JPH0884561A - 気泡入り氷菓の製造法 - Google Patents

気泡入り氷菓の製造法

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JPH0884561A
JPH0884561A JP6223301A JP22330194A JPH0884561A JP H0884561 A JPH0884561 A JP H0884561A JP 6223301 A JP6223301 A JP 6223301A JP 22330194 A JP22330194 A JP 22330194A JP H0884561 A JPH0884561 A JP H0884561A
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Japan
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mannan
bubble
hydrate
frozen
gel
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JP6223301A
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English (en)
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Nobuhisa Kawano
信久 川野
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 常時一定の氷の微粒子を維持する低温管理を
必要とする工程および流通上の問題点を免れたアイスク
リーン様氷菓の製造法の開発。 【構成】 グルコマンナンを気泡形成剤として使用する
ことを特徴とする気泡入り氷菓の製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、粘性多糖類グルコマン
ナンの特性を活用する気泡入り氷菓の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、従来、アイスクリーンと
呼ばれる氷菓が知られ、愛好されている。このアイスス
クリーンは冷凍状態でありながらも全面的に固い氷結状
態とはならず、例えばスプーンで容易にすくい取り、口
中に入れると瞬間的に溶ける極めて食用に簡便な氷菓で
ある。然しながら、このアイスクリーンの氷菓は、常時
一定の氷の微粒子を維持する低温管理を必要とする製造
または流通上の問題点があり、また氷の微粒子からなる
氷菓なので物性の維持に問題があり、容易には商品化さ
れ難いのが現状である。
【0003】また、例えば、糖液により自由水を減少さ
せた溶液に生菓子を封入して製品ライフを維持するもの
が市販されており、またこれを冷凍した氷菓もあるが、
食用するには解凍した後、食用するという不便性が存在
する。また、このように冷凍した氷菓は全面的に固く氷
結するか、或いはミゾレ状の小粒に氷結した状態であ
り、更には、ねっとりした糊状であるなど、いずれも、
アイスクリーン様の爽やかな口当たりの氷菓ではない。
【0004】特に、アイスクリームの様に乳脂肪分が多
用される製品は糊状の物性となり、更に冷凍すると全面
的に硬く氷結するために、製品の食用には提供時に特別
のタイミングを要するなど、食用に不便性があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】換言すれば、従来、冷
凍した氷菓は製造者と販売者の製品ライフに関する都合
に密接に関係する製品であり、食用においては解凍後に
食用するという不便を伴っている。例えば、砂糖により
自由水を減少させた糖液に菓子を封入して製品ライフを
保持する水菓子を冷凍して氷菓とする場合は、全面的に
硬く氷結するため、食用するには解凍した後となる不便
が伴ない、ミゾレ状の小粒に氷結した製品の場合は、そ
の食味は単なる氷菓の域を出ないものであり、さらに、
ねっとりした糊状の物性となる製品の場合では、脂肪分
が冷菓の爽やかさを著しく減退させるなどの問題点があ
る。
【0006】このような従来技術の背景下に、本発明
は、従来のアイスクリーンの製造上及び物性維持上の、
先に述べた問題点を免れ、また食用の提供時に特別のタ
イミングを要せず、しかも食味の優れた気泡入り氷菓の
製造法を開発し、提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前項記載の
目的を達成するため、従来のアイスクリーンの物性を有
し、しかも従来のアイスクリーンに伴う問題点を免れた
気泡入り氷菓(アイスクリーン様の氷菓)の製造技術に
ついて鋭意研究を続けた結果、粘性多糖類のグルコマン
ナンの水和物を冷凍前の原材料に混和し、撹拌して気泡
を抱き込ませることで、換言すれば、グルコマンナンを
気泡形成剤として使用することで、そのような目的を達
成することができることを見い出し、このような知見に
基いて本発明を完成するに至った。
【0008】すなわち、本発明は、グルコマンナンを気
泡形成剤として使用することを特徴とする気泡入り氷菓
の製造法に関する。
【0009】以下、本発明を詳細に説明する。
【0010】先ず、気泡形成剤として使用するグルコマ
ンナンについて説明する。
【0011】サトイモ科の植物であるコンニャク芋は、
その球茎中に多糖類のグルコマンナン、その他のマンナ
ン類を多量に含有しており、これらは総括してコンニャ
クマンナンと称されることがある。
【0012】気泡形成剤として使用するグルコマンナン
(以下、単に「マンナン」と略称することがある)は、
コンニャクマンナン(市販のこんにゃくの原料であると
ころから、こんにゃく精粉、と呼ばれることもある)の
形態であってもよいことはもちろんである。
【0013】本発明において使用すべきマンナンは、粉
末状のものが好ましく、製品に異味異臭を付することの
ない精製度を有する必要のあることはいうまでもない。
【0014】なお、マンナンとしては、本発明者の発明
に係る特開平5−38263号公報に開示の即溶解性グ
ルコマンナン組成物の形態のものが好ましい。
【0015】次に、このようなグルコマンナンを気泡形
成剤として使用する仕方を説明する。この仕方は、例え
ば、マンナン水和物のゲルを作成し、これと他の氷菓の
原料の混合物とを合し、撹拌して気泡の導入を行ない、
最後に冷凍して気泡入り氷菓の製品とする。差支えなけ
れば、マンナン水和物のゲルを別途作成することなく、
マンナンを含む全原料を一挙に撹拌混合して気泡の導入
を図り、次いで冷凍することもできる。
【0016】マンナン水和物のゲルを作成するには、特
別の困難はなく、例えば、マンナンに適当量の水を加え
て膨潤させてマンナン水和物とし、これに水酸化カルシ
ウムなどの(懸濁液などの形態の)凝固剤を加え、加熱
すればマンナン水和物のゲルとなる。
【0017】周知の如く、マンナンの水和物は、アルカ
リ性化合物に接触するとゲル化する。その生成した水和
ゲルを加温すると不可逆的弾性ゲルとなり、我が国の伝
統的食品であるコンニャクができる。
【0018】詳述すると、コンニャク製造の場合、例え
ばねマンナンは水中撹拌の後、マンナン粒子が完全に溶
解(粒子の目開きともいう)するための放置時間を凡そ
60〜120分間程度必要とし、次に凝固剤を添加して
十分に混練する。その後に加温して不可逆的ゲルを得る
一連の必須工程を経てマンナンの特性を食材に活用する
のである。
【0019】従来、マンナンの特性を食材に活用した食
品にはコンニャク以外にもあるが、その製造過程には、
いずれも、コンニャク製造におけると同様の必須工程を
必要とする。その結果、目開きのための放置時間や凝固
剤の添加、混練の必須工程が支障となって、マンナン特
性の効果的なイメージを利用するのみで、本格的な食材
への活用に至っていない。
【0020】先に挙げた即溶解性グルコマンナン組成物
の形態のマンナンの場合は、この組成物と凝固剤粉末と
を粉体混合することができ、これに水を加えて撹拌し、
加熱することでマンナン水和物のゲルを作成することが
できるので、上のような放置時間や凝固剤添加混練が不
要となる利点がある。
【0021】マンナン水和物の作成に際しては、膨潤を
促進するために若干加熱することも可能である。これを
ゲル化するための凝固剤の使用量や加熱温度には特別の
制限はなく、コンニャクク製造の場合に準じあるいは後
掲実施例を参照することにより、当業者であれば具体的
実際の場において容易に適当な使用量や加熱温度を定め
ることができる。
【0022】マンナン以外の氷菓の原料にも特別の制限
はな、従来の気泡入り氷菓または気泡入りとすることも
望まれるもしくは好ましい氷菓の原料は、その組成を含
めてそのまま本発明の気泡入り氷菓の原料とすることが
できる。このような原料として、アイスクリーム、アイ
スキャンデー、シャーベットなどの原料を挙げることが
でき、具体的には牛乳、果汁、水などの水分の他に砂
糖、糖蜜、水あめなどの甘味料;酒石酸、リンゴ酸、ク
エン酸などの酸味料;卵白などの蛋白質;香料;等を挙
げることができる。
【0023】これらの原料から所望の製品に適当なもの
を選択し、混合し、これとマンナン水和物のゲルとを合
し、撹拌して気泡を導入する。この撹拌は高速撹拌の好
ましいことは言うまでもなく、そうすることで結果的に
多量の気泡を呼び込む。
【0024】従来の気泡入り氷菓の原料に既に気泡形成
剤が含まれている場合でも、所望により本発明の気泡形
成剤を併用することにより気泡を改質することができ
る。このような併用により、気泡は呼び込まれたものと
マンナンが抱え持つものとが混在する状態となるからで
ある。
【0025】本発明の気泡入り氷菓の製造法は、グルコ
マンナン特有の粘性を活用して、気泡を抱え込んだ物性
として完成したもので、例えば糖度が高い、脂肪分が多
いなどの理由によって気泡の抱え込みが困難である場
合、グルコマンナン水和物の水分濃度を調整し、或いは
該水和物の使用量を調整するなどして極めて容易に対応
することができる。
【0026】最後に、撹拌により、気泡を呼び込んだ原
料を冷凍する。
【0027】冷凍は、原料変性の抑制および物性維持の
見地から急速冷凍が好ましく、また、冷凍温度は、呼び
込んだ気泡が消失することもあるので、気泡が混入した
性状の維持される温度とする。この温度は、原料の組成
にもよるが、−5〜−35℃である。そして、例えば−
30℃付近で冷凍すると自由水が氷結するためにシャー
ベット状態に空洞が残存し、全面的な硬い氷結状態とは
ならない。
【0028】なお、最終的に加熱殺菌した原料を所定の
小容量の容器に適量収納して冷凍に付する場合は、容器
入りの製品となるので食品衛生上からも極めて良好な製
品が完成する。
【0029】
【実施例】以下、実施例を掲げて本発明を更に説明す
る。
【0030】実施例1 マンナン10gを水400gに加え、15分間撹拌し、
約60分放置して膨潤を図り、得られた水和物にCa
(OH)2 の0.004%懸濁液50mlを添加して約
1分間撹拌した後、これを約100℃に加熱しながら約
5分間撹拌混練し、次いで放冷してマンナン水和物のゲ
ルを調製した。
【0031】このゲルと、グラニュー糖20g、水あめ
40gおよび卵白生20g(合計80g)を水150g
に加え、ハンドミキサーで約30秒間撹拌することで別
途調製した混合液とを合し、同じハンドミキサーで約3
分間急速撹拌(約360rpm)を続けて気泡の導入を
図り、これを丸形の樹脂容器5個に各1個に120gづ
つ充填して自然放冷した後、4℃付近まで予備冷却し、
次いで−22℃に急速冷凍した。
【0032】このものは、白色の気泡体からなる泡雪状
の氷菓であり、−22℃の低温冷凍にも拘らず、スプー
ンで容易にすくい取ることができた。
【0033】比較例1(マンナン水和物のゲルを使用し
ない氷菓) グラニュー糖60g、水あめ120gおよび卵白生60
g(合計240g)に水450gを加え、同じハンドミ
キサーで2分間撹拌して泡立てながら気泡の導入を図
り、次に、実施例1におけると同様に、丸形の樹脂容器
5個に各1個に120gを充填した後、4℃付近まで予
備冷却し、次いで−22℃に急速冷凍した。
【0034】このものは白色して気泡導入も多いが、全
面的に硬く凍結し、直ちに食用することは困難であり、
解凍後に食用する従来の氷菓と同様であった。
【0035】また、事前に気泡を導入したにも拘らず、
−20℃での凍結では気泡が混入した性状の維持は得ら
れないことも確認した。
【0036】実施例2(即溶解性グルコマンナン組成物
を使用する氷菓) 即溶解性グルコマンナン組成物に粉末水酸化カルシウム
を粉体混合したもの(200メッシュパスの微粉末マン
ナン8.8重量部、グアガム0.2重量部、デキストリ
ン0.3重量部、その他増粘多糖類0.52重量部およ
び水酸化カルシウム0.18重量部の組成)15gに水
450gを加えて撹拌した後これを100℃で5分間加
熱し、放冷してマンナン水和物のゲルを調製した。この
際、実施例1におけると異なり、マンナンの放置膨潤と
アルカリ懸濁液の添加工程は不要であった。
【0037】これと、実施例1におけると同様にしてグ
ラニュー糖20g、水あめ40gおよび卵白生20g
(合計80g)ならびに水150gを使用して別途調製
した混合液とを合し、以下、実施例1におけると同様に
して気泡入り氷菓を試作した。
【0038】このものは、実施例1におけると同様に、
スプーンで容易にすくい取ることができた。
【0039】実施例3(牛乳を使用する氷菓) 実施例2における全く同様にしてマンナン水和物のゲル
を調製した。
【0040】これと、グラニュー糖30g、卵白生20
gおよび牛乳420g(合計470g)をハンドミキサ
ーで2分間撹拌し、次に弱火にかけて2分間加熱して別
途調製した混合液とを合し、以下、実施例1におけると
同様にして気泡入り氷菓を試作した。
【0041】このものは、気泡を抱え込んで白濁し、低
温冷凍にも拘らず全面的に硬く氷結しないもので、スプ
ーンで容易にすくい取ることができた。
【0042】
【発明の効果】本発明の気泡入り氷菓の製造法によれ
ば、−18℃〜−30℃付近の低温冷凍による製品であ
っても、全面的な硬い氷結状態にはならない。そのた
め、解凍して食用するという不便性が解消された。例え
ば、アイスクリームなどのような、脂肪分や糖分の多い
製品であっても、微小の気泡を多量に呼び込み、しかも
それを維持した状態の冷凍品であるため、食用に供する
ときはそのままスプーンで容易にすくい取ることができ
る。
【0043】また、本発明の気泡入り氷菓の製造法に従
い、牛乳にマンナン水和物のゲルを混和して冷菓に製品
化すれば、ラクトアイスに多量の微小気泡を呼び込んだ
性状のような新製品とすることができる。牛乳はその生
産過剰から新規需要による使途拡大が唯一の課題とされ
ているが、本発明によれば、この牛乳を原料に従来にな
い爽やかな気泡入り氷菓の新製品を製造することができ
る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 グルコマンナンを気泡形成剤として使用
    することを特徴とする気泡入り氷菓の製造法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の方法によって製造された
    ことを特徴とする気泡入り氷菓。
JP6223301A 1994-09-19 1994-09-19 気泡入り氷菓の製造法 Pending JPH0884561A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007159471A (ja) * 2005-12-13 2007-06-28 Asahi Breweries Ltd 起泡性炭酸飲料

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007159471A (ja) * 2005-12-13 2007-06-28 Asahi Breweries Ltd 起泡性炭酸飲料

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