JPH0885859A - 溶融めっき線の製造方法 - Google Patents
溶融めっき線の製造方法Info
- Publication number
- JPH0885859A JPH0885859A JP24850894A JP24850894A JPH0885859A JP H0885859 A JPH0885859 A JP H0885859A JP 24850894 A JP24850894 A JP 24850894A JP 24850894 A JP24850894 A JP 24850894A JP H0885859 A JPH0885859 A JP H0885859A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- wire
- plated
- hot
- plating
- dip
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Coating With Molten Metal (AREA)
Abstract
に保持され、めっき層に偏肉を生じない溶融金属めっき
線の製造方法を提供する。 【構成】 溶融金属めっき浴2へ導入された被めっき線
W1を非酸化性ガス相3と接する前記溶融金属めっき浴
2の浴面4から垂直上方へ導出することにより被めっき
線W1の外周に金属めっきを施し溶融めっき線W2を得
るめっき線の製造方法において、前記非酸化性ガス相3
の含有酸素量を0.1vol%以下に調節し、被めっき
線W1がめっき浴面4から導出される際に形成されるめ
っき浴面の盛り上がり部5を均一で安定した円錐形状に
する。
Description
属めっき層を施すことのできる溶融めっき線の製造方法
に関する。
のリード線として用いられているが、電子部品等の組立
工程で治工具と接触したり加熱処理工程を経ることなど
によってめっき層に劣化を生ずることがある。このた
め、めっき線には所定のめっき量が均一に付着している
ことが要求される。
例示するような溶融めっき線製造装置21を用いた製造
方法が一般的である。この製造方法では、前工程(図示
せず)で表面を清浄化された被めっき線W1は、非酸化
性ガス雰囲気加熱炉27中を通過して溶融金属めっき浴
22に入り、溶融金属めっき浴22中に設けたターン滑
車26により走行方向を上方へ転向し、めっき浴22中
に配設した軸合わせダイス25とめっき浴22面上に配
設しためっき金属絞りダイス23(この場合軸合わせダ
イス25とめっき金属絞りダイス23の孔軸が一致する
よう配置される。)を通ってめっき浴22の浴面から垂
直上方へと引き出され所要のめっき厚さが施され、冷却
されてめっき線W2を得るものである。
は、めっき線W2のめっき付着量は被めっき線W1と絞
りダイス23の孔径とのクリアランスを選択することで
制御される。このクリアランスは所要めっき厚さと同程
度若しくはやや大きめの間隙に設定するのが一般的であ
り、この従来のめっき線の製造方法では、めっき付着量
はめっき線速に関係なく上記クリアランスによって定ま
るものである。従って、めっき付着量の制御は絞りダイ
ス23の孔径を選定することにより比較的容易に行え
る。しかし、めっき厚を均一に制御することが難しく、
通常使用されている絞りダイス23の孔形状が真円状の
ものでは被めっき線W1の線ぶれなどによってめっき厚
さにどうしても偏肉を生じ易かった。そこで、めっき厚
を均一に制御する手段として、めっき金属絞りダイス2
3の孔形状を図2に図示するような異形孔24としたも
のがある。図2(a)は絞りダイス23の孔の対称位置
に等間隔に円弧部を設けて異形孔24としたものであ
り、同図(b)は絞りダイス23の孔の対称位置に等間
隔に小半円状の溝状部を設けて異形孔24としたもので
あり、同図(c)は絞りダイス23の孔を正六角形状に
形成し異形孔24としたものである。いずれも異形孔2
4の凹状部がめっき厚を均一に制御する因子として作用
するものである。
ためっき線の製造方法の他に、絞りダイスを用いること
なく被めっき線を非酸化性ガス相と接する溶融金属めっ
き浴面から垂直上方へと導出することにより前記被めっ
き線外周に金属めっきを施す溶融めっき線の製造方法が
ある。この製造方法は本発明者等が特公昭63−608
25号公報に提案し実用に供しているものである。この
製造方法では、絞りダイスを用いていないので、被めっ
き線にふれが生じてもめっき層に偏肉を生ずることはな
い。
めっき金属絞りダイスを用いためっき線の製造方法にあ
っては、被めっき線の導出されるめっき浴面が大気と接
しているため、長時間の連続めっき操業の間に、めっき
浴中に溶融めっき金属の酸化物や金属間化合物等の異物
が生成され易く、これら異物が絞りダイスの異形孔の部
分に焼き付いたり詰まったりしてきて被めっき線W1と
絞りダイス23の孔径のクリアランスを狭めたり不均一
にする現象を引き起こし、被めっき線のめっき金属付着
量の減少やめっき厚さの不均一を招くという欠点があっ
た。また、上記後者の絞りダイスを用いないめっき線の
製造方法の場合、長時間操業の間に非酸化性ガス相と接
するめっき浴面付近の溶融金属の流動性に変化を生じ、
被めっき線のめっき金属付着量やめっき厚さの均一性に
若干ながらも変動をもたらすという現象が見出された。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたもので
あり、被めっき線に所定のめっき量を均一に付着させる
めっき線の製造方法を提供することを目的とする。
結果、めっき浴の溶融金属の流動性の変動原因、即ち被
めっき線への溶融めっき金属の付着量およびめっき厚さ
の均一性の作用因子がめっき浴表面に存在する酸素量に
あることを突き止めた。そこで、本発明のめっき線の製
造方法は、溶融金属めっき浴へ導入された被めっき線を
非酸化性ガス相と接する前記溶融金属めっき浴面から垂
直上方へと導出することにより前記被めっき線外周に金
属めっきを施す溶融めっき線の製造方法において、前記
非酸化性ガス相の含有酸素量を0.1vol%以下に調
節することにより、上記課題を解決したものである。
導出される溶融金属めっき浴面と接する非酸化性ガス相
に含まれる酸素量を0.1vol%以下に調節している
ので、めっき浴の溶融金属の流動性が安定し、被めっき
線への溶融金属の付着量が一定しめっき厚さが均一とな
る。ところが、溶融金属めっき浴に接する非酸化性ガス
相の含有酸素量が0.1vol%を超えてくると、めっ
き線の導出されるめっき浴面上の酸素の存在により溶融
めっき金属の流動性に変化が生じ始め、被めっき線への
溶融金属の付着量に変動を生ずるようになってくる。ま
た、本発明のめっき線の製造方法では、被めっき線への
溶融金属の付着量は、絞りダイスにより制御するのでは
なく、被めっき線が非酸化性ガス相と接する前記溶融金
属めっき浴面から垂直上方へと走行する際の濡れによっ
て制御するものであるので、被めっき線の線径が同一の
場合であれば、めっき浴面から垂直上方へと走行する被
めっき線の線速が速くなればなるほど被めっき線への溶
融金属の付着量は多くなり、被めっき線の線速に比例さ
せてめっき厚さを制御させることが出来る。
っき線製造装置1に基づき説明する。溶融めっきのため
の前処理(図示せず)を施された被めっき線W1は、非
酸化性ガス雰囲気の加熱炉8を通り、大気に触れること
なく直ちに溶融金属めっき浴2中に導入され、溶融金属
めっき浴2中のターン滑車7により垂直上方へと走行方
向を転向され、被めっき線W1の表面が溶融金属で完全
に濡れた状態となって溶融金属めっき浴2の浴面4から
この浴面4と接する非酸化性ガス相3中へ垂直上方に引
き上げられ、所要のめっき厚さが施された後冷却されて
めっき線W2となる。6は非酸化性ガス源(図示せず)
に接続された非酸化性ガス導入口である。使用される非
酸化性ガス相3は、N2 ,Ar,CO2 等の不活性ガス
或いはH2 ,CO等の還元性ガスの単相ガスでもよく、
またこれらのうちの2種類以上の混合ガスでもよい。
を形成するに最も大きな影響を及ぼす行程である、被め
っき線W1が溶融金属めっき浴2の浴面4から非酸化性
ガス相3中へ垂直上方に引き上げられるプロセスにおい
ては、非酸化性ガス相3中の酸素量が0.1vol%以
下に調節されていて溶融めっき金属の流動性が極めて安
定した状態となっているので、被めっき線W1がめっき
浴面4から引き上げられる際、被めっき線W1と溶融め
っき金属の濡れにより形成されるめっき浴面4の盛り上
がり部5が均一で安定な円錐形状をなす。この均一な円
錐形状の盛り上がり部5が被めっき線W1の安定しため
っき付着量と均一なめっき厚さを保証する。円錐形状盛
り上がり部5はめっき線速を上げれば上げる程大きくな
り、付着量は増大しめっき厚さは厚くなる。
す。 −実施例1− 溶融めっきのための前処理を施した線径0.414mm
の軟銅線を炉温550°Cの非酸化性雰囲気加熱炉を通
過させた後、260°Cに保持された溶融錫浴に導き、
この浴面から含有酸素量を0.001vol%に調節し
たN2 ガス相中へ垂直上方に引き上げ実施例1のめっき
線を得た。この時の線速は30m/分で10時間連続し
て製造した。 −実施例2− 非酸化性ガス相として含有酸素量が0.1vol%に調
節された77%N2 +3%H2 の混合ガス相を用い、線
速を50m/分とした他は実施例1と同一条件で製造し
実施例2のめっき線を得た。 −比較例1− 非酸化性ガス相として含有酸素量が0.2vol%のN
2 ガス相を用いた他は実施例1と同一条件で製造し比較
例1のめっき線を得た。 −比較例2− 非酸化性ガス相として含有酸素量が0.2vol%の7
7%N2 +3%H2 の混合ガス相を用いた他は実施例2
と同一条件で製造し比較例2のめっき線を得た。 −比較例3− 溶融めっきのための前処理を施した線径0.414mm
の軟銅線を炉温550°Cの非酸化性雰囲気加熱炉を通
過させた後、260°Cに保持された溶融錫浴に導き、
溶融錫浴中に配置した軸合わせダイスと溶融錫浴面上2
0mmの位置に配置した絞りダイスを通過させ比較例3
のめっき線を得た。軸合わせダイスには孔径0.416
mmの丸孔ダイスを用い、絞りダイスには孔径0.42
0mmの円形孔ダイスの内面に半径0.05mmの半円
凹溝を6個等間隔に形成した異形孔ダイスを用いた。こ
の時の線速は30m/分で10時間連続して製造した。 −比較例4− 線速を50m/分とした他は比較例3と同一条件で製造
し比較例4のめっき線を得た。
〜4のめっき線についてめっき付着安定性試験を行った
結果を表1に示す。なお、試験サンプルは各実施例およ
び各比較例とも操業開始時と10時間操業後の各々のめ
っき線から採取した。また、表1の測定項目は次の方法
により測定した。 (1)「めっき付着量」はめっき線1m当たりのめっき
層の質量を測定した。 (2)「平均めっき厚さ」はコクール法により測定し
た。 (3)「めっき偏肉度」はめっき線の断面を顕微鏡によ
り測定し、次式より求めた。 偏肉度=〔(最大めっき厚−最小めっき厚)/最小めっ
き厚〕×100% 表1の試験結果から見られる通り、本発明に基づく実施
例1,2のめっき線はめっき付着量、平均めっき厚さ、
めっき層の偏肉度とも長時間操業の間極めて安定してい
る。これに対し、比較例1,2のめっき線は長時間操業
の間にめっき付着量、平均めっき厚さにやや変動があ
り、めっき層の偏肉度も大きくなる傾向が見られた。更
に、比較例3,4のめっき線となると操業時間の経過と
ともにめっき付着量および平均めっき厚さが大きく変動
し、それに伴いめっき層の偏肉度も極めて大きなものと
なっていた。
被めっき線の引き上げられる溶融めっき金属浴表面付近
の雰囲気の酸素量を極めて少なく調節しているので、め
っき浴の溶融めっき金属の流動性が安定し、被めっき線
へのめっき付着量、平均めっき厚さに変動がなく、めっ
き層の偏肉のない高品質なめっき線を長時間安定して製
造することができる。また、めっき線の線速度を変更す
るだけでめっき厚さの制御ができ、めっき厚仕様の異な
るめっき線の製造が容易となる。
き線製造装置の説明図である。
線製造装置の説明図である。
絞りダイスの断面図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 溶融金属めっき浴へ導入された被めっき
線を非酸化性ガス相と接する前記溶融金属めっき浴面か
ら垂直上方へと導出することにより前記被めっき線外周
に金属めっきを施す溶融めっき線の製造方法において、
前記非酸化性ガス相の含有酸素量を0.1vol%以下
に調節したことを特徴とする溶融めっき線の製造方法。 - 【請求項2】 前記非酸化性ガス相がN2 ,Ar,CO
2 ,H2 またはCOの単相若しくは前記ガスの2種類以
上の混合相である請求項1記載の溶融めっき線の製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24850894A JP2967328B2 (ja) | 1994-09-16 | 1994-09-16 | 溶融めっき線の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24850894A JP2967328B2 (ja) | 1994-09-16 | 1994-09-16 | 溶融めっき線の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0885859A true JPH0885859A (ja) | 1996-04-02 |
JP2967328B2 JP2967328B2 (ja) | 1999-10-25 |
Family
ID=17179231
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24850894A Expired - Fee Related JP2967328B2 (ja) | 1994-09-16 | 1994-09-16 | 溶融めっき線の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2967328B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011058051A (ja) * | 2009-09-10 | 2011-03-24 | Hitachi Cable Ltd | 線材の溶融めっき方法 |
-
1994
- 1994-09-16 JP JP24850894A patent/JP2967328B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011058051A (ja) * | 2009-09-10 | 2011-03-24 | Hitachi Cable Ltd | 線材の溶融めっき方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2967328B2 (ja) | 1999-10-25 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CA2267621C (en) | Method of manufacturing porous electrode wire for electric discharge machining and structure of the electrode wire | |
US2294750A (en) | Metal coating | |
US3779056A (en) | Method of coating steel wire with aluminum | |
US5439713A (en) | Steel wire coated with Fe-Zn-Al alloys and method for producing the same | |
US3828723A (en) | Galvanizing apparatus for wire and the like | |
JPH0885859A (ja) | 溶融めっき線の製造方法 | |
CN109487307A (zh) | 一种镀锌钢丝及其制备方法 | |
JP2002126950A (ja) | ワイヤ放電加工用電極線の製造方法 | |
US2320129A (en) | Metal coating | |
EP0329611A1 (fr) | Procédé de revêtement en continu d'un substrat filiforme d'acier par immersion de ce substrat dans un bain de métal de revêtement en fusion | |
CA2030914C (en) | Method for estimating the press formability of galvannealed steel sheets by x-ray diffraction | |
KR100738833B1 (ko) | 착색 도장용 무광택 아연도금철선의 제조 장치 및 그 방법,그리고 상기 방법 및 장치로 제조된 아연도금철선 | |
JPH03260045A (ja) | 銅線への容融めっき方法 | |
JPS6244563A (ja) | 亜鉛−アルミニウム合金めつき鋼線の製造方法 | |
JPH05287491A (ja) | 溶融めっき線の製造方法および装置 | |
KR100481950B1 (ko) | 흑연 코팅 방전 가공용 전극선 제조방법 | |
JPH0539555A (ja) | 線材の溶融めつき方法 | |
JP2002105613A (ja) | 表面平滑性に優れた合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法 | |
JPS59159977A (ja) | 亜鉛めつき鉄系金属製品およびその製造法 | |
JPH02295626A (ja) | 耐食めっき鋼線の製造方法 | |
JPH05306453A (ja) | 高強度めっき鋼線材の製造法 | |
JPH01201453A (ja) | 無酸素銅被覆ジルコニウム銅線の製造方法 | |
JPH04176853A (ja) | プレス成形性および耐パウダリング性の優れた合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法 | |
JPS60127068A (ja) | ディップフォ−ミング法 | |
KR20010112968A (ko) | 자동차 외판용 고선영 합금화 용융아연도금강판의 제조방법 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 9 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080820 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 10 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090820 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100820 Year of fee payment: 11 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110820 Year of fee payment: 12 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120820 Year of fee payment: 13 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130820 Year of fee payment: 14 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |