JP2007285581A - 床暖房の施工方法 - Google Patents

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Takeshi Kono
岳史 河野
Akiyoshi Kojima
章義 小島
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Abstract

【課題】床仕上げ材の敷設作業で発生する断熱ボードの絶縁不良をより確実に検知する。
【解決手段】床暖房システム10の施工は、以下のように行う。まず、面状発熱体と接地層とが積層された構成を有する電熱ボード20が複数並べられたヒーターユニット11を床下地1上に固定する。次いで、ヒーターユニット11から引き出された電源線およびアース線に、導通チェッカーを接続する。次いで、導通チェッカーが接続された状態で、ヒーターユニット11の上に、床仕上げ材12を固定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、電気式床暖房の施工方法に関する。
床暖房システムは、一般に、発熱体を有する複数の電熱ボードを床下地の上に敷設し、さらにその上に床材(床仕上げ材)を敷設して構成される。電熱ボードは、部屋の面積に応じて適宜枚数が施工現場にて電気的に接続される。さらに、部屋の壁面にはコントローラが固定され、電熱ボードへの電力の供給は、建物の分電盤からコントローラを介して行われる。
電熱ボードとしては、例えば、枠材上に固定された面状発熱体と、面状発熱体を覆って設けられたアルミシートからなる接地層と、を有するものが知られている。面状発熱体としては、例えば、特許文献1に開示されているような、非導電性繊維および導電性繊維の交点を接合してなる発熱層である網目構造体に繊維強化シートを積層したものが挙げられる。
このような電熱ボードを用いた床暖房システムでは、電熱ボードは釘やビス等によって床下地上に固定され、さらにその上に、釘によって床仕上げ材を固定する。電熱ボードは、発熱層と接地層とが互いに積層されているので、電熱ボードを床下地上に固定する際、誤って導電性繊維の部分で釘やビス等による固定がなされると、発熱層と接地層とがショートしてしまう。そこで、特許文献2には、シート状の面状発熱体についてではあるが、面状発熱体を敷設する際に、釘を直接的または間接的に面状発熱体に打ち込んで固定しながら、発熱層と接地層との間の通電の有無を確認することが開示されている。これによれば、電熱ボードの敷設時の作業不良をその場で検知することができる。
また、床暖房システムの実際の施工においては、電熱ボードの敷設と床仕上げ材の敷設とは、別々の業者が担当する。具体的には、電熱ボードの敷設は床暖房の施工業者が行い、床仕上げ材の敷設はフロア施工業者が行うことが多い。この場合、電熱ボードの敷設が完了してから床仕上げ材の敷設に取り掛かるまで約2週間〜1ヶ月程度の養生期間が発生する。そして、その養生期間中に、他の様々な施工業者が現場に立ち入り、天井や壁のクロス貼り作業等を行うことがある。
特開平8−207191号公報 特許第3585266号公報
しかしながら、実際の床暖房システムの施工においては、電熱ボードの敷設時よりも、電熱ボードの敷設後に、発熱層と接地層との間、あるいは電源線や電極等と接地層との間でショートが発生する危険性が高い。
電熱ボードの敷設完了時から床仕上げ材の敷設時までの養生期間や電熱ボードの敷設時には、電熱ボードを直接目視しながら釘やビス等による床下地への固定を行えるが、電熱ボード上への床仕上げ材の敷設時には、釘を打ち込む位置が床仕上げ材によって隠れてしまうためである。また、養生期間中は、他の施工業者が現場に立ち入って作業する際、何も保護されていない電熱ボードの上に作業者が謝って工具や建材等を落としたり、脚立を用いて作業したりすると、落下による衝撃力や局所的な荷重が面状発熱体に加わり、これによって上記のショートが発生してしまうこともある。
したがって、特許文献2に記載の方法では、電熱ボードの敷設から床仕上げ材の敷設までの養生期間や、床仕上げ材の敷設時に発生する発熱層と接地層との間でのショートを検知することはできない。
「JISC3651−1987−」(昭和62年7月1日改正)によれば、ヒーティング施設の施工方法として、「発熱線等の施工中、随時に導通試験および絶縁抵抗測定を行う。」と規定されている。ここで、絶縁抵抗試験とは、発熱抵抗体と設置した金属層との間の絶縁抵抗を測定することである。これによれば、面状発熱体の敷設後、敷設した面状発熱体に対して電気検査を行うので、面状発熱体の敷設時に発生した電気的な不具合は、この電気検査で発見できる。
なお、特許文献2には、床下地上への面状発熱体の固定を、面状発熱体上に床仕上げ材を設置した状態で行うこと、すなわち、面状発熱体および床仕上げ材を同時に床下地上に固定することも記載されている。しかし、このようなことは、床下地と床仕上げ材との間に配置されるのがシート状の面状発熱体であるから可能なのである。面状発熱体を枠材に固定した電熱ボードを用いる場合は、ともに10mm程度の厚みを有する電熱ボードおよび床仕上げ材を位置決めしながら同時に床下地上に固定するのは、施工不良や床鳴りの問題等が生じる可能性があり困難である。
そこで本発明の目的は、面状発熱体の形態によらず、電熱ボードの敷設後の養生期間およびその後の床仕上げ材の敷設作業で発生する電熱ボードの絶縁不良をより確実かつ瞬時に検知することができる、床暖房の施工方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため本発明の床暖房の施工方法では、発熱体と接地層とが積層され、発熱体から電源線が引き出されているとともに、接地層からアース線が引き出されている電熱ボードを用いる。そして、本発明の床暖房の施工方法は、床下地上に電熱ボードを固定する工程と、電源線およびアース線に導通チェッカーを接続する工程と、導通チェッカーが接続された状態で、電熱ボードの上に、床仕上げ材を固定する工程と、を有する。
本発明の床暖房の施工方法では、電熱ボードに導通チェッカーを接続した状態で、電熱ボードの上に、床仕上げ材を固定する。そのことにより、養生期間中の電熱ボード上への工具や各種建材を落下させたり、床仕上げ材の固定作業中に誤って電熱ボードの面状発熱体と接地層をショート、あるいは電源線や電極等と接地層とをショートさせたりして、絶縁不良を発生させた場合であっても、瞬時にそのことが確実に検知される。
本発明の床暖房の施工方法において、床仕上げ材を固定する工程は、金属製の部材を、床仕上げ材を通して電熱ボードに進入させることを含んでいることが、本発明の効果をより発揮させるうえで望ましい。また、導通チェッカーの接続を、床下地上へ電熱ボードを固定した直後に行うことが望ましい。これによって、電熱ボードへの床仕上げ材の固定作業中だけでなく、電熱ボードを固定した後、床仕上げ材を固定するまでの間に生じる電熱ボードの絶縁不良が確実に検知される。
以上述べたように本発明によれば、養生期間および床仕上げ材の固定作業中に電熱ボードの導通チェックを行えるので、床暖房の施工工程中に生じ得る電熱ボードの絶縁不良を確実かつ瞬時に検知することができる。
次に、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態による床暖房システムの概略斜視図であり、構成を分かりやすくするために一部を破断して示している。
図1に示すように、本実施形態の床暖房システム10は、床下地1上に敷設されたヒーターユニット11と、ヒーターユニット11への通電を制御するコントローラ30とを有する。本実施形態では、2つのヒーターユニット11を有し、各ヒーターユニット11を独立して通電制御可能となっている。
床下地1は、ヒーターユニット11が載置される部分であり、例えば、合板、パーチクルボード、コンクリートスラブなどが挙げられる。また、室内のリフォームの一環として床暖房システム10を設置する場合は、既存の床材自身を床下地1として利用し、既存の床材上に直接、ヒーターユニット11を載置することもできる。
ヒーターユニット11は、互いに隣接して並べられた複数の電熱ボード20を有する。各電熱ボード20はそれぞれ電力の供給により発熱する発熱抵抗体(不図示)を有し、各電熱ボード20の発熱抵抗体が電気的に並列接続されるように、複数の電熱ボード20が1列に並べられた状態で予め結線されている。ヒーターユニット11を構成する複数の電熱ボード20のうちの1つには、温度センサー(不図示)が内蔵されている。また、各ヒーターユニット11において、1つの電熱ボード20からは、ヒーターユニット11とコントローラ30とを電気的に接続するための口出し線14が引き出されている。温度センサーが内蔵された電熱ボード20と口出し線14が引き出された電熱ボード20とは、同じであってもよいし異なっていてもよい。
口出し線14は、発熱抵抗体に電力を供給するための電源線、アース線、および温度センサーへの信号の入出力のためのセンサー線を含む。これらの各線は、個別に引き出されていてもよいし、まとめて1本のケーブルとして引き出されていてもよい。
コントローラ30は、壁2に設置されている。コントローラ30には、分電盤からの一次電源線15が接続されるとともに、口出し線14が接続されている。なお、図1ではコントローラ30は、壁2に開口部を設け、その開口部に背面部を埋め込んだ状態で設置した状態を示しているが、壁2にコントローラ30用の大きな開口部を設けることができないような場合は、壁2の表面にコントローラ30を取り付けてもよい。また、口出し線14および一次電源線15は壁2の裏側を通しているが、コントローラ30を壁2の表面に取り付けることもできる。
コントローラ30の前面には、ヒーターユニット11の電源のオン/オフ用のスイッチ、温度設定用のスイッチ、タイマー設定用のスイッチ等の各種スイッチを有する操作部や、室温、この床暖房システム10の運転モード等を表示する表示部などが、必要に応じて設けられている。また、コントローラ30には、設定温度やヒーターユニット11に設けられた温度センサーの検出結果などに応じてヒーターユニット11への通電を制御する制御回路(不図示)が内蔵されている。以上により、分電盤を介してコントローラ30に電力が供給され、コントローラ30からヒーターユニット11への電力の供給、およびコントローラ30によるヒーターユニット11への電力供給の制御が可能となる。
電熱ボード20について、図2Aおよび図2Bを参照して説明する。
電熱ボード20は、その外周部を取り囲むように構成された枠材22と、枠材22の内側の領域に配された断熱材21と、枠材22および断熱材21の上面を覆って設けられた面状発熱体23とを有する。さらに、面状発熱体23の上面は均熱材24で覆われ、電熱ボード20の下面の一部または全面は補強シート25で覆われている。
枠材22としては、木材等からなる補強材22bと防振防音材22aとを積層したものを好ましく用いることができるが、軽量でかつ電熱ボード20に必要な機械的強度を確保できるものであれば、その構造は任意であり、例えば、補強材22bのみで構成してもよいし、補強材22bと防振防音材22aとの積層順を入れ替えてもよい。
また、枠材22には、電熱ボード20を床下地1(図1参照)上に固定するための領域を確保するという働きもある。床下地1への電熱ボード20の固定は、例えば、釘打ち、ビス止め、粘着テープによる接着、接着剤による接着、および嵌め込みなどによって行うことができる。電熱ボード20を固定する際には、枠材22が設けられた領域を利用する。
補強材22bには、軽量で強度のある材料、例えば、木材、合板、軽量プラスチックなどを用いることができる。補強材22bを設けることで、電熱ボード20全体として高い強度が得られる。また、補強材22bは電熱ボード20の外周部に枠状に配されており、これにより、電熱ボード20全体の重量が軽減され、自重による反り等の変形を抑制し、かつ電熱ボード20の設置作業性が向上する。
防振防音材22aは、振動減衰が得られかつ上部からの荷重に耐え得る反発力をもつ材料からなり、補強材22bとともに枠材22を構成する。防振防音材22aとしては、クロロプレン等をベースとしたゴム系シート材、改質アスファルト系シート材、圧縮ウレタン発泡材、ポリエチレン発泡材等、あるいはこれらの材料に振動減衰を向上させるためのフィラーや添加物を含んだものを用いることができる。
面状発熱体23には、特に限定されないが、耐久性および遠赤外線放射効率の見地から、炭素繊維を発熱抵抗体とするものを好ましく用いることができるが、ニクロム線発熱体等を用いることもできる。また、電熱ボード20の厚さを抑制するために、面状発熱体23の厚さは、好ましくは2mm以下、より好ましくは0.8mm以下とする。ちなみに、電熱ボード20全体の厚さは、9〜11mm程度とされる。
このような面状発熱体23としては、例えば、前述した特許文献1に開示されたような、非導電性繊維および導電性繊維の交点を接合してなる網目構造体の両端で導電性繊維と電極とを接続した後、樹脂に包埋あるいは繊維強化プリプレグシートを積層して形成した繊維強化樹脂成形体が挙げられる。この際、電熱ボード20を床下地1に固定するための領域として枠材22を利用できるようにするため、電極は、枠材22の内側に相当する領域に配置され、枠材22の外側には電気回路は構成されないようにする。
断熱材21は、面状発熱体23から発生した熱が裏面に伝わるのを抑え、上面の床仕上げ材12(図1参照)に向かって有効に伝えるために用いる。断熱材21としては、軽量で断熱効果があり、電熱ボード20の通常使用温度に対する耐熱性を有するものが好ましく用いられる。その例として、発泡ポリウレタン、発泡ポリエチレン、発泡ポリプロピレンなどの発泡樹脂、硬質木質繊維板あるいは軽量木質繊維板などの木質繊維成形体、ポリエステル繊維あるいはポリエーテルケトン繊維などの合成繊維などからなるフェルトマットなどが挙げられる。
均熱材24は、面状発熱体23から発生した熱を面内方向に均一に分散して床仕上げ材12に伝えるものである。具体的には、アルミニウム、銅および鉄といった金属の箔あるいは板などを用いることができる。また、均熱材24は電熱ボード20の接地層を兼ねており、均熱材24にはアース線が接続されている。
補強シート25は、断熱材21および枠材22の下面の一部または全面に固定されることにより、電熱ボード20の強度を向上させるとともに、電熱ボード20の内部の電気回路を保護する。補強シート25としては、新日石プラスト(株)製の「日石ワリフ」(登録商標)、あるいはこの「日石ワリフ」と紙のラミネート品、プラスチック系やアスファルト系の各種防水シート、ベークライト等のプラスチック成形板、ブリキやアルミニウムあるいはステンレス等の金属板、紙、およびガラス繊維シート等を用いることができる。
電熱ボード20の1辺の外郭近くにおいて、電熱ボード20の内部には、配線経路20aが、各電熱ボード20が隣接する方向に沿って電熱ボード20を貫通して形成されている。電熱ボード20同士を並列接続する、電源線およびアース線を含む配線26は、この配線経路20aを通して引き回されている。配線経路20aには、電熱ボード20を敷設した際に配線26の余長部分を収納する余長収納部20bが設けられている。
次に、本実施形態の床暖房システム10の施工手順の一例について、リフォーム時の施工の場合を例に挙げて説明する。
まず、床下地1の上に、ヒーターユニット11を設置する。この場合、床下地1は既存の床である。ヒーターユニット11の設置は、以下の手順で行うことができる。
ヒーターユニット11は、複数の電熱ボード20が1列に並べられた状態で配線26によって予め結線されており、図3(a)に示すように、各電熱ボード20の連結部でジグザグに折り畳んだ状態で室内へ搬入される。
ここで、電熱ボード20同士の連結が配線26のみで行われていたのでは、ヒーターユニット11の設置の際に配線26に過大な負荷が加わり配線26が損傷するおそれがあり、また取り扱い上も不便なので、配線26とは別に機械的な連結手段で電熱ボード20同士が連結されていることが好ましい。連結手段は特に限定されないが、例えば、図2Aに示すように、電熱ボード20の両側縁部に孔22cを設け、隣り合う電熱ボード20の孔22c間に連結帯27を通して結ぶことにより、隣り合う電熱ボード20を連結帯27で機械的に連結する方法が好適である。この方法によれば、連結帯27の長さを調整することにより、電熱ボード20間の間隔を調整でき、各種厚さの電熱ボード20の折り畳みに対応することができる。
折り畳まれた状態でのヒーターユニット11の搬入後、図3(b)に示すように、ヒーターユニット11を引き伸ばして展開する。次いで、図3(c)に示すように、ヒーターユニット11を完全に展開して床下地1(図1参照)上に敷き込む。次いで、電熱ボード20同士を機械的に連結している連結帯27(図2A参照)を引き上げて各電熱ボード20の間隔を詰め、その後、連結帯27を切断、除去することによって、図3(d)に示すように、各電熱ボード20を密接させ、ヒーターユニット11の設置を完了する。
ヒーターユニット11の設置工程において、ヒーターユニット11を展開した直後の段階では、各電熱ボード20間には隙間がある。配線26は、この隙間を許容するだけの余長分を有する長さとされている。そして、各電熱ボード20間の隙間を詰めることによって、配線26の余長分は配線経路20aの余長収納部20b内に収納される。
ヒーターユニット11を床下地1上に展開した後、ヒーターユニット11の周囲に副材3a,3bを設置する。その後、ヒーターユニット11および副材3a,3bを、床下地1上に固定する。これらの固定には、釘、ビス、接着剤、嵌め込み等を利用できる。特にヒーターユニット11の固定を釘やビスで行う場合は、電熱ボード20の面状発熱体23を損傷させないようにするため、枠材22の部分で釘打ちあるいはビス止めを行う。
ヒーターユニット11の固定後、JISC3651に準拠して、敷設したヒーターユニット11の導通試験および絶縁抵抗測定といった電気検査を行う。ここで、作業者が誤って面状発熱体23の電気回路を構成する部分で釘打ちあるいはビス止めを行うなどして絶縁抵抗不良が発見された場合は、ヒーターユニット11を交換する。
ヒーターユニット11への電気検査の後、図4に示すように、ヒーターユニット11から引き出されている口出し線14の電源線14aおよびアース線14bに、導通チェッカー41を接続する。導通チェッカー41は、測定対象となる2つの端子間のショートを検知するのに用いられるものであり、端子間がショートしている場合は、ブザーやランプの点滅等で警報を発する。
ヒーターユニット11に導通チェッカー41を接続した後、養生期間を経て、ヒーターユニット11および副材3a,3bの上に、床仕上げ材12を固定する。
床仕上げ材12は通常、複数の部材を床面の面積および形状に応じて組み合わせて構成される。一般的には、図5に示すように、短冊状に加工された木製の床板小片13を組み合わせて構成される。
床板小片13は、一般に図6Aおよび図6Bに示すように、側面に凸部13aおよび凹部13bを有する。凸部13aは、床板小片13の長辺およびそれに隣接する短辺に、それら長辺および短辺に沿って形成されている。凹部13bは、床板小片13の残りの長辺および短辺に、それらに沿って形成されている。各床板小片13は、隣接する床板小片13間で互いの凸部13aと凹部13bとを嵌合させながら1つずつ、ヒーターユニット11に固定される。
床板小片13の固定には、図5に示すように、好ましくは釘18を用いることができる。釘18は、面状発熱体23(図2B参照)の電気回路を損傷させないように、電熱ボード20の枠材22の部分に打ち込まれる。また、釘18が床板小片13の表面に露出すると意匠上の観点および安全性の面から好ましくないので、釘18は床板小片13の側面から斜めに打ち込む。より具体的には、床板小片13には凸部13aが形成されているので、図7に示すように、この凸部13aの根元に釘18を打ち込む。これによって、釘を容易に斜めに打ち込むことができる。
上述のように、電熱ボード20の枠材22の部分に釘18を打ち込むことによって、ヒーターユニット11(電熱ボード20)上へ各床板小片13を固定していくが、釘18は斜めに打ち込まれるので、釘18の先端部が枠材22から外れることもある。また、作業者が誤って枠材22以外の部分で釘18を打ち込んでしまうこともある。釘18が枠材22以外の部分に打ち込まれると、電熱ボード20の面状発熱体23、電源線または電極と均熱材24とが釘18によってショートしてしまうことがある。
ヒーターユニット11には導通チェッカー41が接続されているので、電熱ボード20がショートすると、導通チェッカー41から警報が発せられる。このように、ヒーターユニット11(電熱ボード20)に導通チェッカー41を接続した状態で、ヒーターユニット11上に床仕上げ材12を固定することにより、床仕上げ材12の固定作業時に誤ってヒーターユニット11の絶縁不良を生じさせた場合であっても、そのことを確実に検知することができる。床仕上げ材12の固定作業は、電熱ボード20を損傷させるおそれのある最後の工程であるので、この段階で絶縁不良を検知できることによって、床暖房システム10の施工工程で生じうる、電熱ボード20の絶縁不良を確実かつ瞬時に検知することができる。
床仕上げ材12の敷設が終了したら、ヒーターユニット11に接続されている導通チェッカー41をヒーターユニット11から取り外し、JISC3651に準拠した電気検査を再び実施する。その後、図1に示すように、口出し線14および一次電源線15をコントローラ30に接続する。最後に、コントローラ30を壁2に固定し、床暖房システム10の施工が完了する。なお、口出し線14および一次電源線15のコントローラ30への接続と、コントローラ30の固定は、順番を入れ替えてもよい。
上述したように、導通チェッカー41によるヒーターユニット11の絶縁チェックは、床下地1上にヒーターユニット11を固定した後、ヒーターユニット11上に床仕上げ材12を固定する段階で行う。したがって、基本的には、床仕上げ材12を設置する直前に導通チェッカー41を接続すればよいが、ヒーターユニット11を設置し、電気検査を行ったすぐ後に、導通チェッカー41を接続することが望ましい。
ヒーターユニット11の設置が完了した直後に導通チェッカー41を接続しておけば、床仕上げ材12の設置作業で発生した絶縁不良に限らず、ヒーターユニット11を設置した後、床仕上げ材12の設置が完了するまでの間に生じた絶縁不良を検知することができる。
ここで、ヒーターユニット11の設置が完了した「直後」とは、ヒーターユニット11の設置が完了した後、設置したヒーターユニット11上で、床仕上げ材12の敷設を含む、ヒーターユニット11が設置された室内での他の一切の作業を始める前という意味であり、具体的な時間または期間を示してどれくらい後、ということを意味するのではない。
また、導通チェッカー41を用いることにより、作業ミスに起因する絶縁不良を瞬時に検知することができる。絶縁不良を瞬時に検知できるということは、複数の作業者および複数の施工業者が立ち入ることができる現場での作業における作業ミスの所在を明確にすることができるという効果もあり、さらには、作業ミスをいち早く検知することで無駄な施工コストを抑制できるという効果もある。
上述した実施形態では、床仕上げ材12の固定に釘18を用いる場合を例に挙げて説明した。しかし、床仕上げ材12の固定には、釘18の他にも、床仕上げ材12を通して電熱ボード20へ進入することによって電熱ボード20上に床仕上げ材12を固定することのできる金属製の部材であれば、ビスなどを用いることもできる。また、電熱ボード20としては、面上発熱体23を枠材22上に支持した構成のものを示したが、電熱ボード20としては、面状発熱体とアース層(本実施形態では均熱材24)とが互いに絶縁された状態で積層された構成を有していれば、枠材22を有していないものであっても本発明に適用可能である。
また、床仕上げ材12の固定に接着剤を用いる場合も、養生期間、および床仕上げ材12の固定作業時の、工具や建材等が電熱ボード20上に落下することによって発生し得る、電熱ボード20の絶縁不良を検知することができる。
なお、導通チェッカー41の接続は、床下地1の上に電熱ボード20を固定する前に行ってもよい。
本発明の一実施形態による床暖房システムの概略斜視図である。 図1に示す電熱ボードをその主面に平行な面で切断した断面図である。 図1に示す電熱ボードをその厚さ方向に切断した断面図である。 図1に示すヒーターユニットの施工手順の一例を説明する図である。 図1に示す床暖房システムの施工途中での、ヒーターユニットと導通チェッカーとの接続を説明する図である。 ヒーターユニット上へ床仕上げ材を固定している途中の状態を示す平面図である。 図5に示す床板小片の平面図である。 図6Aの6B−6B線断面図である。 図5の7−7線断面図である。
符号の説明
1 床下地
10 床暖房システム
11 ヒーターユニット
12 床仕上げ材
14 口出し線
14a 電源線
14b アース線
18 釘
20 電熱ボード
22 枠材
23 面状発熱体
24 均熱材
30 コントローラユニット
41 導通チェッカー

Claims (4)

  1. 発熱体と接地層とが積層され、前記発熱体から電源線が引き出されているとともに、前記接地層からアース線が引き出されている電熱ボードを用意する工程と、
    床下地上に前記電熱ボードを固定する工程と、
    前記電源線および前記アース線に導通チェッカーを接続する工程と、
    前記導通チェッカーが接続された状態で、前記電熱ボードの上に、床仕上げ材を固定する工程と、
    を有する床暖房の施工方法。
  2. 前記床仕上げ材を固定する工程は、金属製の部材を、前記床仕上げ材を通して前記電熱ボードに進入させることを含む、請求項1に記載の床暖房の施工方法。
  3. 前記導通チェッカーの接続を、前記床下地上へ前記電熱ボードを固定した後に行う、請求項1または2に記載の床暖房の施工方法。
  4. 前記導通チェッカーの接続を、前記床下地上へ前記電熱ボードを固定する前に行う、請求項1または2に記載の床暖房の施工方法。
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