JPH0881564A - 加水分解性ケイ素基含有重合体の製造方法 - Google Patents

加水分解性ケイ素基含有重合体の製造方法

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JPH0881564A
JPH0881564A JP29988394A JP29988394A JPH0881564A JP H0881564 A JPH0881564 A JP H0881564A JP 29988394 A JP29988394 A JP 29988394A JP 29988394 A JP29988394 A JP 29988394A JP H0881564 A JPH0881564 A JP H0881564A
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silicon
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JP29988394A
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Kaoru Tsuruoka
薫 鶴岡
Takao Doi
孝夫 土居
Takashi Watabe
崇 渡部
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Asahi Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】加水分解性ケイ素基含有有機重合体の製造方法
の提供。 【構成】不飽和基含有ポリオキシアルキレン重合体の不
飽和基を、白金(O価)−テトラメチルジビニルシロキ
サン錯体又は該錯体とメタノールの存在下で水素化ケイ
素化合物と反応させることにより加水分解性ケイ素基含
有ポリオキシアルキレン重合体を製造する。 【効果】触媒添加量(添加白金量)の低減、又はヒドロ
シリル化反応時間の短縮ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は室温硬化性樹脂として使
用される加水分解性ケイ素基含有重合体の製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】ケイ素原子に結合した加水分解性基を有
するケイ素含有基(以下、加水分解性ケイ素基ともい
う)を含有する有機重合体は、硬化触媒の存在下、これ
を水分と反応させて、室温下で非常に柔軟な硬化物が得
られるので、シーリング材などの原料として有用であ
る。加水分解性ケイ素基を有するポリオキシアルキレン
は特に有用である。
【0003】近年では、複合金属シアン化物錯体触媒を
用いて、分子量が高く、分子量分布Mw /Mn が小さ
く、着色などが少なく、実用性の高い不飽和基含有ポリ
オキシアルキレンが得られるようになり、さらに柔軟な
硬化物を与える加水分解性ケイ素基含有ポリオキシアル
キレン重合体が得られることが知られている(特開平3
−72527号公報)。
【0004】これらの加水分解性ケイ素基含有有機重合
体は、一般には不飽和基含有有機重合体を、ヒドロシリ
ル化触媒の存在下で加水分解性基を有する水素化ケイ素
化合物(ケイ素原子に結合した加水分解性基及びケイ素
原子に結合した水素原子を有するケイ素化合物)と反応
(ヒドロシリル化反応)させて得られる。この反応に用
いるヒドロシリル化触媒としては、白金系触媒が一般的
であり、特に室温硬化性樹脂として使用される加水分解
性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン重合体製造分野に
おいては、塩化白金酸が最も有効かつ便利な触媒として
頻繁に使用されている。
【0005】しかし、より低価格な加水分解性ケイ素基
含有有機重合体を得るために、ヒドロシリル化反応時間
の短縮、触媒添加量の低減が望まれており、より高活性
なヒドロシリル化触媒が望まれている。
【0006】また、白金化合物を触媒として使用した場
合、不飽和基を有する有機重合体と加水分解性基を有す
る水素化ケイ素化合物との反応時に、共存する微量の湿
分によって製品粘度が上昇するという問題が生じる。
【0007】この問題の解消策として、発明者らはヒド
ロシリル化反応時にアルコール類を共存させて製品粘度
の上昇を防止する方法を提案した(特開平6−2988
53)。しかし、この方法(ヒドロシリル化反応の触媒
として塩化白金酸などの酸性の強い白金化合物を使用す
る方法)では、反応条件下でアルコール類などの活性水
素と水素化ケイ素化合物のヒドリド基との間で脱水素反
応が起こり、水素化ケイ素化合物が分解するため、ヒド
ロシリル化反応に必要な当量以上に水素化ケイ素化合物
が必要となり、経済的に好ましくなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前述
の欠点を解消し、高活性なヒドロシリル化触媒を用いて
低価格な加水分解性ケイ素基含有有機重合体の製造方法
の提供にあり、特に、製品粘度を上昇させず、かつ、水
素化ケイ素化合物の分解反応を抑制する加水分解性ケイ
素基含有有機重合体の製造方法の提供にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、すなわち、不
飽和基を有する有機重合体と、ケイ素原子に結合した加
水分解性基及びケイ素原子に結合した水素原子を有する
ケイ素化合物とを、強酸の共役塩基を配位子として含ま
ない白金−オルガノ錯体化合物の存在下で反応させるこ
とを特徴とする、加水分解性ケイ素基含有重合体の製造
方法、及び、不飽和基を有する有機重合体と、ケイ素原
子に結合した加水分解性基及びケイ素原子に結合した水
素原子を有するケイ素化合物とを、強酸の共役塩基を配
位子として含まない白金−オルガノ錯体触媒及びシラノ
ール縮合性基を有する化合物の存在下で反応させること
を特徴とする、加水分解性ケイ素基含有重合体の製造方
法である。
【0010】以下においては「ケイ素原子に結合した加
水分解性基及びケイ素原子に結合した水素原子を有する
ケイ素化合物」を「水素化ケイ素化合物」という。
【0011】本発明における不飽和基を有する有機重合
体は、水酸基含有ポリオキシアルキレンの誘導体である
ものが好ましい。このような重合体の不飽和基を加水分
解性ケイ素基に変換した、加水分解性ケイ素基含有重合
体は室温で液状であり、かつ、硬化物が比較的低温でも
柔軟さを保持し、シーリング材、接着剤などへ利用する
場合、好ましい特性を備える。
【0012】水酸基含有ポリオキシアルキレンは、アル
カリ金属触媒、複合金属シアン化物錯体触媒、金属ポル
フィリン、セシウム系触媒など触媒の存在下、少なくと
も1つの水酸基を有する化合物などの開始剤にアルキレ
ンオキシドなど炭素数2以上のモノエポキシドなどを反
応させて製造されるものが好ましい。
【0013】水酸基含有ポリオキシアルキレンの分子量
分布Mw /Mn は1.6以下であることが好ましい。M
w /Mn はGPC法などにより測定できる。
【0014】水酸基含有ポリオキシアルキレンの水酸基
価換算分子量は、3000〜50000であることが好
ましい。7000〜30000であることが特に好まし
い。ここで水酸基価換算分子量とは56100×(1分
子当りの平均の水酸基の数)/(水酸基価)で示され
る。
【0015】本発明においては、分子鎖の任意の場所に
不飽和基を導入できる、分子量が大きく分子量分布Mw
/Mn が小さくかつ着色などが少ない不飽和基含有ポリ
オキシアルキレン重合体を得られる、という点で、水酸
基含有ポリオキシアルキレンが複合金属シアン化物錯体
触媒を用いて開始剤の存在下炭素数2以上のモノエポキ
シドを開環重合することにより得られるものであること
が好ましい。
【0016】水酸基含有ポリオキシアルキレンの水酸基
数は2以上が好ましく、特に、2、3又は4が好まし
い。また、開始剤としてアリルアルコールなどの片末端
不飽和基モノオールを使用した場合は、水酸基数が1で
もよい。
【0017】水酸基含有ポリオキシアルキレンとして
は、具体的にはエチレンオキシド、プロピレンオキシ
ド、ブチレンオキシド、ヘキシレンオキシド、テトラヒ
ドロフランなどを単独重合又は共重合させて得られるも
のが好ましい。プロピレンオキシドのみを単独重合して
得られるものが特に好ましい。
【0018】ここで水酸基含有ポリオキシアルキレンに
不飽和基を導入する方法としては、1)不飽和基及び水
酸基と反応しうる官能基を有する化合物をポリオキシア
ルキレンの末端と水酸基に反応させて、エーテル結合、
エステル結合、ウレタン結合、カーボネート結合などに
より結合させる方法、2)モノエポキシドを重合する際
に、アリルグリシジルエーテルなどのオレフィン基含有
エポキシ化合物を共重合させることにより側鎖にオレフ
ィン基を導入する方法、あるいは3)不飽和基及び水酸
基を有する化合物を開始剤としてモノエポキシドを反応
させる方法、などが挙げられる。
【0019】本発明における水素化ケイ素化合物として
は、具体的には、一般式HSiXa1 3-aで表される水
素ケイ素化合物が好ましい。
【0020】上記一般式において、R1 は炭素数1〜2
0の置換もしくは非置換の1価の有機基であり、Xは水
酸基、ハロゲン原子、アルコキシ基、アルケニルオキシ
基、アシルオキシ基、アミド基、アミノ基、アミノオキ
シ基、ケトキシメート基、ヒドリド基などの加水分解性
基であり、aは1、2又は3である。
【0021】R1 としては、炭素数8以下のアルキル
基、シクロアルキル基、フェニル基、フルオロアルキル
基が好ましく、メチル基、エチル基、プロピル基、プロ
ペニル基、ブチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、
フェニル基などが特に好ましい。
【0022】Xとしては、アルコキシ基及び/又はアル
ケニルオキシ基が好ましい。Xのうち炭素原子を有する
加水分解性基の炭素数は6以下が好ましく、特に4以下
が好ましい。好ましい加水分解性基Xは、炭素数4以下
の低級アルコキシ基又は低級アルケニルオキシ基であ
り、特にメトキシ基やエトキシ基、プロポキシ基、プロ
ペニルオキシ基が好ましい。aとしては、2又は3が好
ましい。
【0023】水素化ケイ素化合物としては、たとえばメ
チルジメトキシシラン、メチルジエトキシシランのよう
なアルキルジアルコキシシラン類、トリメトキシシラ
ン、トリエトキシシランのようなトリアルコキシシラン
類、トリクロロシラン、メチルジクロロシランのような
ハロゲノシラン類などが使用できる。
【0024】ハロゲノシラン類のハロゲン原子は不飽和
基に付加した後に公知の方法で、たとえばカルボン酸、
オキシム、アミド、ヒドロキシルアミンなどの活性水素
化合物やケトン類のアルカリ金属エノラートと反応させ
てもよい。
【0025】本発明における強酸の共役塩基を配位子と
して含まない白金−オルガノ錯体における配位子として
好ましいのはアルケン、アルキンなどの炭素−炭素不飽
和結合を含む化合物、β−ジケトン又はβ−ケトエステ
ルである。該オルガノ錯体はCl- 、SO4 2- 、HSO
4 -、NO3-などの強酸の共役塩基を配位子として含まな
いことが必須である。
【0026】具体例としては白金−アルケン錯体[例え
ばPt(CH2 =CH23 ]、白金−アルキン錯体、
白金−オルガノシロキサン錯体などが挙げられる。この
うちでも、反応の選択性、迅速性、さらには入手の容易
性、取り扱い性の点から白金−オルガノシロキサン錯体
が好ましい。
【0027】白金−オルガノシロキサン錯体としては、
白金(O価)−テトラメチルジビニルジシロキサン錯
体、白金(O価)−テトラメチルテトラビニルシクロテ
トラシロキサン錯体が例示できる。
【0028】完全なる精製が困難なために、不純物の存
在する有機重合体のヒドロシリル化反応においても、こ
れらの白金−オルガノ錯体を用いれば塩化白金酸などの
酸性の触媒を用いた場合に比べて、触媒としての活性を
失い難い。
【0029】不飽和基を有する有機重合体と水素化ケイ
素化合物との反応において、溶媒は使用しても使用しな
くてもよい。使用できる溶媒としてはトルエン、ヘキサ
ンのような炭化水素系溶媒、テトラヒドロフラン、ジエ
チルエーテルのようなエーテル系溶剤などが挙げられる
が、これらに限定されない。
【0030】反応温度は、反応が進行する限り任意の温
度が採用できる。有意な反応速度を得るためには、反応
温度を50〜120℃とするのが好ましい。50℃未満
の温度では反応速度が十分ではなく、120℃では通常
十分速い反応速度が得られるため、120℃超の反応温
度は一般的には必要ではない。
【0031】本発明では、反応終了後、もし必要なら
ば、製品中に未反応の化合物を残さないために、たとえ
ば加熱減圧下で未反応の化合物を留去してもよい。
【0032】本発明の方法において、上記特定の触媒と
ともに反応系にシラノール縮合性基を有する化合物を共
存させることは、製品粘度の上昇抑制の観点から見れば
有利である。シラノール縮合性基を有する化合物を共存
させることにより反応系に若干の水分が存在しても製品
粘度をほとんど上昇させないことが可能となる。
【0033】本発明でいうシラノール縮合性基とはシラ
ノール基との間で脱水反応などを起こし、シラノール基
(≡SiOH)をアルコキシシリル基(≡SiOR)
(Rは炭化水素基)などの活性水素を持たない官能基に
変換させうる基をいう。シラノール縮合性基を有する化
合物としては、具体的には、アルコール類、ヒドロキシ
ルアミン化合物、オキシム化合物などの水酸基を有する
化合物が挙げられる。
【0034】本発明において、シラノール縮合性基を有
する化合物としてはアルコール類が特に好ましい。この
ようなアルコール類としては、脂肪族のモノオール、脂
肪族のポリオール、芳香族のモノオール、芳香族のポリ
オールなどが例示できる。好ましくは低級脂肪族アルコ
ール、とりわけ、メタノール、エタノール、イソプロパ
ノール、n−プロパノール、エチレングリコール、グリ
セリンなどである。特に好ましくは、メタノール、エタ
ノール、イソプロパノールである。
【0035】本発明において、シラノール縮合性基を有
する化合物はヒドロシリル化反応時に反応系に添加する
だけでよい。すなわち、不飽和基を有する有機重合体と
水素化ケイ素化合物を強酸の共役塩基を配位子として含
まない白金−オルガノ錯体化合物及びシラノール縮合性
基を有する化合物の存在下に反応させるだけでよい。シ
ラノール縮合性基を有する化合物を共存させることによ
り、原料である不飽和基を有する有機重合体中に存在す
る水分による製品粘度の上昇を抑制できる。
【0036】このとき、強酸の共役塩基を配位子として
含まない白金−オルガノ錯体化合物を用いることでシラ
ノール縮合性基を有する化合物の活性水素と水素化ケイ
素化合物のヒドリド基間の脱水素反応が少なくなり水素
化ケイ素化合物の分解が抑制されるために、ヒドロシリ
ル化反応が十分に達成される。
【0037】シラノール縮合性基を有する化合物の使用
量は、不飽和基を有する有機重合体100重量部に対し
て、0.001〜50重量部が好ましく、0.001〜
10重量部がより好ましい。この化合物の使用量が50
重量部超の場合、目的とするヒドロシリル化以外の反応
が起こる可能性が高くなる。
【0038】本発明においてシラノール縮合性基を有す
る化合物を共存させない場合、ヒドロシリル化反応時、
原料である不飽和基を有する有機重合体中の水分は15
0ppm以下が好ましく、50ppm以下が特に好まし
い。水分含有量が150ppmを超えた場合、製品粘度
が上昇する可能性が高くなる。
【0039】シラノール縮合性基を有する化合物を共存
させる場合は、ヒドロシリル化反応時、原料である不飽
和基を有する有機重合体中に存在する水分による製品粘
度の上昇をある程度抑制できる。しかし、無制限に水分
を含んでいてよいというわけではなく、本発明における
シラノール縮合性基を有する化合物の添加で有効な製品
粘度上昇の抑制を発現するためには、原料中の水分は3
00ppm以下が好ましく、100ppm以下が特に好
ましい。
【0040】
【実施例】
[合成例1]塩化白金酸5.0gとイオン交換水0.6
gを室温で撹拌溶解したものに、テトラメチルジビニル
ジシロキサン50gを加え、50℃で4時間還流を行っ
た。これに炭酸水素ナトリウムを5.0gを少量ずつ添
加した後、濾過を行い、黄色透明な白金(0価)−テト
ラメチルジビニルジシロキサン錯体(触媒Aという)を
得た。
【0041】[合成例2]分子量1000のグリセリン
−プロピレンオキシド付加物を開始剤として亜鉛ヘキサ
シアノコバルテート触媒にてプロピレンオキシドの重合
を行い、水酸基価換算分子量20000の、GPC分析
によるMw /Mn =1.4のポリオキシプロピレントリ
オールを得た。これにナトリウムメチラートのメタノー
ル溶液を加え、メタノールを除去した後、塩化アリルを
加えて水酸基を不飽和基に変換し、分子末端にアリル基
を0.15ミリモル/g含む不飽和基含有ポリオキシプ
ロピレン重合体(重合体Bという)を合成した。得られ
た重合体の粘度は25℃で16000cPであった。
【0042】なお、実施例1〜2と比較例1〜2におい
ては加熱減圧下で水分を留去して、重合体B中の水分含
有量を50ppm以下とした。
【0043】[実施例1〜2]表1に示す水分含有量の
重合体Bの600gに、触媒Aを表1に示す白金量(重
合体Bに対する白金の割合、単位ppm)加えた後、メ
チルジメトキシシラン(分子量106.8)6.71g
を添加し、90℃で、表1に示した時間、ヒドロシリル
化反応させた。次に、90℃で2時間減圧脱気を行い、
加水分解性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン重合体を
得た。
【0044】[比較例1〜3]触媒Aに代えて塩化白金
酸の10%イソプロピルアルコール溶液(触媒Cとす
る)を表1に示す白金量(重合体Bに対する白金の割
合、単位ppm)用いた他は実施例1と同様にして加水
分解性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン重合体を得
た。
【0045】[実施例3〜4]触媒Aとともにメタノー
ルを表1に示す量(重合体Bに対する割合、単位重量
%)加える他は実施例1と同様にして、加水分解性ケイ
素基含有ポリオキシアルキレン重合体を得た。
【0046】[比較例4〜5]触媒Aに代えて触媒Cを
用いた他は比較例1と同様にして、加水分解性ケイ素基
含有ポリオキシアルキレン重合体を得た。
【0047】なお、表1に、以上の実施例及び比較例に
おける、重合体Bの水分含有量、重合体Bに対する添加
メタノール量、触媒の白金量、反応時間、メチルジメト
キシシランの反応率、及び、得られた加水分解性ケイ素
基含有ポリオキシアルキレン重合体の25℃における粘
度を示す。
【0048】メチルジメトキシシランの反応率は、仕込
量に対する、不飽和基に付加したメチルジメトキシシラ
ンの反応量を%で示したものであり、減圧脱気時に留去
された未反応のメチルジメトキシシラン量より算出し
た。ただし、メタノールを添加する系においては、副生
したメチルトリメトキシシランなどの量を 1H−NMR
の分析結果より算出し、メチルジメトキシシランの反応
量を算出した。
【0049】表1に示したように、同じ白金量でも、白
金−オルガノ錯体化合物を用いる方が塩化白金酸を用い
る場合よりも、短時間で高い反応率が得られる(実施例
1〜2及び比較例1〜2)。
【0050】さらにシラノール縮合性基を有する化合物
を共存させる場合には原料である不飽和基を有する有機
重合体の水分含有量が比較的多い場合でも、得られる加
水分解性ケイ素基含有重合体の粘度の上昇が抑制される
ことがわかる。このとき、塩化白金酸を用いたものはシ
ラノール縮合性基を有する化合物(メタノール)の活性
水素と水素化ケイ素化合物(メチルジメトキシシラン)
のヒドリド基の間の脱水素反応が起こり、水素化ケイ素
化合物が分解するため、反応率が頭打ちになる(比較例
4〜5)が、白金−オルガノ錯体化合物を用いた場合に
は、脱水素反応が抑制され、目的の反応が充分に進行す
る(実施例3〜4)。
【0051】
【表1】
【0052】
【発明の効果】不飽和基を有する有機重合体の不飽和基
と水素化ケイ素化合物のヒドロシリル化反応において、
触媒として白金−オルガノ錯体化合物を用いることによ
り、塩化白金酸を使用する場合に比べ、触媒添加量(添
加白金量)の低減、あるいは反応時間の短縮が可能とな
る。また、さらにシラノール縮合性基を有する化合物を
共存させることにより、不飽和基を有する有機重合体が
水分を含有する場合であっても、製品粘度の上昇が少な
いという効果を有する。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】不飽和基を有する有機重合体と、ケイ素原
    子に結合した加水分解性基及びケイ素原子に結合した水
    素原子を有するケイ素化合物とを、強酸の共役塩基を配
    位子として含まない白金−オルガノ錯体化合物の存在下
    で反応させることを特徴とする、加水分解性ケイ素基含
    有重合体の製造方法。
  2. 【請求項2】不飽和基を有する有機重合体と、ケイ素原
    子に結合した加水分解性基及びケイ素原子に結合した水
    素原子を有するケイ素化合物とを、強酸の共役塩基を配
    位子として含まない白金−オルガノ錯体触媒及びシラノ
    ール縮合性基を有する化合物の存在下で反応させること
    を特徴とする、加水分解性ケイ素基含有重合体の製造方
    法。
  3. 【請求項3】シラノール縮合性基を有する化合物がアル
    コール類である、請求項2の製造方法。
  4. 【請求項4】アルコール類がメタノール、エタノール又
    はイソプロパノールである、請求項3の製造方法。
  5. 【請求項5】シラノール縮合性基を有する化合物の使用
    量が、不飽和基を有する有機重合体100重量部に対し
    て0.001〜50重量部である、請求項2の製造方
    法。
  6. 【請求項6】不飽和基を有する有機重合体が水酸基含有
    ポリオキシアルキレンの誘導体である、請求項1〜5の
    いずれかの製造方法。
  7. 【請求項7】水酸基含有ポリオキシアルキレンの分子量
    分布Mw /Mn が1.6以下である、請求項6の製造方
    法。
  8. 【請求項8】水酸基含有ポリオキシアルキレンの水酸基
    価換算分子量が3000〜50000である、請求項6
    の製造方法。
  9. 【請求項9】水酸基含有ポリオキシアルキレンが複合金
    属シアン化物錯体触媒を用いて開始剤の存在下炭素数2
    以上のモノエポキシドの開環重合することにより得られ
    るものである、請求項6の製造方法。
  10. 【請求項10】白金−オルガノ錯体が、白金−オルガノ
    シロキサン錯体である、請求項1〜9のいずれかの製造
    方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000040654A1 (fr) * 1999-01-05 2000-07-13 Kaneka Corporation Composition de resine durcissable
JP5090590B2 (ja) * 1999-02-05 2012-12-05 株式会社カネカ 硬化性樹脂組成物

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