JPH0884567A - 改良小麦粉及びそれを使用した焼菓子の製造法 - Google Patents

改良小麦粉及びそれを使用した焼菓子の製造法

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JPH0884567A
JPH0884567A JP6259861A JP25986194A JPH0884567A JP H0884567 A JPH0884567 A JP H0884567A JP 6259861 A JP6259861 A JP 6259861A JP 25986194 A JP25986194 A JP 25986194A JP H0884567 A JPH0884567 A JP H0884567A
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JP
Japan
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flour
baked confectionery
wheat flour
modified
dough
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Pending
Application number
JP6259861A
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English (en)
Inventor
Kazuhisa Sugimoto
和久 杉本
Yoshifumi Okamura
喜史 岡村
Yoichi Nagamori
陽一 長森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ezaki Glico Co Ltd
Original Assignee
Ezaki Glico Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 膨化および口あたりに優れた焼菓子を製造す
るのに好適な小麦粉を得る。 【構成】 小麦粉にキシラナーゼを添加処理を施すこと
により小麦粉中の多糖類を適度に分解し、目的物を得
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は加工適性が良好であり、
焼菓子類の最終製品に優れた食感、膨化性および口溶け
を付与することのできる改良小麦粉に関するものであ
り、更にはそれを利用した焼菓子の製造法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術とその問題点】本願において加工適性が良
好であるというのは焼菓子の製造工程において生地に適
度の伸展性、粘弾性があり、生地の切れ、ダレ、べたつ
きが起こらないことを言う。
【0003】従来、焼菓子類の製造においては、焼き上
がり後の製品の食感が良好で且つ加工適性の良好な小麦
粉が求められていたが、そういう小麦粉の供給には限度
がありまた高価であった。
【0004】従って、一般の小麦粉に酸化剤、バイタル
グルテン、還元剤、プロテアーゼ等を添加し、混合中に
形成されたグルテンのネットワークを適当に増強又は切
断する方法や、アミラーゼを添加し、小麦粉中の澱粉を
分解することによって焼成の際に悪影響を及ぼす損傷澱
粉を分解したり、焼成後の老化を防止することが行なわ
れてきているのは周知のとおりである。
【0005】しかし酸化剤処理やバイタルグルテン添加
処理においては生地形成における主要成分であるグルテ
ンが必要以上に強固に形成されるため,生地の伸展性に
問題がある。またプロテアーゼや還元剤処理においては
グルテンが分解されることによる生地ダレや生地ぎれが
発生し易い。アミラーゼ処理においては澱粉の分解によ
り生成する短鎖アミロースによる生地のベタツキが生じ
易い。従って従来の方法ではいずれも成形困難になると
いう欠点が生じやすく、加工適性上問題があった。
【0006】またこれらの理由から、添加することので
きる薬剤量や処理時間には制限があり、その結果改良さ
れる食感の変化もその制限の範囲内のものであった。そ
こで、加工適性を維持しつつ食感を改良することが強く
望まれていた。
【問題を解決するための手段】
【0007】本発明者らは鋭意研究を重ね、生地混合前
に小麦粉のみにキシラナーゼを作用させることにより、
これらの欠点をなくし、加工適性を維持しつつ、サクサ
クした、かつ口溶けの良い食感を得るような改良を可能
としたものである。
【0008】本発明を実施するには、原料小麦粉100
重量%にキシラナーゼを溶解した150重量%(以下、
重量%を単に%で表示する)以上、好ましくは150%
以上500%以下の加水を行なう。原料となる小麦粉の
種類は特に問わない。目的とする焼菓子に応じて薄力
粉、中力粉、強力粉、全粒粉等が使用できる。加水後、
撹拌して懸濁液とする。撹拌の方法は酵素反応に支障の
ない均一な懸濁液が得られる方法であれば特に制限され
ない。
【0009】本発明においてキシラナーゼは、水1l当
たり30単位以上15000単位以下、好ましくは50
単位以上10000単位以下、更に好ましくは200単
位以上4000単位以下(活性測定法は後述のとお
り)、添加して使用する。酵素処理を行なう場合、処理
条件は酵素の起源および添加量に応じて調節する必要が
あるが、一般に処理温度は15℃以上,好ましくは20
℃以上であって、50℃以下、好ましくは40℃以下、
更に好ましくは35℃以下とする。処理時間は30分以
上であって、12時間以下好ましくは6時間以下、更に
好ましくは2時間以下とすることができる。処理の評価
は例えば、処理後の小麦粉を用いて作成した焼き菓子製
品の官能評価によって行なうことができる。
【0010】このようにして酵素処理を行なった混合物
は必要に応じてすみやかに乾燥する。乾燥の方法として
は凍結乾燥、熱風乾燥、噴霧乾燥、流動層乾燥、ドラム
乾燥等の方法があるが、特に凍結乾燥、噴霧乾燥が望ま
しい。
【0011】キシラナーゼの活性評価方法は以下に述べ
る方法による。すなわちキシラン1%懸濁液0.5ml
(pH7.0、0.1M phosphate buf
ferを含む)に適当に希釈した酵素液0.5mlを加
え、40℃の条件下10分間反応後、Somogyi−
Nelson法で生成する還元糖量を定量する。この条
件で1分間にキシロースとして1μmolを生成する酵
素力を1単位とする。
【0012】
【作用】小麦粉中にはペントザンと呼ばれるアラビノキ
シランの1種である多糖類が通常1〜2%含まれてお
り、水を吸収して粘質物に変化するため焼菓子の膨張や
口当たりに悪影響を与える。しかし、単に澱粉を水に洗
い流すだけでは、その他の焼菓子焼成段階におけるテク
スチャー形成に必須の澱粉をも洗い流してしまう。そこ
で、本発明のようにキシラナーゼを小麦粉に作用させる
と、このペントザンを分解し、焼き上がり製品の膨張、
食感、口溶けを改良することができる。
【0013】加水率が少ないと酵素反応を均一に行なう
ための懸濁が行ないにくいために所期の目的が達成され
ない。またあまり加水量が多くなると乾燥工程に長時間
を要し、かつ酵素濃度が低くなり、使用酵素量が必要以
上に多くなる。
【0014】
【発明の効果】本発明の改良小麦粉で従来の小麦粉の1
部または全部を置換して、常法によってビスケット類、
クラッカー類、パイ類等の焼き菓子類を製造すると、従
来の小麦粉を用いて製造した場合に比較し、体積が大き
く、食感等が非常に良好なものが得られる。すなわち従
来の小麦粉の10%以上を本発明の改良小麦粉で置換す
ることにより良い結果が得られる。
【0015】さらに生地混合工程時に直接酵素を作用さ
せず、小麦粉のみに事前に酵素を作用させる本願の考案
は、一度に大量の処理が可能となるため、反応時間を長
時間としても焼菓子の生産性にあまり影響を与えない。
また、微量の添加物となりがちな酵素の添加作業におい
ても、大量処理により均一な分散を期待でき、本願の改
良小麦粉を使用すれば、均質な焼菓子を生産することが
可能となる。
【0016】
【実施例】以下に実施例により本発明をさらに詳細に説
明する。
【0017】(実施例1)原料となる中力小麦粉(水分
14.0%)100重量部(以下、単に部と云う)に水
150部およびカビ由来のキシラナーゼ製剤であるセル
ロシンHC100(阪急バイオインダストリー社)を小
麦粉1Kg当たり1500単位加え、製パン用ミキサー
を用いて回転数126rpmで150分間、室温で混合
し乳状物を得た。次いでこの乳状物をすみやかに凍結乾
燥し、焼菓子類の加工適性に優れた改良小麦粉(水分5
%)を90部得た。
【0018】(実施例2)上記の方法で得られた改良小
麦粉によって下記配合中の小麦粉100%を置換したも
のをもちいて常法によりクラッカーを試作した。また、
全く置き換えのない小麦粉を用いて同様に製造したもの
を比較例とした。焼成後製品について体積の測定および
試食評価を行なった結果を表1に示す。
【0019】(配合) 小麦粉(中力) 150部 砂糖 5部 異性化糖 2部 マーガリン 15部 食塩 1部 イースト 3部
【0020】
【表1】

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キシラナーゼで酵素処理したものである
    ことを特徴とする改良小麦粉
  2. 【請求項2】 小麦粉1Kgに対し,キシラナーゼを4
    5単位以上75000単位以下の範囲で使用したもので
    あることを特徴とする請求項1に記載の改良小麦粉
  3. 【請求項3】 キシラナーゼで酵素処理した改良小麦粉
    を使用することを特徴とする焼菓子の製造法
JP6259861A 1994-09-16 1994-09-16 改良小麦粉及びそれを使用した焼菓子の製造法 Pending JPH0884567A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003000165A (ja) * 2001-06-22 2003-01-07 National Agricultural Research Organization 加熱変性小麦粉及びその小麦粉を用いた食品素材、食品
WO2016055425A1 (en) * 2014-10-06 2016-04-14 Nestec S.A. Process, product and method

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JP2003000165A (ja) * 2001-06-22 2003-01-07 National Agricultural Research Organization 加熱変性小麦粉及びその小麦粉を用いた食品素材、食品
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