から定常状態までの運転
タイムチャートを示しており、同図(a)は冷房時での
室温を実線で、暖房時の室温を破線でそれぞれ示し、T
clおよびThtは冷房時および暖房時での各設定温度であ
る。同図(b)および(c)は圧縮式空調機39および
吸収式空調機37の各運転時間帯を示す。同図(d)
は、両空調機37,39の運転状態を示す。
【0032】運転立上がり時(時刻T1 ,T2 )は、空
調負荷(冷房負荷または暖房負荷)が基準空調負荷Ls
よりも大きくなるため、吸収式空調機37と圧縮式空調
機39との双方を運転する。その後、空調負荷がLs
満となった時刻(時間帯,T3 )では、圧縮式空調機3
9を休止させ、吸収式空調機37のみを運転する。再び
空調負荷がLs 以上となったところで(時刻T6
降)、吸収式空調機37と圧縮式空調機39との双方を
運転する。
【0033】図4は、この発明の第3実施例を示す空気
調和装置の全体構成図である。この実施例は、吸収式空
調機本体133、水冷用の冷却塔135、室内機となる
複数のファンコイルユニット137および、各ファンコ
イルユニット137の吸込空気温度を検知するサーミス
タ139からなる吸収式空調機と、圧縮式空調機本体1
41、複数の室内機143、各室内機143の吸込空気
温度を検知するサーミスタ145からなる圧縮式空調機
とを備え、これら各空調機が、制御部であるコントロー
ラ147によって運転制御される。複数のファンコイル
ユニット137および複数の室内機143は、同一の被
空調空間に設置される。
【0034】なお、上記吸収式空調機本体133とは、
前記図1における冷却塔80を除いた吸収式冷凍機に相
当し、圧縮式空調機本体141とは、前記図1における
室外機、つまり圧縮機91、四方弁93、室外熱交換器
95および膨張弁105に相当する。
【0035】図5は、コントローラ147による空調負
荷を検知するための制御アルゴリズムのフローチャート
を示す。まず、本空気調和装置の運転開始時に、被空調
空間の希望の温度Ts を設定する(ステップS1)。そ
して、運転開始から一定時間間隔ΔTで、室内温度に相
当する各ファンコイルユニット137または各室内機1
43の吸込空気温度Ta1,Ta2,Ta3,……Tan(図4
の例ではn=5)を検出し(ステップS2,S3)、そ
の吸込空気温度と設定温度Ts との差T1k(TT11,T
12,T13,…T1n)の平均値Tl を計算し、記憶してお
く(ステップS4,S5)。
【0036】この平均値Tl と前回読取り、計算し、記
憶していた平均値Tl0との差を計算し、一定時間間隔Δ
Tにおける平均値Tl の変動ΔTl を求める(ステップ
S6)。上記平均値Tl と変動ΔTl から、図6に示す
メンバシップ関数およびファジイルールにより、空調負
荷を決定する(ステップS7)。
【0037】図6(a)および(b)は、平均値Tl
よび変動ΔTl をそれぞれ定性的に評価するためのメン
バシップ関数(前件部)を、同図(c)は上記(a)の
平均値Tl および(b)の変動ΔTl との間のマトリッ
クス状の制御ルール(ファジイルール)を、同図(d)
は、空調負荷に対するメンバシップ関数(後件部)を、
それぞれ示している。
【0038】上記図6(a)および(b)の各メンバシ
ップ関数により、それぞれのメンバシップ値が求めら
れ、これら各メンバシップ値を同図(c)のファジイル
ールに当てはめて、前件部の値を求め、この求めた前件
部の値と同図(d)の後件部メンバシップ関数とによ
り、空調負荷が求められる。この求めた空調負荷に基づ
き、コントローラ147は、低空調負荷時のベース空調
に吸収式空調機のみを運転させ、負荷変動の多い高空調
負荷時には吸収式空調機と圧縮式空調機との双方を運転
させるようにする。
【0039】図7は、この発明の第4実施例を示す、被
空調空間148における室内機の配置図である。室外機
に吸収式冷凍機を用いる吸収式空調機の室内機149
は、被空調空間148全体に配置してベース空調を行う
(図7では円形で示してある)。一方、圧縮式空調機の
室内機150は、被空調空間148における負荷変動の
大きいペリメータゾーン(外部温度の影響を受けやす
い、例えば窓際周辺)にのみ配置し、負荷に合わせて空
調を行う(図7では長方形で示してある)。
【0040】吸収式空調機は、前述したように、ランニ
ングコストは低いが熱遅れが大きく、負荷変動に対する
応答性が悪いという特徴があり、圧縮式空調機は負荷変
動に対する応答性は良いが、ランニングコストが高いと
いう相異なる特徴がある。そこで、ある一定負荷の空調
を吸収式空調機で行い、変動分の負荷を圧縮式空調機で
空調することにより、快適性、経済性に優れた運転を行
うことができる。
【0041】図8は、この発明の第5実施例を示す、吸
収式空調機と圧縮式空調機とで構成される空気調和装置
の全体構成図である。吸収式空調機は吸収式冷凍機であ
る室外機151を備え、圧縮式空調機は室外機153を
備えている。室内機155は、吸収式空調機および圧縮
式空調機で共用している。
【0042】吸収式空調機の室外機151にはブライン
配管157の一端が、圧縮式空調機の室外機153には
冷媒配管159の一端がそれぞれ接続され、各配管15
7,159の他端は、制御部である冷媒分流制御器16
1に接続されている。冷媒分流制御器161と各室内機
155とは、ブライン室内配管163および冷媒室内配
管165によりそれぞれ接続されている。冷媒分流制御
器161は、ブライン配管157および冷媒配管159
から送られてくる冷媒およびブラインを、各室内機15
5に分流させる機能を有するほか、空調負荷に応じて冷
媒とブラインとを選択的に室内機155側に流す。
【0043】図9は上記室内機155を、床置き型のフ
ァンコイルユニットとした例を示す側面断面図である。
この室内機155は、吸収式空調機用熱交換器167と
圧縮式空調機用熱交換器169とが相互に近接して配置
され、吸収式空調機用熱交換器167は配管167aと
フィン167bを備える一方、圧縮式空調機用熱交換器
169は配管169aとフィン169bを備えている。
配管167aはブライン室内配管163に、配管169
aは冷媒配管165にそれぞれ接続されている。各熱交
換器167,169の空気上流側には、送風ファン17
1が配置され、室内空気は矢印Aで示すように室内機1
55に対し下部側から内部に流入して熱交換後、上部側
から流出する。
【0044】図10は、上記室内機155を、天井埋め
込み型とした例を示す側面断面図である。この室内機1
55は、吸収式空調機用熱交換器173と圧縮式空調機
用熱交換器175とが相互に近接した状態で上下に積層
して配置され、吸収式空調機用熱交換器173は配管1
73aとフィン173bを備える一方、圧縮式空調機用
熱交換器175は配管175aとフィン175bを備え
ている。配管173aはブライン室内配管163に、配
管175aは冷媒配管165にそれぞれ接続されてい
る。各熱交換器173,175の空気下流側には、送風
ファン177が配置され、室内空気は矢印Bで示すよう
に室内機155に対し中央部から内部に流入して熱交換
後、左右両側から室内に流出する。
【0045】上記図8の空気調和装置によれば、冷房・
暖房時ともに、負荷が小さいときには、吸収式空調機の
みを運転させて室内機155の吸収式空調機用熱交換器
167(173)にブラインを流し、かつファン171
(177)を駆動して冷暖房を行う。負荷が大きいとき
には、吸収式空調機に加えて圧縮式空調機を運転させて
圧縮式空調機用熱交換器169(175)にも冷媒を流
し、かつファン171(177)を駆動して冷暖房を行
う。このように、負荷の小さいベース空調を吸収式空調
機で行い、負荷変動分の空調を圧縮式空調機で行うこと
により、快適性・経済性に優れた運転を行うことができ
る。
【0046】また、二つの熱交換器167(173),
169(175)を配置することで、ドライ運転も可能
である。すなわち、圧縮式空調機用熱交換器169(1
75)で空気を冷却して除湿した後、吸収式空調機用熱
交換器167(173)で適正な温度まで空気を加熱す
ることも可能である。
【0047】なお、吸収式空調機と圧縮式空調機との組
み合わせは、それぞれ複数台でもよく、吸収式空調機用
の熱交換器167,173に流す熱媒体は、水やCO2
でも構わない。また、前記図7の実施例において上記し
た図9または図10の室内機155を用いることによ
り、室内機の数を減らすことができる。
【0048】図11は、この発明の第6実施例を示す、
圧縮式空調機と吸収式冷凍機を熱源機(室外機)に用い
た空気調和装置の全体構成図である。吸収式空調機は吸
収式冷凍機である室外機179を備え、圧縮式空調機は
室外機181を備え、各室外機179,181にそれぞ
れ接続されるブライン配管183,冷媒配管185は、
室内機187に接続されている。
【0049】室内機187には、メイン送風ダクト18
9の一端が接続され、メイン送風ダクト189の他端側
にはサブ送風ダクト191の一端が接続されている。サ
ブ送風ダクト191の他端は吹き出し口193となって
各被空調空間に接続され、その途中にはダンパの開閉に
よって送風量を変化させるVAVユニット195が設け
られている。
【0050】図12は、室内機187の内部構造を示す
側面断面図で、この室内機187は二次熱媒体(吸収式
空調機では三次熱媒体)に空気を用いるエアハンドリン
グユニットとしてあり、矢印Cで示す空気の流れ方向に
沿ってフィルタ196、吸収式空調機用熱交換器19
7、圧縮式空調機用熱交換器199、送風機201の順
に配置されている。送風機201の吐出口は、メイン送
風ダクト189に接続されている。吸収式空調機用熱交
換器197は、ブライン配管183に接続される配管1
97aとフィン197bを備え、圧縮式空調機用熱交換
器199は、冷媒配管185に接続される配管199a
とフィン199bを備えている。
【0051】室内機187で、各被空調空間へ送る空気
を冷却または加熱し、メイン送風ダクト189、サブ送
風ダクト191およびVAVユニット195を経て空気
吹き出し口193から各被空調空間に空気を吹き出し、
冷暖房を行う。冷房時・暖房時ともに、低負荷時には、
吸収式空調機のみを運転させて室内機187の吸収式空
調機用熱交換器197にブラインを流し、空調に用いる
空気の冷却・加熱を行う。空調負荷が大きい場合には、
吸収式空調機に加えて圧縮式空調機を運転させて、吸収
式空調機用熱交換器197にブラインを流すとともに、
圧縮式空調機用熱交換器199に冷媒を流し、空調に用
いる空気の冷却・加熱を行う。
【0052】このように、ベース空調を吸収式空調機で
行い、負荷変動分の空調を圧縮式空調機で行うことによ
り、快適性・経済性に優れた運転を行うことができる。
【0053】なお、吸収式空調機と圧縮式空調機との組
み合わせは、それぞれ複数台でもよく、吸収式空調機用
の熱交換器197に流す熱媒体は、水やCO2 でも構わ
ない。
【0054】図13は、この発明の第7実施例を示して
いる。この実施例は、吸収式空調機を輻射による空調に
用いる一方、圧縮式空調機を対流による空調に用いてい
る。輻射空調ユニットとして、被空調空間203の天井
に冷房用輻射パネル205を、床に床暖房パネル207
をそれぞれ設置してある。冷房用輻射パネル205内に
配設された図示しない配管の両端には、配管207,2
09の一端がそれぞれ接続され、床暖房パネル207内
に配設された図示しない配管の両端には、配管211,
213の一端がそれぞれ接続されている。
【0055】配管207,211および配管209,2
13には、電磁弁215,217および電磁弁219,
221がそれぞれ設けられ、配管207,211の各他
端は配管223を介して吸収式空調機本体225に接続
される一方、配管209,213の各他端は配管227
を介してを吸収式空調機本体225に接続される。
【0056】冷房時は、電磁弁215,219を開、電
磁弁217,221を閉として、ブラインを実線矢印の
向きに流して天井の冷房輻射パネル205に供給する。
一方暖房時は、電磁弁電磁弁217,221を開、電磁
弁215,219を閉として、ブラインを破線矢印の向
きに流して床暖房パネル207に供給する。
【0057】空気対流式ユニットとして、被空調空間2
03の壁面に圧縮式空調機の室内機229を設置し、こ
の室内機229に冷媒配管231を介して圧縮式空調機
本体233を接続してある。
【0058】吸収式空調機本体225と圧縮式空調本体
233とは制御部であるコントローラ235により運転
制御される。コントローラ235は、低空調負荷時に
は、吸収式空調機を運転させ、高空調負荷時には、吸収
式空調機と圧縮式空調機との双方を運転させる。
【0059】なお、吸収式空調機本体225とは、前記
図1における吸収式冷凍機に相当し、圧縮式空調機本体
233とは、前記図1における室外機、つまり圧縮機9
1、四方弁93、室外熱交換器95および膨張弁105
に相当する。
【0060】上記図13の空気調和装置によれば、低空
調負荷時には、吸収式空調機により輻射空調を行うこと
により、室内の冷えすぎ、暖めすぎを抑えることによる
快適、省エネ効果が得られ、また吸収式空調機はガスや
灯油などにより熱源入力を行うため、電気入力に比して
ランニングコストがかからない。高空調負荷時には、吸
収式空調機による輻射空調だけでは不足してしまう能力
を、圧縮式空調機による空気対流空調で補い、また圧縮
機や送風機の回転数を制御することにより室内気温、気
流をきめ細かく制御することができる。
【0061】このように輻射空調と空気対流式空調を併
用運転することにより、快適かつ経済的な冷暖房が可能
となる。
【0062】図14は、この発明の第8実施例を示す空
気調和装置の全体構成図である。この実施例は、オフィ
スビルなどのように、1つのフロアおよび建物のなかで
常に人が在室している空間の空調を圧縮式空調機で行
い、一時的な在室あるいは通過する空間の空調を吸収式
空調機で行うようにしている。
【0063】事務所のように常に人がいて作業などを行
う居住・執務空間237には、圧縮式空調機の室内機2
39を設置し、この室内機239は冷媒配管241によ
り前記図4と同様な圧縮式空調機本体243に接続され
る。一方、廊下やロビーといった常時人がいるわけでは
ない非居住空間245には、吸収式空調機の室内機とな
るファンコイルユニット247を設置し、このファンコ
イルユニット247はブライン配管249を介して前記
図4と同様な吸収式空調機本体251に接続される。吸
収式空調機本体251には水冷用の冷却塔253が接続
される。
【0064】吸収式空調機本体251と圧縮式空調機本
体243とは、制御部であるコントローラ255により
運転制御される。コントローラ255は、非居住空間2
45に対し、吸収式空調機によりに主に低空調負荷運転
を行わせる一方、居住・執務空間237に対し、圧縮式
空調機により負荷変動に合わせた運転を行わせる。
【0065】上記図14の空気調和装置によれば、事務
所のように常に人がいる居住・執務空間237を、こま
めな能力制御が可能な圧縮式空調機によって快適な温度
が得られる一方、廊下、ロビーといった常時人がいるわ
けではない非居住空間245を低ランニングコスト性に
優れた吸収式空調機によって必要最小限の空調をするこ
とができ、快適に空調された居住空間237から出たと
きのヒートショックを極めて経済的に防止できる。これ
により快適性、経済性に優れた全館空調が可能になる。
【0066】図15は、この発明の第9実施例を示す空
気調和装置の全体構成図である。この実施例は、学校の
校舎などのように、狭い空間257と広い空間259と
が混在した建物の空調を行うためものである。狭い空間
257、例えば教室、理科室、音楽室などで静的な作業
を行う空間の空調を圧縮式空調機で行い、広い空間25
9、例えば廊下、体育館といった動的な作業を行う空間
の空調を吸収式空調機で行う。
【0067】圧縮式空調機は、狭い空間257に内に設
置される室内機261と、室内機261が冷媒配管26
3にて接続される前記図4と同様な圧縮式空調機本体2
65とから構成されている。一方吸収式空調機は、広い
空間259内に設置される室内機となるファンコイルユ
ニット267と、ファンコイルユニット267にブライ
ン配管269を介して接続される前記図4と同様な圧縮
式空調機本体271と、水冷用の冷却塔273とから構
成されている。
【0068】吸収式空調機本体271と圧縮式空調本体
265とは制御部であるコントローラ275により運転
制御される。コントローラ275は、広い空間259に
対し、吸収式空調機により主に低空調負荷運転を行わせ
る一方、狭い空間257に対し、圧縮式空調機により負
荷変動に合わせた運転を行わせる。
【0069】上記図15の空気調和装置によれば、教
室、理科室、音楽室のような狭い空間257において静
的な作業などを行う空間を、こまめな能力制御が可能な
圧縮式空調機によって、快適な温度になるように空調す
る。また廊下、体育館といった広い空間259において
動的な作業を行う空間を、大きい能力に対応可能で低ラ
ンニングコスト性に優れた吸収式空調機によって空調す
る。このような広い空間259においては、空調機の出
力に対する室内温度の追従が遅く、大ざっぱな制御しか
できない吸収式空調機でも室温制御が可能である。この
ようにして快適性、経済性に優れた全館空調が可能にな
る。
【0070】図16はこの発明の第10実施例を示す空
気調和装置の外観図であり、図17は同実施例の内部構
成図である。この実施例は、被空調空間277内に圧縮
式空調機279の室内機281を複数設置し、圧縮式空
調機279の室外機283の室外熱交換器285内に、
冷却塔287を備えた吸収式冷凍機289から引き出さ
れた熱媒体配管である水(またはブライン)配管291
の一部を配置してある。図16の例は、圧縮式空調機2
79が2セット設けられている構成である。室内機28
1と二つの室外機283とは、各室内機281に冷媒を
分流させる冷媒分流制御器293を介して冷媒配管29
5によりそれぞれ接続されている。吸収式冷凍機289
および冷却塔287は、例えばビルの屋上等に設置さ
れ、圧縮式空調機279の室外機283は、例えばビル
の配管スペース等に設置される。
【0071】圧縮式空調機279の室内機281は、室
内熱交換器297を備え、室外機283は、室外熱交換
器285のほか、圧縮機299、四方弁301および膨
張弁303をそれぞれ備えている。吸収式冷凍機289
は、蒸発器303、吸収器305、低温再生器307、
高温再生器309、凝縮器311、高温再生器309に
設けられるガスバーナ313、ガスバーナ313へのガ
ス流量を調整するガス流量制御弁315、吸収器305
内の吸収液を高温再生器309に送る吸収液ポンプ31
7、蒸発器303内にて水との間で熱交換された後の冷
媒を循環させる冷媒ポンプ319および、蒸発器303
内にて熱交換後の水を、水配管291を通して室外熱交
換器285に送る水ポンプ321などで構成されてい
る。
【0072】圧縮式空調機279の室外機283と吸収
式冷凍機289は、コントローラ323によって運転制
御される。
【0073】次に、上記図16および図17に示した空
気調和装置における動作を、冷房時について説明する。
吸収式冷凍機289の蒸発器303で冷却された水(ま
たはブライン)は、水ポンプ321により水配管291
を通って圧縮式空調機279の室外熱交換器285に達
し、ここを流れる冷媒を冷却して凝縮させ、水配管29
1を通って吸収式冷凍機289の蒸発器303に戻って
くる。
【0074】圧縮式空調機279は、室外熱交換器28
5で凝縮した冷媒を室内機281の室内熱交換器297
で蒸発させて冷房を行う。冷房負荷が小さい場合には、
圧縮機299の圧縮比を小さくしてポンプのようにして
用い、冷房負荷が大きい場合には、圧縮機299を通常
運転とする。
【0075】このような構成によれば、ランニングコス
トの低い吸収式冷凍機289を一段目の冷却に用いるこ
とができ、制御性に優れる圧縮式空調機279を二段目
の冷却(冷房)に用いることができる。したがって、圧
縮式空調機279の冷房COPは、吸収式冷凍機289
が冷却する分向上する。すなわち、電気入力が一定なら
ば従来空調システムと比較し急速冷房が可能である。例
えば、圧縮式空調機279の凝縮温度が、吸収式冷凍機
289の冷却により約50℃から約20℃低下したとす
れば、圧縮式空調機279の冷房COPは約2倍となる
(但し、冷媒はR22、冷房能力は一定とする)。つま
り、圧縮式空調機279のランニングコストは約1/2
となる。本空気調和装置の冷房熱量を2kWh、圧縮式
空調機279の冷房COP=5、吸収式冷凍機289の
冷房COP=1とすると、そのときのランニングコスト
は約14円となり(ガス料金および電力料金は図1に示
した第1実施例に同じ)、第1実施例の空気調和装置の
冷房運転で、吸収式空調機が1kWhの冷房熱量を、圧
縮式空調機が1kWhの冷房熱量をそれぞれ担当した時
のランニングコストの約14円とほぼ同じになる。
【0076】暖房時には吸収式冷凍機289の蒸発器3
03は凝縮器として働き、圧縮式空調機279の室外熱
交換器285は蒸発器となり、圧縮式空調機279の室
内機281の室内熱交換器297は凝縮器となる。この
場合は、吸収式冷凍機289により圧縮式空調機279
の室外熱交換器285が加熱されるため、蒸発温度が約
0℃から約20℃上昇したとすれば、圧縮式空調機27
9の暖房COPは約1.5倍となる(但し、冷媒はR2
2、暖房能力は一定とする)。すなわち、圧縮式空調機
279のランニングコストは約2/3となる。本空気調
和装置の暖房熱量を2kWh、圧縮式空調機279の暖
房COP=4.5、吸収式冷凍機289の暖房COP=
1とすると、そのときのランニングコストは約10円と
なり(ガス料金および電力料金は図1の第1実施例に同
じ)、第1実施例における空気調和装置の暖房運転で、
吸収式空調機が1kWhの暖房熱量を、圧縮式空調機が
1kWhの暖房熱量をそれぞれ担当したときのランニン
グコストの約13円よりも安価になる。
【0077】
【発明の効果】以上説明してきたように、この発明によ
れば、被空調空間が低負荷状態では吸収式空調機をベー
ス空調として運転させることで、低ランニングコストが
実現できる一方、高負荷状態では吸収式空調機に加え圧
縮式空調機を運転させることで、負荷変動の多い高負荷
状態での制御成績を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例を示す空気調和装置の全
体構成図である。
【図2】図1の空気調和装置の運転例を示した説明図で
ある。
【図3】この発明の第2実施例を示す運転制御のタイム
チャートである。
【図4】この発明の第3実施例を示す空気調和装置の全
体構成図である。
【図5】図4の空気調和装置における制御アルゴリズム
のフローチャートである。
【図6】図4の空気調和装置におけるファジイ演算の方
法を示す説明図である。
【図7】この発明の第4実施例を示す、被空調空間にお
ける室内機の配置図である。
【図8】この発明の第5実施例を示す空気調和装置の全
体構成図である。
【図9】図8における室内機を、床置き型のファンコイ
ルユニットとした例を示す側面断面図である。
【図10】図8における室内機を、天井埋め込み型とし
た例を示す側面断面図である。
【図11】この発明の第6実施例を示す空気調和装置の
全体構成図である。
【図12】図11における室内機の内部構造を示す側面
断面図である。
【図13】この発明の第7実施例を示す空気調和装置の
全体構成図である。
【図14】この発明の第8実施例を示す空気調和装置の
全体構成図である。
【図15】この発明の第9実施例を示す空気調和装置の
全体構成図である。
【図16】この発明の第10実施例を示す空気調和装置
の外観図である。
【図17】図16の空気調和装置の内部構成図である。
【図18】従来例を示す空気調和装置の全体構成図であ
る。
【図19】図18の空気調和装置における冷水または温
水の自動停止後の停止中における時間(ΔT)に対する
温度変化(Δθ)の特性図である。
【図20】図18の空気調和装置におけるΔθ/ΔT
(負荷状態)と最大燃焼量との関係を示す説明図であ
る。
【図21】他の従来例を示す空気調和装置の全体構成図
である。
【図22】図21の空気調和装置における制御ブロック
である。
【符号の説明】
37 吸収式空調機 39 圧縮式空調機 41,147,235,255,275 コントローラ
(制御部) 43 吸収式冷凍機 149 吸収式空調機の室内機 150 圧縮式空調機の室内機 155,187,229,239,261 室内機 161 冷媒分流制御器(制御部) 167,173 吸収式冷凍機用熱交換器 169,175 圧縮式冷凍機用熱交換器 189 メイン送風ダクト 191 サブ送風ダクト 197 吸収式冷凍機用熱交換器 199 圧縮式冷凍機用熱交換器 201 送風機 205 冷房用輻射パネル 207 暖房用輻射パネル 247,267 ファンコイルユニット(室内機) 299 圧縮機 297 室内熱交換器 285 室外熱交換器 279 圧縮式空調機 303 蒸発器 305 吸収器 307 低温再生器 309 高温再生器 311 凝縮器 289 吸収式冷凍機 291 水配管(配管)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 今村 正樹 東京都港区新橋3丁目3番9号 東芝エ ー・ブイ・イー株式会社内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一つの被空調空間に対し、吸収式冷凍機
    を熱源とした吸収式空調機と、圧縮式冷凍機を熱源とし
    た圧縮式空調機と、これら二種類の空調機の運転を制御
    可能な制御部とを設け、この制御部は、前記一つの被空
    調空間が低負荷状態では吸収式空調機を運転させ、高負
    荷状態では吸収式空調機と圧縮式空調機との双方を運転
    させるよう制御する構成であることを特徴とする空気調
    和装置。
  2. 【請求項2】 制御部は、運転の立ち上がり時には、吸
    収式空調機と圧縮式空調機とを同時運転させる構成であ
    ることを特徴とする請求項1記載の空気調和装置。
  3. 【請求項3】 制御部は、被空調空間の設定温度と被空
    調空間温度との差と、被空調空間温度の単位時間当たり
    の温度勾配とを用いたファジイ推論で、空調負荷の判断
    を行うことを特徴とする請求項1記載の空気調和装置。
  4. 【請求項4】 吸収式空調機の室内機を一つの被空調空
    間における外部からの影響を受けにくい領域に設置する
    一方、圧縮式空調機の室内機を前記一つの被空調空間に
    おける外部からの影響を受けやすい領域に設置したこと
    を特徴とする請求項1記載の空気調和装置。
  5. 【請求項5】 吸収式空調機の複数の室内機を一つの被
    空調空間における外部からの影響を受けにくい領域およ
    び受けやすい領域にそれぞれ設置する一方、圧縮式空調
    機の複数の室内機を前記一つの被空調空間における外部
    からの影響を受けやすい領域に設置したことを特徴とす
    る請求項1記載の空気調和装置。
  6. 【請求項6】 吸収式空調機および圧縮式空調機のそれ
    ぞれの室内熱交換器を、一つの室内機に配置したことを
    特徴とする請求項1記載の空気調和装置。
  7. 【請求項7】 室内機は、室内熱交換器を通過して熱交
    換された空気を、被空調空間に接続される送風ダクトに
    送り込む送風機を備え、前記室内熱交換器を、吸収式空
    調機用と圧縮式空調機用との二つとしたことを特徴とす
    る請求項1記載の空気調和装置。
  8. 【請求項8】 吸収式空調機の室内機を輻射パネルと
    し、圧縮式空調機の室内機を空気対流式としたことを特
    徴とする請求項1記載の空気調和装置。
  9. 【請求項9】 輻射パネルを、天井部分と床部分とに設
    け、冷房運転時は天井部分の輻射パネルを、暖房運転時
    は床部分の輻射パネルをそれぞれ利用することを特徴と
    する請求項8記載の空気調和装置。
  10. 【請求項10】 複数の被空調空間のうち、非居住空間
    には吸収式冷凍機を熱源とした吸収式空調機の室内機
    を、居住空間には圧縮式冷凍機を熱源とした圧縮式空調
    機の室内機をそれぞれ設置し、前記吸収式空調機と圧縮
    式空調機との二種類の空調機の運転を制御可能な制御部
    を設けたたことを特徴とする空気調和装置。
  11. 【請求項11】 複数の被空調空間のうち、空調負荷が
    比較的大容量の空間には吸収式空調機の室内機を、空調
    負荷が比較的小容量の空間には圧縮式空調機の室内機を
    それぞれ設置し、前記吸収式空調機と圧縮式空調機との
    二種類の空調機の運転を制御可能な制御部を設けたこと
    を特徴とする空気調和装置。
  12. 【請求項12】 圧縮機,室内熱交換器,室外熱交換器
    などを備えた圧縮式空調機と、蒸発器,吸収器,再生
    器,凝縮器などを備えた吸収式冷凍機とを備え、前記吸
    収式冷凍機の蒸発器または凝縮器にて熱の授受を行う熱
    媒体配管の一部を、前記圧縮式空調機の室外熱交換器に
    配置したことを特徴とする空気調和装置。
JP22144894A 1994-09-16 1994-09-16 空気調和装置 Pending JPH0886533A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22144894A JPH0886533A (ja) 1994-09-16 1994-09-16 空気調和装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22144894A JPH0886533A (ja) 1994-09-16 1994-09-16 空気調和装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0886533A true JPH0886533A (ja) 1996-04-02

Family

ID=16766901

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP22144894A Pending JPH0886533A (ja) 1994-09-16 1994-09-16 空気調和装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0886533A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6591620B2 (en) * 2001-10-16 2003-07-15 Hitachi, Ltd. Air conditioning equipment operation system and air conditioning equipment designing support system
JP2003307364A (ja) * 2002-04-15 2003-10-31 Ebara Corp 吸収式と圧縮式とを組合せた冷凍装置
JP2011038708A (ja) * 2009-08-11 2011-02-24 Daiwa House Industry Co Ltd 空調システム
JP2011075222A (ja) * 2009-09-30 2011-04-14 Daikin Industries Ltd 冷凍システム
WO2012102197A1 (ja) 2011-01-24 2012-08-02 ヤンマー株式会社 コジェネレーションシステム

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6591620B2 (en) * 2001-10-16 2003-07-15 Hitachi, Ltd. Air conditioning equipment operation system and air conditioning equipment designing support system
JP2003307364A (ja) * 2002-04-15 2003-10-31 Ebara Corp 吸収式と圧縮式とを組合せた冷凍装置
JP2011038708A (ja) * 2009-08-11 2011-02-24 Daiwa House Industry Co Ltd 空調システム
JP2011075222A (ja) * 2009-09-30 2011-04-14 Daikin Industries Ltd 冷凍システム
WO2012102197A1 (ja) 2011-01-24 2012-08-02 ヤンマー株式会社 コジェネレーションシステム
US9476620B2 (en) 2011-01-24 2016-10-25 Yanmar Co., Ltd. Cogeneration system

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4842654B2 (ja) 輻射パネル用空調システムの制御方法
WO2022022642A1 (zh) 空调及除湿方法
CN112460696A (zh) 一种温湿度独立控制空调系统
US4324288A (en) Level supply air temperature multi-zone heat pump system and method
JPH0886533A (ja) 空気調和装置
JP2960218B2 (ja) 吸収式冷暖房機の制御方法
JPH1183125A (ja) 空気調和機
JPH02223757A (ja) 空気調和機
JP3318505B2 (ja) 吸収式空調装置の制御装置
JP3299414B2 (ja) 冷媒循環式空調システム
JP3299415B2 (ja) 冷媒循環式空調システム
KR102126903B1 (ko) 배연기능을 구비한 일체형 항온항습기
JP2002195628A (ja) 空調装置の制御装置
JPH07151359A (ja) 冷媒循環式空調システム
JPH06213478A (ja) 空気調和機
JP3236927B2 (ja) 冷媒循環式空調システム
JP3007708B2 (ja) 冷温風直吹形吸収冷暖房機及び吸収式空調システム
JP3124685B2 (ja) 吸収式冷凍機を用いた空調装置
JPH02223756A (ja) 空気調和機
JPH01189448A (ja) 冷暖房換気ユニット
JPH05272842A (ja) ヒートポンプシステム
JP3014110U (ja) 空調装置
KR20020015561A (ko) 공기조화기의 실내팬제어방법
JP3249238B2 (ja) 空気調和機
CN115614870A (zh) 一种新型空调机