JPH08797A - メダル補給装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 大規模なメダル補給システムを導入しなくて
も、労働力の軽減と効率のよいメダル補給とを可能にす
る。 【構成】 ハンドル３４を押してメダル補給装置１４を
スロットマシンやメダルサンドの前まで移動する。台板
１５の下面にはタイヤ２３が取り付けられているので容
易に移動することができる。ホース２１をスロットマシ
ンのメダルタンクに挿入し操作盤２８を操作する。バケ
ット１７内のメダル１６は、水平ベルトコンベア３９に
より水平方向に搬送され、垂直ベルトコンベア４８によ
り垂直方向に搬送されて、ホース２１内を通ってメダル
タンク内に補給される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、メダルやコインをスロ
ットマシン等の遊戯機器やメダル貸出機に補給する装置
に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】スロットマシン等の遊戯機器や、スロッ
トマシンの間に配置される薄型のメダル貸出機であるメ
ダルサンド等のメダルの排出を行う機器においては、排
出するメダルが不足しないように適宜メダルを補給する
必要がある。

【０００３】フロントドア２と上部ドア１３とが開けら
れた状態のスロットマシン３を示す図５において、フロ
ントドア２と上部ドア１３とが軸着された本体部４は内
部が上段５，中段６，下段７と三段に分けられており、
下段７にはメダル送出し装置８が配設されている。この
メダル送出し装置８は、メダルが収容される容器８ａ
と、この容器８ａの下方で回転して容器８ａから供給さ
れたメダルを１枚づつ通路８ｂに送出する回転円板８ｃ
とから構成されており、通路８ｂに送出されたメダルは
開口９に入り、フロントドア２の前面に形成された受皿
１０に排出される。前記容器８ａに供給されるメダル
は、上段５に配設されたメダルタンク１１内に収容され
ており、中段６に配設された樋１２を通って容器８ａに
供給される。スロットマシン３へのメダルの補給は、前
記メダルタンク１１に対して行われる。

【０００４】このようなスロットマシンへのメダル補給
は、大型の遊戯場では大量のメダルを収容することがで
きる容器からホッパー装置等でメダルを１枚づつ送り出
し、この送り出されたメダルを天井に沿って配設した補
給路を用いて、各スロットマシン及びメダルサンドのメ
ダルタンクに適宜供給するシステムが採用されている。
このようなメダル補給システムを採用するには、ホッパ
ー装置や補給路等導入の他に例えば天井を補強する等の
建物自体に手を加える必要があるため高額な投資が必要
となり、大多数の遊戯場では採用できないのが現実であ
る。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】そのため、上記のよう
な大規模なメダル補給システムを導入できない遊戯場で
は、メダルを容器に収容して各スロットマシン及びメダ
ルサンドの前まで運び、少量づつ手や容器でメダルを掬
ってメダルタンクに補給を行っている。しかしながら、
メダルも大量の枚数となるとかなり重いものとなり、ス
ロットマシンやメダルサンドが数十台設置された遊戯場
でのメダル補給は、相当の重労働となる。また、この補
給方法では効率が悪いため時間がかかるという問題があ
る。

【０００６】本発明は、上記問題点に鑑みてなされたも
ので、大規模なメダル補給システムを導入しなくても、
労働力の軽減と効率のよいメダル補給とを可能としたメ
ダル補給装置を提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、請求項１記載の発明は、回転自在に軸着された複
数個のタイヤと、上方に向かって立設され押しあるいは
引いて操作されるハンドルとが設けられた台板上に、メ
ダルを収容し底部に該メダルを供給する開口が形成され
たバケットと、このバケットの下方に前記開口から供給
されたメダルを水平方向に搬送する水平ベルトコンベア
を配置し、この水平ベルトコンベアから供給されたメダ
ルを垂直方向に搬送する垂直ベルトコンベアと、この垂
直ベルトコンベアで上方に搬送されたメダルの受入口と
なり先端が遊戯機器やメダル貸出機等の内部に設置され
たメダルタンク内に挿入されるホースと、前記水平ベル
トコンベア及び垂直ベルトコンベアを操作する操作盤と
を設けたものである。

【０００８】また、請求項２記載の発明は、ホースをハ
ンドルの上方に配置し、操作盤をハンドルに取り付けた
ものである。

【０００９】

【作用】ハンドルを押しあるいは引いて、メダル補給装
置を遊戯機器やメダル貸出機の前まで移動する。メダル
補給装置は、台板に回転自在に取り付けられたタイヤに
よって簡単に移動する。そして、遊戯機器やメダル貸出
機内に設置されたメダルタンクにホースの先端を挿入
し、操作盤により水平ベルトコンベアと垂直ベルトコン
ベアとを操作する。なお、ホースはハンドルの上方に配
置されており、操作盤はハンドルに取り付けられている
ので、移動の際に押していたハンドルの位置から動かず
にメダル補給の準備が行える。バケット内のメダルは、
開口から水平ベルトコンベアに供給され、水平ベルトコ
ンベアにより水平方向に搬送されたメダルは垂直ベルト
コンベアに供給される。そして、上方に搬送されたメダ
ルは、受入口となるホース内に送出されてメダルタンク
に補給される。また、メダルタンク内を見ながら操作盤
を操作すると、メダルの補給量を適量にすることができ
る。

【００１０】

【実施例】本発明のメダル補給装置の外観を示す図２に
おいて、メダル補給装置１４の基台となる台板１５の上
面には、大量のメダル１６が収容されたバケット１７
と、このバケット１７が載置されバケット１７内のメダ
ル１６が供給されるメダル供給部１８とが取り付けられ
ている。また、メダル供給部１８内に入り込むように、
供給されたメダル１６をスロットマシン３やメダルサン
ド６５（図４参照）の上方まで搬送するメダル搬送部１
９が取り付けられている。メダル搬送部１９の上部に
は、垂直方向に搬送されたメダル１６をスロットマシン
３やメダルサンド６５のメダルタンク１１に流し込むた
めのヘッド部２０が形成されている。このヘッド部２０
には、先端２１ａがメダルタンク１１に挿入され、メダ
ル搬送部１９によって搬送されたメダル１６が内部を通
って流し込まれるホース２１が取り付けられている。こ
のホース２１は、中間部分が蛇腹２１ｂとされているの
で若干の伸び縮みが可能となっている。

【００１１】台板１５の下面の四隅には、４個のタイヤ
２３が回転自在に取り付けられており、これらのタイヤ
２３の回転によってメダル補給装置１４を移動すること
ができる。また、メダル搬送部１９の近傍の台板１５の
端縁には、コ字形折り曲げられたパイプからなるハンド
ル２４が立設されており、このハンドル２４の水平なグ
リップ部２４ａを押しあるいは引いてメダル補給装置１
４を移動する。

【００１２】ハンドル２４の２本の支柱２４ｂ間には、
電源のオン・オフを行う押しボタン式の電源スイッチ２
６と、メダル１６の補給速度を変化させるダイヤル式の
変速スイッチ２７とが組付けられた操作盤２８が取り付
けられている。また、メダル供給部１８の側方には、メ
ダル補給装置１４の電源となるバッテリー２９が配置さ
れており、このバッテリー２９から引き出された電源コ
ード２９ａがメダル供給部１８の外装板３０に形成され
た穴３０ａから内部に引き込まれている。

【００１３】図１に示すように、バケット１７は４辺の
横板３２が内側に傾斜されて上部に大開口３３，下部に
小開口３４が形成された漏斗状となっており、収容され
たメダル１６は横板３２を滑って小開口３４に集められ
る。メダル供給部１８の外装板３０には、その上部にバ
ケット１７の横板３２に沿って突設されたバケット受け
３５が形成されており、バケット１７はこのバケット受
け３５によってメダル供給部１８上に載置されており、
バケット１７は収容されるメダル１６の重みによってバ
ケット受け３５にしっかりと固定される。なお、大きさ
の異なるバケット１７を用意しておき、これらを交換す
ることで更に大量のメダル１６を運ぶこともできる。

【００１４】バケット１７の下方には、回転自在に取り
付けられたローラ３７ａ，３７ｂと、これらのローラ３
７ａ，３７ｂに掛けられたベルト３８とからなる水平ベ
ルトコンベア３９が設けられている。この水平ベルトコ
ンベア３９の上には、バケット１７の小開口３４から供
給されたメダル１６が載置され、ローラ３７ａが時計方
向に回転されることによって図中右方にメダル１６が搬
送される。搬送されたメダル１６は水平ベルトコンベア
３９から落下し、水平ベルトコンベア３９の下方に配置
されたメダル搬送部１９に供給される。

【００１５】メダル搬送部１９は、ローラ４１，４２，
４３，４４，４５，４６と、これらのローラに掛けられ
てクランク形状の搬送経路とされたベルト４７とからな
る垂直ベルトコンベア４８と、この垂直ベルトコンベア
４８を覆う外装板４９とから構成されている。外装板４
９には、水平ベルトコンベア３９の位置に開口４９ａが
形成されており、この開口４９ａの外周には受け板４９
ｂが形成されている。水平ベルトコンベア３９から供給
されたメダル１６は、受け板４９ｂに当たって確実に垂
直ベルトコンベア４８に供給される。ベルト４７の外周
には、ベルト４７に対して垂直に立設された仕切り板５
０が複数枚形成されており、水平ベルトコンベア３９か
ら供給されたメダル１６は、これら仕切り板５０間に収
容されて搬送される。

【００１６】ローラ４１にはモータ５２が連結されてお
り、このモータ５２によってローラ４１が時計方向に回
転されてベルト３２が図中右方に移動される。また、ロ
ーラ４１と水平ベルトコンベア３９のローラ３７ａとに
はベルト５３が掛けられており、水平ベルトコンベア３
９と垂直ベルトコンベア４８とは同じモータ５２によっ
て駆動される。

【００１７】ローラ４２は、図３に示すように回転軸５
５の両端にプーリー５６，５７が取り付けられたもの
で、大径のプーリー５６，５７によってベルト４７に形
成された仕切り板５０と回転軸５５とは干渉しないよう
になっている。また、プーリー５６，５７の外側にはプ
ーリーより大径でベルト４７の側面に当接するフランジ
５６ａ，５７ａが形成されており、ベルト４７の横方向
の移動を規制してベルト４７がプーリー５６，５７から
外れるのを防止している。なお、ローラ４５もこのロー
ラ４２と同形状とされている。

【００１８】図１に示すように、バケット１７から供給
され水平ベルトコンベア３９によりメダル搬送部１９に
供給されたメダル１６は、垂直ベルトコンベア４８の仕
切り板５０間に収容され、ベルト４７の回転により水平
方向に搬送される。水平方向に搬送されたメダル１６
は、ベルト４７がローラ４２に差しかかって垂直方向へ
の搬送と変わるときに、ベルト４７上を滑って仕切り板
５０の上に載置される。そして、メダル１６はメダル搬
送部１９の上部に形成されたヘッド部２０に到達する。

【００１９】ヘッド部２０では、ベルト４７はローラ４
３により再び水平方向への搬送となる。そして、ベルト
４７がローラ４４に差しかかると仕切り板５０間に収容
されていたメダル１６はベルト４７と仕切り板５０の上
から流れ落ちてメダル受入口５９に流れ込む。メダル受
入口５９の下方には前述のホース２１が取り付けられて
おり、メダル１６はこのホース２１内を通ってスロット
マシンやメダルサンドのメダルタンクに補給される。

【００２０】次に上記実施例の作用について説明する。
スロットマシン３やメダルサンド６５へのメダルの補給
は、例えば遊戯場の開店前に行われる。このメダルの補
給に先立ち、図２に示すようにメダル補給装置１４のバ
ケット１７にメダル１６を補給し、図４に示すようにメ
ダル補給装置１４のハンドル２４を押してスロットマシ
ン３の前まで移動する。そして、スロットマシン３の上
部ドア１３を開放し、内部に配置されたメダルタンク１
１にホース２１を挿入する。

【００２１】ホース２１がメダルタンク１１内にしっか
りと入っていることを確認してから、操作盤２８の電源
ボタン２６を操作する。また、メダルタンク１１内のメ
ダル１６の残り量を確認して変速スイッチ２７を操作す
ると、例えば比較的多くメダル１６が残っている場合に
は補給速度を遅くすることによってメダル１６がメダル
タンク１１から溢れるのを防止することができ、メダル
１６の残り量が少なければ補給速度を速めて早く補給を
終了させることができる。なお、ホース２１はハンドル
２４の上方に配置されており、操作盤２８はハンドル２
４に取り付けられているので、ハンドル２４を押してい
た位置から動かずにホース２１をメダルタンク１１に挿
入し操作盤２８を操作でき、メダル補給の準備が容易に
行える。また、メダルタンク１１内を見ながら操作盤２
８を操作できるので、メダルタンク１１に補給するメダ
ル１６の量を適量とすることができる。

【００２２】図１に示すように、電源が投入されるとモ
ータ５２が駆動されローラ４１が時計方向に回転されて
垂直ベルトコンベア４８が作動する。同時に、ベルト５
３によりローラ４１に連結されたローラ３７ａも時計方
向に回転され、水平ベルトコンベア３９も作動する。水
平ベルトコンベア３９の作動により、バケット１７の小
開口３４からベルト３８上に供給されたメダル１６は図
中右方に搬送され、ローラ３７ｂに差しかかってから下
方に落下する。このときにメダル１６は、メダル搬送部
１９の外装板４９に形成された受け板４９ｂにぶつかっ
て開口４９ａ内に入る。

【００２３】開口４９ａ内に入ったメダル１６は、垂直
ベルトコンベア４８のベルト４７に形成された仕切り板
５０の間に収容される。仕切り板５０間に収容されたメ
ダル１６は、垂直ベルトコンベア４８により水平方向に
搬送され、ローラ４２に差しかかるとベルト４７上を滑
って仕切り板５０の上に載置されて垂直方向に搬送され
る。なお、このときには図３に示すようにローラ４２の
プーリー５６，５７が大径なので、回転軸５５と仕切り
板５０とが干渉することはない。

【００２４】垂直方向に搬送されたメダル１６は、やが
てヘッド部２０に到達する。ヘッド部２０では、ベルト
４７がローラ４３によって再び水平方向への搬送に変え
られる。そしてメダル１６がローラ４４に達すると、メ
ダル１６はベルト４７と仕切り板５０の上から流れ落ち
る。流れ落ちたメダル１６は、メダル受入部５９に入り
込みホース２１の内部を通ってスロットマシン３のメダ
ルタンク１１内に補給される。

【００２５】なお、上記実施例ではハンドルを押してメ
ダル補給装置を移動するようにしたが、例えばモータで
タイヤを駆動して自走式とすることもできる。また、ホ
ースの先端にセンサーを取付け、このセンサーがメダル
タンク内のメダルを検知したときに自動的に補給を停止
することにより、常に一定の量のメダルを補給すること
もできる。

【００２６】

【発明の効果】以上説明したように、本発明のメダル補
給装置は、メダルを収容するバケットと、このバケット
から供給されたメダルを水平方向に搬送する水平ベルト
コンベアと、この水平ベルトコンベアから供給されたメ
ダルを垂直方向に搬送する垂直ベルトコンベアと、メダ
ルの受入口とされ先端がメダルタンク内に挿入されるホ
ースとをタイヤとハンドルとが設けられた台板上に取付
けたことにより、複数台の遊戯機器やメダル貸出機の間
を移動してメダルの補給を行えるので、大規模なメダル
補給システムを導入しなくても労働力の軽減と効率のよ
いメダル補給を行うことができる。

【００２７】また、ホースをハンドルの上方に配置し操
作盤をハンドルに取り付けたので、移動の際に押してい
たハンドルの位置から動かずにメダル補給の準備が行え
る。更に、メダルタンク内を見ながら操作盤を操作でき
るので、メダルの補給量を適量にすることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のメダル補給装置の要部断面図である。

【図２】メダル補給装置の外観を示す斜視図である。

【図３】垂直ベルトコンベア構成するローラと仕切り板
の関係を示す説明図である。

【図４】メダル補給装置の使用状態を示す説明図であ
る。

【図５】スロットマシンのフロントドア開放状態を示す
説明図である

【符号の説明】

３ スロットマシン １１ メダルタンク １５ 台板 １６ メダル １７ バケット ２１ ホース ２３ タイヤ ２４ ハンドル ２８ 操作盤 ３９ 水平ベルトコンベア ４８ 垂直ベルトコンベア

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 回転自在に軸着された複数個のタイヤ
   と、上方に向かって立設され押しあるいは引いて操作さ
   れるハンドルとが設けられた台板上に、メダルを収容し
   底部に該メダルを供給する開口が形成されたバケット
   と、このバケットの下方に配置され前記開口から供給さ
   れたメダルを水平方向に搬送する水平ベルトコンベア
   と、この水平ベルトコンベアから供給されたメダルを垂
   直方向に搬送する垂直ベルトコンベアと、この垂直ベル
   トコンベアで上方に搬送されたメダルの受入口となり先
   端が遊戯機器やメダル貸出機等の内部に設置されたメダ
   ルタンク内に挿入されるホースと、前記水平ベルトコン
   ベア及び垂直ベルトコンベアを操作する操作盤とを備え
   たことを特徴とするメダル補給装置。
2. 【請求項２】 前記ホースは前記ハンドルの上方に配置
   され、前記操作盤はハンドルに取り付けられていること
   を特徴とする請求項１記載のメダル補給装置。