JP2001097026A - ヒートポンプ式自動車用空気調和装置 - Google Patents

ヒートポンプ式自動車用空気調和装置

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JP2001097026A
JP2001097026A JP27499599A JP27499599A JP2001097026A JP 2001097026 A JP2001097026 A JP 2001097026A JP 27499599 A JP27499599 A JP 27499599A JP 27499599 A JP27499599 A JP 27499599A JP 2001097026 A JP2001097026 A JP 2001097026A
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temperature
air
evaporator
refrigerant
target
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JP27499599A
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Atsushi Hatakeyama
淳 畠山
Kazuyuki Tamura
和幸 田村
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Marelli Corp
Original Assignee
Calsonic Kansei Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 暖房時において、エバポレータ直後の空気の
温度が不具合を生じない温度範囲に収まり、かつ目標吹
出温度を満足することができる「ヒートポンプ式自動車
用空気調和装置」を提供する。 【解決手段】 目標吹出温度TO から算出された目標吸
気温度TOFSUC と、第1温度検出センサ55により検出
された吸気温度TSUC との相違に基づいて、インテーク
ドア95の開度を調整すると共に、このインテークドア
95の開度調整に対し、第2温度検出センサ56により
検出されたエバポレータ6直後の空気の温度TINT に基
づいて補正を行う。すなわち、上記温度TINT が許容範
囲(例えば2℃〜5℃)の下限近傍にある場合、目標吸
気温度TOFSUC を所定値(例えば2℃)だけ上乗せし、
上記温度TINT が許容範囲の上限近傍にある場合、目標
吸気温度TOFSUC から所定値(例えば2℃)だけ差し引
く補正制御を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車室内コンデンサ
を備え、除湿暖房が可能なヒートポンプ式自動車用空気
調和装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車用空気調和装置において
は、車室内を暖房するための熱源として自動車走行用エ
ンジンのエンジン冷却水を用いているが、例えば冬期な
どエンジン冷却水の熱量が不足する場合や、電気自動車
のように基本的にエンジン冷却水を持たない車両などの
場合には、車室内暖房を確実に行うために、他の熱源を
必要とする。
【0003】このような場合、外気の熱を回収して車室
内の暖房を行う、いわゆるヒートポンプシステムが一般
に広く用いられている。つまり、車室外に設置される車
室外蒸発器において、外気温度以下の温度で気化された
冷媒により外気の熱を回収し、このようにして回収した
熱が蓄積される冷媒をコンプレッサで圧縮した後に室内
側の凝縮器に送って車室内空気中に放熱させて暖房を行
っている。
【0004】しかし、このような除湿機能を持たないヒ
ートポンプシステムにおいては、暖房性能が外気温や走
行条件に依存し、低外気温下では車室外熱交換器の着霜
のために連続的に暖房運転ができず、また窓曇りが発生
しやすいものであった。
【0005】そこで、車室内の空気を除湿しつつ暖房す
るヒートポンプ式自動車用空気調和装置が知られてい
る。このヒートポンプ式自動車用空気調和装置では、冷
房時には、コンプレッサ、車室外コンデンサ、車室内コ
ンデンサ、リキッドタンク、膨脹弁、エバポレータの順
に冷媒を流し、暖房時には、車室外コンデンサを使用せ
ずに、三方弁により冷媒を、車室外コンデンサを迂回さ
せるためのバイパス管に沿って流すようにしている。し
たがって、暖房時においては、空気調和装置のケース内
に設けられるエバポレータによって、ケース内に導入さ
れた空気を冷却して水分を凝縮させて除湿し、この後、
除湿された空気は、車室内コンデンサからの放熱により
加熱されて車室内に送り出される。
【0006】このように、このヒートポンプ式自動車用
空気調和装置では、外気温に影響されることなく連続的
に除湿暖房運転を行い、フロントガラスの曇りを防止し
ながら車室内を暖房することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、一旦エバポ
レータで除湿し、その後、車室内コンデンサからの放熱
により加熱する機能を持った上記ヒートポンプ式自動車
用空気調和装置にあっては、車室内に吹き出される空気
の温度である吹出温度の調整は、コンプレッサの周波数
によって行われる。つまり、コンプレッサの周波数を制
御することによりコンプレッサの仕事量を調整し、車室
内に吹き出される空気の温度を目標吹出温度に近付ける
ようにしている。また、このとき、コンプレッサの周波
数が変化するとエバポレータ直後の空気の温度も変動す
ることになるため、このエバポレータ直後の空気の温度
が例えば2℃等の一定の値を保つように、インテークド
アの開度を調整して車室内空気若しくは車室外空気の導
入比率を変化させることにより、エバポレータ直前の吸
気温度を調整している。
【0008】しかしながら、車室内に吹き出される空気
の温度を目標吹出温度に近付けるようにコンプレッサの
周波数を制御する場合、種々のばらつき要因により、ど
うしてもエバポレータ直後の空気の温度が予測した値と
実際の値とでずれてしまうという問題があった。したが
って、エバポレータ直後の空気の温度が0℃以下になっ
てエバポレータが凍結したり、例えば5℃以上になって
除湿機能が低下して窓曇りを起こしたりする虞れがあっ
た。
【0009】本発明は、このような従来技術の問題点に
鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、暖房時に
おいて、エバポレータ直後の空気の温度が不具合を生じ
ない温度範囲に収まり、かつ目標吹出温度を満足するこ
とができるヒートポンプ式自動車用空気調和装置を提供
することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、下記す
る手段により達成される。
【0011】(1) 冷房時には、冷媒に仕事を加える
コンプレッサ、冷媒の熱を外気に放熱するための車室外
コンデンサ、冷媒の熱をケース内に導入された空気に放
熱して加熱するための車室内コンデンサ、および冷媒に
より吸熱を行うためのエバポレータに冷媒を循環させ、
暖房時には、前記車室外コンデンサと並列に設けられた
バイパス管に冷媒を流すことにより前記車室外コンデン
サを迂回して冷媒を循環させるヒートポンプ式自動車用
空気調和装置であって、車室内空気および車室外空気の
導入比率を変化させるインテークドアと、前記エバポレ
ータ直前の吸気温度を検出する第1温度検出手段と、前
記エバポレータ直後の空気の温度を検出する第2温度検
出手段と、暖房時の目標吹出温度から前記コンプレッサ
の仕事量を算出するコンプレッサ仕事量演算手段と、算
出されたコンプレッサの仕事量の下で前記エバポレータ
直後の空気が一定温度となるように、前記目標吹出温度
から前記エバポレータ直前の目標吸気温度を算出する目
標吸気温度演算手段と、算出された目標吸気温度と前記
第1温度検出手段により検出された吸気温度との相違に
基づいて、前記インテークドアの開度を調整するインテ
ークドア開度調整手段と、前記第2温度検出手段により
検出された前記エバポレータ直後の空気の温度に基づい
て、インテークドア開度調整手段による前記インテーク
ドアの開度調整を補正する補正手段と、を有することを
特徴とする自動車用空気調和装置。
【0012】(2) 前記第2温度検出手段により検出
された温度が許容範囲の下限近傍にある場合、前記補正
手段は、算出された目標吸気温度を所定値だけ上乗せ
し、前記第2温度検出手段により検出された温度が許容
範囲の上限近傍にある場合、前記補正手段は、算出され
た目標吸気温度から所定値だけ差し引くことを特徴とす
る上記(1)記載の自動車用空気調和装置。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しつつ説明する。
【0014】図1は、本発明の一実施形態に係るヒート
ポンプ式自動車用空気調和装置の概略ブロック構成図で
ある。
【0015】図1に示すように、本実施形態のヒートポ
ンプ式自動車用空気調和装置100は、冷媒に仕事を加
える(圧縮する)ためのコンプレッサ2と、冷媒の熱を
外気に放熱するための車室外に設置した車室外コンデン
サ11と、冷媒の熱をケース21内に導入された空気に
放熱して加熱するための車室内コンデンサ15と、この
車室内コンデンサ15にて放熱後に液化した冷媒を一時
的に溜めるためのリキッドタンク5と、このリキッドタ
ンク5からの液化した冷媒を低圧にし冷媒の量を調整す
るための膨張弁81と、この膨張弁81で減圧された冷
媒を気化させることによって吸熱を行うためのエバポレ
ータ6とを有しており、冷媒を圧縮および膨張させるこ
とにより熱交換を行う冷凍サイクルが形成される。
【0016】また、暖房時に車室外コンデンサ11を冷
媒が通過しないように迂回させるためのバイパス管12
と、車室外コンデンサ11またはバイパス管12のいず
れかに冷媒が流れるように切り替えるための切替え式弁
13と、冷媒の逆流を防止するための逆止弁14とが設
けられている。
【0017】エバポレータ6および車室内コンデンサ1
5は、導入された空気が通過するケース21内に設置さ
れている。そして、このケース21の空気が導入される
吸込口には、車室内空気および車室外空気を所定の導入
比率で取り入れる(車室内空気または車室外空気のいず
れかのみを取り入れる場合を含む)ためのインテークド
ア95が設けられる。また、インテークドア95の直下
流側には、空気を取り込んで該空気を前記エバポレータ
6等が配置されるさらに下流側に送るための送風機8が
設けられている。この送風機8は、ファンfとこれを回
転駆動させるモータMとから構成される。
【0018】また、ケース21には、エバポレータ6を
経た空気の、車室内コンデンサ15を通過あるいはバイ
パスさせる量を調整するミックスドア9が設置され、さ
らに、ケース21内を通過して送られた空気をフロント
ガラスなどに向けて吹き出させるための吹出口であるデ
フロスタ吹出口97およびこの吹出口からの風量を調整
するためのデフロスタドア91と、送られた空気を乗員
の上半身などに向けて吹き出させるためのベント吹出口
98およびこの吹出口からの風量を調整するためのベン
トドア92と、送られた空気を乗員の足元などに向けて
吹き出させるためのフット吹出口99およびこの吹出口
からの風量を調整するためのフットドア93とが設置さ
れている。
【0019】この自動車用空気調和装置100は、暖房
時には、冷媒をコンプレッサ2により圧縮し、車室外コ
ンデンサ11での冷媒の放熱をさせずに車室内コンデン
サ15での放熱を大きくするために、切替え式弁13に
より車室外コンデンサ11を冷媒が通過しないように切
り替え、逆止弁14により冷媒の逆流を防止している。
そして、車室内コンデンサ15で放熱により液化した冷
媒はリキッドタンク5で一時的に溜められ、エバポレー
タでここを通過する空気から熱を吸熱し再びコンプレッ
サ2に戻る。
【0020】一方、送風機8により風量が決定されてケ
ース21内に吸入された空気は、ケース21内に設けら
れるエバポレータ6によって冷却され、水分を凝縮させ
て除湿される。最大暖房時には、ミックスドア9が図中
実線で示す位置に回動されることにより、エバポレータ
6で除湿された空気はすべて、車室内コンデンサ15か
らの放熱により加熱され、車室内に向けて温風を吹き出
す暖房運転を行う。また温調時には、除湿された空気
は、ミックスドア9により前記空気が車室内コンデンサ
15を通過する量とバイパスする量とに調整され、車室
内に温調した風を吹き出す。
【0021】なお、冷房時には、冷媒をコンプレッサ2
により圧縮し、車室外コンデンサ11を冷媒が通過し放
熱することで熱交換を行う体積を増加させてエバポレー
タ6での吸熱を大きくするために、切替え式弁13によ
り車室外コンデンサ11に冷媒が通過するように切替え
られる。
【0022】図1に示したように、ケース21内の送風
機8の下流側には、この送風機8により取り入れられた
空気の温度であるエバポレータ6直前の吸気温度TSUC
を検出するための第1温度検出センサ55が設置され、
そして、エバポレータ6の直下流側には、エバポレータ
6直後の空気の温度TINT を検出するための第2温度検
出センサ56が設置される。これらのセンサ55,56
は、制御手段としてのオートアンプ51に接続されてお
り、各検出値は、このオートアンプ51に入力されるよ
うになっている。
【0023】また、車室内空気の温度TR を検出するた
めの内気センサ52、外気の温度T A を検出するための
外気センサ53が配設されており、これらの内気センサ
52、外気センサ53は前記オートアンプ51に接続さ
れている。また、車室内空気の目標温度Tが設定される
温度設定部54が設けられている。この温度設定部54
によって、車室内空気の目標温度Tが、乗員により、も
しくは外気温度TA 等の各種データに基づいて自動的に
設定されるようになっている。
【0024】車室内空気および車室外空気の導入比率を
変化させるインテークドア95は、図示しないアクチュ
エータを介してオートアンプ51に接続されている。こ
のインテークドア95の開度は、オートアンプ51から
の指令に基づいて調整される。尚、図示省略してある
が、各ドア9,91,92,93の支軸を回動させる図
示しない各アクチュエータもオートアンプ51に接続さ
れており、オートアンプ51は前記各ドアの開閉動作の
制御も別途行う。
【0025】コンプレッサ2は、オートアンプ51から
の指令に基づき、冷媒の吸入・圧縮を繰り返し行う周波
数が調整されるようになっており、これによりコンプレ
ッサの仕事量が制御される。コンプレッサ2としては、
例えば往復式コンプレッサを使用することができ、この
場合、上記周波数は図示しないピストンを往復動させる
周波数となる。なお、本発明のコンプレッサ2は、往復
式コンプレッサに限られるものではなく、例えばロータ
リー式やスクロール式のような回転式コンプレッサ等で
あってもよい。
【0026】また、送風機8のファンfを回転駆動させ
るファンモータMには、オートアンプ51からの指令に
基づき、図示しないファンコントロール回路を介して所
定の電圧が入力される。なお、このファンモータMの電
圧はオートアンプ51により把握される。
【0027】本実施形態の自動車用空気調和装置100
では、目標吹出温度TO (℃)に対する暖房時のコンプ
レッサ2の制御は、具体的には以下のように行われる。
【0028】すなわち、ファンモータMの電圧が4V,
12Vの場合の、コンプレッサ2の周波数H4 ,H
12(Hz)は、 H4 =1.75×TO −1.38 …(1) H12=2.5 ×TO +8.8 …(2) と算出される。
【0029】なお、ファンモータMの任意の電圧VF
対するコンプレッサ2の暖房時の目標周波数HSET (H
z)は、上記式(1)(2)で求められるH4 ,H12
用いて、 HSET =(H12−H4 )×(VF −4)/8+H4 …(3) で算出することができる。
【0030】例えば、目標吹出温度TO が30℃で、こ
のときのファンモータMの電圧VFが4Vならば、上記
式(1)〜(3)より、 HSET =H4 =1.75×30−1.38=約51(H
z) となる。
【0031】また、目標吹出温度TO (℃)に対するエ
バポレータ6直前の目標吸気温度T OFSUC (℃)は、 TOFSUC =0.42×TO +4 …(4) で算出される。これは、上記式(1)〜(3)で算出さ
れたコンプレッサ2の周波数の下でエバポレータ6直後
の空気が一定温度(例えば約2℃)を保つための演算式
である。
【0032】例えば、前述した例において、ファンモー
タMの電圧VF が4V、コンプレッサ2の目標周波数H
SET が51Hzのとき、エバポレータ6直後の空気が約
2℃になる目標吸気温度TOFSUC (℃)は、上記式
(4)より、 TOFSUC =0.42×30+4=16.6(℃) となる。つまり、エバポレータ6直前の吸気温度を1
6.6℃にすると、エバポレータ6直後の空気温度が約
2℃になると予測していることになる。
【0033】そして、算出された目標吸気温度TOFSUC
と、第1温度検出センサ55により検出された吸気温度
との差に基づいて、オートアンプ51は、インテークド
ア95の開度を調整する。つまり、車室内空気および車
室外空気の導入比率を変化させることにより、エバポレ
ータ6直前の吸気温度を目標吸気温度TOFSUC に近付け
る制御を行う。
【0034】なお、上記式(1)〜(4)は、試験等を
行って、予め係数、定数を決定して求めたものである。
したがって、式の形や具体的な数値は、適宜変更して使
用される。
【0035】本実施形態の自動車用空気調和装置100
では特に、上記式(1)〜(4)に基づいた予測値と実
際値とにずれが生じることに鑑み、第2温度検出センサ
56により検出されたエバポレータ6直後の空気の温度
INT に基づいて、前述したインテークドア95の開度
調整を補正することにしたものである。
【0036】より具体的には、検出されたエバポレータ
6直後の空気の温度TINT が許容範囲(例えば2℃〜5
℃)の下限近傍にある場合、算出された目標吸気温度T
OFSU C を所定値(例えば2℃)だけ上乗せし、検出され
たエバポレータ6直後の空気の温度が許容範囲の上限近
傍にある場合、算出された目標吸気温度から所定値(例
えば2℃)だけ差し引く、という補正制御を行うように
構成されている。このようにすれば、簡単な制御を付加
するだけで、インテークドア95の開度調整に対する効
果的な補正を行うことができる。
【0037】次に、本実施形態の自動車用空気調和装置
100の暖房時における動作を、図2に示す暖房時の吸
込口制御のフローチャートを参照しつつ説明する。
【0038】図示しないエアコンスイッチがオンされ、
コンプレッサ2および送風機8がオンされて暖房運転が
開始される。
【0039】まず、オートアンプ51は、温度設定部5
4により設定された車室内空気の目標温度T、内気セン
サ52により検出された車室内空気の温度TR 、外気セ
ンサ53により検出された外気の温度TA 、その他の情
報に基づいて、暖房時のケース21内における車室内コ
ンデンサ15の下流側の空気温度である目標吹出温度T
O を求める。そして、この目標吹出温度TO (℃)に基
づいて、上記式(1)〜(3)により、コンプレッサ2
の目標周波数HSET が算出され、この目標周波数HSET
に近付けるようにコンプレッサ2の制御が行われる。
【0040】このとき、インテークドア95により車室
内空気および車室外空気の導入比率が変化させられるケ
ース21の吸込口の制御は、以下のように行われる。
【0041】すなわち、まず、上記目標吹出温度T
O (℃)に基づいて、上記式(4)により、エバポレー
タ6直前の目標吸気温度TOFSUC が算出されると共に、
第1および第2温度検出センサ55,56により、エバ
ポレータ6直前の吸気温度TSUCとエバポレータ6直後
の空気温度TINT とが検出される(S1,S2)。
【0042】次いで、検出されたエバポレータ6直後の
空気温度TINT を、その程度により例えば3つのレベル
に分類する(S3)。
【0043】このレベル分けは、具体的には、例えば図
3に示す図に基づいて行う。ここでは、エバポレータ6
直後の空気温度TINT の許容範囲を例えば2〜5℃とし
ている。そして、温度上昇時には、温度TINT が3.3
℃になるとAレベルからBレベルに、5℃になるとBレ
ベルからCレベルに移り、温度下降時には、温度TIN T
が3.7℃になるとCレベルからBレベルに、2℃にな
るとBレベルからAレベルに移るように、レベル分けを
行う。なお、このレベル分けの数や境界温度の数値等
は、適宜変更可能である。
【0044】ステップS4では、エバポレータ6直後の
空気温度TINT がAレベルか否かかが判断され、Aレベ
ルである場合は、ステップS5に進み、上記式(4)に
より算出したエバポレータ6直前の目標吸気温度T
OFSUC に対し、2℃を上乗せする補正を行う。一方、ス
テップS5では、エバポレータ6直後の空気温度TINT
がCレベルか否かかが判断され、Cレベルである場合
は、ステップS9に進み、上記式(4)により算出した
エバポレータ6直前の目標吸気温度TOFSUC から、2℃
差し引く補正を行う。また、エバポレータ6直後の空気
温度TINT がAレベルでもCレベルでもない場合は、結
果的にBレベルとみなされ、エバポレータ6直前の目標
吸気温度TOFSUC は、そのまま維持する。
【0045】ステップS6では、上記補正後のエバポレ
ータ6直前の目標吸気温度TOFSUCと、実際に検出した
エバポレータ6直前の吸気温度TSUC との差θSUC を算
出する。そして、得られた差θSUC に基づいて、インテ
ークドア95の開度調整が行われ、エバポレータ6直前
の吸気温度TSUC の制御が実行される(S7)。
【0046】インテークドア95の開度調整は、具体的
には例えば、実際の吸気温度TSUCが目標吸気温度T
OFSUC より高い場合、外気の温度TA が車室内空気の温
度TRより低いときは、外気の導入比率を現状より多く
すべく外気導入方向にインテークドア95を差θSUC
基づいた開度だけ変化させる。一方、実際の吸気温度T
SUC が目標吸気温度TOFSUC より低い場合、外気の温度
A が車室内空気の温度TR より低いときは、内気の導
入比率を現状より多くすべく内気導入方向にインテーク
ドア95を差θSUC に基づいた開度だけ変化させる。こ
のような開度調整は、所定時間ごとに繰り返し実行され
る。
【0047】このように、本実施形態によれば、目標吹
出温度TO から算出された目標吸気温度TOFSUC と、第
1温度検出センサ55により検出された吸気温度TSUC
との相違に基づいて、インテークドア95の開度を調整
すると共に、このインテークドア95の開度調整に対
し、第2温度検出センサ56により検出されたエバポレ
ータ6直後の空気の温度TINT に基づいて補正を行うよ
うにしたので、暖房時の目標吹出温度TO (℃)が得ら
れるようにコンプレッサ2を制御しつつ、エバポレータ
6直後の空気の温度INT を直接的に管理することがで
き、当該温度INT を所望する許容範囲内に入れることが
十分可能となる。したがって、エバポレータ6直後の空
気の温度INT を例えば0〜5℃好ましくは2〜5℃に収
めることができ、かつ暖房時の目標吹出温度TO を満足
させることができる吹出温度制御を行うことが可能とな
る。これにより、エバポレータ直後の空気の温度が0℃
以下になってエバポレータが凍結したり、例えば5℃以
上になって除湿機能が低下して窓曇りを起こしたりする
虞れを確実に回避することができる。
【0048】なお、以上説明した実施形態は、本発明の
理解を容易にするために記載されたものであって、本発
明を限定するために記載されたものではない。したがっ
て、上記実施形態に開示された各要素は、本発明の技術
的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨で
ある。
【0049】たとえば上述した実施形態では、インテー
クドア95の開度調整の補正は、検出されたエバポレー
タ6直後の空気の温度TINT をその程度に応じてレベル
分けし、レベルに応じて目標吸気温度TOFSUC に対して
所定値(例えば2℃)だけ増減させる、という補正制御
を行うようにしたが、本発明はこのような補正制御に限
られるものではなく、例えばエバポレータ6直後の空気
の温度TINT に応じて一時関数的に補正量を求め、目標
吸気温度TOFSUC を該補正量だけ増減させる、という補
正制御を行うように構成することも可能である。
【0050】また、上述した実施形態では、電気自動車
に搭載するヒートポンプ式自動車用空気調和装置につい
て説明したが、エンジン冷却水を熱源として持つ例えば
ガソリンエンジン車にも適用することができる。
【0051】
【発明の効果】本発明によれば、請求項毎に次のような
効果を奏する。
【0052】請求項1に記載の発明によれば、暖房時に
おいて、エバポレータ直後の空気の温度をエバポレータ
の凍結や窓曇り等の不具合を生じない温度範囲に収める
ことができ、かつ目標吹出温度を満足させることが可能
となる。
【0053】請求項2に記載の発明によれば、請求項1
に記載の発明の効果に加え、簡単な制御を付加するだけ
でインテークドアの開度調整の補正を効果的に行うこと
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係るヒートポンプ式自
動車用空気調和装置の概略ブロック構成図である。
【図2】 暖房時の吸込口制御のフローチャートであ
る。
【図3】 エバポレータ直後の空気温度をレベル分けす
るための図である。
【符号の説明】
2…コンプレッサ、 5…リキッドタンク、6…エ
バポレータ、 8…送風機、9…ミックスドア、
11…車室外コンデンサ、12…バイパス管、
13…切替え式弁、14…逆止弁、 15…
車室内コンデンサ、21…ケース、51…オートアンプ
(コンプレッサ仕事量演算手段、目標吸気温度演算手
段、インテークドア開度調整手段、補正手段)、52…
内気センサ、 53…外気センサ、54…温度設定
部、55…第1温度検出手段(第1温度検出センサ)、
56…第2温度検出手段(第2温度検出センサ)、81
…膨脹弁、 91…デフロスタドア、92…ベ
ントドア、 93…フットドア、95…インテーク
ドア、 97…デフロスタ吹出口、98…ベント吹出
口、 99…フット吹出口、100…ヒートポンプ式
自動車用空気調和装置、M…ファンモータ、 f…
ファン。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷房時には、冷媒に仕事を加えるコンプ
    レッサ(2) 、冷媒の熱を外気に放熱するための車室外コ
    ンデンサ(11)、冷媒の熱をケース(21)内に導入された空
    気に放熱して加熱するための車室内コンデンサ(15)、お
    よび冷媒により吸熱を行うためのエバポレータ(6) に冷
    媒を循環させ、暖房時には、前記車室外コンデンサ(11)
    と並列に設けられたバイパス管(12)に冷媒を流すことに
    より前記車室外コンデンサ(11)を迂回して冷媒を循環さ
    せるヒートポンプ式自動車用空気調和装置であって、 車室内空気および車室外空気の導入比率を変化させるイ
    ンテークドア(95)と、 前記エバポレータ(6) 直前の吸気温度を検出する第1温
    度検出手段(55)と、 前記エバポレータ(6) 直後の空気の温度を検出する第2
    温度検出手段(56)と、 暖房時の目標吹出温度から前記コンプレッサ(2) の仕事
    量を算出するコンプレッサ仕事量演算手段(51)と、 算出されたコンプレッサ(2) の仕事量の下で前記エバポ
    レータ(6) 直後の空気が一定温度となるように、前記目
    標吹出温度から前記エバポレータ(6) 直前の目標吸気温
    度を算出する目標吸気温度演算手段(51)と、 算出された目標吸気温度と前記第1温度検出手段(55)に
    より検出された吸気温度との相違に基づいて、前記イン
    テークドア(95)の開度を調整するインテークドア開度調
    整手段(51)と、 前記第2温度検出手段(56)により検出された前記エバポ
    レータ(6) 直後の空気の温度に基づいて、インテークド
    ア開度調整手段(51)による前記インテークドア(95)の開
    度調整を補正する補正手段(51)と、 を有することを特徴とする自動車用空気調和装置。
  2. 【請求項2】 前記第2温度検出手段(56)により検出さ
    れた温度が許容範囲の下限近傍にある場合、前記補正手
    段(51)は、算出された目標吸気温度を所定値だけ上乗せ
    し、前記第2温度検出手段(56)により検出された温度が
    許容範囲の上限近傍にある場合、前記補正手段(51)は、
    算出された目標吸気温度から所定値だけ差し引くことを
    特徴とする請求項1記載の自動車用空気調和装置。
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