JP3318505B2 - 吸収式空調装置の制御装置 - Google Patents

吸収式空調装置の制御装置

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JP3318505B2
JP3318505B2 JP05052497A JP5052497A JP3318505B2 JP 3318505 B2 JP3318505 B2 JP 3318505B2 JP 05052497 A JP05052497 A JP 05052497A JP 5052497 A JP5052497 A JP 5052497A JP 3318505 B2 JP3318505 B2 JP 3318505B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、臭化リチウムなど
の水溶液を吸収液として吸収サイクルを形成し、吸収サ
イクル作動時に蒸発器で冷却された水を室内熱交換器へ
供給して冷房運転を行うとともに、再生器から蒸発器へ
高温の吸収液を供給する暖房用吸収液流路を設けて、蒸
発器で加熱された水を室内熱交換器や床暖房パネルへ供
給して暖房運転を行う一般家庭用の比較的小さな吸収式
空調装置に関し、特に、室内熱交換器及び床暖房パネル
への冷温水の循環用の冷温水ポンプを、吸収液ポンプと
同じモータによって駆動するタンデムポンプを用いた場
合のポンプモータの制御に関する。
【0002】
【従来の技術】吸収サイクルを用いた吸収式空調装置で
は、再生器を加熱し吸収液ポンプを作動させた吸収サイ
クルにおいて、蒸発器内の冷温水配管で冷却された水
を、室内機としての室内熱交換器へ供給して冷却源と
し、室内熱交換器に備えられた対流ファンを作動させて
室内を冷房する。また、蒸発器を暖房用吸収液流路によ
って再生器と連通させた状態で吸収液ポンプを作動させ
て、高温の吸収液を蒸発器へ供給することによって、蒸
発器内の冷温水配管で水を加熱して、同じく室内熱交換
器へ供給して加熱源とする暖房運転を行う。さらに、蒸
発器の冷温水配管に床暖房パネルを接続して、温水床暖
房を行うようにしたものもある。
【0003】また、家庭用の吸収式空調装置では、上記
の吸収サイクルおよび冷温水配管の循環回路においてそ
れぞれ用いられる吸収液ポンプおよび冷温水ポンプとし
て、同一のモータの両側にそれぞれ各ポンプを配置した
タンデムポンプを用いることによって、装置の小型化が
図られている。こうした吸収式空調装置では、再生器内
の吸収液温度を検知して、各ポンプを駆動するモータの
回転数を、その検知した温度に応じた回転数、すなわ
ち、再生器内の温度が低い場合には低回転数に、高くな
るに従って高回転数になるように制御していた。一方、
再生器を加熱するバーナ等の熱量は、室内熱交換器へ供
給される冷温水の温度が、それぞれの空調運転における
所定の温度、例えば、冷房運転時には7℃、暖房運転時
には60℃にそれぞれなるように、各空調負荷に応じて
制御されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の構成を有する吸
収式の空調装置は、昨今では、単純に冷房運転と暖房運
転とを切り換えるだけでなく、暖房運転における快適性
に優れた温水暖房装置としての機能が重視され、暖房運
転時には、単一の室内熱交換器だけでなく複数の室内熱
交換器および床暖房パネルに対しても加熱された冷温水
を供給することが望まれている。
【0005】ところが、従来の吸収式空調装置では、タ
ンデムポンプのモータは、再生器内の吸収液温度に応じ
た回転数に制御されるため、暖房負荷に応じて吸収液温
度が変化し、それに伴ってモータ回転数が変動すると、
各室内熱交換器や床暖房パネルへ供給される冷温水の温
度が変動し、安定した暖房を行うことができないととも
に、室内への吹き出し温度が変動すると使用者に不快感
を与える。
【0006】特に、外気温度が比較的高いなどの暖房負
荷が小さく、各室内熱交換器あるいは床暖房パネルにお
ける放熱量が少なくてもよい場合には、バーナ等の加熱
量が小さくなって再生器内の吸収液温度が低く維持され
るため、吸収液ポンプとしてのモータ回転数が低回転数
で安定してしまい、それに伴って冷温水ポンプとしての
回転数が低く抑えられるため、複数台数設けられた室内
熱交換器および床暖房パネルに対して、十分な流量及び
揚程の冷温水を確保することができず、暖房運転におけ
る快適性が損なわれるという問題がある。また、床暖房
による暖房が室内機による暖房と同時に行われる場合に
は、冷温水ポンプの回転数が低いと揚程が小さくなるた
め、冷温水ポンプから吐出される冷温水が室内機に対し
ては十分に循環するが、長い配管を有して管路抵抗が大
きい床暖房パネルに対しては十分に揚程されなくなり、
床暖房パネルへの循環流量を確保することができないと
いう問題がある。
【0007】本発明は、吸収式空調装置において、暖房
運転時の快適性の向上を図り、複数の室内機および床暖
房パネルを設けた場合であっても、暖房運転時の快適性
が損なわれることがない吸収式空調装置の制御装置を提
供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、請求項1で
は、冷媒を含む吸収液を加熱手段により加熱して該吸収
液から冷媒蒸気を分離させる再生器、該再生器によって
分離した前記冷媒蒸気を冷却して凝縮させる凝縮器、該
凝縮器で凝縮した冷媒を低圧下で蒸発させる蒸発器、該
蒸発器で蒸発した冷媒蒸気を前記再生器から供給される
吸収液に吸収させる吸収器、該吸収器から前記再生器へ
吸収液を戻す吸収液ポンプから吸収サイクルを形成する
とともに、弁機構を備えた暖房用吸収液流路によって前
記蒸発器と前記再生器とを接続し、冷房運転時には、前
記弁機構を閉弁して前記吸収サイクル内に吸収液を循環
させ、暖房運転時には、前記弁機構を開弁して前記再生
器内の高温の吸収液を前記蒸発器内に供給して前記吸収
器を介して循環させる吸収液回路と、送風ファンを併設
し室内を冷房又は暖房するための室内熱交換器と室内を
暖房するための床暖房パネルとを前記蒸発器内に設けた
冷温水配管に並列接続し、該冷温水配管内の冷温水を冷
温水ポンプにより前記室内熱交換器および前記床暖房パ
ネルに循環させる回路であって、前記室内熱交換器およ
び前記床暖房パネルにそれぞれ供給される冷温水をそれ
ぞれ制御するための複数の制御弁を有する冷温水回路
と、冷房運転時に前記吸収器および前記凝縮器を冷却す
るための冷却水回路とを具備する吸収式空調装置であっ
て、前記吸収液ポンプと前記冷温水ポンプとを同一のモ
ータによって駆動するタンデムポンプによって構成した
吸収式空調装置の制御装置において、前記タンデムポン
プのモータを制御するモータ制御手段は、前記モータの
回転数を、冷房運転時には、前記再生器内の吸収液温度
に応じた回転数に可変制御し、暖房運転時には、前記室
内熱交換器および前記床暖房パネルの運転台数に応じた
固定回転数に制御することを技術的手段とする。
【0009】請求項2では、冷媒を含む吸収液を加熱手
段により加熱して該吸収液から冷媒蒸気を分離させる再
生器、該再生器によって分離した前記冷媒蒸気を冷却し
て凝縮させる凝縮器、該凝縮器で凝縮した冷媒を低圧下
で蒸発させる蒸発器、該蒸発器で蒸発した冷媒蒸気を前
記再生器から供給される吸収液に吸収させる吸収器、該
吸収器から前記再生器へ吸収液を戻す吸収液ポンプから
吸収サイクルを形成するとともに、弁機構を備えた暖房
用吸収液流路によって前記蒸発器と前記再生器とを接続
し、冷房運転時には、前記弁機構を閉弁して前記吸収サ
イクル内に吸収液を循環させ、暖房運転時には、前記弁
機構を開弁して前記再生器内の高温の吸収液を前記蒸発
器内に供給して前記吸収器を介して循環させる吸収液回
路と、送風ファンを併設し室内を冷房又は暖房するため
の室内熱交換器と室内を暖房するための床暖房パネルと
を前記蒸発器内に設けた冷温水配管に並列接続し、該冷
温水配管内の冷温水を冷温水ポンプにより前記室内熱交
換器および前記床暖房パネルに循環させる回路であっ
て、前記室内熱交換器および前記床暖房パネルにそれぞ
れ供給される冷温水をそれぞれ制御するための複数の制
御弁を有する冷温水回路と、冷房運転時に前記吸収器お
よび前記凝縮器を冷却するための冷却水回路とを具備す
る吸収式空調装置であって、前記吸収液ポンプと前記冷
温水ポンプとを同一のモータによって駆動するタンデム
ポンプによって構成した吸収式空調装置の制御装置にお
いて、前記タンデムポンプのモータを制御するモータ制
御手段は、前記モータの回転数を、冷房運転時には、前
記再生器内の吸収液温度に応じた回転数に可変制御し、
暖房運転時には、前記床暖房パネルによる暖房運転が行
われる場合には、高回転数に固定制御し、前記床暖房パ
ネルによる暖房運転が行われない場合には、低回転数に
固定制御することを技術的手段とする。
【0010】請求項3では、請求項2において、前記モ
ータ制御手段は、暖房運転時に前記床暖房パネルによる
暖房運転が行われない場合には、前記室内熱交換器の暖
房運転台数に応じた固定回転数に制御することを技術的
手段とする。
【0011】本発明では、冷房運転時には、タンデムポ
ンプが駆動されると、吸収液ポンプによって吸収液が吸
収サイクル内を循環し、また再生器が加熱手段により加
熱されることによって、吸収サイクルが作動して、蒸発
器においては冷媒の蒸発時に冷却され、吸収器において
は、冷媒蒸気が吸収液に吸収される際に発熱する。吸収
器で発熱した熱は冷却水回路によって冷却され、他方、
凝縮器においては冷却水回路によって、凝縮器内の冷媒
蒸気が冷却されて液化する。蒸発器では、蒸発器内に設
けられた冷温水配管内の冷温水が、冷媒が蒸発する際に
気化熱を奪うため冷却され、冷温水配管内の冷温水は、
冷温水ポンプによって室内熱交換器を循環する。室内熱
交換器に併設された送風ファンが作動すると、室内空気
が室内熱交換器内の低温の冷温水によって冷却されて、
室内の冷房を行う。
【0012】この冷房運転時には、タンデムポンプのモ
ータは、再生器内の吸収液の温度に応じて可変制御され
る。従って、冷房負荷が大きく、加熱手段の加熱量が大
きくなって再生器内の吸収液の温度が高くなると、吸収
液ポンプの回転数が高くなって、冷凍能力を大きくす
る。このとき、冷温水ポンプの回転数も高くなって、多
量の冷温水を室内熱交換器に循環させるため、大きな冷
房能力が得られる。逆に、冷房負荷が小さくなって、再
生器内の吸収液温度が下がると、吸収液ポンプの回転数
が低くなって、冷凍能力が下がり、このとき、冷温水ポ
ンプの回転数の低下して、冷房能力が小さくなる。
【0013】暖房運転時には、暖房用吸収液流路の弁機
構が開いて、タンデムポンプが駆動されると、吸収器か
ら再生器へ戻された吸収液は、暖房用吸収液流路を通過
して再生器から蒸発器へと供給され、これらを循環す
る。再生器では加熱手段により吸収液が加熱されるた
め、加熱された吸収液が蒸発器へ供給されて、蒸発器内
の冷温水配管内の冷温水を加熱する。加熱された冷温水
配管内の高温の冷温水は、冷温水ポンプの作動により、
室内熱交換器および床暖房パネルへ供給され、再び蒸発
器内の冷温水配管へと循環する。室内熱交換器に併設さ
れた送風ファンが作動すると、室内空気が室内熱交換器
内の高温の冷温水によって加熱されて、室内の暖房を行
う。また、床暖房パネル内を高温の冷温水が通過するこ
とにより床暖房が行われ、室内の空気が緩やかに加熱さ
れる。
【0014】この暖房運転時には、タンデムポンプのモ
ータは、室内熱交換器および床暖房パネルの暖房運転台
数に応じた固定回転数に制御される。制御の仕方として
は、床暖房パネルによる暖房運転が行われる場合には、
モータの回転数を高回転数に制御し、床暖房パネルによ
る暖房運転が行われないで室内熱交換器のみによる暖房
運転の場合には、モータの回転数を低回転数に制御す
る。また、室内熱交換器のみの暖房運転の場合には、そ
の台数に応じて、少ない場合には低回転数に制御し、多
い場合には高回転数に制御するなどとすることができ
る。これにより、例えば、床暖房パネルによる暖房運転
が行われる場合には、冷温水ポンプが高回転数で回転し
て、冷温水の吐出圧力を高くすることができるため、長
い配管を有する床暖房パネルの管路抵抗があっても、確
実に床暖房パネルに冷温水を循環させることができる。
また、吐出圧が高いため、床暖房パネルに並列に接続さ
れた室内熱交換器に対しても、十分な揚程能力が確保さ
れるため、床暖房パネルおよび室内熱交換器において、
安定した暖房を行うことができる。
【0015】逆に、床暖房パネルによる暖房運転が行わ
れず、室内熱交換器のみによる暖房運転の場合には、モ
ータが低回転数に制御されるため、冷温水ポンプにおい
て無駄な吐出圧が発生せず、モータの消費電力を抑える
ことができる。また、暖房運転時には、モータの回転数
がそれぞれ固定制御されるため、室内熱交換器の流量を
安定させることができる。この結果、送風ファンにより
吹き出される温風温度や床面温度が急激に変化すること
がなくなり、快適性が損なわれることがなく、安定した
暖房運転を行うことができる。また、外気温度が比較的
高くて暖房負荷が小さい場合にも、十分な揚程能力が確
保されるため、床暖房パネルおよび室内熱交換器におい
て、安定した暖房を行うことができる。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明に関わる吸収式空調装置
は、図1に示すとおり、空調の冷却用又は加熱用のため
の熱源機として作動して、空調用の冷温水を冷却又は加
熱する室外機100と、室外機100から供給される冷
温水を循環させて、室内の冷房又は暖房を行う幾つかの
室内機300及び床暖房パネル400とからなる。
【0017】始めに、室外機100を図2に基づいて説
明する。室外機100は、暖房運転機能付きの吸収式冷
凍装置として設けられたもので、冷凍機本体101と冷
却塔(クーリングタワー)CTとから構成される。冷凍
機本体101は、冷媒及び吸収液としての臭化リチウム
水溶液の吸収サイクルを形成するもので、加熱手段とし
てのガスバーナBが下方に備えられた高温再生器1と、
この高温再生器1の外側に被さるように配置された低温
再生器2とからなる二重効用型の再生器と、さらに低温
再生器2の外周に向かって二重に配置された吸収器3お
よび蒸発器4と、低温再生器2の外周で吸収器3の上方
に配置された凝縮器5とを、幾つかの通路で接続してな
る。
【0018】高温再生器1は、ガスバーナBによって加
熱される加熱タンク11の上方に中濃度吸収液分離筒1
2を延長させて設け、中濃度吸収液分離筒12の上方か
らその外周に覆い被さるように縦型円筒形の気密性の冷
媒回収タンク10が設けられている。低温再生器2は、
冷媒回収タンク10の外周に偏心して設置した縦型円筒
形の低温再生器ケース20を有し、低温再生器ケース2
0の天井の周囲には冷媒蒸気出口21が設けられてい
る。低温再生器ケース20の天井の頂部は、中濃度吸収
液流路L1により熱交換器Hを介して中濃度吸収液分離
筒12の貯留部12aと連結されている。
【0019】中濃度吸収液流路L1中には、貯留部12
aから低温再生器2へ流れる中濃度吸収液の流量を制限
するためのオリフィス(図示なし)が設けられていて、
低温再生器ケース20内へは中濃度吸収液分離筒12と
の圧力差により中濃度吸収液が供給される。
【0020】これにより、高温再生器1では、加熱タン
ク11の内部に収容された低濃度吸収液をガスバーナB
によって加熱して、低濃度吸収液中の冷媒としての水を
蒸発させて冷媒蒸気(水蒸気)として中濃度吸収液分離
筒12の外側へ分離させ、冷媒蒸気の蒸発により濃化し
た中濃度吸収液を中濃度吸収液分離筒12の内側の貯留
部12aに残し、分離した冷媒蒸気を冷媒回収タンク1
0で回収する。また、低温再生器2では、低温再生器ケ
ース20内に供給された中濃度吸収液を、冷媒回収タン
ク10の外壁を熱源として再加熱し、中濃度吸収液は低
温再生器ケース20の上部の気液分離部22で冷媒蒸気
と高濃度吸収液とに分離され、高濃度吸収液は、高濃度
吸収液受け部23で貯留される。
【0021】低温再生器ケース20の外周下部には、縦
型円筒形で気密性の蒸発・吸収ケース30が、外周上部
には凝縮器ケース50がそれぞれ同心的に配されてお
り、冷媒回収タンク10、低温再生器ケース20、蒸発
・吸収ケース30は、各底板部で一体に溶接されて冷凍
機本体101を形成している。なお、低温再生器ケース
20は、冷媒蒸気出口21および隙間5Aを介して凝縮
器ケース50内と連通している。
【0022】吸収器3は、蒸発・吸収ケース30内の内
側部分内に、縦型円筒状に巻設され内部を排熱用冷却水
が流れる吸収コイル31が配置され、吸収コイル31の
上方には、高濃度吸収液を吸収コイル31に散布するた
めの高濃度吸収液散布具32が配置されている。高濃度
吸収液散布具32は、熱交換器Hを介して低温再生器2
の高濃度吸収液受け部23と連結された高濃度吸収液流
路L2の開口部から吐出する高濃度吸収液を受けて散布
し、吸収コイル31内には、冷房運転時に、冷却塔CT
で冷却された排熱用冷却水が循環する。
【0023】吸収器3では、高濃度吸収液が圧力差によ
り高濃度吸収液流路L2から流入した高濃度吸収液は、
高濃度吸収液散布具32により吸収コイル31の上端に
散布され、吸収コイル31の表面に付着して薄膜状にな
り、重力の作用で下方に流下し、水蒸気を吸収して低濃
度吸収液となる。この水蒸気を吸収する際に吸収コイル
31の表面で発熱するが、吸収コイル31を循環する排
熱用冷却水により冷却される。なお、高濃度吸収液に吸
収される水蒸気は、後述する蒸発器4で冷媒蒸気として
発生したものである。吸収器3の底部33は、熱交換器
Hおよび吸収液ポンプ210が装着された低濃度吸収液
流路L3で加熱タンク11の底部と連結されており、吸
収液ポンプ210の作動により吸収器3内の低濃度吸収
液は加熱タンク11内へ供給される。
【0024】蒸発器4は、蒸発・吸収ケース30内の吸
収コイル31の外周に設けた縦型円筒形で連通口40A
付きの仕切壁40の外周に、内部を冷暖房用の冷温水が
流れる縦型円筒形の蒸発コイル41を配設し、その上方
に冷媒液散布具42を取り付けてなる。蒸発器4では、
冷房運転時に冷媒液散布具42より冷媒液(水)を蒸発
コイル41の上に滴下させると、滴下された冷媒液は、
表面張力で蒸発コイル41の表面を濡らして膜状とな
り、重力の作用で下方へ降下しながら低圧(例えば、
6.5mmHg)となっている蒸発・吸収ケース30内
で蒸発コイル41から気化熱を奪って蒸発し、蒸発コイ
ル41内を流れる空調用の冷温水を冷却する。
【0025】凝縮器5は、凝縮器ケース50の内部に冷
却塔CTで冷却された排熱用冷却水が内部を循環する冷
却コイル51を配設してなる。凝縮器ケース50は、冷
媒回収タンク10から凝縮器ケース50への冷媒流量を
制限するためのオリフィス(図示なし)が設けられた冷
媒流路L5により冷媒回収タンク10の底部14と連通
するとともに、冷媒蒸気出口21および隙間5Aを介し
て低温再生器2と連通しており、いずれも圧力差(凝縮
器ケース内では約70mmHg)により冷媒が供給され
る。
【0026】凝縮器5では、凝縮器ケース50内に供給
された冷媒蒸気は、冷却コイル51により冷却されて液
化する。凝縮器5の下部と蒸発器4の蒸発コイル41の
上方に配置された冷媒液散布具42とは、冷媒液供給路
L6で連通している。液化した冷媒液は、冷媒液供給路
L6に設けられた冷媒冷却器52を経て冷媒液散布具4
2に供給される。
【0027】以上の構成からなる吸収サイクルにおい
て、吸収液は、高温再生器1→中濃度吸収液流路L1→
低温再生器2→高濃度吸収液流路L2→吸収器3→吸収
液ポンプ210→低濃度吸収液流路L3→高温再生器1
の順に循環する。また、冷媒は、高温再生器1(冷媒蒸
気)→冷媒流路L5(冷媒蒸気)又は低温再生器(冷媒
蒸気)→凝縮器5(冷媒液)→冷媒供給路L6(冷媒
液)→冷媒冷却器52(冷媒液)→冷媒液散布具42
(冷媒液)→蒸発器4(冷媒蒸気)→吸収器3(吸収
液)→吸収液ポンプ210→低濃度吸収液流路L3→高
温再生器1の順に循環する。
【0028】上記、吸収液と熱交換する吸収器3の吸収
コイル31と凝縮器5の冷却コイル51は、接続されて
連続コイルを形成しており、連続コイルは、冷却水流路
34によって冷却塔CTと接続されて冷却水循環路を形
成している。この冷却水循環路において、吸収コイル3
1の入口と冷却塔CTとの間の冷却水流路34には、連
続コイル内へ冷却水を送り込むための冷却水ポンプP2
が装着されており、冷却水ポンプP2の作動により連続
コイルを通過する冷却水は、吸収コイル31で吸収熱
を、冷却コイル51で凝縮熱をそれぞれ吸熱して比較的
高温となって、冷却塔CTに供給される。
【0029】上記の構成により、冷却水循環路では、冷
房運転時に、冷却水ポンプP2の作動により冷却塔CT
内の冷却水が、冷却塔CT→冷却水ポンプP2→吸収コ
イル31→冷却コイル51→冷却塔CTの順に循環す
る。冷却塔CTでは、落下する冷却水を大気中に一部蒸
発させて、残りの冷却水を冷却する自己冷却がなされて
おり、冷却水は、大気中に放熱して低温度になる排熱サ
イクルを形成している。なお、冷却ファンSからの送風
により、水の蒸発を促進させている。
【0030】以上の吸収サイクルを形成する冷凍機本体
101においては、暖房運転用の加熱源として作動する
ために、蒸発器4の底部43は、冷暖切替え弁6を有す
る暖房用吸収液流路L4により中濃度吸収液分離筒12
の貯留部12aと連通している。冷凍機本体101は、
冷房運転時には冷暖切替え弁6が閉弁されて、上記の吸
収サイクルを形成し、暖房運転時には、冷暖切替え弁6
が開弁されて、このとき吸収液ポンプ210も作動され
る。これにより、暖房運転時には、中濃度吸収液分離筒
12内の高温度の中濃度吸収液が、蒸発器4の底部43
から蒸発器4内へ流入し、蒸発コイル41内を循環する
空調用の冷温水が加熱されて暖房運転の熱源となる。蒸
発器4内に供給された中濃度吸収液は、仕切壁40の連
通口40Aから吸収器3側へ入り、低濃度吸収液流路L
3を経て、吸収液ポンプ210により加熱タンク11へ
戻される。
【0031】冷凍機本体101において、蒸発器4の蒸
発コイル41には、室内機300及び床暖房パネル40
0へ冷温水を循環させるための冷温水ポンプ220が設
けられた冷温水流路45が連結されており、冷温水流路
45の末端には、室内機300及び床暖房パネル400
との連結を行うための分岐機構102及び合流機構10
3が設けられている。
【0032】室内の冷房又は暖房を行うための室内機3
00は、冷温水を循環させる室内熱交換器301と室内
の空気を室内熱交換器301を通過させて対流させる対
流ファン302とからなり、室内熱交換器301は分岐
機構102及び合流機構103を介して、冷温水流路4
5と接続されている。分岐機構102から室内熱交換器
301へ冷温水を供給する冷温水配管303には、供給
される冷温水の流量を調節するための流量調節弁304
が設けられている。
【0033】室内の暖房を行うための床暖房パネル40
0は、冷温水を通過させる放熱用配管401を床材、断
熱材等のパネル形成部材とともに積層したもので、放熱
用配管401は、分岐機構102及び合流機構103を
介して、冷温水流路45と接続されている。分岐機構1
02から放熱用配管401へ冷温水を供給する冷温水配
管402には、冷温水の供給を司る床暖開閉弁403が
設けられている。
【0034】以上の構成により、冷凍機本体101の冷
房運転時に蒸発コイル41で冷却されて低温度となった
冷温水は、蒸発コイル41→冷温水流路45→分岐機構
102→冷温水配管303→流量調節弁304→室内熱
交換器301→合流機構103→冷温水流路45→冷温
水ポンプ220→蒸発コイル41の順で循環する。ま
た、冷凍機本体101の暖房運転時に蒸発コイル401
で加熱されて高温となった冷温水は、蒸発コイル41→
冷温水流路45→分岐機構102→冷温水配管303→
流量調節弁304→室内熱交換器301→合流機構10
3→冷温水流路45→冷温水ポンプ220→蒸発コイル
41、あるいは蒸発コイル41→冷温水流路45→分岐
機構102→冷温水配管402→遮断弁403→放熱用
配管401→合流機構103→冷温水流路45→冷温水
ポンプ220→蒸発コイル41の順で循環する。
【0035】室外機100において、蒸発器4の蒸発コ
イル41で冷却又は加熱された冷温水を、室内機300
及び床暖房パネル400へ供給、循環させる冷温水ポン
プ220は、吸収サイクルにおいて吸収液を循環させる
吸収液ポンプ210とともに、同一の直流モータ201
によって駆動されるタンデムポンプ200として構成さ
れていて、タンデムポンプ200は、図2に示すよう
に、冷凍機本体101の最下部に配置され、吸収液ポン
プ210と冷温水ポンプ220とは、常に同一回転数で
回転する。
【0036】なお、冷凍機本体101において、ST
は、冷却塔CT等の冷却水回路及び冷温水流路45等の
冷温水回路における循環用水の補充を管理するためのシ
スターンである。
【0037】次に、以上の構成からなる吸収式空調装置
の制御について説明する。本実施例の吸収式空調装置の
制御のための手段としては、熱源機の制御としてガスバ
ーナBの加熱量及びタンデムポンプ200の回転数の制
御を中心とする主制御装置110が室外機100に設け
られ、各室内機300又は各床暖房パネル400による
空調における温調制御を行うためのコントローラ31
0、410が室内機300及び床暖房パネル400にそ
れぞれ設けられていて、主制御装置110と各コントロ
ーラ310、410とは、図3に示すように、通信線1
20により接続されていて、相互に制御情報を伝送す
る。
【0038】始めに、室内機300におけるコントロー
ラ310の制御について説明する。コントローラ310
には、室内温度を検知するための室温センサ312、さ
らに、使用者によって操作される運転スイッチ313、
温度設定器314等が備えられている。
【0039】コントローラ310は、使用者が運転スイ
ッチ313により冷房運転または暖房運転の運転開始操
作を行うと、温度設定器314により設定されている設
定温度および室温センサ312によって検知される検知
室温とに基づいて、各空調運転を行うか否かを決定し
て、各空調運転が必要と判断すると、流量調節弁304
を開き、冷房運転又は暖房運転の空調運転要求信号を主
制御装置110に対して伝送する。また、コントローラ
310の各空調運転要求信号に応じて室外機100が運
転を開始して、冷却または加熱された冷温水の供給が開
始されると、設定温度と検知室温に応じて流量調節弁3
04の開度を制御するとともに対流ファン302の回転
数を制御する。
【0040】各空調運転により室内温度が変化して、指
示された空調運転の必要がなくなると、各空調運転要求
信号を停止するとともに流量調節弁304を閉じて、待
機状態に移る。この待機状態においては、対流ファン3
02を微回転数で継続して作動させ、室内温度を継続し
て室温センサ312によって検知して、再び空調運転が
必要と判断されると、上述の制御を繰り返す。運転スイ
ッチ313により各空調運転の停止が指示されると、各
空調運転要求信号を停止するとともに、流量調節弁30
4を閉弁し対流ファン302を停止する。
【0041】続いて、床暖房パネル400におけるコン
トローラ410の制御について説明する。コントローラ
410には、室内温度を検知するための室温センサ41
2、さらに、使用者によって操作される運転スイッチ4
13、温度設定器414等が備えられている。
【0042】コントローラ410は、使用者が運転スイ
ッチ413により床暖房運転の運転開始操作を行うと、
温度設定器414により設定されている設定温度および
室温センサ412によって検知される検知室温とに基づ
いて、床暖房運転を行うか否かを決定して、床暖房運転
が必要と判断すると、床暖開閉弁403を開き、床暖房
運転要求信号を主制御装置110に対して伝送する。ま
た、コントローラ410の床暖房運転要求信号に応じて
室外機100が運転を開始して、加熱された冷温水の供
給が開始されると、設定温度と検知室温に応じて床暖開
閉弁403の開度を制御する。
【0043】床暖房運転及び室内機300による暖房運
転により室内温度が変化して、床暖房運転の必要がなく
なると、床暖房運転要求信号を停止するとともに床暖開
閉弁403を閉じて、待機状態に移る。この待機状態に
おいては、継続して室温センサ412によって検知し
て、再び床暖房運転が必要と判断されると、上述の制御
を繰り返す。運転スイッチ414により床暖房運転の停
止が指示されると、床暖房運転要求信号を停止するとと
もに床暖開閉弁403を閉じる。
【0044】次に、室外機100の主制御装置110の
制御について説明する。室外機100には、主制御装置
110による上記の各制御を行うために、高温再生器1
の加熱タンク11内の吸収液の温度を検知するための吸
収液温度センサ111と、吸収器3の吸収コイル31内
へ供給される冷却水の温度を検知するための冷却水温セ
ンサ112、室内機300及び床暖房パネル400へ供
給される冷温水の温度を検知するための冷温水センサ1
13等が備えられている。
【0045】[冷房運転]始めに、冷房運転制御につい
て説明する。各室内機300の各コントローラ310よ
り冷房運転要求信号が出されると、冷暖切替え弁6を閉
じて、晶析を防止するための所定の冷房運転開始制御と
してタンデムポンプ200の駆動を開始し、その後、ガ
スバーナBの点火動作を行った後、各コントローラ31
0からの熱要求に応じて、燃焼ファン104及びガス比
例弁105を制御して、ガスバーナBの燃焼量の制御を
行う。
【0046】冷房運転におけるガスバーナBの燃焼量制
御では、冷温水センサ113の検知温度が7℃になるよ
うに、1500kcal/h〜4800kcal/hの
間でガスバーナBのインプットを調節する。また、吸収
液ポンプ210の制御として、吸収液温度センサ111
の検知温度に応じて、高温再生器1内の温度が低い場合
には、回転数を低く、高温再生器1内の温度が高いほど
回転数を高くするように、タンデムポンプ200の直流
モータ201の回転数を比例制御する。冷房運転のタン
デムポンプ200の制御特性の一例を、図4に示す。冷
房運転要求指令がなくなると、吸収サイクル内の吸収液
を希釈するための所定の希釈運転として、ガスバーナB
の燃焼を停止させた後に、タンデムポンプ200を所定
時間継続して駆動し、その後にタンデムポンプ200を
停止する。
【0047】主制御装置110による冷房運転時におけ
る冷却水回路に関する制御動作としては、冷却水ポンプ
P2を駆動して、冷却塔CTで冷却された冷却水を吸収
コイル31及び冷却コイル51へ循環させ、このとき、
上記の冷却水温センサ112で検知される温度が31.
5℃になるように、送風機Sの回転数を制御して冷却量
を制御する。
【0048】[暖房運転]次に、暖房運転制御について
説明する。各コントローラ310、410より暖房運転
要求信号又は床暖房運転要求信号が出されると、冷暖切
替え弁6を開弁し、タンデムポンプ200を駆動して、
ガスバーナBの燃焼量制御として、冷温水センサ113
の検知温度が60℃になるように、1500kcal/
h〜8000kcal/hの間でガスバーナBのインプ
ットを調節する。
【0049】暖房運転としては、室内機300の空調に
よる暖房のみでなく床暖房パネル400による床暖房も
行われ、この床暖房パネル400による床暖房では、加
熱された冷温水を床暖房パネル400に循環させるため
に、冷温水ポンプ220には大きな能力が必要となる。
このため、暖房運転では、タンデムポンプ200の制御
は、吸収液温度センサ111の検知温度に応じた吸収液
の循環量の制御としてではなく、各室内機300及び各
床暖房パネル400への冷温水の供給流量が確保される
ようにするために、冷温水の循環を重点にした制御が行
われる。
【0050】以下に、暖房運転におけるタンデムポンプ
200の制御について、図5を参考にして説明する。各
コントローラ310、410から暖房運転要求信号が送
出されている場合には、その信号が、床暖房パネル40
0のコントローラ410からの床暖房運転要求信号か否
かを判別し、床暖房運転要求信号が出されている場合に
は(ステップ100においてYES)、タンデムポンプ
200の直流モータ201を制御するインバータを11
0Hzに制御して、タンデムポンプ200の回転数を3
300rpm の高回転数に制御して(ステップ110)大
きな揚程・流量を確保する。
【0051】床暖房パネル400の運転が行われていな
い場合には(ステップ100においてNO)、室内機3
00の運転台数が何台かを判別し、室内機300の暖房
運転要求信号が2台以上の室内機300から出されてい
る場合には(ステップ120においてYES))、イン
バータを70Hzに制御して、タンデムポンプ200の
回転数を2100rpm の回転数に制御する(ステップ1
30)。室内機300の暖房運転要求信号が1台だけか
ら出されている場合には(ステップ120においてN
O)、インバータを60Hzに制御して、タンデムポン
プ200の回転数を1800rpm の低回転数に制御して
(ステップ140)、直流モータ201の消費電力を抑
える。上記の各ステップ110、130、140におけ
るタンデムポンプ200の回転数は、それぞれ上述の回
転数に固定されるもので、吸収液温度センサ111の検
知温度によって変動するものではない。
【0052】その他、暖房運転時における主制御装置1
10の制御動作としては、冷却水回路に関して、冷却水
ポンプP2及び送風機Sを駆動せず、冷却水回路内に設
けられた排水弁(図示なし)を開弁して、冷却水回路内
の水をすべて排水させることが挙げられる。
【0053】主制御装置110は、その他に、各コント
ローラ310、410からの冷房運転又は暖房運転の指
令信号に基づいて、シスターンSTの給水弁Vの制御等
の冷却水回路の制御の他に、万一異常が発生した場合に
は、エラー処理を行う。
【0054】以上の制御動作により、本実施例の吸収式
空調装置では、暖房運転時には、冷暖切替え弁6が開か
れタンデムポンプ200が駆動されると、吸収器3から
高温再生器1へ戻された吸収液は、暖房用吸収液流路L
4を通過して高温再生器1から蒸発器4へと供給され、
これらを循環する。高温再生器1では吸収液が加熱タン
ク1でガスバーナBにより加熱されるため、加熱された
吸収液が蒸発器4へ供給されて、蒸発器4内の蒸発コイ
ル41内の冷温水を加熱する。加熱された蒸発コイル4
1内の高温の冷温水は、冷温水ポンプ220の作動によ
り、室内機300の室内熱交換器301および床暖房パ
ネル400の放熱用配管401へ供給され、再び蒸発器
4内の蒸発コイル41へと循環する。
【0055】室内機300の室内熱交換器301に併設
された対流ファン302が作動すると、室内熱交換器3
01を通過する室内空気が室内熱交換器301内の高温
の冷温水によって加熱されて、室内の暖房を行う。ま
た、床暖房パネル400の放熱用配管401内を高温の
冷温水が通過することにより床暖房が行われ、室内の空
気が緩やかに加熱される。
【0056】この暖房運転時には、タンデムポンプ20
0の直流モータ201は、室内機300および床暖房パ
ネル400の暖房運転台数に応じて固定回転数に制御さ
れ、床暖房パネル400による床暖房運転が行われる場
合には、直流モータ201の回転数を3300rpm の高
回転数に制御し、床暖房パネル400による床暖房運転
が行われないで室内機300のみによる暖房運転の場合
には、その台数に応じて、1台だけの少ない場合には直
流モータ201の回転数を2100rpm の低回転数に、
2台以上の多い場合には、2400rpm の中回転数に制
御する。
【0057】これにより、例えば、床暖房パネル400
による床暖房運転が行われる場合には、冷温水ポンプ2
20が高回転数で回転して、冷温水の吐出圧力を高くす
ることができるため、長い配管を有する床暖房パネル4
00の放熱用配管401の管路抵抗があっても、確実に
床暖房パネル400に冷温水を循環させることができ
る。また、吐出圧が高いため、床暖房パネル400に並
列に接続された室内機300の室内熱交換器301に対
しても、十分な揚程能力が確保されるため、床暖房パネ
ル400および室内機300において、安定した暖房を
行うことができる。
【0058】逆に、床暖房パネル400による暖房運転
が行われず、1台の室内機300のみによる暖房運転の
場合には、直流モータ201が低回転数に制御されるた
め、冷温水ポンプ220に無駄な吐出圧が発生せず、モ
ータの消費電力を抑えることができる。また、これらの
暖房運転時には、タンデムポンプ200の回転数がそれ
ぞれ固定制御されるため、床暖房パネル400や室内熱
交換器301の流量を安定させることができる。この結
果、対流ファン302により吹き出される温風温度や床
面温度が急激に変化することがなくなり、快適性が損な
われることがなく、安定した暖房運転を行うことができ
る。また、外気温度が比較的高くて暖房負荷が小さい場
合にも、十分な揚程能力が確保されるため、床暖房パネ
ル400および室内熱交換器301において、安定した
暖房を行うことができる。
【0059】図6に本実施例の冷温水ポンプ220にお
ける吐出圧Pと供給流量Qとの関係を、吸収液ポンプ2
10の関係とともに示す。図で示されるとおり、冷温水
ポンプ220(タンデムポンプ)の回転数が高くなる
と、必要な吐出圧Paにおける供給流量を大きくするこ
とができるため、運転台数の増大に伴って大きな流量が
必要になっても、確実に冷温水を各室内機300及び床
暖房パネル400へ供給することができる。また、運転
台数が少ない場合には、冷温水ポンプ220(タンデム
ポンプ)の回転数が低くなるが、供給流量は少なくてよ
いため、高い吐出圧を維持できる。従って、冷温水ポン
プ220(タンデムポンプ)の回転数を下げても、冷温
水の供給に支障がない。従って、冷温水ポンプ220
(タンデムポンプ)の回転数を下げることにより、消費
電力を低減することができる。
【0060】以上のとおり、本発明では、暖房運転にお
いては、室外機100に接続された室内機300及び床
暖房パネル400のうち、作動する負荷に床暖房パネル
400がある場合には、タンデムポンプ200の回転数
を高くしているため、床暖房パネル400に対して十分
な揚程・流量が得られるとともに、同時に室内機300
が運転されていても、室内機300に対して確実に揚程
・流量が得られ、さらに、室内機300のみの場合に
は、その台数が1台だけの場合に、タンデムポンプ20
0の回転数を2台以上の場合より低い回転数に抑えてい
るため、消費電力を抑えることができる。この結果、室
内機300及び床暖房パネル400の運転台数に応じた
最適な揚程・流量が得られる。
【0061】上記実施例では、冷却水流路34の冷却塔
CTを、冷却水の一部を蒸発させて冷却水を自己冷却す
る開放式のものとしたが、冷却水流路34を循環する冷
却水が、大気に開放されていない密閉回路を形成した水
冷装置でもよい。上記実施例では、室内機300に冷温
水が循環する単一の室内熱交換器301のみを設けたも
のを示したが、室内温度を下げないで除湿運転を行うた
めに、室内熱交換器301で一旦冷却した空気を加熱す
るための加熱用熱交換器を室内熱交換器301と並設さ
せるようにしてもよい。なお、上記実施例では、二重効
用型で説明したが、一重効用型でもよい。また、加熱手
段は、石油バーナ、電気ヒータでもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す吸収式空調装置のシステ
ム構成を示す概略図である。
【図2】実施例の吸収式空調装置の室外機を示す概略構
成図である。
【図3】実施例の吸収式空調装置の制御のための構成を
示すブロック図である。
【図4】実施例の吸収式空調装置の冷房運転におけるタ
ンデムポンプの制御特性を示す特性図である。
【図5】実施例の吸収式空調装置の暖房運転におけるタ
ンデムポンプの制御方法を示す流れ図である。
【図6】実施例の吸収式空調装置における冷温水ポンプ
の吐出圧と供給流量との関係をタンデムポンプの回転数
をパラメーターとして吸収液ポンプの特性とともに示し
た特性図である。
【符号の説明】
1 高温再生器(再生器) 2 低温再生器(再生器) 3 吸収器 4 蒸発器 41 蒸発コイル(冷温水配管) 45 冷温水流路(冷温水回路) 5 凝縮器 6 冷暖切替え弁(弁機構) 34 冷却水流路(冷却水回路) 101 冷凍機本体(吸収液回路) 110 主制御装置(吸収式空調装置の制御装置) 200 タンデムポンプ 201 直流モータ 210 吸収液ポンプ 220 冷温水ポンプ 301 室内熱交換器 302 対流ファン(送風ファン) 304 流量調節弁(複数の制御弁) 400 床暖房パネル 403 床暖開閉弁(複数の制御弁) B ガスバーナ(加熱手段) L4 暖房用吸収液流路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河本 薫 大阪市中央区平野町四丁目1番2号 大 阪瓦斯株式会社内 (56)参考文献 特開 平8−29002(JP,A) 特開 平2−101356(JP,A) 特開 平5−60368(JP,A) 特開 平9−210502(JP,A) 実開 平4−14971(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F25B 15/00 306

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷媒を含む吸収液を加熱手段により加熱
    して該吸収液から冷媒蒸気を分離させる再生器、該再生
    器によって分離した前記冷媒蒸気を冷却して凝縮させる
    凝縮器、該凝縮器で凝縮した冷媒を低圧下で蒸発させる
    蒸発器、該蒸発器で蒸発した冷媒蒸気を前記再生器から
    供給される吸収液に吸収させる吸収器、該吸収器から前
    記再生器へ吸収液を戻す吸収液ポンプから吸収サイクル
    を形成するとともに、弁機構を備えた暖房用吸収液流路
    によって前記蒸発器と前記再生器とを接続し、冷房運転
    時には、前記弁機構を閉弁して前記吸収サイクル内に吸
    収液を循環させ、暖房運転時には、前記弁機構を開弁し
    て前記再生器内の高温の吸収液を前記蒸発器内に供給し
    て前記吸収器を介して循環させる吸収液回路と、送風フ
    ァンを併設し室内を冷房又は暖房するための室内熱交換
    器と室内を暖房するための床暖房パネルとを前記蒸発器
    内に設けた冷温水配管に並列接続し、該冷温水配管内の
    冷温水を冷温水ポンプにより前記室内熱交換器および前
    記床暖房パネルに循環させる回路であって、前記室内熱
    交換器および前記床暖房パネルにそれぞれ供給される冷
    温水をそれぞれ制御するための複数の制御弁を有する冷
    温水回路と、 冷房運転時に前記吸収器および前記凝縮器を冷却するた
    めの冷却水回路とを具備する吸収式空調装置であって、 前記吸収液ポンプと前記冷温水ポンプとを同一のモータ
    によって駆動するタンデムポンプによって構成した吸収
    式空調装置の制御装置において、 前記タンデムポンプのモータを制御するモータ制御手段
    は、 前記モータの回転数を、 冷房運転時には、前記再生器内の吸収液温度に応じた回
    転数に可変制御し、 暖房運転時には、前記室内熱交換器および前記床暖房パ
    ネルの運転台数に応じた固定回転数に制御することを特
    徴とする吸収式空調装置の制御装置。
  2. 【請求項2】 冷媒を含む吸収液を加熱手段により加熱
    して該吸収液から冷媒蒸気を分離させる再生器、該再生
    器によって分離した前記冷媒蒸気を冷却して凝縮させる
    凝縮器、該凝縮器で凝縮した冷媒を低圧下で蒸発させる
    蒸発器、該蒸発器で蒸発した冷媒蒸気を前記再生器から
    供給される吸収液に吸収させる吸収器、該吸収器から前
    記再生器へ吸収液を戻す吸収液ポンプから吸収サイクル
    を形成するとともに、弁機構を備えた暖房用吸収液流路
    によって前記蒸発器と前記再生器とを接続し、冷房運転
    時には、前記弁機構を閉弁して前記吸収サイクル内に吸
    収液を循環させ、暖房運転時には、前記弁機構を開弁し
    て前記再生器内の高温の吸収液を前記蒸発器内に供給し
    て前記吸収器を介して循環させる吸収液回路と、 送風ファンを併設し室内を冷房又は暖房するための室内
    熱交換器と室内を暖房するための床暖房パネルとを前記
    蒸発器内に設けた冷温水配管に並列接続し、該冷温水配
    管内の冷温水を冷温水ポンプにより前記室内熱交換器お
    よび前記床暖房パネルに循環させる回路であって、前記
    室内熱交換器および前記床暖房パネルにそれぞれ供給さ
    れる冷温水をそれぞれ制御するための複数の制御弁を有
    する冷温水回路と、 冷房運転時に前記吸収器および前記凝縮器を冷却するた
    めの冷却水回路とを具備する吸収式空調装置であって、 前記吸収液ポンプと前記冷温水ポンプとを同一のモータ
    によって駆動するタンデムポンプによって構成した吸収
    式空調装置の制御装置において、 前記タンデムポンプのモータを制御するモータ制御手段
    は、 前記モータの回転数を、 冷房運転時には、前記再生器内の吸収液温度に応じた回
    転数に可変制御し、 暖房運転時には、前記床暖房パネルによる暖房運転が行
    われる場合には、高回転数に固定制御し、前記床暖房パ
    ネルによる暖房運転が行われない場合には、低回転数に
    固定制御することを特徴とする吸収式空調装置の制御装
    置。
  3. 【請求項3】 前記モータ制御手段は、暖房運転時に前
    記床暖房パネルによる暖房運転が行われない場合には、
    前記室内熱交換器の暖房運転台数に応じた固定回転数に
    制御することを特徴とする請求項2記載の吸収式空調装
    置の制御装置。
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