JPH0875981A - カメラ - Google Patents

カメラ

Info

Publication number
JPH0875981A
JPH0875981A JP21119994A JP21119994A JPH0875981A JP H0875981 A JPH0875981 A JP H0875981A JP 21119994 A JP21119994 A JP 21119994A JP 21119994 A JP21119994 A JP 21119994A JP H0875981 A JPH0875981 A JP H0875981A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
camera
distance
focus
lens
water
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP21119994A
Other languages
English (en)
Inventor
Osamu Nonaka
修 野中
Hisashi Goto
尚志 後藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Olympus Optical Co Ltd filed Critical Olympus Optical Co Ltd
Priority to JP21119994A priority Critical patent/JPH0875981A/ja
Publication of JPH0875981A publication Critical patent/JPH0875981A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Focusing (AREA)
  • Structure And Mechanism Of Cameras (AREA)
  • Automatic Focus Adjustment (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】水中においても空気中においても、正確なピン
ト合せが可能なオートフォーカス装置を有するカメラを
廉価かつ単純な構成にて提供する。 【構成】光学部材の前方に防水のためのカバー部材を有
し、カメラの使用環境が水中であるか否かが水中判定部
2により判定され、また被写体までの距離が測距部1に
より測定される。そして、上記水中判定部2からの出力
と、上記測距部1からの出力とに基づいてカメラの使用
環境の媒体の屈折率に起因するピントずれが屈折率補正
部3により補正され、さらに上記屈折率補正部3からの
出力に基づいて、ピント合せ部4により撮影レンズが駆
動されピント合せが行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水中でも空気中でも使
用可能なオートフォーカス(AF)装置を有するカメラ
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】上述の水中でも空気中(陸上)でも使用
可能なオートフォーカス(以下AFと記す)装置を有す
るカメラとしては、例えば、特開昭58−126508
号公報においては、超音波を利用したもの、また、特開
昭59−53819号公報においては、水中での使用時
には固定焦点とするもの、などが記載され開示されてい
る。しかし、一般に水中では光の吸収が大きいことか
ら、光を利用した水中AFカメラの提案は少なかった。
【0003】上記公報について詳述すると、特開昭58
−126508号公報によれば、超音波を使い超音波が
発射されて被写体で反射されて戻ってくるまでの時間を
カウントして被写体距離を知るよう構成された自動焦点
調節装置であり、超音波式の自動焦点調節装置のカウン
ターを2段とし水中で使用する際にはカウント速度を速
くすることにより、水中においても正しく働かせること
ができる自動焦点調節装置について記載されている。
【0004】また、上記特開昭59−53819号公報
によれば、カメラが水中にあるか空気中にあるかを自動
的に検知する検知部材からの検知信号により、水中撮影
時には所定距離に撮影レンズを合焦させ、空気中撮影時
には所望被写体に対して自動的に撮影レンズを合焦させ
る自動焦点調節装置を備えた防水カメラについて記載さ
れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、水中での写
真を分析してみると、図9(a),(b)に示すような
シーンが多く、水の透明度の関係もあって、それほど遠
距離の被写体を測距する必要がないことがわかる。この
ような近距離の被写体なら、光投射型のアクティブ方式
のAF装置においても十分なS/Nがあり、光を利用し
たAF装置も効果がないわけではない。
【0006】しかしながら、光を利用したAF装置で
は、空気中と水中における屈折率の差の影響を受けやす
く、それらを何らかの形で対策する必要があった。ま
た、例えば上記特開昭58−126508号公報での超
音波を利用したAFでは、水中では音速が速くなること
を対策する必要がある。そこで、カウンターの周波数を
切りかえしたりしているが、屈折率の差の補正について
はふれられていない。また、超音波を利用したAFは高
価かつ大型である。
【0007】また、上記特開昭59−53819号公報
での固定焦点のカメラでは、図9(a)に示すようなシ
ーンにピントを持ってくるため、図5(b)に示すよう
な水中のサンゴや魚の接写時には、正確な満足できるよ
うなピントは得られなかった。
【0008】そこで本発明は、上記課題に鑑みてなされ
たものであり、水中においても空気中においても、正確
なピント合せが可能なオートフォーカス装置を有するカ
メラを廉価かつ単純な構成にて提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載のカメラは、光学部材の前方に設け
られた防水のためのカバー部材と、カメラの使用環境が
水中であるか否かを判定する水中判定手段と、被写体ま
での距離を測定する測距手段と、上記水中判定手段の出
力と、上記測距手段の出力とに基づいてカメラの使用環
境の媒体の屈折率に起因するピントずれを補正するピン
ト補正手段と、上記ピント補正手段の出力に基づいて、
撮影レンズを駆動しピント合せを行うレンズ駆動手段と
を具備することを特徴とする。
【0010】また、さらに請求項2に記載のカメラは、
上記ピント補正手段が、上記カバー部材と、上記測距手
段が有する被写体からの測距用光束を受光する受光手段
の光軸とがなす角に基づき、水中でのピント補正を行う
ための補正係数を記憶した記憶手段を有することを特徴
とする。
【0011】また、さらに請求項3に記載のカメラは、
上記ピント補正手段が、上記カバー部材と、上記測距手
段が有する被写体からの測距用光束を受光する受光手段
の光軸とがなす部分における曲率に基づき、水中でのピ
ント補正を行うための補正係数を記憶した記憶手段を有
することを特徴とする。
【0012】
【作用】本発明のカメラでは、光学部材の前方に防水の
ためのカバー部材を有し、カメラの使用環境が水中であ
るか否かが水中判定手段により判定され、また被写体ま
での距離が測距手段により測定される。そして、上記水
中判定手段からの出力と、上記測距手段からの出力とに
基づいてカメラの使用環境の媒体の屈折率に起因するピ
ントずれがピント補正手段により補正され、さらに上記
ピント補正手段の出力に基づいて、レンズ駆動手段によ
り撮影レンズが駆動されピント合せが行われる。
【0013】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。図1は、本発明に係る第1実施例のカメラの特徴
とするAF部の構成を示すブロック図である。
【0014】このカメラの特徴部は、三角測距の原理に
基づいて被写体までの距離を求める測距部1と、このカ
メラの使用環境が水中であるか空気中であるかを判定す
る水中判定部2と、このカメラの使用環境が水中時には
補正を行い正しいピント合せ距離を算出する屈折率補正
部3と、撮影レンズの繰り出し制御を行うピント合せ部
4から構成される。なお、上記測距部1は、被写体に対
し光を投射する、いわゆるアクティブ方式の測距でも良
く、また被写体の像を用いて測距を行うパッシブ方式の
測距でも良い。
【0015】上記測距部1は、光を利用して三角測距を
行うため、空気中と水中の屈折率の差によって空気中と
水中とでは測距結果が異なる。そこで、以上のように構
成されたAF部において、屈折率補正部3は、測距部1
による測距結果と、水中判定部2による判定結果を受け
取り、カメラの使用環境が水中時には上記測距結果の補
正を行い、正しいピント合せ距離を算出する。ピント合
せ手段4は、屈折率補正部3により算出された上記正し
いピント合せ距離に基づいて、撮影レンズのくり出し制
御を行い被写体にピントを合わせる。また、撮影レンズ
においても水中では水の屈折率によって、ピント位置の
ずれを生じるので、これを加味して、上記屈折率補正手
段3は、撮影レンズのくり出し位置を算出する。
【0016】次に、本発明に係る第2実施例のカメラに
ついて説明する。図2は、本発明に係る第2実施例のカ
メラの特徴とするAF部の構成を示す図である。
【0017】本第2実施例においては、ワンチップマイ
コン等からなる演算制御回路(Central Processing
Unit ;以下CPUと記す)10によって、このカメラ
の各部が制御される。
【0018】上記CPU10は、ドライバ11を介し
て、発光素子12を駆動し発光させる。上記発光素子1
2からの光は、投光レンズ13とレンズカバー14を介
して、測距用光15として被写体16に対して投射され
る。
【0019】空気中では、被写体16から反射した反射
信号光17が、受光レンズ18を介して光位置検出素子
(以下PSDと記す)19に入射する。上記PSD19
は、上記反射信号光17の光入射位置Xに依存した2つ
の信号電流i1 ,i2 を出力する素子で、この信号電流
i1 ,i2 は、AF集積回路(以下AFICと記す)2
0に入力される。ここで、信号電流i1 ,i2 は、 i1 /(i1 +i2 )=AX+B …(1) の関係をとる。なお、A,Bは定数である。
【0020】次に、AFIC20は入力された上記信号
電流i1 ,i2 を増幅し、上記(1)式に従って、i1
/(i1 +i2 )の演算をこのAFIC20に内蔵の圧
縮回路、及び差動回路を用いて行うアナログ集積回路で
ある。
【0021】なお、三角測距の原理により、光入射位置
Xと、投光レンズ13と受光レンズ18間の主点間距離
S、及び、受光レンズ18とPSD19間の距離fjを
用いて、 L = (S・fj) / X …(2) の関係が成り立つ。上記(2)式から、CPU10によ
り被写体距離Lが求められる。以上説明したのが、いわ
ゆる、光投射型のアクティブ方式のAF装置における三
角測距方式の動作原理である。
【0022】一方、水中では、水と空気の屈折率の差に
より反射信号光21は、図2に示す光路でPSD19の
光入射位置Xwに入射する。この光入射位置Xwを用い
て上記(2)式から被写体距離Lを求めると、Xw>X
であるため求められる被写体距離Lは、実際より近距離
として、CPU10に認識される。
【0023】このとき、レンズカバー14の屈折率の影
響を無視すると、水と空気の屈折率の差は、レンズカバ
ー14の表面で測距用光の光路を曲げる。ここで、水の
屈折率をnw 、空気の屈折率をno とすると、反射信号
光21の入射角a1 、出射角a2 との関係は、 nw ・sin a1 =no ・sin a2 …(3) となる。受光レンズ18とレンズカバー14間の距離を
L2 とし、レンズカバー14から被写体までの距離をL
1 とすると、 L1 ・tan a1 +L2 ・tan a2 = S …(4) となるが、
【0024】
【数1】
【0025】とすると、上記(3)式より L1 ・(no /nw )tan a2 +L2 ・tan a2 ={L1 (no /nw )+L2 }tan a2 =S …(5) となる。このtan a2 は、光入射位置Xw を用いて、 tan a2 =Xw /fj …(6) となるから、被写体距離Lは、 {L1 (no /nw )+L2 }Xw /fj=S より、 L=L1 +L2 ={(s・fj/Xw )−L2 }nw /no +L2 …(7) として、光入射位置Xw より求めることができる。
【0026】すなわち、正しい被写体距離Lは空気中で
は上記(2)式、水中では上記(7)式を用いて、PS
D19上の光入射位置X,Xwから算出することができ
る。したがって、CPU10は、水中判定部2の出力結
果によって、上記(2)式,(7)式を切り替えれば、
正しい測距が可能となる。
【0027】次に、水中判定部2は発光ダイオード(以
下LEDと記す)22、このLED22を発光させるド
ライバ23、プリズム部24、及びセンサ25、このセ
ンサ25からの出力を増幅するアンプ26から成り、空
気中ではLED22の光線がプリズム部24にて臨界角
で反射し、センサ25に入射するようになっている。こ
のプリズム部24は、撮影レンズ27の防水用のレンズ
カバー28、または測距部1の防水用のレンズカバー1
4と一体的に形成されている。
【0028】以上のように構成された水中判定部2にお
いては、水中では上記臨界角をなす面が水に触れるた
め、臨界角条件がくずれて、LED22の光がセンサ2
5に入射しなくなる。したがって、上記センサ25の出
力が水中では低下するため、これにより水中検知が可能
となる。
【0029】また、撮影レンズ27のピント位置につい
ても、測距部1の受光系と同様に、レンズカバー28に
て水と空気の屈折率の差によって光線が曲がることによ
り、水中であるか空気中であるかの使用環境の違いで誤
差を生じる。
【0030】撮影レンズ27の焦点距離をfとし、フィ
ルム29と撮影レンズ27間の距離をf+kとすると、
空気中では被写体距離Lの被写体16にピントを合せる
とき、 k # f2 ×1/L …(8) となる。
【0031】一方、水中では、被写体距離Lの被写体1
6からの光線は30に示すようにレンズカバー28にて
曲げられて、フィルム29に達するのでピント位置がず
れてしまう。
【0032】これは、入射角a3 の光が入射角a4 の光
になってしまうのと同じ効果をもたらす。ここで、屈折
の法則より、 nw ・sin a3 = no ・sin a4 …(9) となる。また、レンズカバー28から被写体16までの
距離をL1 とし、水中でのレンズカバー28から被写体
16までのみかけの距離をL3 とすると、 L1 ・tan a3 =L3 ・tan a4 …(10) となる。また、
【0033】
【数2】
【0034】と近似すると、上記(9)式、(10)式
より、 L3 =(tan a3 / tana4 )・L1 =no /nw ・L1 …(11) となる。
【0035】ゆえに、実際には、被写体距離Lに存在す
る被写体16を水中ではあたかも、 Lw =L3 +L4 =L4 +(no /nw )・L1 …(12) の距離にいるように見える。したがって、撮影レンズ2
7はLw の距離にピントが合うように制御されなければ
ならない。
【0036】次に、CPU10は水中判定部2からの出
力に基づいて、AFIC20の出力結果をもとに被写体
距離Lを上記(8)式にて求める。この被写体距離Lよ
り繰り出し量kを決定し、モータドライバ(Mドライ
バ)31を介してモータ32を駆動し、送りネジ33に
よってピント合せ用の撮影レンズ27を制御する。
【0037】上記繰り出し量kを求めるときの被写体距
離Lは、水中では上記(12)式のLw を用いて屈折率
補正を行う。次に、第2実施例のカメラの動作としての
CPU10の処理について説明する。
【0038】図3は、第2実施例のCPU10の処理を
示すフローチャートである。ステップS1では、CPU
10が電気的に書きこみ可能なメモリ(以下EEPRO
Mと記す)34から、カメラの製造時の条件等によって
そのカメラ固有が持つ、カメラ個々によって変化する以
下の定数を読み出す。この定数は、投光レンズ13と受
光レンズ18間の主点間距離S、受光レンズ18とPS
D19間の距離fj、受光レンズ18とレンズカバー1
4間の距離L2 、撮影レンズ25とレンズカバー26間
の距離L4 などである。なお、これらの定数はカメラの
製造時にあらかじめ上記EEPROM34に入力してお
く。
【0039】次に、ステップS2では、測距部1を用い
て図2に示した反射信号光の光入射位置Xを検出し、次
のステップS3では水中判定部2のLED22を点灯さ
せ、センサ25の出力をアンプ26を介してモニタす
る。
【0040】続いて、ステップS4ではCPU10は上
記センサ25の出力の大小を判断し、その出力が十分大
きいときは、プリズム24が臨界角の条件を満足してい
るため、空気中であるとしてステップS10へ分岐す
る。
【0041】一方、ステップS4にて上記センサ25の
出力が小さいときは、プリズム24が臨界角の条件を満
たしていないため、水中であるとしてステップS5へ移
行する。
【0042】そして、水中ではステップS5、S6にて
上記(7)式、(12)式を用いて繰り出しの目標距離
LPを算出する。また、空気中ではステップS10にて
上記(2)式を用いて繰り出しの目標距離LPを算出す
る。次のステップS7では、上記ステップにて求めた目
標距離LPから繰り出し量kを算出する。
【0043】次に、ステップS8では、この繰り出し量
kに基づいてモータドライバ31を介して、ピント合せ
用の撮影レンズ27を繰り出し制御し、次のステップS
9ではシャッタ(図示せず)を制御して露光を行う。
【0044】以上説明したように本第2実施例によれ
ば、水中でも空気中でも正しくピント合せのできるAF
装置を有する、水中でも空気中でも使用可能な、いわゆ
る水陸両用のAFカメラが提供できる。
【0045】なお、本第2実施例では、光投射型のいわ
ゆる、アクティブ方式の測距装置を測距部1として採用
したが、図4に示すような被写体のイメージ情報を用い
て測距を行うパッシブ方式の三角測距に基づいた測距装
置を用いても良く、以下にその説明を行う。
【0046】図4において、受光レンズ18a,18b
は所定基線長Sだけ離して配置されており、センサアレ
イ35a,35bには、上記受光レンズ18a,18b
を介して被写体像が結像される。
【0047】パッシブ方式の三角測距に基づいた測距装
置は、2つのセンサアレイ35a,35bから見た被写
体像のずれぐあいから被写体距離を求めるものであるか
ら、アクティブ方式の測距装置の場合と同じように水中
では、上記被写体像が水中と空気中とにおける屈折率の
差によってシフトしてしまう。
【0048】したがって、上記第2実施例の測距部1に
パッシブ方式の三角測距に基づいた測距装置を利用して
も、ずれ量をXwとすると、図3に示したフローチャー
トにて水中でも空気中でも正しくピント合せができるカ
メラが提供できる。なお、この場合では、構成は複雑だ
が投光エネルギを必要としないという利点がある。
【0049】次に、上記第2実施例においてレンズカバ
ー14が傾きθを持つ場合を第3実施例として説明す
る。上記第2実施例において、レンズカバー14はカメ
ラの表面をカバーして、カメラ内のレンズ類に水が付く
ことを防ぐ働きがあるが、この形状はカメラのレイアウ
トやデザイン等により左右されやすく、必ずしもカメラ
内のレンズ光軸に対して垂直に配置されるとは限らな
い。よって、図5に示すようにレンズカバー14aがθ
の傾きを持つ場合がある。
【0050】図5は、第3実施例の特徴とする測距部1
の光学系を示す図である。本第3実施例の構成について
は、図5に示すようにレンズカバー14aがθの傾きを
持つのみで、その他の構成については、上記第2実施例
と同一であるため、ここに編入するものとしその説明は
省略する。
【0051】本第3実施例でも、空気中ではレンズカバ
ー14aの傾きにかかわらず反射信号光の光入射位置X
は、 X = S・fj/L の関係を有する。
【0052】しかし、水中では、図5に示すような光路
で反射信号光21がPSD19の光入射位置Xwに入射
する。このときの反射信号光21のレンズカバー14a
への入射角a5 、出射角a6 とすると、 tan (a6 −θ)= Xw /fj …(13) となる。この出射角a6 は屈折の法則により、入射角a
5 と上記(3)式と同様の関係をとる。
【0053】 nw ・sin a5 =no ・sin a6 …(14) また、上記(5)式と同様に考えるとレンズカバー14
aと受光レンズ18の間隔をL5 とすると、 L1 ・tan (a5 −θ)+L5 ・tan (a6 −θ)=S …(15) ここで、上記(3)式より入射角a5 は、 a5 =arcsin{(no /nw )・sin a6 } であるから(15)式は、 L1 ・tan [arcsin{(no /nw )・sin a6 }−θ] +L5 ・tan (a6 −θ)=S …(16) となり、ここに上記(13)式を代入して出射角a6 を
消去すると、 a6 = arcsin (Xw/fj)+θ であるから、 L1 ・tan [arcsin{(no /nw ) ×sin(arctan( Xw/fj) +θ) −θ} ]+L5(Xw/fj) =S…(17) したがって、被写体距離Lは、 L=L1 +L5 =L5 +{ S−L5(Xw/fj)} /tan [arcsin{(no /nw)・sin(arctan( Xw/fj) +θ) −θ} ] …(18) となり、光入射位置Xwより被写体距離Lを求めること
ができる。この(18)式はθ=0とし、L5 =L2 と
すると、上記(7)式と同じになるものである。
【0054】このように、図5に示したような測距部1
の受光部が水中で用いられるときにはPSD19の出力
より光入射位置Xwを求め、これより上記(18)式を
用いて被写体距離Lを求める必要がある。ただし、地上
では上記(2)式のままで良い。
【0055】また、本第3実施例のカメラの動作として
のCPU10の処理については、上記第2実施例の図3
に示したフローチャート中のステップS5を上記(1
8)式に変更すれば良く、その他の処理は同一であるた
め、ここに編入するものとしその説明は省略する。
【0056】以上説明したように本第3実施例によれ
ば、レンズカバーの傾き、すなわち、カメラのデザイン
に自由度を持たせながら、水中でも空気中でも正確なピ
ント合せが可能なカメラの提供が可能となる。
【0057】次に、本発明に係る第4実施例のカメラに
ついて説明する。図6は、本発明に係る第4実施例のカ
メラの特徴とする撮影光学系の構成を示す図である。
【0058】本第4実施例の構成については、図6
(a)に示すように、撮影レンズ27前方のレンズカバ
ー28aに曲率を持たせ、図6(b)に示すように所定
距離の被写体からの光路がレンズカバー28a表面と直
交するようにした撮影レンズ光学系を有しており、また
図5に示した測距部1の光学系を有し、その他の構成に
ついては、上記第2実施例と同一であるため、ここに編
入するものとしその説明は省略する。
【0059】図6(b)に示すような撮影レンズ光学系
を適用した場合、上記(3)式のa1 は0であるからa
2 =0となり、結果的に水中と空気中でのピント位置は
変化しない。このため、この撮影レンズ光学系を適用し
たカメラでは、上記(12)式で表されるような、水中
の被写体のみかけ上の距離変化を考えなくて良い。
【0060】次に、第4実施例のカメラの動作としての
CPU10の処理について説明する。図7は、第4実施
例のCPU10の処理を示すフローチャートである。
【0061】ステップS20では、CPU10が電気的
に書きこみ可能なメモリ(以下EEPROMと記す)3
4から、カメラの製造時の条件等によってそのカメラ固
有が持つ、カメラ個々によって変化する以下の定数を読
み出す。この定数は、投光レンズ13と受光レンズ18
間の主点間距離S、受光レンズ18とPSD19間の距
離fj、図5に示したレンズカバー14aと受光レンズ
18の間隔L5 、図5に示したレンズカバー14aの傾
きθなどである。なお、これらの定数はカメラの製造時
にあらかじめ上記EEPROM34に入力しておく。
【0062】次に、ステップS21では、発光素子12
を発光させ、PSD19に入射した反射信号光の光入射
位置X、をAFIC20を介して検出する。続いて、ス
テップS22では、CPU10は水中判定部2を用いて
カメラの使用環境が水中か否かを判断し、その結果に従
って、水中であるときはステップS23へ移行し、一
方、空気中であるときはステップS27へ移行する。
【0063】ステップS23では、上記(18)式を用
いて被写体距離Lを求める。ただし、ここでは上記(1
8)式のXwに上記ステップS21にて検出したXを代
入し、EEPROM34の記憶値であるS、fj、L5
、θを用いて被写体距離Lを算出し、これをピント合
せ用の距離、すなわち、繰り出しの目標距離LPとす
る。
【0064】一方、ステップS27では、上記(2)式
に上記ステップS21にて検出したXを代入し、EEP
ROM34の記憶値であるS、fjを用いて被写体距離
Lを算出し、これをピント合せ用の距離、すなわち、繰
り出しの目標距離LPとする。
【0065】次に、ステップS24では、上記繰り出し
の目標距離LPと上記(8)式を用いて、ピント合せ用
の撮影レンズ27の繰り出し量kを算出する。ここで、
上記(8)式のfは撮影レンズ27の焦点距離である。
【0066】そして、ステップS25では、繰り出し量
kに対するピント合せ用の撮影レンズ27の繰り出し制
御を行い、次のステップS26ではシャッタ(図示せ
ず)を制御して、フィルム29に露光を行い、撮影を終
了する。
【0067】以上説明したように、本第4実施例によれ
ば、水中でも空気中でも使用可能な水陸両用の撮影レン
ズが設計でき、この撮影レンズ光学系を適用したカメラ
では、図8に示すように水中と水上とを同じ画面に撮影
するシーンにおいて、水中と水上とが、すなわち、水面
下と水の上とが不連続になることを防ぐことができる。
【0068】したがって、カメラのレイアウトやデザイ
ンに自由度を持たせながら正しく水中の被写体の測距が
可能な測距光学系と、図8に示したような水面下のシー
ンが不連続にならない撮影レンズ光学系を組み合せて、
水中、空気中、及び水の上と水面下との同時撮影等、シ
ーンを選ばず、正確なピントで撮影ができ、水中でも空
気中でも使用可能なカメラ(水陸両用AFカメラ)が提
供できる。
【0069】なお、上記第3,4実施例では測距部の受
光側のレンズカバーの曲がりθについてのみ説明した
が、測距部の投光側についても同様の考え方にて、屈折
率補正を行うことが可能である。
【0070】なお、本発明の上記実施態様によれば、以
下のごとき構成が得られる。 (1) 被写体距離を測距する測距手段と、カメラの使
用環境が水中であるか否かを判定する水中判定手段と、
上記測距手段の出力と上記水中判定手段の出力とに応じ
て水の屈折率を加味したピント合せ位置を決定する屈折
率補正手段と、上記屈折率補正手段の出力に基づいて撮
像レンズのピント合せを制御するレンズ制御手段と、を
具備することを特徴とするカメラ。
【0071】(2) 被写体に投射された測距用光束も
しくは被写体光束を受光する受光レンズと、上記受光レ
ンズの前方に設けられたレンズカバー平板と、上記レン
ズカバー平板と撮影光軸とのなす角に従って、上記屈折
率補正手段の補正係数を記憶した記憶手段と、を具備す
ることを特徴とする上記(1)に記載のカメラ。
【0072】(3) 上記撮影レンズの前方に設けられ
たレンズカバー用光学部材を有し、上記補正手段が上記
レンズカバー用光学部材の曲率に応じた補正係数を用い
てピント補正演算を実行することを特徴とする上記
(1)に記載のカメラ。
【0073】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、水中
においても空気中においても、正確なピント合せが可能
なオートフォーカス装置を有するカメラを廉価かつ単純
な構成にて提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例のカメラの特徴とするAF部の構成
を示すブロック図である。
【図2】第2実施例のカメラの特徴とするAF部の構成
を示す図である。
【図3】第2実施例のCPU10の処理を示すフローチ
ャートである。
【図4】第2実施例の測距部1にパッシブ方式の三角測
距に基づいた測距装置を用いた場合の光学系を示す図で
ある。
【図5】第3実施例のカメラの特徴とする測距部の光学
系を示す図である。
【図6】第4実施例のカメラの特徴とする撮影光学系の
構成を示す図である。
【図7】第4実施例のCPU10の処理を示すフローチ
ャートである。
【図8】水中と水上とを同じ画面に撮影するシーンの一
例である。
【図9】
【符号の説明】
1…測距部、2…水中判定部、3…屈折率補正部、4…
ピント合せ部。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光学部材の前方に設けられた防水のため
    のカバー部材と、 カメラの使用環境が水中であるか否かを判定する水中判
    定手段と、 被写体までの距離を測定する測距手段と、 上記水中判定手段の出力と、上記測距手段の出力とに基
    づいてカメラの使用環境の媒体の屈折率に起因するピン
    トずれを補正するピント補正手段と、 上記ピント補正手段の出力に基づいて、撮影レンズを駆
    動しピント合せを行うレンズ駆動手段と、 を具備することを特徴とするカメラ。
  2. 【請求項2】 上記ピント補正手段は、上記カバー部材
    と、上記測距手段が有する被写体からの測距用光束を受
    光する受光手段の光軸とがなす角に基づき、水中でのピ
    ント補正を行うための補正係数を記憶した記憶手段を有
    することを特徴とする請求項1に記載のカメラ。
  3. 【請求項3】 上記ピント補正手段は、上記カバー部材
    と、上記測距手段が有する被写体からの測距用光束を受
    光する受光手段の光軸とがなす部分における曲率に基づ
    き、水中でのピント補正を行うための補正係数を記憶し
    た記憶手段を有することを特徴とする請求項1に記載の
    カメラ。
JP21119994A 1994-09-05 1994-09-05 カメラ Withdrawn JPH0875981A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21119994A JPH0875981A (ja) 1994-09-05 1994-09-05 カメラ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21119994A JPH0875981A (ja) 1994-09-05 1994-09-05 カメラ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0875981A true JPH0875981A (ja) 1996-03-22

Family

ID=16602013

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP21119994A Withdrawn JPH0875981A (ja) 1994-09-05 1994-09-05 カメラ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0875981A (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011066831A (ja) * 2009-09-18 2011-03-31 Olympus Imaging Corp カメラ
JP2011077989A (ja) * 2009-10-01 2011-04-14 Olympus Imaging Corp 撮影装置および表示装置
JP2011109267A (ja) * 2009-11-13 2011-06-02 Olympus Imaging Corp カメラ
JP2013153543A (ja) * 2013-05-15 2013-08-08 Olympus Imaging Corp カメラ及びカメラの撮影動作方法
JP2014103690A (ja) * 2014-01-15 2014-06-05 Olympus Imaging Corp カメラ
JP2014140179A (ja) * 2014-02-12 2014-07-31 Olympus Imaging Corp カメラ,カメラの水面変動検出方法,カメラの水面変動検出プログラム
JP2014178663A (ja) * 2013-02-12 2014-09-25 Nikon Corp 交換レンズおよびカメラボディ
JP2014236341A (ja) * 2013-05-31 2014-12-15 日本放送協会 水上水中撮像装置、及び水上水中撮像方法
CN108983421A (zh) * 2017-06-02 2018-12-11 富泰华工业(深圳)有限公司 佩戴显示装置

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011066831A (ja) * 2009-09-18 2011-03-31 Olympus Imaging Corp カメラ
JP2011077989A (ja) * 2009-10-01 2011-04-14 Olympus Imaging Corp 撮影装置および表示装置
JP2011109267A (ja) * 2009-11-13 2011-06-02 Olympus Imaging Corp カメラ
JP2014178663A (ja) * 2013-02-12 2014-09-25 Nikon Corp 交換レンズおよびカメラボディ
JP2013153543A (ja) * 2013-05-15 2013-08-08 Olympus Imaging Corp カメラ及びカメラの撮影動作方法
JP2014236341A (ja) * 2013-05-31 2014-12-15 日本放送協会 水上水中撮像装置、及び水上水中撮像方法
JP2014103690A (ja) * 2014-01-15 2014-06-05 Olympus Imaging Corp カメラ
JP2014140179A (ja) * 2014-02-12 2014-07-31 Olympus Imaging Corp カメラ,カメラの水面変動検出方法,カメラの水面変動検出プログラム
CN108983421A (zh) * 2017-06-02 2018-12-11 富泰华工业(深圳)有限公司 佩戴显示装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6765653B2 (en) Electronic distance meter
JPH0875981A (ja) カメラ
JP2001141982A (ja) 電子カメラの自動焦点調節装置
US6501541B2 (en) Electronic distance meter
US6188845B1 (en) Multipoint focus detecting apparatus
JP2001141984A (ja) 電子カメラの自動焦点調節装置
JP3518891B2 (ja) カメラの測距装置、カメラの移動体検出方法及びカメラ
JP5763415B2 (ja) レンズ交換式カメラの測光装置
JP4938922B2 (ja) カメラシステム
JP2009128843A (ja) 焦点検出装置及びそれを有する撮像装置
JP3655875B2 (ja) カメラの測距装置
JP2000019386A (ja) カメラ
US5550612A (en) Focal point correction apparatus
JP3290361B2 (ja) カメラの測距装置
JPS6226729Y2 (ja)
JPH0694988A (ja) 静止画記録装置
US5087935A (en) Active external distance measuring system having an optical device in the light projection and light receiving paths to reduce parallax
JP3063240B2 (ja) コンバータ装置及びそれを用いたカメラシステム
JPH0210514Y2 (ja)
JP2003222784A (ja) 測距装置及び該測距装置を備えた撮影装置
JP2006184321A (ja) 焦点検出装置および焦点検出装置を備えた光学機器
JP3035370B2 (ja) 測距装置
JP3199969B2 (ja) 多点測距装置
JP2001141986A (ja) 電子カメラ及び電子カメラの自動焦点調節装置
JP3868035B2 (ja) 測距装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20011106