JPH0879112A - 妨害波除去回路 - Google Patents

妨害波除去回路

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JPH0879112A
JPH0879112A JP20785294A JP20785294A JPH0879112A JP H0879112 A JPH0879112 A JP H0879112A JP 20785294 A JP20785294 A JP 20785294A JP 20785294 A JP20785294 A JP 20785294A JP H0879112 A JPH0879112 A JP H0879112A
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邦夫 小杉
Harumi Kondo
春美 近藤
Seiichi Kanegae
誠一 鐘ヶ江
Atsushi Shimada
島田  淳
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 主アンテナのサイドローブ領域から入射する
妨害波の除去を、補助アンテナからの信号に基づいて除
去する妨害波除去回路において、熱雑音に起因する妨害
波の除去比の劣化を防止する。 【構成】 補助アンテナからの信号を入力する補助チャ
ネルにおいて、妨害波(J)及び熱雑音(N)をピック
アップするDC30が設けられている。電力測定回路3
1は、ピックアップされた妨害波電力と熱雑音電力との
和を計測し、予め測定されている熱雑音電力からJ/N
比が利得制御回路32において得られる。この利得制御
回路32において得られた制御信号によって利得可変増
幅器34a、34bは変調信号のレベルを補正する。従
って、閉ループ動作で得られた変調信号を元に、これを
補正した開ループの変調信号で妨害波の除去を行うこと
により、熱雑音に起因する妨害波除去比の劣化が防止さ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、通信受信装置等におけ
る主アンテナのサイドローブ領域から入射される妨害波
を除去する妨害波除去回路に関する。特に、主アンテナ
とは別に補助アンテナを設け、この補助アンテナから入
力された信号に基づき、閉ループの構成によって妨害波
を除去する妨害波除去回路に関する。
【0002】
【従来の技術】通信機の受信装置等で、主アンテナのサ
イドローブ領域から入射された不要な妨害波を他の補助
アンテナを設けて除去する方法は、一般にサイドローブ
キャンセラ(以下SLCと呼ぶ)として知られている。
【0003】受信装置の内部において、妨害波の除去を
行う箇所としては、RF、IF、若しくはビデオ帯のい
ずれの帯域でもよい。また、妨害波を除去するアルゴリ
ズムには種々のものが用いられている。一般的には、I
F帯において閉ループ回路を構成する方式が用いられて
いる。図4には、受信装置のIF帯にSLC回路を具備
した例が示されている。主アンテナ1からの受信信号
は、RF増幅器3aに入力され増幅される。その後、こ
の増幅された信号波ミクサ4aに入力され、IF信号に
変換される。この変換後のIF信号はバンドパスフィル
タ(以下BPFと呼ぶ)6aに入力されて、IF帯域外
不要信号が除去される。不要信号が除去された信号は、
IF増幅器7aに入力されて増幅される。この増幅され
た信号波はSLC回路8に主チャネル信号として入力さ
れる。
【0004】一方補助アンテナ2の受信信号は、上記主
チャネル系の信号と同様にRF増幅器3b、ミクサ4
b、BPF6b及びIF増幅器7bを経て補助チャネル
信号としてSLC回路8の他の端子に入力される。な
お、上記ミクサ4a、4bには局部発振器5から共通の
ローカル信号が印加されている。SLC回路8では主チ
ャネル信号と補助チャネル信号を受信し、この補助チャ
ネル信号に基づいて、主チャネル信号から妨害発生分が
除去される。そして、この妨害発生分が除去された信号
が出力されるのである。
【0005】図5には、従来のSLC回路の構成例が示
されている。主チャネル信号は、減算器20において妨
害発生分が減算された後パワーディバイダ(以下、PD
と呼ぶ)21により等分割される。この等分割された信
号の一方はSLC出力として外部に取り出され、一方は
更にPD17に供給される。そして、PD17において
さらに信号が等分割されるのである。
【0006】一方、補助チャネル信号は、PD10によ
って信号が等分割された後リミタ増幅器11、及び90
°ハイブリッド12に供給される。このリミタ増幅器1
1において、いわゆるリミティング増幅された補助チャ
ネル信号は、90°ハイブリッド15において互いに位
相の異なる2つの信号に変換される。すなわち、この9
0°ハイブリッド15において、90°位相を異にした
I、Q信号に分割されるのである。このI、Q信号は、
上述したPD17の出力である2つの信号と、それぞれ
相関がとられる。この相関は、図5に示されているよう
に2つの相関器16a、16bにおいてとられるのであ
る。このようにして、相関器16a、16bから2つの
ベースバンド信号が出力される。これらの2つのベース
バンド信号は、それぞれ増幅器18a、18bにおいて
増幅され、積分器19a、19bにおいて積分がなされ
る。このようにして、補助チャネルにおけるI及びQ信
号と、主チャネルの信号との間の相関が求められたこと
になる。PD10において等分割された他方の信号は9
0°ハイブリッド12に供給されている。この90°ハ
イブリッド12は、上述した90°ハイブリッド15と
同様に、補助チャネル信号を互いに90°位相の異なる
I及びQ信号に変換する。図5に示されているように、
この2つのI及びQ信号は、前記2つのベースバンド信
号によって、それぞれ変調器14a、14bにおいて変
調され、パワーコンバイナ(以下PCと呼ぶ)13にお
いて電力合成される。このPC13における電力合成に
よってIF信号が得られる。ここで得られたIF信号
は、主チャネルのIF信号と同振幅、同位相となるの
で、減算器20においてこの両者を合成することにより
主チャネルの妨害波成分が除去される。
【0007】このように、原理的にいえば、主チャネル
と補助チャネルとの信号の間で振幅比と位相差と情報を
得て、変調器においてこれらの差を補正し、主チャネル
の信号と同じ信号を作成することにより、この同じ信号
を主チャネルから減算すれば妨害波の成分だけが得られ
るものである。
【0008】このように、閉ループで構成されたSLC
回路の妨害波の除去比を、妨害波のみが入力された場合
について以下に説明する。図5に示されている従来のS
LC回路において、減算器20,PD21,相関器16
a又は16b,増幅器18a又は18b,積分器19a
又は19b,変調器14a又は14b,PC13,減算
器20のIチャネルとQチャネルとの2つの閉ループ動
作によって妨害波のみが入力される。このように妨害波
のみが入力されることによってループ動作が収束した場
合の積分器の出力信号、すなわち変調器信号Wは、 W=WOPTGh|X|/(1+Gh|X|)…(1) で表せられる。この(1)式のGはループ内の利得、h
はリミタ増幅器の出力電圧、Xは変調器の補助チャネル
側からの入力電圧である。またWOPTは、妨害はを完
全に除去するための最適値であって、次の(2)式で表
される。
【0009】 WOPT=J/J …(2) この(2)式のJは、SLC回路の補助チャネルへの
入力信号である。また、上記Jは主チャネルへの入力
信号であり、これらは振幅と位相情報を持つ複素数であ
る。
【0010】妨害波については、互いに90°位相の異
なるI及びQ信号を生成する変調器により、補助チャネ
ル入力信号と上記Wとで複素演算が行われ、この演算
の結果が主チャネル入力信号から減算されて妨害波の除
去が行われる。ここで、妨害波の除去比CRは、次の
(3)式で表される。
【0011】 CR=1/(1+Gh|X|) …(3) このようにして、閉ループで構成されたSLC回路によ
る妨害波除去の動作は、上に述べたようにWOPTに追
従して補助チャネル及び主チャネル信号の相関値が0と
なるように制御されるのである。すなわち、この従来例
における閉ループは1つのサーボ系を構成している。そ
のループゲインは、Gh|X|となり、回路定数及び補
助チャネル入力電圧にそれぞれ依存することになる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上記図4に示されてい
る従来の妨害波除去回路においては、SLC回路の補助
チャネルに入力される信号が妨害波のみの場合において
は、上記(3)式に示されるようにループゲインに依存
した妨害波の除去効果が期待される。
【0013】しかし、SLC回路の補助チャネルへの入
力信号は一般には妨害波だけではない。すなわち、この
補助チャネル系の入力部分、フロントエンドで発生若し
くは増幅された熱雑音を含んだものである。妨害波電力
が、この雑音の電力と比較して無視できない場合には、
実際の妨害波の除去比は、ループゲインだけではなくJ
/N比(SLC回路の補助チャネルに入力される妨害波
と熱雑音電力との比)にも依存してしまう。そのため設
定されたループゲインによる妨害波の除去効果が期待通
りに得られないという問題がある。
【0014】このような現象の原因について、図6を参
照して以下に説明する。図6には、X,Y複素平面に変
調信号が示されている様子が表されている。なお、便宜
上Z軸方向に閉ループの追従動作の元となるI若しくは
Qの誤差信号が表されている。また、SLC回路の主チ
ャネル及び補助チャネルに入力される妨害波の振幅は等
しいものとしている。
【0015】妨害波のみが入力された場合には、SLC
回路は主アンテナと補助アンテナとで受信した妨害波の
電圧比と位相差に依存する複素平面上の任意の点(W
OPT)を目標値として追従し、ループゲインに応じて
定まる点(W)の変調信号が生成され、この結果妨害
波が除去される。
【0016】一方、補助チャネルに妨害波が入力され
ず、熱雑音のみが加えられた場合には、この熱雑音と主
チャネル側に入力される熱雑音とは相関がない。従っ
て、SLC回路は、複素平面上の原点を目標値(W
OPTN)としていわゆる追従動作を行う。その結果ル
ープゲインに応じて定まる点(W)の変調信号が生成
される。熱雑音に対する上記動作においては、その目標
値は何時でも複素平面上の原点である。変調器から主チ
ャネル側に減算信号を送出しないことによって、相関値
を0に制御するSLC回路の動作を行うことは妨害波の
みが入力された場合と同様である。
【0017】次に、妨害波と熱雑音とが同時に入力され
た場合について説明する。この場合には前記2つの動
作、すなわち妨害波のみが入力される場合と熱雑音のみ
が入力された場合とを重ね合わせたものとなる。SLC
回路は2つの目標値WOPT及びWOPTNに追従を行
おうとする。しかし、これらの2つの点は相異なるた
め、閉ループの追従力が互いに引き合い、誤差信号が0
となる点(WJN)で釣り合って追従動作が停止する。
このことが図4に示されている。図4において、W
OPTは妨害波が完全に除去されるポイントであり、妨
害波に対する誤差信号は0となるが熱雑音電力に比例し
た誤差信号が表れる。一方、逆にWOPTNにおいては
妨害波電力に比例した誤差信号が表れてしまう。
【0018】このようにJ/N比が小さい領域において
は、補助チャネルに入力される熱雑音によりWOPT
のSLC回路の追従がJ/N比に依存して原点方向に引
き込まれるため、ループゲインに依存した妨害波の除去
比が得られないという問題がある。例えば、ループゲイ
ンが40dbの場合は、熱雑音が全く入力されない理想
的な条件においては、妨害波の除去比はおよそ−40d
b得られるが、J/N比が1の場合においてはその除去
比が約−6dbまでしか得られなくなってしまう。本発
明は、このような欠点を改善し、J/N比が小さい領域
における熱雑音に起因する妨害波の除去比の制限をなく
し、高い妨害波の除去比を得ることを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、主アンテナ及び妨害波抑圧用補助アンテ
ナからの信号を受信し、前記主アンテナのサイドローブ
領域から入射される妨害波の除去を閉ループ構成で行う
妨害波除去回路において、前記補助アンテナを介して入
力された妨害波の電力と、妨害波除去回路自身で発生若
しくは増幅した熱雑音の電力との総和を計測する電力測
定手段と、前記電力測定手段において計測された妨害波
及び熱雑音の電力の総和に基づいて、前記妨害波の電力
と前記熱雑音の電力との比を求める電力比算出手段と、
閉ループ動作で生成される変調信号をサンプル/ホール
ドするサンプル/ホールド回路と、前記電力比算出手段
において算出された電力比に応じた増幅率でサンプル/
ホールド回路でホールドされた前記変調信号を増幅する
直流増幅器と、前記直流増幅器の出力信号と、前記変調
信号とのいずれか一方の信号を選択し、この選択した信
号を出力する切換スイッチと、を備え、閉ループ動作で
得られた変調信号を補正し、この補正後の変調信号を用
いて閉ループで妨害波を除去することを特徴とする妨害
波除去回路である。
【0020】
【作用】本発明における切換スイッチは、閉ループ動作
で得られた変調信号をもとに、これを補正した開ループ
の変調信号で妨害波の除去を行うことにより、熱雑音に
起因する妨害波除去比の劣化を防止することができる。
【0021】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例を図面に基づい
て説明する。
【0022】図1には、本発明の好適な実施例であるS
LC回路が示されている。図1に示されているSLC回
路は、図5に示されている従来のSLC回路に所定の回
路又は部品が付加されている。本実施例におけるSLC
回路の補助チャネル入力には、妨害波(J)及び熱雑音
(N)をピックアップするための方向性結合器(以下、
DCと呼ぶ)30が設けられている。DC30がピック
アップした妨害波(J)及び熱雑音(N)の電力の和
が、電力測定回路31によって測定される。そして、そ
の電力測定回路31によって測定された測定値に基づい
て、J/N比が、利得制御回路32において演算され
る。この利得制御回路32においては、この演算結果か
ら、閉ループ動作で得られた変調信号を補正制御するた
めの信号を出力する。
【0023】一方、積分器19a、19bにはその出力
端子にそれぞれサンプルホールド回路33a、33bが
接続されている。このサンプルホールド回路33a、3
3bは閉ループ動作で得られた変調信号をホールドする
回路である。このサンプルホールド回路33a、33b
においてホールドされている変調信号のレベルは、利得
可変増幅器34a、34bによって補正される。この利
得可変増幅器34a、34bにおける補正は、上述した
利得制御回路32から送出される制御信号に基づいて行
われる。
【0024】図1に示されているように、変調器14
a、14bに供給される信号は、従来通り積分器19
a、19bからの信号であるか、若しくは利得可変増幅
器34a、34bからの信号であるかが、スイッチ35
a、35bによって切り換えられるように構成されてい
る。すなわち、このスイッチ35a、35bは閉ループ
動作に切り換えて変調信号を得るとともに、その後は利
得可変増幅器34a、34bからの補正された変調信号
を用いた開ループ動作に切り換えるためのスイッチであ
る。
【0025】本実施例において特徴的なことは、閉ルー
プ動作と開ループ動作を切り換えることによって、熱雑
音に起因する妨害波除去比の劣化を防止することが可能
な構成としたことである。なお、図1においてその他の
構成は、図5に示されている従来のSLC回路と同一で
ある。
【0026】上述したように、図4には従来のSLC回
路を供えた例が示されているが、この図4に示されてい
る例においてSLC回路8を、図1に示されているSL
C回路に置き換えることが可能である。以下、このよう
に図4におけるSLC回路8を図1に示されている本実
施例に係るSLC回路に置き換えた場合のSLC回路の
作用を説明する。
【0027】まず、SLC回路の補助チャネルに入力さ
れる熱雑音電力(N)は、以下の(4)式で表される。
【0028】 N=F・k・T・B・G …(4) この(4)式のFは、フロントエンドの雑音指数を表
す。また、Bはフロントエンドの通過帯域幅、Gはその
利得をそれぞれ表す。また、kはボルツマン定数であ
り、Tは絶対温度である。フロントエンドの動作温度が
大きく変化しない限り、熱雑音電力(N)はフロントエ
ンドを構成する上記パラメータによって定められる一定
の値となる。
【0029】電力測定回路31においては、妨害波電力
(J)と熱雑音電力(N)との双方が入力されるが、例
えば、対数増幅器等を用いれば、妨害波と熱雑音の和
(M=J+N)が電圧に変換されて求められる。一方、
補助アンテナからの入力を外して、RF増幅器3bを終
端することによって、熱雑音(N)のみの値を測定する
ことが可能である。この値はM=Nとして予め測定し
ておくことが可能である。上述したように、この値はフ
ロントエンドのパラメータによって定められる一定の値
をとる。従って利得制御回路32において、以下の
(5)式に示すような演算を行えば、J/N比を求める
ことが可能である。
【0030】 J/N=(M−M)/M …(5) 但し、電力測定回路31において対数増幅器が用いられ
ている場合には、上記演算は、真数に戻して行う必要が
ある。
【0031】このような演算は、入力と出力との関係を
表したテーブルとして予めROM等に書き込んでおけ
ば、妨害波と熱雑音との和から即座にJ/N比が得られ
る。
【0032】次に、このようにして得られたJ/N比に
基づいて、利得可変増幅器34a、34bの利得の設定
方法を図6に基づいて説明する。図6において、熱雑音
の誤差信号(Nに比例)とWJN、妨害波の誤差信号
(Jに比例)とWJNが作る2つの三角形は互いに相似
の三角形となる。従って、WJNからWOPTを求める
と、以下の(6)式で表される。
【0033】 WOPT=WJN(1+1/J/N) (6) この(6)式でWJNは閉ループ動作で得られる変調信
号である。また、J/N比は本発明の妨害波除去回路で
得られる信号であるので、以上のことから例えばJ/N
=1のときには利得可変増幅器34a、34bの利得を
2に調整すれば、熱雑音に起因する妨害波の劣化を生じ
ない最適な変調信号WOPTが得られることが理解され
よう。
【0034】変調信号の閉ループ動作と開ループ動作と
の切り換えは、妨害波の入射条件が変わるごと若しくは
定期的に行うのが好適である。理想的にはこのような切
り換えは妨害波の入射条件が変るごとにするのが好適で
あろうが、入射条件が変化したことを検出するのが困難
である場合には一定の周期ごとに切り換えを行う手法が
簡便である。
【0035】なお、上述したように、利得の補正の手法
は、変調器の制御特性がリニアすなわち変調信号を1/
2にしたときに変調器から出力される減算信号の振幅が
1/2になることを前提としている。一般的には変調器
としてはミクサが使用されるが、この場合、変調器の制
御特性はリニアではないため、利得制御回路が出力する
制御信号は、この変調器の制御特性を考慮した信号とす
るのが好適である。すなわち、本実施例に係る利得制御
回路32は、変調器の制御特性を見掛け上リニアなもの
とする、いわゆるリニアライザの機能を含んだものであ
る。なお、このリニアライザの機能は利得制御回路32
に含ませるのではなく、利得可変増幅器に含ませるのも
好適である。
【0036】このようなリニアライザの機能を外付けと
した場合の実施例が図2に示されている。図2に示され
ているように、リニアライザ36a、36bはスイッチ
35a、35bによって選択された信号をリニアライズ
した後に変調器14a、14bに供給するのである。な
お、図2に示されているSLC回路はリニアライザ36
a、36bを除いて図1に示されているSLC回路と同
様である。
【0037】図3には、利得制御回路及びリニアライザ
の実際の回路例が示されている。図3に示されているよ
うに利得制御回路及びリニアライザは同一の構成で実現
することが可能である。図3に示されているように、電
力測定値若しくは変調信号は、まず、AD変換器41に
供給される。このAD変換器41は、入力されるアナロ
グ信号をデジタル信号に変換する。この変換後のデジタ
ルデータはROMテーブル42にアドレス信号として供
給される。このROMテーブル42は、利得制御回路と
して用いる場合には上記(6)式に示されている演算結
果が予め書き込まれたテーブルであり、一方、リニアラ
イザに用いられる場合には、変調器の出力信号が変調信
号に比例するような補正値が書き込まれている。このよ
うな補正値はこの変調器の特性を予め測定しておくこと
により得られる。ROMテーブル42の出力信号は、D
A変換器43においてアナログ信号に変換される。これ
によって、DA変換器43は利得補正値若しくはリニア
ライザ補正値を外部に出力するのである。
【0038】以上述べたように本実施例によれば、閉ル
ープ動作で得られた変調信号に基づいて、これを補正し
た開ループの変調信号で妨害波の除去を行うので、熱雑
音に起因する妨害は除去比の劣化を防止することが可能
である。
【0039】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の妨害波除去
回路は、補助チャネルに妨害波とともに入力される熱雑
音に起因する妨害波除去比の劣化を低減することが可能
である。その結果、J/N比が小さい場合においても十
分な妨害波の除去効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適な一実施例であるSLC回路の回
路図である。
【図2】利得制御回路若しくは変調器のリニアライザの
構成を表す構成ブロック図である。
【図3】本実施例に係る利得補正回路の構成ブロック図
である。
【図4】妨害波除去回路を具備した受信装置の構成ブロ
ック図である。
【図5】従来の妨害波除去回路の回路図である。
【図6】熱雑音によって妨害波除去比が劣化する様子を
表した説明図である。
【符号の説明】
1 主アンテナ 2 補助アンテナ 3a、3b RF増幅器 4a、4b ミクサ 5 局部発振器 6a、6b BPF 7a、7b IF増幅器 8 SLC回路 10、17、21 PD 11 リミタ増幅器 12、15 90°ハイブリッド 13 PC 14a、14b 変調器 16a、16b 相関器 18a、18b 増幅器 19a、19b 積分器 20 減算器 30 DC 31 電力測定回路 32 利得制御回路 33a、33b サンプルホールド回路 34a、34b 利得可変増幅器 35a、35b 切換スイッチ 36a、36b リニアライザ 41 AD変換器 42 ROMテーブル 43 DA変換器
フロントページの続き (72)発明者 鐘ヶ江 誠一 神奈川県鎌倉市上町屋325番地 三菱電機 株式会社鎌倉製作所内 (72)発明者 島田 淳 神奈川県鎌倉市上町屋325番地 三菱電機 株式会社鎌倉製作所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】主アンテナ及び妨害波抑圧用補助アンテナ
    からの信号を受信し、前記主アンテナのサイドローブ領
    域から入射される妨害波の除去を閉ループ構成で行う妨
    害波除去回路において、 前記補助アンテナを介して入力された妨害波の電力と、
    妨害波除去回路自身で発生若しくは増幅した熱雑音の電
    力との総和を計測する電力測定手段と、 前記電力測定手段において計測された妨害波及び熱雑音
    の電力の総和に基づいて、前記妨害波の電力と前記熱雑
    音の電力との比を求める電力比算出手段と、 閉ループ動作で生成される変調信号をサンプル/ホール
    ドするサンプル/ホールド回路と、 前記電力比算出手段において算出された電力比に応じた
    増幅率でサンプル/ホールド回路でホールドされた前記
    変調信号を増幅する直流増幅器と、 前記直流増幅器の出力信号と、前記変調信号とのいずれ
    か一方の信号を選択し、この選択した信号を出力する切
    換スイッチと、 を備え、閉ループ動作で得られた変調信号を補正し、こ
    の補正後の変調信号を用いて閉ループで妨害波を除去す
    ることを特徴とする妨害波除去回路。
JP20785294A 1994-09-01 1994-09-01 妨害波除去回路 Expired - Fee Related JP2828910B2 (ja)

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