JPH08797B2 - ジアミノジフエニルメタン系化合物の製法 - Google Patents
ジアミノジフエニルメタン系化合物の製法Info
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- JPH08797B2 JPH08797B2 JP8988386A JP8988386A JPH08797B2 JP H08797 B2 JPH08797 B2 JP H08797B2 JP 8988386 A JP8988386 A JP 8988386A JP 8988386 A JP8988386 A JP 8988386A JP H08797 B2 JPH08797 B2 JP H08797B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、2,6−ジアルキル置換アニリン類を酸触媒
の存在下ホルムアルデヒドと反応させて、エポキシ硬化
剤として有用なジフエニルメタン系化合物を製造する方
法に関する。
の存在下ホルムアルデヒドと反応させて、エポキシ硬化
剤として有用なジフエニルメタン系化合物を製造する方
法に関する。
2,6−ジアルキル置換アニリンをホルムアルデヒドと
反応させジアミノジフエニルメタン系化合物を製造する
方法は、DE2945614で知られている。
反応させジアミノジフエニルメタン系化合物を製造する
方法は、DE2945614で知られている。
該特許ではホルムアルデヒドと2,6−ジアルキル置換
アニリン類とを酸触媒として蓚酸を用いオートクレーブ
中で、100〜180℃で反応させているが、この方法は生成
物をさらに核水添するための特殊な条件下で行われてい
る反応である。
アニリン類とを酸触媒として蓚酸を用いオートクレーブ
中で、100〜180℃で反応させているが、この方法は生成
物をさらに核水添するための特殊な条件下で行われてい
る反応である。
また、2,6ジアルキル置換アニリンの塩酸塩をジエチ
ルカルボネート中でジメチルスルホキサイドを反応させ
て、ジアミノジフエニルメタン系化合物を得る方法もU
・S・P・4289906で知られている。
ルカルボネート中でジメチルスルホキサイドを反応させ
て、ジアミノジフエニルメタン系化合物を得る方法もU
・S・P・4289906で知られている。
前記のDE2945614の方法はオートクレーブを用いて反
応させるために工業的には有利ではなく、又USP4289906
の方法は収率も低く反応後の操作等を考えると有利な方
法ではない。
応させるために工業的には有利ではなく、又USP4289906
の方法は収率も低く反応後の操作等を考えると有利な方
法ではない。
本発明は工業的に有利であり、また未反応のアニリン
誘導体及びN−メチル化合物の混入が極めて少ない高純
度のジアミノジフエニルメタン系化合物の製法を提供し
ようとするものである。
誘導体及びN−メチル化合物の混入が極めて少ない高純
度のジアミノジフエニルメタン系化合物の製法を提供し
ようとするものである。
本発明者は鋭意研究を重ねた結果、本発明に達した。
すなわち2,6−ジアルキル置換アニリン類を酸触媒の存
在下ホルムアルデヒドと反応させて、一般式 (式中R1,R2,R3,R4はそれぞれ独立に低級アルキル基を
表わす。) で示されるジアミノジフエニルメタン系化合物を製造
する方法において、2,6−ジアルキル置換アニリン類1
モルに対し0.5〜0.6モルのホルムアルデヒドを室温〜57
℃で添加し、該滴下温度で第1段目の反応を行い、次い
で95〜98℃で第2段目の反応を行うことによりジアミノ
ジフエニルメタン系化合物を工業的に有利に製造できる
ことを見い出した。
すなわち2,6−ジアルキル置換アニリン類を酸触媒の存
在下ホルムアルデヒドと反応させて、一般式 (式中R1,R2,R3,R4はそれぞれ独立に低級アルキル基を
表わす。) で示されるジアミノジフエニルメタン系化合物を製造
する方法において、2,6−ジアルキル置換アニリン類1
モルに対し0.5〜0.6モルのホルムアルデヒドを室温〜57
℃で添加し、該滴下温度で第1段目の反応を行い、次い
で95〜98℃で第2段目の反応を行うことによりジアミノ
ジフエニルメタン系化合物を工業的に有利に製造できる
ことを見い出した。
一般にアニリン誘導体とホルムアルデヒドを反応させ
ると、未反応のアニリン誘導体と副成するN−メチル化
合物が、目的物であるジアミノジフエニルメタン系化合
物に混入し、これが硬化剤としての価値を下げる原因に
なっていたが本発明によりこの問題を解決することがで
きた。
ると、未反応のアニリン誘導体と副成するN−メチル化
合物が、目的物であるジアミノジフエニルメタン系化合
物に混入し、これが硬化剤としての価値を下げる原因に
なっていたが本発明によりこの問題を解決することがで
きた。
N−メチル化合物の副生を抑えるためにはホルムアル
デヒドに対し、2,6−ジアルキル置換アニリン類を過剰
に用いればよいことは推定できるが、この場合、反応後
過剰のアミンを回収除去をする必要があり、工程が長く
なり工業的には有利な方法ではない。そこで芳香族アミ
ンとホルムアルデヒドのモル比について検討を加えた結
果、2,6−ジアルキル置換アニリン類1モルに対し、ホ
ルムアルデヒド0.5〜0.6モル好ましくは0.55〜0.57モル
を使用すると未反応モノアミンが1%以下となり、N−
メチル化合物はほとんど生成しない事を見い出した。但
し、この場合ホルムアルデヒドの添加温度及び添加後の
反応条件を厳密に守るのが好ましい。例えばホルムアル
デヒドの添加は1〜2時間かけて室温〜57℃、好ましく
は40〜55℃で行う。これより高い温度で添加された場
合、一部N−メチル化が起る。また、アルデヒドの添加
後は、室温〜57℃で第1段目の反応を行い、次いで1〜
2時間かけて95〜98℃に昇温させて同温度で第2段目の
反応を行う。しかしその後の反応時間が短かい場合は、
反応中間体であるアミノベンジルアニリンの転位が完結
しないため目的物の収率低下の原因となる。2,6−ジア
ルキル置換アニリン類の場合、未置換アニリン又はモノ
置換アニリンと比べ転位速度が遅いため本発明のように
4時間以上好ましくは4〜6時間を必要とする。このよ
うに本発明においてはホルムアルデヒドのモル比と反応
条件とは密接な関係を有している。
デヒドに対し、2,6−ジアルキル置換アニリン類を過剰
に用いればよいことは推定できるが、この場合、反応後
過剰のアミンを回収除去をする必要があり、工程が長く
なり工業的には有利な方法ではない。そこで芳香族アミ
ンとホルムアルデヒドのモル比について検討を加えた結
果、2,6−ジアルキル置換アニリン類1モルに対し、ホ
ルムアルデヒド0.5〜0.6モル好ましくは0.55〜0.57モル
を使用すると未反応モノアミンが1%以下となり、N−
メチル化合物はほとんど生成しない事を見い出した。但
し、この場合ホルムアルデヒドの添加温度及び添加後の
反応条件を厳密に守るのが好ましい。例えばホルムアル
デヒドの添加は1〜2時間かけて室温〜57℃、好ましく
は40〜55℃で行う。これより高い温度で添加された場
合、一部N−メチル化が起る。また、アルデヒドの添加
後は、室温〜57℃で第1段目の反応を行い、次いで1〜
2時間かけて95〜98℃に昇温させて同温度で第2段目の
反応を行う。しかしその後の反応時間が短かい場合は、
反応中間体であるアミノベンジルアニリンの転位が完結
しないため目的物の収率低下の原因となる。2,6−ジア
ルキル置換アニリン類の場合、未置換アニリン又はモノ
置換アニリンと比べ転位速度が遅いため本発明のように
4時間以上好ましくは4〜6時間を必要とする。このよ
うに本発明においてはホルムアルデヒドのモル比と反応
条件とは密接な関係を有している。
本発明で使用するホルムアルデヒドは、通常37%ホル
マリン水溶液を用いるのが好ましいが、場合によっては
さらに水で希釈して使用してもよい。また酸触媒として
は塩酸又は硫酸を用いるのが好ましく、その使用量は、
2,6−ジアルキル置換アニリン類1モルに対し好ましく
は0.95〜2.2モルの範囲で使用される。
マリン水溶液を用いるのが好ましいが、場合によっては
さらに水で希釈して使用してもよい。また酸触媒として
は塩酸又は硫酸を用いるのが好ましく、その使用量は、
2,6−ジアルキル置換アニリン類1モルに対し好ましく
は0.95〜2.2モルの範囲で使用される。
次に本発明で使用する2,6−ジアルキル置換アニリン
類の具体例としては、例えば2,6−ジメチルアニリン、
2,6−ジエチルアニリン、2−メチル、6−エチルアニ
リン、2,6−ジプロピルアニリン、2,6−ジイソプロピル
アニリン、2,6−ジブチルアニリン、2−メチル−6−
イソプロピルアニリン、2−メチル−6−プロピルアニ
リン、2−エチル−6−イソプロピルアニリン、2−エ
チル−6−イソプロピルアニリン等があげられる。
類の具体例としては、例えば2,6−ジメチルアニリン、
2,6−ジエチルアニリン、2−メチル、6−エチルアニ
リン、2,6−ジプロピルアニリン、2,6−ジイソプロピル
アニリン、2,6−ジブチルアニリン、2−メチル−6−
イソプロピルアニリン、2−メチル−6−プロピルアニ
リン、2−エチル−6−イソプロピルアニリン、2−エ
チル−6−イソプロピルアニリン等があげられる。
これらの2,6−ジアルキル置換アニリン類は1種又は
2種以上を任意の比率で混合して用いてもよく、1種の
2,6−ジアルキル置換アニリンを用いた場合、対称形
の、また2種以上を用いた場合、対称形及び非対称形の
混合物を与える。
2種以上を任意の比率で混合して用いてもよく、1種の
2,6−ジアルキル置換アニリンを用いた場合、対称形
の、また2種以上を用いた場合、対称形及び非対称形の
混合物を与える。
本発明により得られる一般式(1)で示される化合物
の具体例は、メチレンビス(2,6−ジメチルアニリ
ン)、メチレンビス(2,6−ジエチルアニリン)、メチ
レンビス(2,6−ジプロピルアニリン)、メチレンビス
(2,6−ジイソプロピルアニリン)、メチレンビス(2,6
−ジブチルアニリン)、メチレンビス(2−メチル−6
−エチルアニリン)、メチレンビス(2−メチル−6−
プロピルアニリン)、メチレンビス(2−メチル−6−
イソプロピルアニリン)、メチレンビス(2−メチル−
6−ブチルアニリン)、メチレンビス(2−エチル−6
−イソプロピルアニリン)、メチレンビス(2−エチル
−6−プロピルアニリン)等である。
の具体例は、メチレンビス(2,6−ジメチルアニリ
ン)、メチレンビス(2,6−ジエチルアニリン)、メチ
レンビス(2,6−ジプロピルアニリン)、メチレンビス
(2,6−ジイソプロピルアニリン)、メチレンビス(2,6
−ジブチルアニリン)、メチレンビス(2−メチル−6
−エチルアニリン)、メチレンビス(2−メチル−6−
プロピルアニリン)、メチレンビス(2−メチル−6−
イソプロピルアニリン)、メチレンビス(2−メチル−
6−ブチルアニリン)、メチレンビス(2−エチル−6
−イソプロピルアニリン)、メチレンビス(2−エチル
−6−プロピルアニリン)等である。
さらに2種以上の2,6−ジ置換アニリン類を用いた場
合の主成分である非対称形の化合物の具体例は、 2,6−ジメチル−2′,6′−ジエチル−4,4′−ジアミ
ノジフエニルメタン 2,6−ジメチル−2′,6′−ジイソプロピル−4,4′−
ジアミノジフエニルメタン 2,6−ジメチル−2′,6′−ジプロピル−4,4′−ジア
ミノジフエニルメタン 2,6−ジメチル−2′,6′−ジブチル−4,4′−ジアミ
ノジフエニルメタン 2,6−ジエチル−2′,6′−ジイソプロピル−4,4′−
ジアミノジフエニルメタン 2,6−ジエチル2′,6′−ジプロピル−4,4′−ジアミ
ノジフエニルメタン 2,6−ジエチル−2′,6′−ジブチル−4,4′−ジアミ
ノジフエニルメタン 2−メチル−6−エチル−2′,6′−ジエチル−−4,
4′−ジアミノジフエニルメタン 2−メチル−6−エチル2′,6′−ジイソプロピル−
4,4′−ジアミノジフエニルメタン 2−メチル−6−イソプロピル−2′,6′−ジエチル
−4,4′−ジアミノジフエニルメタン 2−メチル−6−イソプロピル−2′,6′−ジイソプ
ロピル−4,4′−ジアミノジフエニルメタン 2−メチル−6−エチル−2′−メチル−6′−イソ
プロピル−4,4′−ジアミノジフエニルメタン 2−メチル−6−エチル−2′−エチル−6′−イソ
プロピル−4,4′−ジアミノジフエニルメタン 等であるが、これらに限定されるものではない。
合の主成分である非対称形の化合物の具体例は、 2,6−ジメチル−2′,6′−ジエチル−4,4′−ジアミ
ノジフエニルメタン 2,6−ジメチル−2′,6′−ジイソプロピル−4,4′−
ジアミノジフエニルメタン 2,6−ジメチル−2′,6′−ジプロピル−4,4′−ジア
ミノジフエニルメタン 2,6−ジメチル−2′,6′−ジブチル−4,4′−ジアミ
ノジフエニルメタン 2,6−ジエチル−2′,6′−ジイソプロピル−4,4′−
ジアミノジフエニルメタン 2,6−ジエチル2′,6′−ジプロピル−4,4′−ジアミ
ノジフエニルメタン 2,6−ジエチル−2′,6′−ジブチル−4,4′−ジアミ
ノジフエニルメタン 2−メチル−6−エチル−2′,6′−ジエチル−−4,
4′−ジアミノジフエニルメタン 2−メチル−6−エチル2′,6′−ジイソプロピル−
4,4′−ジアミノジフエニルメタン 2−メチル−6−イソプロピル−2′,6′−ジエチル
−4,4′−ジアミノジフエニルメタン 2−メチル−6−イソプロピル−2′,6′−ジイソプ
ロピル−4,4′−ジアミノジフエニルメタン 2−メチル−6−エチル−2′−メチル−6′−イソ
プロピル−4,4′−ジアミノジフエニルメタン 2−メチル−6−エチル−2′−エチル−6′−イソ
プロピル−4,4′−ジアミノジフエニルメタン 等であるが、これらに限定されるものではない。
本発明の方法によれば反応終了後、反応液又は塩酸塩
結晶を苛性ソーダ、アンモニア水、又はソーダ灰等のア
ルカリで中和し、水洗、乾燥又は水分除去するだけで未
反応のモノアミンが1%以下でさらにN−メチル化合物
をほとんど含有しないジアミノフエニルメタン系化合物
が得られ、これを用いることにより高純度のエポキシ用
硬化剤を製造することが出来る。
結晶を苛性ソーダ、アンモニア水、又はソーダ灰等のア
ルカリで中和し、水洗、乾燥又は水分除去するだけで未
反応のモノアミンが1%以下でさらにN−メチル化合物
をほとんど含有しないジアミノフエニルメタン系化合物
が得られ、これを用いることにより高純度のエポキシ用
硬化剤を製造することが出来る。
以下に実施例をあげて本発明をさらに詳しく説明す
る。
る。
実施例1. 104つ口コルベンに水2400gを加え撹拌下36%塩酸1
200g(11.85モル)を加える。次いで2,6−キシリジン71
6g(5.91モル)を55℃以下で滴下した。次に37%ホルマ
リン水溶液263.6g(3.25モル)を50℃〜55℃の温度を保
ちながら1時間を要して滴下した後、同温度で2時間反
応させ、次いで2時間を要して直線的に95℃まで昇温し
同温度で5時間反応させた。得られた反応スラリー液を
40℃に冷却して20%苛性ソーダ2370g(11.85モル)を2
時間を要して滴下中和した後、過し、硝酸銀でテスト
して塩素イオンが検出されなくなるまで水洗をくり返し
た後乾燥し、黄白色結晶を得た。メチレンビス(2,6−
ジメチルアニリン)は1500g(粗収率99.9%)であっ
た、またガスクロマトグラフィーによる分析の結果、メ
チレンビス(2,6−ジメチルアニリン)の純度99.2%
で、未反応の2,6−キシリジンの含有量は0.8%であり、
またN−メチル化合物は検出されなかった。
200g(11.85モル)を加える。次いで2,6−キシリジン71
6g(5.91モル)を55℃以下で滴下した。次に37%ホルマ
リン水溶液263.6g(3.25モル)を50℃〜55℃の温度を保
ちながら1時間を要して滴下した後、同温度で2時間反
応させ、次いで2時間を要して直線的に95℃まで昇温し
同温度で5時間反応させた。得られた反応スラリー液を
40℃に冷却して20%苛性ソーダ2370g(11.85モル)を2
時間を要して滴下中和した後、過し、硝酸銀でテスト
して塩素イオンが検出されなくなるまで水洗をくり返し
た後乾燥し、黄白色結晶を得た。メチレンビス(2,6−
ジメチルアニリン)は1500g(粗収率99.9%)であっ
た、またガスクロマトグラフィーによる分析の結果、メ
チレンビス(2,6−ジメチルアニリン)の純度99.2%
で、未反応の2,6−キシリジンの含有量は0.8%であり、
またN−メチル化合物は検出されなかった。
注) N−メチル化合物 比較例1. 実施例1の方法において、ホルマリン水溶液の滴下温
度を65℃とし、ホルマリン水溶液滴下後の同温度での反
応時間を20分とし、さらに95℃までの昇温を20分に短縮
し、昇温後の反応時間にして他は実施例1と同様の操作
で淡褐色の結晶1413gを得た(粗収率94%)。得られた
メチレンビス(2,6−ジメチルアニリン)をガスクロマ
トグラフィーで分析した結果、 メチレンビス(2,6−ジメチルアニリン) ……91.6% 未反応モノアミン〔2,6−キシリジン〕 ……6.0% N−メチル化合物 ……2.4% の組成であった。
度を65℃とし、ホルマリン水溶液滴下後の同温度での反
応時間を20分とし、さらに95℃までの昇温を20分に短縮
し、昇温後の反応時間にして他は実施例1と同様の操作
で淡褐色の結晶1413gを得た(粗収率94%)。得られた
メチレンビス(2,6−ジメチルアニリン)をガスクロマ
トグラフィーで分析した結果、 メチレンビス(2,6−ジメチルアニリン) ……91.6% 未反応モノアミン〔2,6−キシリジン〕 ……6.0% N−メチル化合物 ……2.4% の組成であった。
実施例2. 104つ口コルベンに水1960gと36%塩酸980g(9.68
モル)を加え、次いで2,6−ジエチルアニリン720g(4.8
3モル)を50〜55℃を保ちながら滴下した。得られた白
色スラリー液を52℃〜54℃を保ちながら37%ホルマリン
水溶液223.2g(2.75モル)を1.5時間で滴下した後、同
温度で2時間反応した後、1.5時間を要して95℃まで昇
温した。そして95〜98℃で6時間反応を行った後40℃ま
で冷却し20%苛性ソーダ1936g(9.68モル)で中和した
実施例1と同様過水洗、乾燥を行い、白桃色の結晶14
95gを得た(粗収率99.8%)。ガスクロマトグラフィー
による分析の結果、メチレンビス(2,6−ジエチルアニ
リン)99.45%、未反応の2,6−ジエチルアニリン0.55
%、N−メチル化合物はトレースであった。
モル)を加え、次いで2,6−ジエチルアニリン720g(4.8
3モル)を50〜55℃を保ちながら滴下した。得られた白
色スラリー液を52℃〜54℃を保ちながら37%ホルマリン
水溶液223.2g(2.75モル)を1.5時間で滴下した後、同
温度で2時間反応した後、1.5時間を要して95℃まで昇
温した。そして95〜98℃で6時間反応を行った後40℃ま
で冷却し20%苛性ソーダ1936g(9.68モル)で中和した
実施例1と同様過水洗、乾燥を行い、白桃色の結晶14
95gを得た(粗収率99.8%)。ガスクロマトグラフィー
による分析の結果、メチレンビス(2,6−ジエチルアニ
リン)99.45%、未反応の2,6−ジエチルアニリン0.55
%、N−メチル化合物はトレースであった。
実施例3. 24つ口コルベンに水800g、2,6−ジイソプロピル
アニリン177g(1.0モル)を加え、次いで36%塩酸101.4
g(1.0モル)を1時間を要して滴下した。次に40〜45℃
を保ちながら37%ホルマリン水溶液46.2g(0.57モル)
を1時間を要して滴下した後、同温度で1時間反応した
後2時間を要して95℃まで昇温した。そしてさらに5時
間同温度で反応を行った後、25%アンモニア水140.5gを
同程度で徐々に滴下し中和した。アンモニア水を滴下し
た後1時間同温度で撹拌した後オイル層を分液、水洗、
水分カットして褐色液体180gを得た(粗収率98.4%)。
ガスクロマトグラフィーの分析の結果、メチレンビス
(2,6−ジイソプロピルアニリン)96.3%、原料に依存
する異性体2.9%、未反応2,6−ジイソプロピルアニリン
(異性体を含む)0.7%、N−メチル化合物0.1%であっ
た。
アニリン177g(1.0モル)を加え、次いで36%塩酸101.4
g(1.0モル)を1時間を要して滴下した。次に40〜45℃
を保ちながら37%ホルマリン水溶液46.2g(0.57モル)
を1時間を要して滴下した後、同温度で1時間反応した
後2時間を要して95℃まで昇温した。そしてさらに5時
間同温度で反応を行った後、25%アンモニア水140.5gを
同程度で徐々に滴下し中和した。アンモニア水を滴下し
た後1時間同温度で撹拌した後オイル層を分液、水洗、
水分カットして褐色液体180gを得た(粗収率98.4%)。
ガスクロマトグラフィーの分析の結果、メチレンビス
(2,6−ジイソプロピルアニリン)96.3%、原料に依存
する異性体2.9%、未反応2,6−ジイソプロピルアニリン
(異性体を含む)0.7%、N−メチル化合物0.1%であっ
た。
実施例4. 実施例3で使用した2,6−ジイソプロピルアニリン177
gの代りに2,6−ジメチルアニリン72.7g(0.6モル)と2.
6−ジイソプロピルアニリン70.8g(0.4モル)を用い、
他は実施例3とまったく同様にして褐色液体154g(粗収
率99%)を得た。ガスクロマトグラフィーによる分析の
結果、組成は次の様であった。(原料に起因する異性体
は無視した) メチレンビス(2,6−ジメチルアニリン) ……36.6% メチレンビス(2,6−ジイソプロピルアニリン)……15.
6% 2,6−ジメチル−2′,6′−ジイソプロピル−4,4′−ジ
アミノジフエニルメタン ……48.0% N−エチル化合物は0.1%以下であった。
gの代りに2,6−ジメチルアニリン72.7g(0.6モル)と2.
6−ジイソプロピルアニリン70.8g(0.4モル)を用い、
他は実施例3とまったく同様にして褐色液体154g(粗収
率99%)を得た。ガスクロマトグラフィーによる分析の
結果、組成は次の様であった。(原料に起因する異性体
は無視した) メチレンビス(2,6−ジメチルアニリン) ……36.6% メチレンビス(2,6−ジイソプロピルアニリン)……15.
6% 2,6−ジメチル−2′,6′−ジイソプロピル−4,4′−ジ
アミノジフエニルメタン ……48.0% N−エチル化合物は0.1%以下であった。
実施例5. 実施例3で使用した2,6−ジイソプロピルアニリン177
gの代りに2−メチル−6−エチルアニリン81g(0.6モ
ル)と2−メチル−6−イソプロピルアニリン59.6g
(0.4モル)を用い他は実施例3とまったく同様にして
褐色液体150.0gを得た(粗収率98.3%)。ガスクロマト
グラフィーによる分析の結果、以下の組成であった。
gの代りに2−メチル−6−エチルアニリン81g(0.6モ
ル)と2−メチル−6−イソプロピルアニリン59.6g
(0.4モル)を用い他は実施例3とまったく同様にして
褐色液体150.0gを得た(粗収率98.3%)。ガスクロマト
グラフィーによる分析の結果、以下の組成であった。
メチレンビス(2−メチル−6−エチルアニリン)38
% メチレンビス(2−メチル−6−イソプロピルアニリ
ン) 18 % 2,2′−ジメチル−6−エチル−6′−イソプロピル−
4,4′−ジアミノジフエニルメタン 43.0% N−メチル化合物 0.2% 実施例6. 24つ口フラスコに2,6−ジメチルアニリン40.0g
(0.33モル)、2,6−ジエチルアニリン49.2g(0.33モ
ル)、2,6−ジイソプロピルアニリン58.4g(0.33モル)
と水800gを加え撹拌下36%塩酸101.4g(1.0モル)を加
え、50℃に調整した後、37%ホルマリン水溶液45.4g
(0.56モル)を1時間を要して滴下した後、同温度で2
時間反応させた後、1.5時間を要して98℃まで昇温し
た。同温度で6時間反応させた後、25%アンモニア水14
0.5gを95〜98℃で滴下中和した。中和後1時間撹拌して
オイル層が中性になっていることを確認した後、オイル
分離して2の水で3回水洗した後、減圧下水分カット
を行った。
% メチレンビス(2−メチル−6−イソプロピルアニリ
ン) 18 % 2,2′−ジメチル−6−エチル−6′−イソプロピル−
4,4′−ジアミノジフエニルメタン 43.0% N−メチル化合物 0.2% 実施例6. 24つ口フラスコに2,6−ジメチルアニリン40.0g
(0.33モル)、2,6−ジエチルアニリン49.2g(0.33モ
ル)、2,6−ジイソプロピルアニリン58.4g(0.33モル)
と水800gを加え撹拌下36%塩酸101.4g(1.0モル)を加
え、50℃に調整した後、37%ホルマリン水溶液45.4g
(0.56モル)を1時間を要して滴下した後、同温度で2
時間反応させた後、1.5時間を要して98℃まで昇温し
た。同温度で6時間反応させた後、25%アンモニア水14
0.5gを95〜98℃で滴下中和した。中和後1時間撹拌して
オイル層が中性になっていることを確認した後、オイル
分離して2の水で3回水洗した後、減圧下水分カット
を行った。
得られた生成物159.6g(粗収率99%)をガスクロマトグ
ラフィーで分析した結果、未反応モノアミン(上記3成
分のアミン)は0.6%であった、残りは6成分からなる
目的物であった。(ガスクロマトグラフィーで完全に分
離されてないため組成及びN−メチル化合物は不明であ
る)
ラフィーで分析した結果、未反応モノアミン(上記3成
分のアミン)は0.6%であった、残りは6成分からなる
目的物であった。(ガスクロマトグラフィーで完全に分
離されてないため組成及びN−メチル化合物は不明であ
る)
Claims (4)
- 【請求項1】2,6−ジアルキル置換アニリン類を酸触媒
の存在下ホルムアルデヒドと反応させて一般式 (式中R1.R2.R3.R4はそれぞれ独立に低級アルキル基を
表わす。) で示されるジアミノジフェニルメタン系化合物を製造す
る方法において、2,6−ジアルキル置換アニリン類1モ
ルに対し0.5〜0.6モルのホルムアルデヒドを室温〜57℃
で添加し、該滴下温度で第1段目の反応を行い、次いで
95〜98℃で第2段目の反応を行うことを特徴とするジア
ミノジフェニルメタン系化合物の製法。 - 【請求項2】ホルムアルデヒドの使用量が2,6−ジアル
キル置換アニリン1モルに対し0.55〜0.57モルであり、
ホルムアルデヒド添加後95〜98℃で4時間以上反応させ
る特許請求の範囲第(1)項の方法。 - 【請求項3】ホルムアルデヒドを1〜2時間かけて40か
ら55℃の温度で添加する特許請求の範囲第(2)項の方
法。 - 【請求項4】酸触媒の使用量が2,6−ジアルキル置換ア
ニリン1モルに対し0.9〜2.2モルである特許請求の範囲
第(1),(2)又は(3)項の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8988386A JPH08797B2 (ja) | 1986-04-21 | 1986-04-21 | ジアミノジフエニルメタン系化合物の製法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8988386A JPH08797B2 (ja) | 1986-04-21 | 1986-04-21 | ジアミノジフエニルメタン系化合物の製法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62249946A JPS62249946A (ja) | 1987-10-30 |
JPH08797B2 true JPH08797B2 (ja) | 1996-01-10 |
Family
ID=13983161
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8988386A Expired - Lifetime JPH08797B2 (ja) | 1986-04-21 | 1986-04-21 | ジアミノジフエニルメタン系化合物の製法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08797B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101544219B1 (ko) * | 2007-01-08 | 2015-08-12 | 바스프 에스이 | 디페닐메탄디아민의 제조 방법 |
EP2167456B1 (de) * | 2007-06-12 | 2011-12-07 | Basf Se | Verfahren zur Rückgewinnung von Mineralsäuren bei der Herstellung von Diphenylmethandiamin |
CN114716322B (zh) * | 2022-03-15 | 2024-02-23 | 安徽兴东化工有限公司 | 一种4,4′-亚甲基双(2-甲基-6-乙基苯胺)的制备工艺及系统 |
-
1986
- 1986-04-21 JP JP8988386A patent/JPH08797B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62249946A (ja) | 1987-10-30 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term |