JPH0878543A - 不揮発性半導体メモリ装置及びその製造方法 - Google Patents

不揮発性半導体メモリ装置及びその製造方法

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JPH0878543A
JPH0878543A JP6207293A JP20729394A JPH0878543A JP H0878543 A JPH0878543 A JP H0878543A JP 6207293 A JP6207293 A JP 6207293A JP 20729394 A JP20729394 A JP 20729394A JP H0878543 A JPH0878543 A JP H0878543A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 不揮発性半導体メモリ素子が微細化に適し、
スケーリングが容易であって、ゲート・カップリング比
を大きく設定することができる不揮発性半導体メモリ装
置及びその製造方法を提供することを目的とする。 【構成】 浮遊ゲート16がトンネル酸化膜13に接す
るポリシリコン層14aとポリシリコン層15aからな
り、ソース・ドレイン領域12の上に酸化膜17が形成
されるとともに、ポリシリコン層14aのソース・ドレ
イン領域12側に厚い酸化膜18が成長することにより
ゲート長W1 を設定した不揮発性半導体メモリ装置であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、不揮発性半導体メモリ
装置及びその製造方法に関し、殊に、フローティングゲ
ートを備えるメモリ素子の微細化に好適であるととも
に、ゲート・カップリング比が大きく、カップリング比
の制御、及び、スケーリングの容易な不揮発性半導体メ
モリ装置及びその製造方法に係るものである。
【0002】
【従来の技術】従来の不揮発性半導体メモリ装置につい
て説明する。図5は、不揮発性半導体メモリ装置の概要
を示すブロック図であり、40はフローティングゲート
(以下、浮遊ゲートと称する)を備える不揮発性半導体
メモリ素子M11〜M24からなるメモリセルアレーであ
る。46はワード線アドレス信号41が入力される列デ
コーダであり、読み出し/書き込み制御回路43からの
制御信号に基づいて、読み出し/書き込みの切り換えが
なされ、列デコーダ46から引き出されているワード線
(列線)441 ,442 と、行デコーダ48から引き出
される行線451 〜455 (仮想接地線,ソース線、ド
レイン線)をとうして所定の電圧がドレインとソース及
び制御ゲートに印加され、書き込み時は浮遊ゲートに電
子がチャージされ、読み出し時はメモリセルからの得ら
れる出力をセンスアンプで増幅して出力47を導出して
いる。
【0003】このようなメモリセルアレー40は、不揮
発性半導体メモリ素子M11〜M24が隣接して形成され、
ソース・ドレイン拡散層を共通として規則正しく配列さ
れている。メモリセルの集積度を高めようとすると、各
素子のチャネル領域は極めて微細なものとなり、フォト
リソグラフィ工程による露光精度やマスク合わせの誤差
に依存する製造限界でゲート幅及びゲート長が設定され
ている。このような不揮発性半導体メモリ素子は、ゲー
ト・カップリング比(以下、カップリング比と称する)
が大きい程、ホットエレクトロンの浮遊ゲートへの注入
効率が高められ、低電源電圧(約3.3V以下)の場
合、昇圧回路を用いるが、カップリング比が大きけれ
ば、昇圧回路を小さくできる。又、スタンバイ時のリー
ク電流やチップ面積を小さくできる。このような観点か
ら不揮発性半導体メモリ装置では、カップリング比を大
きく設定するように工夫がなされている。
【0004】浮遊ゲート電圧VFGについて、図6を参照
して説明すると、次式のように表される。 VFG=(C2 C +C3 D )/(C1 +C2 +C3 )……(1) (但し、C1 は半導体基板と浮遊ゲート間容量,C2
浮遊ゲートと制御ゲート間容量,C3 は浮遊ゲートとド
レイン領域間容量,VC は制御ゲート電極に印加される
電圧,VD はドレイン電極に印加される電圧) 即ち、浮遊ゲート電圧VFGは、容量C1 ,C2 ,C3
合成容量と容量C2 及び容量C3 の比に依存している。
上記の(1)式から明らかなように、浮遊ゲートと制御
ゲート間容量C2 と浮遊ゲートとドレイン領域間容量C
3 が大きい程、浮遊ゲート電圧VFGの値は大きく設定す
ることができることを示しており、従来例の代表的な不
揮発性半導体メモリ装置を以下に説明する。
【0005】図7は米国特許第4,833,514号に
開示されたものであり、図8は特開平4−215481
号公報に開示されたものである。図7の不揮発性半導体
メモリ装置は、ソース・ドレイン領域2が形成された半
導体基板1のチャネル領域を覆うゲート絶縁膜3上に浮
遊ゲートとなるポリシリコン層4が形成されている。ポ
リシリコン層4の周囲とソース・ドレイン領域2の表面
が酸化膜8で覆われた後、シリコン酸化膜を堆積してエ
ッチバックし、ポリシリコン層4と平坦な面を有する絶
縁領域9を形成する。その後、ポリシリコン層4に接す
る導電性のポリシリコン・キャツプ5が形成され、ソー
ス・ドレイン領域2を覆う絶縁領域9上に延在してい
る。更に、ポリシリコン・キャツプ5を覆うように容量
性絶縁膜6が設けられ、その上にワード線7が形成され
ている。
【0006】この不揮発性半導体メモリ装置では、浮遊
ゲートが二層のポリシリコン層からなり、第1層のポリ
シリコン層4に接するポリシリコン・キャツプ5が形成
されたものである。ポリシリコン・キャツプ5は、ソー
ス・ドレイン領域2を覆う絶縁領域9上まで延在させる
ことによって、ワード線(制御ゲート)7と浮遊ゲート
4との対向する表面積を拡大するようにして、制御ゲー
トと浮遊ゲート間容量C2 を大きく設定して、カップリ
ング比を大きく設定している。又、隣接するポリシリコ
ン・キャツプ5が接触しないように充分な距離を設ける
必要がある。
【0007】図8の不揮発性半導体メモリ装置は、ソー
ス領域2sとドレイン領域2dが形成された半導体基板
1のチャネル領域を覆うゲート絶縁膜3上に浮遊ゲート
となるアスペクト比の高いポリシリコン層8が形成され
ており、その周囲が容量性絶縁膜9で覆われて、制御ゲ
ート(ワード線)となるポリシリコン層10が被着され
ている。この不揮発性半導体メモリ装置では、半導体基
板1にゲート絶縁膜3が被着され、チャネル領域を可能
な限り、半導体基板1と浮遊ゲート8間容量C1 を小さ
な値とするとともに、浮遊ゲート8のアスペクト比を大
きくして、制御ゲート10と浮遊ゲート8が容量性絶縁
膜9を介して向かい合う面積を増大させて制御ゲートと
浮遊ゲート間容量C2 を大きく設定することによって、
カップリング比を増大させるように設定している。この
従来例では浮遊ゲート8のアスペクト比を大きくするこ
とにより浮遊ゲート8の側面も容量C2 に寄与するよう
に工夫されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前者の不揮発性半導体
メモリ装置では、浮遊ゲート4を二層のポリシリコン層
で形成して、カップリング比を高めているが、上層のポ
リシリコン・キャップ5を形成するフォト・エッチング
工程が増える欠点があり、このフォト・エッチング工程
による誤差を考慮してパターンを形成する必要があり、
その分、素子面積が増大する欠点がある。而も、ポリシ
リコン・キャップ5を形成する為のフォト・エッチング
工程におけるミス・アライメントの為に、ポリシリコン
・キャップ5と制御ゲート7とによる容量が不揃いとな
り、ソース・カップリング比、ドレイン・カップリング
比がチップ毎にばらつと欠点がある。即ち、同じ書き込
み/消去操作を行ったとしても、各メモリセルの閾値に
ばらつきが発生するおそれがあり、又、一括消去をした
場合に各メモリセルの閾値にばらつきが発生する欠点が
ある。更に、このような二層の浮遊ゲートを有する不揮
発性半導体メモリ装置の場合は、その上層のポリシリコ
ン・キャップ5を形成する為に、フォトリソグラフィ工
程が介在しており、このフォトリソグラフィ工程では±
δのずれが発生するので、そのずれ±δを考慮してメモ
リセルのパターンを設定しなければならない。即ち、隣
接するポリシリコン・キャップ5が接触しなように、メ
モリセルのサイズを大きく設定する必要があり、チップ
サイズが大きくなる欠点がある。
【0009】又、後者の場合は、セルフアライメント法
でチャネル長が決定されるので、浮遊ゲートがゲート絶
縁膜を介して接する半導体基板1の面積を小さくするこ
とができる。従って、カップリング比が稼げる利点があ
るが、ソース領域2sとドレイン領域2dの上には、ト
ンネル酸化膜9と容量性絶縁膜9(ONO膜等)が形成
されているのみであり、ワード線10をマスクとしてポ
リシリコン層8を切り出して浮遊ゲート8を形成するエ
ッチング工程で、トンネル酸化膜3と容量性絶縁膜9と
でソース領域2sとドレイン領域2dを保護するのは充
分ではない。即ち、エッチング工程でソース領域とドレ
イン領域がエッチングされて抵抗の増加や導通不良が発
生する要因になり易い欠点がある。
【0010】このような問題点を解消する為の方法と
し、CVD膜(酸化膜)を用いてソース・ドレイン領域
2s,2dを保護することが考えられているが、CVD
膜はポリシリコン層8を覆うように形成した場合、CV
D膜をエッチバックして除去しなければならなく、製造
工程が煩雑となる欠点がある。更に、制御ゲート10が
容量性絶縁膜9と接触する面積、即ち、制御ゲート・浮
遊ゲート間容量C2 を小さな値にする欠点があり好まし
くない。更に、ドライエッチングだけでは、浮遊ゲート
の側壁に付着したCVD膜を除去することは困難であ
り、ウエット・エッチッグを付加しなけれはならず、製
造工程が極めて複雑になる欠点がある。
【0011】又、非常に厚い浮遊ゲートを用いているの
で、少しでも浮遊ゲートの断面形状が台形となった場
合、即ち、半導体基板側が広く、上方が狭い形状となる
と、その側壁に付着した容量性絶縁膜9(ONO膜等)
がエッチングマスクとなり、本来除去されるべき領域に
浮遊ゲート残渣が残る欠点がある。又、長時間の浮遊ゲ
ートのエッチングが必要な為に、高選択比で低損傷なエ
ッチングを行わなければならないことから、アスペクト
比の大きいメモリセルの場合は、層間膜で段差を埋める
必要があり、製造工程が極めて複雑になる欠点がある。
【0012】本発明は、上述の如き問題点に鑑みなされ
たものであり、不揮発性半導体メモリ素子の微細化に適
し、スケーリングが容易であって、ゲート・カップリン
グ比を増大させることができる不揮発性半導体メモリ装
置及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解消する為
になされたものであり、本発明の第1の不揮発性半導体
メモリ装置は、浮遊ゲートがゲート絶縁膜に接する第1
導電層と該第1導電層に接する第2導電層とからなり、
前記第1導電層のソース・ドレイン側の側壁に前記第2
導電層のソース・ドレイン側の側壁酸化膜に比して厚い
酸化膜を具備することを特徴とするものである。又、本
発明の第2の不揮発性半導体メモリ装置は、浮遊ゲート
がゲート絶縁膜に接する第1導電層と該第1導電層に接
する第2導電層とからなり、前記第1導電層のソース・
ドレイン側の側壁に前記第2導電層のソース・ドレイン
側の側壁酸化膜に比して厚い酸化膜を具備し、前記第2
導電層のソース・ドレイン側の側壁に導電性スペーサを
具備することを特徴とするものである。
【0014】又、前記第1と第2の不揮発性半導体メモ
リ装置は、前記第1と第2導電層がポリシリコン層から
なり、前記第2導電層のポリシリコン層の不純物濃度に
対し、前記第1導電層のポリシリコン層の不純物濃度を
高濃度に設定したことを特徴とするものである。又、前
記第1と第2の不揮発性半導体メモリ装置は、前記第1
導電層がポリシリコン層からなり、前記第2導電層が他
の導電性材料からなることを特徴とするものである。
【0015】又、本発明の第1の不揮発性半導体メモリ
装置の製造方法は、浮遊ゲートがゲート絶縁膜に接する
第1導電層と該第1導電層に接する第2導電層とからな
り、酸化工程により前記第2導電層の側壁に側壁酸化膜
を形成するとともに、前記第1導電層の側壁に前記側壁
酸化膜より厚い酸化膜を形成してゲート長を設定するこ
とを特徴とする不揮発性半導体メモリ装置の製造方法で
ある。又、本発明の第2の不揮発性半導体メモリ装置の
製造方法は、浮遊ゲートがゲート絶縁膜に接する第1導
電層と該第1導電層に接する第2導電層とからなり、酸
化工程により前記第2導電層の側壁に側壁酸化膜を形成
するとともに、前記第1導電層の側壁に、前記側壁酸化
膜に比して厚い酸化膜を形成し、その後、前記側壁酸化
膜を除去するとともに、前記第1導電層の厚い酸化膜と
ソース・ドレイン領域上に形成された酸化膜を夫々僅か
に除去し、その後、容量性絶縁膜を形成して、制御ゲー
トとなる導電層を形成することを特徴とする不揮発性半
導体メモリ装置の製造方法である。
【0016】又、本発明の第3の不揮発性半導体メモリ
装置の製造方法は、浮遊ゲートがゲート絶縁膜に接する
第1導電層と該第1導電層に接する第2導電層とからな
り、前記第2導電層の側壁に側壁酸化膜を形成するとと
もに、前記第1導電層の側壁に厚い酸化膜を形成し、そ
の後、前記側壁酸化膜を除去するとともに、前記第2導
電層の側壁に形成された厚い酸化膜とソース・ドレイン
領域上に形成された絶縁膜とを夫々僅かに除去した後
に、前記第2導電層に接する導電性スペーサを形成し、
前記第2導電層と前記導電性スペーサを覆う容量性絶縁
膜と制御ゲートとなる導電層を形成することを特徴とす
る不揮発性半導体メモリ装置の製造方法である。
【0017】又、本発明の第4の不揮発性半導体メモリ
装置の製造方法は、ゲート絶縁膜上に、相対的に高不純
物濃度の第1導電層と相対的に低不純物濃度の第2導電
層と保護膜とを順次堆積した積層領域を形成する工程
と、前記積層領域をパターニングして除いた領域に不純
物を導入してソース・ドレイン領域を形成する拡散工程
と、前記ソース・ドレイン領域と前記第1導電層及び第
2導電層の側壁部を酸化して、前記ソース・ドレイン領
域上に絶縁領域を形成するとともに、前記第1導電層の
側壁に厚い酸化膜を形成し、前記第2導電層の側壁に薄
い側壁酸化膜を形成する工程と、前記保護膜を除去する
工程と、前記積層領域上部を覆う絶縁膜を形成する工程
と、前記積層領域上に前記絶縁膜を挟んで配置した第3
導電層を形成する工程と、を有することを特徴とする不
揮発性半導体メモリ装置の製造方法である。
【0018】又、本発明の第5の不揮発性半導体メモリ
装置の製造方法は、ゲート絶縁膜上に、相対的に高不純
物濃度の第1導電層と相対的に低不純物濃度の第2導電
層と保護膜とを順次堆積した積層領域を形成する工程
と、前記積層領域をパターニングして除いた領域に不純
物を導入してソース・ドレイン領域を形成する拡散工程
と、前記ソース・ドレイン領域と前記第1導電層及び第
2導電層の側壁部を酸化することで、前記ソース・ドレ
イン領域上に絶縁領域を形成するとともに、前記第1導
電層の側壁に厚い酸化膜と第2導電層の側壁に薄い酸化
膜を形成する工程と、前記保護膜を除去する工程と、前
記第2導電層の側壁に形成された薄い酸化膜を除去する
とともに、前記ソース・ドレイン領域上の絶縁領域と前
記第1導電層の厚い酸化膜を僅かに除去する工程と、前
記積層領域上部を覆う絶縁膜を形成する工程と、前記積
層領域上に前記絶縁膜を挟んで配置した第3導電層を形
成する工程と、を有することを特徴とする不揮発性半導
体メモリ装置の製造方法。
【0019】又、本発明の第5の不揮発性半導体メモリ
装置の製造方法は、ゲート絶縁膜上に、相対的に高不純
物濃度の第1導電層と相対的に低不純物濃度の第2導電
層と保護膜とを順次堆積した積層領域を形成する工程
と、前記積層領域をパターニングして除いた領域に不純
物を導入してソース・ドレイン領域を形成する拡散工程
と、前記拡散工程で不純物が導入された前記ソース・ド
レイン領域と前記第1導電層及び第2導電層の側壁部を
酸化して、前記ソース・ドレイン領域上に絶縁領域を形
成するとともに、前記第1導電層の側壁に厚い酸化膜と
第2導電層の側壁に薄い酸化膜を形成する工程と、前記
保護膜を除去する工程と、前記第2導電層の薄い酸化膜
を除去するとともに、前記ソース・ドレイン領域上の絶
縁領域と前記第1導電層の酸化膜を僅かに除去する工程
と、前記第2導電層の側壁に導電性スペーサを形成する
工程と、前記積層領域と前記導電性スペーサを覆う絶縁
膜を形成する工程と、前記積層領域上に前記絶縁膜を介
してソース・ドレイン領域に延在して配置する第3導電
層を形成する工程と、を有することを特徴とする不揮発
性半導体メモリ装置の製造方法である。
【0020】
【作用】請求項1は、浮遊ゲートが第1と第2導電層か
らなり、ゲート絶縁膜に接する第1導電層の側壁に食い
込む厚い酸化膜を形成することで、ゲート長をフォトリ
ソグラフィ工程の限界精度で形成したとしても、フォト
リソグラフィ工程に制約されることなく、自己整合的に
より微細な構造である第1導電層の厚い酸化膜によって
ゲート長を狭めることが可能であり、半導体基板と浮遊
ゲート間容量C1を小さな値に設定することができる。
請求項2は、浮遊ゲートが第1と第2導電層からなり、
ゲート絶縁膜に接する第1導電層の側壁に食い込む厚い
酸化膜を形成することで、ゲート長がフォトリソグラフ
ィ工程の限界精度で形成したとしても、フォトリソグラ
フィ工程に制約されることなく、自己整合的により微細
な構造である第1導電層の側壁の厚い酸化膜でゲート長
を狭めることが可能であり、半導体基板と浮遊ゲート間
容量C1を小さな値に設定することができるとともに、
第2導電層に導電性スペーサを形成することで、浮遊ゲ
ートと制御ゲート間容量C2 を大きく設定することがで
きる。
【0021】前記請求項1,2に於いて、第1と第2導
電層がポリシリコン層からなり、第1導電層のポリシリ
コン層の不純物濃度を第2導電層がポリシリコン層の不
純物濃度より相対的に高濃度とすることによって、第1
導電層のポリシリコン層に厚い酸化膜が成長するように
したものである。又、第2導電層としてポリシリコン層
以外の導電層で形成することにより、浮遊ゲートと制御
ゲート間容量C2 を大きく設定したものである。
【0022】請求項5は、浮遊ゲートを形成する第1と
第2導電層を酸化工程を経て第1導電層に自己整合的に
厚い酸化膜を形成することによってゲート長を設定する
製造方法であり、ゲート長はフォトリソグラフィ工程の
製造限界より微細な寸法を形成することができるととも
に、スケーリングが容易な製造工程である。請求項6
は、浮遊ゲートを形成する第1と第2導電層を酸化工程
を経て第1導電層に自己整合的に厚い酸化膜を形成する
ことによってゲート長を設定し、制御ゲートで浮遊ゲー
トを切り出してメモリセルを形成するものであり、その
ゲート長はフォトリソグラフィ工程の製造限界より微細
な寸法を形成することができるとともに、スケーリング
が容易な製造工程である。請求項7は、スケーリングが
容易であるとともに、第2導電層に形成される極薄い側
壁酸化膜を除去して、第2導電層に導電性スペーサを形
成して、浮遊ゲートと制御ゲート間容量C2 を増加させ
る製造工程である。請求項8は、第2導電層の不純物濃
度に対して第1導電層の不純物濃度を相対的に高濃度に
することによって、次の酸化工程で第1導電層の側壁に
食い込む厚い酸化膜が容易に形成し得るようにしてゲー
ト長を設定するものであり、フォトリソグラフィ工程の
製造限界より微細な寸法を形成することができるととも
に、スケーリングが容易な製造工程である。請求項9
は、第2導電層の側壁に形成された側壁酸化膜を除去す
る工程により、制御ゲートと浮遊ゲートが対向する面積
を拡大して、浮遊ゲートと制御ゲート間容量C2 を大き
く設定する製造工程であり、フォトリソグラフィ工程の
製造限界より微細な寸法を形成することができるととも
に、スケーリングが容易な製造工程である。請求項10
は、第2導電層の側壁に導電性スペーサを形成する工程
によって、浮遊ゲートと制御ゲート間容量C2 を一層大
きく設定する製造工程であり、フォトリソグラフィ工程
の製造限界より微細な寸法を形成することができるとと
もに、スケーリングが容易な製造工程である。
【0023】
【実施例】以下、本発明の不揮発性半導体メモリ装置及
びその製造方法の実施例について図を参照して説明す
る。 (実施例1)図1は、本発明の一実施例を説明するもの
であり、一メモリ素子が示され、(a)はその平面図で
あり、そのX−X線及びY−Y線に沿った断面図が夫々
(b),(c)に示されている。図1(b)を主に、図
1(a),(c)を参照しながら説明すると、11は半
導体基板(又はウエル)、12はソース・ドレイン拡散
層、13はトンネル酸化膜(或いはゲート絶縁膜)であ
る。トンネル酸化膜13の直上にはポリシリコン層14
aが形成され、更に、その上にはポリシリコン層15a
が形成されている。浮遊ゲートは積層構造のポリシリコ
ン層14a,15aからなる。
【0024】ソース・ドレイン拡散層12の上には、増
速酸化法によって酸化膜17が形成され、ポリシリコン
層14aの側壁にはポリシリコン層に食い込む厚い酸化
膜18が形成され、酸化膜17と酸化膜18は接してい
る。ポリシリコン層15aの側壁にも薄い側壁酸化膜1
8aが形成される。更に、側壁酸化膜18aと酸化膜1
8及びポリシリコン層14a,15aからなる浮遊ゲー
ト16を覆うように容量性絶縁膜(例えば、ONO膜)
19が被着され、ポリシリコン層20とタングステンシ
リサイド層21からなる制御ゲート(ワード線)22が
形成されている。無論、制御ゲート22はポリシリコン
層のみで形成してもよい。
【0025】浮遊ゲート16のポリシリコン層14aに
は、酸化膜18によってポリシリコン層14aの幅が狭
められ、ゲート長W1 が設定されている。そのゲート絶
縁膜13に接するポリシリコン層14aの幅W1 に対し
て上方のポリシリコン層15aの幅W2 は酸化膜の成長
が少ないので、ポリシリコン層15aの幅W2 は略初期
の幅から僅かに狭くなるのみである。このようにポリシ
リコン層14aがトンネル酸化膜13に接触する接触面
積を初期状態より小さくすることによって、浮遊ゲート
16と制御ゲート22間の容量C2 が一定であったとし
ても、半導体基板11と浮遊ゲート16間の容量C1
小さな値にすることができる。従って、カップリング比
は大きな値に設定することができる。即ち、低電圧であ
っても浮遊ゲート電圧VFGを大きな値にすることができ
る。又、ポリシリコン層15aの幅W2 は、フォトリソ
グラフィ工程等における分解能等によって設定できる製
造限界で設定してもそれより微細なゲート幅W1 を形成
することができ、素子のスケーリングが極めて良好な構
造である。
【0026】例えば、0.5μmルールによる配線幅で
ある場合、酸化膜18の幅が2500Åであるとする
と、ゲート長W1 は0.3μmであり、その上層のポリ
シリコン層15aはその側壁に500Åの側壁酸化膜が
形成されるので、その幅W2 は0.46μmである。従
って、その表面積比(W2 /W1 )は、約1.53
(0.46/0.3)となる。又、0.3μmルールに
よる配線幅である場合、酸化膜18の幅は0.5μmル
ールと同様に2500Å成長するので、ゲート長W1
0.1μmとなり、その上層のポリシリコン層15aに
も同様にその側壁に500Åの側壁酸化膜が形成され、
その幅W2 は0.46μmとなる。従って、その表面積
比(W2 /W1)は、約2.6(0.26/0.1)と
なる。表面積比(W2 /W1 )は、カップリング比に対
応するので、素子を微細化する方向にスケーリングする
と、カップリング比が増大する傾向にあることを示して
いる。
【0027】次に、上記実施例の製造方法について、図
2を参照して説明する。図2(a)に示すように、半導
体基板11の表面にトンネル酸化膜13とポリシリコン
層14,15及び窒化シリコン層30が順次堆積された
積層体が形成されている。その積層体の製造条件につい
て説明する。トンネル酸化膜13は、公知の方法で形成
されるが、一例として、約800℃でO2 /H2 /N2
混合ガス中にHClを4.2%混入して酸化させ、更
に、約900℃でO2 /N2 混合ガス中でアニール工程
を行って約90Åの厚さに形成する。その後、減圧(L
P)CVD法によって、トンネル酸化膜13上にポリシ
リコン層14を約1000Åの厚さに堆積する。その製
造条件は、モノシランガス(SiH4 )を約630℃で
行う。続いて、加速エネルギーが30KeVで、ドーズ
量を5E14/cm2 として燐(P)をイオン注入した
後、約900℃の窒素ガス(N2 )雰囲気中でアニール
してポリシリコン層に導電性が付与される。続いて、ア
モルファス状のポリシリコン層(Non-Dope) 15を、L
PCVD法によってモノシランガス(SiH4 )を約5
50℃の温度条件で約500Åの厚さに堆積させて形成
する。
【0028】続いて、プラズマCVD法により、窒化シ
リコン層を約500Åの厚さに形成する。その製造条件
は、Si/NH4 ガスを約350℃で処理して窒化シリ
コン層30を堆積させる。その後、フローティングゲー
トアレイをエッチング工程によって切り出す為に窒化シ
リコン層をパターニングして、マスクとしての窒化シリ
コン層30を形成する。続いて、図2(b)に示すよう
に、レジスト膜を塗布してレジストマスク31を形成す
る。続いて、図2(c)に示すように、浮遊ゲートをエ
ッチング工程によって切り出すパターニング工程に進
む。このエッチング工程は、レジストマスク31を用い
て、窒化シリコン層30をCHF3 ガスでエッチング
し、更に、ポリシリコン層15,14をCl/HBr混
合ガスで、RIE( Reactive Ion Etching )法によっ
て連続的にエッチングして、積層された窒化シリコン層
30aとポリシリコン層(Non-Dope) 15a及びポリシ
リコン層(Dope) 14aを形成する。窒化シリコン層3
0aは、後工程のイオン注入工程や熱処理工程によって
不純物がポリシリコン層15aに拡散するのを防止する
目的を有する。
【0029】続いて、浮遊ゲートの上に形成された窒化
シリコン層30aをマスクとして、ソース・ドレイン拡
散層を形成する為の砒素(As)を加速エネルギー40
KeVで、ドーズ量を2〜2.5E15/cm2 でイオ
ン注入する。その後、約800℃でウエット酸化法を行
って酸化膜を形成する。又、H2 /O2 燃焼酸化の後、
約900℃でN2 /O2 混合ガス中でアニール酸化を行
って形成する。この増速酸化工程で、図2(d)に示す
ように、ソース・ドレイン拡散層上には1300Å以下
の酸化膜17が形成され、ポリシリコン層14aには約
1100Å以下の幅の比較的厚い酸化層18が形成され
る。ポリシリコン層15aの側壁には、側壁酸化膜18
aが形成される。尚、窒化シリコン層30aの上には3
00Å程度の酸化膜が形成される。因に、増速酸化工程
は、ポリシリコン層の不純物の濃度差によって酸化速度
が変わることを利用して所定のポリシリコン層の側壁に
酸化膜を形成する方法であり、低温酸化でこの傾向が強
く現れる。又、この現象は、ドライ酸化よりもウエット
酸化が良好であり、例えば、水蒸気を利用し、780℃
でO2 /H2 /N2混合ガス(容積比=4/10/1
0)にHClが4.2%混入させて行う。尚、HClは
必ずしも混入させる必要はない。
【0030】次に、窒化シリコン層30aを180℃の
リン酸液に浸漬して除去し、その後、容量性絶縁膜19
としてのONO(SiO2 /SiN/SiO2 )膜をL
PCVD法によって形成する。ONO膜は、厚さが約6
0ÅのHTO(High-temperature oxid)膜と80Åの窒
化シリコン膜と約60ÅのHTO膜を積層して形成す
る。次に、LPCVD法によってポリシリコン層を20
00Åの厚さに堆積した後に、燐(P)をドープして、
タングステンシリサンド(WSix )層を堆積してポリ
サイドを形成する。
【0031】無論、この実施例では、ポリシリコン層1
5a上にマスクとして窒化シリコン層30aが形成され
ているが、必ずしも窒化シリコン層を用いる必要はな
い。窒化シリコン層をマスクとして用いない場合は、レ
ジストマスクを用いてソース・ドレインのイオン注入工
程を行えばよいことは明らかである。又、この場合、ソ
ース・ドレイン拡散層上に酸化膜を形成する酸化工程
で、ポリシリコン層15a上には、250Å以下の酸化
膜が形成される。この酸化膜はバッファード・オキサイ
ド・エッチング(B.O.E)によって除去する。更
に、ポリシリコン層15aは、製造段階の初期ではノン
ドープ・ポリシリコン層であるが、酸化層18が形成さ
れた後に、ポリシリコン層15aの空乏化を防ぐ為に、
燐(P)をイオン注入し、アニール工程を経て、ポリシ
リコン層15aに導電性が付与される。そのイオン注入
条件は、一例として、加速エネルギーが約30KeV、
ドーズ量が3E14/cm2 の条件で行う。
【0032】(実施例2)次に、本発明の他の実施例に
ついて、図3を参照して説明する。尚、図3(a)〜
(c)は、図2(a)〜(c)の製造工程と同じ製造工
程であるので、図3(d)の製造工程から説明する。図
3(d)に示すように、先に製造工程と同様に、ポリシ
リコン層14a,15aの上に形成された窒化シリコン
層30aをマスクした状態で、増速酸化工程を行ってソ
ース・ドレイン拡散層12の上に酸化膜17を形成する
とともに、ポリシリコン層15aの側壁に側壁酸化膜1
8aが形成され、ポリシリコン層14aの側壁には側壁
酸化膜18aより厚い酸化膜18がポリシリコン層14
aに食い込むように形成される。
【0033】その後、図3(e)に示すように、ポリシ
リコン層15aの側壁に形成された側壁酸化膜18aを
除去するとともに、ソース・ドレイン拡散層12の上に
酸化膜17とポリシリコン層14aの側壁に形成された
酸化膜18を僅かに除去して、酸化膜17aと酸化膜1
8bを形成する。その後、図3(f)に示すように、窒
化シリコン層30aを除去した後、容量性絶縁膜19を
形成し、制御ゲート(ワード線)となる導電層22を形
成し、導電性ポリシリコン層からなる導電層(制御ゲー
ト,ワード線)22をソース・ドレイン拡散層方向に延
在させるようにエッチングして形成する。続いて、この
導電層22をマスクとしてポリシリコン層14a,15
aをエッチングして切り出して浮遊ゲート16を形成す
る。尚、図2の実施例に示したように、導電層22はポ
リシリコン層に限ることなく、高融点金属層やシリサイ
ド層やポリサイド層で形成してもよい。
【0034】(実施例3)次に、本発明の他の実施例を
図4に基づいて説明する。尚、図4(a)〜(e)は、
図3(a)〜(e)の製造工程と同じ製造工程であるの
で、図4(f)の製造工程から説明することにする。図
4(f)に示すように、不純物がドープされたポリシリ
コン層23がCVD法によって堆積された後に、図4
(g)に示すように、ポリシリコン層23は、RIE法
による異方性エッチングされて、ポリシリコン層15a
の側壁にスペーサ23aが形成される。続いて、スペー
サ23aには、矢印で示すような斜めイオン注入工程で
導電性が付与される。
【0035】又、イオン注入の際に、窒化シリコン膜3
0aを除去して、スペーサ23aと同時にポリシリコン
層15aにイオン注入して導電性を付与してもよいこと
は明らかである。続いて、図4(h)に示すように、窒
化シリコン層30aを除去して、全面にONO膜等の容
量性絶縁膜19が被着され、更に、ポリシリコン層やポ
リシリコン層とシリサイド層等による導電層(制御ゲー
ト,ワード線)22がCVD法或いはスパッタリング法
によって形成される。
【0036】この実施例の不揮発性半導体メモリ装置で
は、ポリシリコン層14aには酸化膜18bが形成さ
れ、半導体基板と浮遊ゲート間容量C1 は極めて小さな
値となり、且つ、ポリシリコン層15aの側壁にはスペ
ーサ23aが形成されて電気的に導通しているので、浮
遊ゲートと制御ゲート間容量C2 を極めて大きなものと
することができる。従って、カップリング比を大きな値
にすることが可能であり、浮遊ゲート電圧VFGを極めて
大きな値に設定することが可能である。無論、ポリシリ
コン層15aの幅を製造装置の製造限界でパターンを設
定したとしても、ゲート幅を更に狭く形成することが可
能であり、ポリシリコン層15aの幅W2 を設定するこ
とにより、自己整合的に幅W2 より狭いゲート幅W1
設定できる。而も、自己整合的にゲート幅W1 が設定で
きるので、スケーリングが極めて容易である。又、図1
の実施例で説明したように、浮遊ゲート幅を狭めること
によって、カップリング比を一層高めることが可能であ
る。
【0037】上記実施例に於いて、浮遊ゲートのポリシ
リコン層15aは、ノンドープ或いは極めて低不純物濃
度のポリシリコン層で形成され、燐(P)を加速エネル
ギーが30KeV、ドーズ量を4E14/cm2 でイオン
注入することによって導電性を与えることが可能であ
る。更に、約900℃で窒素(N2 )ガス中でアニール
工程を30分程度長くすることで、容易に浮遊ゲート全
体に不純物を行き渡らせることができる。
【0038】上記実施例に於いて、浮遊ゲートとなるゲ
ート絶縁膜に接する第1の導電層と第1の導電層に接す
る第2の導電層は、上記実施例のようにアモルファス・
ポリシリコン層で形成してもよいが、第2の導電層をポ
リシリコン層として、第2の導電層をシリサイド層やポ
リサイド層或いは高融点金属層で形成してもよい。この
場合、第1の導電層のポリシリコン層に食い込むように
厚い酸化膜を形成することができるので、カップリング
比を高く設定することができる。又、浮遊ゲートの第1
の導電層がポリシリコン層である場合に、予め不純物を
高濃度にドープして導電性のポリシリコン層を形成する
ようにしてもよいことは明らかである。
【0039】尚、実施例では、浮遊ゲートがトンネル酸
化膜に接するポリシリコン層とそのポリシリコン層に接
するシリサイド層等の導電層で形成されている場合に
は、不純物が高濃度にドープされたポリシリコン層の側
壁に厚い酸化膜が形成されるので、半導体基板と浮遊ゲ
ート間容量C1 は大きく設定することができる。更に、
上記の実施例で示した製造条件に限定するものではな
く、一例に過ぎず、公知の種々の製造条件で形成するこ
とができるものである。無論、実施例では、基本的な製
造工程を示すものであり、実際の製造工程では更に他の
製造工程を含む場合があり、又、製造工程を前後して行
う場合があり、実施例の製造工程に限定するものではな
い。
【0040】
【発明の効果】上述のように、本発明は、浮遊ゲートが
二層の導電層からなり、下層の導電層に食い込むように
厚い酸化膜を形成することで、カップリング比を高める
ことが可能であり、低電圧であっても浮遊ゲート電圧V
FGを高電位に設定することができる利点がある。又、本
発明は、浮遊ゲートが二層のポリシリコン層で形成さ
れ、下層のトンネル絶縁膜に接する第1のポリシリコン
層の不純物濃度を第2のポリシリコン層の不純物濃度よ
り相対的に高濃度に設定し、不純物濃度の高いポリシリ
コン層に酸化膜が形成され易いのを利用した増速酸化法
により、第1のポリシリコン層に食い込むように厚い酸
化膜を形成してゲート長を設定した不揮発性半導体メモ
リ装置の製造方法であり、ポリシリコン層の幅を製造限
界で設定したとしても、自己整合的に厚い酸化膜を形成
することにより微細なゲート長を設定することが可能で
ある利点がある。
【0041】又、このような微細な構造が自己整合的に
形成することが可能であり、製造が容易であるととも
に、メモリ素子を微細化した不揮発性半導体メモリ装置
を形成することができる利点があり、不揮発性半導体メ
モリ装置のチップサイズをより小型にすることが可能で
あり、カップリング比を高めることができる。従って、
電源電圧が低電圧であったとしても、浮遊ゲート電圧V
FGを大きな値に設定することが可能である。
【0042】又、本発明は、浮遊ゲートのポリシリコン
層が二層であって、トンネル酸化膜に接するポリシリコ
ン層が制御ゲート側のポリシリコン層より速く酸化され
ることを利用して、自己整合的にゲート長が設定でき、
所望のカップリング比を持つメモリセルを精度よく形成
することができる利点がある。更に、ポリシリコン層に
食い込むように厚い酸化膜が形成される場合、その酸化
膜が成長する速度はポリシリコン層の製造条件が同一で
あれば、成長速度が一定である。従って、線幅が一定で
あれば、この厚い酸化膜によって狭まるゲート長は、極
めて微細なものとすることができるので、カップリング
比は極めて大きな値となり、セルサイズを微細化すると
ポリシリコン層の表面積比(W2 /W1)は自然にカッ
プル比が大きくなる方向に変化する為に、スケーリング
に対しても大きな効果を有する製造方法である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る不揮発性半導体メモリ装置の一実
施例を示し、(a)はその平面図であり、(b)はX−
X線に沿った断面図であり、(c)はY−Y線に沿った
断面図である。
【図2】(a)〜(d)は、図1に示した不揮発性半導
体メモリ装置及びその製造方法の一実施例を示す断面図
である。
【図3】(a)〜(f)は、本発明の不揮発性半導体メ
モリ装置及びその製造方法の他の実施例を示す断面図で
ある。
【図4】(a)〜(h)は、本発明の不揮発性半導体メ
モリ装置及びその製造方法の他の実施例を示す断面図で
ある。
【図5】従来の不揮発性半導体メモリ装置の等価回路図
である。
【図6】不揮発性メモリ素子の模式的な説明図である。
【図7】従来の不揮発性メモリ素子の一断面図である。
【図8】従来の不揮発性メモリ素子の他の例を示す断面
図である。
【符号の説明】
11 半導体基板 12 ソース・ドレイン領域 13 トンネル絶縁膜 14,15,14a,15a ポリシリコン層 16 浮遊ゲート 17,17a 酸化膜 18,18b 酸化膜 18a 側壁酸化膜 19 容量性絶縁膜 20 ポリシリコン層 21 シリサイド層 22 制御ゲート層 30,30a 窒化シリコン層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 27/115

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 浮遊ゲートがゲート絶縁膜に接する第1
    導電層と該第1導電層に接する第2導電層とからなり、
    前記第1導電層のソース・ドレイン側の側壁に前記第2
    導電層のソース・ドレイン側の側壁酸化膜に比して厚い
    酸化膜を具備することを特徴とする不揮発性半導体メモ
    リ装置。
  2. 【請求項2】 浮遊ゲートがゲート絶縁膜に接する第1
    導電層と該第1導電層に接する第2導電層とからなり、
    前記第1導電層のソース・ドレイン側の側壁に前記第2
    導電層のソース・ドレイン側の側壁酸化膜に比して厚い
    酸化膜を具備し、前記第2導電層のソース・ドレイン側
    の側壁に導電性スペーサを具備することを特徴とする不
    揮発性半導体メモリ装置。
  3. 【請求項3】 前記第1と第2導電層がポリシリコン層
    からなり、前記第2導電層のポリシリコン層の不純物濃
    度に対し、前記第1導電層のポリシリコン層の不純物濃
    度を高濃度に設定したことを特徴とする請求項1又は2
    に記載の不揮発性半導体メモリ装置。
  4. 【請求項4】 前記第1導電層がポリシリコン層からな
    り、前記第2導電層が他の導電性材料からなることを特
    徴とする請求項1又は2に記載の不揮発性半導体メモリ
    装置。
  5. 【請求項5】 浮遊ゲートがゲート絶縁膜に接する第1
    導電層と該第1導電層に接する第2導電層とからなり、
    酸化工程により前記第2導電層の側壁に側壁酸化膜を形
    成するとともに、前記第1導電層の側壁に前記側壁酸化
    膜より厚い酸化膜を形成してゲート長を設定することを
    特徴とする不揮発性半導体メモリ装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 浮遊ゲートがゲート絶縁膜に接する第1
    導電層と該第1導電層に接する第2導電層とからなり、
    酸化工程により前記第2導電層の側壁に側壁酸化膜を形
    成するとともに、前記第1導電層の側壁に、前記側壁酸
    化膜に比して厚い酸化膜を形成し、その後、前記側壁酸
    化膜を除去するとともに、前記第1導電層の厚い酸化膜
    とソース・ドレイン領域上に形成された酸化膜を夫々僅
    かに除去し、その後、容量性絶縁膜を形成して、制御ゲ
    ートとなる導電層を形成することを特徴とする不揮発性
    半導体メモリ装置の製造方法。
  7. 【請求項7】 浮遊ゲートがゲート絶縁膜に接する第1
    導電層と該第1導電層に接する第2導電層とからなり、
    前記第2導電層の側壁に側壁酸化膜を形成するととも
    に、前記第1導電層の側壁に厚い酸化膜を形成し、その
    後、前記側壁酸化膜を除去するとともに、前記第2導電
    層の側壁に形成された厚い酸化膜とソース・ドレイン領
    域上に形成された絶縁膜とを夫々僅かに除去した後に、
    前記第2導電層に接する導電性スペーサを形成し、前記
    第2導電層と前記導電性スペーサを覆う容量性絶縁膜と
    制御ゲートとなる導電層を形成することを特徴とする不
    揮発性半導体メモリ装置の製造方法。
  8. 【請求項8】 浮遊ゲート電極を有する不揮発性半導体
    メモリ装置の製造方法に於いて、 ゲート絶縁膜上に、相対的に高不純物濃度の第1導電層
    と相対的に低不純物濃度の第2導電層と保護膜とを順次
    堆積した積層領域を形成する工程と、 前記積層領域をパターニングして除いた領域に不純物を
    導入してソース・ドレイン領域を形成する拡散工程と、 前記ソース・ドレイン領域と前記第1導電層及び第2導
    電層の側壁部を酸化して、前記ソース・ドレイン領域上
    に絶縁領域を形成し、前記第1導電層の側壁に厚い酸化
    膜を形成するとともに、前記第2導電層の側壁に薄い側
    壁酸化膜を形成する工程と、 前記保護膜を除去する工程と、 前記積層領域上部を覆う絶縁膜を形成する工程と、 前記積層領域上に前記絶縁膜を挟んで配置した第3導電
    層を形成する工程と、 を有することを特徴とする不揮発性半導体メモリ装置の
    製造方法。
  9. 【請求項9】 浮遊ゲート電極を有する不揮発性半導体
    メモリ装置の製造方法に於いて、 ゲート絶縁膜上に、相対的に高不純物濃度の第1導電層
    と相対的に低不純物濃度の第2導電層と保護膜とを順次
    堆積した積層領域を形成する工程と、 前記積層領域をパターニングして除いた領域に不純物を
    導入してソース・ドレイン領域を形成する拡散工程と、 前記ソース・ドレイン領域と前記第1導電層及び第2導
    電層の側壁部を酸化することで、前記ソース・ドレイン
    領域上に絶縁領域を形成するとともに、前記第1導電層
    の側壁に厚い酸化膜と第2導電層の側壁に薄い酸化膜を
    形成する工程と、 前記保護膜を除去する工程と、 前記第2導電層の側壁に形成された薄い酸化膜を除去す
    るとともに、前記ソース・ドレイン領域上の絶縁領域と
    前記第1導電層の厚い酸化膜を僅かに除去する工程と、 前記積層領域上部を覆う絶縁膜を形成する工程と、 前記積層領域上に前記絶縁膜を挟んで配置した第3導電
    層を形成する工程と、 を有することを特徴とする不揮発性半導体メモリ装置の
    製造方法。
  10. 【請求項10】 浮遊ゲート電極を有する不揮発性半導
    体メモリ装置の製造方法に於いて、 ゲート絶縁膜上に、相対的に高不純物濃度の第1導電層
    と相対的に低不純物濃度の第2導電層と保護膜とを順次
    堆積した積層領域を形成する工程と、 前記積層領域をパターニングして除いた領域に不純物を
    導入してソース・ドレイン領域を形成する拡散工程と、 前記拡散工程で不純物が導入された前記ソース・ドレイ
    ン領域と前記第1導電層及び第2導電層の側壁部を酸化
    して、前記ソース・ドレイン領域上に絶縁領域を形成す
    るとともに、前記第1導電層の側壁に厚い酸化膜と第2
    導電層の側壁に薄い酸化膜を形成する工程と、 前記保護膜を除去する工程と、 前記第2導電層の薄い酸化膜を除去するとともに、前記
    ソース・ドレイン領域上の絶縁領域と前記第1導電層の
    酸化膜を僅かに除去する工程と、 前記第2導電層の側壁に導電性スペーサを形成する工程
    と、 前記積層領域と前記導電性スペーサを覆う絶縁膜を形成
    する工程と、 前記積層領域上に前記絶縁膜を介してソース・ドレイン
    領域に延在して配置する第3導電層を形成する工程と、 を有することを特徴とする不揮発性半導体メモリ装置の
    製造方法。
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