JPH0886250A - 内燃機関の排気還流制御装置 - Google Patents
内燃機関の排気還流制御装置Info
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- JPH0886250A JPH0886250A JP6222905A JP22290594A JPH0886250A JP H0886250 A JPH0886250 A JP H0886250A JP 6222905 A JP6222905 A JP 6222905A JP 22290594 A JP22290594 A JP 22290594A JP H0886250 A JPH0886250 A JP H0886250A
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- gas recirculation
- engine
- misfire
- internal combustion
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F02—COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
- F02B—INTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
- F02B1/00—Engines characterised by fuel-air mixture compression
- F02B1/02—Engines characterised by fuel-air mixture compression with positive ignition
- F02B1/04—Engines characterised by fuel-air mixture compression with positive ignition with fuel-air mixture admission into cylinder
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- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02T—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
- Y02T10/00—Road transport of goods or passengers
- Y02T10/10—Internal combustion engine [ICE] based vehicles
- Y02T10/12—Improving ICE efficiencies
Landscapes
- Exhaust-Gas Circulating Devices (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 内燃機関の始動直後に生じ易い失火による未
燃HCの排出を抑制する。 【構成】 スタータスイッチがONからOFFに変化す
ることにより内燃機関の始動完了を検出する。初爆後、
機関回転数は一時的に上昇し、壁流が急激に気化するた
め失火を生じ易くなるが、始動完了から所定時間(TM
min)経過した時点で排気還流制御デューティEDが
100%となり、排気還流が実行される。排気還流は、
経過時間がTMmaxに達するまで継続され、失火によ
り発生した未燃HCの一部が吸気系へ還流する。排気還
流の開始から所定期間(TMDst)だけ遅れた時点か
ら燃料噴射量Tiが減少補正され、未燃HCの還流によ
るリッチ化が抑制される。
燃HCの排出を抑制する。 【構成】 スタータスイッチがONからOFFに変化す
ることにより内燃機関の始動完了を検出する。初爆後、
機関回転数は一時的に上昇し、壁流が急激に気化するた
め失火を生じ易くなるが、始動完了から所定時間(TM
min)経過した時点で排気還流制御デューティEDが
100%となり、排気還流が実行される。排気還流は、
経過時間がTMmaxに達するまで継続され、失火によ
り発生した未燃HCの一部が吸気系へ還流する。排気還
流の開始から所定期間(TMDst)だけ遅れた時点か
ら燃料噴射量Tiが減少補正され、未燃HCの還流によ
るリッチ化が抑制される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ガソリン機関等の火
花点火式内燃機関における排気還流制御装置に関する。
花点火式内燃機関における排気還流制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関のNOxを低減する技術として
従来から排気の一部を吸気系へ還流させる排気還流装置
が知られている。この排気の還流は、内燃機関における
燃焼安定性の悪化を伴うものであるので、機械的あるい
は電気的な制御手段により、排気還流を行うか否か、更
には排気還流率を、機関の負荷、回転数、冷却水温等の
運転条件に応じて制御している。特に、特開昭59−1
88948号公報等に示されているように、機関のアイ
ドル運転を含む低負荷領域および冷機時には、機関の安
定性を確保するために、排気還流を行わない構成となっ
ている。
従来から排気の一部を吸気系へ還流させる排気還流装置
が知られている。この排気の還流は、内燃機関における
燃焼安定性の悪化を伴うものであるので、機械的あるい
は電気的な制御手段により、排気還流を行うか否か、更
には排気還流率を、機関の負荷、回転数、冷却水温等の
運転条件に応じて制御している。特に、特開昭59−1
88948号公報等に示されているように、機関のアイ
ドル運転を含む低負荷領域および冷機時には、機関の安
定性を確保するために、排気還流を行わない構成となっ
ている。
【0003】従って、内燃機関の始動時および始動完了
から車両の走行が開始されるまでの間は、一般に排気還
流が行われることがない。
から車両の走行が開始されるまでの間は、一般に排気還
流が行われることがない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、内燃機関の
始動時には、噴射された燃料の大半が気化されずに壁流
となり、初爆に寄与しないので、始動性確保のためには
始動の際に多量の燃料を供給しなくてはならない。とこ
ろが、その際壁流となった燃料は、機関始動後にシリン
ダ内に吸入されるため、内燃機関の実際の空燃比は始動
直後に一時的に過濃となり、失火を生じることがある。
始動時には、噴射された燃料の大半が気化されずに壁流
となり、初爆に寄与しないので、始動性確保のためには
始動の際に多量の燃料を供給しなくてはならない。とこ
ろが、その際壁流となった燃料は、機関始動後にシリン
ダ内に吸入されるため、内燃機関の実際の空燃比は始動
直後に一時的に過濃となり、失火を生じることがある。
【0005】図13は、従来における内燃機関始動時の
機関回転数等の変化の状態を示したものであり、図示す
るようにスタータスイッチ(ST)がONとなってクラ
ンキングがなされ、初爆にいたると、機関回転数は一時
的に急激に上昇し、その後アイドル回転数制御の目標回
転数に落ち着くようになる。この回転数の急激な上昇に
伴い、スロットル弁下流の負圧が急激に発達する。その
ため、吸気量が一時的に不足がちになるとともに、壁流
が急激に気化し、図示するように、実際の空燃比が一時
的にリッチ化する。従って、その際に一時的に失火を生
じ易い。
機関回転数等の変化の状態を示したものであり、図示す
るようにスタータスイッチ(ST)がONとなってクラ
ンキングがなされ、初爆にいたると、機関回転数は一時
的に急激に上昇し、その後アイドル回転数制御の目標回
転数に落ち着くようになる。この回転数の急激な上昇に
伴い、スロットル弁下流の負圧が急激に発達する。その
ため、吸気量が一時的に不足がちになるとともに、壁流
が急激に気化し、図示するように、実際の空燃比が一時
的にリッチ化する。従って、その際に一時的に失火を生
じ易い。
【0006】そして、このように始動直後に失火が生じ
ると、混合気は未燃状態のまま排気系に放出されること
になり、多量のHCが大気中に排出されてしまう。
ると、混合気は未燃状態のまま排気系に放出されること
になり、多量のHCが大気中に排出されてしまう。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで、この発明は上記
のように失火を生じ易い始動直後に排気還流を行うこと
で、失火により排気系に流れ出た未燃HCの一部を燃焼
室へ戻し、大気への排出を抑制するようにした。
のように失火を生じ易い始動直後に排気還流を行うこと
で、失火により排気系に流れ出た未燃HCの一部を燃焼
室へ戻し、大気への排出を抑制するようにした。
【0008】すなわち、この発明に係る内燃機関の排気
還流制御装置は、図1に示すように、内燃機関の吸気系
に燃料を供給する燃料供給手段1と、内燃機関の排気系
と吸気系とを連通する排気還流通路2と、この排気還流
通路2に介装された排気還流制御弁3と、この排気還流
制御弁3の開度を機関運転条件に基づいて制御する排気
還流制御手段4と、機関の始動を検出する始動検出手段
5と、機関始動直後の所定期間に、機関運転条件と無関
係に上記排気還流制御弁3を介して排気還流を行う始動
後排気還流制御手段6と、を備えて構成されている。
還流制御装置は、図1に示すように、内燃機関の吸気系
に燃料を供給する燃料供給手段1と、内燃機関の排気系
と吸気系とを連通する排気還流通路2と、この排気還流
通路2に介装された排気還流制御弁3と、この排気還流
制御弁3の開度を機関運転条件に基づいて制御する排気
還流制御手段4と、機関の始動を検出する始動検出手段
5と、機関始動直後の所定期間に、機関運転条件と無関
係に上記排気還流制御弁3を介して排気還流を行う始動
後排気還流制御手段6と、を備えて構成されている。
【0009】特に請求項2の発明では、上記始動後排気
還流制御手段6は、内燃機関の始動完了後一定期間経過
した時点から一定期間の間、排気還流を行う構成となっ
ている。これらの期間は、例えば、時間あるいは内燃機
関のクランク角によって規定される。
還流制御手段6は、内燃機関の始動完了後一定期間経過
した時点から一定期間の間、排気還流を行う構成となっ
ている。これらの期間は、例えば、時間あるいは内燃機
関のクランク角によって規定される。
【0010】また請求項3の発明では、上記始動後排気
還流制御手段6は、内燃機関の始動完了後機関回転数が
所定回転数以上となった時点から排気還流を開始し、機
関回転数が所定回転数以下となるか又は排気還流開始か
ら一定期間経過したことを条件として排気還流を終了す
る構成となっている。
還流制御手段6は、内燃機関の始動完了後機関回転数が
所定回転数以上となった時点から排気還流を開始し、機
関回転数が所定回転数以下となるか又は排気還流開始か
ら一定期間経過したことを条件として排気還流を終了す
る構成となっている。
【0011】また請求項4の発明では、図1に示すよう
に、更に、内燃機関の失火を検出する失火検出手段7を
有しており、上記始動後排気還流制御手段6は、内燃機
関の始動完了後、失火を検出した時点から所定期間の
間、排気還流を行う構成となっている。
に、更に、内燃機関の失火を検出する失火検出手段7を
有しており、上記始動後排気還流制御手段6は、内燃機
関の始動完了後、失火を検出した時点から所定期間の
間、排気還流を行う構成となっている。
【0012】また請求項5の発明では、図1に示すよう
に、上記始動後排気還流制御手段6による排気還流の
間、上記燃料供給手段1による燃料供給量を減量補正す
る補正手段8を備えている。
に、上記始動後排気還流制御手段6による排気還流の
間、上記燃料供給手段1による燃料供給量を減量補正す
る補正手段8を備えている。
【0013】
【作用】上述した空燃比の過度のリッチ化による失火が
生じ易い機関始動直後の所定期間の間、始動後排気還流
制御手段6によって排気還流制御弁を介して排気還流が
実行される。従って、実際に失火が発生して排気中に多
量の未燃HCが含まれるようになった場合に、その未燃
HCの一部が吸気系へ還流し、燃焼室内で燃焼する。こ
の始動直後には、内燃機関のスロットル弁がアイドル開
度にあり、吸入負圧が強いので、排気還流量が多く、従
って比較的多くの割合の未燃HCが、外部へ放出される
ことなく吸気系へ還流することになる。また、排気還流
に伴って、スロットル弁下流の吸入負圧が弱められ、失
火の原因となる壁流の急激な気化が抑制される。
生じ易い機関始動直後の所定期間の間、始動後排気還流
制御手段6によって排気還流制御弁を介して排気還流が
実行される。従って、実際に失火が発生して排気中に多
量の未燃HCが含まれるようになった場合に、その未燃
HCの一部が吸気系へ還流し、燃焼室内で燃焼する。こ
の始動直後には、内燃機関のスロットル弁がアイドル開
度にあり、吸入負圧が強いので、排気還流量が多く、従
って比較的多くの割合の未燃HCが、外部へ放出される
ことなく吸気系へ還流することになる。また、排気還流
に伴って、スロットル弁下流の吸入負圧が弱められ、失
火の原因となる壁流の急激な気化が抑制される。
【0014】従って、始動直後の失火による未燃HCの
大気への実際の排出量が大幅に減少する。
大気への実際の排出量が大幅に減少する。
【0015】請求項2の構成では、始動直後の排気還流
は、内燃機関の始動完了からの経過時間に基づいて制御
される。つまり、初爆後、若干遅れてから空燃比のリッ
チ化ひいては失火が現れるようになるが、そのタイミン
グに合わせて排気還流が行われる。
は、内燃機関の始動完了からの経過時間に基づいて制御
される。つまり、初爆後、若干遅れてから空燃比のリッ
チ化ひいては失火が現れるようになるが、そのタイミン
グに合わせて排気還流が行われる。
【0016】また請求項3の構成では、機関回転数が所
定回転数以上となった時点から排気還流が開始される。
すなわち、上述したように始動直後に機関回転数が急激
に上昇すると、燃焼室内の空気量が不足しがちになると
ともに、燃料壁流が急激に気化して失火を引き起こすの
であるが、例えば燃料成分などの条件が異なると、始動
直後の回転数の上昇度合いが変化し、異なるタイミング
で失火が起こり易くなる。この場合でも、失火は、機関
回転数がある回転数以上に上昇した時に起こり易いの
で、機関回転数に着目して排気還流を行うことにより、
燃料成分等の条件に左右されずに常に失火が起こり易い
時期に排気還流が実行される。
定回転数以上となった時点から排気還流が開始される。
すなわち、上述したように始動直後に機関回転数が急激
に上昇すると、燃焼室内の空気量が不足しがちになると
ともに、燃料壁流が急激に気化して失火を引き起こすの
であるが、例えば燃料成分などの条件が異なると、始動
直後の回転数の上昇度合いが変化し、異なるタイミング
で失火が起こり易くなる。この場合でも、失火は、機関
回転数がある回転数以上に上昇した時に起こり易いの
で、機関回転数に着目して排気還流を行うことにより、
燃料成分等の条件に左右されずに常に失火が起こり易い
時期に排気還流が実行される。
【0017】また請求項4の構成では、実際に失火が起
こった場合のみ排気還流が行われる。しかも、実際に失
火が生じているタイミングで排気還流を行うことができ
る。
こった場合のみ排気還流が行われる。しかも、実際に失
火が生じているタイミングで排気還流を行うことができ
る。
【0018】また請求項5の構成では、還流排気ととも
に未燃HCが吸気系へ流入することを考慮して、燃料供
給量が減量補正される。これにより、未燃HCの還流に
伴う実際の空燃比のリッチ化が抑制される。
に未燃HCが吸気系へ流入することを考慮して、燃料供
給量が減量補正される。これにより、未燃HCの還流に
伴う実際の空燃比のリッチ化が抑制される。
【0019】
【実施例】以下、この発明の一実施例を図面に基づいて
詳細に説明する。
詳細に説明する。
【0020】図2は、この発明に係る排気還流制御装置
の一実施例を示す構成説明図であって、内燃機関11の
吸気通路12にスロットル弁13が介装されているとと
もに、これより上流側にエアクリーナ14が介装され、
かつスロットル弁13とエアクリーナ14との間に、吸
入空気量を検出する例えば熱線式のエアフロメータ15
が配置されている。スロットル弁13には、その開度T
VOを検出するスロットル開度センサ16が設けられて
いる。
の一実施例を示す構成説明図であって、内燃機関11の
吸気通路12にスロットル弁13が介装されているとと
もに、これより上流側にエアクリーナ14が介装され、
かつスロットル弁13とエアクリーナ14との間に、吸
入空気量を検出する例えば熱線式のエアフロメータ15
が配置されている。スロットル弁13には、その開度T
VOを検出するスロットル開度センサ16が設けられて
いる。
【0021】排気還流通路17は、内燃機関11の排気
通路18から吸気通路12のスロットル弁13下流側に
またがって形成されており、その通路途中に、ダイヤフ
ラム式の排気還流制御弁19が介装されている。
通路18から吸気通路12のスロットル弁13下流側に
またがって形成されており、その通路途中に、ダイヤフ
ラム式の排気還流制御弁19が介装されている。
【0022】この排気還流制御弁19の負圧室19aに
は、負圧通路20を介してスロットル弁13下流の吸入
負圧が導入されるようになっている。また、上記負圧通
路20には、三方電磁弁からなる負圧制御弁21が介装
されており、上記負圧室19aを、負圧源となる吸気通
路12側もしくは大気側に選択的に接続可能となってい
る。ここで、上記負圧制御弁21は、そのON,OFF
デューティ比を可変制御することにより、負圧室19a
へ導入する負圧を連続的に制御しており、これによって
排気還流制御弁19の開度が可変制御される。
は、負圧通路20を介してスロットル弁13下流の吸入
負圧が導入されるようになっている。また、上記負圧通
路20には、三方電磁弁からなる負圧制御弁21が介装
されており、上記負圧室19aを、負圧源となる吸気通
路12側もしくは大気側に選択的に接続可能となってい
る。ここで、上記負圧制御弁21は、そのON,OFF
デューティ比を可変制御することにより、負圧室19a
へ導入する負圧を連続的に制御しており、これによって
排気還流制御弁19の開度が可変制御される。
【0023】また、この実施例では、燃料供給手段とし
て吸気通路12のスロットル弁13下流側に、各気筒毎
に電磁式燃料噴射弁22が設けられている。この燃料噴
射弁22は、噴射パルス信号のパルス幅に比例した量の
燃料を吸気ポート内へ噴射供給する。
て吸気通路12のスロットル弁13下流側に、各気筒毎
に電磁式燃料噴射弁22が設けられている。この燃料噴
射弁22は、噴射パルス信号のパルス幅に比例した量の
燃料を吸気ポート内へ噴射供給する。
【0024】また23は、燃焼室26の頂部に配設され
た点火プラグ、24は内燃機関の冷却水温TWを検出す
る水温センサである。また25は、燃料噴射量や噴射時
期、点火時期、排気還流等を総合的に制御するマイクロ
コンピュータシステムを用いたコントロールユニットを
示している。このコントロールユニット25には、上記
スロットル弁開度センサ16、エアフロメータ15、水
温センサ24の各検出信号が入力されているほか、図示
せぬ回転数センサが検出した機関回転数信号が入力さ
れ、更にはイグニッションスイッチ信号およびスタータ
スイッチ信号が入力されている。尚、イグニッションス
イッチおよびスタータスイッチは、一般に一体のキース
イッチとして構成されており、イグニッションスイッチ
がONとなると内燃機関11が運転可能な状態となり、
かつOFF作動に伴って内燃機関11が停止する。また
スタータスイッチは、図示せぬスタータモータをON,
OFF制御するものであり、本実施例では、このスター
タスイッチ信号が始動検出手段として用いられている。
た点火プラグ、24は内燃機関の冷却水温TWを検出す
る水温センサである。また25は、燃料噴射量や噴射時
期、点火時期、排気還流等を総合的に制御するマイクロ
コンピュータシステムを用いたコントロールユニットを
示している。このコントロールユニット25には、上記
スロットル弁開度センサ16、エアフロメータ15、水
温センサ24の各検出信号が入力されているほか、図示
せぬ回転数センサが検出した機関回転数信号が入力さ
れ、更にはイグニッションスイッチ信号およびスタータ
スイッチ信号が入力されている。尚、イグニッションス
イッチおよびスタータスイッチは、一般に一体のキース
イッチとして構成されており、イグニッションスイッチ
がONとなると内燃機関11が運転可能な状態となり、
かつOFF作動に伴って内燃機関11が停止する。また
スタータスイッチは、図示せぬスタータモータをON,
OFF制御するものであり、本実施例では、このスター
タスイッチ信号が始動検出手段として用いられている。
【0025】次に、図3,図4に示すフローチャートを
参照して、上記実施例の作用を説明する。尚、このフロ
ーチャートに示すプログラムは、例えば一定時間もしく
は一定クランク角毎に繰り返し実行される。
参照して、上記実施例の作用を説明する。尚、このフロ
ーチャートに示すプログラムは、例えば一定時間もしく
は一定クランク角毎に繰り返し実行される。
【0026】先ず、ステップ1でイグニッションスイッ
チ信号を読み込み、ステップ2で、このイグニッション
スイッチがOFFからONへ変化したか否かを判定す
る。イグニッションスイッチがOFFからONとなった
初回のみステップ3へ進み、フラグSを0とする。次
に、ステップ4では、前述したセンサ群の検出信号に基
づき、スタータスイッチ信号ST、冷却水温TW、機関
回転数Nおよびスロットル開度TVOをそれぞれ読み込
む。そして、ステップ5へ進み、その時に必要な燃料噴
射量TIを演算する。
チ信号を読み込み、ステップ2で、このイグニッション
スイッチがOFFからONへ変化したか否かを判定す
る。イグニッションスイッチがOFFからONとなった
初回のみステップ3へ進み、フラグSを0とする。次
に、ステップ4では、前述したセンサ群の検出信号に基
づき、スタータスイッチ信号ST、冷却水温TW、機関
回転数Nおよびスロットル開度TVOをそれぞれ読み込
む。そして、ステップ5へ進み、その時に必要な燃料噴
射量TIを演算する。
【0027】ステップ6では、スタータスイッチ信号S
TがONからOFFへ変化したか否かを判定する。この
スタータスイッチSTのONからOFFへの反転は、ク
ランキングの終了、つまりは内燃機関の始動完了を意味
している。スタータスイッチSTがONからOFFへ変
化した時にのみステップ6からステップ7,ステップ8
へ進み、フラグSを1にセットするとともに、タイマT
MおよびタイマTMDを0とする。また、スタータスイ
ッチSTがONからOFFへ変化した時以外の場合、つ
まりイグニッションスイッチONからスタータスイッチ
ONまでの間、スタータスイッチSTがONとなってい
るクランキング中、更にはクランキングが終了した後の
運転中は、いずれもステップ6からステップ9へ進むこ
とになるが、クランキングが終了するまでの間は、フラ
グSが0であるので、ステップ9から図4のステップ2
1へ進み、排気還流制御デューティEDが0となる。ま
た、クランキングが終了した後の運転中はフラグSが1
となっているので、ステップ9からステップ10へ進
み、タイマTMの値を順次インクリメントする。従っ
て、上記タイマTMの値は、スタータモータによるクラ
ンキングが終了してからの経過時間、つまり内燃機関1
1の始動が完了してからの経過時間を示すものとなる。
TがONからOFFへ変化したか否かを判定する。この
スタータスイッチSTのONからOFFへの反転は、ク
ランキングの終了、つまりは内燃機関の始動完了を意味
している。スタータスイッチSTがONからOFFへ変
化した時にのみステップ6からステップ7,ステップ8
へ進み、フラグSを1にセットするとともに、タイマT
MおよびタイマTMDを0とする。また、スタータスイ
ッチSTがONからOFFへ変化した時以外の場合、つ
まりイグニッションスイッチONからスタータスイッチ
ONまでの間、スタータスイッチSTがONとなってい
るクランキング中、更にはクランキングが終了した後の
運転中は、いずれもステップ6からステップ9へ進むこ
とになるが、クランキングが終了するまでの間は、フラ
グSが0であるので、ステップ9から図4のステップ2
1へ進み、排気還流制御デューティEDが0となる。ま
た、クランキングが終了した後の運転中はフラグSが1
となっているので、ステップ9からステップ10へ進
み、タイマTMの値を順次インクリメントする。従っ
て、上記タイマTMの値は、スタータモータによるクラ
ンキングが終了してからの経過時間、つまり内燃機関1
1の始動が完了してからの経過時間を示すものとなる。
【0028】また上記排気還流制御デューティEDは、
排気還流量を変化させる負圧制御弁21へ与えられる制
御パルス信号のONデューティ比を示すものであり、こ
の排気還流制御デューティEDが大きい程排気還流制御
弁19の開度は大となり、またステップ21で該デュー
ティEDが0となると排気還流制御弁19は全閉とな
る。つまり排気還流が停止される。
排気還流量を変化させる負圧制御弁21へ与えられる制
御パルス信号のONデューティ比を示すものであり、こ
の排気還流制御デューティEDが大きい程排気還流制御
弁19の開度は大となり、またステップ21で該デュー
ティEDが0となると排気還流制御弁19は全閉とな
る。つまり排気還流が停止される。
【0029】次に、図4のステップ11では、内燃機関
11の始動完了からの経過時間を示すタイマTMの値
が、下限値TMminと上限値TMmaxとの間にある
か否かを判定する。上記の下限値TMmin〜上限値T
Mmaxは、始動直後の排気還流を行うべき期間に相当
するものであり、TMminは例えば0.3秒、TMm
axは例えば1.3秒程度にそれぞれ設定される。
11の始動完了からの経過時間を示すタイマTMの値
が、下限値TMminと上限値TMmaxとの間にある
か否かを判定する。上記の下限値TMmin〜上限値T
Mmaxは、始動直後の排気還流を行うべき期間に相当
するものであり、TMminは例えば0.3秒、TMm
axは例えば1.3秒程度にそれぞれ設定される。
【0030】始動完了からの経過時間を示すタイマTM
の値が上記の期間内にある場合には、ステップ12へ進
み、排気還流制御デューティEDを100%に設定す
る。これは排気還流制御弁19を全開状態にすることを
意味する。そして、ステップ13へ進み、噴射量補正の
ための遅れ期間を示すタイマTMDの値を順次インクリ
メントする。
の値が上記の期間内にある場合には、ステップ12へ進
み、排気還流制御デューティEDを100%に設定す
る。これは排気還流制御弁19を全開状態にすることを
意味する。そして、ステップ13へ進み、噴射量補正の
ための遅れ期間を示すタイマTMDの値を順次インクリ
メントする。
【0031】ステップ14は、上記タイマTMDの値が
所定値TMDstを越えたか否か判定する。これは、排
気還流制御弁19を開いてから、未燃HCを含む排気が
実際に燃焼室26へ到達するまでの時間遅れに相当する
ものであり、この所定値TMDst以下の場合は空燃比
への影響が考えられないので、噴射量の補正は行わず
に、ステップ14からステップ16へ進む。これに対
し、タイマTMDの値が所定値TMDstを越えていれ
ば、ステップ14からステップ15へ進み、ステップ5
で演算された燃料噴射量Tiを減量補正する。具体的に
は、その時の燃料噴射量Tiから所定量TiEDを減算
する。尚、上記補正量TiEDは、固定値でもよいが、
機関回転数N等に応じてマップ等から求めるようにして
も良い。
所定値TMDstを越えたか否か判定する。これは、排
気還流制御弁19を開いてから、未燃HCを含む排気が
実際に燃焼室26へ到達するまでの時間遅れに相当する
ものであり、この所定値TMDst以下の場合は空燃比
への影響が考えられないので、噴射量の補正は行わず
に、ステップ14からステップ16へ進む。これに対
し、タイマTMDの値が所定値TMDstを越えていれ
ば、ステップ14からステップ15へ進み、ステップ5
で演算された燃料噴射量Tiを減量補正する。具体的に
は、その時の燃料噴射量Tiから所定量TiEDを減算
する。尚、上記補正量TiEDは、固定値でもよいが、
機関回転数N等に応じてマップ等から求めるようにして
も良い。
【0032】ステップ16では、上記のようにして設定
された排気還流制御デューティEDおよび燃料噴射量T
iが出力され、負圧制御弁21および燃料噴射弁22が
これらに基づいて制御される。
された排気還流制御デューティEDおよび燃料噴射量T
iが出力され、負圧制御弁21および燃料噴射弁22が
これらに基づいて制御される。
【0033】一方、始動完了からの経過時間を示すタイ
マTMの値がTMmin〜TMmaxの間以外である場
合には、ステップ11からステップ17以降へ進み、通
常の排気還流制御を行う。すなわち、ステップ17では
冷却水温TWの判定を行い、所定値TWmin以下の場
合には、ステップ21へ進んで排気還流量を0とする。
またステップ18ではスロットル開度TVOと機関回転
数Nの判定を行い、スロットル開度TVOが所定値TV
Omin以下の場合、あるいは機関回転数NがNmin
〜Nmaxの範囲外である場合には、同様にステップ2
1へ進んで排気還流量を0とする。更に、ステップ19
では燃料カット中であるか否かを判定し、燃料カット中
であればステップ21へ進んで排気還流を停止する。そ
して、これらのステップ17からステップ19の各条件
が排気還流を行うべき条件である場合にのみステップ2
0へ進み、排気還流制御デューティEDを機関回転数N
やスロットル開度TVO等の運転条件に基づいて演算す
る。このようにして演算された排気還流制御デューティ
EDは、やはりステップ16において出力される。
マTMの値がTMmin〜TMmaxの間以外である場
合には、ステップ11からステップ17以降へ進み、通
常の排気還流制御を行う。すなわち、ステップ17では
冷却水温TWの判定を行い、所定値TWmin以下の場
合には、ステップ21へ進んで排気還流量を0とする。
またステップ18ではスロットル開度TVOと機関回転
数Nの判定を行い、スロットル開度TVOが所定値TV
Omin以下の場合、あるいは機関回転数NがNmin
〜Nmaxの範囲外である場合には、同様にステップ2
1へ進んで排気還流量を0とする。更に、ステップ19
では燃料カット中であるか否かを判定し、燃料カット中
であればステップ21へ進んで排気還流を停止する。そ
して、これらのステップ17からステップ19の各条件
が排気還流を行うべき条件である場合にのみステップ2
0へ進み、排気還流制御デューティEDを機関回転数N
やスロットル開度TVO等の運転条件に基づいて演算す
る。このようにして演算された排気還流制御デューティ
EDは、やはりステップ16において出力される。
【0034】図5は、上記実施例の作用を示す機関始動
時のタイムチャートであって、前述したように、スター
タモータを用いたクランキングにより初爆に至ると機関
回転数は一時的に急激に上昇し、その後所定の目標アイ
ドル回転数に向かって収束する。また吸入負圧は、初爆
開始後、機関回転数の上昇に伴って発達する。この結
果、空燃比が過度にリッチ化し、失火に至ることがあ
る。ここで、上記実施例では、図5に示すように、失火
が生じ易い時期を含むように設定された期間、つまり始
動完了(スタータスイッチSTのONからOFFへの変
化時)からの経過時間TMが所定のTMmin〜TMm
axの範囲にある期間では、排気還流制御弁19が全開
となって排気還流が実行される。そのため、失火によっ
て内燃期間11から排気通路18へ多量の未燃HCが排
出されたとしても、その中のかなりの部分が排気還流通
路17を介して吸気通路12へ還流し、燃焼室26内で
燃焼処理される。従って、外部へ実際に排出される未燃
HCの量は減少する。特に、この運転領域では、スロッ
トル弁13がアイドル位置にあり、吸入負圧が高いので
多量の排気を吸気通路12側へ還流させることが可能で
ある。また排気還流を行うことにより、急激な回転数の
上昇に伴う吸入負圧の発達が緩和され、燃料壁流の気化
が抑制されるため、失火自体も生じにくくなる。さら
に、この実施例では、排気還流とともに燃料噴射量Ti
が減少補正されるので、未燃HCの還流による空燃比の
リッチ化が確実に回避できる。このように排気還流と燃
料噴射量Tiの減量補正とを行うことにより、図6に示
すように、失火による未燃HCを大幅に低減できる。
時のタイムチャートであって、前述したように、スター
タモータを用いたクランキングにより初爆に至ると機関
回転数は一時的に急激に上昇し、その後所定の目標アイ
ドル回転数に向かって収束する。また吸入負圧は、初爆
開始後、機関回転数の上昇に伴って発達する。この結
果、空燃比が過度にリッチ化し、失火に至ることがあ
る。ここで、上記実施例では、図5に示すように、失火
が生じ易い時期を含むように設定された期間、つまり始
動完了(スタータスイッチSTのONからOFFへの変
化時)からの経過時間TMが所定のTMmin〜TMm
axの範囲にある期間では、排気還流制御弁19が全開
となって排気還流が実行される。そのため、失火によっ
て内燃期間11から排気通路18へ多量の未燃HCが排
出されたとしても、その中のかなりの部分が排気還流通
路17を介して吸気通路12へ還流し、燃焼室26内で
燃焼処理される。従って、外部へ実際に排出される未燃
HCの量は減少する。特に、この運転領域では、スロッ
トル弁13がアイドル位置にあり、吸入負圧が高いので
多量の排気を吸気通路12側へ還流させることが可能で
ある。また排気還流を行うことにより、急激な回転数の
上昇に伴う吸入負圧の発達が緩和され、燃料壁流の気化
が抑制されるため、失火自体も生じにくくなる。さら
に、この実施例では、排気還流とともに燃料噴射量Ti
が減少補正されるので、未燃HCの還流による空燃比の
リッチ化が確実に回避できる。このように排気還流と燃
料噴射量Tiの減量補正とを行うことにより、図6に示
すように、失火による未燃HCを大幅に低減できる。
【0035】尚、冷機状態でのアイドル運転時に排気還
流を行うと不活性ガスが吸気に還流されることにより、
燃焼が不安定となり、回転変動を生じて機関安定性を損
なうが、本発明で排気還流を行う期間は、図5に示すよ
うに、回転が大きく変動している領域であり、排気還流
によって回転変動が多少増加したとしても、機関安定性
への実質的な悪影響は殆どない。しかも、排気還流中に
失火が生じた場合には、排気中に酸素が残存するため、
還流ガスが不活性とはならず、燃焼安定性への影響は極
めて小さくなる。従って、内燃機関の始動直後におい
て、運転性を実質的に悪化させることなく、HC排出量
を低減することが可能である。
流を行うと不活性ガスが吸気に還流されることにより、
燃焼が不安定となり、回転変動を生じて機関安定性を損
なうが、本発明で排気還流を行う期間は、図5に示すよ
うに、回転が大きく変動している領域であり、排気還流
によって回転変動が多少増加したとしても、機関安定性
への実質的な悪影響は殆どない。しかも、排気還流中に
失火が生じた場合には、排気中に酸素が残存するため、
還流ガスが不活性とはならず、燃焼安定性への影響は極
めて小さくなる。従って、内燃機関の始動直後におい
て、運転性を実質的に悪化させることなく、HC排出量
を低減することが可能である。
【0036】次に、図7および図8は、機関回転数Nに
基づいて始動直後の排気還流を開始するようにした実施
例のフローチャートを示している。尚、図3,図4のフ
ローチャートと同一のステップ番号を付したステップ
は、前述した実施例と同一の処理を行うものであり、そ
の重複する説明は省略する。
基づいて始動直後の排気還流を開始するようにした実施
例のフローチャートを示している。尚、図3,図4のフ
ローチャートと同一のステップ番号を付したステップ
は、前述した実施例と同一の処理を行うものであり、そ
の重複する説明は省略する。
【0037】この実施例では、スタータスイッチSTが
ONからOFFへ変化(ステップ6)した後、機関回転
数Nが所定の機関回転数Nstを越えると(ステップ3
2)、ステップ12以降へ進んで、排気還流が開始され
る。上記の所定値Nstは、始動直後の急激な回転数上
昇の際に、失火が生じ易くなる回転数領域に対応して設
定されている。そして、この排気還流は、機関回転数N
が所定値Nst以下となった時点で終了する(ステップ
32)。あるいは、排気還流が開始してからの経過時間
を示すタイマTMDの値が所定の上限値TMDmaxに
達した場合も、同様に終了する(ステップ32)。また
始動時の種々の条件によっては、始動直後に回転数Nが
Nst以上とならないことがあるが、始動完了からの経
過時間を示すタイマTMの値が所定値TMst以上とな
った場合には、始動以外の通常運転時における不必要な
排気還流を防止するために、ステップ31からステップ
17以降へ進むことになる。尚、上記TMstは、例え
ば前述した実施例のTMmax(図5参照)付近に設定
すれば良い。
ONからOFFへ変化(ステップ6)した後、機関回転
数Nが所定の機関回転数Nstを越えると(ステップ3
2)、ステップ12以降へ進んで、排気還流が開始され
る。上記の所定値Nstは、始動直後の急激な回転数上
昇の際に、失火が生じ易くなる回転数領域に対応して設
定されている。そして、この排気還流は、機関回転数N
が所定値Nst以下となった時点で終了する(ステップ
32)。あるいは、排気還流が開始してからの経過時間
を示すタイマTMDの値が所定の上限値TMDmaxに
達した場合も、同様に終了する(ステップ32)。また
始動時の種々の条件によっては、始動直後に回転数Nが
Nst以上とならないことがあるが、始動完了からの経
過時間を示すタイマTMの値が所定値TMst以上とな
った場合には、始動以外の通常運転時における不必要な
排気還流を防止するために、ステップ31からステップ
17以降へ進むことになる。尚、上記TMstは、例え
ば前述した実施例のTMmax(図5参照)付近に設定
すれば良い。
【0038】この実施例によれば、始動直後の失火が生
じ易い回転数領域で排気還流が行われるため、燃料成分
等に左右されずに、実際に失火が生じ易い適切な時期に
排気還流を実行することができる。すなわち、図9に示
すように、例えば燃料成分が異なると、それによって燃
焼が変化するため、初爆の後の回転数上昇の度合いが変
化する。従って、前述した実施例のように排気還流を行
う時期を固定的に設定すると、必ずしも失火発生時期と
対応しないことがあるが、機関回転数Nが失火を生じ易
い領域(Nst以上の領域)で排気還流を行うようにす
れば、回転数Nの立ち上がりに応じて適切な時期に排気
還流を行うことが可能となる。
じ易い回転数領域で排気還流が行われるため、燃料成分
等に左右されずに、実際に失火が生じ易い適切な時期に
排気還流を実行することができる。すなわち、図9に示
すように、例えば燃料成分が異なると、それによって燃
焼が変化するため、初爆の後の回転数上昇の度合いが変
化する。従って、前述した実施例のように排気還流を行
う時期を固定的に設定すると、必ずしも失火発生時期と
対応しないことがあるが、機関回転数Nが失火を生じ易
い領域(Nst以上の領域)で排気還流を行うようにす
れば、回転数Nの立ち上がりに応じて適切な時期に排気
還流を行うことが可能となる。
【0039】尚、上記実施例においても、排気還流開始
からTMDstだけ遅れた時点から燃料噴射量Tiの減
量補正が実行される(ステップ14,15)。
からTMDstだけ遅れた時点から燃料噴射量Tiの減
量補正が実行される(ステップ14,15)。
【0040】次に、図10,図11は、内燃機関11の
失火を実際に検出して、その失火検出時点から所定期間
の間、排気還流を行うようにした実施例のフローチャー
トを示している。本実施例では、失火検出手段として、
燃焼時に発生するイオン電流を検出する図示せぬイオン
電流センサを使用している。図12は、正常燃焼時(実
線)と失火時(破線)のイオン電流センサの出力を対比
して示したものであり、このイオン電流センサの出力値
をサイクル毎に積分することにより、失火判定がなされ
る。具体的には、その積分値が所定値以下の場合には、
失火と判定される。
失火を実際に検出して、その失火検出時点から所定期間
の間、排気還流を行うようにした実施例のフローチャー
トを示している。本実施例では、失火検出手段として、
燃焼時に発生するイオン電流を検出する図示せぬイオン
電流センサを使用している。図12は、正常燃焼時(実
線)と失火時(破線)のイオン電流センサの出力を対比
して示したものであり、このイオン電流センサの出力値
をサイクル毎に積分することにより、失火判定がなされ
る。具体的には、その積分値が所定値以下の場合には、
失火と判定される。
【0041】図10,図11のフローチャートにおい
て、フラグFは、始動直後に失火が検出されたか否かを
現すものであり、始動のたびにリセットされる(ステッ
プ41)。
て、フラグFは、始動直後に失火が検出されたか否かを
現すものであり、始動のたびにリセットされる(ステッ
プ41)。
【0042】ステップ43では、上述したサイクル毎の
イオン電流積分値Iを点火時期を参照して演算する。そ
して、ステップ44において、この積分値Iが所定値I
bn以下であると判定した場合には、ステップ12以降
へ進み、排気還流を開始する。またこの時、失火判定フ
ラグFを1とする(ステップ45)。そして、このよう
に開始された排気還流は、始動完了からの経過時間を示
すタイマTMの値が所定値TMstに達した時点で終了
する(ステップ42)。
イオン電流積分値Iを点火時期を参照して演算する。そ
して、ステップ44において、この積分値Iが所定値I
bn以下であると判定した場合には、ステップ12以降
へ進み、排気還流を開始する。またこの時、失火判定フ
ラグFを1とする(ステップ45)。そして、このよう
に開始された排気還流は、始動完了からの経過時間を示
すタイマTMの値が所定値TMstに達した時点で終了
する(ステップ42)。
【0043】この実施例によれば、失火を検出して排気
還流を制御することにより、実際に失火が生じた場合に
のみ排気還流がなされることになり、失火時に排出され
る高濃度の未燃HCを含む排気を確実に吸気系へ還流さ
せることができるとともに、失火が生じない場合には、
排気還流が行われず、不活性ガスの還流による燃焼安定
性の悪化を確実に回避できる。
還流を制御することにより、実際に失火が生じた場合に
のみ排気還流がなされることになり、失火時に排出され
る高濃度の未燃HCを含む排気を確実に吸気系へ還流さ
せることができるとともに、失火が生じない場合には、
排気還流が行われず、不活性ガスの還流による燃焼安定
性の悪化を確実に回避できる。
【0044】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、この発明
によれば、始動直後に空燃比が過度にリッチ化して失火
したとしても、多量のHCを含む排出ガスの一部が吸気
系へ還流され、HC成分が燃焼処理されるため、実際に
外部へ排出される未燃HCを大幅に低減できる。特に、
排気中のNOx低減のために広く用いられている排気還
流装置の機械的構成をそのまま利用して始動直後のHC
低減がはかれるため、構成の複雑化を回避できる。
によれば、始動直後に空燃比が過度にリッチ化して失火
したとしても、多量のHCを含む排出ガスの一部が吸気
系へ還流され、HC成分が燃焼処理されるため、実際に
外部へ排出される未燃HCを大幅に低減できる。特に、
排気中のNOx低減のために広く用いられている排気還
流装置の機械的構成をそのまま利用して始動直後のHC
低減がはかれるため、構成の複雑化を回避できる。
【0045】また請求項2の構成によれば、複雑な失火
検出等を必要とせずに極めて容易に実施することができ
る。
検出等を必要とせずに極めて容易に実施することができ
る。
【0046】また請求項3の構成によれば、燃料成分等
の種々の条件によって始動直後の回転数上昇度合いが変
化した場合でも、失火が生じ易い適切な時期に排気還流
を行うことができる。
の種々の条件によって始動直後の回転数上昇度合いが変
化した場合でも、失火が生じ易い適切な時期に排気還流
を行うことができる。
【0047】また請求項4の構成によれば始動直後の失
火発生時に確実に排気還流を行うことができるととも
に、失火が発生しなかった場合には不活性ガスを還流さ
せることがなく、燃焼安定性の悪化を回避できる。
火発生時に確実に排気還流を行うことができるととも
に、失火が発生しなかった場合には不活性ガスを還流さ
せることがなく、燃焼安定性の悪化を回避できる。
【0048】また請求項5の構成によれば、失火による
未燃HCが還流されたとしても、そのHCによる空燃比
のリッチ化が防止され、最終的に大気へ排出される未燃
HCを一層効果的に抑制できる。
未燃HCが還流されたとしても、そのHCによる空燃比
のリッチ化が防止され、最終的に大気へ排出される未燃
HCを一層効果的に抑制できる。
【図1】この発明に係る排気還流制御装置の構成を示す
クレーム対応図。
クレーム対応図。
【図2】この発明に係る排気還流制御装置の一実施例を
示す構成説明図。
示す構成説明図。
【図3】この排気還流制御装置における制御の一実施例
を示すフローチャート。
を示すフローチャート。
【図4】図3に続くフローチャート。
【図5】この実施例における機関始動直後の機関回転数
等の変化を示すタイムチャート。
等の変化を示すタイムチャート。
【図6】始動直後のHC排出量を従来のものと比較して
示す特性図。
示す特性図。
【図7】機関回転数に基づいて排気還流を開始するよう
にした実施例を示すフローチャート。
にした実施例を示すフローチャート。
【図8】図7に続くフローチャート。
【図9】燃料成分が異なる場合の回転数変化と排気還流
開始時期との関係を示す説明図。
開始時期との関係を示す説明図。
【図10】失火を検出して排気還流を開始するようにし
た実施例を示すフローチャート。
た実施例を示すフローチャート。
【図11】図10に続くフローチャート。
【図12】失火時の筒内圧およびイオン電流を正常時と
比較して示す特性図。
比較して示す特性図。
【図13】従来における機関始動直後の機関回転数等の
変化と失火との関係を示すタイムチャート。
変化と失火との関係を示すタイムチャート。
1…燃料供給手段 2…排気還流通路 3…排気還流制御弁 4…排気還流制御手段 5…始動検出手段 6…始動後排気還流制御手段 7…失火検出手段 8…補正手段
Claims (5)
- 【請求項1】 内燃機関の吸気系に燃料を供給する燃料
供給手段と、内燃機関の排気系と吸気系とを連通する排
気還流通路と、この排気還流通路に介装された排気還流
制御弁と、この排気還流制御弁の開度を機関運転条件に
基づいて制御する排気還流制御手段と、機関の始動を検
出する始動検出手段と、機関始動直後の所定期間に、機
関運転条件と無関係に上記排気還流制御弁を介して排気
還流を行う始動後排気還流制御手段と、を備えてなる内
燃機関の排気還流制御装置。 - 【請求項2】 上記始動後排気還流制御手段は、機関の
始動完了後一定期間経過した時点から一定期間の間、排
気還流を行うことを特徴とする請求項1記載の内燃機関
の排気還流制御装置。 - 【請求項3】 上記始動後排気還流制御手段は、機関の
始動完了後機関回転数が所定回転数以上となった時点か
ら排気還流を開始し、機関回転数が所定回転数以下とな
るか又は排気還流開始から一定期間経過したことを条件
として排気還流を終了することを特徴とする請求項1記
載の内燃機関の排気還流制御装置。 - 【請求項4】 内燃機関の失火を検出する失火検出手段
を有し、上記始動後排気還流制御手段は、機関の始動完
了後、失火を検出した時点から所定期間の間、排気還流
を行うことを特徴とする請求項1記載の内燃機関の排気
還流制御装置。 - 【請求項5】 上記始動後排気還流制御手段による排気
還流の間、上記燃料供給手段による燃料供給量を減量補
正する補正手段を備えたことを特徴とする請求項1〜4
のいずれかに記載の内燃機関の排気還流制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6222905A JPH0886250A (ja) | 1994-09-19 | 1994-09-19 | 内燃機関の排気還流制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6222905A JPH0886250A (ja) | 1994-09-19 | 1994-09-19 | 内燃機関の排気還流制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0886250A true JPH0886250A (ja) | 1996-04-02 |
Family
ID=16789707
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6222905A Pending JPH0886250A (ja) | 1994-09-19 | 1994-09-19 | 内燃機関の排気還流制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0886250A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2857701A1 (fr) * | 2003-07-15 | 2005-01-21 | Bosch Gmbh Robert | Procede et dispositif de detection de rates et de reintroduction de gaz d'echappement brules incompletement dans un moteur a combustion interne |
JP2007120455A (ja) * | 2005-10-31 | 2007-05-17 | Toyota Motor Corp | 内燃機関の排気浄化システム |
JP2015129453A (ja) * | 2014-01-07 | 2015-07-16 | 富士重工業株式会社 | Egr制御装置 |
-
1994
- 1994-09-19 JP JP6222905A patent/JPH0886250A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2857701A1 (fr) * | 2003-07-15 | 2005-01-21 | Bosch Gmbh Robert | Procede et dispositif de detection de rates et de reintroduction de gaz d'echappement brules incompletement dans un moteur a combustion interne |
JP2007120455A (ja) * | 2005-10-31 | 2007-05-17 | Toyota Motor Corp | 内燃機関の排気浄化システム |
JP2015129453A (ja) * | 2014-01-07 | 2015-07-16 | 富士重工業株式会社 | Egr制御装置 |
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