JPH0880159A - チョコレートの製造方法 - Google Patents

チョコレートの製造方法

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JPH0880159A
JPH0880159A JP6247095A JP24709594A JPH0880159A JP H0880159 A JPH0880159 A JP H0880159A JP 6247095 A JP6247095 A JP 6247095A JP 24709594 A JP24709594 A JP 24709594A JP H0880159 A JPH0880159 A JP H0880159A
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JP
Japan
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chocolate
water
soluble dietary
enzyme
dietary fiber
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Application number
JP6247095A
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English (en)
Inventor
Masaya Tateishi
雅也 立石
Kazuki Kusakawa
一樹 草川
Yoshiro Toda
義郎 戸田
Nagataka Yamazaki
長孝 山崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Taiyo Kagaku KK
Original Assignee
Taiyo Kagaku KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 風味が良く、なめらかな食感を持ち長期間品
質の良好なチョコレートを得る。 【構成】 粘質多糖類を1種または2種以上の酵素で部
分的に加水分解して得られた水溶性食物繊維を含有する
こと特徴とするチョコレート及びその製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、チョコレート及びその
製造方法に関する。詳しくは、水溶性食物繊維を含有す
ることを特徴とするチョコレート及びその製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】16世紀に発見されて以来、チョコレー
トは、各種の栄養成分がバランスよく含まれている総合
栄養食品として多くの人々に親しまれてきた。近年チョ
コレートの効能が注目されこれらの研究が進んでいる
(食品工業 Vol.36,No.22,p51〜5
9,1993:食品工業 Vol.37,No.2,p
73〜80,1994:特許公開平成5年292885
号)。こういった状況の中、機能性素材として注目され
ている食物繊維についても、カカオ中の食物繊維をチョ
コレートに添加し、比較的繊維の少ないチョコレートに
補う試みがなされている(食品工業 Vol.36,N
o.24,p55〜63,1994)。
【0003】しかし、これらのチョコレートは、食物繊
維粉末の粒が大きく油脂成分と均一に混合し難いため、
チョコレート特有のなめらかさがなく、ざらついた食感
となるという問題があった。
【0004】また、チョコレートを保存する際、品質劣
化の問題がある。チョコレートは、保存中の温度が高く
なると、油脂の一部が溶解して表面に浸み出し、その
後、徐々に温度が低くなると表面で油脂結晶が粗大とな
り、表面のつやを失い、灰色の斑点を生じる。また、常
温においても温度のゆらぎにより、チョコレートの表面
が均一に白くなる。さらに、低融点のクリームをセンタ
ーにつめたチョコレートにおいては、15℃以下で霜が降
りたように表面が均一に白くなるブルーム現象が起こ
る。
【0005】これらブルーム現象を防止する方法とし
て、高融点の耐熱型のココアバター代用脂を配合しチョ
コレートの融点を高くする方法(ジャパンフードサイエ
ンスVol.28,No.4,p59〜65,198
9)、ソルビタン脂肪酸エステルを添加し油脂結晶の構
造変化をコントロールする方法(フードケミカル Vo
l.10,No.6,p43〜48,1994)、1,
3−ジベノイル−2−オレオイルグリセリド(BOB)
粉末を添加する方法(油脂 Vol.42,No.7,
p54〜60,1989)等が開示されている。
【0006】しかしながら、これらの技術は、口溶け等
の問題もあるため、実際上チョコレートの融点を極端に
高くすることは、不可能であるし、油脂結晶の構造変化
をコントロールする方法は、融点以上の温度環境で発生
するブルーム現象に対しては効果がない。また、BOB
粉末は融点が高いため口溶けが悪い等種々問題があり実
用的ではない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、チョコレー
トに食物繊維の機能性を付加した、またチョコレート特
有のなめらかな食感を持つ、保存安定性に優れたチョコ
レートを提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
した結果、チョコレートを製造する際に、粘質多糖類を
1種または2種以上の酵素で部分的に加水分解して得ら
れた水溶性食物繊維を含有させることにより、上述の課
題が解決でき、加えて食物繊維の有する機能をも付加し
得ることを見い出し本発明を完成した。以下本発明を詳
述する。
【0009】本発明の水溶性食物繊維とはグァーガム,
ローカストビーンガム,タラガム等の増粘多糖類の酵素
分解物を指し、これらのうち1種または2種以上の混合
物が使用できる。本発明に用いる酵素は、マンノース直
鎖を加水分解できる酵素であれば特に限定するものでは
ないが、アスペルギルス属やリゾープス属菌等に由来す
るβ−マンナナーゼが好ましい。水溶性食物繊維の分解
率の上限は食物繊維の定義に適合する方法、すなわち酵
素重量法にて測定した場合、食物繊維として定量される
範中にあるものが良い。分解率が高すぎると還元糖の含
量が多くなるため効果が得られない。下限については5
重量%水溶液の粘度がB型粘度計25℃,30rpm の条件で
100cps以下、好ましくは50cps 以下のものが良い。すな
わち、粘度が高い場合には、製造時の作業性が悪い、チ
ョコレートの食感を悪くなる等好ましくない。なおここ
で言う酵素重量法とは、脱水,脱脂した試料をアミラー
ゼ,プロテアーゼ,アミログルコシダーゼ等の酵素で分
解処理した後、約80%アルコールで沈殿させ補集する方
法をさす。
【0010】本発明におけるチョコレートは、特に限定
するものではないが、生地もの、センターもの、エンロ
バーもの、パンワークもの等があげられ、好ましくは、
生地もの、センターものが良い。本発明におけるチョコ
レートの製造は、水溶性食物繊維の粉末を全脂粉乳や脱
脂粉乳等の粉末類と混合して混練するかその水溶液を生
地に練り込んで調製した後、常法のチョコレートの製法
に従って製造する。すなわち、本発明における水溶性食
物繊維の使用方法としては、従来のチョコレートの処方
で全脂粉乳や脱脂粉乳を一部水溶性食物繊維に置き換え
るだけで良く、その他の工程等の変更はしなくても良
い。また、センターもののチョコレートにおいては、セ
ンターに水溶性食物繊維を添加してもよい。
【0011】水溶性食物繊維の混合割合はチョコレート
の0.2 重量%上あれば良く、好ましくは0.5 重量%以上
である。上限には特に規制はないが、割合が多くなると
添加に対する効果の改善が伴わない等の欠点が生ずる。
【0012】
【作用】本発明に用いる水溶性食物繊維は,人の消化酵
素で消化されない難消化性の高分子多糖類の酵素分解物
で、しかも水に無色透明に溶解して低粘度の溶液となる
ものである本発明のチョコレートが、長期の保存でも良
好な品質をそのまま保持しブルーム現象が起こりにくい
ことの理由として、水溶性食物繊維がチョコレート内に
浸み出た油脂を吸着し、表面への浸み出しを押さえるこ
とによると推測される。
【0013】以下実施例を挙げて本発明を具体的に説明
するが、これによって限定されるものではない。なお、
実施例中の%は特記しない限り重量%を示し、cps は5
%水溶液をB型粘度計にて25℃,30rpm の条件で測定し
た値を示す。
【0014】
【実施例】
実施例1.グァーガム酵素分解物の調製 水900 部にクエン酸を加えてpHを3.0 に調整した。こ
れにAsperugillus属の生産するガラクトマンナナーゼ0.
2 部とグァーガム粉末100 部を添加混合して40〜45℃で
24時間酵素を作用させた。反応後90℃,15分間加熱して
酵素を失活させた後濾過分離で不純物を除き、得られた
透明な溶液を減圧濃縮してグァーガム酵素分解物溶液
(固形分30%)227 部を得た。そして噴霧乾燥法により
粉末にしてグァーガム酵素分解物58部を得た。この粉末
の水溶性食物繊維含有量(酵素重量法による)は80%,
5%水溶液の粘度は42cps であった。
【0015】実施例2.ローカストビーンガム酵素分解
物の調製 水900 部にクエン酸を加えてpHを3.0 に調整した。こ
れにAsperugillus属の生産するガラクトマンナナーゼ0.
2 部とローカストビーンガム粉末100 部を添加混合して
40〜45℃で7時間酵素を作用させた。反応後90℃,15分
間加熱して酵素を失活させた後濾過分離で不純物を除
き,得られた透明な溶液を噴霧乾燥法により粉末にして
ローカストビーンガム分解物63部を得た。この粉末の水
溶性食物繊維含有量(酵素重量法による)は90%,5%
水溶液の粘度は72cps であった。
【0016】実施例3 実施例1及び2において得られた水溶性食物繊維を配合
して、表1に示す処方で従来と同様の製法によりチョコ
レートを製造した。
【0017】
【表1】
【0018】得られたチョコレートについて、10人の
パネラーによる官能試験を行ったところ、風味,食感と
もに非常に良いという結果が得られた。
【0019】本発明の実施態様及び目的生成物をあげる
と以下のようなことが考えられる。 (1)粘質多糖類を1種または2種以上の酵素で部分的
に加水分解して得られた水溶性食物繊維を含有すること
特徴とするチョコレート及びその製造方法。 (2)粘質多糖類がグァーガム,ローカストビーンガ
ム,タラガムの群から選ばれた1種または2種以上の粘
質多糖類である前記(1)記載のチョコレート及びその
製造方法。 (3)粘質多糖類がグァーガムである前記(1)記載の
チョコレート及びその製造方法。 (4)粘質多糖類がローカストビーンガムである前記
(1)記載のチョコレート及びその製造方法。 (5)粘質多糖類がタラガムである前記(1)記載のチ
ョコレート及びその製造方法。 (6)酵素が、アスペルギルス属菌由来の酵素である前
記(1)〜(5)記載のチョコレート及びその製造方
法。 (7)酵素が、リゾープス属菌由来の酵素である前記
(1)〜(5)記載のチョコレート及びその製造方法。 (8)酵素が、β−マンナナーゼである前記(1)〜
(7)記載のチョコレート及びその製造方法。 (9)粘質多糖類を1種または2種以上の酵素で部分的
に加水分解して得られた水溶性食物繊維を含有すること
特徴とするブルーム現象が防止されたチョコレート及び
その製造方法。 (10)粘質多糖類がグァーガム,ローカストビーンガ
ム,タラガムの群から選ばれた1種または2種以上の粘
質多糖類である前記(9)記載のチョコレート及びその
製造方法。 (11)粘質多糖類がグァーガムである前記(9)記載
のチョコレート及びその製造方法。 (12)粘質多糖類がローカストビーンガムである前記
(9)記載のチョコレート及びその製造方法。 (13)粘質多糖類がタラガムである前記(9)記載の
チョコレート及びその製造方法。 (14)酵素が、アスペルギルス属菌由来の酵素である
前記(9)〜(13)記載のチョコレート及びその製造
方法。 (15)酵素が、リゾープス属菌由来の酵素である前記
(9)〜(13)記載のチョコレート及びその製造方
法。 (16)酵素が、β−マンナナーゼである前記(9)〜
(15)記載のチョコレート及びその製造方法。 (17)水溶性食物繊維の5重量%水溶液の粘度がB型
粘度計25℃,30rpm の条件で100cps以下である前記
(1)〜(16)記載のチョコレート及びその製造方
法。 (18)水溶性食物繊維の5重量%水溶液の粘度がB型
粘度計25℃,30rpm の条件で50cps 以下である前記
(1)〜(16)記載のチョコレート及びその製造方
法。
【0020】
【発明の効果】本発明により得られたチョコレートに
は、次の特長がある。 (1)本発明のチョコレートは、保存中のブルーム現象
を防止するため、長期間良好な品質を保ったものとな
る。 (2)本発明に用いる水溶性食物繊維は、水に無色透明
に溶解し低粘度でほとんど無味の溶液となるものである
ことから、チョコレートの本来備えている風味,なめら
かな食感を損なわない。 (3)水溶性食物繊維が加えられるため、チョコレート
に水溶性食物繊維の有する機能(血圧上昇抑制、コレス
テロール上昇抑制、腸内環境改善、便通改善、下痢予
防、糞便悪臭低減、大腸ガン予防、ミネラル吸収促進
等)を付与することができる。 以上のように、本発明はチョコレートの機能性付与、品
質保持、保存性の向上に効果が大であり食品産業におお
いに貢献できるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山崎 長孝 三重県四日市市赤堀新町9番5号 太陽化 学株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 グァーガムを1種または2種以上の酵素
    で部分的に加水分解して得られた水溶性食物繊維を含有
    すること特徴とするチョコレート及びその製造方法。
JP6247095A 1994-09-13 1994-09-13 チョコレートの製造方法 Pending JPH0880159A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2119369A3 (en) * 2008-05-14 2010-02-17 Texas Peanut Butter Eggs, Inc. Fiber-fortified chocolate
JP2010227001A (ja) * 2009-03-27 2010-10-14 Fuji Oil Co Ltd 被覆用油脂組成物

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EP2119369A3 (en) * 2008-05-14 2010-02-17 Texas Peanut Butter Eggs, Inc. Fiber-fortified chocolate
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