JPH0878139A - 面状発熱体及び当該発熱体を使用した暖房設備の施工方法 - Google Patents

面状発熱体及び当該発熱体を使用した暖房設備の施工方法

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JPH0878139A
JPH0878139A JP21510894A JP21510894A JPH0878139A JP H0878139 A JPH0878139 A JP H0878139A JP 21510894 A JP21510894 A JP 21510894A JP 21510894 A JP21510894 A JP 21510894A JP H0878139 A JPH0878139 A JP H0878139A
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layer
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insulating
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秀博 小川
Fuminori Aoki
文範 青木
Akihisa Tsunakawa
昭久 綱川
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 建築物に加工を施す必要がなく、建築物の強
度を保持した状態で施工可能で、また、漏電事故の発生
を回避することができる面状発熱体とその施工方法を提
供する。 【構成】 絶縁性糸状体と導電性糸状体31bとからな
る布状体に樹脂材を含浸させ、前記導電性糸状体31b
に通電することにより発熱させる発熱層と、絶縁性糸状
体からなる布状体に樹脂材を含浸させてなる絶縁層と、
前記発熱層の導電性糸状体31bに通電するためのフラ
ットケーブル101a,101b,101c,101d
とを有する面状発熱体1において、隣接する面状発熱体
1を規定の大きさに成形してなる面状発熱体シート10
0のフラットケーブル101a,101bを折り曲げ可
能な接続ケーブル140a,140bで接続して電力を
供給するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、導電性繊維と絶縁性
繊維をシート状の形成し、当該導電性繊維に通電して発
熱させる面状発熱体に係り、さらに詳しくは、この発熱
体を複数使用して暖房設備として簡便に施工できる面状
発熱体及びその面状発熱体を使用した暖房設備の施工方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から面状発熱体としては、例えば
布材や剛性樹脂材などの耐熱性及び絶縁性を有する面状
基材にニクロム線などの発熱体を敷設して絶縁処理した
もの、前記発熱体としてニクロム線の代わりに絶縁性
繊維を芯線として、当該芯線にカーボン粉末などの導電
性材料を付着させたもの、あるいは、カーボン粉末あ
るいはカーボンの短繊維を母材中に含ませた導電性の層
を絶縁性基板の表面に形成したものなどが知られてい
る。
【0003】しかし、上記やのものでは、発熱体や
絶縁のための面状基材に機械的強度が不足しているの
で、負荷が加わらないような個所や用途に使用される。
また、のものでは導電性の層を絶縁性基板状に形成し
た後、絶縁材料で被覆して機械的強度を得るようにする
ことは可能であるが、人間が繰り返し乗るような個所に
使用すると、その繰り返し荷重によって導電性の層が破
損し、断線してしまう可能性が高かった。そこで、従来
では、荷重が加わるような個所に使用する場合には、上
記のような面状発熱体を別途設けた強度の大きな板状の
収納部材内に収納して使用するようになっていた。
【0004】一方、この種の面状発熱体としては、上記
の外に特開平6−76926号公報記載の面状発熱体が
公知である。この面状発熱体は絶縁性繊維と導電性繊維
とからなる布状体に樹脂材を含浸させ、導線性繊維に通
電することによって発熱させるようにした1又は2以上
の発熱層と、絶縁性繊維からなる布状体に樹脂を含浸さ
せた1又は2以上の絶縁層とを積層させて面状発熱体を
構成したものである。
【0005】この面状発熱体の構造を図5及び図6を参
照して説明する。図5は従来例に係る面状発熱体の斜視
図、図6は発熱層を示す部分拡大図である。これらの図
において、面状発熱体1は、平板状の4層の絶縁層2
1,22,23,24と、2層の発熱層31,32とを
積層して一体に形成されている。この例では、発熱層3
1,32を絶縁層21,22と23,24で挟んで一体
としている。発熱層31は、絶縁性繊維からなる絶縁性
糸状体31aと、導電性繊維を含む繊維を含む繊維から
なる導電性糸状体31bとを織って布状体とし、これに
樹脂31cを含浸させている。導電性糸状体31bは所
定の間隔をおいて略平行に配置され、絶縁性糸状体31
aがこれらの間に介在して導電性糸状体31bどうしが
電気的に絶縁されるようになっている。その際、この例
では、横糸としてすべて絶縁性糸状体31aを使用し、
縦糸として絶縁性糸状体31aと導電性糸状体31bと
を交互に使用するような構造としている。また、発熱層
32も発熱層31と同様に形成されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この種の面
状発熱体の用途の1つに一般住宅の床暖房がある。床暖
房は、一般に複数のパネル状の発熱体ユニットをフロー
リングや畳などの床材の下に敷設して暖房するようにな
っているもので、発熱体ユニットはパネル状に形成さ
れ、荷重が加わるため前述のように少なくとも発熱体を
強度の高い板状の部材で保護したものが使用されてい
る。そのため、ユニットの厚み方向の寸法がどうしても
大きくなっている。そこで、この種の発熱体ユニットを
床暖房のために施工する場合には、例えば根太の上に張
られたラワンベニア上に敷設したり、発熱体ユニットの
幅を根太の間隔に設定し、根太の間に落とし込むように
敷設するように設計されている。前者の場合には面状発
熱体ユニットを敷設した後に、敷設してない部分との床
のレベル合わせが必須であり、施工時間も必然的に長く
なっていた。
【0007】一方、電気式の床暖房では当該発熱体ユニ
ットの導電部に導電ケーブルを接続して通電する必要が
ある。そのため上記のような施工方法を採ると、根太を
切り欠いて導電ケーブルを配線したり、床を二重構造に
して配線することが一般に行われている。しかし、この
ように根太を切り欠くと、強度上の問題が派生するばか
りでなく、床鳴りの原因になるなど建築物に悪影響を及
ぼすことになる。また、二重床にすると、施工時間も長
くなり、当然ながらコストが高くなってしまうことにな
る。
【0008】また、発熱体ユニットを複数使用すること
から、各ユニットの接続を現場で行うことになり、この
点でも施工に手間がかかりコストを引き上げる要因にな
る。
【0009】なお、特開平6−76926号公報には、
面状発熱体を床暖房に使用することは開示されている
が、低コストで施工することについては何等触れられて
いない。
【0010】この発明は、このような従来技術の実情に
鑑みてなされたもので、その目的は、施工が簡単で低コ
ストで施工できる面状発熱体を提供することにある。ま
た、他の目的は、建築物に加工を施す必要がなく、建築
物の強度を保持した状態で施工することができる面状発
熱体を提供することにある。さらに他の目的は、漏電事
故の発生を回避することができる面状発熱体の施工方法
を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、第1の手段は、発熱層と絶縁層を積層し、発熱層に
通電して発熱させる面状発熱体において、前記発熱層の
発熱素子に通電するための導電体を備え、隣接する面状
発熱体の当該導電体を折り曲げ可能な接続ケーブルで接
続して電力を供給するようにしたことを特徴としてい
る。この場合、発熱層は絶縁性繊維と導電性繊維とから
なる布状体に樹脂材を含浸させてなり、絶縁層は絶縁性
繊維からなる布状体に樹脂を含浸させてなるものが使用
される。なお、発熱層としてはカーボン繊維やカーボン
粉末を樹脂性の絶縁性の基板もしくは繊維性の絶縁基板
上に形成したものや、カーボンなどの導電体を印刷した
ものなども使用される。また、絶縁層としては、絶縁性
のフィルムなども使用できる。その際、前記接続ケーブ
ルと前記導電体との接続部の厚さを2mm以下に設定す
ることが望ましい。また、前記接続部は長手方向の両端
部側に設けるとよい。さらに、発熱層に外部から電力供
給するための導電体の外部との接続端は互いに隣接した
位置に並設することが望ましい。
【0012】第2の手段は、発熱層と絶縁層とを有する
面状発熱体において、前記絶縁層を挟んで前記発熱層と
対向する面に接地層があらかじめ一体に形成されている
ことを特徴としている。発熱層としては例えば絶縁性繊
維と導電性繊維とからなる布状体に樹脂材を含浸させた
ものが使用され、絶縁層としては、例えば絶縁性繊維か
らなる布状体に樹脂を含浸させたものが使用される。そ
の他、第1の手段で記載したものも使用できる。
【0013】第3の手段は、発熱層と絶縁層とを有し、
前記絶縁層を挟んで前記発熱層と対向する面に接地層が
あらかじめ一体に形成された面状発熱体を敷設対象面に
敷設する際、釘を面状発熱体に打ち込んで固定しなが
ら、前記発熱層と接地層との間の通電の有無を確認し、
釘によって発熱層と接地層とが短絡することのないよう
にして固定することを特徴としている。この場合も発熱
層及び絶縁層は第1もしくは第2の手段と同様のものが
使用できる。
【0014】
【作用】第1の手段によれば、面状発熱体の各発熱層に
通電する導電体を折り曲げ可能な接続ケーブルで接続し
ているので、各面状発熱体をあらかじめ施工個所の広さ
に応じて接続し、当該接続ケーブル部分で折り畳んで施
工個所に運び、施工個所で広げてそのままの状態で敷設
することができる。
【0015】その際、接続ケーブルを含む接続部の厚さ
を2mm以下、望ましくは1mm以下に設定しておく
と、面状発熱体と厚さが実質的に変わらないので、接続
部の厚さを考慮することなく敷設することができる。ま
た、接続部が面状発熱体の長手方向の両側に設けられて
いると、折り畳んだときに面状発熱体本体のずれが少な
く、力が加わり難くなるので、運搬も楽になるととも
に、接続ケーブルの断線などのおそれも少なくなる。さ
らに、外部から電力を取り入れるための接続部を隣接し
た位置に並設すると、配線が1個所で済み、施工が簡便
になる。
【0016】第2の手段によれば、面状発熱体からの発
熱を均一にすることができるとともに、製造時に一体に
形成されるので、従来のように金属層を別途設ける必要
がなく、コストの低減を図ることができる。
【0017】第3の手段によれば、釘で敷設個所に直接
固定することができ、その際、発熱層と釘との干渉は、
発熱層と接地層間の通電を監視することによって確実に
実行できる。したがって、敷設に要する時間も最少限で
済む。
【0018】
【実施例】以下、図面を参照し、この発明の実施例につ
いて説明する。
【0019】図1はこの発明の実施例に係る面状発熱体
の構造を示す断面図、図2は実施例に係る面状発熱体シ
ート100を3枚敷設した状態を示す平面図である。図
1において、面状発熱体1は、従来例と同様に平板状の
4層の絶縁層21,22,23,24と、2層の発熱層
31,32とを積層して一体に形成され、さらに最下層
にアルミ箔を一体に成形した接地層41が設けられてい
る。この実施例でも、発熱層31,32を絶縁層21,
22と23,24で挟んで一体としている。発熱層31
は、絶縁性繊維、例えばグラスファイバからなる絶縁性
糸状体31aと、導電性繊維としてカーボンファイバを
含む繊維からなる導電性糸状体31bとを織って布状体
とし、これにエポキシ樹脂31cを含浸させている。こ
の実施例の場合、導電性糸状体31bは18mmピッチ
で織り込まれている。その他、特に説明しない各部は従
来例と同様に構成されているので、同一とみなせる各部
には同一の参照符号を付し、重複する説明は省略する。
【0020】このように構成された面状発熱体1は図2
に示すように、例えば長さ1816mm、幅908mm
を1つのユニットとする面状発熱体シート100として
形成される。面状発熱体シート100は、この例では符
号100a,100b,100cで示すように3枚並べ
て1つの床暖房用発熱シート200を構成している。面
状発熱体シート100には外周部の両端の短手方向に沿
ってフラットケーブル101a,101bが前記絶縁層
21,22と23,24にそれぞれ挟み込まれた状態で
配設され、これと直角に導電線102a,102bが同
様にして配設されている。図において左端に位置する導
電線102aは上方のフラットケーブル101aに接続
され、右端に位置する導電線102bは下方のフラット
ケーブル101bに接続されている。そして、各導電線
102a,102bと各導電性糸状体31bとがそれぞ
れ接続されている。なお、詳細には説明しないが、1つ
の面状発熱体シート100は3つのブロックに分けられ
てそれぞれ発熱回路が形成されている。
【0021】図2において左端に位置する面状発熱体シ
ート100aには、前記短手方向に設けられたフラット
ケーブル101a,101bに加えて左端の長手方向に
電力供給用のフラットケーブル101c及び101dが
設けられ、その端部(接続端)103a,103bが左
下の隅部に位置している。電力は商用電源からこの接続
端103a,103bを介して導入される。そのため、
図3のA−A線断面図である図4に示すように、面状発
熱体シート100aの下面にコネクタ110が接続され
る。コネクタ110は、捨貼120の一部にコネクタ取
り出し用の孔121を開けて上面がフラットになるよう
に設定されるが、この孔121はコネクタ110が嵌入
可能な最少限の孔寸法でよく、この実施例では60mm
×70mmに設定されている。なお、図4において、符
号130はスイッチボックスを、また、131はスイッ
チボックス130から引き出され、商用電源に接続され
る電源コードを示す。
【0022】また、各面状発熱体シート100a,10
0b,100cの隣接するフラットケーブル101a,
101bの端部は接続ケーブル140a,140bによ
って接続され、前記電力供給用の接続部110a,11
0bから電力の供給を受けるようになっている。接続ケ
ーブル140a,140bは厚さが1mm以下の可橈性
を有するもので、例えば銅線を織ってシート状にしたも
のなどが使用される。このようにすることによって、任
意の数の面状発熱体シート100を並列に並べて接続す
ることができる。なお、この実施例では接続ケーブル1
40a,140bは厚さが1mm以下のものを使用して
いるが、床材の種類によっては2mm程度まで許容する
ことができる。
【0023】このように構成された面状発熱体シート1
00を、床暖房用発熱シート200として使用する場合
には、図2に示すように電力供給用の接続端130a,
130bを有する面状発熱体シート100aに対して右
隣に位置する面状発熱体シート100bと同様の形状の
面状発熱体シートを並べ、あらかじめ工場で短手方向の
フラットケーブル101a,101bどうしを接続ケー
ブル140a,140bでそれぞれ接続して、所望の広
さの床暖房用発熱シート200を得る。そして、施工個
所に運搬する際には、接続ケーブル140a,140b
部分で折り畳んで梱包する。その際、実施例に係る面状
発熱体シート100では厚さが0.5mm程度なので、
複数枚折り畳んでも、嵩が増すことはなく、軽量で運搬
も容易である。ちなみに10畳の部屋に当該面状発熱体
シートを床暖房用に敷くには、前述の実施例のサイズの
もので6枚必要であり、3枚ずつ折り畳んで運搬し、施
工される。
【0024】施工時には、折り畳んで運ばれてきたもの
を、根太の上に貼られた捨貼120の上に置いて広げ
る。そして、あらかじめ開孔されていた前記コネクタ1
10部分の逃げ用の孔(コネクタの取り出し用の孔)1
21にコネクタ110部分を挿入し、面状発熱体シート
100を位置決めし、その上に例えば床材としてフロー
リング150を置いて位置決めしたあと、導電性糸状体
31bを避けて釘を捨貼120まで打ち込む。これによ
って面状発熱体シート100はフローリング150とと
もに捨貼120に固定される。その際、前記接続端10
3a,103bと接地層41との間に電位をかけてお
き、通電の有無を監視する。これによって、釘が導電性
糸状体31bに触れたり、貫通した時には、導電性糸状
体31bと接地層41との間で短絡するので、釘を誤っ
た個所に打ったことが明瞭に把握される。したがって、
釘を打ちながら短絡の有無を確認し、もし、短絡があれ
ば釘の打ち込み位置を変えることによって漏電事故の発
生を回避することができ、安全性の確保を図ることがで
きる。
【0025】なお、この実施例では、フローリング15
0を介して間接的に釘を打っているが、絨毯や合成樹脂
性のタイルなどを敷き込むときには、直接、釘で面状発
熱体シートを固定する場合もある。
【0026】このようにこの実施例によれば、面状発熱
体シート100の厚さは0.5mm程度であり、接続ケ
ーブル140a,140bの厚さも1mm以下に抑えて
いるので、面状発熱体シート100の上に直接、床板や
カーペットを施工すること可能となる。そして、その
際、床レベルを変更する必要もないので、施工が簡単で
あるとともに、リフォームにも特に困難なく対応するこ
とができす。また、この実施例では、面状発熱体シート
100をあらかじめ接続ケーブル140a,140bに
よって接続しているが、施工現場で接続することも容易
であり、種々の施工条件に対応することができる。
【0027】また、アルミ箔からなる接地層41を面状
発熱体シート100の製造時に一体に成形しているの
で、施工時の漏電のチェックのみならず、面状発熱体を
完全に密着することになり、温度の均一化を容易に図る
ことができ、別体の金属板を必要としないので、コスト
も低く抑えることが可能となる。なお、この実施例では
接地層41としてアルミ箔を使用しているが、銅箔など
の他の導線性金属や、熱伝達特性によっては導電性樹脂
を使用することもできる。
【0028】さらに、電力供給用の接続端103a,1
03bを隣接させた位置に設けたので、防水端子の加工
個所を削減することができる。すなわち、この面状発熱
体シート100をコンクリート上に敷設するときには、
コネクタ110部分はコンクリートに埋設される。この
ようにコンクリートに埋設する場合には、端子部を防水
処理する必要があるが、端子部(接続端103a,10
3b)が近接した位置にあるので、両者を1個所で防水
処理することが可能になり、作業性と信頼性を向上させ
ることができる。また、面状発熱体シート100までの
配線もまとめることができ、屋内配線の簡略化を図るこ
ともできる。
【0029】加えて、電力供給用の接続端103a,1
03bや接続ケーブル140a,140bの接続端の取
り出し加工をする場合、従来の方式の面状発熱体では、
成形加工後に接続端を電気ドリルなどで削り出す加工が
必要であった。しかし、この実施例に係る面状発熱体シ
ート100では、成形プレス前に端子取り出し部分にP
ETテープ等のエポキシに対して接着性の良くないもの
をあらかじめ貼っておくことによって、端子加工に電気
ドリルなどを使用しなくとも、成形後にカッターナイフ
などで絶縁性繊維を切り取ることで、簡単に端子の取り
出しができるようになった。これにより、現場合わせも
容易となり、施工条件の変化に柔軟に対応することがで
きる。
【0030】なお、これまでの説明では、床暖房用面状
発熱体シートを前提に説明しているが、本発明に係る面
状発熱体は、床暖房の外に壁の暖房用、屋根や路床の融
雪用、お風呂の洗い場の暖房用、乾燥炉用、オフィス用
マットヒーター、苗床やトンネルハウスなどの農業用な
どにきわめて広範囲に適用することができる。また、発
熱層として絶縁性繊維と導電性繊維とからなる布状体に
樹脂材を含浸させ、当該導電性繊維に通電して発熱させ
るものが例示され、絶縁層として絶縁性繊維からなる布
状体に樹脂を含浸させてなるものが例示されているが、
発熱層としては、このほかにカーボン繊維を透き込んだ
ものやカーボン粉末を散在させたもの、あるいは、カー
ボン等の導電体を絶縁体層に印刷したものなどの公知の
シート状発熱体が使用される。
【0031】
【発明の効果】これまでの説明であきらかなように、上
記のように構成されたこの発明によれば、以下のような
効果がある。
【0032】複数の面状発熱体の各発熱層と導通する導
電体を折り曲げ可能な接続ケーブルで接続して電力を供
給するようにした請求項1記載の発明によれば、各面状
発熱体を接続ケーブル部分で自在に折り曲げることがで
きるので、工場出荷時に折り畳んで梱包しておき、現場
でそのまま広げて固定すればよく、低コストで簡単に施
工することができる。
【0033】接続ケーブルと面状発熱体の各発熱層との
接続部の厚さが2mm以下に設定された請求項2記載の
発明によれば、面状発熱体シートの厚さが薄いので、床
レベルの調整を行うことなく、面状発熱体シートの上に
直接床材を施工することができ、施工が簡単でコストも
低く抑えることができる。
【0034】接続部が長手方向の両端部側に設けられた
請求項3記載の発明によれば、両端部側で連結されてい
るので、折り畳んだときに位置ずれが少なく、力が加わ
り難くなるので、運搬も楽になるとともに、接続ケーブ
ルの断線などのおそれも少なくなる。また、接続部を逃
がす凹部を取付け側に設けるだけで、他の建築構造物を
加工する必要がないので、建築物の強度に影響を与える
ことはなく、面状発熱体シートの施工が可能となる。
【0035】発熱層に電力を供給するための前記接続部
の外部接続端を隣接した位置に並設した請求項4記載の
発明によれば、配線が1個所で済み、防水加工個所も最
少限に抑えることができるので、施工が簡単になり、コ
ストも低く抑えることができる。
【0036】絶縁層を挟んで発熱層と対向する面に接地
層をあらかじめ一体に形成した請求項5記載の発明によ
れば、面状発熱体からの発熱を均一にすることができる
とともに、製造時に一体に形成されるので、従来のよう
に金属層を別途設ける必要がなく、コストの低減を図る
ことができる。
【0037】発熱層が絶縁性繊維と導電性繊維とからな
る布状体に樹脂材を含浸させてなり、絶縁層が絶縁性繊
維からなる布状体に樹脂を含浸させてなることを特徴と
する請求項6記載の発明によれば、薄くて耐荷重性のよ
い面状発熱体シートを提供できる。
【0038】絶縁層を挟んで発熱層と対向する面に接地
層があらかじめ一体に形成された面状発熱体を敷設対象
面に敷設する際、釘を直接的または間接的に面状発熱体
に打ち込んで固定しながら、前記発熱層と接地層との間
の通電の有無を確認し、釘が発熱層を貫通することのな
いようにして固定する請求項7または8記載の発明によ
れば、釘で固定することができるとともに、面状発熱体
シートの固定時における発熱層と釘との短絡を、発熱層
と接地層間の通電を監視することによって確実に検知す
ることができる。これにより、敷設に要する時間を最少
限に抑えることができるとともに、漏電事故の発生を未
然に防ぐことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例に係る面状発熱体の断面構造
を示す要部斜視図である。
【図2】実施例に係る面状発熱体を長方形のユニットに
形成した面状発熱体シートを並設した状態を示す要部平
面図である。
【図3】実施例に係る面状発熱体シートの接続端を示す
要部拡大平面図である。
【図4】図3におけるA−A線断面図である。
【図5】従来例に係る面状発熱体の断面構造を示す要部
斜視図である。
【図6】図5の面状発熱体の発熱層を示す要部平面図で
ある。
【符号の説明】
1 面状発熱体 21,22,23,24 絶縁層 31,32 発熱層 31a 絶縁性糸状体 31b 導電性糸状体 31c エポキシ樹脂 41 接地層 100,100a,100b,100c 面状発熱体シ
ート 101a,101b,101c,101d フラットケ
ーブル 102a,102b 導電線 103a,103b 接続端 110 コネクタ 121 コネクタの取り出し用の孔 120 捨貼 130 スイッチボックス 131 電源コード 140a,140b 接続ケーブル 150 フローリング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小川 秀博 東京都足立区花畑八丁目8番1号 株式会 社丸吉エンジニアリング内 (72)発明者 青木 文範 神奈川県横浜市南区三春台15番地 有限会 社青木商店内 (72)発明者 綱川 昭久 東京都新宿区西新宿1丁目25番1号 新宿 センタービル34階 オリテック株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発熱層と絶縁層を積層し、発熱層に通電
    して発熱させる面状発熱体において、 前記発熱層の発熱素子に通電するための導電体を備え、
    隣接する面状発熱体の当該導電体を折り曲げ可能な接続
    ケーブルで接続して電力を供給するようにしたことを特
    徴とする面状発熱体。
  2. 【請求項2】 前記接続ケーブルと前記導電体との接続
    部の厚さが2mm以下に設定されていることを特徴とす
    る請求項1記載の面状発熱体。
  3. 【請求項3】 前記接続部が長手方向の両端部側に設け
    られていることを特徴とする請求項1または2に記載の
    面状発熱体。
  4. 【請求項4】 発熱層に電力を供給するための前記導電
    体の外部接続端が互いに隣接した位置に並設されている
    ことを特徴とする請求項1または2記載の面状発熱体。
  5. 【請求項5】 発熱層と絶縁層を積層し、発熱層に通電
    して発熱させる面状発熱体において、 前記絶縁層を挟んで前記発熱層と対向する面に接地層が
    あらかじめ一体に形成されていることを特徴とする面状
    発熱体。
  6. 【請求項6】 発熱層が絶縁性繊維と導電性繊維とから
    なる布状体に樹脂材を含浸させてなり、絶縁層が絶縁性
    繊維からなる布状体に樹脂を含浸させてなることを特徴
    とする請求項1ないし5のいずれか1に記載の面状発熱
    体。
  7. 【請求項7】 発熱層と絶縁層とが積層され、前記絶縁
    層を挟んで前記発熱層と対向する面に接地層があらかじ
    め一体に形成された面状発熱体を敷設対象面に敷設する
    際、釘を直接的または間接的に面状発熱体に打ち込んで
    固定しながら、前記発熱層と接地層との間の通電の有無
    を確認し、釘によって発熱層と接地層とが短絡すること
    のないようにして固定することを特徴とする面状発熱体
    を使用した暖房設備の施工方法。
  8. 【請求項8】 前記発熱層が絶縁性繊維と導電性繊維と
    からなる布状体に樹脂材を含浸させてなり、前記絶縁層
    が絶縁性繊維からなる布状体に樹脂を含浸させてなるこ
    とを特徴とする請求項7記載の暖房設備の施工方法。
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