JPH0880725A - 自動車用空気調和装置 - Google Patents

自動車用空気調和装置

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JPH0880725A
JPH0880725A JP21992594A JP21992594A JPH0880725A JP H0880725 A JPH0880725 A JP H0880725A JP 21992594 A JP21992594 A JP 21992594A JP 21992594 A JP21992594 A JP 21992594A JP H0880725 A JPH0880725 A JP H0880725A
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JP
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air
temperature
refrigerant
blower
vehicle interior
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JP21992594A
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Nobuo Ichimura
信雄 市村
Terukazu Shindo
輝一 進藤
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Marelli Corp
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Calsonic Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 即暖性の優れた自動車用空気調和装置を提供
する。 【構成】 車室内コンデンサを有する除湿暖房が可能な
自動車用空気調和装置において、急速暖房運転の場合に
は、吹き出し空気温度Taと送風機8により送られる空
気の風量Gaとの積Aを、あらかじめ設定された所定の
最大値Amaxに近づけるように制御することを特徴と
する。また、目標室温に達した後は、車室内空気の温度
TRおよび目標温度Tの温度差に基づいて吹き出し空気
温度Taと風量Gaとを制御する安定時の通常暖房運転
に移行させ、目標室温を維持するように構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車室内コンデンサを有
する除湿暖房が可能な自動車用空気調和装置に関し、特
に立上がり時の暖房性能を高めたものに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車用空気調和装置において
は、車室内を暖房するための熱源として自動車走行用エ
ンジンのエンジン冷却水を用いているが、例えば冬期な
どエンジン冷却水の熱量が不足する場合や、電気自動車
のように基本的にエンジン冷却水を持たない車両などの
場合には、車室内暖房を確実に行うために、他の熱源を
必要とする。
【0003】このような場合、外気の熱を回収して車室
内の暖房を行う、いわゆるヒートポンプが一般に広く用
いられている。つまり、車室外に設置される車室外蒸発
器において、外気温度以下の温度で気化された冷媒によ
り外気の熱を回収し、このようにして回収した熱が蓄積
される冷媒をコンプレッサで圧縮した後に室内側の凝縮
器に送って車室内空気中に放熱させて暖房を行ってい
る。
【0004】しかしながら、除湿機能を持たないヒート
ポンプにおいては、暖房性能が外気温や走行条件に依存
し、低外気温下では車室外熱交換器の着霜のために連続
的に暖房運転ができず、窓曇りが発生しやすいものであ
った。
【0005】そこで、車室内の空気を除湿しつつ暖房す
るシステムとして、例えば、特開平5−201243号
において開示される自動車用空気調和装置110が知ら
れている。この自動車用空気調和装置110では、図4
に示すように、冷房時には、コンプレッサ2、車室外コ
ンデンサ11、車室内コンデンサ15、リキッドタンク
5、エバポレータ6の順に冷媒を流し、暖房時には、車
室外コンデンサ11を使用せずに、三方弁13により冷
媒をバイパス管12に沿って流すようにしている。した
がって、暖房時においては、ダクト21内に設けられる
エバポレータ6によって送風機8から送られる空気を冷
却して水分を凝縮させて除湿し、この後、除湿された空
調風は、車室内コンデンサ15からの放熱により加熱さ
れ車室内に送り出される。なお、符号「14」は逆止弁
である。
【0006】このように、この自動車用空気調和装置1
10では、外気温に影響されることなく連続的に除湿暖
房運転を行い、フロントガラスの曇りを防止しながら車
室内を暖房することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、暖房性能評
価の基準の一つとして即暖性が挙げられる。即ち、暖房
運転をスタートさせてから車室内空気の目標温度に到達
するまでの間は、より大きな暖房性能を発揮させること
が重要であり、この即暖性は、迅速に快適な室温を達成
するために強く要請されるものである。
【0008】しかしながら、上記の自動車用空気調和装
置110にあっては、暖房時の風量は、車室内空気の温
度および吹き出し空気温度等に基づいて制御されてお
り、特に立上がり時において最大暖房性能を引き出すも
のとはなっていない。
【0009】しかも、通常、風量を増加させれば、吹き
出し空気温度は下がる傾向にあるものの熱交換量は増え
て全体的な暖房性能としては増加するのが一般的である
のに対し、凝縮器を室内側に設置した上記の自動車用空
気調和装置110にあっては、風量を増やすことでサイ
クルバランスが変動し、特に高圧側の温度および圧力が
顕著に低下するため、風量を増やしても暖房の発揮性能
が必ずしも上昇するとは限らないという問題があった。
【0010】本発明は、このような従来技術の問題点に
鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、即暖性の
優れた自動車用空気調和装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明は、冷房時には、冷媒を圧縮するためのコンプ
レッサ、冷媒の熱を放熱するための車室外コンデンサ、
冷媒の熱を放熱し空気を加熱するための車室内コンデン
サ、および冷媒により吸熱を行うためのエバポレータに
冷媒を循環し、暖房時には、前記車室外コンデンサと並
列に設けられ前記車室外コンデンサに冷媒が通過しない
ようにするためのバイパス管に冷媒を循環する自動車用
空気調和装置において、車室内へ吹き出される温調され
た空気の温度を検出する吹き出し空気温度検出手段と、
車室内または車室外から空気を取り込んで装置内に送る
送風機と、急速暖房運転の場合には、前記吹き出し空気
温度検出手段により検出された吹き出し空気温度と前記
送風機により送られる空気の風量との積を、あらかじめ
設定された所定の最大値に近づけるように制御する制御
手段とを有することを特徴とする自動車用空気調和装置
である。
【0012】また、車室内空気の温度を検出するための
内気温検出部と、車室内空気の目標温度が設定される温
度設定部とを有し、前記制御手段は、前記内気温検出部
により検出された車室内空気の温度が前記温度設定部で
設定された前記目標温度以上となった場合には、前記車
室内空気の温度および目標温度の温度差に基づいて、前
記吹き出し空気温度と前記送風機により送られる空気の
風量とを制御するように構成した。
【0013】
【作用】このように構成した本発明にあっては、急速暖
房運転の場合には、制御手段は、吹き出し空気温度検出
手段により検出された吹き出し空気温度と送風機により
送られる空気の風量との積を、あらかじめ設定された所
定の最大値に近づけるような制御を行う。したがって、
風量を増やすことで特に高圧側の温度および圧力が顕著
に低下するような弊害を回避しつつ、常に最大の暖房性
能を引き出す即暖性の優れた風量制御が行われる。これ
により、暖房時の目標室温に到達するまでの時間が短縮
され、乗員にとって快適な室温が素早く達成される。
【0014】また、車室内空気の温度が目標温度に達し
た場合には、放熱量を最大とする必要がなく、安定時の
通常暖房運転に移行する。即ち、前記制御手段は、車室
内空気の温度および目標温度の温度差に基づいて、吹き
出し空気温度と送風機により送られる空気の風量とを制
御する。これにより、快適室温に達した後は、この快適
室温が効率良く維持される。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1は、本発明の一実施例に係る自動車用空気調
和装置の概略構成図、図2は、風量に対する吹き出し温
度と風量との積を表すグラフ、図3は、図1に示される
自動車用空気調和装置の暖房時の動作フローチャートで
ある。
【0016】本実施例の自動車用空気調和装置100
は、図1に示したように、冷媒を圧縮するためのコンプ
レッサ2と、冷媒の熱を放熱するための車室外に設置し
た車室外コンデンサ11と、冷媒の熱を放熱し空気を加
熱するための車室内コンデンサ15と、この車室内コン
デンサ15にて放熱後に液化した冷媒を一時的に溜める
ためのリキッドタンク5と、このリキッドタンク5から
の液化した冷媒を低圧にし冷媒の量を調整するための膨
張弁81で減圧し気化させることによって吸熱を行うた
めのエバポレータ6とを有しており、冷媒を圧縮および
膨張させることにより熱交換を行うサイクルが形成され
る。
【0017】また、暖房時に当該車室外コンデンサ11
を冷媒が通過しないようにバイパスさせるためのバイパ
ス管12と、前記車室外コンデンサ11または当該バイ
パス管12に冷媒が流れるように切り替える切替え式弁
13と、冷媒の逆流を防止するための逆止弁14とが設
けられる。
【0018】前記エバポレータ6および車室内コンデン
サ15は、空気が通過するダクト21内に設置されてい
る。そして、このダクト21には、車室内もしくは車室
外から取り入れる空気を選択するためのインテークドア
95と、空気を取り込んで前記エバポレータ6等が配置
される下流に送るための送風機8とが設けられる。この
送風機8は、ファンfとこれを回転駆動させるモータM
とから構成される。
【0019】また、前記ダクト21には、前記エバポレ
ータ6を経た空気の車室内コンデンサ15を通過あるい
はバイパスさせる量を調整するミックスドア9が設置さ
れ、さらに、ダクト21内を通過して温調された空気を
フロントガラスなどに送風するための吹出口であるデフ
ロスタ吹出口97およびこの吹出口からの風量を調整す
るためのデフロスタドア91と、温調された空気を乗員
の上半身などに送風するためのベント吹出口98および
この吹出口からの風量を調整するためのベントドア92
と、温調された空気を乗員の足元などに送風するための
フット吹出口99およびこの吹出口からの風量を調整す
るためのフットドア93とが設置されている。
【0020】このような自動車用空気調和装置100
は、暖房時には冷媒をコンプレッサ2により圧縮し、車
室外コンデンサ11での冷媒の放熱をさせず車室内コン
デンサ15での放熱を大きくするために切替え式弁13
により車室外コンデンサ11を冷媒が通過しないように
切り替え、逆止弁14により冷媒の逆流を防止してい
る。そして、車室内コンデンサ15で放熱により液化し
た冷媒はリキッドタンク5で一時的に溜められ、エバポ
レータ6を通過する空気から熱を吸熱し再びコンプレッ
サ2に戻る。
【0021】一方、送風機8の出力により風量が決定さ
れて装置内に吸入する空気は、ダクト21内に設けられ
るエバポレータ6によって冷却され、水分を凝縮させて
除湿される。この除湿された空気は、エアミックスドア
9により、所望の温度となるように前記空気がサブコン
デンサ15を通過する量とバイパスする量とを調整後、
車室内コンデンサ15からの放熱により加熱され、デフ
ロスタドア91、ベントドア92、およびフットドア9
3により選択された吹出口より温調した風を吹き出す暖
房運転を行う。
【0022】また、冷房時には冷媒をコンプレッサ2に
より圧縮し、車室外コンデンサ11を冷媒が通過し放熱
することで熱交換を行う体積を増加させエバポレータ6
での吸熱を大きくするために、切替え式弁13により車
室外コンデンサ11に冷媒が通過するように切替え、逆
止弁14により冷媒の逆流を防止し車室内コンデンサ1
5により冷媒の熱を該車室内コンデンサ15を通過する
空気に放熱する。そして、車室外コンデンサ15または
車室内コンデンサ11で放熱により液化した冷媒はリキ
ッドタンク5で一時的に溜められ、エバポレータ6を通
過する空気から熱を吸熱し再びコンプレッサ2に戻る。
【0023】一方、送風機8から送られる空気は、エア
ミックスドア9により所望の温度となるように前記空気
が車室内コンデンサ15を通過する量とバイパスする量
とを調整後、デフロスタドア91およびベントドア9
2,フットドア93により選択された吹出口より温調し
た風を吹き出す冷房運転を行う。
【0024】本実施例では、図1に示したように、前記
ダクト21内の送風機8の下流側に、この送風機8によ
り取り入れられた空気の温度を検出するための吸い込み
空気温度検出センサ54が設置され、前記エバポレータ
6および車室内コンデンサ15の下流側に、車室内へ吹
き出される温調された空気の温度を検出するための吹き
出し空気温度検出手段としての吹き出し空気温度検出セ
ンサ55が設置される。これらのセンサ54,55は、
制御手段としてのオートアンプ51に接続されており、
各検出値は、このオートアンプ51に入力されるように
なっている。
【0025】また、車室内空気の温度TRを検出するた
めの内気温検出部52が車室内に設けられ、車室内空気
の目標温度Tが設定される温度設定部53が、例えば、
空気調和装置100の操作パネル上に設けられる。これ
らの内気温検出部52および温度設定部53は前記オー
トアンプ51に接続されている。こうして、車室内空気
の温度TRの検出値が前記オートアンプ51に入力さ
れ、また、温度設定部53により、車室内空気の目標温
度Tが手入力にて、もしくは図示しないセンサによる外
気温等の各種データに基づいて自動的に設定されるよう
になっている。
【0026】前記送風機8のファンfを回転駆動させる
モータMには、オートアンプ51からの指令に基づき、
図示しないファンコントロール回路を介して所定の電圧
が入力される。一方、このモータMへの入力電圧は、図
1に示したように、オートアンプ51にフィードバック
される。
【0027】このように、オートアンプ51は、前記セ
ンサ54,55および内気温検出部52による検出値、
温度設定部53により設定される目標温度T、および前
述したモータMへの入力電圧のフィードバック値に基づ
いて、前記送風機8の風量制御を行う。尚、図示省略し
てあるが、前記インテークドア95をはじめとする各ド
ア9,91,92,93の支軸を回動させる図示しない
各アクチュエータもオートアンプ51に接続されてお
り、オートアンプ51は前記各ドアの開閉動作の制御も
別途行うようになっている。
【0028】ここで、暖房性能について説明すれば、一
般に空気側より暖房性能を求める場合、次の式が用いら
れる。 暖房性能=(吹き出し空気温度−吸い込み空気温度)×
風量×空気比熱 上式で、吸い込み空気温度と空気比熱とは、所定の範囲
内では、ほぼ一定と考えることができるので、暖房性能
は、吹き出し空気温度Taと風量Gaとの積Aによって
決定される。つまり、前記積Aの値が大きい程放熱量が
大きいということができる。
【0029】本実施例の自動車用空気調和装置100
は、実際上、風量Gaの変動により吹き出し空気温度T
aも変化する特性を有しており、図2の風量に対する吹
き出し温度と風量との積を表すグラフに示したように、
前記積Aの値が最大Amaxとなるような風量Ga0が
存在することがわかる。したがって、本実施例における
急速暖房時には、前記オートアンプ51は、各時間断面
で吹き出し空気温度Taと風量Gaとの積Aが最大とな
るように風量制御を行うように構成されている。また、
車室内空気の温度TRが目標温度Tに達した後の安定時
においては、通常の暖房運転、即ち、車室内空気の温度
TRおよび目標温度Tの温度差に基づいて、吹き出し空
気温度Taと送風機により送られる空気の風量Gaとの
制御を行い、車室内空気の温度を維持できるように構成
されている。
【0030】ここで、吹き出し空気温度Taは、吹き出
し空気温度検出センサ55により検出されるが、風量G
aについては、実際に風量自体を測定するには大掛かり
な装置を必要とするため、本実施例では、風量Gaに対
応する送風機8への入力電圧をパラメータとして使用し
ている。尚、風量Gaの検出はこれに限定されるもので
はなく、例えば送風機8のファンfの回転数をセンサに
より検出するようにしてもよい。
【0031】次に、本実施例の自動車用空気調和装置1
00の暖房時における動作を図3に示すフローチャート
を参照しつつ説明する。
【0032】図示しないエアコンスイッチがオンされ
(ステップS1)、コンプレッサ2および送風機8がオ
ンされると(ステップS2)、暖房運転が開始される。
ここで、前記送風機8は、まず所定の少ない風量にて作
動される。
【0033】次に、あらかじめ求められた最大値Ama
xから、吹き出し空気温度検出センサ55により検出さ
れた吹き出し空気温度Taと送風機8への入力電圧にて
代替的に検出された風量Gaとの積Aを引いた差が、所
定の小さい値δより大きいか否かが判断される(ステッ
プS3)。ここで、Amax−A≧δの場合には、ステ
ップS6に進む。
【0034】ステップS6では、図2のグラフに示され
るように、前記積Aの値を最大値Amaxに近づける方
へ風量Gaを増減制御する。前述したように、前記送風
機8は所定の少ない風量から作動開始されるので、当初
は前記積Aの値が最大Amaxとなる風量Ga0よりも
小さい風量であるが、オートアンプ51は、そのときの
吹き出し空気温度Taに対応した前記積Aの値が最大値
Amaxとなるような風量Ga0まで風量を大きくすべ
く、送風機8のモータMへの入力電圧を増加させるよう
に制御する。尚、風量の増加のさせ方は、そのときの風
量を前記風量Ga0まで一気に上昇させる方法のほか、
一定の関係をもって徐々に上昇させるように構成しても
よい。
【0035】このようにして、ステップS3およびステ
ップS6の動作が繰り返されて前記積Aの値が最大Am
axに漸近し、ステップS3にて、Amax−A≧δで
ない場合、つまり積Aの値がAmaxにほぼ等しくなっ
たと判断された場合には、次のステップS4に進む。
【0036】ステップS4では、車室内空気の温度TR
が車室内空気の目標温度T以上となったか否かが判断さ
れる。ここで、内気温検出部52により検出された車室
内空気の温度TRが、温度設定部53によりあらかじめ
設定された目標温度Tにまだ達していない間は、ステッ
プS3に戻って上記動作が繰り返され、常に最大の暖房
性能を引き出す風量制御が行われるようになっている。
【0037】一方、ステップS4で、車室内空気の温度
TRが目標温度T以上となったと判断された場合は、放
熱量が最大となる制御を行う必要がなくなるので、次の
ステップS5に進み、安定時における通常の暖房運転が
行われる。この場合には、オートアンプ51は、前記車
室内空気の温度TRおよび目標温度Tの温度差に基づい
て、前記吹き出し空気温度Taと前記送風機により送ら
れる空気の風量Gaとの制御を行う。
【0038】このように、本実施例の自動車用空気調和
装置100は、暖房運転の立上がり時には、吹き出し空
気温度検出センサ55により検出された吹き出し空気温
度Taと送風機8により送られる空気の風量Gaとの積
を、あらかじめ設定された所定の最大値に近づけるよう
に制御するので、風量を増やすことでサイクルバランス
を大きく崩し特に高圧側の温度および圧力が顕著に低下
するような弊害を回避しつつ、常に最大の暖房性能、即
ち最大の放熱量を引き出す即暖性の高い風量制御を行う
ことができる。これにより、暖房時の目標室温に到達す
るまでの時間が大幅に短縮され、乗員にとって快適な室
温が素早く達成される。また、快適室温に達した後は、
放熱量を最大とする必要がなく安定時の通常暖房運転に
切り替わるようになっているので、前記快適室温を効率
良く維持することができる。
【0039】なお、以上説明した実施例は、本発明の理
解を容易にするために記載されたものであって、本発明
を限定するために記載されたものではない。したがっ
て、上記実施例に開示された各要素は、本発明の技術的
範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨であ
る。
【0040】たとえば、上述した実施例では、吸い込み
空気温度を、所定の範囲内ではほぼ一定であると考えて
制御する構成を示したが、吸い込み空気温度検出センサ
54(図1参照)により検出し、これをパラメータに加
えて前述した暖房性能の式から最大の放熱量を引き出す
ように構成することも可能である。
【0041】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、急速
暖房運転の場合には、吹き出し空気温度検出手段により
検出された吹き出し空気温度と送風機により送られる空
気の風量との積を、あらかじめ設定された所定の最大値
に近づけるように制御するようにしたので、風量を増や
すことで特に高圧側の温度および圧力が顕著に低下する
ような弊害を回避しつつ、常に最大の暖房性能を引き出
すきわめて即暖性の優れた風量制御を行うことができ
る。これにより、暖房時の目標室温に到達するまでの時
間が大幅に短縮され、乗員にとって快適な室温が素早く
達成される。
【0042】また、内気温検出部により検出された車室
内空気の温度が温度設定部に設定された目標温度以上と
なった場合には、放熱量を最大とする必要がなく、車室
内空気の温度および目標温度の温度差に基づいて、吹き
出し空気温度と送風機により送られる空気の風量とを制
御する安定時の暖房運転に移行するようにしたので、快
適室温に達した後は、この快適室温を効率良く維持する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に係る自動車用空気調和装
置の概略構成図である。
【図2】 風量に対する吹き出し温度と風量との積を表
すグラフである。
【図3】 図1に示される自動車用空気調和装置の暖房
時の動作フローチャートである。
【図4】 従来の自動車用空気調和装置の概略構成図で
ある。
【符号の説明】 2…コンプレッサ、 5…リキッドタンク、6…エ
バポレータ、 8…送風機、9…エアミックスド
ア、 11…車室外コンデンサ、12…バイパス管、
13…切替え式弁、14…逆止弁、 15
…車室内コンデンサ、21…ダクト、51…オートアン
プ(制御手段)、52…内気温検出部、 53…温度
設定部、54…吸い込み空気温度検出センサ、55…吹
き出し空気温度検出センサ(吹き出し空気温度検出手
段)、81…膨脹弁、 91…デフロスタド
ア、92…ベントドア、 93…フットドア、95
…インテークドア、 97…デフロスタ吹出口、98…
ベント吹出口、 99…フット吹出口。100,11
0…自動車用空気調和装置。M…モータ
f…ファン

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷房時には、冷媒を圧縮するためのコン
    プレッサ(2) 、冷媒の熱を放熱するための車室外コンデ
    ンサ(11)、冷媒の熱を放熱し空気を加熱するための車室
    内コンデンサ(15)、および冷媒により吸熱を行うための
    エバポレータ(6) に冷媒を循環し、暖房時には、前記車
    室外コンデンサ(11)と並列に設けられ前記車室外コンデ
    ンサ(11)に冷媒が通過しないようにするためのバイパス
    管(12)に冷媒を循環する自動車用空気調和装置におい
    て、 車室内へ吹き出される温調された空気の温度を検出する
    吹き出し空気温度検出手段(55)と、 車室内または車室外から空気を取り込んで装置内に送る
    送風機(8) と、 急速暖房運転の場合には、前記吹き出し空気温度検出手
    段により検出された吹き出し空気温度(Ta)と前記送風機
    により送られる空気の風量(Ga)との積を、あらかじめ設
    定された所定の最大値に近づけるように制御する制御手
    段(51)とを有することを特徴とする自動車用空気調和装
    置。
  2. 【請求項2】 車室内空気の温度(TR)を検出するための
    内気温検出部(52)と、車室内空気の目標温度(T) が設定
    される温度設定部(53)とを有し、 前記制御手段は、前記内気温検出部(52)により検出され
    た車室内空気の温度(TR)が前記温度設定部(53)で設定さ
    れた前記目標温度(T) 以上となった場合には、前記車室
    内空気の温度(TR)および目標温度(T) の温度差に基づい
    て、前記吹き出し空気温度(Ta)と前記送風機により送ら
    れる空気の風量(Ga)とを制御してなる請求項1に記載の
    自動車用空気調和装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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