JPH0878591A - リードフレーム - Google Patents

リードフレーム

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JPH0878591A
JPH0878591A JP20993694A JP20993694A JPH0878591A JP H0878591 A JPH0878591 A JP H0878591A JP 20993694 A JP20993694 A JP 20993694A JP 20993694 A JP20993694 A JP 20993694A JP H0878591 A JPH0878591 A JP H0878591A
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伸 佐伯
Hisashi Kuno
久 久野
Narimoto Kawashima
成元 川嶋
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Abstract

(57)【要約】 【目的】フォトエッチング法を用いて製造される板厚の
薄い多ピンのリードフレームにおいて、エッチング工程
以後に金型を用いて機械的にリードを剪断する際、剪断
後のリード部に生じる横バリの発生を防止したリードフ
レームを提供することを目的とする。 【構成】フォトエッチング法を用いて製造される板厚の
薄い多ピンのリードフレームにおいて、エッチング工程
以後に金型を用いて機械的にリードを剪断するリード部
分の縦断面形状を、リードの表面から裏面まで太さの等
しい長方形に近づけることにより、剪断後のリードに生
じる横バリの発生を防止したことを特徴とするリードフ
レーム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、リードフレームに係わ
り、特に、金型を用いて機械的にリード部を剪断する
際、剪断後のリード部に生ずる横バリの発生を防止した
リードフレームの工夫に関する。
【0002】
【従来の技術】リードフレームの製造方法の一例を図7
を用い簡単に説明を行う。まず、図7(a)に示すよう
に、リードフレームとなる金属板6の両面に、例えば、
ポリビニルアルコールおよび重クロム酸アンモニウムか
らなる水溶性のネガ型感光性樹脂7を塗布する。次い
で、図7(b)に示すように、リードフレームのパター
ンとなる部分を光透過部とし、リードフレームのパター
ン部以外を遮光部とした略同一形状のパターンマスクを
二枚用い、金属板6の片面に一枚の表面マスク8を当
て、金属板6の他方の片面の相対する位置にもう一枚の
裏面マスク9を当て、両面より紫外線露光を行い、リー
ドフレームのパターンとなる部分の感光性樹脂7の光硬
化を行う。
【0003】次いで、図7(c)に示すように、現像を
行うことにより、未硬化部の感光性樹脂7すなわち、リ
ードフレームのパターンとなる部分以外の感光性樹脂7
の除去を行う。次いで、図7(d)に示すように、エッ
チング液を用い金属板6のエッチングを両側から行い、
リードフレームのパターンとなる部分以外の金属板6を
エッチング除去し、リードフレームのパターンとなる部
分以外を貫通させ、リードフレームのパターンとなる部
分を残す。次いで、感光性樹脂7の剥膜をした後、公知
の方法によりインナーリードの先端に部分貴金属メッキ
処理を行い、金属板6を必要な形に打ち抜きを行いリー
ドフレームとする。
【0004】現在、リードフレームは板厚が薄くかつ、
多ピン化の傾向にある。例えば、セラミックスパッケー
ジ用のレイヤーと呼称されるリードフレームにおいて
は、パッケージサイズが大きく、また、ピン数も200
ピンから300ピン以上になり、かつ板厚も100μm
〜150μmと非常に薄くなっている。
【0005】そのため、エッチング工程で形成された個
々のインナーリードおよびアウターリードは非常に極細
かつ薄いため、製造工程中の搬送による振動等僅かの外
圧でも湾曲したり、搬送ローラーに巻き込まれる等によ
りリードフレームが変形する問題が生じている。
【0006】上記の問題を防止するため、従来、例えば
インナーリード部においてはインナーリード同志の先端
を繋ぐパターンを設けインナーリード部に強度を持たせ
ることで製造途中の変形不良を防ぎ、リードフレーム製
造の最終工程においてインナーリードの先端部を切断除
去し必要とするリードフレームの形状に仕上げる手法を
とっている。
【0007】上記のインナーリードの先端部の切断除去
は、図4に示すようにダイ4およびパンチ5の金型を用
い機械的に剪断されるのが普通となっており、金型によ
る剪断の方向は、通常下記の理由によりICチップが装
着されるリードフレームの表面2側から行われている。
すなわち、インナーリードの先端部を金型を用いて剪断
を行うと、金型が初めに当たるインナーリードの面と反
対面の剪断部に、金型の進行方向と同一方向の縦バリが
発生する。その縦バリの発生した面にICチップを装着
しワイヤーボンディングを行うと、ワイヤーが縦バリと
接触しショートするという理由等による。
【0008】しかし、通常インナーリード部の断面形状
は図5に示すように表面2側が太く、裏面3側が細くな
ったくびれた形状となっている。これは、リードフレー
ムとなる金属板にハーフエッチング部を形成するため等
の理由により、エッチング工程の際に、通常は金属板表
裏のエッチングを同一条件で行わず裏面のエッチングを
過度に行うためである。
【0009】そのため、インナーリードの断面形状の太
くなっているリードフレームの表面2側から断面形状の
細くなっているリードフレームの裏面3側に向けて金型
が動くことによりインナーリードの剪断を行うと、表面
2側の太い部分の金属材料が下に押され、引っ張られる
ことでリードフレーム裏面3側に移動する。その結果、
図6に示すように縦バリ13とともに、横に張り出す横
バリ1が発生していた。
【0010】この金型を用いた機械的剪断によりインナ
ーリードの剪断部に発生する横バリ1のために以下の問
題が生じている。すなわち、隣接するインナーリード同
志が横バリ1により接触し、ショートするという問題。
または、横バリ1がリードフレーム本体から分離し異物
となってリードフレームに付着することにより、リード
フレームの形状不良を発生させるという問題等である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、板厚
が薄い多ピンのリードフレームにおいて、金型を用いた
リードの機械的剪断箇所に、上記したような問題を有し
ないリードフレームを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、フ
ォトエッチング法を用いて製造される板厚の薄い多ピン
のリードフレームにおいて、エッチング工程以後に金型
を用いて機械的にリードを剪断するリード部分の縦断面
形状を、リードの表面から裏面まで太さの等しい長方形
に近づけることにより、剪断後のリードに生じる横バリ
の発生を防止したことを特徴とするリードフレームを提
供することにより上記の課題を解決するものである。
【0013】以下に、本発明の説明を行う。前述した従
来のリードフレームの製造方法、例えば、図7に従い、
まず、金属板6に感光性樹脂7を塗布する。次いで、本
発明においてはパターン露光の際、リードフレームの裏
面にあたる金属板の面に当てる裏面マスク9において、
図3に示すように従来の裏面リードパターン14の他
に、点線で表した剪断線10の部分で剪断されるリード
部分の両側に、例えば、四角形の追加パターン12を設
けたマスクを用いる。また、表面マスク8は従来通りの
マスクを用いパターン露光を行う。次いで、従来のリー
ドフレームの製造方法に従い、現像、エッチング、剥
膜、メッキ等の処理を行いリードフレームとする。
【0014】ここで、上記の裏面リードパターンの剪断
部のみを太らせた裏面マスク9を用いてパターン露光後
に通常のエッチング工程を行い、金属板裏面には通常通
りの過度なエッチングを行っても剪断部は太らせてある
ためパターンとして残る。その結果、エッチング後に裁
断線10で剪断されるリード11部分は図1に示すもの
が得られ、裁断線10で剪断されるリード部分の断面形
状は図2に示すように、リード11の表面2側から裏面
3側まで太さの等しい長方形に近い形状となる。なお、
上記の剪断される部分以外のリード断面は、従来どおり
裏面が細く、表面が太い断面形状となっている。
【0015】このように、剪断されるリード部分の断面
形状がリードの表面から裏面までの太さが等しくなった
長方形状になっているため、従来の巾の太い表面側の金
属材料が金型に押され、巾の細い裏面側で横にはみ出す
ことにより生じた横バリの発生が防止出来る。また、剪
断部の裏面にバリが発生するとしても従来品と同程度の
問題の無い縦バリとなる。
【0016】なお、図3に示す裏面マスク9に設ける四
角形の追加パターン12は、後述する実施例より経験的
に、追加パターンの巾Aを40〜50μm、追加パター
ンの長さBを100〜200μmの範囲で設定し、リー
ドの剪断線10と四角形の追加パターン12の中心線を
一致させるように設置させるのが望ましいことが分かっ
た。
【0017】
【作用】本発明によるリードフレームでは、金型を用い
たリード部の機械的剪断の際、剪断されるリード部分の
断面形状が表面から裏面までの太さが均一となった長方
形状になっているため、金型に押された金属材料が横に
はみ出す横バリの発生が防止出来る。
【0018】
【実施例】本発明の実施例を以下に示す。 <実施例>金属板として板厚125μmのものを用い、
図7の製造工程に従って240ピンのリードフレームを
製造した。
【0019】その際、パターン露光に使用する二枚のパ
ターンマスクのうち裏面マスクには本発明により、イン
ナーリードの剪断部に巾40μm、長さ100μの四角
形の追加パターンを図3に示すように剪断線と四角形の
追加パターンの中心線が一致するようインナーリードパ
ターンの両側に設けた。なお、表面マスクは従来の表面
マスクをそのまま使用した。
【0020】上記の、本発明によるリードフレームを、
図4に示すようにダイ4とパンチ5のクリアランスCが
3〜10μmとなる金型を用いインナーリード部先端の
機械的剪断を行った。インナーリードの剪断部に発生し
た横バリを調べたところ、左右に各々4〜6μm突起し
た横バリが発生していたが、極めて短いので問題となる
ようなものではなかった。
【0021】<比較例>次いで、本発明との比較のため
に、四角形パターンを設けない従来通りの裏面マスクを
使用し、その他は上記実施例と同様の製造工程および製
造条件にて板厚125μmで240ピンのリードフレー
ムを製造した。
【0022】次いで、上記の従来工法で作成したリード
フレームを、上記の実施例と同様にダイとパンチのクリ
アランスが3〜10μmの金型を用いインナーリード部
先端の機械的剪断を行い、インナーリードの剪断部に発
生した横バリを調べたところ、左右に各々20〜30μ
m突起した横バリが発生していた。この比較例の横バリ
は寸法が長く、リード本体から分離して異物となる恐れ
があった。
【0023】
【発明の効果】本発明によるリードフレームでは、金型
を用いたリード部の機械的剪断の際、剪断されるリード
部分の断面形状が表面から裏面までの太さが均一となっ
た長方形状になっているため、金型に押された金属材料
が横にはみ出す横バリの発生が防止出来る。例えば、上
記の実施例においては、従来の方法では長さ20〜30
μmだった横バリが、本発明では長さ4〜6μmという
ように実用上無視できる範囲におさまっており実質的に
横バリの発生を防止できたといえる。この様に、本発明
は板厚の薄い多ピンのリードフレームにおいて、金型を
用い機械的にリード部の剪断を行っても横バリの発生を
防止することにより、リード同志のショートおよび横バ
リの分離による異物の発生を防止できる等、実用上優れ
ていると言える。
【0024】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のリードフレームのリード先端部の一実
施例を示す斜視説明図。
【図2】本発明のリードフレームの剪断部の一実施例を
示す断面説明図。
【図3】本発明に用いる裏面マスクパターンの一例を示
す平面説明図。
【図4】金型を用いたインナーリード先端部の剪断の例
を示す説明図。
【図5】従来のリードフレームのリード部の形状を示す
断面説明図。
【図6】従来のリードフレームの剪断で発生する横バリ
を示す断面説明図。
【図7】(a)〜(d)は、リードフレームの製造方法
の一例を工程順に示す説明図。
【符号の説明】
1 横バリ 2 表面 3 裏面 4 ダイ 5 パンチ 6 金属板 7 感光性樹脂 8 表面マスク 9 裏面マスク 10 剪断線 11 リード 12 追加パターン 13 縦バリ 14 裏面リードパターン A 追加パターンの巾 B 追加パターンの長さ C クリアランス

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フォトエッチング法を用いて製造される板
    厚の薄い多ピンのリードフレームにおいて、エッチング
    工程以後に金型を用いて機械的にリードを剪断するリー
    ド部分の縦断面形状を、リードの表面から裏面まで太さ
    の等しい長方形に近づけることにより、剪断後のリード
    に生じる横バリの発生を防止したことを特徴とするリー
    ドフレーム。
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