JPH087537B2 - Crt表示装置の輝度むら補正回路 - Google Patents

Crt表示装置の輝度むら補正回路

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JPH087537B2
JPH087537B2 JP16236489A JP16236489A JPH087537B2 JP H087537 B2 JPH087537 B2 JP H087537B2 JP 16236489 A JP16236489 A JP 16236489A JP 16236489 A JP16236489 A JP 16236489A JP H087537 B2 JPH087537 B2 JP H087537B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はCRT表示装置に係わり、特に水平方向輝度む
らと垂直方向輝度むらとをカソード電圧およびグリッド
電圧とで補正するようにしたCRT表示装置の輝度むら補
正回路に関する。
[従来の技術] 一般に、カラーCRT表示装置の要部は第6図のように
構成されている。すなわち、CRT1内には、R(赤),G
(緑),B(青)に対応する各カソードKが配設されてお
り、各カソードKにはそれぞれビデオ増幅器2を介して
R,G,Bの各ビデオ信号が印加される。また、各カソード
Kの前方位置には第1グリッドG1,第2グリッドG2,第3
グリッドG3が配設され、各グリッド電圧VG1,VG2,VG3
高電圧発生回路3から供給される。さらに、この高電圧
発生回路3からアノード4に対して例えば25KV等の高電
圧VAが供給される。また、CRT1の外周には水平偏向コイ
ル5および垂直偏向コイル6が巻装されており、各偏向
コイル5,6は水平同期信号および垂直同期信号に同期す
る偏向コイル駆動回路7からの励磁電流で駆動される。
このようなCRT表示装置において表示画面1a上の輝度
は基本的に第1グリッドG1とカソードK間の電圧差(V
G1−VK)に対応して変化する。一般に、グリッド電圧V
G1を調整することによって輝度調整を行う。
しかし、第7図(a)に示すように、CRT1の表示画面
1aの曲率中心ORと電子ビーム8の偏向中心OYとの位置が
ずれているので、同図(b)(c)に示すように、表示
画面1aの中心部と周辺部とでは電子ビーム8の表示画面
1aの蛍光面に対する入射角αが異なる。したがって、電
子ビーム8が斜めに入射される周辺部においては、中央
部に比較して輝度が低下する。
また、カラーCRT表示装置においては、CRT1の表示画
面1aの蛍光面の内側には一定厚みを有するシャドーマス
クが配設されており、電子ビーム8はシャドーマスクに
穿設された穴を通過して蛍光面に入射するが、周辺部に
おいては、穴に垂直に入射されずに、傾斜して入射され
る。したがって、蛍光面上ににおける電子ビーム8の照
射面積が中央部の照射面積に比較して小さくなるので、
前述した輝度がさらに低下する。
よって、第8図に示すように、水平方向および垂直方
向の両方向において周辺部は中央部に比較して画面が暗
くなる。
表示画面1aの曲率中心ORと電子ビーム8の偏向中心OY
との間の位置ずれ量にもよるが、周辺部は中央部に比較
して輝度が4割程度低下する場合もある。
このような不都合を解消するためには、電子ビーム8
が表示画面1aの周辺部に入射するときのみグリッド電圧
VG1を増加させればよい。
一般のテレビジョン放送の水平同期信号の周波数fH
15.7kHzであり、垂直同期信号の周波数fVは60Hzであ
る。よって、水平方向に対しては右端と左端で高くなり
中央で低くなる周波数fH=15.7kHzのパラボラ波形電圧
を作成し、垂直方向に対しては上端と下端で高くなり中
央で低くなる周波数fV=60Hzのパラボラ波形電圧を作成
し、両方のパラボラ波形電圧を合成して、第9図に示す
電圧波形を作成して、この電圧波形でグリッド電圧VG1
を変調すればよい。このような電圧波形を有したグリッ
ド電圧VG1を印加すると、表示画面1a上の左右上下の各
周辺部に電子ビーム8が入射された時点においては、グ
リッド電圧VG1が中央部に比較して高くなっているの
で、中央部と周辺部間の輝度むらは解消される。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、上記のように構成されたCRT表示装置
の輝度むら補正回路においても、まだ次のように問題が
あった。
すなわち、第1グリットG1に対して水平偏向および垂
直偏向に同期する第9図に示す波形を有するグリッド電
圧VG1を印加するためには、グリッド電圧VG1を出力する
高電圧発生回路3やパラボラ波形電圧で変調後の増幅器
等の各回路構成部材は、波形歪みをなくすために、パラ
ボラ波形電圧の周波数の10倍以上の周波数特性を有する
必要があるので、グリッド電圧VG1の増幅器は15.7kHz×
10=157kHz以上の周波数特性を有する必要がある。ま
た、水平方向のパラボラ波形電圧と垂直方向のパラボラ
波形電圧とを合成する合成回路が必要となる。その結
果、CRT表示装置全体の製造費が大幅に上昇する問題が
ある。
よって、一般家庭で使用されるテレビジョンセットに
おいては、輝度むら補正を行なっていないものが多い。
この理由は、多少周辺部が中央部より暗かったとして
も、テレビジョンセットが設置された周囲はさらに暗い
と考えられるので人間の目には周辺部が特に暗く感じる
ことはないからである。
しかし、例えばコンピュータ端末用等の比較的解像度
が高く、良好な画質が要求されるCRT表示装置の場合に
は、前述した周辺部が暗くなる輝度むらが問題となる。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであ
り、水平方向の輝度むらはカソードに印加されるビデオ
信号で補正し、垂直方向の輝度むらは第1グリッドの電
圧で補正することにより、グリッド電圧およびビデオ信
号の増幅器等の各回路構成部材の周波数特性を何等変更
することなく、良好に水平方向および垂直方向の輝度む
らを補正でき、製造費を大幅に節減できるCRT表示装置
の輝度むら補正回路を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明のCRT表示装置の輝度むら補正回路において
は、水平偏向に同期して画面の周辺部へ行くほど電圧が
高くなるパラボラ波形電圧を出力する第1の電圧発生回
路と、垂直偏向に同期して画面の周辺部へ行くほど電圧
が高くなるパラボラ波形電圧を出力する第2の電圧発生
回路と、カソードへ印加されるビデオ信号を第1の電圧
発生回路から出力されるパラボラ波形電圧で変調する水
平方向輝度補正回路と、輝度調整用の第1グリッドのグ
リッド電圧を第2の電圧発生回路から出力されるパラボ
ラ波形電圧で変調する垂直方向輝度補正回路とを備えた
ものである。
[作用] このように構成されたCRT表示装置の輝度むら補正回
路においては、水平方向の輝度むらは、カソードへ印加
されるビデオ信号が第1の電圧発生回路から出力される
水平偏向に同期するパラボラ波形電圧で変調されること
によって補正される。一方、垂直方向の輝度むらは、第
1グリッド印加されるグリッド電圧VG1が第2の電圧発
生回路から出力される垂直偏向に同期するパラボラ波形
電圧で変調されることによって補正される。
この場合、カソードへ印加されるビデオ信号は表示す
べきドットデータに応動して信号レベルが変動するの
で、もともとビデオ信号を増幅するビデオ増幅器の周波
数特性は水平偏向の周波数(例えば15.7kHz)より格段
に高い周波数特性を有しているので、ビデオ増幅器の周
波数特性を特に改良する必要はない。また、第1グリッ
ドへ印加されるグリッド電圧VG1は垂直方向の周波数
(例えば60Hz)で変調されるので、この程度の周波数で
は従来の増幅器等の回路構成部材の周波数特性を特に改
良する必要はない。
[実施例] 以下本発明の一実施例を図面を用いて説明する。
第1図は実施例のCRT表示装置の輝度むら補正回路を
示す構成図である。第6図と同一部分には同一符号が付
してある。
水平偏向コイル5と接地間に介挿されたS字補正用コ
ンデンサ11の両端に差動増幅器12が接続され、差動増幅
器12の出力端に可変抵抗13が接続されている。差動増幅
器12は例えば第2図に示すような回路構成を有してお
り、S字補正用コンデンサ11の両端に発生するパラボラ
波形電圧を検出する。可変抵抗13は検出されたパラボラ
波形電圧の左右両端と中央部との電圧差(補正量)を調
整する。すなわち、S字補正用コンデンサ11,差動増幅
器12,および可変抵抗13は、水平偏向に同期して表示画
面1aの左右周辺部へ行くほど電圧が高くなるパラボラ波
形電圧を出力する第1の電圧発生回路14を構成する。
一方、垂直偏向コイル6に対して直列介挿された出力
コンデンサ15の両端に差動増幅器17が接続され、差動増
幅器17の出力端に可変抵抗18が接続されている。差動増
幅器17は例えば第3図に示すような回路構成を有してお
り、出力コンデンサ15の両端に発生するパラボラ波形電
圧を検出する。可変抵抗18は検出されたパラボラ波形電
圧の上下両端と中央部との電圧差(補正量)を調整す
る。すなわち、出力コンデンサ15,差動増幅器17,および
可変抵抗18は、垂直偏向に同期して表示画面1aの上下周
辺部へ行くほど電圧が高くなるパラボラ波形電圧を出力
する第2の電圧発生回路19を構成する。
第1の電圧発生回路14から出力された周波数15.7kHz
のパラボラ波形電圧は増幅器20で電圧波形がパラボラ波
形から中央部が高い山形波形に変換された後、水平方向
輝度補正回路21へ入力される。この水平方向輝度補正回
路21は、結合コンデンサ21aと分割抵抗21b,21cとからな
り、CRT1のカソードKに印加する電源電圧VCKを前記山
形波形電圧で変調する。そして、水平方向輝度補正回路
21から出力された第4図に示すカソード電圧VKはビデオ
増幅器22へ入力される。
このビデオ増幅器22は抵抗22a,トランジスタ22b,トラ
ンジスタ22c,抵抗22dを直列接続したカスコード増幅器
で形成され、トランジスタ22bのベースはバッテリ22eに
て一定電圧値に維持され、トランジスタ22cのベースに
ビデオ信号が入力される。トランジスタ22bのコレクタ
がCRT1のカソードKに接続されている。そして、ビデオ
信号が表示画面1aに表示すべきドッドデータに対応して
変化すると、カソード電圧VKのレベルが同様に変動す
る。
一方、第2の電圧発生回路19から出力された周波数60
Hzのパラボラ波形電圧は増幅器23で増幅された後,垂直
方向輝度補正回路24へ入力される。この垂直方向輝度補
正回路24は、結合コンデンサ24aと分割抵抗24b,24cとか
らなり、第1グリッドG1に印加する電圧VCG1を前記パラ
ボラ波形電圧で変調する。そして、垂直方向輝度補正回
路24から出力された第4図に示すグリッド電圧VG1は第
1グリッドG1へ印加される。
カソード電圧VKは通常負の電圧値であるので、第1グ
ッドG1とカソードKとの間の電圧(G1−K間電圧)は第
4図に示すように、垂直偏向に同期する周波数60Hzのパ
ラボラ波形電圧に水平偏向に同期する周波数15.7kHzの
パラボラ波形電圧が重畳した電圧波形となる。
このように構成されたCRT表示装置の輝度むら補正回
路であれば、カソードKから出力された電子ビーム8が
第1グリッドG1で制御され、各偏向コイル5,6で偏向さ
れて表示画面1aの蛍光面に衝突して、蛍光素子を発光さ
せるが、G1−K間電圧が第4図に示すように、水平偏向
および垂直偏向に同期してパラボラ形に変調される。し
たがって、電子ビーム8が表示画面1aの左右上下の周辺
部に入射する場合のG1−K間電圧が表示画面1aの中央部
におけるG1−K間電圧より高いので、表示画面周辺部の
輝度不足は解消され、表示画面全体に亘って均一な輝度
とすることができる。
また、周波数15.7kHzで変調されたカソード電圧VK
入力されるビデオ増幅器22には、もともと上記周波数1
5.7kHzより桁違いに高い周波数成分を有するビデオ信号
が入力されているので、従来のビデオ増幅器22の周波数
特性を特に改良する必要はない。すなわち、従来のビデ
オ増幅器をそのまま使用することが可能である。
さらに、第1グリッドG1へ印加されるグリッド電圧V
G1は垂直偏向の周波数60Hzで変調されるのみである。し
たがって、この程度の周波数では従来回路の周波数特性
を特に改良する必要ない。
また、従来回路のように、水平方向と垂直方向との各
パラボラ波形電圧を合成する必要もない。
よって、CRT表示装置全体の回路構成を簡素化できる
と共に、製造費を大幅に低減できる。
第5図は本発明の他の実施例に係わるCRT表示装置の
輝度むら補正回路の要部を取出して示す回路図である。
すなわち、ビデオ信号は結合コンデンサ31を介してビ
デオ増幅器32で増幅された後CRT1のカソードKに印加さ
れる。一般に、結合コンデンサ31を使用した回路におい
ては、ラスターが表示画面1aの左端から右端へ走査され
る間のビデオ信号の状態によりビデオ増幅器32の出力電
圧の直流レベル値が変動するため、ラスターが右端から
左端まで戻る期間内、すなわち、バックポーチ期間内
に、ビデオ信号の直流レベルを黒レベルに戻す必要があ
るので、第5図に示すようなクランプ回路33が組込まれ
ている。
このクランプ回路33においては、ビデオ増幅器32の出
力信号を抵抗33a,33bで分圧し、中間点をバッファアン
プ33cを介してバックポーチ期間のみ閉成されるアナロ
グスイッチ33dを介してコンデンサ33eに接続すると共
に、バッファアンプ33fおよび抵抗33gを介してビデオ増
幅器32の入力端子に接続している。そして、クランプ回
路33として正常に動作させるためには、コンデンサ33e
の他端を接地させておく。すなわち、アナログスイッチ
33dが閉成されている間にコンデンサ33eが規定電圧に充
電され、その規定電圧がバッファアンプ33fおよび抵抗3
3gを介してビデオ増幅器32へ入力される。
そして、この実施例においては、コンデンサ33eの他
端を接地する代りに、このコンデンサ33eの他端にバッ
ファアンプ34を介して前述した第1の電圧発生回路14か
ら出力される水平偏向に同期する周波数15.7kHzのパラ
ボラ波形電圧が印加される。
なお、CRT1の第1グリッドG1には第1図と同様に垂直
方向輝度補正回路24から出力される垂直偏向に同期する
周波数60Hzのパラボラ波形電圧で変調されたグリッド電
圧VG1が印加される。
このように構成された輝度むら補正回路において、ア
ナログスイッチ33dが解放された期間においては、コン
デンサ33eの他端にパラボラ波形電圧が印加されるの
で、バッファアンプ33fおよび抵抗33gを介してビデオ増
幅器32の入力端に印加されるコンデンサ33eの端子電圧
はパラボラ波形電圧で変調される。その結果、ビデオ増
幅器32から出力される、ビデオ信号に対応してレベル変
化するカソード電圧VKは水平偏向に同期する周波数15.7
kHzのパラボラ波形電圧で変調される。しかして、バッ
ファアンプ34,コンデンサ33e,バッファアンプ33f,抵抗3
3gは水平方向輝度補正回路を構成する。
したがって、左右上下の周辺部の輝度不足が補正さ
れ、第1図の実施例とほぼ同様の効果を得ることができ
る。
[発明の効果] 以上説明したように本発明の輝度むら補正回路によれ
ば、水平方向の輝度むらはカソードに印加されるビデオ
信号を水平偏向に同期するパラボラ波形電圧で変調する
ことによって補正し、一方、垂直方向の輝度むらは第1
グリッドのグリッド電圧を垂直偏向に同期するパラボラ
波形電圧で変調することによって補正している。したが
って、グリッド電圧およびビデオ信号の回路構成部材の
周波数特性を何等変更することなく、良好に水平方向お
よび垂直方向の輝度むらを補正でき、かつCRT表示装置
全体の製造費を大幅に節減できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例に係わるCRT表示装置の輝度
むら補正回路を示す回路図、第2図および第3図は同実
施例回路の各差動増幅器の詳細回路図、第4図は同実施
例の動作を示す波形図、第5図は本発明の他の実施例に
係わるCRT表示装置の輝度むら補正回路の要部を示す回
路図、第6図は一般的なCRT表示装置を示す模式図、第
7図は輝度むら発生原因を説明するための図、第8図は
輝度むらを示す図、第9図は従来の輝度むら補正手法を
示す波形図である。 1……CRT、5……水平偏向コイル、6……垂直変更コ
イル、14……第1の電圧発生回路、19……第2の電圧発
生回路、21……水平方向輝度補正回路、22,32……ビデ
オ増幅器、24……垂直方向輝度補正回路、G1……第1グ
リッド、K……カソード。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水平偏向に同期して画面の周辺部へ行くほ
    ど電圧が高くなるパラボラ波形電圧を出力する第1の電
    圧発生回路(14)と、垂直偏向に同期して画面の周辺部
    へ行くほど電圧が高くなるパラボラ波形電圧を出力する
    第2の電圧発生回路(19)と、カソードへ印加されるビ
    デオ信号を前記第1の電圧発生回路から出力されるパラ
    ボラ波形電圧で変調する水平方向輝度補正回路(21)
    と、輝度調整用の第1グリッドのグリッド電圧を前記第
    2の電圧発生回路から出力されるパラボラ波形電圧で変
    調する垂直方向輝度補正回路(24)とを備えたCRT表示
    装置の輝度むら補正回路。
JP16236489A 1989-06-23 1989-06-23 Crt表示装置の輝度むら補正回路 Expired - Lifetime JPH087537B2 (ja)

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