JPH08751B2 - るつぼを含まないゾーン引張り法による酸素含有量の高いケイ素インゴットの製造方法 - Google Patents

るつぼを含まないゾーン引張り法による酸素含有量の高いケイ素インゴットの製造方法

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JPH08751B2
JPH08751B2 JP2297353A JP29735390A JPH08751B2 JP H08751 B2 JPH08751 B2 JP H08751B2 JP 2297353 A JP2297353 A JP 2297353A JP 29735390 A JP29735390 A JP 29735390A JP H08751 B2 JPH08751 B2 JP H08751B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はるつぼを用いないゾーン引上げ法による酸素
含量の高いケイ素インゴットの製造方法に関する、この
方法では溶融ゾーンを供給インゴットと生成物インゴッ
トとの間に周囲誘導加熱コイルによって形成する、この
溶融ゾーンは溶融ネック内の供給インゴットから出発し
て、コイルの環状孔を通過し、次に拡大して生成物イン
ゴットを被覆する溶融キャップを形成して、石英成形部
品と接触する、本発明はまたこの方法によって得られた
ケイ素インゴット、これから形成されるケイ素ウェファ
ーに関し、さらにこの方法を実施するこめの装置に関す
る。
ケイ素ウェファーから高い充てん密度(packing dens
ity)を有する電子要素の製造方法では、ケイ素の酸素
含量が常に重要な役割を果す。この理由は酸素の固有ゲ
ッターリング作用がある一定の工程に常に頻繁に利用さ
れることにある。それ故、ミクロ電子光学には、酸素原
子約1016/cm3の最少酸素含量を有するケイ素がもっぱら
用いられる。ケイ素溶融物と石英るつぼとの間の反応の
結果として引張り作業の過程中に酸素は溶融物中に蓄積
し、成長する結晶インゴット中に導入されるので、この
ようなケイ素はチョクラルスキーるつぼ引張り法(Czoc
hralski rucible pulling)によって得られる。さら
に、導入された酸素はある種の硬化効果をも有する。他
方では、るつぼを用いないゾーン引張りによって得られ
るケイ素はケイ素溶融物と石英るつぼとの間に接触がな
いために、ケイ素1cm3につき典型的に酸素約1015〜1016
原子の明らかに低い酸素含量を有する。しかし、その代
りにるつぼ引張り材料と比べて高い純度と高い少数キャ
リャ蓄積時間によって、および特に高い抵抗が得られる
という事実によって特にすぐれている。それ故、このゾ
ーン引張り材料の主な適用分野は発電用要素(power co
mponent)の製造を含めた分野である。
今までに、ゾーン引張法によって高い酸素含量を有す
るケイ素結晶を得、このようにしてゾーン引張法材料の
利点とるつぼ法材料の利点とを組合せる試みがなされて
いる。例えば、ドイツ特許第A3,333,960号明細書または
対応する米国特許第4,722,764号明細書において特許請
求されているように、酸素含量の高いるつぼ引張り多結
晶供給インゴットが多結晶ケイ素の気相蒸着(gas phas
edeposition)によって製造した供給インゴットの代り
に用いられる。しかし、得られた材料はるつぼ引張り工
程のために不純物レベルが高い、さらにゾーン引張り工
程中のガス抜き(degasing)の結果として酸素の一部が
失われる。
ヨーロッパ特許出願第54,657号明細書に特許請求され
ている方法では、ゾーン引張り装置に酸素雰囲気が確立
されている。しかし、この場合には、インゴット全長に
わたって定常な酸素含量を得るように酸素流を調節する
ことが、特に容器内の対流の変化として、困難であり、
供給インゴットと生成インゴットの長さの変化が欠陥を
生ずる。
ヨーロッパ特許出願第140,239号は、石英ロッドがコ
イルによって囲繞された溶融ネック方向に導かれ、溶融
ネックにおいて溶融物中に浸せきする方法を述べてい
る、この方法では、石英ロッドが徐々に溶解し、その結
果酸素とおそらくは他のドーパントをもケイ素に供給す
る。しかし、この方法はインゴット直径の小さいインゴ
ットの場合にのみ適当な濃度範囲でるつぼ法材料中への
酸素混入を生ずる。しかし、インゴット直径約75mm以上
であり、これに対応して自由溶融表面の大きいインゴッ
トの場合には、このような高い混入率がこの方法ではも
はや得られない。さらに、除熱の結果としてケイ素がロ
ッドの浸せき点から析出し、形成された結晶がはく離し
て溶融物の表面から生成インゴットとの界面に浮遊し、
そこで転位の形成を生じうる危険性がある。さらに処理
してケイ素ウェファーを得るためには転位を含まないケ
イ素単結晶のみが適切であるので、引張りプロセスを中
断しなければならない。
それ故、本発明の目的はこれらの欠点を解消し、特に
結晶インゴット全体に均一に分布した酸素を転位生成を
生ずることなく混入し、約75mm以上の直径とるつぼ引張
り材料に匹敵する酸素含量とを有するインゴットをゾー
ン引張り法によって得ることを可能にする方法を提供す
ることである。
この目的は、供給インゴットと生成インゴットとの間
を囲繞する誘導加熱コイルによって溶融ゾーンが形成さ
れ、この溶融ゾーンは供給インゴットから出発し、溶融
ネック内のコイルの内孔を通り、次に拡大して生成イン
ゴットを被覆する溶融キャップを形成するようになって
いる、るつぼを含まないゾーン引張りによる酸素含有量
の高いケイ素インゴットの製造方法において、その内径
が溶融ネックの径よりも大きく、外径が生成インゴット
の径よりも小さい平らな環状石英構造体を溶融キャップ
内に浸漬深さが約200〜500μmとなるように溶融キャッ
プに僅かに接触させることを特徴とするケイ素インゴッ
トの製造方法によって達成される。
石英成形体と溶融キャップとの間の面接触は高濃度領
域までの酸素の制御混入を可能にし、同時に付加的は遮
へい効果の生成を可能にし、一酸化ケイ素としての酸素
の蒸発を減ずる。これらの条件下で、混入率は接触面積
のサイズを変えることによって影響される。この方法の
利益は、接触面積の増加が常に自由溶融表面の減少を伴
い、従って接触面積の減少が自由溶融表面の増大を伴う
ので、混入効果とガス抜き効果は常に有利に相関する。
さらに、石英成形体と溶融キャップとの間の面接触が溶
融ネックへの石英ロッドの導入に比べて、接触面積が大
きいにも拘らず、転位を誘発する微結晶の発生傾向は著
しく低いことが、意外にも発見された。
平たい構造体は生成インゴットの長軸に関して溶融キ
ャップと接触する部分の回転対称配置を生ずる形状で好
都合に用いられる。複数の個別部品から成る配置および
/または多角形配置の場合には、これに関連して2組か
ら10組までの対称が有利であると実証されている。しか
し、平たい構造体はそれ自身で閉じた円形環の形状に形
成するか、または2個以上の個別部品から成り、その内
径は溶融ネックの直径よりも大きいことが好ましいが、
外径は一般に単結晶である生成インゴットの直径よりも
小さい。
この場合に、酸素の混入率は自由溶融表面と平たい石
英構造体によって遮へいされた溶融表面との比によって
も影響される。本発明の方法における自由溶融表面と石
英と接触する溶融キャップの被覆溶融表面との比がるつ
ぼ引張り法における自由溶融表面とるつぼ壁と接触する
溶融表面との比に大体等しい場合には、親指の法則とし
て、得られる簡素含量がるつぼ引張り法によるケイ素の
酸素含量と大体等しいということができる。この比と、
その結果の引張りプロセス中の酸素混入とはるつぼ引張
りプロセス中は溶融物レベルの沈下のために常に変化す
るが、本発明による方法ではこれが常に本質的に一定で
あり、その結果、ロッド全長にわたって本質的に定常な
酸素混入も達成される。溶融キャップの自由表面と被覆
表面との比が、溶融ネックによる付加的な自由表面を無
視するならば、約1:15〜10:1であるようなサイズで平た
い石英構造体であることが有利である。
酸素混入率は溶融ケイ素によって濡れる平たい構造体
の表面積が増えることによってもさらに増加しうる。こ
のためには、溶融物と接触する平たい構造体の面積を例
えばみぞ、堀または架橋等のみぞまたは突起のような、
接触面積を高める要素によって形成することができる。
極端な場合には、遮へい用平たい構造体の他に、溶融キ
ャップの中に完全に浸せきし、主として遮へい作用を有
する平たい構造体に結合しているかまたはこの構造体か
ら独立している付加的な平たい構造体を設けることもで
きる。このような配置の可能な例は、互いに平行して存
在し、ピボットまたはウェブのようなスペーシング要素
を介して相互に結合し、下方の環は溶融物中の作用位置
に完全に浸せきし、他方の環は溶融キャップ上にあって
その表面を遮へいする石英環によって形成される。従っ
て、一方では、ケイ素溶融物によって濡れて著しく増大
した石英表面、他方では溶融キャップを覆う大きな石英
面積が引張り作業中に得られる。
例えば約100mmのインゴット直径の場合には、内径が
約20〜50mm、外径が約50〜90mmの単独円形石英環の使用
が有利であることが実証されている。
一般に、生成インゴット直径の約0.2〜0.5倍の内径と
この値の約0.5〜0.9倍に等しい外径を有するこのような
円形環によって特に良好な結果が得られる。しかし、こ
れらの値は基準値としてのみ見なすべきであり、限定の
意味で理解すべきではない。
平たい構造体は引張り作業中に石英とケイ素溶融物と
の間の反応の結果として、作用され、ある程度の材料浸
蝕も生ずるので、この腐食にも拘らず、これらの平たい
構造体を溶融物から再び分離しうるために引張り作用の
最後にもこれらの平たい構造体が充分な機械的剛性を保
証するような厚さで形成されることが合目的である。約
1〜5mm、特に1〜2mmの平たい構造体の厚さが有利であ
ることがわかり、原則として可能な下限は必要な機械的
安定性によって定められ、上限は除熱挙動(heat remov
al behaviour)と利用可能な空間とによって決定され
る。
生成インゴットへの酸素の導入のみが望ましい場合に
は、平たい構造体を高純度石英から製造し、一般には石
英ガラスを用い、例えば鉄、ニッケルもしくは銅のよう
な金属および/または特に、例えばホウ素、リンまたは
アルミニウムのような、ドーパント作用を有する不純物
の含量として、約35ppm以下の不純物レベルが目的とさ
れるが、後者は引張り作業においてしばしば特別な問題
を招来する。同時に、必要なケイ素ドーピングが公知の
やり法で、例えば気相を介してのドーパントの供給によ
って行われる。
しかし、原則として、付加的にドーパントを含む石英
製の平たい構造体を用いることも可能である。この方法
は特に、ゾーン引張りケイ素中に気相を介しての混入が
困難である、例えばインジウムのようなドーパントに対
して適している。必要な場合には、ドーパントを気相と
平たい構造体との両方を介して供給する複合方法を用い
ることもできる。
実際のゾーン引張り方法は例えば最初に挙げた特許文
献またはダブリュ・ジェッツェ(W.Dietze)、ダブリュ
・ケラー(W.Keller)およびエイ・ミールバウエル(A.
Muhlbauer)、「フロートゾーン生長ケイ素(Float Zon
e Grown Silicon)」、クリスタルス(Crystals)5巻
(1981)、スプリンガー出版(Springer−Verlag)、ベ
ルリン−ハイデルベルグ−ニューヨークに説明されてい
るような、公知のやり方で実施することができる。種結
晶を適所におき、成長する単結晶の直径が徐々に増大す
る初期段階はまだ、平たい構造体と接触する溶融キャッ
プなしに実施することもできる。この際には、1つの部
分から成る環の場合には平たい構造体をこれと同心の加
熱コイルの下側の下方で、溶融キャップの上方であるの
が有利である静止位置に維持することができる。多重部
分から成る配置またはそれ自体で閉じない配置には、こ
れらが例えば系の中心軸から器壁の方向へ外方へ移動ま
たは旋回しうる静止位置を設けることができる。
平たい構造体の必要な動きは、例えば融合結合部品ま
たはレバーによって平たい構造体を結合することの適当
なマニュピュレータによって、制御することができる。
適当な運動は、必要に応じて水平方向の並進運動を重ね
合せることもできる昇降運動である。
生成インゴットの予定直径に達した場合には、平たい
構造体を静止位置から作用位置に移動させ、作用位置に
おいて平たい構造体は溶融キャップと接触する。これに
関連して、一般に、平たい構造体が溶融キャップ表面と
軽く接触して、その短時間後に溶融ケイ素による濡れが
生ずるならば、充分である。浸漬深さは約200〜500μm
である。溶融物中の流動状態が突然変化して、突然の熱
損失の結果として平たい構造体においてケイ素析出が生
ずるのを阻止するために、接触は細心に、徐々に実施す
ることが好ましい。浸せき深さは平たい構造体が溶融キ
ャップ中に完全に浸せきするような程度にまで大きくす
ることが原則として可能である。しかし、石英−溶融物
接触面積の増加は平たい構造体の遮へい作用の損失に直
面する。
例えば環状の平たい構造体を溶融キャップに置いた後
の溶融物が熱的に再び安定化した場合には、実際のイン
ゴット引張りによって引張り作業を続けて、一般に単結
晶であるケイ素インゴットを製造することができる。こ
の作業を添付図に概略的に示す。
図は一般に多結晶ケイ素から成る供給ロッド1を示
す。この供給ロッドはその下端において誘導加熱コイル
2に囲まれた溶融ネック3中に移行する。このネックは
拡大して溶融キャップ4を形成し、溶融キャップ4は一
般に単結晶である生成インゴット5を覆う。結晶は析出
フロント6において成長する。溶接石英レバー8によっ
て昇降させることのできる平たい石英環7を平たい構造
体の好ましい実施態様として、溶融キャップ4の殆んど
水平に伸びる部分上に置く。
石英環がケイ素溶融物によって濡れると、引張り作業
の過程で若干の変形が時には生ずるが、一般にこれらの
変形は不利な効果を及ぼさない。インゴット長さがかな
り長く、対応して引張り作業が長時間である場合にも、
材料浸蝕がかなりの程度に達する。これにも拘らず、例
えば供給インゴットと生成インゴットとの回転に関して
標準プロセスパラメータを引張り作業中に維持すること
ができ、交互回転方向を用いることも原則として可能で
ある。高い酸素混入率が必要である場合には、溶融表面
の高い回転速度によって高い浸蝕率と高い混入率も確実
に生ずるので、生成インゴットの高い回転速度が有利で
あると実証されている。
予定ロッド長さに達した場合には、平たい構造体すな
わち本発明の場合の石英環を溶融キャップから持ち上げ
て、引張り作業を通常のように停止する。
本発明による方法では、約75mm以上および100mm以上
の直径を有し、ゾーン引張り材料に典型的な高純度、高
耐性および高い耐用期間を特徴とし、同時にるつぼ引張
り材料の特徴であるような約5×1016酸素原子/ケイ素
cm3以上、典型的には5×1016〜1018酸素原子/ケイ素c
m3の範囲内である酸素含量を有するゾーン引張りケイ素
インゴットを製造することが可能である。これらの値は
赤外吸収測定〔例えば、ASTM標準規格F120およびF121参
照〕を用いて測定することができる。一般に少なくとも
1回ののこ引き工程(suwing step)、通常は1回の次
のラッピング作業工程および必要ならば1回の研磨工程
から成る、他の標準的な処理後にこれらのインゴットか
ら製造され、顧客にのこ引きし、ラップし、研磨した形
で通常供給されるけい素ウェファーにも同じことが通用
する。ゾーン引張り材料は同時に、特にドーパント含量
と主としてホウ素、リンおよびアルミニウム含量とに関
して、るつぼ引張りケイ素に比べて著しく低い不純物レ
ベルを有し、これらのレベルは前者では典型的に1〜2
×1013/cm3であり、後者では、典型的に約1〜2×1012
/cm3である。これらの値は例えば光ルミネセンス研究に
よって測定することができる〔例えば、ピー・エム・コ
レイ(P.M.Colley)とイー・シー・ライトウレルス(E.
C.Lightowlers)、セミコンド・サイ・テクノル(Semic
ond.Sci.Technol.)2巻、157頁(1987)参照〕。
拡散抵抗のプロフィルを測定することによる、いわゆ
る「拡散抵抗」測定方法〔これに関連して、例えばASTM
方法F525(1977)参照〕によって測定することのでき
る、ドーパント分布すなわち不純物分布の顕微鏡的変化
はまた、ゾーン引張り材料に典型的であり、るつぼ引張
り材料ではあまり顕著に観察されない「しま(striatio
n)」を示す。これに反して、インゴットはゾーン引張
りケイ素に典型的に一様な軸方向抵抗分布を示し、るつ
ぼ引張りインゴットはこのパラメータの顕著な軸方向変
化を示す。
本発明の方法によると、ゾーン引張り材料の純度利点
とるつぼ引張り材料の高い酸素含量に基づく利点とを合
せて有する直径約75mm以上、特に約100mm以上の直径を
有するケイ素インゴットとケイ素ウァファーが得られ
る。
この方法を具体的な実施態様に関して以下にさらに詳
細に説明する。
実施例1 約100mmまでの直径を有するケイ素単結晶のるつぼを
用いないゾーン引張り用の市販の装置を、本発明の方法
を実施するように、適当に変更した。このために、1巻
き加熱コイルの平たい下側の下方に、これと同心的に平
行して配置した、高純度石英ガラス製の厚さ約1mmの平
たい環(内径約40mm、外径約60mm、ホウ素含量約2重量
ppm未満、リン含量約3重量ppm未満、アルミニウム含量
約20重量ppm)を備え、これに図に示した配置と同様に
石英ロッドを溶接する。このロッドは容器の器壁内に入
ったマニピュレータに結合し、これによって石英環は下
降し、再び上昇することができる。静止位置において、
石英環はコイル下側の直下に存在した。
種結晶を多結晶供給インゴットに加え、生成インゴッ
トの円錐状に拡大する出発部分を引張る初期段階では、
石英環は静止位置に放置した。約75mmの予定インゴット
直径に達した時に、すなわち実際のインゴット引張りの
開始時に、石英環をその下側全体が溶融キャップ表面に
溶融するまで徐々に下降させた。溶融ゾーンが再び安定
化した後に、単結晶を引張ることが可能であった。この
場合に、供給インゴットと生成インゴットの逆方向回転
を通常のやり方で調節した。容器内にはアルゴン雰囲気
が存在した。ドーピングガスは供給しなかった。これら
の条件下で、約30cmの長さのインゴットが引張られた。
この後に石英環を溶融キャップから上昇させ、静止位
置に戻した。これによって生成インゴットを供給ロッド
から分離して、最終的に取出すことが可能であった。
インゴット両端部のホウ素含量、リン含量およびアル
ミニウム含量を光ルミネセンスの方法によって測定し
た。種結晶に面するインゴット端部では、測定値(それ
ぞれ測定部分に応じた比抵抗として表現)はホウ素では
3200Ωcmおよびリンでは1228Ωcmであるが、アルミニウ
ムの値は検出限界値未満であった。供給インゴットに面
したインゴット端部では、測定値はホウ素3628Ωcm、リ
ン2458Ωcmおよびアルミニウム2180Ωcmであった。
ASTM規格F120/F121による赤外吸収測定によってこの
インゴット端部の酸素含量は5.15×1017原子/ケイ素cm
3と測定された。インゴットの他の端部では、この値は
5.53×1017原子/ケイ素cm3であった。
実施例2 直径約104mmおよびインゴット長さ約50〜70cmを有す
る転位のないケイ素単結晶3個を実施例1に述べた装置
において、実施例1に述べた方法によって引張った。各
引張り作業では、すべての場合に厚さが1mmであるが、
異なる内径と外径を有する石英環を平たい構造体として
再び用いた。すべての場合に予定直径に達した後に、環
を静止位置から溶融キャップ上に下降させ、予定のイン
ゴット長さに達するまでそこに溶融物と接触させて放置
した。次にこれらを上昇させて静止位置に戻した後に、
引張りプロセスを停止した。次にASTM規格F120/F121に
よる赤外吸収測定によって酸素濃度を測定した。結果は
下記の表に記載する。
石英環の面積を大きくすることによって、ケイ素に混
入される酸素の割合も増加することが明らかである。さ
らに、酸濃度の良好な軸方向不変性(axial Konstanz)
が示される。
比較例 比較のために、直径約75mmの他のケイ素インゴットを
引張ったが、この場合には平たい石英構造体を溶融キャ
ップ上に置かず、石英ロッド(直径約3mm)を溶融ネッ
ク中に導入した。他の点に関しては、例1と同じ引張り
パラメータを維持した。
約25cmのインゴット長さにおいて、石英ロッドを溶融
ネックから取り出し、引張り作業を停止した。このよう
にして得たケイ素インゴットの、実施例1と同じ方法で
測定した酸素含量は種結晶に面したインゴット端部では
3×1016酸素原子/ケイ素cm3であり、供給インゴット
に面したインゴット端部では4×1016酸素原子/ケイ素
cm3であった。
以下、本発明の好適な実施態様を例示する。
(1) 生成インゴットの予定直径に達した後に引張り
作業の初期段階において、平たい構造体を溶融キャップ
と接触させ、予定インゴット長さに達した後に引張り作
業の最終段階において溶融キャップから除去することを
特徴とする請求項1記載の方法。
(2) 平たい構造体によって被覆される溶融キャップ
表面と自由表面との比が、溶融ネックを考慮しないなら
ば、1:15から10:1までであることを特徴とする請求項1
または前項(1)のいずれかに記載の方法。
【図面の簡単な説明】
図は本発明の方法によるケイ素引張り作業を示す。 1……供給ロッド、2……誘導加熱コイル、 3……溶融ネック、4……溶融キャップ、 5……生成インゴット、6……析出フロント。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ハインツ・ヴィンテラー ドイツ連邦共和国 ブルクハウゼン、メー リンゲルシュトラーセ 35 (56)参考文献 特開 昭54−125190(JP,A) 特開 昭59−102891(JP,A) 特開 昭61−146788(JP,A) 特開 平2−197118(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】供給インゴットと生成インゴットとの間を
    囲繞する誘導加熱コイルによって溶融ゾーンが形成さ
    れ、この溶融ゾーンは供給インゴットから出発し、溶融
    ネック内のコイルの内孔を通り、次に拡大して生成イン
    ゴットを被覆する溶融キャップを形成するようになって
    いる、るつぼを含まないゾーン引張りによる酸素含有量
    の高いケイ素インゴットの製造方法において、その内径
    が溶融ネックの径よりも大きく、外径が生成インゴット
    の径よりも小さい平らな環状石英構造体を溶融キャップ
    内に浸漬深さが約200〜500μmとなるように溶融キャッ
    プに僅かに接触させることを特徴とするケイ素インゴッ
    トの製造方法。
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