JPH0882876A - 光学装置 - Google Patents

光学装置

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Publication number
JPH0882876A
JPH0882876A JP12088895A JP12088895A JPH0882876A JP H0882876 A JPH0882876 A JP H0882876A JP 12088895 A JP12088895 A JP 12088895A JP 12088895 A JP12088895 A JP 12088895A JP H0882876 A JPH0882876 A JP H0882876A
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JP
Japan
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mirror
reinforcing plate
longitudinal direction
mirrors
curvature
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JP12088895A
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English (en)
Inventor
Toru Kamiyama
透 神山
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 光を反射するミラーを備える光学装置におい
て、そのミラーを変形させて平面度を低下させることな
く、ミラーの防振性を高める。 【構成】 ミラー17・18・19の単体でその長手方
向Aの曲率半径を小さくし、短手方向Bの曲率半径をそ
れに等しいかそれより大きくする。そして、そのミラー
の反射面17a・18a・19aを干渉計で観察する
と、干渉縞が縦長の楕円形状ハかまたはほぼ真円に近い
形状とする。そして、仮にミラー17・18・19の長
手方向中央部を保持したり裏面に補強板を貼り付けたり
してその剛性を高めたとしても、ミラーの長手方向Aで
曲率の符号が変わるまで変形しない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、たとえば複写機・プ
リンタ・ファクシミリなどに使用する光学装置に関す
る。詳しくは、そのような複写機等において、感光体上
に画像情報を書き込んだり原稿上の画像情報を読み取っ
たりするために、光源からの光を反射するミラーを備え
た光学装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の光学装置、たとえば読取
装置では、光源と第1ミラーとを第1キャリッジ上に搭
載し、第2ミラーと第3ミラーとを第2キャリッジ上に
搭載していた。そして、原稿上の読取面に沿って、第1
キャリッジを速度Vで移動するとともに、第2キャリッ
ジをその半分の速度V/2で移動していた。
【0003】ところが、そのような読取装置では、一定
幅以上の読取を行うことができるように、光源のみなら
ず複数のミラーもすべて、第1キャリッジおよび第2キ
ャリッジの移動方向と直角な方向に細長に形成してい
た。
【0004】このため、ミラーは、薄く細長であること
から、振動を受けて撓みやすく、読取品質が低下する問
題があった。よって、従来では、ミラーを、その長さ方
向中央部で保持したり(特開平1ー116663号公報
参照)、裏面に金属製補強板を貼り付けたりすること
で、ミラーの剛性を強くして防振性を高め、読取品質の
向上を図ることが行われていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ミラー
の中央部を精度よく保持することは困難であり、ミラー
を保持することにより、ミラーに数μm程度の変形を与
え、その平面度を低下させることは避けられなかった。
【0006】また、ミラーの平面度は、1μm以下であ
るのに対して金属製補強板の平面度は50〜100μm
程度が限界であり、金属製補強板を貼り付けることによ
り、ミラーに変形を与え、その平面度を低下させること
も避けられなかった。
【0007】特に、どちらの場合も、ミラーが細長いた
めに、該ミラーを短手方向にはあまり変形させず、長手
方向で大きく変形させる問題があった。
【0008】故に、図14左に示すように、ミラー1が
単体で長手方向Aの曲率半径が大きく、短手方向Bの曲
率が小さく、そのミラー1の反射面1aを干渉計を通し
て観察したとき、長手方向Aに大きく短手方向Bに小さ
い横長の楕円形状イの干渉縞が見えたとする。すると、
ミラー1の中央部を保持したり、ミラー1の裏面1bに
補強板を貼り付けたりすると、ミラー1はその長手方向
Aで大きく変形し、図14右に示すように長手方向Aで
曲率の符号が異なるまで変形し、その変形後のミラー1
の反射面1aを干渉計を通して観察すると、干渉縞は鞍
形状ロに変化している。干渉縞がこのような鞍形状ロに
変化すると、結像性能が著しく低下することが知られて
いる。
【0009】また逆に、ミラー1単体で鞍形状ロであっ
たものが、中央部を保持したり補強板を貼り付けたりす
ることによって横長の楕円形状イに変化しても、結像性
能が著しく低下することが知られている。なお、図14
中符号rは干渉計の測定径であり、bはミラー1の幅で
ある。
【0010】そこで、この発明の目的は、上述のような
光反射用のミラーを備える光学装置において、そのミラ
ーを変形させて平面度を低下させることなく、ミラーの
防振性を高めることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】そのため、請求項1に記
載のものは、たとえば図1〜図8に示す以下の実施例の
ように、光を反射する、たとえばミラー17・18・1
9のようなミラーを備える光学装置において、前記ミラ
ーの長手方向Aの曲率半径を小さく短手方向Bの曲率半
径をそれに等しいかそれより大きく形成してなる、こと
を特徴とする。
【0012】請求項2に記載のものは、たとえば以下の
図示実施例に示すとおり、請求項1に記載の光学装置に
おいて、前記ミラーを、その長手方向中央部で保持して
設置してなる、ことを特徴とする。
【0013】請求項3に記載のものは、たとえば以下の
図示実施例に示すとおり、請求項1に記載の光学装置に
おいて、前記ミラーを、その裏面に補強板23を貼り付
けてなる、ことを特徴とする。
【0014】請求項4に記載のものは、たとえば図9〜
図13に示す以下の実施例のように、光を反射する、た
とえばミラー19や折返しミラー49のようなミラーを
備える光学装置において、高脆性材料で補強板40をつ
くり、その補強板40を前記ミラーの裏面に貼り付けて
なる、ことを特徴とする。
【0015】請求項5に記載のものは、たとえば以下の
図示実施例に示すとおり、請求項4に記載の光学装置に
おいて、前記補強板40をフロート板ガラスで形成して
なる、ことを特徴とする。
【0016】請求項6に記載のものは、たとえば以下の
図示実施例に示すとおり、請求項4に記載の光学装置に
おいて、補強板40を、粘弾性部材42を介して前記ミ
ラーの裏面に貼り付けてなる、ことを特徴とする。
【0017】
【作用】そして、請求項1に記載のものでは、ミラーの
長手方向Aの曲率半径を短手方向Bのそれと等しいかそ
れより小さくつくるから、仮にミラーの長手方向中央部
を保持したり裏面に補強板を貼り付けたりしてその剛性
を高めたとしても、ミラーの長手方向Aで曲率の符号が
変わるまで変形することがない。
【0018】請求項2に記載のものでは、そのミラーを
長手方向中央部で保持する。
【0019】請求項3に記載のものでは、上記ミラーの
裏面に補強板23を貼り付ける。
【0020】請求項4に記載のものでは、高脆性材料の
補強板40をミラーの裏面に貼り付ける。
【0021】請求項5に記載のものでは、フロート板ガ
ラスをミラーの裏面に貼り付ける。
【0022】請求項6に記載のものでは、高脆性材料の
補強板40を、粘弾性部材42を介してミラーの裏面に
貼り付ける。
【0023】
【実施例】以下、図面を参照しつつ、この発明の実施例
につき説明する。図5には、複写機に用いるこの発明の
一実施例である読取装置を示す。図中10は、ケース1
1の上面に嵌め付けたコンタクトガラスである。その上
には、読取面を下にして原稿12をセットする。
【0024】そのセット原稿12に沿って移動可能に、
ケース11内には第1キャリッジ13および第2キャリ
ッジ14を設置する。そして、第1キャリッジ13に
は、光源としてハロゲンランプ15、その光を読取面に
向けて反射する反射板16a・16b、原稿12の読取
面からの反射光を図中左方向に反射する第1ミラー17
などを搭載する。
【0025】一方、第2キャリッジ14には、その第1
ミラー17からの光を図中下方に向け反射する第2ミラ
ー18、その第2ミラー18からの光を図中右方向に反
射する第3ミラー19などを搭載する。
【0026】また、ケース11内には、第3ミラー19
で反射した光を通して結像するレンズ20、そのレンズ
20で結像した光を電気信号に変換する光電変換素子と
してのカラーセンサ21を備える。図5中符号22は、
そのカラーセンサ21を取り付ける読取基板である。
【0027】そして、所望原稿上の画像情報の読取を行
うときは、図示するとおり、読取面を下にしてコンタク
トガラス10上に原稿12をセットし、図示しないスタ
ートスイッチを押す。すると、コンタクトガラス10に
沿って、第1キャリッジ13が速度Vで移動するととも
に、第2キャリッジ14が速度V/2で移動する。そし
て、ハロゲンランプ15からの光を反射板16a・16
bで反射して原稿12の読取面に当て、その反射光を第
1ミラー17で反射して第2ミラー18に入れ、その第
2ミラー18および第3ミラー19で反射してレンズ2
0を通してカラーセンサ21に入れる。しかして、その
カラーセンサ21で光信号を電気信号に変換し、原稿上
の画像情報を読み取る。図示実施例は、複写機に用いる
読取装置であるから、読取内容は図示省略する記録部で
適宜用紙に記録を行い、その用紙を図示しない排出口か
ら排出する構成としてなる。
【0028】ところで、上述した読取装置に用いるミラ
ー17・18・19には、図4に示すように、金属製の
補強板23を貼り付けてそれらミラーの剛性を高めてな
る。補強板23は、断面L字型で、その一外面をミラー
17・18・19の裏面に貼り付けてなる。または、た
とえば図3に示すように、その短手方向の端面の長手方
向中央部にそれぞれ板ばね24の先端を押し当て、それ
ら板ばね24でミラー17・18・19を挾持して剛性
を高める構成とすることもできる。なお、その場合、板
ばね24は、第1キャリッジ13や第2キャリッジ14
に設けるフレーム25でそれぞれ支持する。
【0029】さて、それらミラー17・18・19は、
単体では、図1左に示すように、長手方向Aの曲率半径
を小さく短手方向Bの曲率半径を大きくし、そのミラー
17・18・19の反射面17a・18a・19aを干
渉計を通して観察するとき、長手方向Aに小さく短手方
向Bに大きい縦長の楕円形状ハの干渉縞が見えるように
する。干渉計の光源としてHe−Neレーザを使用する
と、波長λは632.8nmであるから、干渉縞1本で
λ/2の約0.3μmの測定ができる。
【0030】そして、そのミラー17・18・19に金
属製補強板23を貼り付けると、ミラー17・18・1
9は、その長手方向Aで大きく変形する。しかし、長手
方向の曲率半径が小さいから、曲率の符号が異なるまで
には到らず、その変形後のミラー17・18・19の反
射面17a・18a・19aを干渉計を通して観察する
と、たとえば図1右に示すように、干渉縞はほぼ真円形
状ニに変形する。
【0031】仮に、ミラー17・18・19が、単体
で、図2左に示すように、長手方向Aの曲率半径と短手
方向Bの曲率半径が等しく、そのミラーの反射面17a
・18a・19aを干渉計を通して観察したとき、逆に
ほぼ真円形状ニに近い干渉縞が見えたとする。このと
き、それに金属製補強板23を貼り付けると、ミラー1
7・18・19の長手方向Aで大きく変形するが、それ
でも曲率の符号が異なるまでに到らず、その変形後のミ
ラー17・18・19の反射面17a・18a・19a
を干渉計を通して観察すると、たとえば図2右に示すよ
うに、干渉縞は円弧形状ホに変形する。
【0032】このように、この実施例によれば、ミラー
17・18・19の長手方向の曲率半径を小さくつくる
から、上述した実施例のように裏面に補強板23を貼り
付たり、中央部を保持したりしてその剛性を高めたとし
ても、ミラー17・18・19の長手方向で曲率の符号
が変わるまで変形することがなく、そのために平面度が
低下することがない。したがって、結像性能を著しく低
下することなく、読取品質を向上することができる。
【0033】ところで、長手方向の長さがLで短手方向
の長さがWのミラー17・18・19を製作する場合に
は、たとえば図6に示すように、一辺の長さがLで、他
片の長さがWのn(整数)倍のL´である、正方形に近
い大判のミラー素材26を用い、それを研磨して干渉計
を通して観察したとき、真円形状ニに近い干渉縞が見え
るようにする。そして、それを幅Wごとにカットする
と、図7で示すようなn枚(図では5枚)のミラーを得
ることができる。
【0034】これらのカットされたミラー素材を同様に
干渉計で観察すると、補強板23の貼り付け等で変形し
ても、鞍形状になりにくい、長手方向の曲率半径が小さ
く短手方向の曲率半径が大きい形状とすることができ
る。なお、図中rは、干渉計の測定径である。
【0035】なお、幅Wへのカットは、大判のミラー素
材26にアルミニュウムを蒸着する前に行ってもよい
し、蒸着して後に行ってもよい。
【0036】ところで、上述した読取装置は、原稿12
上の画像情報をカラーセンサ21に結像して読み取っ
た。しかし、この発明は、たとえば図8に示す以下の実
施例のように、原稿上の画像情報を感光体上に結像して
読み取る読取装置に適用することもできる。
【0037】この読取装置は、図5に示したものと同様
に複写機に用いるもので、対応する部分には同一の符号
を付して示す。
【0038】図8中符号30は、その複写機に備えるド
ラム状の感光体である。その感光体30の上側に、この
読取装置を設置する。その読取装置は、光反射用ミラー
として、第1ミラー17・第2ミラー18・第3ミラー
19に加えて、レンズ20を通る光を図中下方に反射す
る第4ミラー32と、その第4ミラー32からの光を図
中左方向に反射する第5ミラー33と、その第5ミラー
33からの光を図中下方の感光体30に向けて反射する
第6ミラー34とを備える。そして、第4ミラー32お
よび第5ミラー33は、図中右側でケース11に移動可
能に設置する第3のキャリッジ35に搭載する。また、
第6ミラー34は、その下側の防塵ガラス36とともに
感光体30の上側にケース11で支持してなる。なお、
図中符号37は、帯電装置である。
【0039】そして、この実施例では、読取時、セット
原稿に当てて反射したハロゲンランプ15からの光を、
順次第1ミラー17・第2ミラー18・第3ミラー19
で反射し、さらにレンズ20を通して順次第4ミラー3
2・第5ミラー33・第6ミラー34で反射し、防塵ガ
ラス36を通して感光体30に向けて照射する。しかし
て、帯電装置37で一様に帯電した感光体30の表面上
に、原稿上の画像を投影してその画像情報を読み取ると
同時に、その読取内容の光書込みを行って静電潜像を形
成する。
【0040】そうして、この読取装置では、ミラー17
〜19だけではなく、ミラー32〜34についても、そ
の長手方向の曲率半径を小さく短手方向の曲率半径をそ
れに等しいかそれより大きくつくる。しかして、仮に、
それらミラーの長手方向中央部を保持したり裏面に補強
板を貼り付けたりしても、長手方向で曲率の符号が変わ
るまで変形して平面度が低下しないようにする。
【0041】ところで、上述した実施例では、補強板2
3として金属製のものを用いた。しかし、金属製のもの
は、補強板を厚くすると、それだけ剛性が強くなり防振
性が高まる反面、自身の変形に応じてミラーにもそれだ
け変形を与えやすく、その平面度を低下させやすい。一
方、薄くすると、ミラーの変形の程度が少なくて済む反
面、剛性が落ちるため防振性が低下するおそれがある。
また、金属製補強板は、通常、ミラーの形状に対応して
比較的細長いことから、組付けなどの際に取扱いを誤っ
て変形させやすい。
【0042】そこで、この発明では、たとえば以下の図
示実施例のように、補強板自体を、ほとんど変形しない
高脆性材料でつくり、その補強板の変形が原因でミラー
に変形を与えて平面度を低下させることがないように構
成することもできる。
【0043】つまり、この実施例では、補強板として、
高脆性材料からなる、たとえばフロート板ガラスを用
い、図9に示すように、この補強板40を、たとえば図
5に示した第3ミラー19の裏面に防振用の粘弾性部材
42を介して貼り付ける。
【0044】さて、図10に示すように、仮に、同じミ
ラー19に粘弾性部材42を介して金属製補強板43を
貼り付けた場合には、図中鎖線で示すように金属製補強
板43に反り生じたとすると、それに倣ってミラー19
も変形する。しかし、図9に示すように、フロート板ガ
ラス製補強板40を貼り付けた場合には、それ自体変形
しないために、ミラー19にも何らの変形を与えず、高
精度の平面度をそのまま保持することができる。
【0045】次に、このフロート板ガラス製補強板40
を用いた場合のミラー19の防振効果につき、図11に
示す振動特性を参考にして説明する。
【0046】図11では、フロート板ガラス製補強板付
ミラー19の振動特性aを、金属製補強板付ミラー19
の振動特性gと補強板なしのミラー19の振動特性cと
比較して示す。なお、同図では、横軸を振動の周波数H
z、縦軸を振幅dBとする。
【0047】しかして、図11に示すとおり、フロート
板ガラス製補強板40を用いた場合aには、一次振動で
の周波数Hzが高くなり、その振幅dBのピークも下が
り、金属製補強板43を用いた場合gと、ほぼ同程度の
高い防振効果が得られることが判る。
【0048】なお、上記した補強板40として、フロー
ト板ガラスを使用したが、他の板ガラスを用いてもよい
し、高脆性材料からなるものであれば、陶器製のものや
極めて剛性の高い金属製のもの等を用いることもでき
る。
【0049】さて、以上の実施例は、複写機に備える読
取装置を用いて説明したが、この発明は、図12に示す
以下の実施例のように、たとえばレーザプリンタに備え
る光書込み装置にも適用することができる。
【0050】この光書込み装置には、図12中符号47
で示すポリゴンミラーを備える。そして、符号48はf
θレンズであり、49は光反射用の折返しミラーであ
る。
【0051】しかして、書込み時に、図示しないレーザ
ダイオードから出射するレーザ光46を、ポリゴンモー
タ51により回転駆動するポリゴンミラー47で偏向
し、さらにfθレンズ48を通して折返しミラー49で
反射して感光体50に向け照射する。そして、帯電装置
(図示省略)で一様に帯電した感光体50の表面上に書
込みを行って適宜静電潜像を形成する。図示実施例は、
レーザプリンタに用いる光書込み装置であるから、図示
しないが、その静電潜像を、現像装置で可視像化して転
写装置で適宜用紙に転写し、その転写画像を定着装置で
定着して後に、その記録済用紙を排出口から排出する構
成としてなる。
【0052】そして、この光書込み装置では、折返しミ
ラー49の裏面に、上述したと同様に、フロート板ガラ
ス製補強板を粘弾性部材を介して貼り付けてなる。しか
して、折返しミラー49に補強板による変形を与えず、
高精度の平面度をそのまま保持するようにする。
【0053】次に、フロート板ガラス製補強板を用いた
場合の折返しミラー49の防振効果につき、図13に示
す振動特性を参考にして説明する。
【0054】図13では、フロート板ガラス製補強板付
きの折返しミラー49の振動特性dを、防振ゴム付折返
しミラー49の振動特性eと補強板なしの折返しミラー
49の振動特性fと比較して示す。
【0055】しかして、図13に示すように、防振ゴム
付きの場合eには、一次振動での振幅dBのピークが下
がるものの周波数Hzが低くなるのに対し、フロート板
ガラス製補強板付きの場合dには、一次振動での周波数
Hzが高くなり、その振幅dBのピークも下がり、防振
ゴム付きの場合よりも折返しミラー49の防振効果が高
いことが判る。
【0056】
【発明の効果】したがって、請求項1に記載のものによ
れば、ミラーの長手方向の曲率半径を短手方向のそれに
等しいかそれより小さくして形成するから、仮にミラー
の長手方向中央部を保持したり裏面に補強板を貼り付け
たりしても、ミラーの長手方向で曲率の符号が変わるま
で変形することがなく、これにより、ミラーの平面度を
何ら低下させることなく防振性を高めることができる。
【0057】請求項2および3に記載のものによれば、
そのような曲率半径としたミラーの長手方向中央部を保
持したり裏面に補強板を貼り付けたりすることにより、
ミラーの平面度を低下させることなく、その剛性を強く
して防振性を高めることができる。
【0058】請求項4に記載のものによれば、高脆性材
料からなる補強板をミラーの裏面に貼り付けることか
ら、補強板自体変形しないために、ミラーにも何らの変
形を与えず、高精度の平面度を確保することができる。
【0059】請求項5に記載のものによれば、その補強
板をフロート板ガラスで形成するから、そのガラスの貼
付側表面を研磨仕上げするなどの二次加工を必要とせ
ず、簡単かつ安価に、しかも、より高精度にミラーの平
面度を確保することができる。
【0060】請求項6に記載のものによれば、高脆性材
料からなる補強板をミラーの裏面に粘弾性部材を介して
貼り付けることから、その粘弾性部材により一層高い防
振効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例である読取装置で用いるミ
ラーで、金属製補強板の貼り付け前後の形状変化を説明
する説明図である。
【図2】同様な他のミラーで、同じく金属製補強板の貼
り付け前後の形状変化を説明する説明図である。
【図3】それらのミラーの保持構造の一例を示す概略構
成図である。
【図4】それらのミラーの裏面に金属製補強板を貼り付
けた状態の斜視図である。
【図5】それらのミラーを用いる読取装置の概略構成図
である。
【図6】それらのミラーをつくるときのミラー素材の平
面図である。
【図7】それらのミラー素材をカットした状態図であ
る。
【図8】光書込み機能を備えた別の読取装置の概略構成
図である。
【図9】裏面にフロート板ガラスを粘弾性部材を介して
貼り付けたミラーの側面図である。
【図10】その同じミラーの裏面に金属製補強板を粘弾
性部材を介して貼り付けた場合の変形状態を説明する側
面図である。
【図11】フロート板ガラス付ミラーの振動特性を、金
属製補強板付ミラーの振動特性と補強板なしのミラーの
振動特性と比較するグラフである。
【図12】レーザプリンタに備える光書込み装置による
光書込み状態を説明する説明図である。
【図13】フロート板ガラス付ミラーの振動特性を、防
振ゴム付ミラーの振動特性と補強板なしのミラーの振動
特性と比較するグラフである。
【図14】従来の読取装置で用いるミラーで、金属製補
強板の貼り付け前後の形状変化を説明する説明図であ
る。
【符号の説明】
17 第1ミラー 18 第2ミラー 19 第3ミラー 23 金属製補強板 32 第4ミラー 33 第5ミラー 34 第6ミラー 40 フロート板ガラス(補強板) 42 粘弾性部材 49 折返しミラー A ミラー長手方向 B ミラー短手方向

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光を反射するミラーを備える光学装置に
    おいて、前記ミラーの長手方向の曲率半径を小さく短手
    方向の曲率半径をそれに等しいかそれより大きく形成し
    てなる、光学装置。
  2. 【請求項2】 前記ミラーを、その長手方向中央部で保
    持して設置してなる、請求項1に記載の光学装置。
  3. 【請求項3】 前記ミラーを、その裏面に補強板を貼り
    付けてなる、請求項1に記載の光学装置。
  4. 【請求項4】 光を反射するミラーを備える光学装置に
    おいて、高脆性材料で補強板をつくり、その補強板を前
    記ミラーの裏面に貼り付けてなる、光学装置。
  5. 【請求項5】 前記補強板をフロート板ガラスで形成し
    てなる、請求項4に記載の光学装置。
  6. 【請求項6】 前記補強板を、粘弾性部材を介して前記
    ミラーの裏面に貼り付けてなる、請求項4に記載の光学
    装置。
JP12088895A 1994-04-22 1995-04-21 光学装置 Pending JPH0882876A (ja)

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