JPH0874531A - TiAl基合金製エンジンバルブおよびその製造方法 - Google Patents

TiAl基合金製エンジンバルブおよびその製造方法

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JPH0874531A
JPH0874531A JP21628694A JP21628694A JPH0874531A JP H0874531 A JPH0874531 A JP H0874531A JP 21628694 A JP21628694 A JP 21628694A JP 21628694 A JP21628694 A JP 21628694A JP H0874531 A JPH0874531 A JP H0874531A
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tial
based alloy
engine valve
valve
atomic
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JP21628694A
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Toshio Ogasawara
俊 夫 小笠原
Noriko Uchiyama
山 典 子 内
Shunzo Umegaki
垣 俊 造 梅
Mamoru Sayashi
師 守 鞘
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Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 靭性および延性が良好であるとともに表面の
耐摩耗性および耐凝着性が向上しており、バルブステム
部とバルブガイドとの間での動摩擦係数が大幅に改善さ
れた摩擦損失の少ない軽量なTiAl基合金製エンジン
バルブを提供する。 【構成】 Al:40〜49原子%、Cr:0.1〜
2.0原子%を含み、Si:0.03〜0.8原子%、
Nb:0.1〜6.5原子%、B:0.001〜0.0
3原子%、Mn:0.1〜4.0原子%を適宜含み、残
部Tiおよび不純物よりなり、γ相(L1型TiA
l)とα相(D019型TiAl)を主とする2相
以上の結晶相で構成されるラメラー組織を有するTiA
l基合金を素材とし、バルブステム部の表面に少なくと
もTi,Al,Crの窒化物からなるアモルファスもし
くは結晶相の化合物層を有し、バルブステム部の表面粗
さが中心線平均粗さ(Ra)で0.02μm以上1.0
μm以下であるTiAl基合金製エンジンバルブ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関のエンジンバ
ルブとして利用される軽量なTiAl基合金製エンジン
バルブおよびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ピストンが往復運動するレシプロ
エンジンでは、多弁化や可変動弁化などが進められてお
り、これにともなって、バルブ,バルブスプリング,バ
ルブリフタ,カム,ロッカーアームなどからなる動弁系
の重量が増加する傾向にある。
【0003】このような動弁系の重量の増加は、その結
果として、摩擦損失の増大につながることが多く、多弁
化や可変動弁化による性能向上をより一層効果的に実現
するためには、動弁系の構成部品、特に可動部品である
バルブの軽量化が有効である。
【0004】エンジンバルブを軽量化することにより、
エンジンの性能を向上させることが可能となる。例え
ば、同じばね定数のバルブスプリングを用いれば限界回
転数を向上させることができるため、エンジンの高回転
数化が可能となる。
【0005】また、同じ最高回転数にした場合にはばね
定数を小さくすることができるため、動弁系の摩擦損失
を大きく減少させることができ、燃費を向上させること
が可能となる。
【0006】従来のエンジンバルブの素材としては、オ
ーステナイト系耐熱鋼やNi基耐熱合金が用いられてい
る。これに対して、γ相(L1型TiAl)からなる
TiAl基金属間化合物は、比重が約3.8と鋼の約
7.8やNiの約8.8に比べてかなり小さくすなわち
軽く、かつ高温強度にも優れるため、次世代のエンジン
バルブ用材料として注目されている。
【0007】エンジンの性能試験によれば、TiAl基
金属間化合物をエンジンバルブに適用することにより、
最高回転数は従来の耐熱鋼製バルブを用いた場合と比較
して約10%向上し、また、ばね定数を下げた場合には
動弁系の摩擦損失は約15%低減する。
【0008】このように、TiAl基金属間化合物は、
エンジン用バルブ材料として優れた特性を有している。
【0009】ところで、エンジンバルブ用のTiAl基
合金は、高温強度と室温延性を具備したものでなければ
ならないが、γ単相では室温延性が十分でなく、これを
改善するためには、γ相とα相からなるラメラー組織
とするのが有効である。
【0010】例えば、特開平6−2095号公報および
特開平5−65571号公報には、エンジンバルブ用T
iAl基合金の組成として、Alが42〜50原子%の
範囲にあり、γ相(TiAl)とα相(TiAl)
からなる2相以上の結晶相で構成されるラメラー組織と
したTiAl基合金製エンジン部品およびその製造方法
が開示されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、TiA
l基合金を素材とし、主にγ相(TiAl)とα
(TiAl)からなるラメラー組織とした従来のTi
Al基合金製エンジン部品にあっては、耐摩耗性および
耐凝着性(耐かじり性)が十分でないという問題点があ
り、とくにエンジン部品がエンジンバルブである場合に
は、運転中にエンジンバルブのバルブステム部がバルブ
ガイドと激しく摺動するためエンジンによる耐久試験の
結果、従来の耐熱鋼やNi基合金製のバルブステム部に
比較して、TiAl基合金製のものではバルブステム部
での耐摩耗性および耐凝着性(耐かじり性)が十分でな
いことが判明したことから、バルブステム部をTiAl
基合金により形成した場合に耐摩耗性および耐凝着性
(耐かじり性)をさらに向上させることが課題であっ
た。
【0012】このような課題を解決するために、TiA
l基合金の耐摩耗性や耐凝着性(耐かじり性)を向上さ
せる方法としては、例えば、表面への耐摩耗コーティン
グなどが考えられる。しかしながら、プラズマ溶射や化
学気相蒸着法(CVD),物理気相蒸着法(PVD)な
どによるコーティングでは、コーティング層の基材への
密着性が十分でない場合があり、使用中に剥離を生じる
ことがありうるといったことが問題となっていた。ま
た、プラズマ溶射やCVDなどの被覆法では、被覆表面
の粗さや精度が不十分であるため、表面被覆後の研磨加
工が必要となるが、これらの表面被覆層は、炭化物,窒
化物,酸化物などの難加工性セラミックスであるため、
表面処理後の研磨加工の工程が生産性を阻害するひとつ
の要因ともなっていた。
【0013】
【発明の目的】本発明は、このような従来の課題を解決
するためになされたものであって、TiAl基合金から
なるエンジンバルブとすることによって軽量化を図ると
共に、バルブガイドと激しく摺動するバルブステム部に
おける耐摩耗性および耐凝着性(耐かじり性)がさらに
向上した耐久性,精度ならびに生産性に優れたエンジン
バルブを提供することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明に係わるTiAl
基合金製エンジンバルブは、請求項1に記載しているよ
うに、Al:40〜49原子%、Cr:0.1〜2.0
原子%を含み、残部Tiおよび不純物よりなるTiAl
基合金により形成され、バルブ傘部およびバルブステム
部を有する構成としたことを特徴としている。
【0015】また、同じく、本発明に係わるTiAl基
合金製エンジンバルブは、請求項2に記載しているよう
に、γ相(L1型TiAl)とα相(D019型T
Al)を主とする2相以上の結晶相で構成されるラ
メラー組織を有するTiAl基合金を素材とし、バルブ
ステム部の表面に少なくともTi,Al,Crの窒化物
からなるアモルファスもしくは結晶相の化合物層を有
し、バルブステム部の表面粗さが中心線平均粗さ(R
a)で0.02μm以上1.0μm以下である構成とし
たことを特徴としている。
【0016】そして、請求項2に記載した本発明に係わ
るTiAl基合金製エンジンバルブの実施態様において
は、請求項3に記載しているように、TiAl基合金
が、Al:40〜49原子%、Cr:0.1〜2.0原
子%を含み、残部Tiおよび不純物よりなるものとする
ことができ、請求項4に記載しているように、TiAl
基合金が、Si:0.03〜0.8原子%を含むものと
することができ、請求項5に記載しているように、Ti
Al基合金が、Nb:0.1〜6.5原子%を含むもの
とすることができ、請求項6に記載しているように、T
iAl基合金が、B:0.001〜0.03原子%を含
むものとすることができ、請求項7に記載しているよう
に、TiAl基合金が、Mn:0.1〜4.0原子%を
含むものとすることができる。
【0017】本発明に係わるTiAl基合金製エンジン
バルブの製造方法は、請求項8に記載しているように、
Al:40〜49原子%、Cr:0.1〜2.0原子%
を含み、Si:0.03〜0.8原子%、Nb:0.1
〜6.5原子%、B:0.001〜0.03原子%、M
n:0.1〜4.0原子%を適宜含み、残部Tiおよび
不純物よりなるTiAl基合金を素材としてエンジンバ
ルブ形状に形成し、バルブステム部の表面粗さを中心線
平均粗さ(Ra)で0.02μm以上1.0μm以下に
したのち、バルブステム部の表面に窒化処理を施してバ
ルブステム部表面に少なくともTi,Al,Crの窒化
物からなるアモルファスもしくは結晶相の化合物層を形
成するようにしたことを特徴としている。
【0018】そして、本発明に係わるTiAl基合金製
エンジンバルブの製造方法の実施態様においては、請求
項9に記載しているように、TiAl基合金は、γ相
(L1型TiAl)とα相(D019型Ti
l)を主とする2相以上の結晶相で構成されるラメラー
組織を有するものとすることができ、また、請求項10
に記載しているように、窒化処理は、イオン窒化法およ
びガス窒化法の少なくともいずれかであるものとするこ
とができる。
【0019】
【発明の作用】本発明に係わるTiAl基合金製エンジ
ンバルブは、請求項1に記載しているように、Al:4
0〜49原子%、Cr:0.1〜2.0原子%を含み、
残部Tiおよび不純物よりなるTiAl基合金により形
成され、バルブ傘部およびバルブステム部を有する構成
としたものであるから、靭性および延性が良好であると
共に表面の耐摩耗性および耐凝着性が向上した軽量なエ
ンジンバルブが提供されることとなる。
【0020】この請求項1に記載のエンジンバルブにお
いて、AlはTiと共に金属間化合物であるγ相および
α相を形成させるための必須の元素であり、Al含有
量が少ないと延性および靭性が低下すると共に耐酸化性
にも劣ったものになる傾向となるので、Al含有量は4
0原子%以上とするのがよく、Al含有量が多いと延性
および靭性が低下する傾向となるので、Al含有量は4
9原子%以下とするのがよい。
【0021】また、Crは靭性および延性に加えて耐摩
耗性を向上させるのに有効な元素であるので、0.1原
子%以上とするのがよく、多すぎると延性の低下と共に
耐摩耗性の劣化をもたらす傾向となるので、2.0原子
%以下とするのがよい。
【0022】同じく、本発明に係わるTiAl基合金製
エンジンバルブは、請求項2に記載しているように、γ
相(L1型TiAl)とα相(D019型Ti
l)を主とする2相以上の結晶相で構成されるラメラー
組織を有するTiAl基合金を素材とし、バルブステム
部の表面に少なくともTi,Al,Crの窒化物からな
るアモルファスもしくは結晶相の化合物層を有し、バル
ブステム部の表面粗さが中心線平均粗さ(Ra)で0.
02μm以上1.0μm以下である構成としたものであ
るから、靭性および延性が良好であると共に表面の耐摩
耗性および耐凝着性が向上したものとなり、さらにはバ
ルブステム部とバルブガイドとの間での動摩擦係数が低
減された摩擦損失の少ない軽量なエンジンバルブが提供
されることとなる。
【0023】この請求項2に記載のエンジンバルブにお
いて、γ相とα相を主とする2相以上の結晶相で構成
されるラメラー組織を有するTiAl基合金を素材とす
ることによって、エンジンバルブの高温強度と室温延性
が改善されたものとなり、バルブステム部の表面に少な
くともTi,Al,Crの窒化物からなるアモルファス
もしくは結晶相の化合物層を有し、バルブステム部の表
面粗さが中心線平均粗さ(Ra)で0.02μm以上
1.0μm以下であるものとすることによって、表面に
形成された少なくともTi,Al,Crの窒化物からな
るアモルファスもしくは結晶相の窒化物相はTiAl基
合金に比べて相手材である金属材料(とくに、バルブガ
イド)に対する親和性が小さいため、相手材との真実接
触の際の化学凝着力が小さくなり、摺動摩擦係数が大き
く低減するので、バルブステム部での耐摩耗性および耐
凝着性(耐かじり性)が十分良好なものとなる。
【0024】また、バルブステム部の表面粗さが0.0
2μm未満の鏡面状態となっているときには、バルブス
テム部表面の粗さが過度に小さいため、バルブガイドと
の真実接触面積が増大し、窒化層とバルブガイドとの間
の凝着力が増加に転じるため、摩擦係数は逆に増加する
傾向となるので、表面粗さは0.02μm以上であるよ
うにするのがよく、表面粗さが1.0μmよりも大きい
と乾燥時の動摩擦係数が大きくなり、摺動摩擦損失が増
加する傾向となるので、表面粗さは1.0μm以下であ
るようにするのがよい。
【0025】そして、請求項2に記載のエンジンバルブ
において、請求項3に記載しているように、TiAl基
合金が、Al:40〜49原子%、Cr:0.1〜2.
0原子%を含み、残部Tiおよび不純物よりなるものと
することによって、靭性および延性が良好であると共に
表面の耐摩耗性がより一層向上した軽量なエンジンバル
ブが提供されることとなる。
【0026】この請求項3に記載の組成において、Al
はTiと共に金属間化合物であるγ相およびα相を形
成させるための必須の元素であり、Al含有量が少ない
と延性および靭性が低下すると共に耐酸化性にも劣った
ものになる傾向となるので、Al含有量は40原子%以
上とするのがよく、Al含有量が多いと延性および靭性
が低下する傾向となるので、Al含有量は49原子%以
下とするのがよい。
【0027】また、CrはTi−Al−Crの複合窒化
層が耐摩耗性を向上させる作用を有し、また、表面窒化
層の形成を促進する作用を有することによって、靭性お
よび延性に加えて表面窒化層の耐摩耗性向上に寄与する
元素であり、0.1原子%以上のCrの添加は耐摩耗性
を向上させるうえで著しく重要である。しかし、2.0
原子%を超えると延性の低下とともに耐酸化性の劣化を
もたらす傾向となるので、Cr量は0.1原子%以上
2.0原子%以下とするのがよい。
【0028】請求項4に記載しているように、TiAl
基合金が、Si:0.03〜0.8原子%を含むものと
することによって、とくにNbと複合添加することによ
って、TiAl基合金製エンジンバルブの耐酸化性をよ
り一層向上させることが可能となり、このようなSiの
作用を得るためには0.03原子%以上とするのがよい
が、多すぎると珪素化合物を多量に生成して常温延性お
よび靭性が低下するので、0.8原子%以下とするのが
よく、また、請求項5に記載しているように、TiAl
基合金が、Nb:0.1〜6.5原子%を含むものとす
ることによって、とくにSiと複合添加することによっ
て、耐酸化性をより一層向上させると共に、単独で添加
した場合にも靭性および室温延性をより一層向上させる
ことが可能となり、このようなNbの作用を得るために
は0.1原子%以上とするのがよいが、多すぎるとNb
の比重が大きいことからエンジンバルブの重量を増加さ
せると共にコストの上昇をもたらすので6.5原子%以
下とするのがよい。
【0029】また、請求項6に記載しているように、T
iAl基合金が、B:0.001〜0.03原子%を含
むものとすることによって、TiAl基エンジンバルブ
組織の結晶粒を微細化して高温延性を改善する作用を有
すると共に、鋳造により成形する場合の湯回り性を改善
する作用を有し、このような作用を得るためには0.0
01原子%以上とするのがよいが、多すぎると硼化物で
あるTiBを生成して強度および延性を低下させるの
で0.03原子%以下とするのがよく、また、請求項7
に記載しているように、TiAl基合金が、Mn:0.
1〜4.0原子%を含むものとすることによって、Ti
Alに固溶することにより室温延性を改善すると共に固
溶強化によって強度を向上させる作用を有し、このよう
な作用を得る場合にはMnを0.1原子%以上とするの
がよいが、多すぎると逆に延性が低下することとなるの
で4.0原子%以下とするのがよい。
【0030】本発明に係わるTiAl基エンジンバルブ
の製造方法は、請求項8に記載しているように、Al:
40〜49原子%、Cr:0.1〜2.0原子%を必須
で含み、Si:0.03〜0.8原子%、Nb:0.1
〜6.5原子%、B:0.001〜0.03原子%、M
n:0.1〜4.0原子%を任意で含み、残部Tiおよ
び不純物よりなるTiAl基合金を素材としてエンジン
バルブ形状に形成し、バルブステム部の表面粗さを中心
線平均粗さ(Ra)で0.02μm以上1.0μm以下
にしたのち、バルブステム部の表面に窒化処理を施して
バルブステム部表面に少なくともTi,Al,Crの窒
化物からなるアモルファスもしくは結晶相の化合物層を
形成するようにしたから、靭性および延性が良好である
と共に表面の耐摩耗性および耐凝着性が向上したTiA
l基合金製エンジンバルブが製造されることとなり、バ
ルブガイドとの間で激しく摺動するバルブステム部の耐
摩耗性および耐凝着性(耐かじり性)が十分に優れてい
るTiAl基合金製エンジンバルブが提供されることと
なる。
【0031】そして、本発明に係わるTiAl基合金製
エンジンバルブの製造方法の実施態様においては、請求
項9に記載しているように、TiAl基合金は、γ相
(L1型TiAl)とα相(D019型Ti
l)を主とする2相以上の結晶相で構成されるラメラー
組織を有するものとすることによって、TiAl基合金
製エンジンバルブの高温強度と室温靭性がより一層改善
されたものとなり、請求項10に記載しているように、
窒化処理は、イオン窒化法およびガス窒化法の少なくと
もいずれかであるものとすることによって、TiAl基
合金製エンジンバルブの素材であるTiAl基合金が直
接窒化されることとなって、少なくともTi,Al,C
rの窒化物からなるアモルファスもしくは結晶相が形成
されることによりエンジンバルブの耐摩耗性および耐凝
着性が著しく向上したものになると共に、激しく摺動接
触するバルブガイドとの間での摩擦係数が低減すること
となって摩擦損失も著しく減少することとなる。そし
て、このようなイオン窒化法やガス窒化法によってTi
Al基合金を直接窒化することにより、窒化層の表面粗
さは小さなものとなり、プラズマ溶射やCVD,PVD
などによるコーティングの場合のようにコーティング層
の基材への密着性が十分でないことによる剥離の発生な
どという不具合は全く生じることがなく、プラズマ溶射
やCVDなどのような被覆表面の粗さや精度が不十分で
あるなどといった問題もないものとなる。
【0032】
【実施例】次に、本発明を実施例によって比較例ととも
に説明する。
【0033】TiAl基合金としては、表1に示すよう
な特性を有する5元系組成(Ti−47.2Al−0.
7Si−0.4Nb−0.4Cr(原子%))の合金
(組成A)および同じく表1に示すような特性を有する
4元系組成(Ti−47.0Al−0.7Si−0.4
Nb(原子%))の合金(組成B)を選択した。ここ
で、Siは耐酸化性の向上、Nbは靭性および室温延性
の向上、Crは靭性および室温延性に加えて表面窒化層
の耐摩耗性向上を目的として添加したものである。
【0034】このような組成A,組成Bを有するインゴ
ットをプラズマ・スカル法によって溶製した後、このイ
ンゴットからエンジンバルブを直接切り出した。このエ
ンジンバルブにおいて、バルブステム部の表面粗さは、
中心線平均粗さRaで、0.02μm<Ra<0.5μ
mであった。
【0035】
【表1】
【0036】実施例1〜4 次に、加工されたエンジンバルブに対して、表2の実施
例1〜4の欄に示すような条件でイオン窒化およびガス
窒化を実施した。ここで、実施例1においては520℃
×10時間、実施例2においては460℃×5時間、実
施例3においては350℃×10時間のイオン窒化処理
をH:N=8:2のガス中(圧力10torr)で
それぞれ実施した。また、実施例4においては、520
℃×25時間のガス窒化処理をアンモニアガス中(分解
率=約30%)で実施した。
【0037】
【表2】
【0038】
【表3】
【0039】図1は、実施例2(460℃×5時間の条
件でイオン窒化処理したもの)の光学顕微鏡写真であっ
て、約2μm厚さの窒化物層が表面に認められる。この
場合、表面窒化物層の厚さが薄いため、粉末X線回折に
よる結晶相の同定では、TiN,AlN,CrNもしく
はTi,Al,Cr複合窒化物の明確な回折ピークを認
めることはできなかったが、表面窒化処理したエンジン
バルブはいずれも表面に金色の光沢があり、TiNを含
む窒化物層が形成されたものと推定される。
【0040】そして、表面処理後の表面粗さは平均中心
線粗さRaでRa:0.5μm以下であり、精度や表面
粗さを得るための仕上げ加工を必要としないほど十分に
緻密でかつ平滑な表面層が得られた。
【0041】硬度の測定は、ビッカース圧子を300g
の荷重で表面から押し込むことによって測定した。表面
層は圧痕寸法に比較して薄いため、測定値には基材(T
iAl基合金)硬さも大きく影響している。このように
極めて薄い窒化物層にもかかわず、表3に示すように著
しい硬度の上昇が認められた。
【0042】すなわち、実施例1では、基材であるTi
Al基合金に対してHvが150程度、実施例3でもH
v50程度の硬度上昇が認められた。なお、いずれの窒
化処理材も基材部分の合金組織に大きな変化はなく、α
/γからなるラメラー組織をなしており、室温での破
断伸びにも変化はなかった。
【0043】このようにして表面を窒化処理したエンジ
ンバルブに対して、バルブステム部の摺動摩耗試験を図
2に示すような方法によって実施した。すなわち、バル
ブステム部1を焼結金属からなるバルブガイド2に通
し、バルブステム部1の両端に各々3kgfの半径方向
への荷重をかけながら軸方向に10mmのストロークで
繰り返し摺動させた。これはバルブに異常な偏荷重が入
力された状態を模擬したもので、実際の使用状態と比較
するとかなり厳しい評価実験に相当する。摺動の周波数
は3000rpmである。そして、バルブ傘部3側は排
気ガス相当温度となるように電気炉4にて加熱し、バル
ブガイド2側は実機にあわせて冷却水で冷却しながら実
験を行なった。ここで、この実験により得られた実験結
果を表3に併せて示す。なお、バルブステム部1での摩
耗は一様ではないため、最も摩耗した部位の摩耗量を測
定して表3に示してある。
【0044】表3に示すように、実施例1〜4ではバル
ブステム部の摩耗は極端に少なく、100時間摺動後で
10μm未満となり、著しい改善が見られた。
【0045】比較例1 バルブステム部の表面粗さを中心線平均粗さRaで0.
5μmと小さくした比較例1の未処理バルブでは、バル
ブステム部の摩耗が急速に進行し、17.5時間でかじ
りが生じたので実験を中止した。
【0046】比較例2 比較例2は、バルブステム部にイオンスパッタ法によっ
てTiNをコーティングしたものであるが、被覆層が5
μmと厚いにもかかわらず100時間摺動後の耐摩耗性
は実施例1〜4よりも劣っている。これは、PVD膜と
基材との密着性が十分でないため、実験中の激しい振動
により、被覆層が一部剥離したためと推定される。
【0047】比較例3 比較例3は、バルブステム部の表面粗さを中心線平均粗
さRaで2μmと大きくした未処理バルブであるが、1
1時間でかじりが生じた。
【0048】比較例4 比較例4は、バルブステム部の表面粗さを中心線平均粗
さRaで2μmと大きくしたバルブに対して実施例1と
同じ条件でイオン窒化を実施したものであるが、この場
合にもバルブステム部の摩耗は急速に進行し、比較例3
とほぼ変わらない14.5時間でかじりが生じたため実
験を中止した。
【0049】比較例5 比較例5は、Crを含まない組成Bの合金に対して実施
例1と同じ条件でイオン窒化処理(520℃×10時
間)を行ったものであるが、実施例1に比較して摩耗の
進行が大きいものとなっていた。したがって、この比較
例5および実施例1〜4の結果から、Crを必須で添加
することが必要であるが、この場合のCrの添加効果と
しては、(1)Ti−Al−Crの複合窒化層が耐摩耗
性を向上する、(2)表面窒化層の形成を促進する、と
いったことが考えられるが、いずれにせよ、0.1原子
%以上のCr添加は、耐摩耗性を向上させる上で著しく
重要である。しかしながら、2.0原子%を超えるよう
なCrの添加は、延性の低下とともに耐酸化性の劣化を
もたらすため望ましくない。
【0050】他の評価例 TiAl基合金に比較して、表面に形成された窒化層
は、相手材である金属材料に対する親和性が小さい。そ
のため、相手材との真実接触の際の化学凝着力が小さく
なり、その結果として乾式における摺動摩擦係数が大き
く低減する。
【0051】図3は、表面処理したTiAl基合金とバ
ルブガイドとの間での動摩擦係数を測定した結果を示す
ものである。この実験には、ピンオンディスク式摩擦摩
耗試験機を用いて行なった。そして、バルブガイドと同
材質のディスクに対して、先端の曲率半径(球R)が2
mmであるTiAl基合金製ピンを押し当て、押しつけ
荷重(面圧)と摩擦力との関係を測定した。実験は、デ
ィスク回転数:500rpm,ピン摺動半径:30m
m,乾式という条件で行なった。
【0052】図3に示すように、比較例1(未処理材)
では低い面圧(2.0GPa程度)から動摩擦係数がμ
=0.3程度と大きな値を示しており、面圧が2.3G
Pa程度になるとかじり(スリップ・スティック)が生
じた。これに対して、実施例1では低い面圧(2.0G
Pa程度)での動摩擦係数はμ=0.1程度と小さく、
また、かじりの生じる面圧も4.0GPa程度と大きく
なっている。すなわち、本発明によれば、耐摩耗性に優
れているばかりでなく、摺動時の摩擦係数も同時に低減
できるという優れた効果が得られることがわかる。そし
て、この耐凝着性の向上が、耐摩耗性および耐かじり性
を改善するものとなっている。
【0053】図4は面圧(2.0GPa)におけるイオ
ン窒化したTiAl基合金の摩擦係数を窒化処理前の表
面粗さ(中心線平均粗さRa)との関係を示したもので
ある。実験方法は、図3の場合と同様にピンオンディス
ク式摩耗試験である。
【0054】図4より明らかなように、表面粗さRaが
1.0μmよりも大きいと、乾燥時の動摩擦係数が0.
3以上と大きくなっている。これに対して、表面粗さが
0.02μm未満の鏡面状態に仕上げた場合には、摩擦
係数は逆に若干増加している。これは、バルブの表面粗
さが過度に小さいため、バルブガイドとの間での真実接
触面積が増大し、窒化層とバルブガイドとの間の凝着力
が増加に転じるためである。
【0055】すなわち、本発明による低い摩擦係数を有
するTiAl基合金製エンジンバルブを得るためには、
窒化前の表面粗さRaを0.02μm以上1.0μm以
下とすることが必要であり、これによって、耐摩耗性ば
かりでなく低摩擦係数も付与したエンジンバルブを提供
することができる。そして、低摩擦係数は、エンジンバ
ルブとバルブガイドとの間での摺動摩擦損失を低減し、
さらには異常入力時のかじりを防止するために極めて重
要である。
【0056】本発明における表面処理は、エンジンバル
ブとしての機械加工後に行っても、表面粗さや精度が十
分に確保されるため、表面処理後に高価な研磨加工を行
う必要がなく、生産性が高いという特徴もある。
【0057】
【発明の効果】本発明に係わるTiAl基合金製エンジ
ンバルブは、請求項1に記載しているように、Al:4
0〜49原子%、Cr:0.1〜2.0原子%を含み、
残部Tiおよび不純物よりなるTiAl基合金により形
成され、バルブ傘部およびバルブステム部を有する構成
としたものであるから、靭性および延性が良好であると
共に表面の耐摩耗性および耐凝着性が向上した軽量なエ
ンジンバルブを提供することが可能であるという著しく
優れた効果がもたらされる。
【0058】同じく、本発明に係わるTiAl基合金製
エンジンバルブは、請求項2に記載しているように、γ
相(L1型TiAl)とα相(D019型Ti
l)を主とする2相以上の結晶相で構成されるラメラー
組織を有するTiAl基合金を素材とし、バルブステム
部の表面に少なくともTi,Al,Crの窒化物からな
るアモルファスもしくは結晶相の化合物層を有し、バル
ブステム部の表面粗さが中心線平均粗さ(Ra)で0.
02μm以上1.0μm以下である構成としたものであ
るから、靭性および延性が良好であると共に表面の耐摩
耗性および耐凝着性が向上したものにでき、さらにはバ
ルブステム部とバルブガイドとの間での動摩擦係数が大
幅に改善された軽量なエンジンバルブを提供することが
可能であるという優れた効果がもたらされる。
【0059】そして、請求項2に記載のエンジンバルブ
において、請求項3に記載しているように、TiAl基
合金が、Al:40〜49原子%、Cr:0.1〜2.
0原子%を含み、残部Tiおよび不純物よりなるものと
することによって、靭性および延性が良好であると共に
表面の耐摩耗性がより一層向上した軽量なエンジンバル
ブを提供することが可能であり、請求項4に記載してい
るように、TiAl基合金が、Si:0.03〜0.8
原子%を含むものとすることによって、とくにNbと複
合添加することによって、TiAl基合金製エンジンバ
ルブの耐酸化性をより一層向上させることが可能とな
り、請求項5に記載しているように、TiAl基合金
が、Nb:0.1〜6.5原子%を含むものとすること
によって、とくにSiと複合添加することによって、耐
酸化性をより一層向上させると共に、単独で添加した場
合にも靭性および室温延性をより一層向上させることが
可能となり、請求項6に記載しているように、TiAl
基合金が、B:0.001〜0.03原子%を含むもの
とすることによって、TiAl基エンジンバルブ組織の
結晶粒を微細化して高温延性を改善すると共に、鋳造に
より成形する場合の湯回り性を改善することが可能であ
り、請求項7に記載しているように、TiAl基合金
が、Mn:0.1〜4.0原子%を含むものとすること
によって、TiAlに固溶することにより室温延性を改
善すると共に固溶強化によって強度を向上させることが
可能となる。
【0060】本発明に係わるTiAl基エンジンバルブ
の製造方法は、請求項8に記載しているように、Al:
40〜49原子%、Cr:0.1〜2.0原子%を必須
で含み、Si:0.03〜0.8原子%、Nb:0.1
〜6.5原子%、B:0.001〜0.03原子%、M
n:0.1〜4.0原子%を任意で含み、残部Tiおよ
び不純物よりなるTiAl基合金を素材としてエンジン
バルブ形状に形成し、バルブステム部の表面粗さを中心
線平均粗さ(Ra)で0.02μm以上1.0μm以下
にしたのち、バルブステム部の表面に窒化処理を施して
バルブステム部表面に少なくともTi,Al,Crの窒
化物からなるアモルファスもしくは結晶相の化合物層を
形成するようにしたから、靭性および延性が良好である
と共に表面の耐摩耗性および耐凝着性が向上したTiA
l基合金製エンジンバルブを製造することが可能であ
り、バルブガイドとの間で激しく摺動するバルブステム
部の耐摩耗性および耐凝着性(耐かじり性)が十分に優
れているTiAl基合金製エンジンバルブを提供するこ
とが可能であるという著しく優れた効果がもたらされ
る。
【0061】そして、本発明に係わるTiAl基合金製
エンジンバルブの製造方法の実施態様においては、請求
項9に記載しているように、TiAl基合金は、γ相
(L1型TiAl)とα相(D019型Ti
l)を主とする2相以上の結晶相で構成されるラメラー
組織を有するものとすることによって、TiAl基合金
製エンジンバルブの高温強度と室温靭性をより一層改善
することが可能となり、請求項10に記載しているよう
に、窒化処理は、イオン窒化法およびガス窒化法の少な
くともいずれかであるものとすることによって、TiA
l基合金製エンジンバルブの素材であるTiAl基合金
を直接窒化することとなって、少なくともTi,Al,
Crの窒化物からなるアモルファスもしくは結晶相が形
成されることによりエンジンバルブの耐摩耗性および耐
凝着性が著しく向上したものとすることが可能であると
共に、激しく摺動接触するバルブガイドとの間での摩擦
係数を低減することが可能であって摩擦損失も著しく減
少することが可能であるという著しく優れた効果がもた
らされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】イオン窒化を行なった後のTiAl基合金表面
層の光学顕微鏡観察結果を示す模写図である。
【図2】バルブステム部とバブルガイドとの間での摺動
摩耗試験方法を示した説明図である。
【図3】ピンオンディスク型摺動摩耗試験によって測定
した面圧と摩擦係数との関係を調べた結果を示したグラ
フである。
【図4】面圧(2.0GPa)におけるイオン窒化した
TiAl基合金の摩擦係数を窒化処理前の表面粗さとの
関係で示したグラフである。
【手続補正書】
【提出日】平成6年9月29日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】イオン窒化を行なった後のTiAl基合金表面
層の光学顕微鏡観察結果を示す顕微鏡組織写真である。
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鞘 師 守 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Al:40〜49原子%、Cr:0.1
    〜2.0原子%を含み、残部Tiおよび不純物よりなる
    TiAl基合金により形成され、バルブ傘部およびバル
    ブステム部を有することを特徴とするTiAl基合金製
    エンジンバルブ。
  2. 【請求項2】 γ相(L1型TiAl)とα相(D
    19型TiAl)を主とする2相以上の結晶相で構
    成されるラメラー組織を有するTiAl基合金を素材と
    し、バルブステム部の表面に少なくともTi,Al,C
    rの窒化物からなるアモルファスもしくは結晶相の化合
    物層を有し、バルブステム部の表面粗さが中心線平均粗
    さ(Ra)で0.02μm以上1.0μm以下であるこ
    とを特徴とするTiAl基合金製エンジンバルブ。
  3. 【請求項3】 TiAl基合金が、Al:40〜49原
    子%、Cr:0.1〜2.0原子%を含み、残部Tiお
    よび不純物よりなることを特徴とする請求項2に記載の
    TiAl基合金製エンジンバルブ。
  4. 【請求項4】 TiAl基合金が、Si:0.03〜
    0.8原子%を含むことを特徴とする請求項3に記載の
    TiAl基合金製エンジンバルブ。
  5. 【請求項5】 TiAl基合金が、Nb:0.1〜6.
    5原子%を含むことを特徴とする請求項3または4に記
    載のTiAl基合金製エンジンバルブ。
  6. 【請求項6】 TiAl基合金が、B:0.001〜
    0.03原子%を含むことを特徴とする請求項3ないし
    5のいずれかに記載のTiAl基合金製エンジンバル
    ブ。
  7. 【請求項7】 TiAl基合金が、Mn:0.1〜4.
    0原子%を含むことを特徴とする請求項3ないし6のい
    ずれかに記載のTiAl基合金製エンジンバルブ。
  8. 【請求項8】 Al:40〜49原子%、Cr:0.1
    〜2.0原子%を含み、Si:0.03〜0.8原子
    %、Nb:0.1〜6.5原子%、B:0.001〜
    0.03原子%、Mn:0.1〜4.0原子%を適宜含
    み、残部Tiおよび不純物よりなるTiAl基合金を素
    材としてエンジンバルブ形状に形成し、バルブステム部
    の表面粗さを中心線平均粗さ(Ra)で0.02μm以
    上1.0μm以下にしたのち、バルブステム部の表面に
    窒化処理を施してバルブステム部表面に少なくともT
    i,Al,Crの窒化物からなるアモルファスもしくは
    結晶相の化合物層を形成することを特徴とするTiAl
    基合金製エンジンバルブの製造方法。
  9. 【請求項9】 TiAl基合金は、γ相(L1型Ti
    Al)とα相(D019型TiAl)を主とする2
    相以上の結晶相で構成されるラメラー組織を有すること
    を特徴とする請求項8に記載のTiAl基合金製エンジ
    ンバルブの製造方法。
  10. 【請求項10】 窒化処理は、イオン窒化法およびガス
    窒化法の少なくともいずれかである請求項8または9に
    記載のTiAl基合金製エンジンバルブの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007032558A (ja) * 2005-06-22 2007-02-08 Yamaha Motor Co Ltd 内燃機関用チタン部品
JP4641284B2 (ja) * 2005-06-22 2011-03-02 ヤマハ発動機株式会社 内燃機関用チタン部品

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