JPH087797A - 光学的表示装置とその製法 - Google Patents

光学的表示装置とその製法

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JPH087797A
JPH087797A JP14150394A JP14150394A JPH087797A JP H087797 A JPH087797 A JP H087797A JP 14150394 A JP14150394 A JP 14150394A JP 14150394 A JP14150394 A JP 14150394A JP H087797 A JPH087797 A JP H087797A
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JP14150394A
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Inventor
Sachiko Maekawa
幸子 前川
Tomoji Oishi
知司 大石
Takao Ishikawa
敬郎 石川
Ken Takahashi
高橋  研
Shoko Nishizawa
昌紘 西沢
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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  • Formation Of Various Coating Films On Cathode Ray Tubes And Lamps (AREA)
  • Vessels, Lead-In Wires, Accessory Apparatuses For Cathode-Ray Tubes (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】色純度のよい高コントラストな高性能光学的表
示装置の提供。 【構成】光学的表示装置の少なくとも表示面が、イソチ
オシアン酸フルオレセインとアミノ基を持つ物質との反
応物を含む透明な波長変換膜で被覆する。また、上記発
色団を無機骨格と直結させたアルコキシドを用い波長変
換膜を形成する。更にまた、上記波長変換膜に導電性微
粒子を含ませ帯電防止を図る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光学的表示装置に係
り、ブラウン管などのフェースプレートの外表面に波長
変換膜を設けた光学的表示装置とその製法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、光学的表示装置、例えば、テレビ
ジョン用のブラウン管の高性能化の一環として、波長変
換膜(光フィルタ)をフェースプレートの外表面に形成
した高画質指向のブラウン管が作製されている。
【0003】これは、上記光フィルタで特定波長の光を
選択的に吸収して反射を防止するとともに、色純度低下
の原因となる螢光体の発光スペクトルのサイドバンドを
吸収し、画像のコントラストと色純度の向上を図るもの
である。
【0004】通常こうした光フィルタとして、ゾルゲル
法を用いて作製される有機色素/ガラスゲル複合膜が提
案されている(特開平1−320742号公報)。これ
は有機色素を混合したガラスゾル溶液をフェースプレー
トの外表面に塗布し、加熱処理して形成される。また、
膜中に酸化スズなどの導電性の微粒子を含ませた積層膜
を形成し、反射防止と帯電防止の効果を持たせたものが
ある(特開平4−218247号公報)。さらにまた、
フェースプレート外側表面上に形成されたコーティング
膜がシリコンアルコキシドの重合体を主成分とし、これ
が透光性の導電性粒子と共に2種以上の染料と顔料を含
むことにより、指定された波長範囲内に吸収帯を設定し
たコーティング膜を有するカラー陰極線管が提案されて
いる(特開平4−33240号公報)。
【0005】また、コントラスト改善に、螢光体の発光
スペクトルに近い反射率の顔料を螢光体に付ける方法も
提案されている(東芝レビュー,1990,45(1
0),831)。これは、螢光体の発光はほとんど吸収
せず、外光の反射域以外の波長光を吸収するためにコン
トラストが向上する。この方法は、通常、青および赤色
を発光する螢光体で実用化されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記の従来技術の光フ
ィルタの作製には、575nm付近の光だけを選択的に
吸収するアントラキノン系などの有機染料が使用されて
いる。これは青色螢光体と赤色螢光体の螢光ピークのサ
イドバンドを吸収する働きをする。しかしこれは、水、
アルコールなどの溶媒に極めて良く溶けるために、当該
光フィルタが形成されているブラウン管表面を、水やア
ルコールを含む布で拭うとにじみ出すと云う欠点があっ
た。
【0007】また、高コントラストな上記膜を作製する
には、膜中の有機色素の量を高める必要があるが、従来
は膜中に含有させ得る有機染料の濃度は、高濃度にする
とにじみ出しが著しいために、0.1重量%以下と極く
低濃度であった。
【0008】反射防止と帯電防止の両方の効果を持たせ
た膜は、酸化スズ等の導電性微粒子と有機色素を含む酸
化ケイ素のゾル溶液を、ブラウン管のフェースプレート
面上に塗布成膜し、次いで、酸化ケイ素のみのゾル溶液
を塗布成膜した積層膜とするが、酸化ケイ素のみのゾル
溶液は、溶媒にアルコールや水を多量に含むため、下層
の有機色素が上層ににじみ出すと云う問題があった。
【0009】さらに、従来、用いられている有機色素は
化学的,光学的耐久性に問題があり、また、コントラス
ト改善のため螢光体の発光スペクトルに近い反射率の顔
料を螢光体に付ける方法も、青および赤の螢光体のみ
で、緑の螢光体については行われていない。
【0010】また、ブラウン管以外のエレクトロルミネ
ッセンス素子、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレ
イなど他の光学的表示装置についてもコントラストの向
上が要求されている。
【0011】本発明の目的は、高コントラスト、帯電防
止効果、反射防止効果を有し、機械的強度が優れ、光学
特性の安定した赤、緑、青の三原色に対応する波長変換
膜を形成した光学的表示装置を提供することにある。
【0012】また、上記光学的表示装置の波長変換膜の
製法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の要旨は次のとおりである。
【0014】三原色光(700、546.5、435.8
nm)の少なくとも一つの波長の±30nm以内の流域
に発光ピークを有し、前記領域外に吸収を有する波長変
換膜を備えた光学的表示装置を提供する。例えば、光学
的表示装置の少なくとも表示面が、460〜510nm
に吸収を有し、520nmに発光ピークを有する波長変
換膜で被覆する。これは青色と緑色発光の間のサイドバ
ンドを吸収し、かつ、緑色発光を強める働きがある。こ
れにはイソチオシアン酸フルオレセインとアミノ基を持
つ物質との反応物を含む波長変換膜を用いることができ
る。
【0015】イソチオシアン酸フルオレセイン(FIT
C)と反応させた上記アミノ基を有する物質としては、
アミノシランカップリング剤、例えばH2NC36Si
(OC25)3などを用いることができる。また青色発光
を強めるアントラセン(螢光ピーク:402〜450n
m)、赤色発光を強める2,2'−ジエチルシアジカルボ
シアニン アイオダイド(螢光ピーク:691nm)を
含む波長変換膜を用いることができる。また無機骨格に
−NH−CS−NH−により直接結合した有機色素を含
有する波長変換膜を形成する。こうした無機骨格に有機
色素を直結させることにより濃度1〜50重量%の膜を
得ることができる。
【0016】有機色素を無機骨格に直接結合させたもの
としては、−NH−CS−NH−によりフルオレセイン
系発色団を結合させた金属アルコキシドを用いるのがよ
い。色素としては−NCS基を有するイソチオシアン酸
フルオレセイン:イソマーI型(FITC)が好まし
い。これはアミノ基と容易に反応し、−NH−CS−N
H−結合を持つ有機色素結合シリコンアルコキシドが得
られる。この金属アルコキシドは、普通のアルコキシド
と同様に水を加えると加水分解し、無機骨格に直接色素
が化学結合したゾル溶液が得られる。この金属アルコキ
シドをゾルゲル反応させて得たゾル溶液を用いる。
【0017】また、有機色素結合アルコキシドに、金属
アルコキシドを加えて加水分解したり、別途合成したゾ
ル溶液に添加してもよい。
【0018】また、色素のまわりを緻密な無機骨格で覆
うことで耐光性も向上する。この時、金属アルコキシド
としてチタンアルコキシドなど紫外線を吸収する酸化物
を生成するアルコキシドを用いると、より耐光性が向上
する。なお、シリコンアルコキシドなど、生成酸化物が
紫外線を吸収しないアルコキシドでも紫外線吸収物質を
添加すると耐光性が向上でき、これが導電性微粒子であ
ると帯電防止効果も得られる。
【0019】また、導電性微粒子を含む波長変換膜をフ
ェースプレートの外表面に形成し、この上に該膜より低
屈折率の無機酸化物、例えばSiO2を主成分とする
膜、即ち、高屈折率/低屈折率の積層膜とすることによ
り、光の干渉効果によって反射防止効果を高めることが
できる。
【0020】なお、前記ゾル溶液は、吹き付け塗布、浸
漬塗布、回転塗布などにより塗布し、加熱することによ
り本発明の波長変換膜を形成することができる。
【0021】
【作用】本発明の波長変換膜は特定の波長の光を吸収
し、別の波長の光を発する色素を含むために、青、緑、
赤の発光スペクトルのサイドバンドを吸収し、有効な光
に変換することができるので、高精細で色彩性に優れた
画像が得られる。
【0022】また、上記無機膜からなる波長変換膜は、
保護膜としての作用もあり、耐環境性、耐光性に優れて
いる。特に、色素が無機骨格に直結した波長変換膜は、
従来のものと比べて強固な膜となる。このため、膜面を
水やアルコールを含む布で拭っても色素がにじみ出すこ
とがないので色落ちの心配がない。
【0023】図1に、FITCとH2NC36Si(OC
25)3との化合物の吸収スペクトル1と蛍光スペクトル
2を示す。この化合物は460〜510nmに吸収を持
つため、青色発光と緑色発光の裾部に当る光(サイドバ
ンド)を吸収する作用があり、これは反射を抑えると同
時に、丁度、緑色発光ピークの位置に蛍光スペクトルの
ピークを有するので緑色発光を鮮明にすることができ
る。これは、無機骨格に直結したものでも同様な効果を
示す。
【0024】また、アントラセンは402〜450nm
に、2,2'−ジエチルシアジカルボシアニン アイオダ
イトは691nmに螢光ピークを有する。これらはそれ
ぞれ青色、赤色発光ピークに一致する。
【0025】図2に本発明のブラウン管の発光スペクト
ルを示す。図2中、3、4、5はそれぞれ青、緑、赤の
発光スペクトルを、そしてアミノシランカップリング剤
と反応させたFITCの吸収スペクトル1、蛍光スペク
トル2を示す。これは、青、緑光のサイドバンドの光を
緑の発光に変換できることを示している。
【0026】なお、色素を無機骨格に直結すると色素の
含有濃度を1重量%以上と、従来のものに比べて飛躍的
に増すことができ、より鮮明な発光を得ることができ
る。
【0027】また、導電性の波長変換膜の上部に、該膜
より低屈折率で無機酸化物を主成分とする膜を形成す
る、即ち、高屈折率/低屈折率の積層膜にすることによ
り光の干渉効果によって、反射防止効果をより向上する
ことができる。
【0028】
【実施例】
〔実施例1〕FITC170mgをエタノール(EtO
H)100mlに溶解し、3−アミノプロピルトリエト
キシシラン230mg添加し反応させた。反応生成物の
赤外吸収スペクトルから、出発原料が持つチオシアノ基
のピークが消滅し、−NH基の生成が確認された。これ
をブラウン管フェースプレート面上に形成し、波長変換
膜の吸収,蛍光スペクトルを図2に示す。
【0029】図2から460〜510nmに吸収を持
ち、520nmに蛍光ピーク2を持つ膜が得られた。こ
れより、青色発光と緑色発光のサイドバンドを吸収し、
しかも緑色発光と波長変換膜の蛍光ピークがほゞ一致す
るため、色彩性に富んだブラウン管が得られた。
【0030】〔実施例2〕FITC170mgをEtO
H100mlに溶解し、3−アミノプロピルトリエトキ
シシランを230mg添加して反応させた。これをゾル
ゲル反応により合成したSiO2ゾル溶液中に加え、S
iO2骨格に有機色素が直結したゾル溶液を作製した。
【0031】テトラエトキシシラン:水:FITC含有
アルコキシドを溶解したEtOH:硝酸を体積比で1:
1:10:0.1の割合で混合して原料溶液とした。こ
の溶液をブラウン管表面に塗布し、次いで、160℃,
30分加熱処理した。この膜も図2と同様の吸収,蛍光
スペクトルを示した。また膜中の有機色素の濃度は2重
量%であった。このブラウン管の表面をエタノールを含
む布で拭ったが、有機色素のにじみ出しは認められなか
った。
【0032】〔実施例3〕実施例2で作製した溶液を、
SnO2微粒子を含むSiO2ゾル溶液に添加した。この
溶液をブラウン管表面に塗布し、160℃,30分加熱
処理した。得られた膜は含有するSnO2微粒子が導電
性を有するため、帯電防止効果を与える。その表面抵抗
は単位面積当り108Ω台であった。
【0033】また、色素を分解する紫外線をSnO2
粒子が吸収するため、耐光性も向上した。低圧水銀ラン
プで紫外線〔254nm(強度:12mW/cm2)、
184nm(強度:4mW/cm2)〕を30分照射す
ると、SnO2微粒子を含まないものは、色素がすべて
分解するために色素の吸収が無くなるが、SnO2微粒
子を含むものは色素の吸収強度が半分になった。これに
より高コントラストで帯電防止機能を持ち、かつ、耐光
性に富んだブラウン管を得ることができた。
【0034】〔実施例4〕実施例3の高コントラスで、
かつ、帯電防止機能を持つブラウン管表面の膜上にSi
2ゾル溶液(濃度7.5重量%)を塗布し、160℃,
30分加熱処理した。図3は、こうして作製したブラウ
ン管の概略図を示す。
【0035】有機色素とSnO2とを含む帯電防止膜8
とSiO2膜9との積層膜は、SiO2が低屈折率、Sn
2が高屈折率であるので反射防止効果を有し、その波
長変換膜の表面反射率は1.5%であった。高コントラ
ストで、かつ、反射防止機能を持つブラウン管を作製す
ることができた。
【0036】〔実施例5〕ブラウン管表面上に実施例3
で用いたSiO2ゾル溶液を塗布し、その上にSnO2
粒子を含むSiO2ゾル溶液を塗布し、更にその上にS
iO2ゾル溶液(濃度7.5重量%)を塗布して、160
℃,30分加熱処理した。この積層膜はSiO2が低屈
折率、SnO2が高屈折率であるので、優れた反射防止
効果を持つ。これによって表面反射率が1.2%の波長
変換膜が得られた。また、色素を含む層の上に紫外線吸
収層があるため耐光性も向上した。高コントラストで、
かつ、反射防止機能を持つブラウン管を作製することが
できた。
【0037】〔実施例6〕実施例3で用いたSiO2
ル溶液を液晶ディスプレイの表示パネル表面に塗布し、
その上にSiO2ゾル溶液(濃度7.5重量%)を塗布し
成膜した。図4は、こうして作製した液晶ディスプレイ
の模式断面図である。
【0038】なお、図4において、11はガラス、12
は透明導電膜、13は絶縁膜、14は液晶配向膜、15
は液晶層、16はシール剤を示す。
【0039】この液晶ディスプレイのパネル表面の積層
膜はSiO2が低屈折率、SnO2が高屈折率であるの
で、有効な反射防止効果を持つ。高コントラストで、か
つ、反射防止機能を持つ液晶ディスプレイを作製するこ
とができた。
【0040】〔実施例7〕実施例3で用いたSiO2
ル溶液をエレクトロルミネッセンス表示装置の表面に成
膜し、その上にSiO2を成膜した。図5は、こうして
作製したエレクトロルミネッセンス表示装置の概略構成
図である。
【0041】図5中、21は電極、23は活性層であ
る。このエレクトロルミネッセンス表示装置表面の積層
膜8,9はSiO2が低屈折率、SnO2が高屈折率であ
るので、有効な反射防止効果を持つ。高コントラスト、
かつ、反射防止機能を持つエレクトロルミネッセンス表
示装置を作製することができた。
【0042】〔実施例8〕実施例3で用いたSiO2
ル溶液をエレクトロクロミック表示装置表面に成膜し、
その上にSiO2を成膜した。図6は、こうして作製し
たエレクトロクロミック表示装置の概略構成図を示す。
【0043】図6中、33はエレクトロクロミック層、
34はポリテトラフルオロエチレン板、35は電解液、
21は電極である。このエレクトロクロミック表示装置
表面の積層膜8,9はSiO2が低屈折率、SnO2が高
屈折率であるので、有効な反射防止効果を持つ。高コン
トラストで、かつ、反射防止機能を持つエレクトロクロ
ミック表示装置を作製することができた。
【0044】〔実施例9〕実施例3で用いたSiO2
ル溶液をプラズマディスプレイ表面に成膜し、その上に
SiO2膜を成膜した。図7はこうして作製したプラズ
マディスプレイの概略構成図である。
【0045】図7中、40は表示放電空間、41…補助
放電空間、42…蛍光体である。このプラズマディスプ
レイの表面はSiO2が低屈折率、SnO2が高屈折率で
あるので、有効な反射防止効果を持ち、高コントラスト
で、かつ、反射防止機能を有する。
【0046】〔実施例10〕実施例3で用いたSiO2
ゾル溶液を蛍光表示管表面に成膜し、その上にSiO2
膜を成膜した。図8は、こうして作製した蛍光表示管の
概略構成図である。
【0047】図8中、49はフェースプレート、50は
サイド板、51はグリッドリード、52は主カソード、
53はバックプレート、54はカソードリード、55は
補助カソードリード、56はアノードリードである。
【0048】この蛍光表示管表面はSiO2が低屈折
率、SnO2が高屈折率であるので、有効な反射防止効
果を持ち、高コントラストで反射防止機能を有する。
【0049】〔実施例11〕アントラセン200mgを
EtOH100mlに溶解した。テトラエトキシシラ
ン:水:アントラセンを溶解したEtOH:硝酸が体積
比で1:1:10:0.1の割合で混合して原料溶液と
した。この溶液を、SnO2微粒子を含むSiO2ゾル溶
液に添加した。この溶液をブラウン管表面に塗布し、さ
らにその上にSiO2ゾル溶液(濃度7.5重量%)を塗
布し、160℃,30分加熱処理した。得られた膜は含
有するSnO2微粒子が導電性を有するため、帯電防止
効果を与える。その表面抵抗は単位面積当り108Ω台
であった。また色素が分解する紫外線をSnO2微粒子
が吸収するため、耐光性も向上した。これにより高コン
トラストで、かつ、帯電防止機能を持つブラウン管を得
ることができた。積層膜はSiO2が低屈折率、SnO2
が高屈折率であるので、反射防止効果を有し、その波長
変換膜の表面反射率は1.5%であった。高コントラス
トで、かつ、反射防止機能を持つブラウン管を作製する
ことができた。
【0050】〔実施例12〕2,2’−ジエチルチアジ
カルボシアニン アイオダイト200mgをEtOH1
00mlに溶解した。テトラエトキシシラン:水:アン
トラセンを溶解したEtOH:硝酸が体積比で1:1:
10:0.1の割合で混合して原料溶液とした。この溶
液を、SnO2微粒子を含むSiO2ゾル溶液に添加し
た。この溶液をブラウン管表面に塗布し、さらにその上
にSiO2ゾル溶液(濃度7.5重量%)を塗布し、16
0℃,30分加熱処理した。得られた膜は含有するSn
2微粒子が導電性を有するため、帯電防止効果を与え
る。その表面抵抗は単位面積当り108Ω台であった。
また色素が分解する紫外線をSnO2微粒子が吸収する
ため、耐光性も向上した。これにより高コントラスト
で、かつ、帯電防止機能を持つブラウン管を得ることが
できた。積層膜はSiO2が低屈折率、SnO2が高屈折
率であるので、反射防止効果を有し、その波長変換膜の
表面反射率は1.5%であった。高コントラストで、か
つ、反射防止機能を持つブラウン管を作製することがで
きた。
【0051】
【発明の効果】本発明の波長変換膜を備えた光学的表示
装置は、高コントラストで、かつ、反射防止機能を有す
る。また、導電性微粒子を含ませることにより、帯電防
止機能を持つ光学的表示装置を提供することができる。
特に、上層に低屈折率なSiO2の薄膜層を設けること
により、より高コントラストで反射,帯電防止機能を有
する光学的表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】シランカップリング剤と結合させたFITCの
吸収,蛍光スペクトル図である。
【図2】ブラウン管の発光スペクトル図である。
【図3】実施例4のブラウン管の概略図である。
【図4】実施例6の液晶ディスプレイの模式構成図であ
る。
【図5】実施例7のエレクトロルミネッセンス表示装置
の模式構成図である。
【図6】実施例8のエレクトロクロミック表示装置の模
式構成図である。
【図7】実施例9のプラズマディスプレイの模式構成図
である。
【図8】実施例10の蛍光表示管の模式構成図である。
【符号の説明】
1…吸収スペクトル、2…蛍光スペクトル、3…青色発
光スペクトル、4…緑色発光スペクトル、5…赤色発光
スペクトル、8…有機色素とSnO2を含む帯電防止
膜、9…SiO2膜、10…ブラウン管、11…ガラ
ス、12…透明導電膜、13…絶縁膜、14…液晶配向
膜、15…液晶層、16…シール材、21…電極、23
…活性層、33…エレクトロクロミック膜、34…ポリ
テトラフルオロエチレン板、35…電解液、40…表示
放電空間、41…補助放電空間、42…蛍光体、49…
フェースプレート、50…サイド板、51…グリッドリ
ード、52…主カソード、53…バックプレート、54
…カソードリード、55…補助カソードリード、56…
アノードリード。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // H01J 31/15 F (72)発明者 高橋 研 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 西沢 昌紘 千葉県茂原市早野3300番地 株式会社日立 製作所電子デバイス事業部内

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光学的表示装置の少なくとも表示面が、
    三原色光(700、546.5、435.8nm)の少な
    くとも一つの波長の±30nm以内の領域に発光ピーク
    を有し、前記領域外に吸収ピークを有する波長変換膜で
    被覆されていることを特徴とする光学的表示装置。
  2. 【請求項2】 前記波長変換膜が、イソチオシアン酸フ
    ルオレセインとアミノ基を持つ物質との反応物を含む膜
    である請求項1に記載の光学的表示装置。
  3. 【請求項3】 前記波長変換膜が、アントラセンまたは
    2,2'−ジエチルシアジカルボシアニン アイオダイド
    を含む膜である請求項1に記載の光学的表示装置。
  4. 【請求項4】 請求項2においてアミノ基を持つ化合物
    が、アミノシランカップリング剤である光学的表示装
    置。
  5. 【請求項5】 前記波長変換膜が、無機骨格に−NH−
    CS−NH−によって直接結合した物質を含む請求項2
    に記載の光学的表示装置。
  6. 【請求項6】 前記波長変換膜が、フルオレセイン系発
    色団を−NH−CS−NH−により結合されている金属
    アルコキシドからなる請求項2に記載の光学的表示装
    置。
  7. 【請求項7】 前記波長変換膜中の−NH−CS−NH
    −によって直接結合した物質の濃度が1重量%以上、5
    0重量%以下である請求項5または6に記載の光学的表
    示装置。
  8. 【請求項8】 前記波長変換膜が、紫外線吸収物質およ
    び/または導電性物質を含む請求項1〜7のいずれかに
    記載の光学的表示装置。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれかに記載の光学的
    表示装置がブラウン管であり、前記波長変換膜が前記ブ
    ラウン管のフェースプレート外表面に形成されているブ
    ラウン管。
  10. 【請求項10】 請求項1〜8のいずれかに記載の光学
    的表示装置がブラウン管であり、そのフェースプレート
    外表面に導電性透明膜が形成されており、その上に前記
    波長変換膜が形成されているブラウン管。
  11. 【請求項11】 請求項1〜8のいずれかに記載の光学
    的表示装置がブラウン管であり、そのフェースプレート
    外表面に前記波長変換膜が形成されており、その上に導
    電性透明膜が形成されているブラウン管。
  12. 【請求項12】 前記フェースプレート外表面に形成し
    た波長変換膜または導電性透明膜の上層に低屈折率の無
    機酸化物を主成分とする透明膜が形成されている請求項
    10または11に記載のブラウン管。
  13. 【請求項13】 光学的表示装置の少なくとも表示面
    に、イソチオシアン酸フルオレセインとアミノ基を持つ
    物質との反応物を含む金属アルコキシドをゾルゲル反応
    させて得られるゾル溶液を塗布し、加熱することを特徴
    とする光学的表示装置の製法。
  14. 【請求項14】 光学的表示装置の少なくとも表示面
    に、アントラセンまたは2,2'−ジエチルシアジカルボ
    シアニン アイオダイドを含む金属アルコキシドをゾル
    ゲル反応させて得られるゾル溶液を塗布し、加熱するこ
    とを特徴とする光学的表示装置の製法。
  15. 【請求項15】 前記ゾル溶液が紫外線吸収物質および
    /または導電性物質を含む溶液である請求項13または
    14に記載の光学的表示装置の製法。
  16. 【請求項16】 ブラウン管のフェースプレート外表面
    にイソチオシアン酸フルオレセインとアミノ基を持つ物
    質との反応物を含む金属アルコキシドをゾルゲル反応さ
    せて得られるゾル溶液を塗布し、加熱することを特徴と
    するブラウン管の製法。
  17. 【請求項17】 前記ゾル溶液が紫外線吸収物質および
    /または導電性物質を含む溶液である請求項16に記載
    のブラウン管の製法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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JP2007251193A (ja) * 2007-05-11 2007-09-27 Seiwa Electric Mfg Co Ltd 発光ダイオード及びそれを用いた表示装置
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