JPH0880998A - 液体充填装置 - Google Patents

液体充填装置

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JPH0880998A
JPH0880998A JP21868694A JP21868694A JPH0880998A JP H0880998 A JPH0880998 A JP H0880998A JP 21868694 A JP21868694 A JP 21868694A JP 21868694 A JP21868694 A JP 21868694A JP H0880998 A JPH0880998 A JP H0880998A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 容器口径変形、胴座屈を少なくでき、洗浄を
容易にできる。 【構成】 リフタ2が容器4を上昇させると、容器口が
センタリングベル13のパッキン12に接触しベントチ
ューブ20が挿入され、切換弁36が作動して、圧縮空
気が環状シリンダ30gへ送られ、センタリングベル1
3を圧して、シールされる。チャージングバルブ80を
開くと容器4内と貯液タンク1内とが等圧になり、圧縮
ばねがベントチューブ20を押し上げて液弁が開かれ、
貯液タンク1内の充填液が流下して、容器4へ充填され
る。充填液面が上昇して、主液ノズルの下端に達する
と、充填が止まる。充填が止まったら、スニフトバルブ
16を開いて、ガスを排気する。貯液タンク1のガス圧
力が背圧になって、ベントチューブ20が押し下げられ
て、液弁が閉じ、切換弁36が作動して、環状ピストン
30gの空気圧が抜かれ、リフタ2が下降して、容器4
が充填バルブ装置から離れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液体をびん、缶等の容
器に液体を充填する液体充填装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の液体充填装置を図3、図4により
説明すると、図3の40は充填液を貯えておく貯液タン
ク、41は貯液タンク40とともに回転する回転台、4
2は回転台41に配設された容器昇降用リフタ、50は
貯液タンク40の底部に同一円周に沿って固定した多数
の充填バルブのバルブ本体、60はベントチューブ、7
0は主液ノズルである。回転台41に対する貯液タンク
40の高さは、モータ(図示せず)により貯液タンク昇
降装置を駆動して調整するようになっている。
【0003】バルブ本体50の上部は、貯液タンク40
内に突出し、同突出部には、充填液の流路になる長孔5
0aが設けられており、下部には、下向きの円錐面によ
り容器を中心に寄せるためのセンタリングベル51が気
密的に且つ取替可能に螺着されている。同センタリング
ベル51の内周側には、容器口縁シール用パッキン52
を有する容器シール環53が気密的に且つ摺動自在に嵌
装され、ばね54により下方に付勢されており、下降限
では、センタリングベル51に設けられたストッパに当
接している。
【0004】ベントチューブ60は、前記バルブ本体5
0の軸心部に配設されている。そしてベントチューブ6
0の上端近くが、上下2つの止め輪61よりベントチュ
ーブ60に固定された羽根形支持部材62(図4にも図
示)とバルブ本体50に固定された止め輪55とによ
り、前記バルブ本体50の上端部に固定されており、ベ
ントチューブ60の下端部は、円錐状に拡がって、弁体
を形成し、そこにパッキン63が取付けられている。ま
たベントチューブ60の内孔部がガス通路43になって
いる。
【0005】主液ノズル70は、バルブ本体50とベン
トチューブ60との間に配設され、上部の小径部と下部
の中径部及び大径部70aとよりなり、下部の中径部及
び大径部70aの外周部がバルブ本体50の内周部に気
密的に且つ摺動自在に嵌装されている。また中径部の下
部は、容器シール環53の内周部にも摺動自在に嵌装さ
れており、同部には、縦方向に複数の連通溝70bが設
けられている。
【0006】上記小径部の上端は、雄ねじを有し、後記
チャージングバルブ80に螺着されており、羽形支持部
材62を通過する部分には、図4に示すように縦溝70
cが設けられている。また小径部の下部には、バルブ本
体50の長孔50aに対応する位置に長孔70dが設け
られている。また内周部は、ベントチューブ60と相俟
って液通路44を形成しており、下部は、円錐状に拡が
って、弁座を形成している。また同主液ノズル70は、
小径部に介装したばね71により下方に付勢されてい
る。
【0007】80はチャージングバルブで、同チャージ
ングバルブ80は、複数の通気孔81aを有するチャー
ジングカップ81と、パッキン83を有するリフト弁8
2と、ばね84と、継ぎ管85と、キャップナット86
と、ばね87とにより構成されている。リフト弁82
は、チャージングカップ81に摺動自在に嵌装され、ば
ね84により下方に付勢され、チャージングカップ81
に設けられたストッパに当接して停止している。また継
ぎ管85は、チャージングカップ81に案内されてお
り、ばね87により下方に付勢されている。またキャッ
プナット86は、主液ノズル70の上端の雄ねじに螺合
して、継ぎ管85に結合している。
【0008】90は貯液タンク40の側壁に設けられた
チャージングバルブ80の駆動機構である。また91は
回転軸92に一体の二又レバーで、チャージングカップ
81の上部に係合している。93は回転軸92に固定さ
れたレバーである。56は押しボタン式のスニフトバル
ブで、押しボタンを押すと、内部のガスが排気孔50d
を通して外気に放出されるようになっている。46は主
液ノズル70とセンタリング51と容器シール環53と
により形成されたガス室、50bはバルブ本体50を窪
ませて形成した空室、50cは同空室50bにつながる
孔である。
【0009】次に前記図3、図4に示す充填装置の作用
を説明する。貯液タンク40内には、ガス入り充填液が
入っており、主液ノズル70は下降して、下端の円錐部
がベントチューブ60のパッキン63に当接して、液弁
45が閉じている。またチャージングバルブ80が下降
して、パッキン83がベントチューブ60の上端に当接
して、ガス通路43が閉じている。
【0010】リフタ42に載置された容器が上昇して、
容器口縁が容器シール環53のパッキン52に当接し
て、容器内と外気との間が気密的にシールされ、さらに
容器シール環が持ち上げられてリフタ42が上昇限で止
まるベントチューブ60及び主液ノズル70の下端が容
器内に挿入された状態になる。ここで図示を省略した機
構により駆動機構90の二又レバー91がチャージング
バルブ80を持ち上げて、リフト弁82が開かれる。貯
液タンク40内の圧力ガスは、がス通路43を通って容
器内へ入り、さらに容器内から連通溝70bを通ってガ
ス室46も満たす。
【0011】容器内と貯液タンク40内との圧力が均一
になり、ガス室46のガス圧が主液ノズル70の大径部
70aに作用して、主液ノズル70がばね71に抗して
上昇して、液弁45が開かれる。図3は、この液弁45
が開かれた状態を示している。貯液タンク40内の充填
液は、重力により液通路44を通って流下し、ベントチ
ューブ60下部の円錐部で直径方向に拡がって容器内へ
充填される。このとき、充填液に置換される容器内のガ
スは、ベントチューブ60内のガス通路43を通って上
昇し、貯液タンク40内の気相部に戻ってゆく。
【0012】容器内の液面がベントチューブ60の下端
に達すると、ガスの戻り通路が塞がれ、液面が主液ノズ
ル70の下端に達すると、一部のガスを閉じ込めたまま
充填液がガス通路43内を上昇し、貯液タンク40内の
液面に達して、停止する。次いでチャージングバルブ8
0が下降し、パッキン83によりベントチューブ60の
上端が閉じられる。またばね87を介して主液ノズル7
0が下降して、液弁45が閉じた後、図示を省略した機
構によりスニフトバルブ56の押しボタンが押されて、
ガス室46内及び容器内のガスが排気孔50dから外部
へ排気される。
【0013】容器内のガス圧が大気圧に下がると、主液
ノズル70は、貯液タンク40内のガス圧により下方に
押され、液弁45を閉じる力を強めて最初の状態に戻っ
て、この状態に保持される。ベントチューブ60内に入
った充填液は、上部に残されたガス圧により容器内に戻
される。リフタ42を下降させると、容器シール環53
が容器口縁をシールしたまま下降して、センタリングベ
ル51のストッパに当接して停止するが、この間、容器
内の液面は、充填液に浸漬しているベントチューブ60
及び主液ノズル70が抜け出た分だけ下降する。次いで
容器が容器シール環53から離れて充填を完了する。
【0014】容器内の入味は、容器口縁と上昇位置にあ
る主液ノズル70の下端との距離Hにより決まるので、
入味を変更するためには、貯液タンク40と回転台41
との距離を調節して、必要なH寸法を得ればよい。なお
容器の径が特別大きくなった場合は、センタリングベル
51を取替えるようにする。
【0015】なお空室50b及び孔50cは、バルブ5
0の摺動時のバルブ50の背圧を調整する役目とともに
バルブ本体50と主液ノズル70との摺動部のシーリン
グ状態を監視する役目を持っており、シーリングが劣化
すると、孔50cから充填液が流出するようになる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】前記図3、図4に示す
従来の充填装置には、次の問題があった。 (1)容器口シールのパッキン52及び容器シール環5
3が容器の供給上昇時、充填完了下降時の度毎に上下方
向に摺動するので、これらの部分が摩耗し易い。また容
器上昇時、これらの部分の摺動抵抗により容器口に変
形、容器胴に座屈が生ずることがある。 (2)容器が薄肉容器の場合、ばね71を容器の種類毎
に交換しなければ、容器に変形が起こり易くなる。 (3)ばね71が液充填バルブ及び容器に通じるガス室
内にあるので、非分解洗浄(CIP)を行いにくい。即
ち、製品液分を含んだ圧力ガスが常にこの室に入るの
で、この部分を充分に洗浄する必要があるが、ばねが上
記ガス室内にあるので、非分解洗浄を行いにくい。 (3)リフタ42には、容器シール53環を押し下げる
ばね力に負けない上方付勢力が常に必要であり、このた
め、リフタ42を押し下げるカムを頑丈に作らねばなら
ず、既納機に適用しようとすると、強度を増すための大
きな改造を必要として、既納機への適用を困難にしてい
る。
【0017】本発明は前記の問題点に鑑み提案するもの
であり、その目的とする処は、容器口径変形、容器胴
座屈を起こす可能性を非常に少なくでき、洗浄を容易
に、確実に行うことができ、コストを低減できる液体
充填装置を提供しようとする点にある。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は、充填液を貯蔵する貯液タンクと、同貯
液タンクの昇降装置と、同貯液タンクの底面に配設され
た液の容器へ充填バルブと、前記貯液タンクの下方に同
貯液タンクと一体に回転するように設けられた回転台
と、同回転台に配設された容器昇降用リフタとを有する
液体の充填装置において、前記貯液タンクの底部に同底
部を貫通する状態に固定されて筒内が大径の充填液通路
になっている縦筒状のバルブ本体と、同バルブ本体の上
部に同心に嵌着されて上部の円筒部に充填液通路になる
孔が穿設されているバルブ上部筒と、同バルブ上部筒及
び前記バルブ本体の内部に同心に配設されてチューブ中
心部には同貯液タンク内から同バルブ本体の下端部に至
るガス通路が設けられ上部には前記バルブ上部筒の内周
面に上下方向への摺動を可能に嵌合するガイド用支持部
材が設けられたベントチューブと、同ベントチューブの
ガイド用支持部材と前記バルブ上部筒の内周面に設けた
段部との間に介装されて同ベントチューブを上方に付勢
する圧縮ばねと、前記バルブ本体に同心に配設されると
ともに同バルブ本体に固定されて主液ノズルの円筒内周
面と前記ベントチューブ外周面との間に液通路が形成さ
れ主液ノズルの円筒下端部には液弁座が設けられて同液
弁座と同ベントチューブ下端部とにより液弁が構成され
同主液ノズルの円筒上部外側には環状エアシリンダが設
けられ同主液ノズルの円筒下部外周面が後記センタリン
グベルのガイド面になる主液ノズルと、同主液ノズルの
円筒下部外周面に摺動自在に且つ気密的に嵌着されて下
向きの環状溝部には容器口縁用パッキンが嵌着している
センタリングベルと、同センタリングベルに接合して前
記主液ノズルの環状エアシリンダに気密的に縦方向に摺
動自在に嵌着されている環状ピストンと、前記環状シリ
ンダの作動圧縮空気の切り換えを行う切換弁と、前記容
器のヘッドスペースを外気に連通するスニフトバルブ
と、前記ベントチューブの上端部を開閉するチャージン
グバルブとにより充填バルブを構成している(請求項
1)。
【0019】前記液体充填装置において、バルブ本体と
ノズルとを一体に形成してもよい(請求項2)。前記液
体充填装置において、バルブ本体とバルブ上部筒とを一
体に形成してもよい(請求項3)。
【0020】
【作用】容器を受け入れたリフタが容器を上昇限一杯に
上昇させると、容器口がセンタリングベルの容器口縁用
のパッキンに接触すると同時にベントチューブが容器内
に挿入され、次いで切換弁が作動して、圧縮空気が環状
シリンダへ送られ、環状ピストンがセンタリングベルを
圧して、容器が気密的にシールされる。一方、チャージ
ングバルブを開くと、容器内と貯液タンク内とが等圧に
なり、ベントチューブを押し下げている背圧がなくなる
ので、圧縮ばねがベントチューブを押し上げて液弁が開
かれ、貯液タンク内の充填液が重力により液通路を流下
して、容器へ充填される。容器内の充填液面が上昇し
て、主液ノズルの下端に達すると、容器のヘッドスペー
ス1部分にガスが閉じ込められた状態で充填が止まる。
充填が止まったら、チャージングバルブを閉じた後、ス
ニフトバルブを開いて、容器内のガスを排気する。そう
すると、貯液タンクのガス圧力が背圧になって、ベント
チューブが押し下げられて、液弁が閉じ、次いで切換弁
が作動して、環状ピストンの空気圧が抜かれ、その後、
リフタが下降して、容器が充填バルブ装置から離れて、
充填作業が終了する。
【0021】
【実施例】次に本発明の液体充填装置を缶の充填に適用
した図1、図2に示す一実施例により説明する。図1及
び図2は、充填バルブの縦断面図である。図3に示す従
来の液体充填装置と同じ部分には同じ符号を用いてい
る。
【0022】図1は、缶4が充填位置に置かれ、液弁が
閉じ、切換弁36がエア室28の圧力エアを外部へ排気
している状態を示している。また図2は、切換弁36が
カム37によりで押され、圧力エアがエア室28へ供給
されて、缶4の口がシールされ、液弁が開き、充填液が
缶4へ充填されている状態を示している。図1の1は充
填液を貯えておく貯液タンク、2は貯液タンク1ととも
に回転する回転台(図示せず)に配設された缶昇降用リ
フタ、10は同貯液タンク1の底部の同一円周上に配設
されて同底部に固定された多数の充填バルブのバルブ本
体、20はベントチューブ、30は主液ノズルである。
【0023】回転台に対する貯液タンク1の高さは、モ
ータ(図示せず)により貯液タンク昇降装置(図示せ
ず)を駆動して調整するようになっている。バルブ本体
10の上部突出部10bには、バルブ上部筒14が同心
一体に嵌合され、貯液タンク1内に突出して固定され、
同バルブ上部筒14の突出部に固定しているガイド筒1
7には、充填液の流路になる複数の長孔17aが設けら
れている。26はバルブ本体10とバルブ上部筒14と
貯液タンク1との間をシールするパッキンである。
【0024】ベントチューブ20はバルブ本体10に同
心に配設され、中心部には、貯液タンク1内に導通する
ガス通路20aが設けられ、中間部には、羽根形ガイド
20dが設けられ、この羽根形ガイド20dがバルブ本
体10の内円筒の充填液通路10aに遊合して、上下方
向にガイドされると同時にベントチューブ20の上部に
ある止めリング15により取付けられた支持部材62が
ガイド筒17の内側に遊合して、同様に上下方向にガイ
ドされており、ベントチューブ20は傾くことなしに上
下方向に自在摺動可能である。
【0025】このベントチューブ20の円錐状に拡がっ
た下端部20bには、液弁を構成するシートパッキン2
3が取付けられている。このベントチューブ20の支持
部材62とバルブ上部筒14の内周面に設けた段部との
間には、圧縮ばね31が介装されて、ベントチューブ2
0が上方に付勢されている。上部筒14の下端には、ベ
ントチューブの羽根形ガイド20dを導入する溝14a
が設けられており、この溝14aには、ベントチューブ
20の回り止めの役目があり、この溝14aの底部に
は、ベントチューブ20の上方限のストッパの役目があ
る。
【0026】バルブ本体10の中心部の円筒とベントチ
ューブ20との間には、液通路10aが形成されてお
り、バルブ本体10の下部は、フランジ10cになって
おり、ここに主液ノズル30が固定されている。この主
液ノズル30は、中心内筒部がバルブ本体10の液通路
10aに続く液通路を形成し、主液ノズル30の下部が
絞られて、すり鉢状の液弁座30aになり、ベントチュ
ーブ20に取付けられたシートパッキン23とで液弁が
構成されている。
【0027】またこの主液ノズル30のフランジ部に
は、フランジ部を底壁とした環状のエアシリンダ30g
が形成され、その下部は、センタリングベル13のガイ
ドになる円筒部が形成されている。主液ノズル30の下
部円筒部には、センタリングベル13が摺動自在に且つ
Vパッキン19により気密的に嵌着されている。このセ
ンタリングベル13は、内側に下向きの円錐面を有して
いる。この円錐面は、缶4を中心に寄せるためのもので
あり、その内側下向きの環状溝部には、缶口縁用のパッ
キン12が嵌着されている。
【0028】主液ノズル30の環状エアシリンダ30c
には、環状ピストン11が気密的に縦方向に摺動自在に
嵌合され、このピストン11は、センタリングベル13
の上部に当接している。主液ノズル30のフランジ部中
央の液通路を避けて水平方向に貫通している水平孔30
hには、切換弁36が気密的に水平方向に摺動自在に嵌
合されている。
【0029】この切換弁36は、外部の固定カム37に
より水平方向に移動して、環状シリンダ30gのエア室
に送られる作動圧縮空気をエア通路30c及び30eを
通しての供給と、エア排気通路30fを通しての排出と
の切り換えを行う。またバルブ本体10には、液を充填
し終わった缶4のヘッドスペースを外部と連通するスニ
フトバルブ16が取付けられている。即ち、スニフトバ
ルブ16の押しボタンを押すと、缶4のヘッドスペース
内のガスが主液ノズル30に設けられた連通溝30b→
連通溝10d→スニフトバルブ16→排気孔10eを通
して外部へ放出される。
【0030】センタリングベル13は、主液ノズル30
に取付けられた複数の植込ボルト35と間座34とより
なるストッパにより抜け落ちが防止され、上下方向の移
動距離が限定されている。80はチャージングバルブ
で、同チャージングバルブ80は、複数の通気孔81a
を有するチャージングカップ81とパッキン83とばね
87とより構成されている。またチャージングカップ8
1は、ベントチューブ20cに摺動自在に嵌装され、二
又レバー91により上下方向に作動することにより、ベ
ントチューブ上端20cとパッキン83とを組合わせて
構成しているガス弁が開閉する。
【0031】ばね87はチャージングカップ81を上方
に押し上げて、ガス弁を常時開く方向に付勢している。
90は貯液タンク40の側壁に設けられたチャージング
バルブ80の駆動機構、91が回転軸92に一体の二又
レバーで、チャージングカップ81の上部に係合してい
る。93は回転軸92に固定したレバーであり、外部固
定カム(図示せず)により回動する。
【0032】次に本構成の充填装置の作用を具体的に説
明する。貯液タンク1内には、ガス入り充填液が入って
おり、ベントチューブ20が下降し、その下部に取付け
られたシートパッキン23が主液ノズル30の下端の円
錐形状の液弁座30aに当接して、液弁が閉じている。
またチャージングバルブ80が下降して、パッキン83
がベントチューブ20の上端に当接して、ガス通路20
aが閉じている。
【0033】この状態では、ベントチューブ20の下端
は大気圧に開放され、上側は貯液タンク1内のガス圧に
よる背圧がかかっているので、駆動機構90の二又レバ
ー91が押した状態でなくても、圧縮ばね31、ばね8
7の付勢力に充分打ち勝って液弁、ガス弁が閉状態に維
持される。リフタ2が上昇限一杯に缶4を上昇させる
と、缶口がセンタリングベル13の缶口縁用パッキン1
2に接触すると同時にベントチューブ20の下端が缶内
に挿入される(パッキン12及びセンタリングベル13
は、Vパッキン19の摩耗抵抗で前に充填したときの位
置に保持されており、新たに供給された缶4により殆ど
上昇動作をしない)。
【0034】次いでカム37により押されて切換弁36
が図2の位置に作動し、空気圧がエア室28へ送られ、
環状ピストン11がセンタリングベル13を圧し下げら
れて、缶4の口縁が気密的にシールされる。センタリン
グベル13及び環状ピストン11の動きはパッキン12
の圧縮変形量だけで僅かである。次いで外部固定カム
(図示せず)により駆動機構90が回され、二又レバー
91がチャージングカップ81を押し上げて、チャージ
ングバルブ80が開かれる。そうすると、貯液タンク1
内の圧力ガスがガス通路20aを通って缶4内へ入り、
缶4内と貯液タンク1内とが等圧になり、ベントチュー
ブ20の背圧が無くなり、圧縮ばね31がベントチュー
ブ20を上方に押し上げて(ベントチューブ20下部2
0bに嵌め込まれたシートパッキン23と液弁座30a
とで構成された)液弁が開かれ、貯液タンク1内の充填
液が重力により液通路10aを流下して、ベントチュー
ブ20下部の円錐部で直径方向に拡がって、缶4内へ充
填される。
【0035】このとき、充填液に置換される缶4内のガ
スは、ベントチューブ20内のガス通路20aを通って
上昇し、貯液タンク1内の気相部に戻ってゆく。ばね8
7も働いてチャージングカップ81を押し上げている。
図2は、この液弁が開いて液充填中の状態を示してい
る。缶4内の充填液面が上昇して、ベントチューブ20
の下端に達すると、フロート弁27のフロートが浮き上
がって、ガスの戻り通路20aが塞がれ、同時に液面が
主液ノズル30の下端に達し、缶4のヘッドスペースの
一部分にガスを閉じ込められて、充填が止まる。
【0036】充填が止まったら、再び外部固定カム(図
示せず)により駆動機構90のレバー93が上記とは逆
の方向に回され、二又レバー91がチャージングカップ
81を押し下げて、チャージングバルブ80が閉じられ
た後、外部固定機構(図示せず)でスニフトバルブ16
の押しボタンを押し、スニフトバルブ16が開いて、缶
4のヘッドスペース内のガス、ベントチューブ20のガ
ス通路20a内、及び連通溝30b等のガスが排気さ
れ、缶4内が大気圧になって、貯液タンク1の圧力が背
圧になり、ベントチューブ20にかかって、液弁が閉じ
る。
【0037】次いで切換弁36が作動して、環状ピスト
ン11の空気圧が抜かれて、缶4口縁の気密シール圧力
が下がる。このとき、センタリングベル13及び環状ピ
ストン11の動きはパッキン12の変形が弾性力で復元
する量だけで非常に僅かである。その後、リフタ2が下
降して、始めの状態に戻り、缶4への充填作業が終了す
る。缶4がパッキン12を離れても、センタリングベル
13及び環状ピストン11は、Vパッキン19及びピス
トン11のシールリング32,33の摩擦力でそのまま
の位置を保持する。
【0038】缶4の入味高さ寸法を換えるには、従来と
同様に貯液タンク1を昇降して調整する。即ち、回転台
に対する貯液タンク1の高さは、モータ(図示省略)に
より貯液タンク昇降装置を駆動して調整する。貯液タン
ク1の高さを変えたときは、調整後の最初の充填作業の
ときに、ピストン11とセンタリングベル13とを空気
圧により貯液タンク1の調整移動量と同じ寸法だけ主液
ノズル30から相対的に移動させ、その位置において以
後の前記充填作業を行う。
【0039】容器内の入味は、容器口縁と上昇位置にあ
る主液ノズル30の下端との距離Hにより決まるので、
入味を変更するためには、貯液タンク1とリフタ2上限
との距離を調節して、必要なH寸法を得ればよい。なお
缶口径等の容器の径が大きく変わる場合や入味高さを大
きく変更するときは、センタリングベル13を取替え
る。
【0040】本実施例では、製作及び分解の容易化のた
め、バルブ本体及びバルブ上筒部及び主液ノズルを分割
しているが、一体に製作することも可能である。
【0041】
【発明の効果】本発明の液充填装置は前記のように容器
を充填位置にセットした後、充填作動時のみにエア圧力
による押し下げピストンにより容器口縁をシールをする
ので、容器シールパッキン、センタリングベル、センタ
リングベルシール用Vパッキンを常時殆ど上下動させる
必要がなく、従ってVパッキンが摩耗しなくて、長持ち
する。また容器が容器シールパッキンに接した後に初め
て容器口に荷重が加わり、容器口の荷重も作動空気圧を
必要最小限に設定できるので、前記従来の液充填装置で
起こり勝ちであった容器が傾いたままセットされたり、
容器口のシール圧力が大き過ぎたりすることによる容器
口変形や容器胴座屈を起こす可能性を非常に少なくでき
る。
【0042】また非分解洗浄(CIP)の場合、前記従
来の液充填装置に設けられていた洗浄不良の不具合を生
じ易いセンタリングベル上部のガス室を本発明の液充填
装置では不要にできて、洗浄を容易に確実に行うことが
できる。また本発明の液充填装置では、充填バルブのエ
ア室の圧力エアを排気してからリフタを下降させるの
で、この下降時には、充填バルブ側からの下向き力がリ
フタに加わらず、リフタの上方付勢力を減少させて下降
させればよく、これにより、リフタを押し下げるカムに
特に頑丈なものを使用する必要がなく、構造を簡略化で
きて、コストを低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液充填装置の一実施例を示す縦断側面
図である。
【図2】同液充填装置の充填作動中の状態を示す縦断側
面図である。
【図3】従来の液体充填装置を示す縦断側面図である。
【図4】図3のA部の分解斜視図である。
【符号の説明】
1 貯液タンク 2 リフタ 4 缶(容器) 10 バルブ本体 10a 液通路 11 ピストン 12 パッキン 13 センタリングベル 14 バルブ上部筒 16 スニフトバルブ 20 ベントチューブ 20a ガス通路 23 シートパッキン 30 主液ノズル 30a 液弁座 30g 環状シリンダ 31 圧縮ばね 36 切換弁 37 カム 62 支持部材 80 チャージングバルブ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 充填液を貯蔵する貯液タンクと、同貯液
    タンクの昇降装置と、同貯液タンクの底面に配設された
    液の容器へ充填バルブと、前記貯液タンクの下方に同貯
    液タンクと一体に回転するように設けられた回転台と、
    同回転台に配設された容器昇降用リフタとを有する液体
    の充填装置において、前記貯液タンクの底部に同底部を
    貫通する状態に固定されて筒内が大径の充填液通路にな
    っている縦筒状のバルブ本体と、同バルブ本体の上部に
    同心に嵌着されて上部の円筒部に充填液通路になる孔が
    穿設されているバルブ上部筒と、同バルブ上部筒及び前
    記バルブ本体の内部に同心に配設されてチューブ中心部
    には同貯液タンク内から同バルブ本体の下端部に至るガ
    ス通路が設けられ上部には前記バルブ上部筒の内周面に
    上下方向への摺動を可能に嵌合するガイド用支持部材が
    設けられたベントチューブと、同ベントチューブのガイ
    ド用支持部材と前記バルブ上部筒の内周面に設けた段部
    との間に介装されて同ベントチューブを上方に付勢する
    圧縮ばねと、前記バルブ本体に同心に配設されるととも
    に同バルブ本体に固定されて主液ノズルの円筒内周面と
    前記ベントチューブ外周面との間に液通路が形成され主
    液ノズルの円筒下端部には液弁座が設けられて同液弁座
    と同ベントチューブ下端部とにより液弁が構成され同主
    液ノズルの円筒上部外側には環状エアシリンダが設けら
    れ同主液ノズルの円筒下部外周面が後記センタリングベ
    ルのガイド面になる主液ノズルと、同主液ノズルの円筒
    下部外周面に摺動自在に且つ気密的に嵌着されて下向き
    の環状溝部には容器口縁用パッキンが嵌着しているセン
    タリングベルと、同センタリングベルに接合して前記主
    液ノズルの環状エアシリンダに気密的に縦方向に摺動自
    在に嵌着されている環状ピストンと、前記環状シリンダ
    の作動圧縮空気の切り換えを行う切換弁と、前記容器の
    ヘッドスペースを外気に連通するスニフトバルブと、前
    記ベントチューブの上端部を開閉するチャージングバル
    ブとにより充填バルブを構成したことを特徴とする液体
    充填装置。
  2. 【請求項2】 前記バルブ本体と前記主液ノズルとを一
    体に形成した請求項1記載の液体充填装置。
  3. 【請求項3】 前記バルブ本体と前記バルブ上部筒とを
    一体に形成した請求項1、2記載の液体充填装置。
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CN106939940A (zh) * 2017-04-28 2017-07-11 常州机电职业技术学院 用于液体灌装的安全阀

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