JPH0874496A - セグメント連結用ボルトボックスの閉塞工法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 セグメント連結用ボルトボックスの閉塞工法
であって、下水管路、地下河川管路等の水流管等、各種
地中埋設管路の構築の際に、材料として用いられるセグ
メントの内周縁に開口された連結用ボルトボックスを閉
塞するに当り、閉塞操作が簡単であって工期が短縮され
るにもかかわらず、強固に閉塞され、かつ管路内水流の
乱流をも防止し得る。 【構成】 複数個のセグメント１、１…１のそれぞれの
端面５を互いに接合して地中埋設管路を組み立てるに当
り、前記各セグメント１の内周縁２に形成された連結用
ボルトボックス３を通して、ボルトナット４により前記
端面５を互いに接合して組み立てるようにした地中埋設
管路において、前記連結用ボルトボックス３の開口部に
好ましくは複数個の孔11の開いた蓋12をセグメント１の
円面13と接着剤等を介して面一に嵌め込んで該開口部６
を閉塞して構成される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は下水管路、地下河川管路
等の水流管、ケーブル用シールド洞道等、各種地中埋設
管路の構築の際に、材料として用いられるセグメントの
内周縁に開口された連結用ボルトボックスの閉塞工法に
係り、特に閉塞操作が簡単であって工期が短縮されるに
もかかわらず、強固に閉塞され、かつ管路内水流の乱流
をも防止し得るセグメント連結用ボルトボックスの閉塞
工法に関する。

【０００２】

【従来の技術】下水管路、地下河川管路等の水流管は通
常、シールド工事等により複数個のセグメントのそれぞ
れの端面を互いに接合してトンネル状に組み立てること
により構築されるが、この組み立ては通常、図４に示さ
れるように、セグメント１、１の内周縁２、２にそれぞ
れ連結用ボルトボックス３、３を形成し、この連結用ボ
ルトボックス３、３を通してボルトナット４により端面
５、５を互いに接合することにより行われる。

【０００３】このような連結用ボルトボックス３、３は
露出されたままではボルトナット４が腐食して接合の強
度低下を来してしまう。そこで、この腐食を防止するた
めに通常、次の工法が採用されている。

【０００４】まず、連結用ボルトボックス３、３の開口
部６、６を注入口７、７を有する金属、プラスチック、
コンクリート等からなる薄板８、８で閉塞する。

【０００５】次いで、注入口７、７を通じて連結用ボル
トボックス３、３中に、セメント、モルタル、エポキシ
樹脂、ポリウレタン樹脂等の充填材９、９を各種注入器
具を用いてノズル10の先端から連結用ボルトボックス
３、３中に注入し、経時的に膨張、硬化させ、このよう
にして、連結用ボルトボックス３、３を充填材９、９で
穴埋めし、ボルトナット４の腐食を防止する。

【０００６】

【発明が解決しようとする問題点】しかし、上述の工法
では、連結用ボルトボックス３、３の開口部５、５を薄
板８、８で閉塞した後、この中に充填材９を注入するの
で、閉塞操作が複雑であるのみならず、セグメント１、
１の面上に薄板８、８が配置されるため、セグメント
１、１面と薄板８、８面が面一に形成されず、したがっ
て、管路内水流に乱流の発生が余儀なくされる。

【０００７】そこで、本発明の目的は下水管路、地下河
川管路等の水流管等、各種地中埋設管路の構築の際に、
材料として用いられるセグメントの内周縁に開口された
連結用ボルトボックスを閉塞するに当り、閉塞操作が簡
単であって工期が短縮されるにもかかわらず、強固に閉
塞され、かつ管路内水流の乱流をも防止し得、上述の公
知技術に存する欠点を改良したセグメント連結用ボルト
ボックスの閉塞工法を提供することにある。

【０００８】

【問題点を解決するための手段】上述の目的を達成する
めた、本発明によれば、複数個のセグメントのそれぞれ
の端面を互いに接合して地中埋設管路を組み立てるに当
り、前記各セグメントの内周縁に形成された連結用ボル
トボックスを通して、ボルトナットにより前記端面を互
いに接合して組み立てるようにした地中埋設管路におい
て、前記連結用ボルトボックスの開口部に孔の開いた蓋
を前記セグメントの内面と面一に嵌め込んで該開口部を
閉塞することを特徴とする。

【０００９】

【発明の実施例】以下、本発明を添付図面を用いて詳述
する。

【００１０】図１は地中埋設管路の一具体例を表した部
分斜視図であり、図２は本発明工法にかかるセグメント
連結用ボルトボックスの閉塞状態を表した斜視図であ
り、図３は図２の部分断面図である。

【００１１】図１において、Ａは地中埋設管路であっ
て、これは複数個のセグメント１、１…１のそれぞれの
端面５、５…５を互いに接合して組み立てられる。

【００１２】この組み立ては通常、図１、２から明らか
なように、セグメント１の内周縁２に形成された連結用
ボルトボックス３、３…３を通して、ボルトナット４、
４…４により端面５、５…５を互いに接合することによ
り行われる。

【００１３】本発明の特徴は図２、３に示されるよう
に、連結用ボルトボックス３、３…３の開口部６、６…
６に孔11、11…11の開いた蓋12、12をセグメント１の内
面13と面一に嵌め込んで開口部６を閉塞することにあ
る。

【００１４】蓋12の孔11は少なくとも二個以上必要であ
る。また、蓋12は接着剤を介して開口部６に嵌め込まれ
る。

【００１５】

【作用】上述のように構成される本発明は単に開口部６
に蓋12を嵌め込むだけの操作で、すなわち、連結用ボル
トボックス３内に従来のように充填材を注入せずに、内
部が中空のままの状態で閉塞するので、閉塞操作が簡単
であり、工期が短縮される。

【００１６】しかも、蓋12には複数個の孔11、11…11が
開孔されるので、水流管等の地中埋設管路Ａに流れる水
は孔11を通して連結用ボルトボックス３の中空内に侵入
すると同時に孔11を通して中空内から外部に排出され、
このため、蓋12の内部の中空側と外部の水流側との間に
圧力差が生ぜず、したがって、水流が高速で流れても蓋
12ははずれることなく、強固に閉塞される。

【００１７】さらに、蓋12はセグメント１の内面13と面
一に開口部６に嵌め込まれるので、セグメント１の内面
13に段差が生ぜず、したがって、管路Ａ内の水流は高速
で流れても乱流を起こすことがない。

【００１８】なお、上述の本発明はセグメント内面が面
一に形成されるので、内面へのたなかけも容易となり、
したがって、下水管路、地下河川管路等の水流管のみな
らず、ケーブル用シールド洞道等にも適用可能である。

【００１９】

【発明の効果】以上のとおり、本発明は下水管路、地下
河川管路等の水流管等、各種地中埋設管路の構築の際
に、材料として用いられるセグメントの内周縁に開口さ
れた連結用ボルトボックスを閉塞するに当り、閉塞操作
が簡単であって工期が短縮されるにもかかわらず、強固
に閉塞され、かつ管路内水流の乱流をも防止し得、実用
上有用な発明である。

【図面の簡単な説明】

【図１】地中埋設管路の一具体例を表した部分斜視図で
ある。

【図２】本発明工法にかかるセグメント連結用ボルトボ
ックスの閉塞状態を表した斜視図である。

【図３】図２の部分断面図である。

【図４】公知のセグメント連結用ボルトボックス閉塞工
法の工程図である。

【符号の説明】

１ セグメント ２ 内周縁 ３ 連結用ボルトボックス ４ ボルトナット ５ 端面 ６ 開口部 11 孔 12 蓋 13 内面 Ａ 地中埋設管路

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数個のセグメントのそれぞれの端面を
   互いに接合して地中埋設管路を組み立てるに当り、前記
   各セグメントの内周縁に形成された連結用ボルトボック
   スを通して、ボルトナットにより前記端面を互いに接合
   して組み立てるようにした地中埋設管路において、前記
   連結用ボルトボックスの開口部に孔の開いた蓋を前記セ
   グメントの内面と面一に嵌め込んで該開口部を閉塞する
   ことを特徴とするセグメント連結用ボルトボックスの閉
   塞工法。
2. 【請求項２】 前記蓋の孔が複数個開孔されてなる請求
   項１のセグメント連結用ボルトボックスの閉塞工法。
3. 【請求項３】 前記蓋が接着剤を介して前記開口部に嵌
   め込まれる請求項１のセグメント連結用ボルトボックス
   の閉塞工法。