JPH088307Y2 - ブースタポンプ - Google Patents

ブースタポンプ

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JPH088307Y2
JPH088307Y2 JP1987185892U JP18589287U JPH088307Y2 JP H088307 Y2 JPH088307 Y2 JP H088307Y2 JP 1987185892 U JP1987185892 U JP 1987185892U JP 18589287 U JP18589287 U JP 18589287U JP H088307 Y2 JPH088307 Y2 JP H088307Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 《産業上の利用分野》 本考案は、単動ばね復帰式のガス圧シリンダで液圧式
プランジャポンプを駆動する形式のブースタポンプに関
し、ブースタポンプを小形高出力のものに造ることがで
きるうえ、出力の異なる機種間で主要部品を共通化でき
る技術である。
《従来の技術》 この種のブースタポンプには、従来では、本考案者の
先の提案に係わる特公昭55-40761号公報(以下、第1従
来例という)または特公昭59-25081号公報(以下、第2
従来例という)に記載された技術がある。
上記の各従来例は、その基本的な構造が、第14図又は
第15図に示すように、次のようになっている。
圧力ガス給排切換用弁装置31でピストン3の上死点側
空間へ圧力ガスを供給することによって同上ピストン3
を戻しばね25に抗して下死点側へ駆動し、同上の弁装置
31で上記の上死点側空間から圧力ガスを排出することに
よって上記の戻しばね25で同上ピストン3を上死点側へ
復帰駆動可能に構成し、上記ピストン3にプランジャ5
を直列状に連結して構成したものである。
上記の基本構造をさらに具体的に説明すると次のよう
になる。
即ち、弁ケース部11内の弁装置室30に空気圧の給圧口
32と排圧口33とを連通し、 弁装置室30に上記の弁装置31を設け、シリンダ部12内
のシリンダ室20にピストン3を摺動自在に内嵌し、プラ
ンジャケース部13内のポンプ室39にプランジャ5を摺動
自在に挿嵌し、上記の弁装置31のガス圧力給排切換用指
令具37と上記ピストン3と上記プランジャ5とを直列状
に連結し、上記ピストン3を戻しばね25で上死点側に弾
圧し、 上記ピストン3が戻しばね25で上死点に押戻された復
動終了状態では、弁装置31が指令具37の指令で排圧状態
から給圧状態に切換えられて、圧縮空気を給圧口32から
弁装置31を通ってシリンダ室20に供給し始め、 その圧縮空気がシリンダ室20に供給されていく給圧駆
動状態では、上記シリンダ室20の空気圧で上記ピストン
3が下死点へ往復駆動されて、上記プランジャ5を吐出
駆動し、 これに対して、同上ピストン3が空気圧で下死点に押
寄せられた往動終了状態では、上記の弁装置31が上記指
令具37の指令で給圧状態から排圧状態に切換えられて、
上記のシリンダ室20内の圧縮空気を弁装置31を通って排
圧口33から外部へ排出し始め、 上記シリンダ室20から圧縮空気が排出されていく排圧
復動状態では、ピストン3が戻しばね25で上死点へ復行
作動されて、プランジャ5を吸入作動させるように構成
したものである。
上記の基本構造のものは、例えば第14図の模式図で示
すように、圧油給排弁70を介してクランプ用油圧シリン
ダ71を伸縮駆動するのに用いられる。
圧油給排弁70を排出側に切換えた状態では、クランプ
用油圧シリンダ71の駆動油室72から圧油が排出されて油
圧シリンダ71が収縮する。これと同時に、圧油給排弁70
でポンプ室39の吐出側が閉じられて、ポンプ室39内のプ
ランジャ5に加わる油圧力とシリンダ室20内のピストン
3に加わる空気圧力とがバランスし、ブースタポンプ1
が運転を休止する。
圧油給排弁70を供給側に切換えると、ブースタポンプ
1が運転を始めて油圧シリンダ71の駆動油室72へ圧油を
供給していく。ブースタポンプ1は、油圧シリンダ71を
伸長させ終えた後も運転し続け、シリンダ室20内の空気
圧力でポンプ室39内の油圧力をピストン3とプランジャ
5との断面積比に対応する圧力にまで増圧することによ
り、駆動油室72内の圧力をクランプ設定圧力にまで高め
るのである。
上記の基本構造において、前述の第1従来例や第2従
来例では、シリンダ部12が次のように構成されていた。
即ち、前記の第15図に示すように、上記の弁ケース部11
と上記のプランジャケース部13との間にシリンダ部12を
1つだけ設け、同士の弁ケース部11と同上プランジャケ
ース部13の各外径寸法を、上記シリンダ部12の外径寸法
とほぼ等しくなるように形成したものである。この場
合、弁ケース部11及びプランジャケース部13は、各機能
を果たすうえでの必要な体積がシリンダ部12に比べて小
さいものですむことから、両ケース部11・13にはもとも
と余剰スペースが形成されており、必要な体積に比べて
占有体積が大きいものになっている。
《考案が解決しようとする問題点》 前記の第1従来例と第2従来例では、吐出量や吐出圧
を大きくして大出力のブースタポンプを造る場合に、次
の問題がある。
(イ) ブースタポンプが大形化する。
出力の異なる機種同士で、ピストン3およびプランジ
ャ5のストロークを同じ寸法に設定した場合では、ブー
スタポンプ1の出力を大きくするにはシリンダ部12の外
径寸法を大きくする必要がある。例えば第16図の実線図
で示すように、出力を2倍にすればシリンダ部12の占有
体積も2倍になり、これに伴って弁ケース部11及びプラ
ンジャケース部13の占有体積も2倍になる。このため、
両ケース部11・13の余剰スペースも2倍になり、ブース
タポンプの無駄なスペースが大きくなる。そのうえ、弁
ケース部11及びプランジャケース部13が機能を果たすう
えで必要な体積(図中、二点鎖線図)の増加率は出力の
増加率に比べて少なくてすむので、両ケース部11・13に
はさらに大きな余剰スペースが形成されることになる。
従って、ブースタポンプ1は無駄なスペースが増加し
て大形のものにならざるを得ない。しかも、ブースタポ
ンプ1は外径寸法が大きいので、設置平面積が狭く限ら
れた場所では大出力のものを取り付けることができな
い。
(ロ) ブースタポンプの製造コストが高くつく。
ブースタポンプ1の主要部品であるシリンダ部12は、
出力が異なるごとに個別のものを造らざるを得ず、出力
の異なる機種間で共通化することができない。このた
め、ブースタポンプ1は、量産効果が得られず、製造コ
ストが高くつく。
本考案は、ブースタポンプを小形かつ高出力化するこ
と、及び出力の異なる機種間で主要部品を共通化して製
造コストを下げることを目的とする。
《問題点を解決するための手段》 本考案は、上記の目的を達成するため、ブースタポン
プを次のように構成した。
例えば、第1図から第6図、又は第7図に示すよう
に、 圧力ガス給排切換用弁装置31でピストン3の上死点側
空間へ圧力ガスを供給することによって同上ピストン3
を戻しばね25に抗して下死点側へ駆動し、同上の弁装置
31で上記の上死点側空間から圧力ガスを排出することに
よって上記の戻しばね25で同上ピストン3を上死点側へ
復帰駆動可能に構成し、上記ピストン3にプランジャ5
を直列状に連結して構成した、ブースタポンプにおい
て、 上記の弁装置31を収容する弁ケース部11と上記のプラ
ンジャ5を収容するプランジャケース部13との間に、複
数のシリンダ部12a・12bを直列状に設けて、上記の各シ
リンダ部12a・12bにピストン3a・3bをそれぞれ挿入し、 上記の各ピストン3a・3bの各下死点側空間23a・23bに
戻しばね25a・25bをそれぞれ設け、 上記の弁ケース部11側の戻しばね25aのセット長さl1
を上記プランジャケース部13側の戻しばね25bのセット
長さl2よりも短い寸法に設定し、上記の弁ケース部11側
の戻しばね25aの張力F1を上記プランジャケース部13側
の戻しばね25bの張力F2よりも小さい値に設定して構成
したものである。
《作用》 本考案は、例えば、第1図から第6図および第10図か
ら第13図に示すように、次のように作用する。
(イ) ブースタポンプ1の出力を大きくするには、第
10図で示すように、弁ケース部11及びプランジャケース
部13に対してシリンダ部12a(及び12c、12d)の連結数
を順次増加させ、ピストン3の総断面積を増加させてい
けばよい。
上記のようにシリンダ部12の出力を大きくしても、弁
ケース部11及びプランジャケース部13は占有体積が小出
力のものと同じですみ、余剰スペースも同じですむの
で、出力の増加につれて余剰スペースの占める割合が次
第に小さくなる。この結果、第11図で示すように、本考
案のものは、従来例に比べて、出力の増加に対する占有
体積の増加率がはるかに小さい。
そのうえ、出力の増加率に対して、弁ケース部11及び
プランジャケース部13が機能を果たすのに必要な体積
(第10図中、二点鎖線図)の増加率はもともと小さいの
で、第11図で示すように、占有体積と必要体積との差が
出力の増加につれて次第に小さくなり、ブースタポンプ
1の無駄なスペースはさらに減少する。
以上のように、ブースタポンプ1は、大出力化するに
つれて両ケース部11・13の余剰スペースが減少し、無駄
なスペースがなくなっていくので、小形かつ大出力のも
のに造ることができるのである。
しかも、ブースタポンプ1は、外径寸法が小さくてす
むので、設置平面積が狭く限られた場所であっても、大
出力のものを取り付けることができる。
(ロ) また、ブースタポンプ1は第10図で示すように
組み立てられる。
出力単位が1/2の場合には、両ケース部11・13にシリ
ンダ部12aを1つ連結すればよい。また、出力単位が1
の場合には、上記シリンダ部12aと同構成のシリンダ部1
2bをさらに1つ連結すればよい。出力単位が1 1/2や2
の場合も同様である。
このように、ブースタポンプ1は、主要な構成部品で
ある弁ケース部11・シリンダ部12・プランジャケース部
13を共通化することができるので、量産効果が得られ、
製造コストを低減できる。
本考案は、さらに次のように作用する。
(ハ) 第5図または第6図と第12図で示すように、プ
ランジャケース部13側の戻しばね25bは、セット長さl2
を大きい値に設定するとともに張力F2を大きい値に設定
することにより、プランジャケース部13側のピストン3b
及びピストンロッド21の各封止部の摺動抵抗に加えて、
プランジャ5の封止部の摺動抵抗及び弁装置31の切換抵
抗をも負担することができる。これに対して、弁ケース
部11側の戻しばね25a(及び25c)の張力F1は、その弁ケ
ース部11側のピストン3a(及び3c)及びピストンロッド
21の各封止部の摺動抵抗を負担するだけの小さい値です
むので、上記の張力F2よりも小さい値でよく、その戻し
ばね25a(及び25c)のセット長さl1を前記セット長さl2
よりも短い値に設定できる。従って、上記セット長さl1
を前記セット長さl2よりも短くした分だけシリンダ部12
の長さを短縮できる。その結果、ブースタポンプ1は、
全長を短くして、さらに小形に造れる。
(ニ) 第8図と第9図とは、本考案者が本考案に先立
って考えた先考案例を示している。第8図は第5図相当
図、第9図は第6図相当図で、同じ機能の部材には同じ
符号を付けてある。この先考案例においては、各戻しば
ね25は、プランジャケース部13側のものと同じものを用
いて、そのセット長さl1をl2と同じ値に設定するととも
にその張力F1をF2と同じ値に設定してある。従って、先
考案例の戻しばね25では、弁ケース部11側のピストン3a
及びピストンロッドの各封止部の摺動抵抗に打ち勝つの
に必要な張力と比べると実際の張力が過剰となってい
る。
上記の先考案例と本考案との両者を比較してみると、
第12図で示すように、例えば、シリンダ部12の段数が2
段のときに両者のばね力の合計が等しい値になるように
設定した場合では、本考案は、先考案例と比べると、1
段のときにはばね力が大きくなるとともに、3段・4段
のときにはばね力の合計値が小さくなる。これにより、
本考案と先考案例とでは次の相違点が生じる。
先考案例では、第13図中の破線図に示すように、1段
のときには、戻しばね25の張力が小さくてピストン3を
強力に復帰させることができないので、そのピストン3
の作動速度が低下して、ブースタポンプ1が出力不足に
なる。一方、3段・4段のときには、戻しばね25の張力
の合計値が過剰になるので、ピストン3の作動速度が過
剰になって、ブースタポンプ1が出力過剰になる。この
ため、シリンダ部12の段数と出力とを比例させることが
困難である。
これに対して、本考案は、同上の第13図中の実線図に
示すように、1段のときには、戻しばね25の大きな張力
でピストン3を強力に復帰させることができるので、ピ
ストン3の作動速度を高めてブースタポンプ1が出力不
足になるのを防止できる。一方、3段・4段のときに
は、戻しばね25の張力の合計値が過剰になることを防止
できるので、ピストン3の作動速度が過剰になることを
防止してブースタポンプ1が出力過剰になるのを防止で
きる。従って、本考案は、ブースタポンプ1の能力をシ
リーズ化する場合において、シリンダ部12の段数と出力
とを比例させることが可能となる。
(ホ) さらに、本考案は、先考案例と比較すると、3
段・4段の場合に戻しばね25のばね力の合計値が小さい
ことから、ピストン3を下死点側へ駆動するときの動作
抵抗が小さくなり、圧縮空気等の圧力ガスの消費量が少
なくてエネルギ損失が小さい。
《考案の効果》 本考案は、上記のように構成され作用することから次
の効果を奏する。
(イ) ブースタポンプを小形かつ大出力に造れる。
ブースタポンプは、シリンダ部の段数を増やして大出
力化するにつれて弁ケース部及びプランジャケース部の
余剰スペースが減少するので、無駄なスペースがなくな
り、小形かつ大出力のものに造ることができる。
(ロ) ブースタポンプの製造コストを低減できる。
ブースタポンプは、主要な構成部品である弁ケース部
・プランジャケース部及びシリンダ部を共通部品化する
ことができるので、量産効果が得られ、製造コストが低
下する。
(ハ) ブースタポンプの全長を短縮できる。
弁ケース部側の戻しばねのセット長さを短くした分だ
けシリンダ部の長さを短縮できる。その結果、ブースタ
ポンプは、全長を短くして、さらに小形に造れる。
(ニ) ブースタポンプのシリンダ部の段数と出力とを
比例させることが可能となる。
本考案は、シリンダ部が所定の段数未満のときには、
ブースタポンプが出力不足になるのを防止する一方、所
定の段数を越えるときには、ブースタポンプが出力過剰
になるのを防止できる。このため、シリンダ部を多段化
してブースタポンプの能力をシリーズ化する場合におい
て、シリンダ部の段数と出力を比例させることができ
る。その結果、出力の変化率の狂いを防止できる。
(ホ) エネルギ損失が少ない。
上記のように、シリンダ部が所定の段数のときに復帰
ばねのばね力の合計値が等しくなるように設定した場合
では、所定段数を越える段数のものについては、戻しば
ねのばね力の合計値が小さいことから、ピストンを下死
点側へ駆動するときの動作抵抗が小さくてすみ、圧縮空
気等の圧力ガスの消費量が少なくエネルギ損失が少な
い。
《実施例》 以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。
第1図から第7図は一実施例を示している。
第1図は、2段式ブースタポンプの縦断面を示す図で
あって、第3図のI−I線矢視断面図である。また、第
2図は、同第3図のII-II線矢視縦断面図で、第3図は
ブースタポンプの平面図である。
第1図から第3図中、符号1はブースタポンプで、こ
れは、ガス圧ピストン式発動機である空圧ピストン式発
動機2のピストン3でプランジャ式の液圧ポンプである
油圧ポンプ4のプランジャ5を駆動することにより、作
動油を吸入口6から吸込んで吐出口7から吐出するよう
になっている。なお、第1図中、符号8は空気圧源で、
符号9は空気圧供給元弁である。
上記ブースタポンプ1のポンプ本体10は、空圧ピスト
ン式発動機2の弁ケース部11とシリンダ部12、及びプラ
ンジャ式油圧ポンプ4のプランジャケース部13を上下方
向へ順に配置してなる。これらの弁ケース部11とシリン
ダ部12とプランジャケース部13とが、締結ボルト15・15
及び16・16で固定されている。
まず空圧ピストン式発動機2について説明すると、こ
れは次のように構成されている。
シリンダ部12は、弁ケース部11側のシリンダ部12a
と、プランジャケース部13側のシリンダ部12bとを上下
に積層してなる。これら両シリンダ部12a・12bのうちの
プランジャケース部13側のシリンダ部12bは、弁ケース
部11側のシリンダ部12a及びプランジャケース部13に対
して独立部品として形成されている。また、弁ケース部
11側のシリンダ部12aの筒胴部18の長さL1は、プランジ
ャケース部13側のシリンダ部12bの筒胴部19の長さL2
ほぼ等しく形成される。さらに、プランジャケース部13
側のシリンダ部12bへのプランジャケース部13の接続面
Xは、同上プランジャケース部13側のシリンダ部12bへ
の弁ケース部11側のシリンダ部12aの接続面Yと接続可
能な形状に形成される。
上記各シリンダ部12a・12bの各シリンダ室20a・20b
に、弁ケース部11側のピストン3aとプランジャケース部
13側のピストン3bがそれぞれ気密摺動自在に内嵌され
る。これら両ピストン3a・3bの上死点側空間には、ガス
圧作動室である空圧作動室22a・22bがそれぞれ形成され
るとともに、下側の下死点側空間には、ばね室23a・23b
がそれぞれ形成される。プランジャケース部13側のシリ
ンダ部12bのばね室23bに、角形断面の圧縮コイルばねか
らなる戻しばね25bが装着され、弁ケース部11側のばね
室23aには、円形断面の圧縮コイルばねからなる戻しば
ね25aが装着される。各戻しばね25a・25bで両ピストン3
a・3bがそれぞれ上死点側に弾圧される。また、プラン
ジャケース部13のシリンダ部側端面Zに、プランジャケ
ース部13側の戻しばね25bのばね受座27が、プランジャ
ケース部13の接触面Xよりも深く位置するように形成さ
れる。さらに、弁ケース部11側の戻しばね25aのセット
長さl1がプランジャケース部13側の戻しばね25bのセッ
ト長さl2よりも短く構成されるとともに、弁ケース部11
側の戻しばね25aの張力F1がプランジャケース部13側の
戻しばね25bの張力F2よりも小さい値に設定される。
前記の弁ケース部11内には弁装置室30が形成されてお
り、この弁装置室30に、圧力ガス給排切換用弁装置であ
る空気圧給排切換用弁装置31が設けられるとともに、空
気圧の給圧口32と排圧口33が連通される。上記の弁装置
31は、空気圧作動室22a・22bに対して圧縮空気を給排さ
せるように切換わる給排弁体36と、ピストン3a・3bの作
動に連動して給排弁体36を給圧位置と排圧位置との切り
換え操作するガス圧力給排切換用指令具である空気圧給
排切換用指令具37とを有している。
また、前記プランジャ式油圧ポンプ4は、プランジャ
ケース部13内にポンプ室39を形成してなり、このポンプ
室39に前記プランジャ5が油密摺動自在に挿嵌される。
ポンプ室39は、吸入弁42を介して吸入口6に連通される
とともに、吐出弁43を介して吐出口7に連通される。そ
して、弁装置31の空気圧給排切換用指令具37と、ピスト
ン3a・3b、及びプランジャ5が上下方向へ直列状に連結
される。
空圧ピストン式発動機2の作動を、第17図の模式図に
基づいて説明する。その第17図中の左半図(及び第1
図)は、ピストン3(3a・3b)の下降駆動行程の初期状
態を示している。また、同第17図中の右半図は、同上ピ
ストン3(3a・3b)の上昇復帰行程の初期状態を示して
いる。
給排弁体36を収容した弁装置室30は、その給排弁体36
の周囲に下側から順に形成した給圧用作動室60・作業用
室61・排気室62・排圧用作動室63を備えている。上記の
給排弁体36は、上記の給圧用作動室60の圧力によって上
側に押し上げられると、左半図の給圧位置Aへ切換えら
れる。その給圧位置Aでは、給圧用作動室60が作業用室
61へ連通されると共に、その作業用室61と排気室62との
間が封止される。これに対して、同上の給排弁体36は、
前記の排圧用作動室63の圧力によって下側に押し下げら
れると、右半図の排圧位置Bへ切換えられる。その排圧
位置Bでは、給圧用作動室60と作業用室61との間が封止
されると共に、その作業用室61と排気室62とが連通され
る。
上記の給排弁体36は、次の手順によって上記の給圧位
置Aと排圧位置Bとへ切換えられる。
空圧ピストン式発動機2の始動開始時には、ピストン
3(3a・3b)と給排弁体36と空気圧給排切換用指令具37
と圧抜弁体40とが左半図の状態に位置している。そし
て、空気圧供給元弁9を開くと、空気圧源8の圧縮空気
が給圧口32と給圧用作動室60と作業用室61と給排気路45
(46)を順に経て空圧作動室22a(22b)へ供給され、上
記ピストン3(3a・3b)が下降していく。そのピストン
3(3a・3b)の下降に同行して上記スプール形の指令具
37が左半図の実線で示す上死点にある状態から同左半図
中の二点鎖線で示す下死点にある状態へ切換えられる場
合には、まず、圧抜弁体40が下向きに閉弁作動し、次い
で、上記の指令具37の外周面とOリング製の排圧操作用
弁体41の内周面とが離間する。すると、給圧用作動室60
内の圧縮空気が、上記の指令具37と排圧操作用弁体41と
の間の開弁隙間と、パイロット路64とを順に通って排圧
用作動室63へ供給される。その排圧用作動室63の圧力に
よって給排弁体36へ作用する下向き力と、給圧用作動室
60の圧力によって同上の給排弁体36へ作用する上向き力
との差力により、上記の給排弁体36が押し下げられて右
半図の排圧位置Bへ切り換えられる。これにより、空圧
作動室22a(22b)は、給排気孔45(46)・作業用室61・
排気室62・排気孔66・排圧口33を順に経て大気側へ連通
され、ピストン3(3a・3b)の上昇復帰行程が開始され
る。
そして、上記ピストン3(3a・3b)の上昇に同行して
指令具37が右半図中の実線で示す下死点位置から同右半
図中の二点鎖線で示す上死点位置に切換えられる場合に
は、まず、上記の指令具37の外周面が排圧操作用弁体41
の内周面に封止接触し、次いで、圧抜弁体40を上向きに
押圧して開弁させる。これにより、上記の排圧用作動室
63が上記の圧抜弁体40の開弁隙間と排圧口33とを順に経
て大気側へ連通される。すると、給排弁体36が給圧用作
動室60の圧力によって押し上げられて左半図の給圧位置
Aへ切換わる。これにより、前記の空圧作動室22a・22b
が、給排気孔45(46)・作業用室61・給圧用作動室60を
順に経て給圧口32へ連通され、ピストン3(3a・3b)の
下降駆動行程が開始されるのである。
空圧ピストン式発動機2が上述のように作動すること
から、本発明に係るブースタポンプ1は第1図に示すよ
うに次のように作動する。
ピストン3a・3bが戻しばね25a・25bで上死点側に押戻
された復動終了状態では、空気圧給排切換用指令具37
が、圧抜弁体40を開弁させるとともにOリング製の排圧
操作用弁体41を閉じて、給排弁体36が上側の給圧位置に
切換えられている。これにより、圧縮空気が給圧口32か
ら弁装置31・給排気路45・46を通って各空気圧作動室22
a・22bへ供給される(第1図中、実線矢印)。プランジ
ャケース部13側の空気圧作動室22bへの給排気路46は一
方の締結ボルト15の第1ボルト挿通孔48を利用して形成
してある。上記の給圧駆動状態では、空気圧作動室22a
・22bの空気圧でピストン3a・3bが下死点側へ往動駆動
され、プランジャ式油圧ポンプ4が吐出駆動される。
ピストン3a・3bが空気圧で下死点側へ押寄せられた往
動終了状態では、指令具37が圧抜弁体40を閉弁させると
ともにOリング製の排圧操作用弁体41を開弁させ、給排
弁体36を上側の給圧位置から下側の排圧位置に切換え
る。これにより、空気圧作動室22a・22b内の圧縮空気が
給排気路45・46から弁装置31及び消音器50を通って排圧
口33から外部へ排出される(第1図中、二点鎖線矢
印)。この排圧復動状態では、ピストン3a・3bが戻しば
ね25a・25bで上死点側へ復行作動され、プランジャ式油
圧ポンプ4が吸入作動される。
上記のように、空圧ピストン式発動機2が往復運動を
繰り返して、プランジャ式油圧ポンプ4が吸入・吐出作
動を繰り返すことにより、圧油を供給するのである。
なお、空圧ピストン式発動機2の往復時におけるばね
室23a・23bの呼吸作用は、第2図に示すように、他方の
締結ボルト16の第2ボルト挿通孔51を利用して行われ
る。
第4図から第6図は多段式ブースタポンプの模式図
で、第4図は2段式ブースタポンプの展開状態を、第5
図はその組立て状態を、第6図は3段式ブースタポンプ
の組立て状態を、それぞれ示している。
第4図で示すように、2段式ブースタポンプの場合に
は、両シリンダ部12a・12bのうちのプランジャケース部
13側のシリンダ部12b、及び弁ケース部11側の戻しばね2
5aとピストン3aが独立部品として形成され、これらの部
品が弁ケース部11側のシリンダ部12aとプランジャケー
ス部13に対して一連に組み付けられ、これにより、第5
図に示すものが得られる。
第6図で示す3段式ブースタポンプの場合には、プラ
ンジャケース部13と上記シリンダ部12bとの間に、プラ
ンジャケース部13側のシリンダ部12c・弁ケース部11側
の戻しばね25c・弁ケース部11側のピストン3cがさらに
組み付けられる。
第7図は、上記第1実施例の変形例を示し、第5図相
当の部分図である。この場合、複数のシリンダ部12a・1
2bのうちで、弁ケース部11側のシリンダ部12aが、弁ケ
ース部11、及びプランジャケース部13側のシリンダ部12
bに対して、独立部品として一連に組み付けられる。そ
して、シリンダ部12bの筒胴部19の長さL1は、シリンダ
部12aの筒胴部18の長さL2とほぼ等しく形成される。さ
らに、弁ケース部11側のシリンダ部12aへの弁ケース部1
1の接続面Xは、同上シリンダ部12aへのシリンダ部12b
の接続面Yと接続可能な形状に形成される。
【図面の簡単な説明】
第1図から第7図は本考案の一実施例を示し、 第1図はブースタポンプの縦断面を示す図であって、第
3図のI−I線矢視断面図、 第2図は同第3図のII-II線矢視断面図、 第3図はブースタポンプの平面図、 第4図は2段式ブースタポンプの展開状態を示す模式
図、 第5図はその組立て状態を示す模式図、 第6図は3段式ブースタポンプの組立て状態を示す模式
図で、 第7図は変形例を示し第5図相当の部分図である。 第8図と第9図は先考案例を示し、 第8図は第5図相当図、 第9図は第6図相当図である。 第10図から第13図は、本考案の作用を説明する図であっ
て、 第10は出力が異なる機種のブースタポンプを示す模式
図、 第11図はブースタポンプの出力と占有体積との関係を示
す図、 第12図は戻しばね力とシリンダ部の段数との関係を示す
図、 第13図はブースタポンプの出力とシリンダ部の段数との
関係を示す図である。 第14図は本考案の前提となる基本構造を示す模式図であ
る。 第15図と第16図は従来例を示し、 第15図はブースタポンプの縦断面図で、 第16図は第10図相当図である。 第17図は、本考案のブースタポンプに設けたピストン式
発動機の作動説明用の模式図である。 3・3a・3b……ピストン、5……プランジャ、11……弁
ケース部、12a・12b……シリンダ部、13……プランジャ
ケース部、23a・23b……ピストン3a・3bの下死点側空
間、25・25a・25b……戻しばね、31……圧力ガス給排切
換用弁装置、l1……弁ケース部11側の戻しばね25aのセ
ット長さ、l2……プランジャケース部13側の戻しばね25
bのセット長さ、F1……弁ケース部11側の戻しばね25aの
張力、F2……プランジャケース部13側の戻しばね25bの
張力。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】圧力ガス給排切換用弁装置(31)でピスト
    ン(3)の上死点側空間へ圧力ガスを供給することによ
    って同上ピストン(3)を戻しばね(25)に抗して下死
    点側へ駆動し、同上の弁装置(31)で上記の上死点側空
    間から圧力ガスを排出することによって上記の戻しばね
    (25)で同上ピストン(3)を上死点側へ復帰駆動可能
    に構成し、上記ピストン(3)にプランジャ(5)を直
    列状に連結して構成した、ブースタポンプにおいて、 上記の弁装置(31)を収容する弁ケース部(11)と上記
    のプランジャ(5)を収容するプランジャケース部(1
    3)との間に、複数のシリンダ部(12a)(12b)を直列
    状に設けて、上記の各シリンダ部(12a)(12b)にピス
    トン(3a)(3b)をそれぞれ挿入し、 上記の各ピストン(3a)(3b)の各下死点側空間(23
    a)(23b)に戻しばね(25a)(25b)をそれぞれ設け、 上記の弁ケース部(11)側の戻しばね(25a)のセット
    長さ(l1)を上記プランジャケース部(13)側の戻しば
    ね(25b)のセット長さ(l2)よりも短い寸法に設定し
    て、上記の弁ケース部(11)側の戻しばね(25a)の張
    力(F1)を上記プランジャケース部(13)側の戻しばね
    (25b)の張力(F2)よりも小さい値に設定して構成し
    た、ことを特徴とするブースタポンプ。
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