JPH0883334A - 設備図面からの電柱の支線方向及び支柱方向自動認識システム - Google Patents

設備図面からの電柱の支線方向及び支柱方向自動認識システム

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JPH0883334A
JPH0883334A JP6219111A JP21911194A JPH0883334A JP H0883334 A JPH0883334 A JP H0883334A JP 6219111 A JP6219111 A JP 6219111A JP 21911194 A JP21911194 A JP 21911194A JP H0883334 A JPH0883334 A JP H0883334A
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Application number
JP6219111A
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English (en)
Inventor
Toshihiro Yazawa
利弘 矢澤
Yasuto Nakajima
慶人 中島
Minoru Tanaka
稔 田中
Hirobumi Iba
博文 伊庭
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Central Research Institute of Electric Power Industry
Tohoku Electric Power Co Inc
Original Assignee
Central Research Institute of Electric Power Industry
Tohoku Electric Power Co Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電柱を支持する支線及び支柱の設置方向を自
動認識でき、その結果を簡単に確認してその修正や追加
等を短時間で容易に行なえるようにする。 【構成】 画像読取手段Aによって設備図面の画像をイ
メージデータとして読み取り、電柱シンボル抽出手段C
で電柱シンボルを抽出し、その各電柱に対して支線/支
柱シンボル抽出手段D,D′により設備情報読込手段B
で読み込んだ設備情報を参照して支線/支柱候補を抽出
する。そして、支線/支柱方向認識手段E,E′によっ
てその支線/支柱候補の線分形状及び電線の合成張力を
打ち消す方向との比較により支線/支柱方向を認識し、
その認識結果を認識結果確認修正手段F,F′により一
覧表示して、指示手段Gによる修正を可能にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電力の配電設備や電
話の公衆回線設備などの多数の電柱を有する設備の設備
図面から、その設備に関する情報を記録した設備マスタ
の設備情報を利用して、支線又は支柱を有する電柱の支
線方向又は支柱方向を自動的に認識し、コンピュータが
処理できるデータを作成するための電柱の支線方向自動
認識システム、及び支柱方向自動認識システムに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、各電力会社が所有する電柱及び
配電線などの架空配電設備は膨大な量からなる設備であ
るので、これら設備の管理業務を効率化できれば、管理
経費の節減など大きな効果が期待できる。また、顧客に
直結している配電設備情報を有効に活用することによっ
て、顧客へのサービスの向上も期待できる。
【0003】そのため、従来は設備台帳に記載されてい
た架空配電設備情報、すなわち配電設備図面の図面番
号、その配電設備図面上に存在する各電柱の電柱識別コ
ード,電柱種別,支線又は支柱の有無,電柱同士の接続
関係,及び隣接する電柱までの距離等を含む配電設備情
報を、コンピュータで処理可能なデータとして配電設備
マスタに記録して、既にデータベース化している。
【0004】しかし、電柱等の架空配電設備の地理的な
実在位置や設置状況の管理については、いまだ手描きの
紙図面である配電設備図面(配電線路図)に基づいて行
なわれているのが一般的である。例えば、配電設備の新
設、更新などの業務を行なう際、該当する箇所を含む配
電設備図面から該当箇所の抜き写しを取り、そこへどの
ように工事するかを朱書きするなどして工事指示書を作
成する。これを基に工事業者への発注がなされ、工事終
了後は、あらためて手描きにより配線設備図面を修正す
るという具合に、すべてが手作業で行なわれており、業
務効率化のネックとなっている。
【0005】そこで近年、配電設備図面から電柱の実在
位置の情報を取り出してコンピユータに記憶させ、設
計,積算,設備管理等に利用することも試みられてい
る。配電設備図面の情報もコンピュータ内に取り込むこ
とができれば、工事に伴う図面の取り出しや修正といっ
た図面に関する直接的な作業のみならず、電力会社によ
る工事指示書の作成、工事業者へのオンライン工事発
注、工事業者においても資材の見積り、発注元電力会社
への落成報告,検査など一連の流れを全般的に管理する
システムを構築できる。
【0006】このようなシステムを実現するためには、
配電設備図面から必要な情報、例えば各電柱の位置やそ
の支線及び支柱の方向等の情報を、コンピュータで処理
可能なデータとして、いかに低コストで入力することが
できるかにかかっている。そこで、本発明者等は、配電
設備図面から読み取った画像情報と、上述のように既に
電力会社が設備管理に用いているデータベースである設
備マスタからの電柱に関する情報とを利用して、図面上
の各電柱の位置情報を精度よく認識して、各電柱シンボ
ルに対する電柱識別コードの自動付与もできるようにし
た電柱自動認識システムを既に開発した。
【0007】この電柱自動認識システムによれば、従来
のように配電設備図面の描き直しをしなくても、既存の
配電設備図面からそこに存在する各電柱の地理的な位置
情報を精度良く認識し、その各電柱シンボルに対する電
柱識別コードの付与も自動的に行なえるので、人手の関
与が少なくなり、入力コストを大幅に低減できる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この電
柱自動認識システムによっても、配電設備図面上の各電
柱の位置情報を取り出してデータベース化することはで
きるが、その電柱に架線の張力によって傾かないように
支線又は支柱が設けられている場合に、その支線方向又
は支柱方向の情報を取り出すことはできなかった。
【0009】設備図面上の電柱の支線及び支柱の方向
も、電柱を有する設備の情報として極めて重要である
が、その支線及び支柱シンボルの抽出及びその方向認識
が困難なため、これまでデータベースへの取り込みがな
されていなかった。仮に、配電設備図面から電柱の支線
及び支柱の方向も取り出してコンピュータに入力しよう
とすると、従来の電柱の位置情報入力の場合と同様に次
のような方式を採用することが考えられる。
【0010】1.配電設備図面から各電柱の支線及び支
柱の有無、有る場合はその方向を人間が判断してデジタ
イザやキーボードから入力する方式、 2.既存の配電設備図面から電柱シンボルと電柱識別コ
ードと支線及び支柱の方向だけを記載した新たな図面を
作成して、その図面を自動認識して各電柱の支線又は支
柱の方向を決定する方式。 3.配電設備図面上の電柱,電線,電柱識別コード,支
線及び支柱など図面内の全ての設備シンボルをコンピュ
ータで画像処理及びOCR技術等を用いて自動認識し、
その認識結果を配電設備マスタのもつ情報と比較して認
識の誤りを見つける方式。
【0011】しかしながら、1と2の方式は人間の手作
業による指定操作あるいは図面の作り直しを必要とする
ため、電柱の支線方向及び支柱方向の入力に多大な時間
と労力がかかるという問題がある。
【0012】3の方式は、設備シンボルの認識はすべて
コンピュータが行なうので、各電柱の存在位置の認識と
同時に支線又は支柱がある場合にはその方向を認識する
こもできるはずであるから人手はかからないように思え
るが、現状の技術では、手描き図面に必ず存在する線分
の掠れ,重複,交錯などに対応する十分な能力がなく、
誤認識や認識不能なものがかなり発生する。従って、そ
の認識結果を配電設備マスタのもつ情報と比較して認識
の誤りを見つけても、その誤りを人手で修正したり認識
できなかったものを追加入力しなければならないが、そ
の作業が容易でなく、結局多大な入力コストがかかって
しまうという問題がある。
【0013】この発明は、このような問題を解決するた
めになされたものであり、上述した配電設備図面や電話
の公衆回線設備図面などの電柱を有する設備の既存の設
備図面から、そこに存在する電柱に支線又は支柱がある
場合にその支線方向又は支柱方向を高精度で認識でき、
且つその認識結果の確認を簡単に行なうことができ、誤
認識や未認識があった場合には、その修正や追加を短時
間で容易に行なえるようにすることを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】この発明は上記の目的を
達成するため、図1の(a)及び(b)に機能ブロック図で
示すように構成した、設備図面からの電柱の支線方向自
動認識システム及び支柱方向自動認識システムを提供す
る。
【0015】図1の(a)に示す電柱の支線方向自動認識
システムは、地図上の実在位置に対応して電柱とその
及び電柱間の架線を含む設備のシンボルと電柱識別コ
ードが描かれた設備図面の画像をイメージデータとして
読み取る画像読取手段Aと、
【0016】上記設備図面の図面番号と、その設備図面
上に存在する各電柱の電柱識別コード及び支線の有無,
電柱同士の接続関係,及び隣接する電柱までの距離を含
む設備情報が記憶された設備マスタから、画像読取手段
Aで読み取った設備図面の前記設備情報を読み込む設備
情報読込手段Bと、画像読取手段Aによって読み取った
イメージデータを画像処理して電柱シンボルをその位置
情報と共に抽出する電柱シンボル抽出手段Cと、
【0017】該手段Cによって抽出された電柱シンボル
から、設備情報読込手段Bによって読み込んだ設備情報
により支線を有するとされている電柱の電柱シンボルの
みを抜き出し、画像読取手段Aによって読み取ったイメ
ージデータ中の該抜き出した各電柱シンボルの周囲の画
像をデータ処理して、所定の長さ範囲内で矢印形状と判
断できる短小線分を支線シンボルの候補として抽出する
支線シンボル抽出手段Dと、
【0018】上記抜き出された各電柱と架線で接続され
た隣接する他の電柱との間の距離と架線の張設方向とか
ら、該各電柱に加わる架線の張力の合成ベクトルを求
め、上記抽出された支線シンボルの候補の中から、上記
合成ベクトルの方向と反対の方向に所定の角度範囲内で
最も近い方向の支線シンボルの方向を支線方向として認
識する支線方向認識手段Eとを備えている。
【0019】さらにこの電柱の支線方向自動認識システ
ムにおいて、支線方向認識手段Eによる支線方向認識処
理後に、支線を持つ各電柱毎に、該電柱とその周囲の小
エリアのイメージ画像と、その各電柱の電柱シンボル及
び認識された支線方向又は未認識の場合は仮の方向を示
す方向シンボルとを並べた小ウインドウを、支線方向認
識手段Eによる認識の確信度が低い順に一覧表示し、そ
の小ウインドウのいずれかが指示手段Gによって指示さ
れると、該指示された小ウインドウの上記イメージ画像
を拡大してウインドウ表示し、支線方向の修正,追加,
又は削除を可能にする認識結果確認修正手段Fを設ける
とよい。
【0020】その場合、認識結果確認修正手段Fに、上
記小ウインドウを支線方向認識手段Eによる認識の確信
度が低い順に一覧表示する際に、支線方向認識手段Eに
よって方向認識がきなかったか方向認識の確信度が低か
った支線を持つ電柱シンボルを有する小ウインドウを、
方向認識の確信度が高かった支線を持つ電柱シンボルを
有する小ウインドウとは背景色を異ならせるか輝度を異
ならせて強調表示する手段を設けるとよい。
【0021】さらに、この認識結果確認修正手段Fに、
指示手段Gによって指示された小ウインドウのイメージ
画像を拡大してウインド表示する際に、該小ウインドウ
に表示した電柱シンボル及び方向シンボルを拡大して上
記拡大したイメージ画像に重ねて表示し、指示手段Gに
よって上記方向シンボルが指示された後、該方向シンボ
ルを上記電柱シンボルの回りに回転させて該方向シンボ
ルの方向を支線方向として設定可能にする手段を設ける
とよい。
【0022】図1の(b)に示す電柱の支柱方向自動認識
システムは、(a)に示した上記電柱の支線方向自動認識
システムと、画像読取手段A,設備情報読込手段B,及
び電柱シンボル抽出手段Cを備える点は同じである。但
し、画像読取手段Aが読み取る設備図面及び設備情報読
込手段Bが読み込む設備情報には支柱の情報が含まれ
る。そして、(a)における支線シンボル抽出手段Dと支
線方向認識手段Eに代えて、支柱シンボル抽出手段D′
と支柱方向認識手段E′を備えている。
【0023】支柱シンボル抽出手段D′は、電柱シンボ
ル抽出手段Cによって抽出された電柱シンボルから、設
備情報読込手段Bによって読み込んだ設備情報により支
柱を有するとされている電柱の電柱シンボルのみを抜き
出し、画像読取手段Aによって読み取ったイメージデー
タ中の該抜き出した各電柱シンボルの周囲の画像をデー
タ処理して、所定の長さ範囲内でT字形状と判断できる
短小線分を支柱シンボルの候補として抽出する手段であ
る。
【0024】支線方向認識手段Eは、上記抜き出された
各電柱と架線で接続された隣接する他の電柱との間の距
離と架線の張設方向とから、該各電柱に加わる架線の張
力の合成ベクトルを求め、上記抽出された支柱シンボル
の候補の中から、その合成ベクトルの方向に所定の角度
範囲内で最も近い方向の支柱シンボルの方向を支柱方向
として認識する手段である。
【0025】さらに、この電柱の支柱方向自動認識シス
テムにおいて、支柱方向認識手段E′による支柱方向認
識処理後に、支柱を持つ各電柱毎に、該電柱とその周囲
の小エリアのイメージ画像と、その各電柱の電柱シンボ
ル及び認識された支柱方向又は未認識の場合は仮の方向
を示す方向シンボルとを並べた小ウインドウを、支柱方
向認識手段E′による認識の確信度が低い順に一覧表示
し、その小ウインドウのいずれかが指示手段Gによって
指示されると、その指示された小ウインドウの上記イメ
ージ画像を拡大してウインドウ表示し、支柱方向の修
正,追加,又は削除を可能にする認識結果確認修正手段
F′を設けるとよい。
【0026】その場合、認識結果確認修正手段F′に、
上記小ウインドウを支柱方向認識手段E′による認識の
確信度が低い順に一覧表示する際に、支柱方向認識手段
E′によって方向認識がきなかったか方向認識の確信度
が低かった支柱を持つ電柱シンボルを有する小ウインド
ウを、方向認識の確信度が高かった支柱を持つ電柱シン
ボルを有する小ウインドウとは背景色を異ならせるか輝
度を異ならせて強調表示する手段を設けるとよい。
【0027】さらに、この認識結果確認修正手段F′
に、指示手段Gによって指示された上記小ウインドウの
上記イメージ画像を拡大してウインド表示する際に、そ
の小ウインドウに表示した電柱シンボル及び方向シンボ
ルを拡大して上記拡大したイメージ画像に重ねて表示
し、指示手段Gによって上記方向シンボルが指示された
後、その方向シンボルを電柱シンボルの回りに回転させ
て該方向シンボルの方向を支柱方向として設定可能にす
る手段を設けるとよい。
【0028】
【作用】この発明による設備図面からの電柱の支線方向
自動認識システムは、図1の(a)に示したA〜Eの各手
段によって、設備図面に描かれている電柱シンボルやそ
の電柱識別コード,支線又は支柱,及び架線等の画像を
イメージデータとして読み取り、それを画像処理して電
柱シンボルをその位置情報と共に抽出する。
【0029】一方、設備マスタから上記読み取った設備
図面に対応する設備情報を読み込み、抽出された電柱シ
ンボルから、読み込んだ設備情報により支線を有すると
されている電柱の電柱シンボルのみを抜き出し、読み取
ったイメージデータ中の上記抜き出した各電柱シンボル
の周囲の画像をデータ処理して、所定の長さ範囲内で矢
印形状と判断できる短小線分を支線シンボルの候補とし
て抽出する。これは、設備図面上で支線は矢印の付いた
短い線で描かれているからである。
【0030】そして、上記抜き出した各電柱と架線で接
続された隣接する他の電柱との間の距離と架線の張設方
向とから、該各電柱に加わる架線の張力の合成ベクトル
を求め、上記抽出した支線シンボルの候補の中から、そ
の合成ベクトルの方向と反対の方向に所定の角度範囲内
で最も近い方向の支線シンボルの方向を支線方向として
認識する。
【0031】もし、1本の電柱が複数本の支線を持つ場
合には、その複数本の支線シンボルの合成方向(各支線
の張力の合成ベクトルの方向)が、電柱に加わる架線の
張力の合成ベクトルの方向と反対の方向に所定の角度範
囲内で最も近い方向となる組合せを選んで、各支線方向
を認識する。このようにして、各電柱の支線方向を自動
的に認識して、データとして記録手段Hに記録すること
ができる。
【0032】さらに、認識結果確認修正手段Fを設けれ
ば、支線方向認識手段Eによる認識処理後に、支線を持
つ各電柱毎に、該電柱とその周囲の小エリアのイメージ
画像と、その各電柱の電柱シンボル及び認識された支線
方向又は未認識の場合は仮の方向を示す方向シンボルと
を並べた小ウインドウを、前記支線方向認識手段による
認識の確信度が低い順に一覧表示する。
【0033】そこで、その表示された各小ウインドウの
イメージ画像と方向シンボルとを確認し、認識の確信度
が低いものについては、ポインティング・デバイス(マ
ウス)等の指示手段Gによってその小ウインドウを指示
すると、その指示した小ウインドウのイメージ画像が拡
大されてウインドウ表示され、そこで支線方向の修正,
追加,又は削除が可能になる。
【0034】その際、認識結果確認修正手段Fが、支線
方向認識手段Eによって方向認識がきなかったか方向認
識の確信度が低かった支線を持つ電柱シンボルを有する
小ウインドウを、方向認識の確信度が高かった支線を持
つ電柱シンボルを有する小ウインドウとは背景色を異な
らせるか輝度を異ならせて強調表示することにより、支
線方向の修正又は追加が必要な確立が高い小ウインドウ
を容易に見分けることができ、その支線方向の確認及び
修正又は追加が一層行ない易くなる。
【0035】また、認識結果確認修正手段Fが、指示手
段Gによって指示された小ウインドウのイメージ画像を
拡大してウインド表示する際に、該小ウインドウに表示
した電柱シンボル及び方向シンボルを拡大して、拡大し
たイメージ画像に重ねて表示するようにしたものでは、
指示手段Gによってその方向シンボルを指示して、それ
を電柱シンボルの回りに、イメージ画像での支線シンボ
ルの方向と一致させるように回転させることによりその
方向を修正(変更)し、その修正した方向を支線方向と
して設定することができる。
【0036】したがって、認識された支線方向あるいは
認識できずに仮に表示された支線方向を、簡単に修正し
て支線方向のデータとすることができる。このようにし
て、支線を持つ各電柱の電柱識別コードに対して、その
支線方向のデータを記録手段Hに記録することができ
る。
【0037】この発明による設備図面からの電柱の支柱
方向自動認識システムも、上述の支線方向自動認識シス
テムと、その「支線」が「支柱」に変わる他は略同様な
作用をなす。
【0038】但し、図1の(b)における支柱方向認識
手段E′は、支線シンボル抽出手段D′によって抜き出
された各電柱と架線で接続された隣接する他の電柱との
間の距離と架線の張設方向(設備情報による)とから、
その各電柱に加わる架線の張力の合成ベクトルを求め、
支線シンボル抽出手段D′によって抽出された支柱シン
ボルの候補の中から、その合成ベクトルの方向に所定の
角度範囲内で最も近い方向の支柱シンボルの方向を支柱
方向として認識する。
【0039】もし、1本の電柱が複数本の支柱を持つ場
合には、その複数本の支柱シンボルの合成方向(各支柱
の突っ張り反力の合成ベクトルの方向)が、電柱に加わ
る架線の張力の合成ベクトルの方向に所定の角度範囲内
で最も近い方向となる組合せを選んで、各支柱方向を認
識する。
【0040】このようにして、各電柱の支柱方向を自動
的に認識して、データとして記録手段Hに記録すること
ができる。さらに、図1の(b)における認識結果確認
修正手段F′の作用も、(a)における認識結果確認修
正手段Fの作用と「支線」が「支柱」に変わる他は略同
様である。
【0041】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面に基づいて具
体的に説明する。図2はこの発明の一実施例のシステム
構成図、図3はそのハード構成例を示すブロック図であ
る。
【0042】この自動認識システムは、設備図面からの
電柱自動認識と、この発明による電柱の支線方向及び支
柱方向自動認識を連続して行なうことができるシステム
であり、図2に示すように、装置本体1及びCRT,L
CD等のディスプレイ2と、スキャナ3,キーボード4
及びポインティング・デバイスであるマウス5と、通信
装置6とによって構成されている。
【0043】装置本体1は、図3に示すようにCPU
(中央処理装置)10,メモリ(ROM,RAM)1
1,ハードディスク装置(HDD)12,及びシステム
バス13と、前述のディスプレイ2,スキャナ3,キー
ボード4及びマウス5,並びに通信装置6をシステムバ
ス13に接続する図示しないコネクタを含むI/O(入
出力)インタフェース回路とによって構成されており、
通常のパーソナルコンピュータと同様なシステム構成で
ある。
【0044】CPU10と、プログラムメモリであるR
OMとデータメモリ及び画像メモリとなるRAMを含む
メモリ11とによって、マイクロコンピユータを構成し
ており、そのROMに格納したプログラムに従って、図
1に示した電柱シンボル抽出手段C及び支線シンボル抽
出手段D,支柱シンボル抽出手段D′、支線方向認識手
段E,支柱方向認識手段E′の各機能を果たし、ディス
プレイ2と共に認識結果確認修正手段F,F′の機能も
果たす。
【0045】スキャナ3は、セットされた設備図面の画
像をCCDラインセンサ等によってイメージデータとし
て読み取って、そのイメージデータを装置本体1へ送出
する画像読取手段Aである。通信装置6はLAN等のネ
ットワークを介して図示しないホストコンピュータと接
続され、その配電設備マスタ等の設備マスタ(データベ
ース)から、設備情報を読み込んで装置本体1へ送出す
る設備情報読込手段Bの機能を果たす。
【0046】キーボード4及びマウス5は、各種機能あ
るいはウインドウ,データ等の切り換え,選択,指示を
行なうための入力手段であり、図1における指示手段G
の機能も果たす。ハードディスク装置12は、大容量の
情報記録媒体であるハードディスクに認識した各電柱の
位置情報等の情報を記録する記録手段Hの機能を果た
す。
【0047】ここで、この実施例で認識対象とする配電
設備図面と配電設備マスタについて説明する。この配電
設備図面は、例えば図4に示すように、地図上の実在位
置に対応して電柱,支線,支柱,および電線(架線)等
のシンボルと電柱識別コード(番号)が手書きで描かれ
ている図面である。直線で描かれている線が電線を示
し、その電線の端に円の記号で電柱シンボルが描かれて
いる。また、電柱シンボルから出ている短かい矢印のシ
ンボル(A15,B11,D05,D15等の電柱に付
いている)が電柱を支える支線であり、T字形のシンボ
ル(A10の電柱に付いている)は支柱である。
【0048】電柱シンボルは、電柱の種類によって記述
が異なり、例えば右半分が黒く塗り潰されている円がコ
ンクリート電柱、単なる円が木柱、円内に2本の平行斜
線があるのが複合柱を表現している。円に×印があるの
は開閉器、円内に他の記号等があるものは、その他の配
電用機器である。
【0049】電柱シンボルの近傍に括弧書きされている
1文字の欧文字(大文字)と2桁の数字からなるA10,
B01,C11,D15等の文字列が電柱番号(電柱識
別コード)を示している。この電柱番号は、図面上の南
北(縦)方向を複数に区切った各エリアをA,B,C,
…の大文字で示し、東西(横)方向のおおよその位置を
2桁の数字で示したもので、図4で縦横の細線で区切ら
れたどのエリアにその電柱が存在するかが、この電柱番
号から判るようになっている。
【0050】電柱シンボル間を結ぶ各種の線は、電線及
び架空支線(途中が波線になっている実線)を示し、電
線はその種類及び配電電圧等によって、実線,一点鎖
線,二点鎖線等で区別して描かれている。但し、この発
明で使用する際にはこれらの区別は必要としない。電線
に近接して括弧書きされている数字は、電柱間の距離を
示している。
【0051】一方、配電設備マスタは、各配電設備図面
に対応してその図面番号と、その配電設備図面上に存在
する各電柱の電柱識別コード(番号),電柱の種類,電
柱同士の接続関係,隣接する電柱までの距離,電柱につ
いている支線又は支柱の本数等の設備情報のデータが記
録されたデータベースである。但し、各電柱の正確な位
置情報や支線及び支柱の方向情報は記録されていない。
【0052】この実施例による自動認識システムでは、
上記配電設備図面の画像データを画像処理するだけでは
なく、参照可能な情報として配電設備マスタの設備情報
を最大限に活用する。すなわち、上述した配電設備図面
の画像を読み取ったイメージデータを画像処理すると共
に、配電設備マスタの設備情報を利用して、各電柱の正
確な位置情報(座標データ)及びその各電柱が支線又は
支柱を有する場合にはその支線又は支柱の設置方向のデ
ータを得るのである。
【0053】なお、この発明は設備図面からの電柱の支
線方向及び支柱方向自動認識に係るものであるが、その
前提として電柱シンボルとその識別コードの自動認識
(各電柱の正確な位置情報を得るための電柱認識)が必
要であるので、まずその電柱認識処理について説明す
る。そこで、この実施例による電柱認識処理の概要を図
5及び図6によって簡単に説明する。図5は配電設備図
面と配電設備マスタの情報による電柱認識処理の概要を
説明するための説明図であり、図6はそれを処理手順に
したがって示す説明図である。
【0054】これらの図に示すように、配電設備図面7
の画像をスキャナで読み取って、そのイメージデータか
ら画像処理により電柱シンボルSを取り出す(抽出す
る)。一方、配電設備マスタ8からその配電設備図面に
対応する設備情報を読み込んで、電柱番号(識別コード)
の位置情報(図面上のメッシュ状エリアを示す)を利用
して、抽出した各電柱シンボルに対して電柱識別コード
を割り付け、さらに電柱同士の接続情報及び距離情報を
参照して、認識済みの電柱に接続している未認識電柱の
電柱識別コードを次々と割り付け、各電柱シンボルの位
置座標を得る。
【0055】どうしても一意に推定できない電柱シンボ
ルに対しては、背景に表示した元の画像データを参考に
複数候補の中からオペレータが容易に正しい電柱識別コ
ードを選定することができる。なお、図5に示す配電設
備マスタ8内のID(G15,G14等)は電柱番号す
なわち電柱識別コード、電柱種別欄の「コン柱」はコン
クリート電柱のことであり、隣接距離欄の(H16 3
0)は電柱番号G15の電柱と電柱番号H16の電柱と
の距離が30m,(G14 20)は電柱番号G15の
電柱と電柱番号G14の電柱との距離が20mというこ
とである。
【0056】次に、図2及び図3に示した自動認識シス
テムによる電柱自動認識及びその電柱の支線方向又は支
柱方向自動認識に係る処理を図7以降のフローチャート
とディスプレイ2による表示例等を参照して説明する。
図7はこの実施例による自動認識処理のメインフローで
あり、電柱シンボル抽出処理,電柱認識処理,認識結果
確認修正処理,未認識電柱配置及び電柱シンボル・電線
表示処理の順に実行して各電柱の正確な位置情報を得
る。
【0057】次いで、支線/支柱選択処理によって支線
の認識か支柱の認識かを選択し、支線であれば、支線認
識処理及び支線認識結果確認修正処理を実行して各電柱
の支線の設置方向を得る。支柱であれば、支柱認識処理
及び支柱認識結果確認修正処理を実行して各電柱の支柱
の設置方向を得る。
【0058】そこで先ず、電柱シンボル抽出処理につい
て、図8のフローチャートと図9によって説明する。図
8の電柱シンボル抽出処理を開始すると、まずスキャナ
3によって配電設備図面7の画像を読み取って、図9の
(a)に示すようなイメージデータを取得する。そし
て、孤立領域を削除して同図(b)に示すようにし、さ
らに電線部分を取り除いて同図(c)に示すように電柱
シンボルの候補のみを残す。
【0059】それらの候補からコンクリート電柱の塗り
つぶし領域を検索し、それが存在すれば図9の(d)に
示すようにテンプレートマッチングの処理を行なってコ
ンクリート電柱の電柱シンボルを抽出し、残った候補の
閉鎖領域を同図の(e)に示すように塗りつぶし、その
塗りつぶし領域が存在するか否かを判断して、存在すれ
ばテンプレートマッチングの処理を行なって電柱シンボ
ルを抽出する。
【0060】このようにして、スキャナ3で読み取った
配電設備図面上の各電柱シンボルを判定し、その電柱シ
ンボル判定結果の座標(電柱シンボルの中心位置のX,
Y座標)と判定種別と電柱識別コードをハードディイス
ク装置12のハードディスクに記録して処理を終了す
る。
【0061】次に、図7における電柱認識処理につい
て、図10のフローチャートによって説明する。図10
の電柱認識処理を開始すると、まず上述した電柱シンボ
ル抽出処理の結果を読み込む。次いで通信装置6を通し
てホストコンピュータの配電設備マスタから配電設備情
報を獲得する。そして、その電柱識別コード(電柱番
号)による電柱認識を行ない、次いで電柱同士の接続関
係による電柱認識処理を行なう。
【0062】電柱識別コードは、前述したように配電設
備図面上のメッシュ状に分割された領域を示しており、
例えば図面内の縦方向をA〜K(但しIは1と紛らわし
いので使用しない)の10分割、横方向を0〜99の1
00分割して、合計1000に分割したメッシュ領域が
設定され、原則的にはこの分割領域に従って各電柱識別
コード(A10,B01,C11など)が付けられてい
る。しかし、同じ分割領域に電柱が複数存在する場合に
は、近辺の使われていない領域番号を割り当てるなどの
例外もある。
【0063】そこで、まず配電設備情報の電柱識別コー
ドから電柱が存在すべき各分割領域を判別し、もしその
領域内に抽出された電柱シンボルが一つだけであるなら
ば、その電柱シンボルの電柱識別コードを確定できる。
次に、配電設備情報中の電柱同士の接続関係と接続距離
の情報から絞り込みを行なう。
【0064】例えば、認識対象の図面内にm個の電柱番
号(電柱識別コード)が存在するものとし、図11の
(a)に示すように、配電設備マスタから図面内の電柱
番号を取り出した集合をA={a1,a2,…,am}とす
る。 また、前の処理で図面からn個の抽出シンボルが
抽出されたとして、その抽出電柱シンボルの集合をB=
{b1,b2,…,bn}とする。
【0065】抽出した電柱シンボルの電柱番号を推測す
ることは、集合Aの各要素に集合Bの各要素を対応させ
ることになる。そこで、電柱番号ai(1≦i≦m)の分
割領域に存在する抽出シンボルbj(1≦j≦n)を調べ
て対応づけを行なう。この対応づけは、注目している分
割領域の左右Mw個のメッシュ分、上下Mh個のメッシ
ュ分余裕を持たせて行なう。
【0066】その際、電柱シンボルと設備マスタの種別
が一致しない場合は、種別が違うことを記録した上で対
応づけを行なう。電柱番号の集合Aの各要素に、抽出電
柱シンボルを対応付けした対応付け集合をL={L1,L
2,…,Lm}とする。例えば、L2={b2,b3}は、電柱
番号a2に抽出電柱シンボルb2,b3 が対応しているこ
とを示す。
【0067】次に、図11の(b)に示すように、電柱
番号ai と抽出電柱シンボルbi が1対1対応で且つ種
別も一致している集合Lの要素Li に着目し、複数の要
素を持つLj(i≠j)の対応からbj を排除する処理を
行なう。
【0068】図11の(b)に示す例では、初期対応付
け集合L0の集合要素L3で電柱番号a3に対応する抽出
電柱シンボルはb3だけなので、集合要素L2よりb3
削除する。他の対応付けにも同じ処理を行ない、その結
果をL1 とする。その集合要素L2 で電柱番号a2 に対
応する抽出電柱シンボルはb2 だけなので、集合要素L
1よりb2を削除する。同様に他の対応づけにも処理を行
ない、この処理を変化がなくなるまで繰り返す。
【0069】このように処理を行なっても、1個の電柱
番号に複数の電柱シンボルが対応づけされたものが残る
場合には、電柱同士の接続関係と接続距離の情報を参照
して、電柱番号と抽出電柱シンボルの対応を絞り込む。
【0070】上述の処理結果による対応付け集合におい
て、電柱aiと電柱ai+1が接続しており、電柱aiに対
応づけされた電柱シンボルが1個で、電柱ai+1に対応
づけされた電柱シンボルが複数個存在する場合、その複
数個の電柱シンボルのうち電柱aiに対応づけされた電
柱シンボルとの距離が、電柱aiと電柱ai+1 の距離と
所定値(D)以内の差であるものを選び出し、それ以外の
電柱シンボルを電柱ai+1との対応づけから削除する。
対応に変化があった場合には、上述の場合と同様に他の
対応からの排他処理を行なう。
【0071】再び図10に戻って、このようにして電柱
識別コードによる電柱認識処理及び電柱同士の接続関係
による電柱認識処理を行なった後、電柱識別コードに対
する抽出電柱シンボル数とその種別が一致するかどうか
によって、認識の確信度を決定する。
【0072】例えば、電柱識別コードと電柱シンボルが
1対1で対応し、その種別も同じであれば確信度を10
0%とし、種別が異なる場合は80%,電柱識別コード
に対して割り付けられた電柱シンボルが2個あれば50
%,3個あれば33%というように確信度を決定する。
そして、認識電柱座標(割り付けられた電柱シンボルの
中心位置座標)と確信度と電柱識別コードをハードディ
イスク装置12のハードディスクに記録して処理を終了
する。
【0073】次に、図7における認識結果確認修正処理
について、図12のフローチャートによって説明する。
この処理を開始すると、まずステップ1で上述した電柱
認識処理による認識結果を読み込む。そして、ステップ
2で電柱識別コードが割り付けられた電柱シンボルを認
識の確信度が低い順に、同じ確信度であれば電柱識別コ
ード順に並び換え、ステツプ3でその各電柱に対して認
識の確信度が特定値(例えば50%)以上か否かを判断
する。
【0074】確信度が特定値以上であればステツプ4へ
進んで、その電柱シンボルを中心とする小領域のイメー
ジ画像と認識結果である電柱シンボルの円と電柱識別コ
ードとを、図2,図3に示したディスプレイ2の画面上
の一覧表示へ追加表示してステップ3へ戻る。
【0075】しかし、初めのうちは確信度が低いため、
ステツプ3で特定値以下と判断されてステップ5へ進
み、その電柱シンボルを中心とする小領域のイメージ画
像と認識結果である電柱シンボルの円と電柱識別コード
とを、ディスプレイ2の画面上の一覧表示へ追加強調表
示してステップ3へ戻る。但し、1つの電柱シンボルに
複数の電柱識別コードが割り付けられている場合にはそ
の電柱識別コードは表示しない。
【0076】強調表示の方法としては、この実施例では
認識の確信度が特定値以上の電柱の小領域のイメージ画
像の背景を白色で表示するのに対して、認識の確信度が
特定値以下の電柱の小領域のイメージ画像の背景はピン
ク色にして、オペレータに必ず確認するように促す。こ
のように背景色を異ならせたりあるいは背景の表示輝度
を異ならせて認識の確信度が低い電柱の表示が目立つよ
うにすることである。この実施例では、認識の確信度を
2段階に区別したが3段階以上に区別して、それぞれ背
景色あるいは表示の輝度を異ならせて認識の確信度が低
いほど目立つようにすることもできる。表示色も白とピ
ンクに限らず種々の色で表示できる。
【0077】図13はその一覧表示の例を示し、最上欄
の左から6欄までが認識の確信度が特定値以下であり、
背景色がピンクで表示されているが、図上ではカラー表
示ができないため網点を施して示している。最上欄の左
から4欄までは1つの電柱シンボルに複数の電柱識別コ
ードが割り付けられているため、電柱識別コードを表示
してない。5欄目からは、電柱シンボルと電柱識別コー
ドが1対1で割り付けられているため、電柱シンボルの
円とその電柱識別コードとが、イメージ画像に重ねて異
なる色(例えばイメージ画像が灰色で電柱シンボルの円
とその電柱識別コードが濃紺)で表示されている。
【0078】全ての認識結果の表示を終了すると、この
認識結果の確認,修正が可能になる。すなわち、図12
のステップ6で認識結果表示終了と判断すると、ステッ
プ7で終了するかを判断する。これは図13上部右端に
表示されている「終了」ボタンが21がマウス5による
マウスカーソルで指示されてクリックされると、終了す
ると判断してステップ8へ進み、確認修正結果をハード
ディイスク装置12のハードディスクに記録して処理を
終了する。
【0079】終了でなければステップ9へ進んで、編集
部分すなわち一覧表示しているいずれかの欄(小ウイン
ドウ)がマウス5あるいはキーボード4によって指示さ
れたか否かを判断し、指示されなければステップ7へ戻
るが、指示されるとステップ10へ進んで、指示された
欄の認識電柱座標を中心とする一定領域(所定エリア)
の設備図面のイメージ画像を新規ウインドウを開いてそ
こに表示する。そして、ステップ11で新規ウインドウ
の中心に電柱シンボルの円を、ウインドウ内のどこかに
電柱識別コードを表示する。
【0080】図14はその新規ウインドウの表示例であ
り、図13における最上欄の左から5欄目を指示した場
合の例である。この図でははっきり示せないが、新規ウ
インドウ23の中心に電柱シンボルのイメージ画像に重
ねてその認識結果の円24を濃紺で表示し、左側に隣接
するエリア25内にその認識した電柱識別コード(この
例では「A43」)を表示している。この新規ウインド
ウは、実際には図13に示した一覧表示上に一部重ねて
表示することになる。
【0081】そこで、オペレータがこのイメージ画像の
電柱識別コード(A43)と認識結果の電柱識別コード
(A43)とをチェックして、同一であれば認識結果が
正しいので、「設定」ボタン26を指示することにより
その認識結果が確定する。もし相違する場合は「誤認
識」ボタン27又は「未認識」ボタン28を指定するこ
とにより、誤認識あるいは未認識電柱として記録され、
この実施例では後の未認識電柱配置処理に委ねられる。
【0082】しかし、ここで不一致の場合に、オペレー
タがイメージ画像の電柱識別コード(電柱番号)を読ん
で、それをキーボード4から入力して認識結果を修正で
きるようにすることもできる。このように認識結果の設
定等が行なわれると、図12のステップ12で人間によ
る修正変化ありと判断して、ステップ13で電柱の整合
性を検証し、その結果を一覧表示に反映させ、ステップ
14で新規ウインドウを削除してステップ7へ戻る。
【0083】電柱の整合性検証結果を一覧表示に反映さ
せる例として、図14に示した新規ウインドウで「設
定」ボタン26を指示して電柱識別コードA43を確定
した場合には、図13の一覧表示の最上線の左から6欄
目に表示されていたイメージ画像に対する電柱識別コー
ドA43は誤認識であることが判明したので、図15に
示すようにその欄の表示を一覧表示から削除し、5欄目
は確信度が100%になったので、強調表示を止めて背
景色を白にする。
【0084】新規ウインドウを開いたが何もしない場合
は、図14の「取消」ボタン29を指示することによ
り、図12のステップ12で人間による修正変化なしと
判断して、そのまま新規ウインドウを削除してステップ
7へ戻る。
【0085】図13の一覧表示で電柱識別コードが表示
されていない強調表示欄、例えば最上欄の左端の欄を指
示すると、図16に示すように新規ウインドウ23が開
いて、電柱シンボルを中心とする所定エリアのイメージ
画像及び電柱シンボルの円24が表示されると共に、そ
の左側に隣接するエリア25内に認識した複数の電柱識
別コード(この例では「B61」と「C50」)が表示
される。
【0086】そこで、オペレータがこの新規ウインドウ
23内のイメージ画像による電柱識別コードを確認し
て、「C50」が正しいと判断してエリア25内の「C
50」を選択してマウス5等によって指示すると、この
電柱シンボルの電柱識別コードとして「C50」が確定
され、「B61」は削除される。
【0087】このようにして、一覧表示の各欄の認識結
果を、認識の確信度の低いものからウインドウ表示させ
て、イメージ画像と比較してチェックした上で確定した
り、認識結果が複数ある場合には正しいものを選択して
確定することができる。すなわち、誤認識や未確定に対
する処理は、一覧表示されているもののみ終えれば漏れ
なく完了する。そして、図13又は図15に示す「終
了」ボタン21を指示すると、図12のステップ7で終
了すると判断し、ステップ8で確認修正結果をハードデ
ィイスク装置12のハードディスクに記録して処理を終
了する。
【0088】次に、図7の未認識電柱配置,及び電柱シ
ンボル・電線表示処理について、図17のフローチャー
トによって説明する。この処理を開始すると、まずステ
ップ21で上述した認識結果確認修正処理による認識電
柱確認修正結果を読み込み、ステップ22でその配電設
備図面から読み取って記録したイメージデータをディス
プレイ2の画面に表示する。
【0089】そして、ステップ23で電柱シンボル(円
のみ)をイメージデータ上に描画する。その際、電柱シ
ンボルの円をイメージデータより濃度を濃くするか、色
を異ならせて描画すると、その表示が見やすくなる。さ
らに、ステップ24で未認識電柱識別コードをリスト表
示する。その表示例を図18に示す。ここで未認識電柱
識別コードとは、配電設備マスタから読み込まれた設備
情報中には存在するが、対応する電柱シンボルを割り付
けられなかったか、上述した認識結果確認修正手段にお
いて誤認識あるいは未認識にされた電柱識別コードであ
る。
【0090】図18における表示エリア30には、配電
設備図面から読み取った電柱シンボル及びその識別コー
ド(括弧付き),電線,電柱間距離(括弧付き)等のイ
メージデータと、認識した電柱シンボルの円及びその電
柱識別コード(括弧なし)が重ねて表示されている。な
お、認識結果の電柱識別コードは各電柱シンボルの円に
対して一定の位置に表示されるが、見やすくするために
余白のある位置に表示している。
【0091】左側の縦長の表示エリア31に未認識電柱
識別コードのリスト(B51,C53,A28,…,J
37)を表示している。なお、図示の都合上省略してい
るが、ディスプレイの画面上には「終了」ボタン及び
「取消」ボタンも表示されている。
【0092】そして、図17のステップ25で終了する
か否を判断し、「終了」ボタンが指示された場合は終了
すると判断してステップ26へ進み、各電柱座標を記録
した後、ステップ27でリストに残っている電柱識別コ
ードを図面と配電設備マスタの不一致としてハードディ
スク装置12のハードディスクに記録して、処理を終了
する。
【0093】「終了」ボタンが指示されなければ、ステ
ップ25で終了しないと判断してステップ28へ進み、
リスト上の電柱識別コードがマウス等で指示されたかど
うかを判断する。そこで、オペレータによって表示エリ
ア31にリスト表示されている未認識電柱識別コードの
いずれかがマウス等で指示されると、ステップ29へ進
んでその電柱識別コードの電柱が存在すべき領域のイメ
ージデータを表示し、ステツプ30でリスト表示からそ
の電柱識別コードを削除する。
【0094】例えば、図18の表示エリア31に表示さ
れた未認識電柱識別コードのリストの一番上の電柱識別
コードB51をマウス等で指示すると、図19に示すよ
うにその電柱が存在すべき領域のイメージデータが、表
示エリア30にウインドウ表示され、電柱識別コードB
51がリスト表示から削除される。
【0095】その後、システム側ではステップ32で人
手による電柱配置を待ち、ステツプ33で配置できたか
否かを判断し、配置できなかった場合(「取消」ボタン
が指示されたとき)は、リスト表示に先に削除した電柱
識別コードを再び追加して、ステップ25へ戻る。ステ
ップ33で配置できたと判断したときは、その配置され
た電柱座標を記憶してステップ36へ進む。
【0096】例えば、図19に示すようにウインドウ表
示されているイメージデータ中に電柱識別コードB51
と同じ番号を見つけ、その電柱シンボルをマウスカーソ
ル32で指示してクリックすると、その電柱シンボルを
認識してその中心位置座標を取得して、電柱シンボルの
輪郭円とその近傍に電柱識別コードB51を他の部分と
異なる色、例えば赤色で表示する。
【0097】図17のステツプ36では、図面から認識
した電柱シンボル間の距離と配電設備マスタから得た各
電柱間距離が一致しているか否かを判断し、一致してい
れば通常表示(例えば青線)で電柱シンボル間に電線を
表示する。一致していなければ強調表示(例えば赤線)
で電柱シンボル間に電線を表示する。これらの電線は配
電設備図面のイメージ画像に重ねて表示する。
【0098】図20にその表示例を示すが、カラー表示
ができないため、全ての電線を黒線で示している。但
し、この例では太線33で示す部分の電線が実際には赤
線で表示されている。なお、この電線の強調表示は他の
色で行なっても、あるいは表示輝度を高くしたり、点滅
表示にしたりすることによって行なってもよい。この状
態で、G31の電柱シンボルをマウス5によりマウスカ
ーソルで指示してクリックすると、マウス5の移動によ
ってG31の電柱シンボルを移動させることができる。
【0099】すなわち、図17のステップ31で描画し
た電柱シンボルがマウス等で指示されたかを判断し、指
示されると人手による再配置を待ち、配置できればその
配置された電柱座標を記憶して、ステップ36〜38の
電線表示処理を再度行なうが、例えば図20の表示にお
いて、G31の電柱シンボルを(G31)とイメージ表
示されている電柱シンボルの位置へ移動させて配置する
と、この電柱シンボルとG24及びG38との間の距離
が設備マスタから得られた距離と一致し、その間の電線
が通常表示(青線)になる。
【0100】この処理は、電線ネットワークが背景の図
面と一致していない場合は誤認識の可能性があるため、
画面上で認識電柱を確認し、誤りがある場合は電柱シン
ボルの場所を画面上で移動させて修正できるようにした
のである。
【0101】このようにして、リスト表示された未認識
の電柱識別コードを順次指示して、その電柱が存在すべ
き領域のイメージ画像からその電柱シンボルを特定し、
あるいはさらにその電柱シンボルの位置を移動させて配
置することにより、全ての電柱識別コードに対してその
位置座標を与えることができる。すなわち、未認識電柱
に対する配置処理は、リスト表示されている未認識電柱
識別コードについてのみ終えれば漏れなく完了する。
【0102】その後、この発明による支線方向自動認識
及び支柱方向自動認識の処理に移ることになるが、図7
における支線/支柱選択処理は、ディスプレイ2の画面
上に表示されるメニューの選択によりなされる。「支
線」が選択されると支線認識処理及び支線認識結果確認
修正処理を実行し、「支柱」が選択されると支柱認識処
理及び支柱認識結果確認修正処理を実行して、再び支線
/支柱選択処理へ戻り、両方とも終了したときには全処
理を完了する。
【0103】まず支線認識処理について図21のフロー
チャートによって説明する。この処理を開始すると、ス
テップ41で配電設備図面のイメージデータを取得す
る。その際、認識対象とする配電設備図面の画像をスキ
ャナ3で読み取ってもよいが、先の電柱認識に関する処
理に際してスキャナ3で読み取ったイメージデータをハ
ードディスク装置12等に保存しておいて、それを読み
込むようにしてもよい。
【0104】ステップ42では配電設備情報を獲得する
が、これも図2及び図3に示した通信装置6によってホ
ストコンピュータの配電設備マスタから認識対象図面に
対応する配電設備情報を再度受信するようにしてもよい
が、先の電柱認識に関する処理に際して取得してしたイ
メージデータをハードディスク装置12等に保存してお
いて、それを読み込むようにしてもよい。ステップ43
では、先の電柱認識処理によって認識した電柱のうち、
配電設備情報(電柱に支線又は支柱が設置されている場
合はその種別と本数が記録されている)を参照して支線
を持つ電柱だけを選択する。
【0105】ステップ44では支線を持つ各電柱につい
て電線の張力を解析する。すなわち、図22に示すよう
に、電柱35に支線36が設けられている場合、その電
柱35と隣接する電柱との間に張架されている電線3
7,38の張力F1,F2は、電線の長さに比例するもの
と仮定して配電設備マスタの電柱間距離(電線の長さ)
と電線の種類の情報から求められる。
【0106】そして、その合成張力(合成ベクトル)F
の方向を求める。支線はこの合成張力を打ち消す方向に
設置されているべきであるから、合成ベクトルFの反対
方向(180°逆向き)F′を支線の論理的な方向とす
る。しかし多少のずれもあるので、この方向Fを中心と
して両側に所定の角度範囲(例えば±30°)を電線張
力を打ち消す方向、すなわち支線が存在する方向とす
る。
【0107】次いで、ステップ45では電柱から出てい
る一定長の線分を抽出する。支線は電柱の近傍から書か
れ出し、特定サイズ内で終わっている必要があるため、
図23に示すように、電柱35の中心からの距離がL1
以内で始まり、L2 以上L3以内で終わるベクトルの集
合を支線候補として抽出する。
【0108】また、支線の先端は矢印形状になっている
ので、ステップ46で線分の先端が矢印形状か否かを判
別する。すなわち、図24に示すように支線36の先端
は2本のベクトルで構成されなければならない。そこ
で、抽出したベクトル集合の中で、各ベクトルの電柱シ
ンボルから離れている端点が分岐点になっているか否か
を調べ、分岐点になっている場合は分岐相手のベクトル
とのなす角度βが所定角度以下になっているか否かを調
べる。
【0109】そして、先端部が分岐していればステップ
47でその支線候補に対する方向認識の確信度を上げ、
その分岐相手のベクトルとのなす角度βが所定角度以下
になっていればさらにその確信度を上げる。そのいずれ
でもなければ確信度を上げずにステップ48へ進む。
【0110】ステップ48では、その線分の方向がステ
ップ44で解析した電線の張力を打つ消す方向、すなわ
ち図22に示した合成ベクトルFの反対方向F′を中心
とする所定角度範囲内にあるか否かを判断し、所定角度
範囲内にあると判断すればステップ49でその支線候補
の線分に対する方向認識の確信度を上げ、ないと判断れ
ば確信度を上げずにステップ50へ進む。
【0111】そして、ステップ45で抽出した全ての線
分についてこの解析処理を終了するまで、ステップ50
からステップ46へ戻ってへ上記の解析処理を繰り返
す。抽出した全ての線分についてこの解析処理を終了す
ると、ステップ51へ進んで、各電柱毎に確信度の高い
順に支線本数分だけ支線の向きと確信度と電柱識別コー
ドの各データを図2及び図3に示したメモリ11又はハ
ードディスク装置12のハードディスクに記録して、こ
の処理を終了する。但し同じ方向の線分は記録しない。
このステップ46〜51の一連の処理が電柱の支線方向
認識処理である。
【0112】なお、支線方向認識の確信度は上記3つの
特徴、1)先端部分が分岐、2)先端部分での他のベク
トルとの角度、3)支線の理論方向との比較結果、の各
々について任意に設定することができる。支線を持つ筈
の電柱に対する支線候補が抽出されないか、抽出された
支線候補の上記確信度が全てゼロあるいは設定した値以
下の場合は未認識とする。
【0113】また、図22に示した所定角度範囲内に複
数の支線候補がある場合には、電線の合成張力を打ち消
す方向F′に近い程上記確信度を高くするようにしても
よい。但し、1本の電柱に複数本の支線がある場合は、
その複数の支線候補の張力の合成ベクトルが方向F′を
中心とする所定角度範囲内にあれば、その各支線候補の
確信度を上げるようにするとよい。
【0114】次に、図7における支線認識結果確認修正
処理について図25のフローチャートによって説明す
る。まず、ステップ61で前述した支線認識処理による
認識結果、すなわち図21のステップ53で記録したデ
ータを読み込む。
【0115】そして、ステップ62で認識の確信度が低
い順に電柱識別コードごとに並び換え、ステップ63で
その確信度が特定値(例えば50%)以上か否かを判断
する。その結果、確信度が特定値以上であればステップ
64へ進んで、イメージ画像と認識結果をディスプレイ
2の画面に表示する一覧表示に通常の表示態様で追加表
示し、確信度が特定値以上でなければステップ65へ進
んで、同じくイメージ画像と認識結果を一覧表示に強調
表示態様で追加表示する。
【0116】この一覧表示は、例えば図26に示すよう
に支線を持つ各電柱毎に、その電柱とその周囲の小エリ
アのイメージ画像と、その電柱に対する認識結果として
電柱識別コード及び電柱シンボルを示す円の中心から放
射状に延びる支線方向を示す短小線分(支線シンボルに
相当する)とを並べた対の小ウインドウを図26に示し
た支線編集ウインドウ40内に一覧表示する。但し、支
線方向を未認識の場合には、短小線分を仮の方向(図示
の例では真左方向)に向けて表示する。
【0117】強調表示の方法としては、この実施例では
支線方向認識の確信度が特定値以上の支線を持つ電柱シ
ンボルを有する小ウインドウの背景を白色で表示するの
に対して、認識の確信度が特定値以下の支線を持つ電柱
シンボルを有する小ウインドウの背景はピンク色(図上
では色を表示できないため網点を施して示している)で
表示する。あるいは、強調表示する小ウインドウの表示
輝度を通常の表示の小ウインドウの表示輝度より高く
(又は低く)するようにしてもよい。
【0118】このように、背景色を異ならせたりあるい
は表示輝度を異ならせることにより、支線方向認識の確
信度が低い部分の表示が目立つようにして、オペレータ
に必ず確認するように促すのである。色を異ならせる場
合は白とピンクに限らず、他の任意の色を使用して、色
彩あるいは,明度,彩度等を異ならせて表示することが
できる。
【0119】また、この実施例では、認識の確信度を2
段階に区別したが3段階以上に区別して、例えば確信度
がかなり低い部分は濃いピンク、やや低い部分は薄いピ
ンク、確信度が高い部分は白というように、それぞれ背
景色あるいは表示の輝度を異ならせて認識の確信度が低
いほど目立つようにすることもできる。
【0120】再び図25へ戻って、支線認識結果を全て
一覧表示するまでステップ66からステップ63に戻っ
て、認識の確信度に応じた一覧表示の追加処理を繰り返
す。そして、認識結果を全て表示すると、ステツプ67
で処理を終了する(図26に示す支線編集ウインドウ4
0内の「終了」ホタンが指示された)か否かを判断し、
終了であればステップ68へ進んで、確認修正結果を記
録する。
【0121】「終了」キー以外の手入力があると、ステ
ップ67からステップ69へ進んで、編集部分(図26
に示した支線編集ウインドウ40内の小ウインドウのい
ずれか)がマウス等で指示されたか否かを判断する。指
示されなければステップ67へ戻って、「終了」キーが
指示されるか編集部分が指示されるのを待ち、編集部分
が指示されるとステップ70へ進んで、指示された小ウ
インドウ内の電柱座標を中心とする配電設備図面の一定
領域のイメージデータを、図26の左側に示すように新
規ウインドウ41に表示する。この時、強調表示されて
いる小ウインドウが指示された場合は、新規ウインドウ
41内のイメージデータも強調表示(この例ではピンク
色で表示)する。
【0122】この図26に示す例は、支線編集ウインド
ウ40内の最上欄の一番左側(最も確信度が低い)の小
ウインドウが指示された場合の表示例である。さらに、
ステップ71で新規ウインドウ41の中心に認識した電
柱シンボルの円C及び支線方向(この場合は認識できな
かったので仮の方向である真左方向)を示す短小線分L
をイメージデータに重ねて異なる色又は濃度で表示し、
その新規ウインドウ41内に電柱識別コードを表示する
(図示の例では上部に「B01」と表示している)。
【0123】ステップ72では人間による支線方向の修
正を可能にする。すなわち、図26に示す新規ウインド
ウ41内に表示されている支線方向を示す短小線分L
を、マウスカーソルで指示してクリックした後マウスを
移動させることにより、電柱シンボルの円Cの中心を中
心として回転させることができる。例えば図27の
(A)に示すように、回転させたい短小線分Lをマウス
カーソルMで指示して、図28に示すマウス5を左ボタ
ン5aを押しながら移動させると、短小線分Lがその方
向へ電柱シンボルの円Cの中心を中心として回転する。
【0124】それによって、その短小線分Lを図26の
新規ウインドウ41内に表示されているイメージデータ
による支線シンボルSの方向と一致する(重なる)方向
に回転させた後、マウスカーソルで「設定」ボタン43
を指示してクリックすれば、その時の短小線分Lの方向
を支線方向として設定することができる。
【0125】また、新規ウインドウの表示を確認した結
果、支線ではないため削除したい短小線分が認識(表
示)されていた場合には、図27の(B)に示すよう
に、その短小線分LをマウスカーソルMで指示して、図
28に示すマウス5の中央ボタン5bを押すと、その短
小線分Lが削除(消去)される。
【0126】新規ウインドウの表示を確認した結果、こ
れとは逆にイメージデータによる支線シンボルSが表示
されているのに認識結果としての短小線分が表示されて
いない場合には、図27の(C)に示すように、マウス
カーソルMでそのイメージデータによる支線シンボルS
を指示して、図28に示すマウス5の右ボタン5cを押
すと、電柱シンボルの円Cの中心からマウスカーソルM
の指示点に向けて短小線分Lが発生する。そこで、マウ
スカーソルMで図26の新規ウインドウ41内の「設
定」ボタン43を指示してクリックすれば、その時の短
小線分Lの方向を支線方向として設定することができ
る。
【0127】図25のステップ73では、これらの設定
の結果を一覧表示に反映させ、小ウインドウ内の短小線
分の表示も設定された方向に変更する。そして、ステッ
プ74で新規ウインドウを削除してステップ67へ戻
る。図26に示したように新規ウインドウ41を開いて
確認したが、短小線分Lが示す支線方向がイメージデー
タによる支線シンボルSと一致して正しく認識されてい
た場合には、「取消」ボタン44を指示することによ
り、何もせずにステップ74で新規ウインドウを削除し
て67へ戻る。
【0128】このようにして、各電柱の支線方向の認識
結果を簡単に目視確認でき、その認識結果がイメージデ
ータで示されている支線方向と相違する場合は、それを
簡単に修正して設定することができる。また、誤認識に
よる支線方向を示す短小線分を削除したり、未認識の支
線方向を示す短小線分を追加して設定することも、上述
のように簡単に行なえる。
【0129】次に、図7における支柱認識処理及び支柱
認識結果確認修正処理について、図29及び図30を参
照して説明する。これらの図において、図21に示した
支線認識処理、及び図25に示した支線認識結果確認修
正処理の各ステップと同様な処理・判断を行なうステッ
プには同一のステップ番号を付し、支線に代えて支柱を
認識するため幾分異なる処理・判断を行なうステップに
は対応するステップ番号にダッシ(′)を付けて示して
いる。
【0130】図29の支柱認識処理では、ステップ41
で配電設備図面のイメージデータを取得し、ステップ4
2で配電設備情報を獲得する。そして、ステップ43′
では先の電柱認識処理によって認識した電柱のうち、配
電設備情報を参照して支柱を持つ電柱だけを選択する。
【0131】次いで、ステップ44′で支柱を持つ各電
柱について電線の張力を解析し、支線認識の場合と同様
に、支柱を持つ電柱と隣接する電柱との間に張架されて
いる電線の合成張力(合成ベクトル)Fの方向を求め、
支柱はこの合成張力を打ち消す方向から電柱を支えるよ
うに設置されているはずであるから、支線の場合とは反
対に図22に示した合成ベクトルFの方向を支柱の論理
的な方向とする。しかし多少のずれもあるので、この方
向Fを中心として両側に所定の角度範囲(例えば±30
°)を支柱が存在する方向とする。
【0132】ステップ45′では電柱から出ている一定
長の線分を抽出する。支柱も電柱の近傍から書かれ出
し、特定サイズ内で終わっている必要があるため、図3
1に示すように、電柱35の中心からの距離がL1 以内
で始まり、L2 以上L3 以内で終わるベクトルの集合を
支柱候補として抽出する。この距離L1,L2,L3は、
対象とする設備図面上での支柱シンボルの描かれ方に応
じて適宜決めることができ、支線候補を抽出する場合の
各値と異なる値にしてもよい。
【0133】また、支柱の先端はT字形になっているの
で、ステップ46′で線分の先端がT字形状か否かを判
別する。すなわち、図32に示すように支柱39の先端
は1本のベクトルで構成されなければならない。そこ
で、抽出したベクトル集合の中で、各ベクトルの電柱シ
ンボルから離れている端点が分岐点になっているか否か
を調べ、分岐点になっている場合は分岐相手のベクトル
とのなす角度αが略90度になっているか否かを調べ
る。
【0134】そして、先端部が分岐していればステップ
47でその支柱候補に対する方向認識の確信度を上げ、
その分岐相手のベクトルとのなす角度αが略90度にな
っていればさらにその確信度を上げる。そのいずれでも
なければ確信度を上げずにステップ48′へ進む。
【0135】ステップ48′では、その線分の方向がス
テップ44′で解析した電線の張力を打つ消す方向、す
なわち図22に示した合成ベクトルFの方向を中心とす
る所定角度範囲内にあるか否かを判断し、所定角度範囲
内にあると判断すればステップ49でその支柱候補の線
分に対する方向認識の確信度を上げ、ないと判断れば確
信度を上げずにステップ50へ進む。
【0136】そして、ステップ45′で抽出した全ての
線分についてこの解析処理を終了するまで、ステップ5
0からステップ46′へ戻ってへ上記の解析処理を繰り
返す。抽出した全ての線分についてこの解析処理を終了
すると、ステップ51′へ進んで、各電柱毎に確信度の
高い順に支柱本数分だけ支柱の向きと確信度と電柱識別
コードの各データを図2及び図3に示したメモリ11又
はハードディスク装置12のハードディスクに記録し
て、この処理を終了する。但し同じ方向の線分は記録し
ない。このステップ46′〜51′の一連の処理が電柱
の支柱方向認識処理である。
【0137】なお、支柱方向認識の確信度は上記3つの
特徴、1)先端部分が分岐、2)先端部分での他のベク
トルとの角度が略90度、3)支柱の理論方向との比較
結果、の各々について任意に設定することができる。支
柱を持つ筈の電柱に対する支柱候補が抽出されないか、
抽出された支柱候補の上記確信度が全てゼロあるいは設
定した値以下の場合は未認識とする。
【0138】また、図22に示した所定角度範囲内に複
数の支柱候補がある場合には、電線の合成張力を打ち消
す方向Fに近い程上記確信度を高くするようにしてもよ
い。但し、1本の電柱に複数本の支柱がある場合は、そ
の複数の支柱候補の反力の合成ベクトルが方向Fを中心
とする所定角度範囲内にあれば、その各支柱候補の確信
度を上げるようにするとよい。
【0139】図30に示す支柱認識結果確認修正処理に
おいては、まずステップ61′で前述した支柱認識処理
による認識結果のデータを読み込む。そして、ステップ
62で認識の確信度が低い順に電柱識別コードごとに並
び換え、ステップ63でその確信度が特定値(例えば5
0%)以上か否かを判断する。その結果、確信度が特定
値以上であればステップ64でイメージ画像と認識結果
をディスプレイ2の画面の一覧表示に通常の表示態様で
追加表示し、確信度が特定値以上でなければステップ6
5で同じくイメージ画像と認識結果を一覧表示に強調表
示態様で追加表示する。
【0140】この一覧表示は、図26に示した支線認識
結果の一覧表示と同様であり、支柱を持つ各電柱毎に、
その電柱とその周囲の小エリアのイメージ画像と、その
電柱に対する認識結果として電柱識別コード及び電柱シ
ンボルを示す円の中心から放射状に延びる支柱方向を示
す短小線分(支柱シンボルに相当する)とを並べた対の
小ウインドウを支柱編集ウインドウ内に一覧表示する。
但し、支柱方向を未認識の場合には、短小線分を仮の方
向(例えば真右方向)に向けて表示する。
【0141】強調表示の方法も支線認識結果の一覧表示
の場合と同様に、支柱方向認識の確信度が特定値以上で
ない支柱を持つ電柱シンボルを有する小ウインドウの背
景を他の特定値以上の小ウインドウと異なる色(例えば
ピンク色)で表示したり、表示輝度を異ならせて表示し
たりして目立たせ、オペレータに確認を促すようにす
る。
【0142】支柱認識結果を全て一覧表示するまでステ
ップ66からステップ63に戻って、認識の確信度に応
じた一覧表示の追加処理を繰り返す。そして、認識結果
を全て表示すると、ステツプ67で処理を終了する
(「終了」キーの指示)か否かを判断し、終了であれば
ステップ68へ進んで、確認修正結果を記録する。
【0143】「終了」キー以外の手入力があると、ステ
ップ69へ進んで編集部分(支柱編集ウインドウ内の小
ウインドウのいずれか)がマウス等で指示されたか否か
を判断し、指示されるとステップ70へ進んで、指示さ
れた小ウインドウ内の電柱座標を中心とする配電設備図
面の一定領域のイメージデータを、図26に示した新規
ウインドウ41と同様な新規ウインドウに表示する。こ
の時、強調表示されている小ウインドウが指示された場
合は、新規ウインドウ内のイメージデータも強調表示す
る。
【0144】さらに、ステップ71′で新規ウインドウ
の中心に認識した電柱シンボルの円及び支柱方向(認識
できなかった場合は仮の方向)を示す短小線分をイメー
ジデータに重ねて異なる色又は濃度で表示し、その新規
ウインドウ内に電柱識別コードを表示する(図26の新
規ウインドウ41の表示参照)。
【0145】ステップ72′では人間による支柱方向の
修正を可能にし、新規ウインドウ内に表示されている支
柱方向を示す短小線分を、前述した支線方向の認識結果
の修正の場合と同様に回転させて修正設定することがで
きる。また、表示されている短小線分の削除、あるいは
新たな短小線分の発生(追加)も、支線方向の認識結果
の削除あるいは追加の場合と同様にして簡単に行なえ
る。
【0146】ステップ73では設定の結果を一覧表示に
反映させ、小ウインドウ内の短小線分もの向きも設定さ
れた方向に変更する。そして、ステップ74で新規ウイ
ンドウを削除してステップ67へ戻る。その他の処理
は、図25によって前述した支線認識結果確認修正処理
の場合と同様である。
【0147】このようにして、各電柱の支柱方向の認識
結果を簡単に目視確認でき、その認識結果がイメージデ
ータで示されている支柱方向と相違する場合は、それを
簡単に修正して設定することができる。また、誤認識の
支柱方向を削除したり、未認識の支柱方向を追加設定す
ることも簡単に行なうことができる。
【0148】ここで、この実施例による電柱及びその支
線・支柱方向自動認識の実験結果を示す。実験対象図面
は、縮尺1/1000,A2サイズの図面14枚(電柱
総数:約1300本、支線総数:約700本、支柱総
数:約30本)で、これらは区域が連続した6枚組及び
8枚組の二組からなる。ここでは、6枚組の方をA組、
8枚組の方をB組と呼ぶことにする。図面1枚あたりの
設備記述状況を表1に示す。
【0149】
【表1】
【0150】各組の地勢の概略は、A組はほとんどが市
街地であり、B組はほとんどが郊外である。また、記述
状況は、かすれや線分と記号の交錯が少なからず存在
し、良好な状況ではなかった。電柱シンボルの自動認識
(シンボルの自動抽出と電柱識別コードの自動付与)実
験の結果を表2に示す。
【0151】
【表2】
【0152】ここで、認識率(%)とは、電柱シンボル
の抽出に成功して正しい電柱識別コードが付与された電
柱シンボルの総電柱数に占める割合をいう。誤認識
(%)とは、電柱シンボルは抽出したが誤った電柱識別
コードが付与された電柱シンボル、及び正しい電柱シン
ボルの近辺の間違ったシンボル等を抽出したものの合計
の総電柱数に占める割合をいう。未認識(%)とは、電
柱シンボルの抽出ができなかったものの総電柱数に占め
る割合をいう。
【0153】図面にかすれが多いなど、図面状況が良好
ではないので未認識の発生率が高くなり、認識率は約8
0%であった。この自動認識結果は、他の一般的な自動
認識システムと比べて高くはない。シンボル抽出アルゴ
リズムにおいて、検出する画像特徴量を増やせば認識率
は確実に向上するが、コスト高になったり処理時間が長
くなる等の問題がある。
【0154】本発明のシステムの場合、この自動認識後
の修正所要時間が、図面1枚当りわずか5〜10分程度
であり、他の一般的な自動認識システムにおける修正所
要時間と比べて大幅に短かい。そのため、入力に要する
総コストは全体としてかなり少なくて済み、実用上極め
て有用である。
【0155】次に、支線及び支柱の設置方向の自動認識
実験の結果を表3に示す。但しこの表3中で上段は支
線、下段は支柱についての認識率を示す。
【0156】
【表3】
【0157】支線及び支柱は電線などとかなり交錯して
おり、加えて図面のカスレもあるため、誤認識や未認識
の発生率が高くなっている。しかしながら、このシステ
ムの場合には、自動認識後の修正所要時間が図面1枚当
り5分以内と極めて短時間で済むので、入力に要する総
コストは全体としてかなり少なくて済み、充分に実用に
耐え得る。この実施例による電柱位置及び支線・支柱方
向自動認識システムの特徴は、以下のようにまとめられ
る。
【0158】(1) これまで現場で使用していた手書き原
図をそのまま自動入力の対象にすることができるので、
再トレースする手間やそのためのコストがかからない。 (2) 電柱識別コードと図面メッシュの関係、及び配電設
備マスタから得られる接続する電柱間の距離情報,支線
又は支柱の有無及び有る場合の本数等の情報を用いて、
ほとんどの電柱の電柱シンボルに電柱識別コードを自動
的に付与することができ、さらに、支線又は支柱を有す
る場合にはその設置方向をも自動認識できる。 (3) 優れた修正インタフエースにより、自動認識におけ
る誤りや見落としを、短時間で確実に修正することがで
きる。
【0159】これらの特徴により、極めて低コストで正
確に入力することが可能になり、従来の各種の入力との
優劣を比較すると表4に示すようになる。
【0160】
【表4】
【0161】さらに、この発明によるシステムでの配電
設備図面からの電柱位置,支線方向,及び支柱方向の入
力作業時間と従来の手作業による入力作業時間とを比較
した実験結果を図33に示す。これは、都市部の配電設
備図面(縮尺1/1000,A3サイズ)で実験を行な
った時の平均所要時間を表わしたもので、1枚当り平均
で電柱67本,支線38本,支柱2本が存在している。
従来技術システムの方は、指示機能(ポインティングデ
バイス等)付きディスプレイ等を使用して、配電設備図
面をスキャナで読み取ったイメージの表示画面上で、電
柱位置,支線方向,及び支柱方向の入力を行なう作業を
1本あたり1分として算出した。
【0162】なお、上述の実施例では、この発明を配電
設備マスタからの設備情報を利用して電柱位置を自動認
識する電柱自動認識システムと組み合わせて実施するよ
うにしたが、他の方式による電柱自動認識システムと組
み合わせてもよいし、この発明による電柱の支線方向認
識システム及び支柱方向自動認識システムを独立して実
施してもよいことは勿論である。
【0163】さらに、この発明は電力用の配電設備図面
からだけでなく、電話等の通信用設備図面等、電柱を使
用する各種の架空設備図面からその電柱の支線方向及び
支柱方向を正確に入力するためにも適用できることは勿
論である。
【0164】
【発明の効果】以上説明してきたように、この発明によ
れば、電柱を有する各種設備図面から各電柱に対する支
線及び支柱の方向の自動認識を低コストで比較的精度よ
く行なうことができ、且つその認識結果を容易に目視確
認でき、その結果誤認識や未認識があった場合にはその
修正や追加を短時間で簡単に行なうことができる。した
がって、大量の配電設備図面からその各電柱の支線方向
及び支柱方向をデータベースに入力する作業等を低コス
トで、効率よく短期間で実行することが可能になる。そ
して、この発明を電柱位置の自動認識システムと組み合
わせるとさらに有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による設備図面からの支線・支柱方向
自動認識システムの機能構成を示すブロック図である。
【図2】この発明の一実施例のシステム構成図である。
【図3】同じくそのハード構成例を示すブロック図であ
る。
【図4】この実施例で認識対象とする配電設備図面の一
例を示す図である。
【図5】この実施例による配電設備図面と配電設備マス
タの情報による電柱認識処理の概要を説明するための説
明図である。
【図6】同じくそれを処理手順にしたがって示す説明図
である。
【図7】図2及び図3に示した自動認識システムによる
電柱及び支線・支柱方向自動認識処理のメインフロー図
である。
【図8】図7における電柱シンボル抽出処理の内容を示
すフローチャートである。
【図9】図8の電柱シンボル抽出処理の説明に供する図
である。
【図10】図7における電柱認識処理の内容を示すフロ
ーチャートである。
【図11】図10における電柱識別コードによる電柱認
識処理の説明図である。
【図12】図7における認識結果確認修正処理の内容を
示すフローチャートである。
【図13】図12の認識結果確認修正処理における認識
結果一覧表示の例を示す図である。
【図14】図13の一覧表示のある欄が指示されたとき
の新規ウインドウの表示例を示す図である。
【図15】電柱の整合性検証結果を反映させた一覧表示
の例を示す図である。
【図16】図13に示した一覧表示中の最初の欄(イメ
ージ画像のみで電柱識別コードが表示されていない強調
表示欄)を指示したときの新規ウインドウの表示例を示
す図である。
【図17】図7における未認識電柱配置及び電柱シンボ
ル・電線表示処理の内容を示すフローチャートである。
【図18】図17のステップ21〜24までの処理によ
るウインドウ表示例を示す図である。
【図19】図18の未認識電柱識別コードB51が指示
された時のウインドウ表示例を示す図である。
【図20】電柱シンボルと電線をイメージ画像に重ねて
表示する表示例を示す図である。
【図21】図7における支線認識処理の内容を示すフロ
ーチャートである。
【図22】図21における電線の張力解析の説明に供す
る図である。
【図23】図21における電柱から出ている一定線長の
線分の抽出の説明に供する図である。
【図24】同じくその支線シンボルの判別のための処理
の説明に供する図である。
【図25】図7における支線認識結果確認修正処理の内
容を示すフローチャートである。
【図26】支線方向認識結果の一覧表示の例を示す図で
ある。
【図27】図26の新規ウインドウ41内での短小線分
の方向修正,削除,及び追加の説明図である。
【図28】同じくその際に使用するマウスの平面図であ
る。
【図29】図7における支柱認識処理の内容を示すフロ
ーチャートである。
【図30】図7における支柱認識結果確認修正処理の内
容を示すフローチャートである。
【図31】図27における電柱から出ている一定線長の
線分の抽出の説明に供する図である。
【図32】同じくその支柱シンボルの判別のための処理
の説明に供する図である。
【図33】この発明の実施例と従来のシステムとの実証
試験結果を比較して示す図である。
【符号の説明】
1:装置本体 2:ディスプレイ 3:スキャナ 4:キーボード 5:マウス 6:通信装置 7:配電設備図面 8:配電設備マスタ 10:CPU(中央処理装置) 11:メモリ(ROM,RAM) 12:ハードディスク装置(HDD) 13:システムバス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 9061−5H G06F 15/70 370 9191−5H 15/60 634 H (72)発明者 田中 稔 宮城県仙台市青葉区一番町三丁目7番1号 東北電力株式会社内 (72)発明者 伊庭 博文 宮城県仙台市青葉区一番町三丁目7番1号 東北電力株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地図上の実在位置に対応して電柱とその
    支線及び電柱間の架線を含む設備のシンボルと電柱識別
    コードが描かれた設備図面の画像をイメージデータとし
    て読み取る画像読取手段と、 前記設備図面の図面番号と、その設備図面上に存在する
    各電柱の電柱識別コード及び支線の有無,電柱同士の接
    続関係,及び隣接する電柱までの距離を含む設備情報が
    記憶された設備マスタから、前記画像読取手段で読み取
    った設備図面に対応する前記設備情報を読み込む設備情
    報読込手段と、 前記画像読取手段によって読み取ったイメージデータを
    画像処理して電柱シンボルをその位置情報と共に抽出す
    る電柱シンボル抽出手段と、 該手段によって抽出された電柱シンボルから、前記設備
    情報読込手段によって読み込んだ設備情報により支線を
    有するとされている電柱の電柱シンボルのみを抜き出
    し、前記画像読取手段によって読み取ったイメージデー
    タ中の該抜き出した各電柱シンボルの周囲の画像をデー
    タ処理して、所定の長さ範囲内で矢印形状と判断できる
    短小線分を支線シンボルの候補として抽出する支線シン
    ボル抽出手段と、 前記抜き出された各電柱と架線で接続された隣接する他
    の電柱との間の距離と架線の張設方向とから、該各電柱
    に加わる架線の張力の合成ベクトルを求め、前記抽出さ
    れた支線シンボルの候補の中から、前記合成ベクトルの
    方向と反対の方向に所定の角度範囲内で最も近い方向の
    支線シンボルの方向を支線方向として認識する支線方向
    認識手段とを備えたことを特徴とする設備図面からの電
    柱の支線方向自動認識システム。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の設備図面からの電柱の支
    線方向自動認識システムにおいて、前記支線方向認識手
    段による認識処理後に、支線を持つ各電柱毎に、該電柱
    とその周囲の小エリアのイメージ画像と、その各電柱の
    電柱シンボル及び認識された支線方向又は未認識の場合
    は仮の方向を示す方向シンボルとを並べた小ウインドウ
    を、前記支線方向認識手段による認識の確信度が低い順
    に一覧表示し、その小ウインドウのいずれかが指示手段
    によって指示されると、該指示された小ウインドウの前
    記イメージ画像を拡大してウインドウ表示し、支線方向
    の修正,追加,又は削除を可能にする認識結果確認修正
    手段を設けたことを特徴とする設備図面からの電柱の支
    線方向自動認識システム。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の設備図面からの電柱の支
    線方向自動認識システムにおいて、前記認識結果確認修
    正手段が、前記小ウインドウを前記支線方向認識手段に
    よる認識の確信度が低い順に一覧表示する際に、前記支
    線方向認識手段によって方向認識ができなかったか方向
    認識の確信度が低かった支線を持つ電柱シンボルを有す
    る小ウインドウを、方向認識の確信度が高かった支線を
    持つ電柱シンボルを有する小ウインドウとは背景色を異
    ならせるか輝度を異ならせて強調表示する手段を有する
    ことを特徴とする設備図面からの電柱の支線方向自動認
    識システム。
  4. 【請求項4】 請求項2又は3記載の設備図面からの電
    柱の支線方向自動認識システムにおいて、前記認識結果
    確認修正手段が、前記指示手段によって指示された前記
    小ウインドウの前記イメージ画像を拡大してウインド表
    示する際に、該小ウインドウに表示した電柱シンボル及
    び方向シンボルを拡大して前記拡大したイメージ画像に
    重ねて表示し、前記指示手段によって前記方向シンボル
    が指示された後、該方向シンボルを前記電柱シンボルの
    回りに回転させて該方向シンボルの方向を支線方向とし
    て設定可能にする手段を有することを特徴とする設備図
    面からの電柱の支線方向自動認識システム。
  5. 【請求項5】 地図上の実在位置に対応して電柱とその
    支柱及び電柱間の架線を含む設備のシンボルと電柱識別
    コードが描かれた設備図面の画像をイメージデータとし
    て読み取る画像読取手段と、 前記設備図面の図面番号と、その設備図面上に存在する
    各電柱の電柱識別コード及び支柱の有無,電柱同士の接
    続関係,及び隣接する電柱までの距離を含む設備情報が
    記憶された設備マスタから、前記画像読取手段で読み取
    った設備図面に対応する前記設備情報を読み込む設備情
    報読込手段と、 前記画像読取手段によって読み取ったイメージデータを
    画像処理して電柱シンボルをその位置情報と共に抽出す
    る電柱シンボル抽出手段と、 該手段によって抽出された電柱シンボルから、前記設備
    情報読込手段によって読み込んだ設備情報により支柱を
    有するとされている電柱の電柱シンボルのみを抜き出
    し、前記画像読取手段によって読み取ったイメージデー
    タ中の該抜き出した各電柱シンボルの周囲の画像をデー
    タ処理して、所定の長さ範囲内でT字形状と判断できる
    短小線分を支柱シンボルの候補として抽出する支柱シン
    ボル抽出手段と、 前記抜き出された各電柱と架線で接続された隣接する他
    の電柱との間の距離と架線の張設方向とから、該各電柱
    に加わる架線の張力の合成ベクトルを求め、前記抽出さ
    れた支柱シンボルの候補の中から、前記合成ベクトルの
    方向に所定の角度範囲内で最も近い方向の支柱シンボル
    の方向を支柱方向として認識する支柱方向認識手段とを
    備えたことを特徴とする設備図面からの電柱の支柱方向
    自動認識システム。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の設備図面からの電柱の支
    柱方向自動認識システムにおいて、前記支柱方向認識手
    段による認識処理後に、支柱を持つ各電柱毎に、該電柱
    とその周囲の小エリアのイメージ画像と、その各電柱の
    電柱シンボル及び認識された支柱方向又は未認識の場合
    は仮の方向を示す方向シンボルとを並べた小ウインドウ
    を、前記支柱方向認識手段による認識の確信度が低い順
    に一覧表示し、その小ウインドウのいずれかが指示手段
    によって指示されると、該指示された小ウインドウの前
    記イメージ画像を拡大してウインドウ表示し、支柱方向
    の修正,追加,又は削除を可能にする認識結果確認修正
    手段を設けたことを特徴とする設備図面からの電柱の支
    柱方向自動認識システム。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の設備図面からの電柱の支
    柱方向自動認識システムにおいて、前記認識結果確認修
    正手段が、前記小ウインドウを前記支柱方向認識手段に
    よる認識の確信度が低い順に一覧表示する際に、前記支
    柱方向認識手段によって方向認識がきなかったか方向認
    識の確信度が低かった支柱を持つ電柱シンボルを有する
    小ウインドウを、方向認識の確信度が高かった支柱を持
    つ電柱シンボルを有する小ウインドウとは背景色を異な
    らせるか輝度を異ならせて強調表示する手段を有するこ
    とを特徴とする設備図面からの電柱の支柱方向自動認識
    システム。
  8. 【請求項8】 請求項6又は7記載の設備図面からの電
    柱の支柱方向自動認識システムにおいて、前記認識結果
    確認修正手段が、前記指示手段によって指示された前記
    小ウインドウの前記イメージ画像を拡大してウインド表
    示する際に、該小ウインドウに表示した電柱シンボル及
    び方向シンボルを拡大して前記拡大したイメージ画像に
    重ねて表示し、前記指示手段によって前記方向シンボル
    が指示された後、該方向シンボルを前記電柱シンボルの
    回りに回転させて該方向シンボルの方向を支柱方向とし
    て設定可能にする手段を有することを特徴とする設備図
    面からの電柱の支柱方向自動認識システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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